Darling in the FranXX Episode 16
( ヒロ ) それ は まもの の 姫 の 恋 の 話
ある 日 彼女 は 人間 の 王子 さま と 出会い —
彼 と 結ばれる こと を 願い ます
“ 人 と して 生き たい ” “ あの 人 と 結ばれ たい の ”
すると 魔女 は 言い ました
“ いい と も お前 の 翼 と 引き換え だ ”
“ しかし 覚えて おいで ”
“ どんなに 姿 を 偽って も まもの の お前 は —”
“ いずれ 王子 の 命 を 食って しまう だろう ”
背中 の 大きな 翼 を もぎ取る と —
今 まで 感じた こと の ない —
恐ろしい ほど の 痛み が 姫 を 襲い ます
二度と 空 を 飛ぶ こと の でき ない 姿
それ でも 姫 は うれしくて 涙ながらに 笑い ました
“ 人間 人間 !”
“ 私 は あの 人 と 同じに なれた ”
( ヤスリ の 音 )
( ゼロツー ) フフッ …
♪〜
〜♪
( 賢人 A ) 先 の 戦い に よる —
パラサイト の 生存 数 は 全体 の 約 6 割
( 賢人 C ) やはり プランテーション の 爆破 は やり すぎ だった ので は ?
( 副 主席 ) 問題 ない
それ に より グランクレバス は 人類 の 手の内 に 移った
( 副 主席 ) フリングホルニ の 建造 も 最終 段階 に 入って いる
( 主席 ) 時 は 満ちた
例の 場所 に は 既に 2 人 に 向かって もらって いる
これ が 最終 勧告 と なる だろう
鍵 は 2 つ も 必要な い
叫 竜 ( きょりゅう ) の 姫 よ どちら を 選ぶ の か
( フトシ ) あの 日 グランクレバス で の 戦い に よって
僕ら の 都市 は 壊滅 した
けれど 僕ら は いまだに ここ —
ミストルティン で の 生活 を 続けて いる
“ 次の 指令 が 下される まで 待機 を ”
そう 命じ られた 僕ら の 生活 は 既に もう 1 か月 を 経過 して いる
( ゾロメ ) あっ … パパ だ !
あっ …
ンンッ …
( フトシ ) これ まで だって 僕ら コドモ たち だけ の 生活 だった けど
今 は 以前 と は 違う
都市 の 損傷 に より 水 の 循環 システム に は 不 具合 が 出て て
電気 も これ まで の ように 自由に は 使え ない
それ に あの 謎 の お 手伝い さん だって もうい ない
( フトシ ) せ 〜 の …
( ロープ を 引っ張る 音 )
ハァ …
( たたく 音 )
( フライパン を たたく 音 ) ( ココロ ) あっ …
( フライパン を たたく 音 )
( ミク ) もう … 騒々しい わ ね
( ココロ ) 今週 は 連絡 当番 な んだ ?
… みたい
( フライパン を たたく 音 )
( フトシ ) 唯一 僕ら が 知ら さ れた こと は —
1 週間 に 1 回 食料 の 補給 が ある と いう こと だけ
ただ それ だけ …
僕ら は 何も 知ら ず に 毎日 を 過ごして いる
( 水 の 音 )
( ミツル ) この 辺り も もう ダメ か ( ヒロ ) うん
でも 濾過 ( ろか ) さえ すれば 飲み水 と して 使え そうだ
ですが いつまで —
こうして いら れる か なんて 分かり ませ ん よ
( ミツル ) じきに この 辺り も 循環 が 届か なく なる
うん そうだ な
( フライパン を たたく 音 ) (2 人 ) うん ?
( ゼロツー ) 見つけた
2 人 と も ご飯 の 時間 だ よ
( ゼロツー ) ダーリン これ やって ( ヒロ ) うん 分かった
( ゾロメ ) 腹 減った !
… て また この メシ か よ
( イチゴ ) しかたない でしょう 文句 が ある なら 食べ なくて よろしい
( ゾロメ ) ちょ … 食べ ねえ と は 言って ねえ だろう !
( イクノ ) ごめん 手伝う
( イチゴ ) う うん 大丈夫 それ より 熱 は 下がった ?
( イクノ ) 最近 は よく ある こと だ から
ンッ …
( イチゴ たち ) あっ …
(2 人 ) あっ …
( ゼロツー )36 度 7 分
平熱 でも ムリ は ダメだ よ
( イクノ ) う … うん ありがとう
( ヒロ たち ) パパ の 心 に 未来 永 劫 ( みらい えい ごう ) まで 平穏 が 訪れる ように
いただき ます
朝 の 洗濯 OK 支給 品 の 回収 OK
朝食 の 時間 は 30 分
その あと は …
意外 と 律 儀 ね
多少 予定 が ズレ て も 誰 も 怒りゃ し ない わ よ
ダメだ よ みんな で 決めた ルール でしょう
ここ に は ボク ら しか い ない んだ から
もう … すっかり 優等 生 に なっちゃ って
じゃ じゃ 馬 っぷり が どこ へ やら ね
そう だ よ だ から ちゃんと し たい の さ
( ミク ) へえ そう な んだ ? ( ゼロツー ) そう な んだ よ
( ヒロ ) どうかした ? 体調 悪い ?
( フトシ ) うん ? あ 〜 いや
その … そう ダイエット !
( 吐き出す 音 )
( ゾロメ ) フトシ が ダイエット ? 似合わ ねえ よ そういう の
( フトシ )… んだ と ? ( ゾロメ ) あと 時間 の ムダ だ から
( フランクス 博士 ) 接触 は して い ない な ?
( ハチ ) はい ( フランクス 博士 ) なら よい
コドモ たち に 干渉 する こと が あれば この 計画 も 水 の 泡だ
( ナナ ) 博士 私 に は 理解 でき ませ ん
このまま だ と 私 たち の 努力 が ムダ に なり ます
あの 状況 でも 生還 した 彼ら は —
きっと 今後 も パパ たち に とって 大きな 戦力 と なる
テスト を 続ける に して も 最低 限 …
( フランクス 博士 ) 相変わらず 固い の ぅ
お前 も かつて は 通った 道 だろう に …
( ナナ ) えっ ?
( フランクス 博士 ) ハチ 引き続き 頼んだ ぞ
( ナナ ) あっ 博士 !
あっ … まったく 何 な の よ
ウッ !
アア …
( ゴロー ) あれ から 1 か月
( ゴロー ) 俺 たち いつまで こうして 待機 して んだろう な
( ヒロ ) 早く フランクス に 乗り たい ?
( ゴロー ) 俺 たち いつ 死ぬ かも 分から ない 状況 で —
戦って いた のに さ
いざ 乗ら ないで い いって なる と 不安に なる もん だ な
フッ …
でも 意外だ な
フランクス に 乗る こと に いちばん 執着 して いる の は —
お前 だ と 思って たよ
( ココロ )“ 髪 を 切って ほしい ”?
( ココロ ) どうした の ? 突然
あっ う うん 全然 いい の 私 なんか で よければ
( ハサミ の 音 )
僕 は 何 を 期待 して いた のでしょう か ?
えっ ?
( ミツル ) 謝って ほしかった の か …
それとも 許す ため の 理由 が 欲しかった の か
( ハサミ の 音 )
全て が 誤解 だった んだ
あの とき の 約束 も それ を 忘れて いた こと も …
向こう は 何ひとつ 悪く なかった
結局 僕 は ヒロ を 恨む こと で —
自分 の 居場所 を 作って いた の かも しれ ない
そう 思う と 今 の 僕 に は …
( ココロ ) ミツル 君 顔 を 上げて ( ミツル ) あっ …
フフッ …
な … 何 です か ?
あっ … 髪 おかしい です か ?
( ココロ ) う うん カッコ よく なった よ
( ココロ ) それ だけ 分かって いたら
また イチ から やり 直せる よ
誤解 だった と して も 2 人 の 約束 は 本物 だった ん だって …
私 は そう 思う から
ありがとう … ございます
不思議です ね
あなた に そう 言わ れる と でき そうな 気 が して き ます
あっ …
ココロ さん は 優しい で すね
それ に 手先 だって … ウッ …
( ミツル ) ンッ …
あっ ウソ ! あれ …
( ココロ ) ご … ごめんなさい !
( 走り去る 音 )
( ドア の 開く 音 )
( ヒロ ) 先週 は ゴロー も 熱 を 出して いた
多分 “ コドモ 熱 ” だ
あの 戦い で 大きく 変わった よね 環境 と か 生活 と か
ゼロツー ?
( ヒロ ) あ 〜 それ は 桜 の つぼみ だ よ
桜 ? どんな 花 が 咲く の ?
“ どんな ”? そうだ な …
そう … ゼロツー の 髪 みたいな きれいな 色 の 花 だ よ
フフフッ … 楽しみだ な
( ヒロ ) ゼロツー は 今 の 生活 どう ?
( ゼロツー ) ボク は 楽しい よ
( ヒロ ) 不便じゃ ない ? ( ゼロツー ) 全然
むしろ ずっと これ でも いい くらい だ よ
( ヒロ ) フフフッ … 実は 俺 も そう 思って た
不安 は ある けど —
新しい こと へ の 興味 と か ワクワク 感 と か …
あと …
( ゼロツー ) あっ ! ( ヒロ ) あっ …
ボク みんな と 水浴び の 約束 して た んだ
えっ ? ああ …
のぞいちゃ ダメだ よ ダーリン
( ミク ) ねえ 見た ? ミツル の 髪
( ココロ ) あっ …
( ミク ) フフッ … やっぱり ココロ が 切って あげた んだ ?
エヘヘッ …
( イクノ ) 結構 似合って た よ ね
( イチゴ ) うん
( ゼロツー ) 魚 ! ( ミク ) あっ こら 動か ない !
は 〜 い
( ミク ) けど ホント きれいな 髪 ね
さっき ね ダーリン に も きれいな 色 の 髪 って 言わ れた んだ
もう すぐ ボク と 同じ 色 の 花 が 咲く ん だって
( 水 の 音 ) ( ゼロツー ) ウッ …
あんた たち ふだん から —
そんな 恥ずかしい こと 言い合って ん の ね
( ゼロツー ) やった な ! ( ミク ) キャッ !
ウワッ !
( イチゴ ) もう … ( イクノ ) ちょっと …
( ゼロツー ) 今度 は ボク が ミク の 髪 を 洗う よ
( ミク ) 髪 は 自分 で する !
( ゼロツー ) あっ … ( ミク ) あっ …
( ゼロツー ) じゃ 体 に しよう か な !
( ミク ) ちょ … やめ … ハハハッ … くすぐったい !
( イチゴ ) 飲み水 と して 使え そうな の は およそ 5 か所
( ミツル ) その うち 2 か所 は 濾過 を すれば … と いう レベル です
私 たち で 循環 装置 を 修復 する こと は でき ない の か な ?
ミストルティン に は 装置 を 機能 さ せる 機材 は ない んだ
( フトシ ) こっち から の エレベーター の 使用 は —
制限 さ れて いた よ ね ?
( ヒロ ) ああ
じゃあ さ パパ に 手紙 を 出して お 願い すれば いい んじゃ ねえ ?
( ゴロー ) まあ やって も 意味 が ない だろう な
は ぁ ? なんで そう 言い切れ んだ よ ?
( ため息 )
やっぱり お 手伝い さん の 存在 って 大きかった の ね
そう だ ね
温かい ご飯 や 着替え だって いつも 用意 して くれて いた
ご飯 すら 支給 さ れ なく なっちゃ ったら —
ミク たち どう なる んだろう ?
じゃ 自分 たち で 作れば いい んじゃ ない か な
( 一同 ) えっ ?
( イチゴ ) えっ ?
そう だ ね 川 に は まだ 魚 が いた あれ を 調理 できれば …
でも みんな そんな こと やった こと ない じゃ ない
教えて もらった こと ない よ ね
いや 案外 いい 考え だ と 思い ます よ
確か 書庫 に 調理 に 関する 書籍 が あった と 思い ます
( ココロ ) あっ … だったら 私 たち だって できる んじゃ ない か な
( フトシ ) そうだ ね ( イチゴ ) 私 も やって み たい か な
( フトシ たち の 笑い声 ) ( ゾロメ ) ンンッ …
じゃ 決まり !
( フトシ ) おお ! 見ろ よ ゾロメ
お前 ダイエット 中 なんだろう なんで 乗り気な んだ よ ?
でも 楽しく ない ? ほら ほら どんどん 燃える ぞ
( はぜる 音 ) ( フトシ ) ウワッ ! いて て …
マジ だ ! すげ え !
( イチゴ ) お かえり
( ゼロツー ) ただいま
( ゾロメ ) おお 大漁 だ な !
( ゼロツー ) ヘヘッ ! 11 匹 釣った んだ
( ミク ) へえ … ( フトシ ) すごい ね
( ミク ) ゴロー は ?
( ゴロー ) ゼロツー に 2 匹 及ば ず … ( ココロ ) それ でも すごい よ
( ミツル ) ええ ( イチゴ ) ヒロ は ?
ヘヘッ … 1 匹 も 釣れ なかった
( ゾロメ ) ウソ だろう ? ヒロ
あと で たっぷり 釣り の コツ 教えて あげる ね
じゃ 次 は 俺 が 釣り に 行く !
( ミク ) えっ ? ミク も ( ココロ ) 私 に も …
( ゴロー ) どうかした か ? ( イチゴ ) えっ ? ああ …
空気 が 変わった なって
( ゼロツー ) ビクンッ て する から すかさず シュパッ と ね !
( ココロ ) できる かな ?
ヒロ の 言った とおり だった
( イチゴ ) 勝手に ゼロツー は 私 たち と は 違う って 思って た
戦う 目的 も 目指す もの も 違う …
理解 でき ない 存在 だ と 決めつけて —
あの 子 の こと 本当に 見よう と して なかった んだ
( ゴロー ) イチゴ …
( イチゴ )2 人 の 間にあった こと 私 たち に 全部 は 分から ない
でも 今 は 普通の 女の子 だ よ
私 たち と 同じ 13 部隊 の 仲間 の
( ゴロー ) ああ 俺 も そう 思う
( イチゴ ) 私 は 応援 し たい
ゼロツー の こと も …
ヒロ の こと も
( ゾロメ ) す っげ え じゃ ん 俺 ら !
マジ で 作っちゃ った !
あんた 最初 は サボって た でしょう
( フトシ ) ハハハッ …
( ゴロー ) 案外 できちゃ う もん な んだ な
( ヒロ ) ああ ( ゼロツー ) フフッ …
問題 は 味 だ けど …
一応 本 の とおり に は できた はずです が …
さあ 席 に 着いて
( ゾロメ ) 要ら ねえ よ ( イチゴ ) ちょっと !
… んな お 祈り なんて いい よ 俺 たち で 作った んだ から よ
ウ 〜 ン …
( ゾロメ ) 案外 いける ぞ ( ミク ) ホント ?
うん 全然 食べ れる !
やった !
( ゼロツー ) フフッ …
( イクノ ) おいしい ( ゴロー ) ああ
うん !
なあ 俺 たち すげ え こと した んじゃ ない ?
自分 たち で ご飯 作った 部隊 なんて —
ほか に い ない んじゃ ねえ の ? な っ ?
うん ボク も 見た こと ない よ
だろう ? 俺 たち ホント 天才 !
ほ 〜 ら フトシ も 食え 食え ハハハッ …
( イチゴ ) ホント 調子 いい わ ね
( イクノ ) らしい と いえば らしい けど ね
( イチゴ ) ねっ ?
( ゴロー )… に して も ちょっと テンション 高 すぎ じゃ ない か ?
( 皿 の 割れる 音 ) (3 人 ) あっ …
( ミツル ) 大丈夫です か ?
( フトシ ) あ 〜 平気 平気 ごめん 手 が 滑っちゃ った
( ゾロメ ) おい ( フトシ ) うん ?
ムリ す んな よ
あっ …
アハハッ … 大丈夫だ よ これ くらい 自分 で …
知って んだ よ ! お前 が ムリ して メシ 食って 全部 吐いて ん の
あっ …
( フトシ ) ハハッ … そんな わけない じゃ ん
( ゾロメ ) ウソ つく な よ ! ( ゴロー ) おい やめろ よ
( フトシ ) 違う … ( ゾロメ ) 違 くね えよ !
違う ! アアッ …
ンンッ …
あっ …
お前 ちゃん と 食わ ねえ と 生きて いけ ねえ んだ ぞ
( フトシ ) アア … ( ゾロメ ) じゃ ない と …
このまま だ と …
大丈夫 ! 食べ れる よ ! 俺 全部 食べ れる から
アア … ウッ …
( 吐く 音 ) ( せきこみ )
( フトシ ) ハァハァハァ …
( ゾロメ ) なんで だ よ ? なんで …
俺 たち が こんな こと ん なって ん のに —
パパ は 連絡 くれ ない んだ よ ?
迎え に 来て くれ ねえ んだ よ ?
( ミク の 泣き声 )
( ゾロメ ) や っぱ さ パパ に 捨て られた の か な ?
俺 たち …
( フトシ ) どこ か で ひと 事 だ と 思って た んだ
26 部隊 の 人 を 見て て も さ
もしかしたら 俺 に は 関係ない かも って
( ミツル ) フランクス に 乗る 僕ら に は リミット が ある
それ は ずっと 教え られて きた こと です よ
ミク だって ホント は ずっと 不安だった
( ココロ ) うん …
( ミク ) でも 言葉 に する の が 怖かった
( イクノ ) ミク だけ じゃ ない
私 だって ずっと 不安に 思って いた よ
( イチゴ ) うん
( ゴロー ) 俺 さ 今 の 状況 を 知って もらい たくて —
ナナ さん と ハチ さん に 手紙 を 書いて た んだ
でも 一 度 も 受け取って もらえ なかった
( ゾロメ ) なんだ よ もう やって た の か よ
もし 仮に 俺 たち が パパ から 捨て られた の が 本当だった と して も
俺 さ 思った んだ
みんな と 一緒に いる から 不安じゃ ない って いう か —
みんな と 一緒 なら なんとか なる んじゃ ない か って
実際 今日 みんな で ご飯 を 作って すごく 楽しかった
ご飯 を 作る こと も 生活 の ため に みんな で 話し合う こと も —
そういう 時間 って これ まで あまり なかった から
楽しく なかった と は 言って ねえ よ ただ 俺 は …
俺 ら ずっと 戦う こと しか して こ なかった もん な
お … 俺 も 楽しかった よ 全部 食べ れ なかった けど …
また 作れば いい んです よ
うん ミツル の 言う とおり だ と 思う
( ヒロ ) みんな で ご飯 を 作ったり 風呂 に 入ったり 語り合ったり …
そういう こと が 今 は 楽しくて 大切で …
ここ が 俺 たち の 居場所 な んじゃ ない か って —
そう 思う んだ
( イチゴ ) 居場所 …
フランクス に 乗る こと だけ が 俺 たち の 居場所 じゃ ない よ きっと
( ミツル ) フゥ …
( 泣き声 )
( ミツル ) フトシ …
( ゾロメ ) … んだ よ な に 泣いて んだ よ
( フトシ ) ゾロメ こそ ( ゾロメ ) うる せ え !
( おなか の 鳴る 音 )
( フトシ ) 泣いたら お なか 減って きた
ハハハッ … 何 よ ? それ
( 笑い声 ) ( ゾロメ ) 食え 食え !
食べ ない と 力 出 ねえ ぞ
お前 に は デブ が お 似合い な んだ から さ
( フトシ ) もう ! だ から デブ って 言う なって 言って んだろう
( フトシ ) その 日 僕ら は これ まで に ない くらい —
たくさん 泣いて たくさん 笑った
( ヒロ )“ 人間 人間 !”
“ 空 飛ぶ 力強い 羽 も なければ 鋭い 牙 も 爪 も ない ”
“ 弱くて もろくて はかない 生き物 ”
“ でも なんだか とても 温かい ”
“ 人間 って ステキだ わ ”
( ヒロ ) えっ ? これ って あの とき の ?
( ゼロツー ) そう ダーリン と 一緒に 読んだ 絵本 だ よ
全部 覚えて る んだ ? すごい な
でも ちょっと 寂しい お 話 だ よ ね
( ゼロツー ) そう ? ( ヒロ ) えっ ?
ボク に とって は 最初の きれいな もの だった
あっ …
( ゼロツー ) ボク は ダーリン と 出会って —
ダーリン と 一緒に きれいな もの に なり たい と 思った
ダーリン が 外 の 世界 を 教えて くれた から
( ゼロツー ) でも ボク は 人間 に なる って こと を —
少しも 分かって い なかった
見た目 と か 形 と か じゃ ない んだ って 気づか さ れた んだ
ボク は 君 たち が まぶしい
泣いたり 笑ったり 怒ったり みんな で 生きよう と して いる
それ から こんな ボク を その 輪 の 中 に 置いて くれて いる
きっと ボク の 欲しかった 人間 の 姿 って —
こういう こと な んだろう って 思った んだ
ゼロツー …
( ヒロ ) 大丈夫 これ から も ずっと 一緒だ よ
( ゼロツー ) あっ … ハッ …
( 遠く から 聞こえる 鳴き声 )
( 響き渡る 鳴き声 )
♪〜
〜♪