イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #5 (3)
( せき払い )
( F 組 の 生徒 たち の せき払い )
私 は 声 を 大 に して 言い たい
( F 組 の 生徒 たち ) イエーイ
勉強 だけ が 青春 じゃない
( F 組 の 生徒 たち ) イエーイ
成績 だけ が 人 を 測る 価値 で は ない
( F 組 の 生徒 たち ) イエーイ
( せき払い )
( 富田 ) 成績 の 悪い 人間 は 大学 に 入る の に も 苦労 し
就職 する の に も 苦労 する ―
大事 な 君 たち に ―
そんな つらい 思い を させ なくて いい こと を
先生 は 本当に うれしく 思う
拍手
おい ちょっと 頭 いい から って 何 な んだ !
お や ?
私 は F 組 の 皆さん の こと を 言った 覚え は あり ません が
何か 思い当たる ふし が あった んです か ねえ
( A 組 の 生徒 たち の 笑い声 )
( コバヤカワ ) あー やだ やだ
レベル の 低い 人 って すぐに 被害 妄想 に なる んだ もん
何 や と ? コラ !
そして すぐに 暴力 に 頼る
ああ ? まだ 何も して ない や ん け
言葉 の 暴力 も 十分 に 刑罰 の 対象 に なる の よ
所詮 F 組 の 人間 は 腕力 で 勝負 する しか ない んだ ろ ?
金 ちゃん ―
金 ちゃん ―
( 銀太郎 ・ 銅 蔵 ) 兄貴
( 銀太郎 ・ 銅 蔵 ) 兄貴
金 ちゃん !
( 富田 ) コバヤカワ よく 言った
( コバヤカワ ) ありがとう ございます 先生
( 従業員 ) です が どの お 部屋 も 今日 は ご 予約 で いっぱい で して
そこ を なんとか 頼ん ます わ 高校 最後 の 夜 やっ ちゅう のに ―
あんな やつ ら と 一緒 で は やり きれ ん のです わ
( 従業員 ) そう おっしゃられて も 困り ます よ
( 琴子 ) 金 ちゃん
( 金之助 ) おう 琴子 今 部屋 変えて もらう から な
( 従業 員 ) です から お客様 …
( 従業 員 ) です から お客様 …
( 琴子 ) 今 の まま で 大丈夫 です
( 琴子 ) 今 の まま で 大丈夫 です
行く よ 金 ちゃん ―
( 金之助 ) せや けど 琴子
( 金之助 ) せや けど 琴子
行く よ 金 ちゃん
行く よ 金 ちゃん
先生 たち も お 酒 が 入って
ちょっと カッと なっ ちゃった だけ だって ば ―
最後 な んだ から みんな で 仲よく やろう よ
( 金之助 ) はぁ
約束 した じゃん
私 たち は 私 たち で 勉強 じゃない 得意 な こと を 見つけ よう って
そしたら
A 組 の 人 たち に 何 言わ れて も 気 に し なくて 済む でしょ
はぁ
せや な
俺 頭 に 血 上っ とった わ
目覚まさして くれて ありがとう な 琴子
はぁ
フ … フッ
また 青のり 付いて んで
フッ
( 金之助 ) ほい
( 銅蔵 ) 兄貴 ついに …
( 銅蔵 ) 兄貴 ついに …
( 銀太郎 ) あっ シーッ
( 銀太郎 ) あっ シーッ
(2 人 ) 入江 直樹 !
じゃあ 私 先 に 戻って る ね
( 金之助 ) フッ …
何 や 天才 君 ―
琴子 と 俺 様 の 仲 が 気 に なって 見 に 来た ん か ?
嫉妬 して ん の か ?―
おい 何 無視 して ん ねん ちょい 待て や
俺 は な お 前 が 大学 行って タラタラ し とる 間 に
お前 が できひん こと やって ビッグ に なった る
そう 琴子 と 約束 した ん や
大学 行ける 人間 が そう 言う なら かっこいい けど
行け ない 人間 が 言って も 負け惜しみ に しか 聞こえ ない ね
琴子 と 約束 した ん は それ だけ や ない で
俺 は な 今夜 琴子 と チュ …
キス す ん ねん
夢 なら 寝て 見れば ?
どうかな ?
すてき な 卒業 式 に しよう って 誘って きた ん は 琴子 の 方 や で
高校 最後 に なって あいつ も ようやく
誰 が 一番 自分 を 大事 に して くれる か って こと に
気い付いた ん やろ
今更 嫉妬 して も 遅い ねん で
天才 君
♪~
はいはい はいはい はい はーい
A 組 の 皆さん も F 組 の みんな も もっと もっと
盛り上がって いき ましょう 高校 最後 な んです から ね ー
( 渡辺 ) そうだ ね そうだ ね
ねえ 料理 も 一緒に し ない ? こっち も さみしかった し
いい です ね そうそう し ましょ そう し ましょう
( 渡辺 ) はい こっち こっち 早く こっち 来い よ
( じんこ ) 早く 早く …
( 聡美 たち ) キャー
すごっ !
(3 人 ) ん ー
( コバヤカワ ) そりゃ あ あんた は いい わ よ ね
全部 自分 の 思いどおりに なった んだ から
( A 組 の 女子 生徒 ) 入江 君 が 東大 に 行け なく なった の あなた の せい な ん でしょ ?
( A 組 の 女子 生徒 ) 自分 が ばか だ から って 優秀 な 人 の 人生 邪魔 する なんて
最悪 だ よ ね
( 直樹 ) そいつ の せい じゃない ―
俺 が 東大 に 行か なかった の は そいつ の せい じゃない
入江 君
え ? ちょっと 入江 いい とこ あん じゃない
うん うん 見直した
何で 俺 が こいつ なんか の ため に 東大 やめ なくちゃ いけない の ?
こ … こ … こいつ ?
( じんこ ) おお っ 琴子 しっかり して !
頼む
( 琴子 ) 痛っ
( 琴子 ) 痛っ
( 理美 ) 大丈夫 ?
( 理美 ) 大丈夫 ?
( 富田 ) そうだ な 入江 みたいな 頭 の いい やつ が
たかが 1 人 の 女生徒 に 惑わされて 人生 を 誤る わけ が ない な
たかが ?
( コバヤカワ ) なあんだ
入江 君 が こんな 子 の こと 好き に なる わけない もん ね ―
うわさ 信じて 損し ちゃった
こんな 子 ?
ちょっと 待ち なさい よ さっき から 聞いてれば
こいつ だの ばか だの 邪魔 だの こんな 子 だの ―
ちょっと 失礼 すぎる ん じゃない です か ね ?
確かに 確かに 私 は 入江 君 の お世話 に なり ました よ
少し は 迷惑 を かけた かも しれ ない
少し ?
たくさん です ね
そう です ね
そう だ ね うん
でも その 言い 方 この 冷血 男 !
その 冷血 男 が 好き な んだ ろ ?
( 生徒 たち の 歓声 )
( 渡辺 ) おいおい お 熱い とこ 見せつける な よ
まあ つまり さ
全て は 琴子 ちゃん の 愛 の 力 だって こと だ よ ―
入江 と 琴子 ちゃん は 一緒に いる 運命 なん だって
ふざけんな よ
( 渡辺 ) だって センター 試験 の あの お守り
何 ? 何 ?
いや 今 と なって は 笑い話 だ けど さ ―
入江 の やつ 琴子 ちゃん が くれた お守り の せい で ―
階段 から 落ちて けが まで して
( コバヤカワ ) そう いえば 松葉づえ ついて た ね
( 渡辺 ) 電車 は 乗り 過ごす し 鉛筆 の 芯 は 折れる し ―
揚げ句 に 弁当 は 食い 損ねる し で 大変 だった んだ よ
( 男子 生徒 ) それ お守り じゃなくて 呪い じゃ ね ?
あ いやいや それ が 愛 の 力 なん だって
愛 の 力 の 逆 作用 だ よ
( A 組 の 女子 生徒 ) そう いえば 彼女 入江 君 に ラブレター 渡した 次の 日
お うち が 壊れ ちゃった ん じゃなかった ?
( 一同 ) ああっ
( A 組 の 女子 生徒 の 声 ) しかも ラブレター も 突き返されて
いら ない
すごい ね 嵐 を 呼ぶ 女 じゃん
( A 組 の 生徒 たち の 笑い声 )
( コバヤカワ ) そう いえば バレンタイン は チョコ と か もらった の ?
まぬけ な やつ を ね ―
年明け に は 変 な ヘッド マッサージ 器 も もらった
( コバヤカワ ) ウケる 何 ? その センス
( 渡辺 ) アハハ これ じゃあ 卒業 暴露 大会 だ な
次 は 誰 の 暴露 話 に する ?
( 生徒 たち の ざわめき )
ハッハッハ … アッハッハ …
やばい 琴子 壊れた
アーハッハ
琴子 !
琴子 !
大丈夫 か ? 琴子
大丈夫 か ? 琴子
大丈夫 か ? 琴子
( せき込み )
( せき込み )
はあっ あー 楽しい ね ―
暴露 大会 楽しい アハ
ヒーッヒッヒー
( せき払い )
そこ まで 言う なら
それなり の 覚悟 は ある ん でしょう ね ?
( 直樹 ) 何 だ よ
自分 に は 暴露 される こと が 1つ も ない と でも 思って る わけ ?
( 直樹 ) 俺 は これ まで の 人生 で ―
人 に 知ら れて 恥ずかしい こと なんて ―
して きて ない けど
フフフ … フーッフフフ …
天才 に も 弱み って ある んだ よ
( 生徒 たち の どよめき )
まさか
だ あー お !
( じんこ ) 何 これ ? まさか 入江 !?
( 理美 ) やだ 女の子 じゃない !
( 男子 生徒 ) すげえ 入江 が 女装 して る !
( 男子 生徒 ) わあ これ 入江 か !?
お前 何で ?
おば 様 から もう 1 枚 頂いた の 大事 に 定期 入れ に 入れ といた の
だーい 好き な 入江 君 の 幼少 期 の 写真 を ね
でも 100 年 の 恋 も 冷める わ よ ね
だって これ じゃあ
女の子 だ もん ね ー
( 生徒 たち の 笑い声 )
これ で 笑われる 者 の 気持ち が 分かった ?―
ウッ ヘッヘー やーい やーい …―
オーッホホ オホホ
オーッホホ オホホ
( 理美 ) 取った ! うっ
( 理美 ) 取った ! うっ
お前 ちょっと 来い
( 生徒 たち の 歓声 )
( 金之助 ) よっしゃ !―
ブロンズ ―
ブロンズ ―
( 銅蔵 ) イエーイ !
( 銅蔵 ) イエーイ !
( 銅蔵 ) イエーイ !
シルバー
シルバー
シルバー
( 銀太郎 ) イエーイ !
( 銀太郎 ) イエーイ !
( 銀太郎 ) イエーイ !
ゴールデンタイム イエーイ !
ゴールデンタイム イエーイ !
ゴールデンタイム イエーイ !
( 銀太郎 ・ 銅蔵 ) イエーイ !
おいおい … F 組 も A 組 も
盛り上がって る や ん け ー !
( 生徒 たち ) イエーイ !
この 金 ちゃん 様 が
もっと 盛り上げ たる で ー !
( 銀太郎 ) よーし よし !
( 生徒 たち の 歓声 )
( 生徒 たち の 歓声 )
この 曲 は
俺 の 愛する 1 人 の 女性 に ささげる ため に 作った もの です
( 生徒 たち の 歓声 )
♪~
俺 の 3 年間 の 思い を 今 ここ に ぶつけ ます
聞いて ください “ 好き や ねん 琴子 ”
♪ 好き や ねん 好き や ねん
♪ す す す す す す 好き や ねん
♪ す す す す す す 好き や ねん
( 銀太郎 ) ♪ 琴子 琴子 琴子 ウア ウア
( 銀太郎 ) ♪ 琴子 琴子 琴子 ウア ウア
( 生徒 たち ) ♪ 琴子 琴子 琴子 ウア ウア
♪ 東京 さみしい 町 や で ほんま
♪ 誰も 彼 も そっぽ 向いて る マジで
♪ 誰も 彼 も そっぽ 向いて る マジで
( 銀太郎 )♪ マジで
♪ せや けど 琴子 お前 の 笑顔 が
何 よ
随分 派手 に やって くれた な
すごんだ って 怖く ない んだ から
入江 君 だって 私 の 入江 君 に 対する 気持ち
みんな で ばか に して 笑って た じゃない
♪ 知って る か 俺 は ただ
♪ お前 に 出会えて よかった
( 生徒 たち の 歓声 )
♪ わし は わし は
♪ わし は ~ あ ~
♪ それ だけ で 幸せ やあ ~
♪ それ だけ で 幸せ やあ ~
( 生徒 たち の 歓声 )
( 生徒 たち の 歓声 )
琴子 !
もう やめる
私 …
入江 君 好き な の もう やめる
ふーん
忘れ ちゃう んだ 俺 の こと
そう よ
だって 入江 君 の 性格 なんて よく 分かった もん
すぐに 忘れて 大学 で かっこいい 人 見つけて
じゃあ 忘れて みろ よ
フッ ざまあ見ろ
琴子 俺 や あかん か !
琴子 ! 俺 は やる とき は やる で !
( 琴子 ) キス !? ファースト ・ キス ―
人生 で 初めて の ―
たった 1 回 だけ の 特別 な キス ―
私 入江 君 と ―
キス し ちゃった の ?
♪~
誰 ? あの 美女
( 松本 裕子 ( まつもと ゆうこ )) この 子 入江 君 の 彼女 ?
まさか
( じんこ ) 入江 と 同じ クラブ に 入り な よ ―
そしたら 学部 が 違って も ―
入江 と ずっと 一緒に いる こと が できる
( 須藤 ( すどう )) 相原 琴子 !
( 琴子 ) おおーっ !
( 理美 ) うかうか して る と あの 美女 に 取られ ちゃう よ
( 直樹 ) スタイル も いい し 美人 だ よ な
彼 の こと 何にも 知ら ない の ね
( 重雄 ) 父さん と 一緒に 2 人 暮らし 戻ろう や
( 直樹 ) 忘れ られ なく なった ? 俺 の こと
( 重雄 ) 傷つく 琴子 を 見 たく ない んだ よ