( ハチマキ ) ハァ ハァ ハァ …
ハァ ハァ …
ん っ ハァ …
ハァ ハァ ハァ …
ハァ ハァ ハァ …
( 心臓 の 音 )
( 心臓 の 音 )
( 心臓 の 音 )
( ハチマキ ) くっ … ああ …
くそ !
( ハチマキ ) タナベ ! 俺 が 見える か ? 見え たら 返事 しろ !
答え て くれ え 誰 か ー っ !
誰 も い ない の か ー っ !
誰 で も いい 答え て くれ えー っ !
俺 は ここ だ ここ に いる ぞ !
俺 を 見つけ て くれ えー っ !
あ あっ くっ …
誰 か ああ あ あー っ !
♪ ~
♪ そして 人 は 時空 ( とき ) を 越え た 夢 を 見る
♪ 静寂 の 宇宙 ( うみ ) に 抱か れ て
♪ 鳥 や 雲 を 見上げ て は
♪ 儚 ( は かな ) い 生命 ( いのち ) 燃やし た
♪ 幾 千 の 朝 に
♪ 光 が 向かう 場所 へ
♪ 羽ばたく だ ろ う
♪ 願い を 放つ 時 は 今
♪ 果て なき 夢 を 乗せ た
♪ フロンティア へ
♪ 遠く 遠く Dive in the Sky
( ユーリ ) フィー 事故 だった ん だ
自分 を 責める な
今年 は 11 年 に 一 度 の 太陽 活動 期 だ
ただ で さえ 電波 の 通り が 悪い
あの フレア は 誰 に も 予測 でき なかった し ―
フォロー も でき なかった よ
( フィー ) 作業 中 の クルー を ロスト し た の は ―
船長 の 私 の 責任 だ
通信 途絶 は ―
プラズマ 流 の 天 象 予報 から 予測 す べき だった し ―
タナベ だけ じゃ なく ハチマキ に も ―
仕事 の 中断 を 徹底 すれ ば よかった ん だ
( ユーリー ) 暴露 時間 は それ ほど で も ない ん だ
命 に 関わる ほど の 放射 線 は …
( タナベ ) あっ … 先輩 は 先輩 は 大丈夫 な ん です か ?
何とも ない って さ
( 3 人 ) え えっ ! ?
いや あ お 医者 も ビックリ
ほとんど 被ばく し て ねえ の
なんか 俺 放射 線 の いちばん ヤバ い とき ―
ヴァン ・ アレン 帯 の 隙間 に 入って た みたい で さ
それ に ほら 地球 の 影 に 入って た じゃ ん 俺 ら
普通 なら 超 高速 粒子 に 神経 焼か れ て お だぶつ だって
悪運 強い って 褒め られ た よ
アハ ハハ …
( フィー ) どの 面 下げ て 笑って ん だ !
え ?
( フィー ) 元 は と いえ ば あんた が ―
目標 デブリ と の 一 時 遭遇 を 逃し て ―
深追い し た の が 原因 だ ろ ?
しかも 命綱 まで 勝手 に 外し て
ひ ゃ い ごめん な ひ ゃ あい
( フィー ) 今度 私 の 指示 を 無視 し たら ―
その まん ま デブリ に なって もらう から な
その まん ま デブリ に なって もらう から な
( タナベ の 泣き声 )
( タナベ の 泣き声 )
( タナベ の 泣き声 )
大体 … ( ハチマキ ) う う っ
( タナベ ) よかった ほんと よかった
私 助から ない かも って
悪かった な 心配 さ せ ち まって
( ノーマン ) … と なる と ―
常務 の 椅子 が 1 つ 空き ます な
( 部長 ) 最 有力 候補 は あの 男 な の でしょ う ね
( 専務 ) 第 2 事業 部 の 成績 に は 文句 の つけよ う が ない
( 銀行 員 ) ついに ドルフ 常務 の 誕生 です か
( ノーマン ) 冗談 じゃ ない
第 2 事業 部 の 成績 は やつ が ルール を 無視 し てる から だ
( 部長 ) まっ 確か に 慣例 を 破る こと で 彼 は 事業 を 拡大 し て き た
( 専務 ) それ は 認めよ う
しかし 彼 の やり 方 で は 連合 と いい 関係 は 築 け ない
では …
会長 に は 私 から 伝えよ う
そちら も よろしい です な ?
銀行 は 調和 と 秩序 の 味方 です から
しかし あれ だ な
これ は もう ラッキー と か いう 次元 じゃ ねえ な
は あ ?
俺 は 宇宙 に 愛さ れ て いる
大 願 を 成す まで 死な ない 男 な ん だ よ
は いはい
聞け よ “ 大 願 って なあ に ? ” って
マイ 宇宙 船 でしょ ? 何度 も 聞き まし た よ
お前 な 男 が 夢 を 語る とき は ―
素直 に 聞く もん だ ろ う ( 看護 師 ) 星野 ( ほし の ) さん
星野 八 郎太 ( は ちろう た ) さん
あ ? ああ 俺 です 手続き 終わり まし た ?
( 看護 師 ) すみません 検査 が もう 1 つ 残って まし て
( ハチマキ ) は あ ?
感覚 遮断 室 まで 来 て いた だ け ます か ?
は あ
ああ … 何 だって ん だ よ たく …
( 医師 1 ) 感覚 遮断 室 なんて 怖 そう な 名前 です けど ―
何 の こと は あり ませ ん ただ の 空っぽ の 部屋 です
一 点 を 除 い て ね
( 医師 2 ) 準備 終わり まし た
( 医師 1 ) じゃ 行き ます よ
は ー い
ばかばかしい 子供 じゃ ある まい し
こんな ん が 怖く て 宇宙 飛行 士 が …
( タナベ ) 懐かしい これ 研修 で やり まし た
最初 は 15 分 も もた なく て
でも NEVA の ライセンス 取る に は ―
6 時間 耐え なく ちゃ なら ない って 聞い て ―
気 が 遠く なっちゃ い まし た よ
( 医師 1 ) 心拍 数 増加 ( フィー ・ タナベ ) えっ ?
( ユーリ ) まだ 2 分 だ ぞ
発汗 量 増大 血圧 も 上昇 し て い ます
やはり
事故 の 報告 書 を 読 ん で もしかしたら と は 思った ん です が
船 外 作業 員 に は まれ に ある 症状 で し て ね
( ハチマキ の 荒い 息 )
( ハチマキ の 荒い 息 )
( ハチマキ の 荒い 息 )
音信 不通 の 宇宙 に ―
( ハチマキ の 荒い 息 )
( ハチマキ の 荒い 息 )
たった 1 人 で 漂って い た ん でしょ ?
たった 1 人 で 漂って い た ん でしょ ?
その とき の 恐怖 を 体 が 覚え て いる ん です
あっ …
空間 喪失 症
血圧 上昇 過 呼吸 パニック 症状
方向 感覚 の 喪失
ひどい と 幻覚 や 幻 聴 も 起こる
放って おけ ば 宇宙 飛行 士 に は 致命 傷 に なり ます
( ユーリ ・ フィー ) あっ …
( タナベ ) ああ …
でたらめ 抜かし や が って あの 野郎 め !
あの 日 は な 仕事 の 直後 で 疲れ て た し ―
飯 も 食って なかった ん だ
何 に でも 病名 付け や が って !
ハチマキ ごはん 飛 ん でる
とにかく 今度 は 万全 だ
餓死 寸前 まで あの 部屋 に い て やる ぞ
見 て ろ よ やぶ !
しゃ あっ 行って くる
( タナベ ) 先輩 大丈夫 でしょ う か ?
心 の 問題 だ から な
回復 は 本人 しだい だ そう だ
まっ あの 意気 なら 問題 な さ そう かな
オプティミスト だ し
そう です よ ね そんな 繊細 な 人 じゃ あり ませ ん よ ね
( ユーリ ) いや ハチマキ は NEVA スペシャリスト だ よ
空間 喪失 症 と なれ ば ライセンス は 取り上げ だ
えっ 取り上げ って
( ユーリ ) 二 度 と 宇宙 に は 出 られ ない
それ を 恐れ て い ない わけ は ない さ
はっ
はっ
( 耳鳴り )
( 耳鳴り )
( 耳鳴り )
あっ
( 耳鳴り )
( 耳鳴り )
ぎ ゃ あっ
( 耳鳴り )
( 耳鳴り )
( ハチマキ ) 何 だ あっ
( 耳鳴り )
( 耳鳴り )
( ハチマキ ) み … 耳 が …
( ハチマキ ) み … 耳 が …
頭 … 中 で 音 が …
くっ … 壁 … 壁 は どこ だ ?
くっ ちくしょう
う わ っ ぐ う っ
う っ ああ あー っ !
あ あっ
静 ( し ず ) か の 海 ( うみ ) 総合 病院 に 連絡 を 取って くれ
今 すぐ
( ハチマキ ) ハァ ハァ ハァ …
( 医師 ) やはり 空間 喪失 症 だ
( ハキム ) それ で ―
星野 の リハビリ は 順調 に 進 ん で い ます か ?
( クレア ) 月 で 投薬 と メンタル トレーニング を
でも …
( ハキム ) 楽観 は でき ませ ん ね 心 の 問題 です から
ええ
心配 です か ?
それ は 同僚 です から
( ラビィ ) ハァ …
( 課長 ) どう だった ? ラビィ ちゃん
( ラビィ ) 各 部署 の スケジュール は 何とか なり そう です ね
( 課長 ) じゃ フィー さん と ユー ちゃん に も ―
月 に 行って もら お う か ?
( ラビィ ) そう です よ ね
さすが に 私 たち まで 休む わけ に は いき ませ ん もの ね
( ユーリ ) えっ あっ … ん ああ
( チェン シン ) ユーリ さん 月 行く ん です よ ね
ああ 今週 末 ハチマキ の 復帰 試験 が ある から ね
すいません ハチマキ に これ を
( ユーリ ) ん ?
( チェン シン ) みんな から かき集め た もの です が ―
あいつ も 顔 を 合わせ づらい だ ろ う し ―
お 願い でき ます か ?
ありがとう
( ギガ ルト ) そう か
ハキム から 聞い て は い た が やっかい だ な
今 は タナベ が 付き添って ます
( ギガ ルト ) 空間 喪失 症 は 心 の 病気 だ
手 こ ずる かも しれ ん ぞ
はい テスト の 結果 しだい で は 地球 ( オカ ) に
ハチ は 嫌がる でしょ う けど それ しか …
うーん … 俺 は 医者 じゃ ない が いい 薬 が ある
えっ ?
一 度 試し て みろ
あいつ が 本物 なら 下手 な リハビリ より 効く はず だ
だが もし それ で 駄目 な よう なら しかたがない
俺 が 直接 引導 を 渡 そ う
あいつ に は …
ハチマキ に は 地球 ( オカ ) に 降り て もらう
( タナベ ) ここ に 来る 前 忍者 さん たち に 会った ん です よ
就職 でき た ん です って
月 の 裏側 に ある 何とか って 実験 場
ほら フォン ・ ブラウン 号 の エンジン 造って る って
ああ
( アナウンス ) 204 号 室 の 星野 八 郎太 さん
テスト の 準備 が 整い まし た ので 感覚 遮断 室 まで お 越し ください
204 号 室 の 星野 八 郎太 さん …
先輩
( ハチマキ ) 半月 も リハビリ し た ん だ ぞ
今度 は 大丈夫 だ って
そう さ 大丈夫
( ノノ ) あっ
ハチマキ テスト な の ?
( ハチマキ ) お … あっ ああ
じゃ 医者 待って る し
ごめん ね ノノ ちゃん テスト が 終わったら ね
うん テスト 大事 だ もん ね
( 医師 ) 開始 し ます
おう !
薬 も 飲 ん だ リハビリ も し た
休養 も 取った
こんな 初歩 的 な テスト でき ない はず が ない ん だ
( 波 の 音 ) ( ハチマキ ) う っ あっ
海 ? ここ は … あっ
ああ …
俺 だ
じゃ ここ は …
う わ っ
ぐ あ あー っ !
( ハチマキ ) 何 だ ? これ
何 だ よ ? これ
そう だ 俺 は …
( ハチマキ ) あっ
( ハチマキ ) そう だ よ
俺 は 宇宙 飛行 士 で デブリ 屋 で
あっ
誰 だ !
( 宇宙 飛行 士 ) 感じ た ん だ ろ ? 放射 線 の 嵐 を 漂い ながら
( ハチマキ ) 何 だ と !
( 宇宙 飛行 士 ) くたばる かも しれ ない って
でも 本当 は 救わ れる 気分 だった ろ ?
( ハチマキ ) 何 言って や がる
人間 その 気 に なりゃ あ 結婚 だ ろ う が 宇宙 船 だ ろ う が よ
あ あっ
( 社員 ) おい あいつ か ? 宇宙 船 買う って バカ は
( シア ) お にいちゃん 宇宙 船 買った ?
マイ 宇宙 船 手 に 入れる まで 頑張る って 言った じゃ ない です か
先輩 の 夢 な ん でしょ ? 宇宙 船
( 宇宙 飛行 士 ) 分かって る ん だ ろ ?
一 介 の デブリ 屋 に すぎ ない 自分 が ―
宇宙 船 なんて 手 に 入れ られる はず が ない って
勝手 に 決めつける な ! 俺 は 絶対 …
( ハチマキ ) 分かって る もう 分かって ん だ
宇宙 船 なんて な ―
たかだか デブリ 屋 が 何 十 年 働 い た ところ で ―
本物 は 買え や し ねえ って な !
はっ … くっ …
( ハチマキ ) 俺 が 宇宙 船 買ったら おかしい か ?
宇宙 船 も まだ 手 に 入れ て ない って の に
( 宇宙 飛行 士 ) フッフッフッ … それ でも ほえ 続け た の は ―
いつ まで も 夢 の 途中 で い たかった から さ なあ
うるさい ! 俺 は まだ …
( 宇宙 飛行 士 ) 大き すぎる 夢 は 身 を 滅ぼす ぞ
分かって いる だ ろ う ? お前 に は
そう 見 て き た
見 て き た はず だ お前 は
その 最後 まで
分相応 って 言葉 が お前 の 耳 に も 聞こえる ん だ ろ ?
( ハチマキ ) くっ …
ようやく 人 を 乗せ て 飛 べ る よう に なった ん だ
( コリン ) やめ な よ それ 以上 言う と ひがみ に なる よ
( 九 太郎 ( きゅう たろう ) ) 中途半端 に カッコ つけ て 適当 な ところ に 落ち着 い て
( 宇宙 飛行 士 ) 戦い き れ ない お前 は 今頃 に なって ―
ようやく 言い訳 を 探し 始め て いる
言い訳 だ と ?
俺 が ? 俺 が …
( 宇宙 飛行 士 ) そう だ
お前 の 病 は お前 が 望 ん だ ん だ ぜ
( ハチマキ ) あっ 俺 ! ?
( ハチマキ ) 家族 … どう し て 俺 に こんな もの を 見せる ?
愛 です !
( ハチマキ ) タナベ !
( タナベ ) 1 人 で 生き て 1 人 で 死 ん で 1 人 で …
なんで 満足 できる ん です か ? バカ みたい
( 八 郎太 ) かわいい じゃ ない か ? 彼女
悪く ない そう 悪く ない よ な こう いう の も
地球 ( オカ ) に 降り て 結婚 し て 年 食って
( ハチマキ ) 黙れ !
( 八 郎太 ) フフ フフ …
夜空 の 輝き を 見上げ ながら ―
“ あの 病気 さえ なけ れ ば 今頃 俺 は ”
そう 言 える 権利 を お前 は 欲し た ん だ
“ 諦め た わけ じゃ ない 俺 の せい じゃ ない ”
“ あの 事故 が 悪い ん だ ”
“ あれ さえ なけ れ ば 俺 だって きっと ”
( 課長 ) わ あっ
ちゃんと 答え て ください !
あっ
( ハチマキ ) は あ … 父ちゃん より 食う ん じゃ ねえ の ?
( 八 郎太 ) いい じゃ ない か ? これ で
うる せ え ! 黙れ !
認めろ 受け入れ て 楽 に なって うそ を わびる ん だ
黙れ 黙れ ー っ !
宇宙 は お前 を 愛し て は くれ ない が 許し て は くれる
黙れ ー っ !
く う っ
が あっ ああ …
( ハチマキ ) あ あっ …
先輩 !
( 医師 1 ) 救護 班 を 呼べ
( 医師 2 ) 担架 だ 担架 の 用意 を !
♪ ~
( タナベ ) 先輩 って 結構 落ち込み やすい ん です ね
私 に は いろいろ 言う くせ に
でも だんだん 長く ―
耐え られる よう に なって き た じゃ ない です か
リハビリ の 効果 です ね 今日 なんて 20 分 も …
あっ …
フィー さん と ユーリ さん から 連絡 が あり まし た
今 は トラン クルシ ティー だ から もう 少し で こっち に 着く って
先輩 地球 に 戻った ほう が いい ん じゃ ない です か ?
( ハチマキ ) あっ …
( タナベ ) おいしい 空気 吸って じっくり 取り組 ん だ ほう が
先輩 が い ない 間 フィッシュ ボーン は 任せ て ください
私 だって 随分 使える よう に なった ん です よ
大丈夫 宇宙 は 逃げ ませ ん よ
拾わ なく ちゃ いけ ない デブリ だって 山ほど …
あっ 先輩
先輩 ?
( フィー ) そう 星野 八 郎太
先月 から 入院 し てる はず だ けど ?
( ユーリ ) タナベ
( タナベ ) ユーリ さん
ちょうど よかった 俺 たち 今 …
( タナベ ) 先輩 が … ( ユーリ ・ フィー ) お ?
先輩 が い なく なっちゃ っ た ん です
( ユーリ ・ フィー ) え えっ ! ?
( アナウンス ) お 呼び出し 申し上げ ます
204 号 室 の 星野 さん 星野 八 郎太 さん
204 号 室 の 星野 八 郎太 さん
至急 受付 まで おいで ください
ノノ ちゃん ハチマキ 先輩 見 なかった ?
う うん どう かし た の ?
( タナベ ) い なく なっちゃ っ た の ( ノノ ) え えっ
ゲート は 通って ない みたい だ から 病院 の 中 だ と 思う ん だ けど
あっ
何 ? 心当たり ある の ?
ひょっとして ―
あそこ かも しれ ない
( ハチマキ ) ハァ ハァ ハァ ハァ …
冗談 じゃ ねえ ぞ
地球 ( オカ ) じゃあ 治 せる わけ が ねえ
あっ
( タナベ ) 先輩
ちき しょう あ あっ …
俺 は まだ 宇宙 に …
今 まで の こと 全部 無駄 に し て たまる か
俺 は …
先輩 もう やめ て ください !
お 願い です
もう 二 度 と …
自殺 行為 だ それ で 特訓 の つもり ?
うるさい !
( フィー ) そう やって 月面 で 死 ん だ 宇宙 飛行 士 が いたわ ね
まっ 無念 の 人生 を 続け て いく より は いい かも ね
( ハチマキ ) ぐ っ …
でも チームメート の おせっかい に つきあ え ない ほど ―
死に 急 い でる わけ じゃ ない ん でしょ ?
( フィー ) 見学 許 可 を 取る のに 随分 苦労 し た ん だ から ね
ギガ ルト さん が あんた に は いい 薬 に なる かも しれ ない って
先生 が ?
よく 来 た な 星野
あっ … ハキム
あり が と 手数 を かける わ ね
いえ 同じ ギガ ルト 学校 の 生徒 です から
あっ … ( フィー ) 見 て おき なさい ハチ
冥土 の 土産 と し て も なかなか の もん よ
タンデム ミラー 式 核 融合 エンジン
世界 最強 の エンジン よ
( ユーリ ) 重 水素 と ヘリウム 3 の 核 融合 反応 を ―
推進 力 に する ん だ
反応 室 内 で 生まれ た 5 億 度 の 高速 荷 電 粒子 は ―
磁場 で コントロール さ れ て ―
推進 剤 と 一緒に ノズル から 放出 さ れる
飛 推力 は 60 万 秒
俺 たち の 船 の 約 1 万 倍 だ
( フィー ) 木星 往還 船 ―
フォン ・ ブラウン 号 に 搭載 さ れる メイン エンジン
( ユーリ ) こいつ で 木星 系 が 開発 さ れ れ ば ―
いい 燃料 供給 地 に なる
この 先 宇宙 飛行 士 は 忙しく なる な
太陽 系 は 変わる ぞ
こう いう とき は バカ が 必要 な ん だ
あんた み たい な やつ が ね
( ハチマキ ) ああ …
( 八 郎太 ) 落ち着 い てる じゃ ない か ? 今日 は
聞こ う どう 決断 し た ん だ ?
別に 大して 今 まで と 変わり ない さ
ああ いや ちょっと 違う な
考え た ん だ 俺
あの エンジン を 造った エンジニア たち も ―
あんた み たい の と ケンカ し た こ と ある の か な って
何 も 見え ない 暗闇 の 中 で 手探り で 道 を 探し て
きっと みんな そう いう 思い を し て き た はず な ん だ
ツィオルコフスキー も ゴダード も ―
オーベルト も フォン ・ ブラウン も
でも あんた と の ケンカ を ―
一生 かけ て する って 腹 を 決め れ ば ―
いつか 光 は 差す ん だ
今 は 去 ろ う
だが 気 を 抜く な よ ハチマキ
俺 は いつ でも 現れる ぞ
( 医師 ) テスト クリア
先輩 !
先輩 !
( タナベ の 泣き声 )
買って やる よ
その ケンカ
♪ ~
♪ グッと 水 を 飲み 干し
♪ 夕焼け 雲 見上げる の さ
♪ 今日 も 一 日 が 終わって
♪ 街路 樹 の 下 を 帰 ろ う
♪ やる こと だらけ で テンパ って 、
♪ 無理 を し て 、 つまず い て も
♪ 何 か 必ず つか ん でる さ
♪ 気楽 に い こ う ぜ
♪ 素晴らしい 人生 だ から
♪ 自分 を 愛する 勇気 を 持 と う
♪ 新しい ドア 叩 い て
♪ ひとつひとつ 歩 い て ゆ こ う
♪ 素晴らしい 人生 な の さ
♪ 君 も 僕 も すべて の 人 も
♪ 喜び と 悲しみ の 意味
♪ 探し つづけ て so just on my way
よっ もう 出 て き て いい ぞ
( ゴロー ) よう !
元気 で やって た か ? バカ 息子
( 会長 ) バカ は 困り ます よ
( 紅 右近 ( くれ ない う こん ) ) わがまま な ボス だ な
( 専務 ) 調和 と いう 言葉 を 知ら ない
( クレア ) これ は 誰 の せい な の かしら ね
君 前 に 言って た だ ろ ?
( ロックスミス ) 私 が 宇宙 船 以外 ―
何ひとつ 愛 せ ない と いう 逸材 だ から さ
変 な こ と 言う な よ セクハラ じじ い