Shingeki no Kyojin Season 3 (Attack on Titan Season 3) Episode 03
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( クリスタ ) 私 は ウォール ・ ローゼ 北部 の 小さな 牧場 で 生まれ ました
貴族 家 レイス 卿 の 領地 内 に ある 牧場 です
私 は 物心 付いた とき から 牧場 の 手伝い を して い ました
母 は いつも 本 を 読んで いて
家 の 仕事 を して いる 姿 は 見た こと が あり ませ ん
とても 美しい 人 でした
夜 に なる と 誰 か が 馬車 で 迎え に 来て
派手に 着飾った 母 を 乗せて 街 に 行き ました
私 に とって は それ が いつも の 生活
しかし 字 の 読み書き を 覚え
母 の 真似 ( まね ) 事 で 本 を 読み だした とき
私 は 自分 が 孤独である こと を 知り ました
どの 本 に も 親 は 子供 に 関心 を 示し
話しかけたり 抱いたり 叱ったり する もの と して
書か れて いた のです
私 に は その どれ も 経験 の ない こと でした
ある 日 私 は 好奇心 から 母 に 抱きついて みる こと に し ました
母 が どんな 顔 を する か 興味 が あった のです
( クリスタ ) お 母さん !
( アルマ ) ひ いっ
( クリスタ ) う っ … うわ あっ
( クリスタ ) 結果 は 突き飛ばさ れた だけ でした が
母 が 私 に 何 か を した こと は 初めて だった ので
私 に は それ が うれしかった
こいつ を 殺す 勇気 が 私 に あれば …
( クリスタ ) それ が 母 が 私 に 発した 最初の 言葉
それ 以来 母 は 家 を 出て ほか の 場所 で 暮らし 始め ました
そして 5 年 前 の あの 日
ウォール ・ マリア が 陥落 して 数 日 たった 夜
私 は 初めて 父 と 会い ました
( ロッド ) はじめ まして ヒストリア
私 は ロッド ・ レイス
君 の 父親 だ
あっ …
( クリスタ ) その 男性 は この 土地 を 治める 領主 の 名前 を 名乗り
数 年 ぶり に 見る 母 は ひどく 怯 ( おび ) えて いる ようでした
ヒストリア これ から 私 と 暮らす ぞ
( アルマ ) う っ
き ゃ 〜!
( ケニー ) 困り ます な レイス 卿
このような 真似 は ご 容赦 いただき たい
ウォール ・ マリア が 破ら れた こと で 不安に 襲わ れ ました か ?
( 悲鳴 )
お 母さん !
違う !
私 は この 子 の 母親 で は あり ませ ん
私 と は 何の 関係 も あり ませ ん !
ああ …
( ケニー ) ほう
それ は 本当です か ? レイス 卿
この 女 も その 子 も あなた と は 関係 が ない と ?
あ …
( ロッド ) ああ しかたない
この 2 人 は 私 と 何の 関係 も ない
やはり そう でした か
( アルマ ) え えっ
何 ? 何 を …
お前 は 存在 し なかった 屋敷 に 勤めて いた こと も ない
誰 も お前 の こと など 知ら ない
そんな … 旦那 様 ! 話 が 違う で は あり ませ ん か
あ … お 母さん
お前 さえ … お前 さえ 産ま なければ
( 倒れる 音 ) あ …
( クリスタ ) それ が 母 の 最後 の 言葉 でした
待て
( クリスタ ) 私 も 殺さ れ そうに なる 直前 で 父 は ある 提案 を し ました
ここ より ずっと 遠く の 地 で つつましく 生きる のであれば
見逃して やって は どう か と
君 の 名 は クリスタ ・ レンズ だ
今 まで の こと を 許して くれ
お前 を 守る ため に は ああ する しか なかった んだ
お 父さん …
( ロッド ) いつ だって お前 の こと を 思って いた
こう やって 抱き締める こと を ずっと 夢みて いた んだ
お前 こそ 王家 の 血 を 引く 者 だ から だ
私 が ?
( ロッド ) そうだ よ ヒストリア
私 たち レイス 家 こそ が 本当の 王家 な んだ
そして お前 こそ が
人類 を 救う こと の できる 唯一 の 存在 な んだ よ
さあ 行こう ヒストリア
全て が 始まった 場所 へ
( 牢 ( ろう ) が 開く 音 )
( ラルフ ) サネス お前 大丈夫 か ?
お前 まさか こい つら に しゃべっちゃ い ねえ よ な ?
俺 たち の 王 へ の 忠誠 心 は …
( 叫び声 )
( ラルフ ) サネス …
( サネス ) お前 の 声 は もう 聞き たく ない
今 まで よくも 俺 を 裏切って くれた な !
う あっ …
( サネス ) 信じて いた のに
( ハンジ ) サネス 彼 は 何も 話して い ない
てい うか 何の 質問 も して ない んだ
ラルフ は ナイフ で 脅さ れ 私 の 作った 作文 を 声 に 出して 読んだ
それ だけ だ
( せきこみ )
( サネス ) じゃあ …
俺 が 王 を 裏切った の か よ
あ … 悪魔 め
そりゃ 否定 は し ない けど
ニック に は あんた ら が そう 見えた だろう ね
だから あの とき 言った だろう ?
あんた ら が かわいそう だって
ホントに 惨めだ よ お っ さん が 泣いて わめいて
ざ まあ みろ ! バーカ !
そこ で クソ する だけ の 余生 に 生きがい でも 見いだして ろ !
じゃあ な
順番 だ
こういう 役 に は 多分 順番 が ある
役 を 降りて も 誰 か が すぐに 代わり を 演じ 始める
どうりで この世 から なくなら ねえ わけだ
頑張れよ ハンジ
( モブリット ) 分 隊長
ハア 〜
ぐう っ !
悪い ね 散らかしちゃ って
ゴキブリ が いたんだ よ
( リヴァイ ) そう か
だが お前 の 一撃 で 粉々に 消し飛んだ はずだ
あいつ ら に 例の 件 を 話して やれ
おっと そう だった ね
( アルミン ) エレン が 食わ れる ?
( ハンジ ) ああ
エレン が 思い出した 会話 の 内容 は こう だ
( ユミル ) 私 を 恨んで いる か ?
( ベルトルト ) どう だろう よく 分から ない
君 も 人 なんか 食べ たく なかった だろう し
そこ から 推測 する に
ユミル は 壁 の 外 を うろつく 巨人 の 一 人 で
ベルトルト や ライナー アニ の 仲間 を 食べた んだ と 思う
( 一同 ) あ …
当然 巨人 は 人 を 食べて も 人 に は 戻ら ない
しかし ライナー たち の 仲間 なら
それ は 巨人 化 の 能力 を 有した 人間 だろう
つまり は 巨人 が その 能力 を 持つ 人間 を 食べる と
人間 に 戻り
さらに 相手 の 能力 を 手 に 入れる んだ
先日 の 戦い で
ライナー は 逃げた エレン に 巨人 を 投げつけた と いう
巨人 を 操 れる と いう エレン の “ 叫び の 力 ” を
ほか の 巨人 に 移そう と した んじゃ ない か
だ と すれば エレン は 器 であって 交換 可能な 存在 なんだ
つまり もし 王政 が 巨人 を 持って いれば
エレン は そい つ に 食わ れる だろう
落ち着け
お前 が 取り乱した ところ で
ヤツ ら が エレン を 返して くれる わけじゃ ねえ
とにかく
その ロッド ・ レイス と やら の 領地 を 目指す
すぐに 出発 の 準備 を しろ
( 一同 ) は っ !
( ハンジ ) 私 は エルヴィン に レイス 家 の 情報 を 伝えて くる よ
結果 を 待って る はずだ から ね
( リヴァイ ) ああ
( ハンジ ) レイス 卿 の 領地 で 落ち合おう 連絡 は 例の 場所 で
( ノック )
( 兵士 ) 失礼 し ます
エルヴィン 団長 ピクシス 司令 が お 見え です
( エルヴィン ) 司令 が ?
( 兵士 ) はい 団長 に お目にかかり たい と
通して くれ
はっ
( ピクシス ) 夜分 遅く に すま ん な
居て も 立って も おら れ ん く て の
手紙 は 読ま せて もらった
わし なり の 考え も 持ってきた
その うえ で 聞く が 本当に やる の か ?
はい
我々 は ウォール ・ マリア 奪還 の ため 王政 を 打倒 し ます
( ピクシス ) いつか その 日 が 来る と 思う とった
この 狭い 世界 の 中 に 人 を とどめ 続ける こと に
限界 を 迎える 日 が
そして その とき が 来れば
わし も 王 に 銃口 を 向け ねば なる まい と
もし 私 の 推測 が 正しければ
今回 の 計画 に おいて 武力 を 行使 する つもり は あり ませ ん
人 を 殺す こと も あって は なり ませ ん
ほう お 聞か せ 願おう か
そのような 方法 が あり うる の か
ただ それ が かなう の に 最も 重要な 根拠 が まだ …
もし その 根拠 が 違って いれば
我々 は 皆 首 を くくる こと に なる でしょう
は あ な んじゃ
要は また 全て 賭け 事 な の か
( エルヴィン ) どうも 私 は 博打 ( ばくち ) 打ち の ようです
便り は まもなく 来る はずです
どうか それ まで
私 の 子供 の ころ の 話 でも 聞いて ください
うん ?
私 の 父 は 教員 でした
( 人々 の ざわめき )
( ハンジ ) 何 だろう ?
( モブリット ) 分 隊長 今 は …
( ハンジ ) ああ 分かって る よ
( ノック )
( ドア が 開く 音 )
失礼 し ます エルヴィン
( エルヴィン ) やはり そう だった か
どうやら 私 の 賭け は 当たり だった ようです 司令
捕らえた 中央 憲兵 が 自白 し ました
現在 の 王家 は 本物 で は あり ませ ん
レイス 家 が 本当の 王家 です
な っ なんと
現在 リヴァイ たち が
エレン と ヒストリア の 救出 に 動いて い ます
2 人 を 奪還 し
ヒストリア ・ レイス を 女王 に 即位 さ せ ます
真に 王家 の 血 を 継ぐ 者 と して
(2 人 ) えっ …
かりそめ の 王 から 冠 を 譲ら せる わけ か
真 の 女王 に
血 を 流す こと なく 王政 の 打倒 が かない ます
民衆 の 前 で
これ まで の 体制 は 嘘 ( うそ ) である と いう 宣言 と 共に
いい じゃ ろう お 主 の 計画 に 乗ろう
ただし 実行 する か どう か それ を 決める の は わし ら で は ない
分かって おる だろう な ? エルヴィン
もちろん です 司令
( ハンジ ) それ で レイス 家 の 調査 は ?
できる かぎり は 調べて おいた
その 中 に ひと つ 興味深い 事件 が 見つかった
事件 ?
( 兵士 ) エルヴィン 団長 ! 中央 憲兵 が 団長 に 出頭 を 命じて ます
組織 殺人 の 容疑 だ と 騒いで ます
それ も 街 の ど真ん中 で
( ハンジ ) あっ …
敵 も ただ 手 を こまねいて いる ばかりで は
ない ようだ
ハンジ ここ から 離れろ
( ハンジ ) は あ ? どう する つもりな の ?
( エルヴィン ) 俺 は 調査 兵 団 の 表 の 顔 を 通す
お前 は 自分 の 判断 に 従って 動け
何より 次の 調査 兵 団 団長 は
ハンジ ・ ゾエ お前 だ
な っ …
( エルヴィン ) 調査 兵 団 を 任せた ぞ
( ドア の 開閉 音 )
( 住民 ) おい 来た ぞ
( 住民 ) エルヴィン だ
( ロゲール ) 彼 が 誰 か 分かる な ? エルヴィン
( エルヴィン ) リーブス 商会 の 会長
ディモ ・ リーブス 氏 だ
( ロゲール ) 昨日 ここ で エレン ・ イェーガー が
リーブス の 部下 たち に 襲わ れ 連れ 去ら れた
しかし それ は 王政 から の エレン 引き渡し 命令 を 回避 する ため
調査 兵 団 が リーブス 商会 を 使って 企てた 狂言 だった
そして 調査 兵 団 は 用 済み に なった リーブス 会長 を
口封じ の ため 殺害
実行 犯 は 現在 エレン を 連れて 逃亡 中 と 思わ れる
うまい 話 を 考えた な
( ロゲール ) 貴 様 ら の やって いる こと は
エレン の 持つ 巨人 の 力 を 私物 化 する こと と 同 義
その 行為 は 人類 憲章 第 6 条 に 抵触 する
当然 内容 は 知っている な
“ 個々 の 利益 を 優先 し 人類 の 存続 を 脅かした 罪 ” だろう ?
その とおり
では ここ に 同胞 へ の 重大な 違反 を 認め
全 調査 兵 の 身柄 を 拘束 する
( フレーゲル ) 親父 ( おやじ )
( ケニー ) これ で お 偉 方 も 満足 する んじゃ ない か ?
リーブス の ダンナ も 最後に 役 に 立って 本望 だろう
( カーフェン ) 残り は リヴァイ たち だけ です が
言った ろ ? ヤツ は 追って くるって
そん とき 潰しゃ あい い
( 荒い 息遣い )
どう し ます か ? これ から
( エルヴィン ) 少し いい か ?
( ロゲール ) あ ?
( 妻 ) 主人 に 近づく な 悪党 め !
先 の トロスト 区 襲撃 時 リーブス 氏 は 財産 を 持ち出す ため
避難 の 遅れ を 招いた
( 娘 ) だ から 殺して 当然 だって 言う の ?
しかし トロスト 区 が 破綻 寸前 まで 追い詰め られた この 状況 下 で は
街 に 踏みとどまり あらゆる 手 を 尽くして
行く 当て の ない 人々 を 支援 し 復興 を 目指した
だが 何者 か の 手 に よって その 思い は ついえた
この 無念 私 が 必ず …
ああ …
( エルヴィン ) 私 の 父 は 教員 でした
その 日 は 歴史 を 学び ました
人類 は 巨人 から 身 を 守る ため
壁 の 中 に 逃げ込み 100 年 の 平和 を 実現 さ せた
その 際
それ まで の 歴史 を 記す ような もの は 何ひとつ 残す こと が でき なかった
誰 も が 教わる こと です
しかし 私 は
ある こと を 疑問 に 思い 父 に 質問 し ました
父 は 私 の 質問 に は まともに 答え ず そのまま 授業 を 終了 し ました
しかし
家 に 帰った あと で 父 は 私 の 質問 に 答えた のです
王政 の 配布 する 歴史 書 に は 数多く の 謎 と 矛盾 が 存在 する と
その あと に 続く 父 の 話 は
子供 ながら に 突 拍子 も ない と 感じ ました が
なぜ 父 が この 話 を 教室 で 話さ なかった の か を
察せ られる ほど
私 は 賢く あり ませ ん でした
私 が 街 の 子供 たち に 父 の 話 を して その 詳細 を 憲兵 に 尋ね られた 日
父 は 家 に は 帰って こ ず
遠く 離れた 街 で 事故 に 遭って 死に ました
私 の 密告 に より 父 は 王政 に 殺さ れた のです
今 から 107 年 前 この 壁 に 逃げ込んだ 人類 は
王 に よって 統治 し やすい ように 記憶 を 改ざん さ れた
それ が 父 の 仮説 です
ほう
そんな こと でも 起き ぬ かぎり は
この 壁 の 中 の 社会 は 成立 しえん から か
はい
子供 の ころ から ずっと 考えて い ました
なぜ 父 は 真実に 近づいた だけ で 死な なければ なら なかった か
王政 の 役人 に も 彼ら なり の 正義 が ある はずだ と
しかし 彼ら に ついて 分かった こと は ひと つ
彼ら が 守り たい の は 人類 で は なく
彼ら の 庭 付き の 家 と 地位 だけ
むしろ 自分 たち の 権利 が 脅かさ れる のならば
その 相手 が 誰 だろう と 排除 する
やはり 父 の 死 に 正当 性 は 微塵 ( みじん ) も なかった
父 は 人 の 持つ 欲 と 愚かな 息子 に よって 殺さ れた のです
そして いつの間にか 父 の 仮説 は 私 の 中 で 真実 と なり
私 の 人生 の 使命 は
父 の 仮説 を 証明 する こと と なった のです
( 憲兵 ) 調査 兵 団 が 民間 人 を 殺した !
一部 の 団員 は 逮捕 を 逃れ いまだ 逃亡 中 だ
それ らしき 人物 を 見かけたら 至急 情報 提供 を 願う
( 住民 ) 俺 が 言った とおり だ ろ
ヤツ ら は ここ で 巨人 同士 を 戦わ せて
めちゃくちゃに した 連中 だ
( 住民 ) エレン って 怪物 を 使って 人類 を 滅ぼす つもりな んだ
( ジャン ) 兵 長 買い出し 行って き ました
街 で 憲兵 が こんな もの を
これ が 事実 なら 調査 兵 団 は 解散 状態 です
午後 に は 山 狩り が 行わ れる と いう し
加えて 主要な 街道 に は 検問 が 張ら れ
通行 証 が ない と 通り抜け は 不可能です
兵 長 どう したら …
( ミカサ ) 早く し ない と エレン が
落ち着け
ヤツ ら は 馬車 を 使って る
レイス 卿 領地 まで あと 1 日 は かかる はずだ
その 間 に なんとか 策 を 講じる しか ねえ
( サシャ ) あっ 兵 長 足音 です
( アルミン たち ) あ …
こっち に 向かって き ます
♪〜
〜♪
( アルミン ) 命 を 捨てる 者 正義 を 信じる 者
街 を 守る 者
勇気 を 振り絞る 人 の 思い が 皆 に 戦う 勇気 を 与える
次回 「 信頼 」