イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #9 (1)
( 男性 ) てめえ なめ くさって ー !―
うっ おらあ !
うっ ! あっ
( 松本 裕子 ( まつもと ゆうこ )) 入江 ( いりえ ) 君 !
( 松本 裕子 ( まつもと ゆうこ )) 入江 ( いりえ ) 君 !
( 入江 直樹 ( なおき )) 悪い 今日 は この 辺 で !
( 入江 直樹 ( なおき )) 悪い 今日 は この 辺 で !
( 相原 琴子 ( あいはら ことこ )) 私 入江 君 と 一緒に 走って る ―
うそ みたい …
俺 は ―
お前 と 同じ 家 に いて も 嫌 じゃない って 言って る んだ
( 琴子 ) それ って ―
私 の こと ―
嫌い じゃない って こと ?
苦手 だ けど
嫌い じゃない よ
( 入江 紀子 ( のりこ )) そんな … 私 は 反対 です よ !
せっかく 琴子 ちゃん が 戻って きた のに
お 兄ちゃん が 家 を 出て いく なんて !
( 入江 重樹 ( しげき )) やって み なさい
ありがとう ございます
( 直樹 ) じゃあ 俺 そろそろ
お 兄ちゃん 体 に 気 を 付ける の よ
お 食事 は きちんと お 野菜 とって ね それ から …
分かった 分かった
じゃあ
♪~
はぁ …―
ああ ~
はぁ …
もう !
もう …
( 琴子 ) もう 本当に 行っ ちゃった
( 小森 ( こもり ) じんこ ・ 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) 入江 が 出て った !?
うん
1 人 で 部屋 借りて
生活 費 も バイト で なんとか する んだ って
( じんこ ) それ で 今 入江 どこ に いん の ?
分かんない
( 理美 ) えっ じゃあ それ じゃあ バイト は ?
何の バイト して ん の よ ?
それ も 分かんない
えーっ それ じゃ まるで 赤 の 他人 じゃん
ちょっと 金 ( きん ) ちゃん 何 これ ?
( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) お 祝い や
入江 が 家 出て いった ん やろ ?
こんな めでたい こと が ある かい な
この 勝負 わし の 勝ち や な
( 理美 ) はぁ …
( 理美 ) はぁ …
入江 の やつ
ようやく 琴子 から 手 を 引く 覚悟 を 決めた ん や
ちょっと 金 ちゃん
琴子 の 気持ち も 知ら ないで もう !
いてっ
何 やって ん の ! あっち 行き なさい よ !
何 やって ん の ! あっち 行き なさい よ !
何 やって ん の ! あっち 行き なさい よ !
琴子 愛してる で
琴子 愛してる で
琴子 愛してる で
シッシッ !
琴子 愛してる で
琴子 愛してる で
( 理美 ・ じんこ ) シャーッ !
( 理美 ・ じんこ ) シャーッ !
大丈夫 ? 私 が 食べる ね
全く 金 ちゃん たら もう
ん … でも 金 ちゃん の 言う こと 一理 ある と 思う な
理美 !
だって 入江 も 男 だ よ ?
少し でも 琴子 に 気持ち が あったら
わざわざ 家 を 出たり し ない はず
ほら 金 ちゃん を 見て ごらん よ
誰 だって 好き な 人 の そば に い たい もん な んだ から
( 琴子 ) 私 の こと を 嫌い じゃない と 言って くれた 直後 に ―
家 を 出て いって しまった 入江 君 ―
私 避け られて いる の ?―
入江 君 の 本音 は 一体 …
♪~
それ でも やっぱり のぞき見 に 来る んだ
だって 大学 で しか 会え ない んだ もん
はあ ! 琴子 あんた ばか だ ね 本当に !
うん ばか ね
ほんとに ね
ばか って 何 さ !
B ・ A ・ K ・ A ばか よ
そう だ よ
B ・ A ・ K ・ A …
(3 人 ) ばか だ !
そう よ ばか …
そう よ ばか …
いや 私 は さあ
いや 私 は さあ
( 男子 学生 ) あれ ? 君 って 入江 の …
あ こんにちは
( 男子 学生 ) 残念 入江 は もう 帰っ ちゃった よ バイト だって
おお あの ー 何の バイト だって 言って ました ?
( 男子 学生 ) 僕たち も 聞いた んだ けど 教えて くれ なくて
入江 って 秘密 主義 な とこ が ある もん なあ
残念 だった ね
えっ そう です か …
( 理美 ) 息 ぴったり じゃない ?
( じんこ ) 兄弟 じゃない ?
いや 双子 でしょ
うそ でしょ ? えっ 双子 ?
( 琴子 ) ファイト ファイトー
ファイト ファイトー
( 須藤 ( すどう )) おーい !―
相原 琴子 ー !!
おらあーっ !
相原 琴子 ー !!
球 の 気持ち を … た … 球 拾い を 怠る やつ は
レギュラー の 座 を 逃すっ !
覚え とけーっ !―
お前 ー !
( 男子 部員 ) はい
( 須藤 ) 寒い の か 熱い の か はっきり しろ !―
テニス 部 だ ろ ー ! お前 !
はぁ …
来る わけない か …
うーん うーん
ごめん ね ー こんな もん で
今日 は ママ が 急用 で い ない もん だ から ね
いえ おいしい です
本当 ? 食べて ね
( 入江 裕樹 ( ゆうき )) ごちそうさま でした
どうした ? 裕樹 ほとんど 食べて ない じゃない か
食欲 が ない んだ
あらっ そう な の ?
お前 が そう なる と こう なる よ
あら
直樹 が い なく なって 裕樹 も さみしい の か な
( 琴子 ) 冷たく された って ―
嫌み 言わ れた って ―
いつも 一緒に い られた のに
( 琴子 ) このまま 入江 君 と の 距離 ―
どんどん 広がって いっ ちゃう ん だろう な
♪~
( 紀子 ) 琴子 ちゃーん !
はいっ ふっ
( 紀子 ) 琴子 ちゃん 琴子 ちゃーん !
( 紀子 ) 琴子 ちゃん 琴子 ちゃーん !
( 琴子 ) はいっ
突き止めた わ よ ー
あ … 何 を です か ?
“ 何 を です か ?” じゃ ない わ よ ー !
お 兄ちゃん の バイト 先 に 決まって る じゃ ない !
一体 ど … どう やって ?
私 に 秘密 を 持つ こと は 不可能な の よ
おお … おば 様 一体 何者 な んです か ね ~
そんな こと より ねえ 私 と 一緒に
お 兄ちゃん の バイト 先 偵察 に 行か ない ?
あ ~
行くっ ! 僕 も 行く !
( 紀子 ) あっ 裕樹 立ち聞き して た の ー ?
ハハッ 僕 の 方 が 琴子 なんか より
お 兄ちゃん の こと ずーっと 心配な んだ
僕 も お 兄ちゃん に 会い たい !
はい はい じゃあ 3 人 で 偵察 し ましょ !
はい !
うん !
はい !
はい !
( 琴子 ) はい !
( 琴子 ) はい !
( 琴子 ) はい !
( 裕樹 ) はい !
( 裕樹 ) はい !
(3 人 ) えいえい おーっ !
頑張り ましょう !
♪~
( 女性 客 ) えっと リコッタ チーズ の パンケーキ の バナナ 添え と
飲み物 は ―
オリジナル ブレンド で
( 男性 客 ) Low … Low fat milk ?
( 男性 客 ) Low … Low fat milk ?
( 店員 ) えっ
( 店員 ) えっ
( 店員 ) えっ
Caffe Latte
Caffe Latte
I would like Caffe Latte Low fat milk
えっ はい えっ ? えっ ?
( 直樹 ) 代わろう か ?
よろしく
あー かっこいい ー
さっすが お 兄ちゃん !
お 兄さん お 兄さん ! こっち も !
はい はい はい はい どうぞ
はい はい はい はい どうぞ
( 紀子 ) あら あ あなた じゃなく って
( 紀子 ) あら あ あなた じゃなく って
あっち の お 兄さん ウフフ
あっち の お 兄さん ウフフ
はい ?
はい ?
はい ?
お 兄 さーん ! ヘーイ ! お 兄さん こっち こっち !
お 兄 さーん ! ヘーイ ! お 兄さん こっち こっち !
何 に なさる ?
何 が いい です か ね ー ?
その バレバレ の 変装 どうにか しろ よ おふくろ
えっ ?
何で 分かった の ?
バレ ない と 思って る 神経 が 分から ない よ
だって お 兄ちゃん たら バイト 先 だけ じゃなくて
新しい 家 の 住所 も 教えて くれ ない んだ もの ー
今 勤務中 だ から プライベートな 話 は NG
注文 コーヒー 2つ と オレンジジュース で いい な ?―
じゃあ
あれ ? お 兄ちゃん い ない よ
えっ ?
あら トイレ に でも 行って る の かしら ねえ
あ すいません
あ すいません
はい
はい
はい
入江 直樹 は ?
入江 直樹 は ?
あっ 入江 君 なら 今日 は もう 上がり ました よ
( 琴子 ) えー
( 紀子 ) まあ 私 たち に 挨拶 も なし に ?
結局 新しい 家 の 住所 教えて くれ なかった ね
おば 様 私 たち も 帰り ましょ
入江 君 の 元気 な 姿 が 見 れた だけ いい です
そう ね
ねえ 琴子 ちゃん あれ 見て !
おおっ
おば 様 私 この 店 で 働き ます !
そしたら 入江 君 の ずっと そば に …
その 意気 よ ー 琴子 ちゃん !
はーい !
すいませーん ! あれ 応募 しまーす !
( 店員 )2 階 こっち に なり ます
( 店員 )2 階 こっち に なり ます
はーい
はーい
( 店員 ) 店長 また バイト の 応募 の 人 です
( 店長 ) ああ 悪い ね
実は たった今 こちら の 女性 に 決まって しまって
はあっ 松本 さん !
あらあ 偶然 ね 琴子 さん
松本 さん
どうして 入江 君 が ここ で バイト して る って 知って る の ?
( 松本 ) 教えて もらった の
彼 から
( 琴子 ) 彼 ?
おば 様
あっ 琴子 ちゃん どう だった ? バイト の 面接
駄目 でした
入江 君 と 理工 学部 で 一緒 の 子 が 一足先 に 応募 して て
その 子 に 決まっ ちゃい ました
もしかして …
あの 女 ね ―
松本 裕子
お … おば 様 いつの間に
だから 言った でしょ ―
情報 を 制する 者 は 世界 を 制する って
確かに まあまあ 美人 だし ―
そこそこ スタイル も いい し ―
多分 頭 も それなり に いい ん でしょう けど
この 子 は 全然 駄目 !
お 兄ちゃん の タイプ じゃない わ
あ … そうです か ね ?
そう よ この 子 だって それ ぐらい 分かって る でしょ
だから お 兄ちゃん の バイト先 まで 乗り込んで ―
必死に アピール して る んじゃ な ー い
あ … それ を 言う なら …
私 も バイト 先 に 乗り込んで いこう と して た んです けど ね
( 紀子 ) とにかく お 兄ちゃん に は 琴子 ちゃん が 一 番 な の !
お 兄ちゃん を 育てた 私 が 言う んだ から 間違い ない わ
こんな 女 蹴散らし ちゃい なさい !
おば 様 あ … 包丁 …
これ ? サバ さばいて た の
アハッ … サバ …
( じんこ ・ 理美 ) 松本 裕子 が 入江 の バイト 先 に !?
うん しかも そこ で バイト して る って ―
入江 君 本人 から 聞いた らしい んだ よ ね
えっ でも 何で ?
だって 理工 学部 の 連中 も 言って た じゃん !
( 男子 学生 ) 僕たち も 聞いた んだ けど 教えて くれ なくて
入江 って 秘密 主義 な とこ が ある もん な
だ よ ねえ
はぁ バイト の こと おば 様 たち に さえ 隠して た のに
それなのに 松本 裕子 に は
自分 から バイト の こと 話し たって わけ だ
何か 納得
人 が これ まで の 生活 変える とき って
何か きっかけ が ある と 思う んだ よ ね
あ ほら 琴子 だって
テニス 始めた の 入江 の 影響 じゃん
うん うん
( じんこ ) つまり ―
入江 が 1 人 暮らし 始めた の ―
松本 裕子 の 影響 って こと !?
おっ そんな だって ―
入江 君 私 の こと 嫌い じゃない って 言った んだ よ !
残酷 な 言い 方 かも しれ ない けど
嫌い じゃない と 好き は 全然 違う よ ―
ほら 分かる ?
入江 って 今 まで 女 嫌い だった もん ね うん
そんな 入江 が もし ! 恋 を したら !
はっ ! やだあ !
( 理美 ) それっ くらい の こと が なかったら ―
何 不自由 の ない 実家 を 出よう って 思わ ない よ ね
( じんこ ) 思わ ない ね
( 相原 重雄 ( しげお )) どうした ?―
お前 が 自分 から 店 に 来る なんて 珍しい じゃない か
ん … 何か ―
久しぶりに お 父さん の まかない が 食べ たく なっ ちゃって さ
子供 の ころ は しょっちゅう 食べ に 来て た もん な
はい お 待ち
はい お 待ち
おお おいし そう !
おお おいし そう !
( 金之助 ) 琴子 ー せっかく や から 一緒に 食おう や
( 小田原 ( おだわら )) 金之助 は 俺 と 一緒に 裏 で 食う んだ よ ―
( 小田原 ( おだわら )) 金之助 は 俺 と 一緒に 裏 で 食う んだ よ ―
えっ ええ や ない です か
えっ ええ や ない です か
いい から !
フフ いただきます
あちち … ふーっ …
ん ~
おいしい ~
分かって る よ 直樹 君 の こと だろ ?―
イリ ちゃん たち は 関係ない って 言う けど
俺 たち が 戻った と たんに 家 を 出た と なっ ちゃあ な
俺 だって 気 に なって た よ
私 思って る より 入江 君 に 嫌われて る の かな
何 言って んだ よ
何 が あって も 頑張る って 決めた の は 琴子 だろ ?
やる って 決めた ん なら 泣き言 言わないで やれ
自分 で 決めた こと だろ
分かった よ
今日 は 本当に お 父さん の まかない が ―
食べ たく なって 来た の
ん ー ?
うん おいひい
最高 だ ねえ ふ ふーん
じゃあ ごちそうさま でした
ほな また な 琴子
うん また 来る ね ー
大将
大将
( 重雄 ) ん ?
( 重雄 ) ん ?
ちょっと あれ ちゃい ます か ?
何 ?
琴子 は 今 ものすご お 苦しんで ます ね んで
フッ …
あいつ は もう 子供 じゃねえ んだ よ
親 が いちいち 口 出す こと じゃねえ
俺 は ―
本当に 困った こと が あった とき に 受け止めて やれる ように
琴子 の こと を 守って やれる ように
ここ で でーんと 構えて りゃ いい んだ よ