Natsume Yuujinchou (Natsume 's Book of Friends ) Episode 4
また そんな 顔 して 唇 噛み締めて
弱 さ を 隠して る けど
その 瞳 の 奥 うずくまる 君 が
本当の 心 なら
思って 泣いて 一 人 で 不安で
なんで 痛い の 持って んだ
僕 に そっと 預けて よ
直ぐじゃ 無理 と 思う のならば
少しずつ で いい
翼 の 無い 僕等 は きっと
飛べ ない と 決め付けて る だけ
声 の 限り 君 を 呼ぶ よ 迷わ ない ように
フワリ 心 舞い上がれ あの 風 に 乗せて
小さい 頃 から 時々 変な もの を 見た
河童
水 … 水 …
じゃあ な
夏目 君 忘れ ないで ね
え ? って 今夜 の 肝 試し よ
あ どうしても 行か なくちゃ 駄目 かな
あまり 気 が 乗ら ない って いう か
頭 数 足りない って 頼んで る のに
ちょっと 付き合い 悪く ない
それ でも 何 か 大事な 用事 で も ある の
そういう 訳 じゃ
旧 校舎 来週 取り壊す から
肝 試し は 今年 が 最後 な の
必ず 来て 待って る から
夏 の 闇夜 に は 潜む 妖怪 が 多く なる
肝 試し なんて 平気だろう か
お 来 たな 夏目
あ それ 夏 目 ん 家 の 猫 か
あ 何で ついてくる んだ よ
いい じゃ ない か 面白 そうだ し
こういう 時 こそ 用心棒 だろう
それ は そう かも しん ない けど
なんか 今 その 猫 から 変な 声 し なかった か
いや き … 気のせい だろう
そう か
ぜ ー った い 皆 の 前 で しゃべる な よ
お前 は 本当に 世話 が やける な
何 だ と
分かった 分かった
ルール は 二 人 一 組 で
二 階 の 突き当たり の 壁 に 名前 を 書いて 戻って くる こと
嚇 かし 役 は い ない ので
安心 して 怖がって 来て ください
ペア は 籤引き で 1 番 から 20 番 まで の 番号 順 で 決め ます
それ じゃ 全員 引いて ください
この 校舎 に は 逸話 が ある んだ って
昔 人間 が 好きな 招 福 の 神様 が いて
子供 に 化けて は 村 に 遊び に 来て いた らしい の
ところが
ある 強 欲 な 商人 が ますます の 繁栄 を 願って
地下 牢 に 閉じ込めて しまった そう な の
商人 は その 日 から 招 福 パワー で 大儲け
でも 若 神様 は 暗い 地下 で 悲しんで 悲しんで
人 を 恨み やがて 悪 しきもの のけ と なって しまった
商人 の 家 は 潰れて しまい
不吉 と なった その 場所 に やがて その 校舎 が 建て られた
若 神様 は 忌まわしい 妖 に なって しまった こと を 嘆いて
今 も この 場所 を さまよって る んです って
どうして 俺 に そんな 話 を する んだ
別に
よ ー し 全員 引き 終わった な
それ に 一斉に 籤 を 出して ください
せ ー の
あれ 一 枚 足りない
でも 20 番 は ちゃんと いる ぞ
一 人 多い な
落ち着け
参加 希望 出さ ず に 来て る やつ が いる だけ だろう
実行 委員 わざと だろう
そんな こと ね ー よ
誰 か 両手 出した んじゃ ね
何 か いる の か
分から ん な
先 笹田 が 話して いた やつ か
さあ いる と すれば
この 私 に 気配 を 感じ させ ない こと が できる 程 の やつ だ な
面白く なって きた
先生
まさか 友人 帳 の せい じゃ ない だろう な
俺 ら も せっかく なら 女子 と 組み たかった よ な
ぼろぼろだ けど
壊さ れる と 思う と ちょっと 寂しい な
なんか 全然 他の やつ と 会わ ない な
そう いや そうだ な
あれ ?
どっち 行く んだ っけ
えっ と
一 人 で 何 やって んだ
えっ と 相方 は どう しちゃ った の かな ー なんて
おい 大丈夫 か
目覚めて しまった か
うん ? その 顔 どこ か で
まあ いい
私 を 不 浄 の もの と した 上
住 処 まで 奪おう と は
とかく 人 と いう もの は 身勝手な もの よ
夏目 君 どうした の 大丈夫 ?
待て
どうした の 誰 も い ない わ よ
あれ 西村 君 は ?
ね 私 と 組んで た 北本 君 見 なかった
ちょっと 目 を 離した 隙 に 逸れちゃ った みたいで
いい や
先発 組 も 帰って こ ない し
皆 どうした んだろう
そう か 皆 やつ に 連れて 行か れた んだ な
先 誰 に 声 かけて た の
ね 夏目 君 って 見えて る んでしょう
時々 変な 行動 とる わ よ ね
何も ない 所 で び く っと したり
相手 も い ない の に 何かと 話して たり
ね 何 が 見える の
ひょっとして この世 の もの で ない もの
もし そう なら 皆 に は 黙って て あげる から
私 に 協力 して くれ ない
どう な の 本当 は 見える んでしょう
ああ ニャンコ 先生
うん こいつ あや かし もの で は なかった か
多分 な
駄目だ
校舎 全体 に 結 界 が 張って あって
出 られ ない ように なって いる な
先生 ど っか に 出口 ない か 探して きて くれ ない か
何 人使い の 荒い やつ だ
な … 何 だ その 格好
こっち の 方 が なにかと 都合 よかろう
なんか ドッチボール みたいな の が 飛んで きて …
誰 いや この 人 は ドッチボール 部 の 人 で 飛び込んで きた ボール を 取り に 来た らしく って
へえ ドッチボール 部 なんて あった んだ
それ じゃ 様子 を 見て 来て やる
脱出 まで は 面倒 を 見て やる から
安心 しろ
なんか 偉 そうな の ね
しゅ … 主将 だ から ね
人だ 人だ
人だ 人だ
まだ 残って いた か
時雨 様 に 報告 せ ねば
こら 低級 ども
や 目 が あった
逃げて
こっち だ こっち だ
中学 の 時 地区 の イベント で
ここ の 肝 試しに 参加 した の
私 泣いたり 校 内 中 を 走り回っちゃ ったり して
家 に 帰って から
大事な もの を なくした こと に 気付いた の
慌てて 学校 に 一 人 で 探し に 戻した んだ けど
す っ ごく 怖くて 心細くて
でも 全然 見つから なくて
そんな 時
先 から 何 を して いる
お … お守り を 落としちゃ って
とっても 大事な もの な んです
さっさと 探して とっとと 帰れ
その後 も 暫く 諦め ず に 探し 続けた んだ けど
全然 見つから なかった
それ で 途方 に くれて いた 時 に
おい
これ か
そう これ
よかった 半分 諦めて た の
これ お 母さん の 形見 で
でも その 棒切れ は 何
私 の ように 不 浄 な もの は 清い もの に は 触れ られ ん
もう いい だろう さっさと 帰れ
不 浄 ? それ って 何の こ … と …
あの 言葉遣い と か 雰囲気 と か
あの 人 ひょっとして お化け な んじゃ ない か って 思って
それ で 色々 調べて あの 若 神様 の 逸話 を 知った の
不 浄 が 汚れて る って 意味 だって こと も 分かった
それ から 毎日 ここ に 通った わ
きちんと お礼 が 言い たい から 出て 来て って
あなた は 不 浄 じゃ ない って 伝えて かった の
でも 結局 姿 を 見せて くれ なく って
だから 夏目 君 に そういう もの が 見える なら
手伝って 欲しい って 思った の
ここ も 取り壊さ れる し
最後 の チャンス だ と 思って
ごめん ね 先 は あんな 言い 方 しちゃ って
いい んだ
夏目 君 本当に 見え ない の
そう
誰 も 戻って ない
皆 どうした んだろう
あれ 夏目 君
どこ
ニャンコ 先生
子分 ども は 下等だ が
相手 は 以外 と は 大物 だ ぞ
しかも 友人 帳 に 名 が ある らしい
あの あや かし の 名 は 時雨
時雨
面倒だ から さっさと 帰る ぞ
強力な 結 界 だ が 私 なら 何とか 破れる
乗れ
皆 は どう する んだ
放っておけ
お 前人 は 好きで は ない んだろう
子供 の 頃 の 夢 を 見て は うなされて いる じゃ ない か
それ は そう かも しれ ない けど
でも だ から って 放って は おけ ない
俺 に やれる こと は やって おき たい んだ
夏目 君 どこ
夏目 君 大丈夫
下っ端 ども が 集まって きて いる な
やつ は 屋上 だ 夏目
屋上 ? やつ って ?
もし かして あの 人 の こと …
どこ 行く んだ 笹田
あの 人 に 会い に
いる んでしょう 屋上 に
それ は …
伝い たい の
この お守り が どれ だけ 私 に とって 大切だった か
見つけて もらって どれ だけ 嬉しかった か
危ない
先生 笹田 を 安全な 所 に 頼む
お前 どう する 気 だ
止め させる
名前 を 返して 説得 する
な … 夏目 君
おや ちょ こまか と どこ へ 行った か と 思えば
そちら から 来る と は
こんな こと 止めて ください
断る
人 は 嫌いだ
私 を こんな 卑しい 妖 に して
冷やかす ように ここ へ 足 を 踏み入れ
住 処 さえ 奪おう と する
決して 返さ ぬ
お前達 の 親 が 嘆き 悲しむ 様 を 見て やり たいわ
女の子 が 会い たがって い ます
校 内 に 残った もう 一 人 の 女の子 が
どうして 会って やら ない んです ?
君 に は 分から ん よ 夏目 殿
君 は レイコ の 縁者 だろう
友人 帳 を 使って 従わ せれば いい もの を
お人好しだ ね
なら 話 が 早い 名 を 返し ます
いら ね ー
解放 など いら ぬ
もはや 汚れた 名 など
煮る なり 焼く なり して くれれば よかった もの を
時雨 様 名 を 返し ます
一 人 の 女の子 の 心 を 支えた 優しい 者 の 名前 です
出て 来て お 願い
ああ また 来た うるさい やつ が
お 礼 が 言い たい の どうしても
たった 一 度 さっさと 追い出し たくて
手伝って やった だけ な のに
毎日 毎日 飽き も せ ず
なんと けった いな 生き物 か
不 浄 の 私 が 触れたら ば
やはり 汚して しまう だろう か
お 願い 一 度 だけ でも いい から
ああ そう か
一 度 会って しまったら
お 願い
君 は もう 来 なく なる
ありがとう 夏目
私 は 行く よ
駄々 を こねる の も 疲れた
あ 時雨 様 笹田 は 言って ました
時雨 様 は 不 浄 なんか じゃ ない って
救って もらった ん だって
人 の 言葉 なんて 信じ なくて も いい から
どう か 笹田 の 言葉 だけ は …
夏目 君
大丈夫
すまなかった 人 の 子 よ
私 を 不 浄 と 恐れ なかった の は 君 と レイコ だけ な のだ
ありがとう
夏目 君
笹田
夏目 君 あの う 昨夜 私 …
あ どう しちゃ った んだろう な
皆 して 屋上 で 居眠り なんて
そう そう だ ね
笹田 本当 は 一瞬 君 に 触れる 時雨 様 を 見た よ
交差 しよう と する 心 が 見えた よ
君 も 何 か を 感じ だろう か
色づく 西 空 に
差し込む 一筋 の 陽
夕立 の 雨上がり に
気付く 夏 の 匂い
ひしめく 光 が 照らす
想い に 耳 を 澄ませば
聴 こえ し 友 の 面影
夏 夕 空 薫り 立つ
鮮やかな 過ぎ去り し 日々
心 の まま 笑い あった
あの 夏 の 思い出 よ
レイコ さん が 残した 一 枚 の 切符
古い 駅 を 訪ねる と そこ に 一 匹 の 妖怪 が いた
鈍 そうな やつ だ な ほっとけば いい んじゃ ない か
俺 さん と 頼む よ み くり に 会い たい んだ