Slam Dunk Episode 10
( 観客 の 歓声 )
♪〜
〜♪
( ナレーション ) 晴れて バスケット 部 へ の 入部 が 決まった 桜木 花道 ( さくら ぎ はなみち )
だが 花道 の 素質 に 目 を 付けた 柔道 部 の キャプテン 青田 ( あおた ) が —
晴子 ( はるこ ) の 写真 を 餌 に 入部 を 迫る
ついに 対決 する 青田 と 花道
だが そこ でも 花道 は 桁外れの パワー を 見せつけ —
ますます 青田 に ほれ込ま れて しまった
( 青田 龍彦 ( たつ ひ こ )) 柔道 部 に 入れ 桜木 そして 全国 制覇 を 目指そう ぜ
( 桜木 花道 ) 俺 は バスケット を やる
( 青田 ) 何 !
なぜ だ ?
( 桜木 ) バスケットマン だ から だ
( 桜木 ) “ 庶民 の シュート は むずかしい ”
( 赤木 剛 憲 ( あか ぎ たけ のり )) ソー !
( 部員 たち ) エイオウ エイオウ エイオウ …
ダッシュ !
( 部員 たち ) お ー !
( 桜木 ) う う う …
フンフンフンフン …
スロー
く …
ダッシュ !
( 部員 たち ) お ー !
う う う …
( 桜木 ) ふんぬ ー ( 赤木 ) スロー
( 部員 たち ) エイオウ エイオウ …
ダッシュ !
リズム を 乱す な !
( 殴る 音 )
( 赤木 ) よし 5 分 休憩 !
( 部員 たち ) お ー す !
何 だ よ ゴリ の やつ
妙に 張り切って ん なあ 何 か いい こと あった の か ?
( 安田 靖 春 ( やす だ やす はる )) さあ …
( 木暮 公 延 ( こぐ れ きみ の ぶ ))“ バスケットマン だ ” って いう お前 の 一言 が —
赤木 を やる 気 に さ せて んだ ぜ 桜木
( 彩子 ( あやこ )) フフフ …
うん …
( 安西 光義 ( あんざ いみ つよし )) お ー やっ とる か
( 安田 ) 先生 ! チワース !
( 部員 たち ) チワース !
チワース
( 殴る 音 )
声 が 小さい !
挨拶 に 気合 が 入 っと らん !
な … なんで 俺 ばっ か …
チュース !
( 部員 たち ) チュース !
チュース !
ホッ ホッ ホッ こんにちは
何 なんだ 一体
( 部員 たち の 掛け声 )
う っ
( 桜木 ) た あー ! ( 彩子 ) う う っ …
( 女子 生徒 たち ) キャー 流川 ( る かわ ) 君 !
よ ー し ! ランニング シュート !
( 部員 たち ) おう …
花道 君 !
ここ から 俺 だけ 隅 っこ に 行く んだ よ な
は あ … 一体 いつ に なったら —
俺 の スラムダンク が さく裂 する 日 が 来る んだ ?
まあ ブツブツ 言わ ない 言わ ない
独りぼっち …
先生
ああ ?
桜木 に も そろそろ シュート を 教えよう と 思う んです が …
ど ど ど … どうした ん だ ? 今日 の ゴリ は …
自分 から あんな こと を 言う なんて
ふ ー ん
いかがでしょう か ?
ひょっとして ゴリラ の ぬいぐるみ を 着た 偽者 で は ?
うーん
うん ?
うーん …
おお
( 殴る 音 )
( 桜木 ) 本物 だ
バカ …
どう でしょう か 先生 ?
は は ー ん
( 桜木 ) そう か ゴリ め
ついに 俺 の 天才 的 センス に 気 が ついた な
そういう こと か ー !
いい でしょう
おっしゃ あ !
俺 も とうとう スラムダンク が やれる
晴子 さん ! ついに 俺 の 見せ場 が やってき ました
もう 晴子 さん の 目線 に 流川 なんか 入れ させ ない ぞ !
( 赤木 晴子 ) ハハッ
( 桜木 ) 晴子 さ ー ん ! ( 女子 生徒 ) あの 桜木 君 って —
どうして ああ 単純な の かしら
( 女子 生徒 ) 能 天気 な の よ あの 赤い 髪 見りゃ 分かる じゃ ん
( 女子 生徒 ) 変 よ ね
( 女子 生徒 たち ) ねえ
それ で いつも 流川 君 に 張り合おう と して ん の よ ね
かなう わけない のに バッカ みたい
さっさと やめちゃ えば いい のに
( 女子 生徒 たち ) ねえ ー !
ちょっと あなた たち !
え ?
そういう 言い 方 は よく ない わ
一生懸命 やって る 人 に 対して 失礼でしょ
( 女子 生徒 ) な … 何 よ あんた いきなり 出て きて …
うん ?
( 晴子 ) 桜木 君 が 一生懸命 やって る の が 分から ない の ?
( 彩子 ) あの 子 ったら …
( 赤木 ) おい 流川
( 流川 楓 ( かえで )) あ …
ドリブル シュート の 手本 を 見せて やれ
ビクッ 流川 に ?
は … は あ …
( 女子 生徒 ) キャー 流川 君 ( 女子 生徒 ) ちょっと ど いて よ
チッ キャーキャー うる せ えよ
ゆっくり やって やれ
は あ
( 松井 ( ま つい )) 大丈夫 晴子 ?
まったく もう ファン と して 最低 限 の マナー は 守って ほしい わ
キャー 流川 君 かっこいい !
( 女子 生徒 ) ステキ 流川 君 !
ちゃんと 見て ろ よ 桜木
フン
うん ?
( 桜木 ) こけ や がれ 流川
( 赤木 ) や めんか !
(3 人 ) キャー 流川 君 !
キャー 流川 君 !
おい …
( 赤木 ) 分かった か 桜木 お前 も やって みろ
( 桜木 ) フン
なんで あんな の … や だ よ あんな 庶民 の やる こと は !
この 天才 桜木 に は スラムダンク が 似合う んで い !
ああ … また 余計な こと を …
あの 子 ったら …
( 赤木 ) バカ 者
ドリブル や パス に 基本 が ある ように —
シュート に も 基本 が ある んだ
( 桜木 ) う う う …
は あ … また 基礎 か うんざり だ なあ
シュート なんて 入り ゃあ 何でも いい んだ ろ
あんな 地味な シュート より —
スラムダンク の ほう が かっこよくて いい のに よ ー
試合 で は いつも 相手 の ディフェンス が いる んだ
そう そう ダンク を 打てる チャンス など ない
は あ 分かった よ もう
バスケットマン は つらい ぜ った く …
そう だ バスケットマン は まず 基本 が 大事な んだ
( 木暮 ・ 彩子 ) ふう …
ほん じゃあ いきま ー す ドリブル シュート
… と 見せかけて !
晴子 さん の 前 で そんな ダセー こと やって られ っか !
おお …
スラムダーンク !
は あ !
( 赤木 ) く … う う う …
この バカタレ が !
ぐ お おお … う う …
( 衝撃 音 )
あ … ああ …
イッテー 何 し や がる !
何 し や がる だ と ?
何 !
ぐ わ …
黙れ この バカタレ が !
貴 様 は いまだに な ー ん も 分 か っと らん !
( 桜木 ) 何 な んだ この 男 は ! 機嫌 が よかったり 悪かったり !
ゴリラ の 気持ち は 分か ん ねえ !
誰 が ゴリラ だ コラー !
結局 こう なる の ね
ああ また いつも の パターン
ほ ー ら ただ の バカ よ
ど あ ほう
とりゃ ー !
ああ …
(4 人 の 笑い声 )
( 水戸 洋平 ( みと ようへい )) ダメだ な 花道 全然 入 ん ねえ じゃ ねえ か
( 野間 忠一郎 ( の ま ちゅうい ちろう )) シュート の 練習 始めた っつ ー から —
見 に きて やった のに よ
( 高宮 望 ( たかみ や のぞみ )) 才能 ねえ んだ よ きっと
う う … うる せ え !
さっさと うち に 帰れ ! この 暇 人 軍団 !
(4 人 ) 入れて みろ 入れて みろ ( 桜木 ) いい加減に しろ この 野郎
(4 人 ) 入れて みろ !
( 桜木 ) う う う …
この スラムダンク の 天才 桜木 が なんで 庶民 の シュート なんか を …
( 女子 生徒 たち の 歓声 )
流川 君 !
この ー !
とりゃ ー !
うわ っ
ワハハハ …
ああ …
あ … は あ …
ギャーハハハハ …
どうした 桜木 ?
庶民 の シュート も でき ん ようじゃ ダメだ な
うん ? そう 思わ ん か ?
( 桜木 ) う う う …
( 桜木 ) おかしい な なぜ 入ら ん ?
やっ ぱし 全然 みっともない じゃ ない 桜木 君 なんて …
( 女子 生徒 ) ねえ ほんと ほんと
そんな こと 言う もん じゃ ない わ !
初め から うまく できる 人 なんて い ない んだ から
流川 君 だって 最初 は 下手だった の よ きっと !
まあ 流川 君 が 下手です って ?
いい加減な こと 言う もん じゃ ない わ よ !
そう よ そう よ
( 女子 生徒 ) この 小 娘 ( 晴子 ) あっ
暴力 反対 !
何 よ むかつく わ ね
ほん と ほんと
( 藤井 ( ふじい )) 大丈夫 ?
ほんとに もう …
スポーツ と いう もの が 分かって ない んだ から
ただ キャーキャー 騒げば い いって もん じゃ ない の よ
これ だ から ミーハーファン は 困る の よ
おい 流川 もう 一 度 手本 を 見せて やれ
は あ …
キャー 流川 君 待って ました !
流川 君 ! 待って たわ !
( 松井 ・ 藤井 ) ミーハー
( 桜木 ) う う う …
は … 晴子 さん
もう いい よ 流川 の 手本 なんか く っそ !
( Dr . T ( ドクター ・ ティー )) まいど Dr . T の お 送り する —
“ 誰 に でも 分かる バスケット 講座 ” の 時間 で ございます
ランニング シュート や ドリブル シュート の こと を —
レイアップシュート と 呼ぶ
花道 が 庶民 の シュート と 呼んで いる の は これ であり —
速攻 など の 時 に よく 使う シュート で 最も 成功 率 の 高い シュート である
( 選手 たち ) おお おお おお おお …
ああ …
( Dr . T ) ちなみに —
試合 で ノーマーク の ランニング シュート を 外す と —
味方 から ため息 が もれる
フッ フフフッ ヒヒヒ …
あ ?
あっ あっ ああ あ … あら ?
は あ …
手 が 滑った !
て め え ウソ つけ コラ ! お前 の ため に やって んだ ぞ
いや あ 手 が 滑った ん すよ
ハハハハハ …
よ ー し 今度 こそ
( 水戸 ) へ ー い 外す な よ ( 野間 ) や ー い
( 桜木 ) うるさーい ! 気 が 散る だろう が 気 が !
ふ ー は あ ふ ー は あ
(4 人 ) おお ?
( 桜木 ) こんな 庶民 の シュート が この 俺 に でき ない わけ が ねえ
今度 こそ !
とりゃ ー !
う が っ
ああ …
ど わ あ !
なぜ だ ? くそ ! なぜ こんな シュート が でき ん ?
アホ
みっともない
や っぱ バカ よ バカ ! ハハッ
桜木 君
しかし 今 の は かなり 痛い ぞ
さすが 花道
やろう った って でき ない 器用な 失敗 を やって くれる ぜ
力 ( りき ) み すぎ だ ぜ まったく …
先生 桜木 花道 に 何 か アドバイス して あげたら …
ああ 赤木 キャプテン に 任せて あり ます から 大丈夫です よ
どう だ 桜木 目 が 覚めた か ?
バスケット を ナメ てる と そういう 目 に 遭う んだ
ああ まあまあ まあ キャプテン
ほら 流川 の フォーム を よく 見て ろ よ 桜木
( 桜木 ) ふ ぬ ぬ ぬ …
( 木暮 ) 流川 ! もう 一 度 頼む な っ な っ
( 桜木 ) けっ もう い いって のに よ
( 流川 ) また か なんで あの ど あ ほう の ため に …
まったく …
はっ 手 が 滑った
あの なあ …
だ あ もう 何 やって ん の よ !
ああ …
よ ー し ! 今 まで の は 練習 だ
今度 こそ 本番 !
決めて やる ぜ !
ぐう …
誰 だ !
手 が 滑った
ああ …
ああ …
ぬう !
ぬ ぬう …
あ …
は あ … さあ さあ さあ これ で あいこ だ あいこ
もう ケンカ はや めだ いい な
桜木 肩 の 力 を 抜いて —
もっと 柔らかく シュート し なくっちゃ
それ だけ の 身長 と ジャンプ の 力 が ある んだ から —
軽 ー く ボール を 置いて くる 気持ち で やれば いい んだ
軽 ー く な っ
いい 格好 しよう と し すぎ だ
まったく バカタレ が
それ に 人 の やる の を ちゃんと 見て ない と いかん ぞ
流川 が 怒る の も 無理な い じゃ ない か
流川 の フォーム は きれいだ から 手本 に なる んだ な っ
( 桜木 ) おい 流川
悪かった
シュート が うまく いか なくて イライラ して た んだ
すま ん
ああ … 桜木
(4 人 ) うん ?
( 彩子 ) おお …
もう 一 回 お 手本 を 見せて くれよ ドリブル シュート
いい けど
わ あ 偉い わ 桜木 君
おっと ー ! 体 全体 が 滑った ー !
ダーハハハハッ …!
バカ め 流川 !
くらえ くらえ ! オラ オラ オラ !
どう した んだ よ バカ 野郎 !
ハーハハハハッ !
ざま あみ ろ 流川 め !
くっ
わ あ !
ぐ わ ー ! あっ イテイテ イテー !
コラ ! 流川 ! て め え この 野郎 !
( 赤木 ) い …
いい加減に せんか !
あっ ゴリラ
う う う …
ぐ お ー !
( 殴る 音 )
( 赤木 )2 人 と も 今日 の 練習 は 禁止 だ !
( 水戸 ) あー あ …
( 高宮 ) やっぱり なあ
( 大楠 雄二 ( おおく す ゆうじ )) まあ よく もった ほう だ ぜ
( 桜木 ) く … く っそ 流川 め 今に 見て ろ よ
( 流川 ) ど あ ほう
( 晴子 ) は あ は あ は あ …
は あ … 疲れた もう ダメだ わ
中学 の 頃 は もっと いけた んだ けど なあ
や っぱ 現役 の 頃 と は 違う な ( ドリブル の 音 )
は あ … ん ?
フン !
た あ !
く っそ ! いまだに 一 発 も 入ら ん と は …
うん ?
お はよ 桜木 君
は ! 晴子 さん
な なな … 何 だ 何 !
なんで こんな 所 に ?
なんで って こと も ない けど … でも びっくり しちゃ った
こんな 朝 早く から 桜木 君 が 練習 して る なんて
い … いや 練習 など
( 晴子 ) 昨日 うまく いか なかった レイアップシュート の 特訓 な の ?
努力 家 な の ね 桜木 君 って
感心 しちゃ った 偉い わ
ハ … ハハハハハ … ま … まさか !
この 天才 バスケットマン が 努力 など
遊び です よ 遊び
( 晴子 ) ふ ー ん
レイ アップ だったら 私 も 少し は 教えて あげ られる わ
中学 の 頃 私 この シュート だけ は 得意だった の よ
あ … でも 桜木 君
人 に 教えて もらったり する の 嫌い かしら ?
( 桜木 ) う … あっ あ … いや あ ま … まさか
バスケットマン は 人 の 意見 を 聞く の が 大事です から
そう よ ね 偉い わ 桜木 君 じゃ …
( 桜木 ) おお ー こ … これ は もしや …
2 人 だけ の 秘密 特訓 と いう やつで は …
これ は ! これ は !
幸せ の 予感 って か ?
( ナレーション ) “ 庶民 の シュート ” と バカに して いた —
レイアップシュート が 一 本 も 入ら ない 桜木 花道
だが そこ に 思わぬ 救い の 女神 が 現れた のだった
♪〜
〜♪
( 桜木 ) くそ ! せっかく の 晴子 さん と の 練習 な のに !
( 晴子 ) 焦ら ないで 桜木 君
最初 は 誰 だって うまく いか ない もの よ
( 桜木 ) は あ … 優しい な 晴子 さん は …
何 か コツ が ある はずだ
( 桜木 ) くそ ! 今度 は 手 が ほったらかし に !
( 晴子 ) 手 が ほったらかし に ?
そ っか それ で いい の 手 を 使い すぎて ん の よ
( 桜木 )「 スラムダンク 」
“ 二 人 だけ の 愛 の 秘密 特訓 !?”
見てくれ よ な