逃げる は 恥 だ が 役 に 立つ #09
( みくり ) これ から 303 号室 に 帰ろう と 思い ます
このまま 終わり なんて 中途半端 だ し
もう 一度 会って ちゃんと 話 を …
( 津崎 ) 会え ます ! 今 い ます すぐ 近く に
( 栃男 ) 津崎 君 みくり さん は ?
私 今 マンション の 前 です
いただきます
< 平匡 さん は 帰って こ ない > < なぜなら > < うち の 両親 に 引き止め られ 一泊 した あと > < 会社 で 緊急 の トラブル が 発生 > < 呼び出さ れて そのまま 現在 に 至る > 新しい バグ ? また !?
バグ の 日 か !
( 日野 ) 津崎 さん が 感情 的 に
( 携帯 着信 )
< 文面 は さほど 変わら ない が > < 日に日に 切迫感 が 増して いる > < 帰り たい 気持ち が とても 伝わる > < それ で 十分 > ( 目覚まし )
「 用意 して あった 夕食 」
「 会社 で 食べる の に 持って行き ます 」
「 今日 こそ 必ず 」
「 必ず 帰り ます 」
このまま 一生 会え なかったり して
ごちそうさま でした
( 風見 ) 早い です ね
今日 こそ は 定時 で 帰り たい ので
どうぞ
《 津崎 さん より 僕 の 方 が 彼女 の こと 知って る かも しれ ない ➡》
《 見えて いる と いう べき か 》
正直 に 告白 し ます が
僕 は みくり さん が 好き です
だけど
津崎 さん の 好き と は 違う と 思い ます
僕 は 津崎 さん も 好き です
この 前 は すいません でした
あの
この間
百合 さん の 車 の 中 で
実は 起きて て
《 向こう は 僕 の 気持ち なんか 考え ちゃい ない のに 》
《 自分 ばかり 見て いる 彼女 に 》
《 何 を 言えば よかった ん でしょう 》
風見 さん の 話 を 聞いて
とっても 大事 な こと に 気づく こと が でき ました
ありがとう ございました
たぬき寝入り で 人 の 話 を 聞く なんて
悪趣味 だ な
すいません
ハハッ な ~ ん て
気づいて ました 気づいて て あの 話 を ?
僕 は 性格 が 悪い んです フフッ
エピナル から 新しい 美容 液 が 発売 に なり ました
( 百合 ) エピナル から 新商品 です お 願い し ます
どうぞ お 試し ください
お 願い し ます どうも
これ も 一緒に 配って
あッ みくり 百合 ちゃん
私 の 姪
自慢 の 部下 お 噂 は かねがね
( ナツキ ) ろくな 噂 じゃない です よ ね ( 柚 ) ねえ
そんな こと は
あッ あそこ
( 英語 で 質問 して いる )
行って き ます
May I help you ? Yes , sure .
( 柚 が 英語 で 説明 する )
あッ 僕 も あっち 行って き ます
よろしく
アンケート … お 願い し ます 次の 方 どうぞ ➡
お待たせしました 今日 入って いただく と
あちら の 商品 一式 抽選 で 当たり ます ので
どうした ?
ううん 楽し そうに 働いて る な と 思って
みくり も 働けば ? え ッ ?
子供 が いる わけじゃない んだ し 仕事 した って いい ん じゃない ?
そう だ ね 考えて みる
あッ アンケート 書いて って うん
じゃあ ね は~い
< 実は 今 家事 で お 給料 を もらって いる んです > < 仕事 な んです > < と は 言える わけ も ない > < はたから 見れば 私 は > < 無職 な ん だろう か ?> ( 杏奈 ) 風見 さん ? お 久しぶり です
え~… 五十嵐 です 去年 合コン した
ああ 渡辺 君 に 無理やり 連れて 行か れた
今晩 飲み 行き ません ? いきなり です ね
興味 ある んで 僕 が 君 に 興味 ない と は 考え ない ?
じゃあ 何で 興味 ない の か 飲み ながら 聞か せて ください
今度 で いい んで
みんな お疲れ ( 一同 ) お疲れさま です
これ 終わったら 直帰 で いい わ よ ( 一同 ) はい
お疲れ ( 一同 ) お疲れさま でした
≪( 男の子 ) 帰ら ない 買って ≪( 父親 ) 今日 は ダメ だって
やだ 買って 買って
( 田島 ) 今度 買って やる から 行く ぞ よッ
《 ハメ を 外して み ない ?》
( 田島 ) 離婚 成立 して 父 一 人 子 一 人 ➡
「 クレイマー 、 クレイマー 」 やって る 親権 は いら ない って 言わ れて
土屋 さん と 飲んだ とき は 財産 分与 だ なん だって モメてた
一番 最悪の とき
言って くれたら よかった のに
言え ない よ かっこ悪い
昔 の よしみ で 話 ぐらい 聞いた わ よ
じゃあ 今度
デート して くれる ?
昼間 の 健全な
( 笑う 二人 )
( 玄関 の ドア の 開閉 音 )
疲れた
お疲れさま でした
前 に 言ってた こと 分かり ます
癒や される
臭い
すいません お 風呂 … 焦げ 臭い
今日 こそ おいしい もの 食べて もらい たかった のに
気持ち だけ で 十分 です
いただきます
いただきます
館山 まで 迎え に きて くれて
嬉しかった です
会え ません でした が
はい 帰り ました
お帰りなさい ただいま 帰り ました
言って ません でした ね 言って ません でした
帰る なり し ちゃい ました もん ね
先週 分 の ハグ
今日 も 火曜 です
今日 の 分 は 食後 に …
食後 も いい です が
貯金 は どう でしょう 貯金 ?
前借り が アリ なら 貯金 も アリ じゃない か と
貯めて おいて 癒や され たい とき に 払い 出す
私 は 常備 薬 です か
みくり さん が 癒や され たい とき も ある と 思う ので そこ は 応相談 で
いずれ に せよ システム の 再構築 が 必要 です
システム の 再構築 ?
♬~
( 安恵 ) システム の … 何 ?
要するに 契約 内容 の 改訂 って こと
《 以前 恋人 が できた 場合 の 項目 は つくり ました が 》
《 恋人 が 雇用主 だった 場合 を 想定 して い ません でした 》
《 まずは ここ から 再定義 する 必要 が ある と 思い ます 》
彼氏 面倒くさッ
もと は 私 が ハグ を システム と して 導入 し ちゃった んだ よ ね
それ を 今さら 「 そんな システム チェック に なら なくて も 気持ち の まま に 」
「 ハグ すれば よく ない です か ? 毎日 で も いい 」 と は 言え なくて
言えば いい のに
もう 痛恨 の ミス は し たく ない
ふ~ん
よく 分かんない んだ よ ね
こう なし崩し で ここ まで き ちゃって
向こう は 私 の こと ホントに 好きな の か なって
えッ ? 好き って 言わ れて ない の ? 言わ れて ない
一度も ? 言わ れて ない
向こう は 彼女 いた こと ない 人 な の
だから 私 の こと が 好きで 盛り上がって る って いう より も
初めて の 彼女 らしき 相手 に 盛り上がって る だけ かも しれ ない
同居 して 家事 して くれて
ハグ が できる 女 なら
誰でも いい ん じゃない か って いう 可能性 が
ありえる な
やっぱり ?
貯金 です か ? ( 沼田 ) どの くらい 資産 持って る ?
なぜ そんな こと を
実は 恐ろしい ところ から 金 を 借りて しまって
「 カウカウ ファイナンス 」… それ 漫画 です よ ね
いや 知り合い の ブロガー が
SE の 平均 貯蓄 額 を まとめて 記事 に し たい と 言って る んだ ➡
この 表 で いう と どの 辺り かな ?
どうも ありがとう 参考 に なった
工藤 君 一つ 聞き たい こと が ある んだ が ➡
実は 恐ろしい ところ に 金 を 借りて しまって ね
食品 衛生 責任者 の 資格 ご 両親 が 持って て よかった ね
私 車 の 免許 しか 持って ない
あれ ? 公務員 資格 は ? 県庁 で 働いて た とき の
ああ あれ は 親父 の コネ の 契約 社員 枠
知ら なかった あの 頃 会って なかった じゃん
みくり は 大学 の 友達 と 遊んで て
世界 が 違った そう ?
私 が デキ婚 して 専業 主婦 に なるっ つった とき も
何か 下 に 見られて る 感じ した な
やっ さん の 人生 それ で いい んだ ~ って
ごめん
今 なら 分かる 主婦 の ありがたみ えッ ?
私 は 今 お 給料 もらえて る から
仕事 と して 完璧な 家事 を やろう って 思えて る けど
そう じゃ なきゃ ここ まで 頑張れる か 分かんない
みんな すごい よ
働き ながら と か 子育て し ながら と か
誰も 褒めて くれ ない し ね
そんな の 当たり前 だろ って
( 客 ) すいません これ 一つ ください ( 安恵 ) は~い
< 主婦 と いう 仕事 > < 本来 労働 の 対価 は 賃金 と して 支払わ れる > < 主婦 の 価値 と は 一体 …> ( ネコ の 鳴き声 )
< 主婦 は 賃金 と いう 形 で は 報酬 を 得て は い ない > < しかし 一家 の 生活 を 支える > < 立派な 職業 である ように 思う > オープン ザ プライス
一 十 百 千万
十万 百万
< 主婦 と いう 職業 の 報酬 は > < 何で 支払わ れる の か ?> < 生活 費 に よって 対価 と される の か > < それとも …> 俺 もう やだ
( 竹中 ) 沼田 さん が 言い出した んでしょ ➡
リストラ する なら 余裕 が ある 人 から だって
みんな ホントの こと 話して る か 分かんない し さ
何なら 全員 見栄 張って 答えて る ように も 思える し さ
はあ~ 社長 の 言う とおり
総合 評価 が 下 の 人 から 順当 に 切って いき ましょう よ ➡
この 七人 で いい じゃない です か
うち 今日 お 祝い な んだ
家 の ローン 10 年分 完済 記念
おめでとう ございます 残り あと 25 年 ある けど ね
終わる 頃 俺 65 歳 しびれ ます ね
ていうか 震え ます ね フフフッ
津崎 さん 家 買わ ない の ? 子供 できたら 狭い じゃん
子供 ? うん
うん ? 何で 赤く なる ?
何でも あり ません 何でも
< 実は 籍 も 入れて い なければ > < 子 づくり に 相当 する 行為 すら できて い ない 段階 だ と > < 言える わけ も ない > さあ 今日 も 定時 で 帰る ぞ
すいません よし
子 づくり 中 な んです か ? 違い ます よ
いっそ ホントに 籍 を 入れて は ?
考えた こと が あり ません でした
自分 に は 一生 縁 の ない 話 だ と 思って いた ので
まあ 今 の まま が 気楽 です よ ね
賃金 が 発生 する 契約 結婚 だ から こそ ➡
お互いに 気 を 使った 生活 が できる
そう … です ね 確かに
先週 から パッタリ 更新 が 途絶えて る んです
沼田 さん の クックパッド
ああ … 最近 何 か 忙し そうで
周囲 の 人 に 貯蓄 は ある の か 聞いて 回ったり
ベンチャービジネス を 始める ん じゃない です か ?
えッ ? 起業 の ため の 資金 集め です
何 か 料理 に 関する ビジネス と か
もし そう なったら
八百 安 の 野菜 ジャム を 一 枚 噛ま せて もらって
百合 ちゃん に ブランディング の アイディア を もらって
主婦 から 独身 オシャレ 層 に まで 訴求 できる ビジネス を …
あッ すいません
妄想 を 垂れ流して しまい ました
一瞬 で そこ まで 広げ られる の に 感心 し ます
何 に 生かさ れる わけで も あり ません が
館山 に 行った とき みくり さん の お 父さん に
津崎 君 の 実家 に 蔵 は ある の か と 聞かれ ました
うん ? 祖父 の 家 に あり ます と 答えたら
お 宝 は 眠って い ない の か 何なら 僕 が 探し に 行く から
めぼしい もの が 見つかった 暁 に は
お 宝 鑑定 の 番組 に 応募 させて くれ ない か と
うち の 父 昔 から 好きな んです
お 宝 の 価値 が ゼロ だった 場合 と
高額 だった 場合 の リアクション まで 見せて ください ました
色々 すいません
感心 し ました
森山 家 は 何て イマジネーション が 豊かな んだろう って
物 は 言い よう です ね
でも みくり さん が 契約 結婚 を 言い出さ なければ
今 は なかった わけ です し
どんなに 突拍子 が なかろう と
イマジネーション は 現実 を 変える 力 が ある と 思い ます
いただき ます
いただき ます
< 平匡 さん に かかれば > < 私 の 突拍子 の な さ も > < しょうもない 妄想 も > < 現実 を 変える 力 に 変化 する > < 好き だ と 言われ なくて も > < このまま で 十分 > < 幸せ かも しれ ない > ある 人 に ね デート に 誘わ れた
相手 は ? 大学 の 同期
広告 代理 店 の 営業 部長 ( 山 さん ) エリート だ
バツイチ 子持ち だ けど ね
≪( 山 さん ) 百合 さん 母 に なる の ? なら ない よ
そんな 簡単な もん じゃない だろう し
ただ ね 子持ち の 人 と 結婚 すれば
今 から でも 子供 が 持てる んだ って 新しい 発見 だった
子供 ほしい です か ? う~ん
私 の 場合 は みくり が いた から ね
娘 が いる 気分 を 味わえ ちゃった の よ ね
最高 よ 責任 とら ないで ひたすら かわいがる だけ
ハハハッ おいしい とこ どり そう
でも その 代わり 深い 喜び は 知ら ない の かも しれ ない
深い 喜び を 知り たかった です か ?
残酷な こと を 聞く の ね
すいません
誰も が すべて の こと を 深く 知る の って 無理 だ と 思わ ない ?
誰か が 知っている こと を 誰か は 知ら なくて
そう やって 世界 は 回って る ん じゃない かしら
ときに 知ら ない 世界 を 教え 合ったり
そう そういう の も 悪く ない
< この 契約書 を つくった とき に は > < 想像 も し なかった > <「 雇用主 が 恋人 に なった 場合 」> < みくり さん は 以前 > 《 いい です よ 私 は 》
《 そういう こと を して も 》
< しかし 僕 が とっさに 断った こと で > < 契約 は 不成立 > < そもそも あの 「 して も いい 」 と いう > < 言葉 の 真意 は 何 だった の か > < まさか > みくり さん は 好きで も ない 男 と でも
そういう こと を いた せる 女性 ?
< いや そう は 思え ない 思い たく ない > < ずうずうしい が ひとまず > < みくり さん が 僕 の こと を 好き だ と 仮定 しよう > < みくり さん は すべて 取っ払って 考えた 結果 > < あれ は 何 を 取っ払い 何 を 残した の か > < 雇用主 として の 津崎 平匡 に 価値 を 見いだした の か > < それとも 恋人 と して の 津崎 平匡 に > < 価値 を 見いだした の か > < 津崎 平匡 の 価値 と は 一体 …> オープン ザ プライス
一 十 百 千万
十万 百万 千万
一億 十億
はあ ~
< いけない 僕 の ような 人間 が 慣れ ない 妄想 を して も > < ネガティブ な こと しか イメージ でき ず 逆効果 > < 自分 の マイナス ばかり を 考える の は やめ よう と 決めた のに > すいません 声 は かけた んです が
お茶 を 入れた ので ついでに
あ … ありがとう ございます
失礼 し ます
< 声 に 出して > < なかった よ な ?> < うっかり 部屋 に 入って しまった ばっかり に > < えらい こと を 聞いた ような > 《 みくり さん は 》
《 好きで も ない 男 と でも 》
《 そういう こと を いた せる 女性 ?》
< 軽い 女 だ と 思わ れて いる > < 平匡 さん だ から > < いたして も いい と 思った のに > 季語 が ない
みくり さん
ごちそうさま でした あッ はい
置い といて ください あッ はい
あッ 破り やすい この 紙
すごい 破れる
うわ
うち の 会社 ここ です ➡
打ち合わせ 終わったら 食事 行き ません か ?
穴場 の お そば 屋 さん が ある んです
津崎 さん と 三人 なら 行って も いい です よ
どう です か ? 打ち合わせ 終わった あと 三人 で
僕 は うち で 待って る 人 が いる ので
はい 残念 チームワーク いい んだ
そう いう わけで は
社長 どんな 人 ? う~ん
できる 男 です チャレンジ 精神 旺盛 で
( 携帯 着信 )
≪( 柚 ) ダサッ
≪( ナツキ ) 全然 違う し いい んです か 勝手に
各 支社 の 予算 で 独自 に 出稿 する 広告 に ついて は
自由 裁量 が 認め られて る
ただし 出稿 の 際 は 要 連絡
( 高木 ) 聞いて ません よ ね 聞いて たら 許可 し ない わ よ
どういう こと か と 思って 中部 の 広報 部長 に 電話 したら
首都圏 本部長 の 許可 を 得た ので 問題 ない って 開き直ら れた
( 吉田 ) 本部長 が 許可 した なら 仕方ない …
( 森本 ) 掲出 は 今月 いっぱい 見なかった こと に
そう し たい の は やまやま だ けど
そう いう わけに は いか ない わ ね
( 里中 ) 土屋 本部長 に 直談判 に 行った って ?
見て よ これ
また 土屋 さん の 同期 ? そう コンプラ 部 の 人
あの 頃 の 亡霊 が よみがえる と は ね
亡霊 ?
うち も 以前 は こういう 広告 打って た の
でも 何 か 違う よね って
平 の 女子 社員 で 集まって 話したり して
でも いくら 上 に 言って も いつまでも 変わん なく って
土屋 が 本部 広報 の チーフ に なって
やっと 変える こと が できた の
土屋 の 仕事 は 私達 の 希望 が 詰まって ん の よ
≪( 加茂中 ) そんなに 目くじら を 立て なく たって ➡
異性 に モテ たい って いう の は 人間 の 自然な 感情 でしょう
この 広告 で 新規 の 顧客 が 開拓 できる かも しれ ない って …
そうした コンセプト の メーカー が ある の も 構わ ない し
それ を 否定 する 気 は あり ません です が
それ を うち が やる 必要 ある の か と 言って いる んです
私達 が この 10 年 守って きた イメージ は これ です
「 自由に 生きる ため に 美しく なる 」
現 ユーザー の 9 割 が この イメージ を 支持 して い ます
この 広告 を 彼女 達 が 見たら どう 思う でしょう か ?
ゴダール の 価値 を ゴダール が 否定 する
これ が 目くじら を 立てる 問題 で は ない と
本気 で おっしゃる んです か ?
( ドア が 開く )
全部 通して きた
( 大歓声 )
さすが さすが つっちー
お疲れさま です
本部長 何か 言われ なかった ?
ううん 大した こと ないない
こんにちは
( ペッパー 君 ) こんにちは
あなた の お 仕事 は ?
ペッパー 君 は 何 が できる の ?
あなた を 笑顔 に し ます
寂しい とき は そば に いて 楽しませる よ ~
< 私 より 有能 だったり して > でも 食事 は 作れ ない よ ね ? はい
誕生日 に お 祝い の ケーキ を 作る こと も
掃除 に 洗濯 に 買い物 も でき ない し
ハグ だって でき ない
< 何 を 張り合って いる の か > ちょっと 疲れて る ん じゃない ?
僕 の 前 で は 無理 する こと は あり ません から ね
< コミュニケーション が とれる 上 に > < 家事 まで できる ロボット が 開発 され たら > < みんな 幸せに なれ そう > < そう なったら 私 は > < 職 を 失う けど > それにしても 風見 さん 消える の 早い です ね
まあ いい です 二人 で 行き ましょ
すいません こういう 日 も あり ます
メール を 一本 はい
( 携帯 着信 )
( 携帯 着信 )
今 ?
行き ましょ あッ はい
( 携帯 着信 )
< なぜ 嘘 を > < 今 の 私 完全に エツコ ・ イチハラ > < 家政婦 は 見た !> ≪( 杏奈 ) ここ です
ここ が ホントに おいしい んです よ へえ~
《 分かり ました じゃあ そういう こと に し ましょう 》
《 ご 理解 いただき ありがとう ございます 》
《 ああ 》
《≪( 加茂中 ) 融通 が 利か ない よ な 土屋 は 》
《( 重森 ) いまだに 独身 な の が 分かる 気 が し ます 》
《 それ も あって 必死な んだ よ 》
百合 さん ああ
飲んで いか ない んです か ? やめ とく 沼 ちゃん と ?
だった んです けど なかなか 来ない んで エスケープ
そう あッ あれ
百合 さん が 作って る んです よ ね ?
そう よ かっこよくて 好き です
男 の 人 に そう 言って もらえる と 嬉しい
分かって くれる 人 も いる ん だって
勇気 が 出る
与え られた 価値 に 押しつぶさ れ そうな 女性 達 が
自由に なる
自由 だ から こそ の 美しさ
例えば 私 みたいな アラフィフ の 独身 女 だって
社会 に は 必要で 誰 か に 勇気 を 与える こと が できる
あの 人 が 頑張って る なら
自分 も もう 少し やれる って
今 一人 で いる 子 や
一人 で 生きる の が 怖い って いう 若い 女の子 達 に
「 ほら あの 人 が いる じゃない 」
「 結構 楽し そう よ 」 って 思えたら
少し は 安心 できる でしょ
だから 私 は
かっこよく 生き なきゃ って 思う の よ
うん ?
そんな こと 言わ ないで ください
やだ 何で 私 …
< 妄想 は する くせ に > < こんな 日 が 来る こと は > < 想像 も して い なかった > < 曖昧だ から 成り立つ 幸せ は > < 曖昧な 幸せ > < システム で つくら れた 関係 は > < システム から 逃れ られ ない > システム の 再構築 って
何 だ よ
< いつか の ように 叫んだら すっきり する かしら ?> < あッ そうだ 百合 ちゃん も 叫んで た > 平匡 の バカ 野郎 !
面倒くさい んだ お前 は ~!
バカ バカ バーカ バーカ !
はあッ
< ちっとも すっきり し ない > < 夕飯 の 支度 を して ご飯 を 食べ よう > < 一人 だ けど > みくり さん
みくり さん !
すいません 勝手に 触ったり して
触って いい んです
平匡 さん だ から いい って 思って る のに
どうして 分かって くれ ない んです か ?
また 言っ ちゃった もう 嫌な のに
嫌な んです こういう の
それ は 僕 と の 生活 が 嫌だ と いう ?
そう です
困り ます
僕 に とって みくり さん は もう 簡単に 手放せる 人 じゃない んです
ですから … ずるい
はい ? なぜ そういう こと 言う んです か
どんどん 好き に なっ ちゃう じゃない です か
だから 嫌な んです 私 ばっかり 好きで
平匡 さん も 私 の こと 好き なら いい のに
好き … です よ ?
私 今 渋々 言わ せた ような 渋々 で なく
従業員 と して じゃない です よ ? はい
私 じゃない 他 の 女の子 に 先 に 会って たら ?
会って ない ので 何とも 言え ません が
さっき 会って た じゃ ないで す か 髪 が 長い かわいい 子 と
ああ
二人 で お 店 に 入る の 見 ました
生 そば みくり さん へ の お土産 です
取引先 の 担当 の 女性 が オススメ の お そば 屋 さん が ある から
奥様 に お土産 どう です か って それ で 買った だけ で
メール で 「 今 会社 だ 」 って 嘘 を
急いで いた ので 大差 ない か と
大違い です 嘘 ついて 女の子 と 歩いて たら
誰 だって … すいません
一つ 確認 して も いい です か ?
もし 違ったら すいません 調子 に 乗って いる わけで は なく
嫉妬
して くれた んです か ?
バカ !
決まって る じゃない です か
平匡 さん ホントに バカ
何 笑って る んです か
かわいい な と 思って
ずっと
みくり さん が 僕 の こと 好き なら いい のに なって
思って ました
ずっと ?
ずっと です
考え ない ように して ました
今日
火曜日 です よ
これ から は
火曜 じゃなくて も
みくり さん を 抱きしめて いい です か ?
何 曜日 でも
何時でも
何時でも ?
朝 まで だって
すいません 私 また …
一緒に い ます か ?
朝 まで
うん
< 必要 だった の は > < システム の 再構築 じゃない > < 気持ち を > < 本当 の 気持ち を > < 伝え 合う こと だった > ( 神原 ) はい 分かり ました ➡
M 社 の 買収 決まった って さ
リストラ 候補 は ? これ です
沼田 さん チョイス ?
選び たく なかった よ
お邪魔 して も …
あッ お 邪 …
ああ お邪魔 あッ ど … どうぞ
♬~