山河 三 差 路 分かれ 道
守り たい の は 己 か 人 か
常 世 の 闇 か
非だ の 乱れ は 貢が ない
終わる 事 ない 阿 鼻 の 芸
時に 分け入れ 扉 が 開く
晴らせ ぬ 恨み 晴らし ます
失 権 加点 ~
迂回 強化
ちょっと ー !
いい加減に し なさい って もう !
食らえ
失点
危ない よ
っは はい
輪 入 道 も 先生 やって みりゃ いい の さ ぁ
ねぇ ごめん だ よ 俺 は 先生 の 柄 じゃ ねぇ
じゃ これ で
明日 の 実験 の 準備 が ある んで
あ そう いえば あたし も
湯川 君 変わった
前 同じ クラス だった 時 は …
俺 コーラ ねぇ
はい
ところで 俺 今日 データ な んだ けど
チェー いい なあ
金 ね い だ
だから … 湯川
いくら … です か ?
そう だ なあ 三万
ないで す
湯川 ちょっと …
五 時 に 駅前 なあ
はい
担任 の 丹下 先生 に 伝えて おく は ね
困り ます
何 か 困る の ?
やっぱり 転んだ って ウソ な の ねぇ
本当です
困る の は 僕 の 怪我 で 皆 に 迷惑 を かける の か 嫌だ から
だけど …
どうしても と 言う なら もう 来 ませ ん
もう 来 ませ ん って
保健 室 に も 学校 に も …
大丈夫です 今後 注意 し ます から
失礼 し ます
湯川 です か ?
父親 は 銀行 員 母親 は 専業 主婦
兄弟 は 弟 が 一 人
いたって 普通の 家庭 です よ
そう です か
まあ 言わ れて 見たら …
授業 中 も ぼうっと した と こと が あった ような
まあ 今後 こっち も 気 を つけ ます
そうり ゃあ
や ー り ー
逆転 する に は 顔 しか ない か
じゃあ この スペシャル 弾 で
良し 果てる ぜ
いて ぇ
何 だ ?
恥ずかしく ない の か !
こん の
覚え てるよ
大丈夫 か ?
っあ はい その …
礼 は いい
恥ずかし がる こと は ない
いえ 別に … 僕 …
俺 だって … 二十一 に も なって
ツルツル だ
猛 って ヤマトタケル の タケル か ?
さ ぁ 親 に 聞いた こと 無い んで …
でも よく 言わ れ ます
イメージ と 合って ない って
仁 志田 さん の 下 の 名前 は 何 です か ?
俺 は 晋
普通の 普 みたいな 晋 だ
大学生 … です よ ねぇ
おい 三 年 で 学部 は 剣道 部
剣道 部 は 学部 じゃ ない でしょ
冗談 冗談 本当 は 法学部 だ
じゃ 将来 は 弁護 士 ?
いや 検事
あ そ っか 検事
ピッタリ です よ 仁 志田 さん に
ま ぁ その 前 に 司法 試験
受 から に ゃ なら ん のだ けど なあ
頑張って ください
おう 俺 も 頑張る から お前 も 頑張れ
そんな の 無理です よ 僕 剣道 なんか …
強く なり たく ない の か !
このまま やられ っぱなし で も いい の か !
いい んです 子供 の 頃 から 慣れて ます から
慣れれば 大した こと ないで すよ
慣れる な !
でも 社会 って そういう もん でしょ
仕方 ない で すよ
あっ ち は そういう こと で しか 人 より 上 に 立て ない んだ から
だったら 好きに やら せ ます
すごい
まだまだ だ なあ
優勝 した のに ?
結果 じゃ ない
結果 は 相手 が あって の もの だ が
そう じゃ なく 自分 の 問題
何 か が 足り ん
そう でしょ か 十分だ と 思い ます けど
なに か ?
強い し 頭 だって いい し ルックス も …
そう か ?
そう です よ
おかしい な じゃ なんで もて ない んだろう
高嶺 の 花 って 思って の かも
俺 だ ? 高嶺 の 花 ?
男 の 人 に 使う の は 間違い です か ?
いや それ は 知ら ん が
ルックス なら お前 の ほう が 上 だろう
そんな こと 無い で すよ
そう か なぁ 可愛い 顔 して る ぞ
可愛い って 僕 男 な んです けど
そう だった な 悪い 悪い
しかし 男 なら …
なん っ です か
男 なら ん 男 なら ん
なに … 言い たい んです か ?
春 休み 練習 付き合え
どう だ 運動 した 後 は 気持ち いい だ ろ
どうした ?
目 に 汗 が …
取って やろう
あっ …
取れた ぞ
はい
お代わり
猛 変わった な …
そう ?
うん 変わった
いきなり 剣道 部 ほしい って 言い出し 時 は
お 母さん びっくり しちゃ った
それ より ねぇ 貴方
その方 に お 礼 し なくて も いい かしら ?
それ は した ほう が いい だろう
いや する べきだ
いい の いい の
い いって
したって 受け取ら ない から
仁 志田 さん そういう 人 だ から
全て に おいて
質実 剛 健 って 感じ か ?
そう そう
あと 清廉 潔白 と か 少 壮 気鋭 と か
そのへん の 四 文字 熟語 全部 合わせた ような 人
とにかく すごい 人 だ から
あんな 人 他 に い ない
ご馳走様
最近 から 変わった よ
格好よかった よ ねぇ
やっぱり 風 だった か
早退 して 病院 行った ほう が いい わ
そう し ます
おう 御 景 さん
最近 湯川 猛 君 如何 して る ?
湯川 君 です か ?
クラス 変わっちゃ った けど
元気 みたいです よ
剣道 を やって る そうです
剣道 ? 湯川 君 剣道 やって る の ?
何 時 から ?
何 時 から か 分かり ませ ん が
新 学期 始まった 時 に は もう …
そう な んだ じゃ もう 虐め は ?
うん ?
なんでもない の じゃあ
剣道 か ぁ
お め ぇ ずっと 煙 見て て 飽き ねぇ か ?
はい
なら いい が
ご苦労様です
これ お 願い して い いす か ?
ど か その えん に 置 い とき なあ
はい よろしく お 願い し ます
今 の 子 だ よ
あぁ あれ か ぁ
今どき の 若い 者 に しちゃ あ できた 野郎 だ ぁ
それ に 男 前 だ し キリッと し てるよ
ま ぁ 俺 に は かなわ ね いか なぁ
如何 し ました ?
バス 酔い
だったら 風 来 ます
でも 大変です ねぇ
その ロースクール の 適性 試験 難しい んです か
適性 試験 より その後 だ な
仁 志田 さん なら 大丈夫です よ
僕 信じて ます
ありがとう 頑張る よ
誰 か 背中 の ネジ まいて
発車 し ます
なん だって あれ
痛い だ ろ
これ が 当たった だ なあ
気のせい です っす すみません でした
あ すま ねぇ いた っが だ か
次 は 和田 原 神社 入り口
バス 来た
え ぇ 何で ?
望み 通り 頭 丸めて やった ぞ
ありがとう ございます
改めて すみません でした
な に いって こと よ
次 で 降りる だって
次 止まり ます
やる ぞ
はい
よし ところどころ 切り 残し が ある ような あ
そう だ 組 まで 来い
綺麗に 剃 って やる か
そ それ は …
遠慮 する なあ 足りる だ それ は いい
発車 し ます
じゃあ ここ で
ああ
その … 気 に し ないで ください
何 を かな ?
しょうがない こと です から
しょうがなく は ない
そう です けど
軽蔑 した か ?
軽蔑 する なら して も いい !
でも 一 つ だけ 弁解 さ せて ほしい !
お前 が いた から …
お前 が いた から 危ない こと は 出来 なかった
だって お前 を 巻き込む わけに は いか ないだ ろ
じゃ また
さよなら
また
一目 連
オーケー お 嬢
受け取り なさい
あなた が 本当に 怨み を 晴らし たい と 思う なら …
この 赤 糸 を 解けば いい
糸 を 解けば 私 と 正式に 契約 を 交わした こと に なる
恨み の 相手 は 速やかに 地獄 へ 流さ れる わ
ただし 怨み を 晴らしたら
あなた 自身 に も 代償 を 支払って もらう
人 を 呪わ ば 穴 二 つ
契約 を 交わしたら あなた の 魂 は 地獄 へ 落ちる
死んだ 後 の 話した けど ね
極楽 浄土 に も 行け ず
あなた の 魂 は 痛み と 苦し み を 味わい ながら
永遠に 彷徨う こと に なる わ
仕方ない ね
でも 誰 か が やら なくちゃ いけない んだ よ ね
悪い の は あの 人 だけ じゃ ない こと は わかって る
本当に 地獄 へ 送ら なきゃ いけない 人 は 他 に いる かも しれ ない
でも その 人 たち は 僕 に は 関係ない
僕 に は 僕 に は … さよなら !
怨み 聞き届けたり
疲れた かい ?
確かに 俺 が 悪かった
でも …
言い訳 か ぁ
いや そう じゃ ない
ただ チャンス を くれ ない か
なに ?
償い の
検事 に なって 償い たい
頼む お 願い だ
子ども の 頃 から の 夢 だった んだ
検事 に なって 悪 を やっつける の が
その ため に 頑張って きた んだ
なぁ だ から …
だって さ お 嬢
闇 に 惑い し 憐れ な 影 よ
人 を 傷つけ 貶めて
罪 に 溺れ し 業 の 魂
一 遍 死 ンデミル ?
あの バス に 乗って た 全員 が 同罪 じゃ ない か !
それなのに どうして 俺 だけ …
この 怨み 地獄 へ 流し ます
言わ なくて も 分かって る だろう か
仕組 んな よ
はい はい
剣道 は 止めた の ?
はい
どうして ? せっかく 変われた のに …
僕 が ちょっと 変わった ところ で
社会 は 何も 変わり ませ ん から
あなた の 怨み 晴らし ます
名前 は ?
新山 美和
本当に いい んです か ?
わたし は 教育 者 と して 誇り を 持ってき
でも 今 は もう
正しい 道 を 伝える こと すら 許さ れ ない
声高な 力 に 屈する しか ない
こう なったら わたし は 教師 と して …
お 願い 彼女 を 地獄 へ 流して
怨み 聞き届けたり
次回
「 今 世 」