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JIN-仁- 完结编, JIN-仁- 完结编 #01 (4)

JIN - 仁 - 完结 编 #01 (4)

あなた を 見殺し に すれば

俺 は あなた 達 と 同じに なる

命 を 差別 する 者 に なって しまう

だから どうか

助け させて ください

私 の ため に

あなた を 助け させて ください !

おい が 助から ん かった とき も

先生 に 手出し を す っこ つ は なら ん ど

先生

どうぞ 頼 ん み ゃげ も す

はい

〈 いくら 歴史 音痴 の 俺 でも 知っている 〉

〈 西郷 隆盛 は 明治 維新 の 立役者 だ 〉

ペニシリン は これ で 最後 で は ?

先生 が 必要 と おっしゃら れる の なら

〈 もし この 手術 が 失敗 すれば 〉

〈 日本 の 歴史 は 変わって しまう のだろう か ?〉

〈 だが こう も 思う 〉

〈 もしも 俺 が ここ に い なければ 〉

〈 この 人 は この 病気 に なった のだろう か ?〉

〈 これ は 神 の 仕組んだ 出来事 な のだろう か ?〉

〈 俺 を 使って 何 か を 変え させる ため の 〉

麻酔 導入 終わり ました

〈 だが ただ 今 は …〉

始め ます

圧 痛 点 を 中心 に 交差 切開 し ます ≪( 山田 ) はい

外 腹 斜 筋 腱 膜 を 切開 は い

直 ペアン 鉗子

何 ちゅう こっちゃ こい は

大 網 と 小腸 を 圧 排

これ が 自由 ヒモ で ございます か ?

この 収束 点 に 炎症 を 起こして る 虫 垂根 部 が あり ます

風 が 変わった ど 火 は 回らん ど かい !

( 長 州 藩士 C ) 狙う は 奸賊 薩摩 軍 の 首領 西郷 の 首

≪( 山田 ) 膿 が … 穿 孔性 の 腹膜炎 です

虫 垂 の 先端 の 炎症 が ひどく 腹壁 に 癒着 して る んです

示 指 を 入れ はく離 し ます

( 騒ぐ 声 が 聞こえる )

何 が ?

≪( 藩 医 A ) お はん 達 は 何者 じゃ ?

そこ に おる の が 西郷 じゃ ! 手術 中 です よ !

出て って ください ! 目 が … 目 が !

≪( 藩 医 A ) 曲者 じゃ 曲者 じゃ っど

≪( 長 州 藩士 D ) おのれ 薩賊

屋敷 に 潜りこま れる なんど 恥さらし も よか とこ じゃ 埋め れ

≪( 山田 ) 南方 先生

南方 先生 !

患者 が 死に ま する ぞ !

もう まいり ましょう 先生

おい ほれ ほれ これ を 使う が じゃ

≪ ありがとう ございます か まん かま ん

≪( 龍 馬 ) 先生 !

薩摩 屋敷 に 連れて いかれ たっちゅう て

どう な っち ょる かち 思い よった が じゃ

どう いた ?

≪( 山田 ) あの 長 州 の 御 仁 は ?

お 仲間 の 方 が 来て 一緒に 出て いか れ ました

あの 体 で で ございます か ?

♪♪~( お 菊 の 母 ) ねん ね なされ ませ

ちょっと まだ …

≪( 蟻 川 ) ペニシリン が なくなって しまい →

打つ手 も なく …

≪( 山田 ) 申し訳 あり ませ ん 実 は 薩摩 に 渡した の が

最後 の ペニシリン で ございました

〈 それ から 数 日間 〉

〈 俺 は 患者 を 見送り 続けた 〉

〈 俺 は 無力だった 〉

〈 神 の 定めた 歴史 の 前 に 〉

〈 俺 は 何の ため に 来た んだろう ?〉

〈 何 を する ため に ここ へ 〉

〈 この 時代 へ 〉

≪( 龍 馬 )「 ほととぎす 地 に なく 声 は 有明 の 」

「 月 より 他 に 知る 人 ぞ なし 」→

久 坂 の 辞世 の 句 じゃ

「 故郷 を 思う 私 の 声 は 」

「 誰 に も 届く こと は なかった 」→

そんな とこ じゃ が

ワシ は 久 坂 の 声 を 聞いて しもう た

のう 先生

死んで いった もん ら に 報いる 方法 は

一 つ しか ないち 思わ ん かえ ?

も っぺ ん 生まれて き たい

そう 思える 国 に する こと じゃき

そう 思わ ん かえ ?

〈 だけど 龍 馬 さん も また 〉

〈 志 半ば で 死 を 迎える のだ 〉

〈 そう 遠く ない 未来 に 〉

〈 運命 を 知っていれば 〉

〈 龍 馬 さん は それ を 避ける こと が できる かも しれ ない 〉

龍 馬 さん は

これ から この 国 を 一 つ に する ため 走り回り ます

お ッ ? おお

だけど

その 途中 で

暗 …

おお ッ 先生 ! おい ッ 先生

《( 男 ) 戻る ぜ よ あん 世界 へ 》

〈 これ も また 神 の 意志 な の か ?〉

〈 ならば 俺 は 〉

〈 俺 は 見送り 続ける しか ない のだろう か ?〉

〈 大切な 人 達 の 死 を 〉

≪( 龍 馬 ) おい ッ 先生 !

咲 さ ん

その 髪 って …

〈 神 の 定めた 死 を 〉

栄 さん

栄 さん

夢 か

お 気づき に なら れ ました か すいません

どうぜよ 先生 は ?

おうおう 先生

江戸 に 着いた ぜ よ

南方 先生 !

そんな …

≪( 栄 ) お 久しゅう ございます

この度 は …

良かった です

良かった

これ を お 考え に なった の は 先生 で ございましょう ?

一口 食べて 分かり ました よ

咲 の 味 が いたし ました ゆえ

どうして 食べて くださった んです か ?

意地でも 食べて やる もの か と 思って いた ので ございます が

喜市 ちゃん が

毎日 毎日 足 を 運んで きて

≪( 栄 ) これ は もう いたしかたない と 思い →

正直に 説明 した ので ございます →

私 は もう 生きて い たく ない のだ と

すると 喜市 ちゃん は

《≪( 喜市 ) 奥 方 様 おい ら も そう でした 》

《( 喜市 ) お っ 母さん が 死んだ とき おい ら も コロリ から 》

《 助から なきゃ 良かった って 思い ました 》

《 先生 に は 悪い けど おい ら 助から なければ 良かった よ 》

《≪( 喜市 ) だ けど おい ら あれ から いい こと いっぱい あり ました 》

《 私 は 喜市 ちゃん の ように 若く は あり ませ ぬ ゆえ 》

《≪( 喜市 ) 変わった こと だって いっぱい あり ます 》

《 ペニシリン が できて 治る 病 が 増えて 》

《 今度 は 脚気 に 効く お 菓子 が できて 》

《 南方 先生 が 来て 江戸 は すごく 変わり ました 》

《≪( 喜市 ) だ から これ から も きっと 変わり ます →》

《 咲 様 の こと 今 は 笑う 人 も いる かも しれ ませ ん けど →》

《 咲 様 は きっと 江戸 で 初めて の 女 の お 医者 様 に なり ます →》

《 女 で お 医者 様 なんて すごい 事 だ と おい ら 思い ます 》

《 えっ と … だ から 》

《 奥 方 様 が 笑える 日 は 必ず 来 ます 》

《≪( 喜市 ) 南方 先生 が きっと そうして くれ ます 》

《 神様 は 乗り越え られる 試練 しか 与え ない んです 》

《 でも 笑え ない んです 》

《 死んだら ダメな んです 》

《 生きて なきゃ 笑え ない んです 》

《 いただき ます ね 》

《 おいしい 》

≪( 栄 ) 私 は

あの 子 に 救わ れ ました

私 も です

この こと は 咲 さん に は ?

治った こと は 承知 して おり ます が 母 と は まだ 会って は …

( 物音 )

あの …

負け は 許し ませ ん よ 咲 !

お前 は 戦 の ような 人生 を 歩む のでしょう

けれど 選んだ の は お前 です

≪( 栄 ) 橘 の 家 に 泥 を 塗って も

その道 を 選んだ のです

ならば

勝ち なさい

橘 の 家 の ため に

同じ ような 生き 方 を 選ぶ 世 の 女子 達 の ため に も

道 を 開き なさい

母 は ここ で 見て おり ます

くじける こと は 許し ませ ん よ

楽しみに して い ます

≪( 栄 ) 咲

〈 神 の 許した 行為 〉

〈 神 の 許さ なかった 行為 〉

〈 その 違い が どこ に ある の か 俺 に は 分から ない 〉

〈 だけど 一 つ だけ 確かな こと が ある 〉

〈 この 手 を 止めて しまって は 〉

〈 何も 変わら ない と いう こと だ 〉

〈 橘 家 の 汚名 を そそぐ こと も 〉

〈 龍 馬 さん の 運命 を 変える こと も 〉

これ は …

《「 平成 二十二 年 」》

それ は あの とき の ?

違い ます

ある 方 に もらった んです

では あの とき の もの も その方 が ?

分かり ませ ん

でも

この 出会い は 運命 だ と 思う んです

神 の 仕組んだ …

《 救え ~ ッ !》

〈 ならば 心 の まま に 〉

〈 まずは 江戸 の 町 を 〉

〈 脚気 から 救おう 〉

≪( 茜 ) 今 評判 の あん ドーナツ あん ドーナツ だ よ →

脚気 に も 効く 仁 友 堂 が 作った 体 に いい お 菓子 だ よ

( 町人 A ) 脚気 以外 も 診て くれる って

( B ) 薬 は 全部 菓子 らしい ぜ

あん ドーナツ 様様 で んな

先生 ど っか 行 か はる んで っか ? 松本 先生 の ところ に 行って き ます

行って らっしゃい で は あと よろしく お 願い し ます

〈 だが この とき の 俺 は まだ 知ら なかった のだ 〉

〈 この あん ドーナツ が 巻き起こす 出来事 を 〉

では お 大事に ありがとう ございました

≪( 多紀 ) 止まれ !

元 えん 様

( 多紀 ) 久しぶりじゃ のう 玄 孝

〈 そして それ が 〉

〈 仁 友 堂 最大 の 危機 を 招いて しまう こと を 〉

どっち 行った ? あっ ち だ 捜せ !

はい 頑張った 頑張った

もう 大丈夫 よ

〈 大いなる 神 の たくらみ を 〉

♪♪~


JIN - 仁 - 完结 编 #01 (4) |しとし|かん结|

あなた を 見殺し に すれば ||みごろし||

俺 は   あなた 達 と 同じに なる おれ|||さとる||どうじに|

命 を 差別 する 者 に なって しまう いのち||さべつ||もの|||

だから   どうか

助け させて ください たすけ|さ せて|

私 の ため に わたくし|||

あなた を 助け させて ください ! ||たすけ|さ せて|

おい が 助から ん かった とき も ||たすから||||

先生 に 手出し を す っこ つ は なら ん ど せんせい||てだし||||||||

先生 せんせい

どうぞ   頼 ん み ゃげ も す |たの|||||

はい

〈 いくら 歴史 音痴 の 俺 でも 知っている 〉 |れきし|おんち||おれ||しっている

〈 西郷 隆盛 は   明治 維新 の 立役者 だ 〉 さいごう|りゅうせい||めいじ|いしん||たてやくしゃ|

ペニシリン は   これ で 最後 で は ? ||||さいご||

先生 が 必要 と おっしゃら れる の なら せんせい||ひつよう|||||

〈 もし   この 手術 が 失敗 すれば 〉 ||しゅじゅつ||しっぱい|

〈 日本 の 歴史 は 変わって しまう のだろう か ?〉 にっぽん||れきし||かわって|||

〈 だが   こう も 思う 〉 |||おもう

〈 もしも   俺 が   ここ に い なければ 〉 |おれ|||||

〈 この 人 は   この 病気 に なった のだろう か ?〉 |じん|||びょうき||||

〈 これ は   神 の 仕組んだ 出来事 な のだろう か ?〉 ||かみ||しくんだ|できごと|||

〈 俺 を 使って 何 か を 変え させる ため の 〉 おれ||つかって|なん|||かえ|||

麻酔   導入 終わり ました ますい|どうにゅう|おわり|

〈 だが   ただ   今 は …〉 ||いま|

始め ます はじめ|

圧 痛 点 を 中心 に   交差 切開 し ます ≪( 山田 ) はい あっ|つう|てん||ちゅうしん||こうさ|せっかい|||やまだ|

外 腹 斜 筋   腱 膜 を 切開 は い がい|はら|しゃ|すじ|けん|まく||せっかい||

直 ペアン 鉗子 なお||かんし

何 ちゅう こっちゃ   こい は なん||||

大 網 と 小腸 を 圧 排 だい|あみ||しょうちょう||あっ|はい

これ が   自由 ヒモ で ございます か ? ||じゆう|ひも|||

この 収束 点 に   炎症 を 起こして る 虫 垂根 部 が あり ます |しゅうそく|てん||えんしょう||おこして||ちゅう|すいね|ぶ|||

風 が 変わった ど 火 は 回らん ど かい ! かぜ||かわった||ひ||かいらん||

( 長 州 藩士 C ) 狙う は 奸賊 薩摩 軍 の 首領   西郷 の 首 ちょう|しゅう|はんし||ねらう||かんぞく|さつま|ぐん||しゅりょう|さいごう||くび

≪( 山田 ) 膿 が … 穿 孔性 の 腹膜炎 です やまだ|うみ||うが|あなせい||ふくまくえん|

虫 垂 の 先端 の 炎症 が ひどく 腹壁 に 癒着 して る んです ちゅう|すい||せんたん||えんしょう|||ふくへき||ゆちゃく|||ん です

示 指 を 入れ   はく離 し ます しめ|ゆび||いれ|はくり||

( 騒ぐ 声 が 聞こえる ) さわぐ|こえ||きこえる

何 が ? なん|

≪( 藩 医 A ) お はん 達 は 何者 じゃ ? はん|い||||さとる||なにもの|

そこ に おる の が 西郷 じゃ ! 手術 中 です よ ! |||||さいごう||しゅじゅつ|なか||

出て って ください ! 目 が …  目 が ! でて|||め||め|

≪( 藩 医 A ) 曲者 じゃ   曲者 じゃ っど はん|い||くせもの||くせもの||

≪( 長 州 藩士 D ) おのれ   薩賊 ちょう|しゅう|はんし|||さつぞく

屋敷 に 潜りこま れる なんど 恥さらし も よか とこ じゃ   埋め れ やしき||もぐりこま|||はじさらし|||||うずめ|

≪( 山田 ) 南方 先生 やまだ|なんぽう|せんせい

南方 先生 ! なんぽう|せんせい

患者 が 死に ま する ぞ ! かんじゃ||しに|||

もう   まいり ましょう   先生 |||せんせい

おい   ほれ ほれ   これ を 使う が じゃ |||||つかう||

≪ ありがとう ございます か まん   かま ん

≪( 龍 馬 ) 先生 ! りゅう|うま|せんせい

薩摩 屋敷 に 連れて いかれ たっちゅう て さつま|やしき||つれて|||

どう な っち ょる かち 思い よった が じゃ |||||おもい|||

どう いた ?

≪( 山田 ) あの 長 州 の 御 仁 は ? やまだ||ちょう|しゅう||ご|しとし|

お 仲間 の 方 が 来て 一緒に 出て いか れ ました |なかま||かた||きて|いっしょに|でて|||

あの 体 で で ございます か ? |からだ||||

♪♪~( お 菊 の 母 ) ねん ね なされ ませ |きく||はは||||

ちょっと   まだ …

≪( 蟻 川 ) ペニシリン が なくなって しまい → あり|かわ||||

打つ手 も なく … うつて||

≪( 山田 ) 申し訳 あり ませ ん 実 は 薩摩 に 渡した の が やまだ|もうし わけ||||み||さつま||わたした||

最後 の ペニシリン で ございました さいご||||

〈 それ から 数 日間 〉 ||すう|にち かん

〈 俺 は   患者 を 見送り 続けた 〉 おれ||かんじゃ||みおくり|つづけた

〈 俺 は 無力だった 〉 おれ||むりょくだった

〈 神 の 定めた 歴史 の 前 に 〉 かみ||さだめた|れきし||ぜん|

〈 俺 は 何の ため に 来た んだろう ?〉 おれ||なんの|||きた|

〈 何 を する ため に   ここ へ 〉 なん||||||

〈 この 時代 へ 〉 |じだい|

≪( 龍 馬 )「 ほととぎす 地 に なく 声 は   有明 の 」 りゅう|うま||ち|||こえ||ありあけ|

「 月 より 他 に 知る 人 ぞ なし 」→ つき||た||しる|じん||

久 坂 の 辞世 の 句 じゃ ひさ|さか||じせい||く|

「 故郷 を 思う 私 の 声 は 」 こきょう||おもう|わたくし||こえ|

「 誰 に も 届く こと は なかった 」→ だれ|||とどく|||

そんな とこ じゃ が

ワシ は   久 坂 の 声 を 聞いて しもう た わし||ひさ|さか||こえ||きいて||

のう   先生 |せんせい

死んで いった もん ら に 報いる 方法 は しんで|||||むくいる|ほうほう|

一 つ しか ないち 思わ ん かえ ? ひと||||おもわ||

も っぺ ん   生まれて き たい |||うまれて||

そう 思える 国 に する こと じゃき |おもえる|くに||||

そう 思わ ん かえ ? |おもわ||

〈 だけど   龍 馬 さん も   また 〉 |りゅう|うま|||

〈 志 半ば で   死 を 迎える のだ 〉 こころざし|なかば||し||むかえる|

〈 そう 遠く ない 未来 に 〉 |とおく||みらい|

〈 運命 を 知っていれば 〉 うんめい||しっていれば

〈 龍 馬 さん は   それ を 避ける こと が できる かも しれ ない 〉 りゅう|うま|||||さける||||||

龍 馬 さん は りゅう|うま||

これ から   この 国 を 一 つ に する ため 走り回り ます |||くに||ひと|||||はしりまわり|

お ッ ?  おお

だけど

その 途中 で |とちゅう|

暗 … あん

おお ッ   先生 !  おい ッ   先生 ||せんせい|||せんせい

《( 男 ) 戻る ぜ よ   あん 世界 へ 》 おとこ|もどる||||せかい|

〈 これ も また   神 の 意志 な の か ?〉 |||かみ||いし|||

〈 ならば   俺 は 〉 |おれ|

〈 俺 は   見送り 続ける しか ない のだろう か ?〉 おれ||みおくり|つづける||||

〈 大切な 人 達 の 死 を 〉 たいせつな|じん|さとる||し|

≪( 龍 馬 ) おい ッ   先生 ! りゅう|うま|||せんせい

咲 さ ん さ||

その 髪 って … |かみ|

〈 神 の 定めた 死 を 〉 かみ||さだめた|し|

栄 さん さかい|

栄 さん さかい|

夢 か ゆめ|

お 気づき に なら れ ました か すいません |きづき||||||

どうぜよ   先生 は ? |せんせい|

おうおう   先生 |せんせい

江戸 に 着いた ぜ よ えど||ついた||

南方 先生 ! なんぽう|せんせい

そんな …

≪( 栄 ) お 久しゅう ございます さかい||ひさしゅう|

この度 は … このたび|

良かった です よかった|

良かった よかった

これ を   お 考え に なった の は 先生 で ございましょう ? |||かんがえ|||||せんせい||

一口 食べて 分かり ました よ ひとくち|たべて|わかり||

咲 の 味 が   いたし ました ゆえ さ||あじ||||

どうして 食べて くださった んです か ? |たべて||ん です|

意地でも 食べて やる もの か   と 思って いた ので ございます が いじでも|たべて|||||おもって||||

喜市 ちゃん が きいち||

毎日   毎日   足 を 運んで きて まいにち|まいにち|あし||はこんで|

≪( 栄 ) これ は もう   いたしかたない と 思い → さかい||||||おもい

正直に 説明 した ので ございます → しょうじきに|せつめい|||

私 は   もう 生きて い たく ない のだ と わたくし|||いきて|||||

すると   喜市 ちゃん は |きいち||

《≪( 喜市 ) 奥 方 様 おい ら も   そう でした 》 きいち|おく|かた|さま|||||

《( 喜市 ) お っ 母さん が 死んだ とき おい ら も   コロリ から 》 きいち|||かあさん||しんだ||||||

《 助から なきゃ 良かった   って 思い ました 》 たすから||よかった||おもい|

《 先生 に は 悪い けど   おい ら 助から なければ 良かった よ 》 せんせい|||わるい||||たすから||よかった|

《≪( 喜市 ) だ けど   おい ら   あれ から いい こと   いっぱい あり ました 》 きいち|||||||||||

《 私 は   喜市 ちゃん の ように 若く は あり ませ ぬ ゆえ 》 わたくし||きいち|||よう に|わかく|||||

《≪( 喜市 ) 変わった こと だって いっぱい あり ます 》 きいち|かわった|||||

《 ペニシリン が できて 治る 病 が 増えて 》 |||なおる|びょう||ふえて

《 今度 は   脚気 に 効く お 菓子 が できて 》 こんど||かっけ||きく||かし||

《 南方 先生 が 来て 江戸 は   すごく 変わり ました 》 なんぽう|せんせい||きて|えど|||かわり|

《≪( 喜市 ) だ から   これ から も きっと 変わり ます →》 きいち|||||||かわり|

《 咲 様 の こと   今 は 笑う 人 も いる かも しれ ませ ん けど →》 さ|さま|||いま||わらう|じん|||||||

《 咲 様 は   きっと   江戸 で 初めて の 女 の お 医者 様 に なり ます →》 さ|さま|||えど||はじめて||おんな|||いしゃ|さま|||

《 女 で お 医者 様 なんて すごい 事 だ と   おい ら 思い ます 》 おんな|||いしゃ|さま|||こと|||||おもい|

《 えっ と …  だ から 》

《 奥 方 様 が 笑える 日 は 必ず 来 ます 》 おく|かた|さま||わらえる|ひ||かならず|らい|

《≪( 喜市 ) 南方 先生 が きっと そうして くれ ます 》 きいち|なんぽう|せんせい|||||

《 神様 は   乗り越え られる 試練 しか 与え ない んです 》 かみさま||のりこえ||しれん||あたえ||ん です

《 でも 笑え ない んです 》 |わらえ||ん です

《 死んだら   ダメな んです 》 しんだら|だめな|ん です

《 生きて なきゃ   笑え ない んです 》 いきて||わらえ||ん です

《 いただき ます ね 》

《 おいしい 》

≪( 栄 ) 私 は さかい|わたくし|

あの 子 に 救わ れ ました |こ||すくわ||

私 も です わたくし||

この こと は   咲 さん に は ? |||さ|||

治った こと は 承知 して おり ます が 母 と は   まだ 会って は … なおった|||しょうち|||||はは||||あって|

( 物音 ) ものおと

あの …

負け は 許し ませ ん よ   咲 ! まけ||ゆるし||||さ

お前 は   戦 の ような 人生 を 歩む のでしょう おまえ||いくさ|||じんせい||あゆむ|

けれど   選んだ の は   お前 です |えらんだ|||おまえ|

≪( 栄 ) 橘 の 家 に   泥 を 塗って も さかい|たちばな||いえ||どろ||ぬって|

その道 を 選んだ のです そのみち||えらんだ|の です

ならば

勝ち なさい かち|

橘 の 家 の ため に たちばな||いえ|||

同じ ような 生き 方 を 選ぶ 世 の 女子 達 の ため に も おなじ||いき|かた||えらぶ|よ||じょし|さとる||||

道 を 開き なさい どう||あき|

母 は   ここ で 見て おり ます はは||||みて||

くじける こと は 許し ませ ん よ |||ゆるし|||

楽しみに して い ます たのしみに|||

≪( 栄 ) 咲 さかい|さ

〈 神 の 許した 行為 〉 かみ||ゆるした|こうい

〈 神 の 許さ なかった 行為 〉 かみ||ゆるさ||こうい

〈 その 違い が   どこ に ある の か 俺 に は 分から ない 〉 |ちがい|||||||おれ|||わから|

〈 だけど   一 つ だけ 確かな こと が ある 〉 |ひと|||たしかな|||

〈 この 手 を 止めて しまって は 〉 |て||とどめて||

〈 何も 変わら ない と いう こと だ 〉 なにも|かわら|||||

〈 橘 家 の 汚名 を そそぐ こと も 〉 たちばな|いえ||おめい||||

〈 龍 馬 さん の 運命 を 変える こと も 〉 りゅう|うま|||うんめい||かえる||

これ は …

《「 平成 二十二 年 」》 へいせい|にじゅうに|とし

それ は   あの とき の ?

違い ます ちがい|

ある 方 に   もらった んです |かた|||ん です

では   あの とき の もの も その方 が ? ||||||そのほう|

分かり ませ ん わかり||

でも

この 出会い は   運命 だ と 思う んです |であい||うんめい|||おもう|ん です

神 の 仕組んだ … かみ||しくんだ

《 救え ~ ッ !》 すくえ|

〈 ならば   心 の まま に 〉 |こころ|||

〈 まずは   江戸 の 町 を 〉 |えど||まち|

〈 脚気 から 救おう 〉 かっけ||すくおう

≪( 茜 ) 今   評判 の   あん ドーナツ あん ドーナツ だ よ → あかね|いま|ひょうばん|||どーなつ||どーなつ||

脚気 に も 効く   仁 友 堂 が 作った 体 に いい   お 菓子 だ よ かっけ|||きく|しとし|とも|どう||つくった|からだ||||かし||

( 町人 A ) 脚気 以外 も 診て くれる って ちょうにん||かっけ|いがい||みて||

( B ) 薬 は 全部   菓子 らしい ぜ |くすり||ぜんぶ|かし||

あん ドーナツ 様様 で んな |どーなつ|さまざま||

先生   ど っか 行 か はる んで っか ? 松本 先生 の ところ に 行って き ます せんせい|||ぎょう|||||まつもと|せんせい||||おこなって||

行って らっしゃい で は   あと   よろしく お 願い し ます おこなって|||||||ねがい||

〈 だが   この とき の 俺 は まだ 知ら なかった のだ 〉 ||||おれ|||しら||

〈 この   あん ドーナツ が 巻き起こす 出来事 を 〉 ||どーなつ||まきおこす|できごと|

では   お 大事に ありがとう ございました ||だいじに||

≪( 多紀 ) 止まれ ! たき|とどまれ

元 えん 様 もと||さま

( 多紀 ) 久しぶりじゃ のう   玄 孝 たき|ひさしぶりじゃ||げん|こう

〈 そして   それ が 〉

〈 仁 友 堂   最大 の 危機 を 招いて しまう こと を 〉 しとし|とも|どう|さいだい||きき||まねいて|||

どっち 行った ? あっ ち だ   捜せ ! |おこなった||||さがせ

はい   頑張った   頑張った |がんばった|がんばった

もう 大丈夫 よ |だいじょうぶ|

〈 大いなる   神 の たくらみ を 〉 おおいなる|かみ|||

♪♪~