Tsuki ga Kirei (As the Moon , So Beautiful ) Episode 12
( 安曇 小太郎 ( あ ず みこ たろう )) 〝 恥 の 多い 生涯 を 送って き ました 〞
ごめん 合格 でき なくて
( 水野 茜 ( みず の あかね )) う うん
小太郎 君 めちゃくちゃ 頑張って くれ たし
それ だけ で 十 分
ありがとう
併願 で 市立 受ける
( 茜 ) うん
( 立花 大 輔 ( たちばな だいす け )) そ っか
( 大 輔 ) 小説 家 って さ ( 小太郎 ) ん …
経験 して 困る こと は 何も ない って
全部 ネタ に なる から
書いて みたら ?
少し は 気 が 楽に なる かも
( 水野 彩 音 ( あや ね )) まあ しかたない んじゃ ない ?
( 茜 ) うん …
( 彩 音 ) フウ … これ から どう す ん の ?
え ?
彼 氏 君 と 遠距離 ?
( 茜 ) うん
( 彩 音 ) 大丈夫 ?
何 が ?
男子 めん どくさ がり だ よ ー
( 茜 ) ん …
( 彩 音 ) 茜 が 泣く の 見 たく ない なあ
大丈夫
別れたら ?
ん っ …
お 姉ちゃん の 意地悪
まあ 好き なら しょうがない けど
( ドア が 閉まる 音 )
ハア …
( 通知 音 )
あっ
フッ …
お っ
フッ …
あっ
ハア …
( 西尾 千夏 ( にち おち なつ )) よっ
受かった ?
うん
私 も !
やった ねえ !
ホント は ちょっと 不安だった んだ あ
高校 も 一緒だ ね よろしく
よろしく
ハア …
なんか
なんか すごい うれしい
( 小太郎 ) フッ そんな 大げさな
( 千夏 ) ホントだ よ
でも ちょっと 茜 に 悪い かな
あっ ごめん この 話 NG ?
べつに 大丈夫
( 千夏 ) これ から どう する の ?
えっ ?
茜 と
どう って
今 まで どおり かな
( 千夏 ) あの さ
私 ね ずっと 言え なくて
茜 の こと も 友達 だ から 大事に し たい し
でも
ちゃんと 言わ ない と
あ …
ん …
( 風 の 音 )
ん … あっ
コタ の こと ずっと 好きでした
私 じゃ ダメ かな
えっ …
ご … ごめん
( 千夏 ) ん … ん ー っ
言えて よかった
高校 行って も よろしく
あ … うん
( 千夏 ) じゃあ また ね
( 小太郎 ) うん
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
はっ …
えっ …
( バイブ 音 ) ( 茜 ) あっ
( キーボード を 打つ 音 )
( シャッター 音 )
( 今津 美 羽 ( いま づみ う )) う う …
( 佐藤 節子 ( さとう せつこ )) もう 泣いて ん の ?
( 美 羽 ) う う …
みんな ず っ 友 ( と も ) だ から う う …
( 宮 本心 咲 ( みや もと あい ら )) あっ 安曇 !
( 茜 ) あっ
( 心 咲 ) 安曇 ほら もっと 近づいて って
じゃあ 撮る よ ー
( シャッター 音 )
アハハッ 2 人 と も 表情 硬 すぎ
じゃあ 行く ね
うん ありがとう
( 山科 ( やまし な ) ろ まん ) この リア 充 野郎 が !
( 小笠原 大地 ( お が さわら だいち )) ブッサイク だった ぞ コタ
( 小太郎 ) えっ マジ ?
( 大地 ) 目 死んで たしな
いや 徹夜 で 書いて たから
( 大地 ) お っ 執筆 再開 です か 先生
フッ まあ ね
どんな の ?
秘密
お っ さては エロ 小説 か
この エロ 太郎
ち げ えよ
えー 読み たい
無理 無理 無理 無理
んだ よ せっかく 書いた のに
投稿 サイト に アップ して よ
えっ ? 何 それ
( 比 良 拓 海 ( ひらたく み )) 水野 ( 茜 ) ん ?
高校 でも 続けろ よ
うん 比 良 も ね
また 競技 場 で
うん
( 小太郎 ) 茜 ちゃん ( 茜 ) あっ
( 小太郎 ) あー ごめん 待た せちゃ った ?
フッ …
う うん
( 小太郎 ) 引っ越し の 用意 大変 ?
( 茜 ) 慣れて る から うち
( 小太郎 ) あした だ ね
( 茜 ) うん
次 いつ 会える ?
( 茜 ) いつでも いい よ
会い に 行って いい ?
( 茜 ) うん
毎週 行く から
( 茜 ) うん …
あっ あ … 困る ?
あっ … じゃ なくて
電車 代 高い から
バイト する
私 も する
( 小太郎 ) えっ 陸 部 は ?
( 茜 ) あっ 続け たい けど …
( 小太郎 ) 俺 が 行く から 大丈夫
週 3 くらい バイト すれば 電車 賃 なんとか なる よ
でも …
( 小太郎 ) 片道 2 時間 ?
( 茜 ) うん
( 小太郎 ) 始発 で 行く
えっ ?
長 くい られる
( 茜 ) ん …
( 小太郎 ) 今 まで と 変 わん ない よ
( 茜 ) ん …
( 小太郎 ) LINE ( ライン ) も ある し
けど —
小太郎 君 ばっかり つらい の って …
平気 平気
私 も 貯金 ある よ
無理 し なくて いい って
そう じゃ なくて !
えっ ?
茜 ちゃん …
( 茜 ) 聞き たい こと あって
( 小太郎 ) うん
( 茜 ) コク られた の ?
( 小太郎 ) えっ …
千夏 に 聞いた よ
そう だ けど
( 茜 ) なんで ?
えっ ?
言って くれ なかった の ?
それ は …
俺 断った よ
言わ ない ? 普通
あ …
( 茜 ) 心配に なる もん …
あっ …
( 小太郎 ) えっ ?
どうした の ?
( 茜 ) 分か ん ない けど …
( 小太郎 ) なんで ?
あ …
( 茜 ) 私 … ( 小太郎 ) あ …
ずっと … 不安で
不安で
小太郎 君 に 迷惑 ばっかり …
( 小太郎 ) あ …
それ が 一 番 つらい
どう したら いい の ?
( 泣きじゃくる 声 )
( 水野 洋 ( ひろし )) 母 さ ー ん ! これ 捨てて いい んだ っけ ?
( 水野 沙織 ( さおり )) これ って どれ ! 業者 さん 邪魔 しちゃ ダメ よ
( 彩 音 ) お 母 さ ー ん 業者 さん 呼んで る よ
( 沙織 ) パパ に 言って
( 沙織 ) 茜 ! 忘れ物 ない ?
うん
( 千夏 ) ハア ヤバ い …
( 茜 ) ホント ありがとう ね 2 人 と も
( 千夏 ) さみしく なる …
( 滝沢 葵 ( た きざ わ あおい )) また もう … やめて よ ね
( 茜 ) う っ … ( 葵 ) ちょっと ほら
また ね
うん …
うん
( 洋 ) 茜
茜 は あと から 電車 で 来る かい ?
えっ いい の ?
せっかく 友達 来 てる んだ し
ゆっくり 話し たい でしょ
うん
あっ ねえ 茜
( 茜 ) ん ?
安曇 君 は ?
ああ えっ と ね …
( 千夏 ) あっ そう だ ! ( 茜 ) ん ?
( 千夏 ) 待って ね
これ 見て
( 茜 ) ん ?
( 千夏 ) 見つけちゃ った んだ 私
ん ?
これ …
( 茜 ) 私 と …
小太郎 君 の こと ?
( 大 輔 ) 小太郎 君
ん ?
今日 だ よ ね 引っ越し
( 小太郎 ) うん
そう いえば ネット 小説 読んだ よ
えー っと …
( 大 輔 ) お っ 更新 して る じゃ ん
うん
( 大 輔 ) 結構 コメント 付いて る ね
え ?
( 大 輔 ) ほら ここ
気付か なかった ?
よかった じゃ ん 好評 だ し
あっ
えっ …
♪〜
ああ …
( 葵 ) じゃあ 気 を つけて ね 茜 ( 茜 ) うん
うち ら と も 遊んで よ ね
ありがとう
( 茜 ) それ じゃあ
( 荒い 息 )
( 通知 音 )
ああ …
ん っ …
( 小太郎 ) 太 宰 ( だ ざい ) が 言って た
“ 怒 濤 ( どとう ) に 飛び込む 思い で 愛 の 言葉 を 叫ぶ ところ に —”
“ 愛情 の 実態 が ある のだ ”
( 荒い 息 )
あ …
( 荒い 息 )
違う !
( 茜 ) 終章 …
( 荒い 息 )
あ …
( 荒い 息 )
( 荒い 息 )
大好きだ ー !!
( 小太郎 ) 初めて の 恋 だ から まだ 何も 知ら なかった
すごい 緊張 して
手 の つなぎ 方 キス の しかた
友達 に も 秘密で 恥ずかしくて
( 茜 ) いつも いつも どうして いい か 分から なくて
だけど あの とき —
勇気 を 出して 伝えて くれた から
ずっと 一緒に 歩いて いける って —
信じ られた
( 小太郎 ) 好きな 人 が —
自分 を 好きに なって くれる なんて …
( 茜 ) 奇跡 だ と 思った
〜♪