Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 94
ginga|eiyuu|densetsu|legend|||galactic|heroes|episode
Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes) Episode 94
宇宙 暦 800 年 新 帝国 暦 2 年 11 月 1 日
うちゅう|こよみ|とし|しん|ていこく|こよみ|とし|つき|ひ
Universal Calendar 800,
カイザー ・ ラインハルト と 随員 たち は 宇宙 暦 800 年 新 帝国 暦 2 年 11 月 1 日
|||ずいいん|||うちゅう|こよみ|とし|しん|ていこく|こよみ|とし|つき|ひ
Kaiser Reinhard and his contingent
カイザー ・ ラインハルト と 随員 たち は
|||ずいいん||
ワー レン 艦隊 に 守ら れ て フェザーン 回廊 に 入り
||かんたい||まもら||||かいろう||はいり
entered the Fezzan Corridor under the Wahlen Fleet's protection,
ミッターマイヤー に 迎え られ た
||むかえ||
where they were received by Mittermeyer.
司令 長官 に 話 が ある 卿 ら は しばらく 下がって くれ
しれい|ちょうかん||はなし|||きょう||||さがって|
We have business with the commander-in-chief.
ミッターマイヤー はっ
Mittermeyer...
卿 を 残し た 理由 は 了解 し て いよ う
きょう||のこし||りゆう||りょうかい||||
ロイエンタール は 当代 の 名将 だ
||とうだい||めいしょう|
Reuenthal is one of the greatest commanders of this generation.
彼 に 勝利 し 得る 者 は 帝国 全軍 に ただ 2 名
かれ||しょうり||える|もの||ていこく|ぜんぐん|||な
There are only two individuals in the entire Imperial military who can hope to win against him.
余 と 卿 しか おら ぬ
よ||きょう|||
You, or Ourselves.
ゆえに 卿 を 残し た 意味 は 分か ろ う な
|きょう||のこし||いみ||わか|||
And that is why We had you stay.
酷 なる こと は 十分 に 承知 し て いる
こく||||じゅうぶん||しょうち|||
We realize how harsh an order this is.
卿 と ロイエンタール は 10 年 以上 に わたる 親友 で あった から な
きょう||||とし|いじょう|||しんゆう||||
You and Reuenthal have been close friends for more than a decade.
ゆえに 今回 に 限り 余 の 命令 を 拒絶 する 権利 を 与える
|こんかい||かぎり|よ||めいれい||きょぜつ||けんり||あたえる
Therefore, We grant you the right, just this once, to defy Our order.
卿 に 対し て あるいは かえって 侮辱 に なる かも しれ ん が
きょう||たいし||||ぶじょく||||||
Though you may consider that more of an insult.
お 待ち ください 陛下
|まち||へいか
Please wait, Your Majesty.
今日 まで の 我 が 武 勲 全て を 差し出し て
きょう|||われ||ぶ|いさお|すべて||さしだし|
I will cast aside all of my military achievements up until today if you will reconsider, Your Majesty.
陛下 に ご 翻意 いただき たく 存じ ます
へいか|||ほんい|||ぞんじ|
お 聞き入れ い ただ け ませ ん か ? 翻意 ?
|ききいれ|||||||ほんい
If you would only consider my request.
翻意 と は 何 か ミッターマイヤー
ほんい|||なん||
卿 は 何 か 誤解 し て いる の で は ない か
きょう||なん||ごかい||||||||
翻意 す べき は 余 で は ない ロイエンタール で あ ろ う
ほんい||||よ||||||||
The one who should reconsider is Reuenthal, not Us.
彼 が 余 に 背 い た の で あって 余 が 彼 に 背 い た の で は ない ぞ
かれ||よ||せ||||||よ||かれ||せ|||||||
He was the one who betrayed Us, not the other way around.
あえて 申し上げ ます ロイエンタール は
|もうしあげ|||
Please excuse my impertinence,
陛下 に 背き 申し上げ た の で は ござい ます まい
へいか||そむき|もうしあげ|||||||
彼 の 忠誠 心 と 功績 は 私 など と は 比較 に なり ませ ん
かれ||ちゅうせい|こころ||こうせき||わたくし||||ひかく||||
His loyalty and accomplishments far exceed my own.
どう か 彼 に 弁明 の 機会 を お 与え ください
||かれ||べんめい||きかい|||あたえ|
Please grant him an opportunity to explain himself.
機会 だ と ? 余 が ルッツ の 献身 で ウルヴァシー を 脱し て より
きかい|||よ||||けんしん||||だっし||
"An opportunity," you say?
ワ ー レン に 救わ れる まで どれ だけ の 時間 が あった と 思う の だ
||||すくわ||||||じかん||||おもう||
between Our escape from Urvashi thanks to Lutz's self-sacrifice and Our rescue by Wahlen?!
ロイエンタール が 身 の 潔白 を 主張 する 気 なら
||み||けっぱく||しゅちょう||き|
If Reuenthal meant to proclaim his innocence,
100 回 ほど も それ が でき た はず で は ない か
かい|||||||||||
he must have had a hundred opportunities to do so!
恐れ ながら 陛下 この 2 月 に
おそれ||へいか||つき|
With all due respect, Your Majesty,
ロイエンタ ー ル 元帥 が 中傷 さ れ た 時 に は 彼 を お 信じ に なって
|||げんすい||ちゅうしょう||||じ|||かれ|||しんじ||
微動 だ に なさら なかった で は ござい ませ ん か
びどう||||||||||
余 が 襲撃 さ れ ルッツ が 命 を 失った の も
よ||しゅうげき|||||いのち||うしなった||
何者 か の 中傷 か !
なにもの|||ちゅうしょう|
are "aspersions" cast by some unknown hand?!
余 が 望 ん で ロイエンタール を 討つ と 思う か
よ||のぞみ|||||うつ||おもう|
Do you believe We would ever wish to strike Reuenthal down?
確か に 彼 に も 弁明 し たい こと は あ ろ う
たしか||かれ|||べんめい|||||||
True, he must have some explanation he wishes to make.
卿 ら の 友 誼 の 深 さ に は 及ぶ はず も ない が
きょう|||とも|よしみ||ふか||||およぶ||||
While not nearly as deep as your bond with him,
余 と 彼 の 間 に も 友 誼 は あった
よ||かれ||あいだ|||とも|よしみ||
だが それ なら なぜ ロイエンタール は
But then, why does Reuenthal not appear before Us to clear his name?
余 の 前 に 釈明 に 現れ ぬ ?
よ||ぜん||しゃくめい||あらわれ|
余 が 屈辱 的 な 逃避 行 を 行う 間 彼 は 何 を し て い た
よ||くつじょく|てき||とうひ|ぎょう||おこなう|あいだ|かれ||なん|||||
What was he doing while We fled in disgrace?
謝罪 文 の 一 通 も よこさ ぬ で は ない か
しゃざい|ぶん||ひと|つう|||||||
ルッツ の 死 を 悼む 一 文 も ない で は ない か
||し||いたむ|ひと|ぶん||||||
Nor a single remark mourning Lutz's death!
これ で どう やって 誠意 を 認め させる つもり な の だ
||||せいい||みとめ|さ せる||||
How then do you expect Us to believe in his sincerity?!
陛下 申し上げ にくい こと ながら
へいか|もうしあげ|||
Your Majesty, I find this very difficult to mention,
ロイエンタール が 御前 に 参上 せ ぬ の は
||おまえ||さんじょう||||
but the reason Reuenthal does not appear before you
その 途中 で 何者 か に 妨害 さ れる こと を
|とちゅう||なにもの|||ぼうがい||||
is because he fears being hindered en route by certain individuals.
恐れる から で ござい ます 何者 か と は 誰 の こと だ
おそれる|||||なにもの||||だれ|||
誹謗 と お 受け取り に なら れる でしょ う が
ひぼう|||うけとり||||||
You may consider this slanderous,
軍務 尚 書 オーベル シュタイン 元帥 と
ぐんむ|しよう|しょ|||げんすい|
but I mean Minister of Military Affairs Marshal Oberstein
内務 省 次官 ラング の 両 名 で ござい ます
ないむ|しょう|じかん|||りょう|な|||
and Vice Minister of the Interior Lang.
彼ら が 余 の 意思 を 無視 し て ロイエンタ ー ル を 妨害 する と いう の か
かれら||よ||いし||むし|||||||ぼうがい|||||
You mean to say they would hinder Reuenthal against Our wishes?
陛下 お 願い で ござい ます
へいか||ねがい|||
Your Majesty, I beseech you.
私 が 申し まし た 両 名 を 現職 より 更迭 し
わたくし||もうし|||りょう|な||げんしょく||こうてつ|
Won't you consider dismissing the two I mentioned from their current posts
もって ロイエンタ ー ル に 対する 和解 の 意思 表示 と し て いた だ け ませ ん か
|||||たいする|わかい||いし|ひょうじ|||||||||
as a way of indicating your will to reconcile with Reuenthal?
陛下 に そう お 約束 いただ けれ ば
へいか||||やくそく|||
If Your Majesty will promise to do so,
小 官 は 我が 身命 に 代え まし て も
しょう|かん||わが|しんめい||かえ|||
I will convince Reuenthal and make him kneel before Your Majesty, even if it costs me my life!
ロイエンタール を 説得 し て 陛下 の 御前 に ひざまずか せ ます
||せっとく|||へいか||おまえ||||
一 時 の 迷 妄 どう か まげ て ご 寛 恕 を 願い あげ とう ござい ます
ひと|じ||まよ|もう||||||ひろし|じょ||ねがい||||
I implore you to find pardon in your heart for this momentary misunderstanding.
本末 転倒 は 承知 し て おり ます が 他 に 方法 が ござい ませ ん
ほんまつ|てんとう||しょうち||||||た||ほうほう||||
While I realize it may seem like a step backward, there is no other way.
余 は そこ まで 譲歩 せ ね ば なら ぬ の か
よ||||じょうほ|||||||
We would have to make that much of a concession?
背 い た 臣下 を 討つ の で は なく 呼び戻す ため に
せ|||しんか||うつ|||||よびもどす||
You say that instead of taking down a treacherous subject,
余 の 重臣 を 更迭 しろ と 卿 は 言う か
よ||じゅうしん||こうてつ|||きょう||いう|
We should call him back by dismissing a member of Our imperial leadership?
この 国 の 玉 座 に ある 者 は 誰 か
|くに||たま|ざ|||もの||だれ|
Who sits on the throne of this nation?!
余 か それとも ロイエンタール か
よ||||
Us, or Reuenthal?
陛下 私 は 軍務 尚 書 と は 不仲 で は ござい ます が
へいか|わたくし||ぐんむ|しよう|しょ|||ふなか|||||
Your Majesty!
それ ゆえ に 更迭 す べし と 申し上げる の で は ござい ませ ん
|||こうてつ||||もうしあげる||||||
but that is not why I insist on his dismissal.
軍務 尚 書 を 一時的 に 更迭 し て も 再び その 地位 に 就け
ぐんむ|しよう|しょ||いちじてき||こうてつ||||ふたたび||ちい||つけ
Even if you temporarily dismiss the minister,
名誉 を 回復 する こと が かない ま しょ う
めいよ||かいふく|||||||
ですが 今 この 時機 を 逃し まし て は
|いま||じき||のがし|||
But if we lose this opportunity that we have right now,
ロイエンタ ー ル が 陛下 の 下 へ 帰 参 する 機会 は 永遠 に 失わ れ ま しょ う
||||へいか||した||かえ|さん||きかい||えいえん||うしなわ||||
卿 の 理論 は それ と し て 軍務 尚 書 が 納得 する と 思う か ?
きょう||りろん||||||ぐんむ|しよう|しょ||なっとく|||おもう|
That may be your logic, but do you think it would satisfy the minister of military affairs?
軍務 尚 書 のみ に 不名誉 を 負わ せ は いたし ませ ん
ぐんむ|しよう|しょ|||ふめいよ||おわ|||||
I shall not subject the minister of military affairs to dishonor alone.
小 官 も 宇宙 艦隊 司令 長官 の 座 を 退き ます
しょう|かん||うちゅう|かんたい|しれい|ちょうかん||ざ||しりぞき|
I will also withdraw from my position as commander-in-chief of the Imperial Space Armada.
さすれば 軍務 尚 書 の 不 快感 も
|ぐんむ|しよう|しょ||ふ|かいかん|
I believe that will alleviate the minister's indignation somewhat.
いささか は 慰め られる か と 存じ ます
||なぐさめ||||ぞんじ|
何 を バカ な ! 卿 の 去った 後 に
なん||ばか||きょう||さった|あと|
Surely you jest!
何 人 を もって 宇宙 艦隊 を 指揮 さ せる か
なん|じん|||うちゅう|かんたい||しき|||
余 は 現存 する 三 元帥 を 全て 軍 中枢 から 失わ ね ば なら ぬ の か
よ||げんそん||みっ|げんすい||すべて|ぐん|ちゅうすう||うしなわ||||||
You would have Us lose all three marshals from Our central forces?!
宇宙 艦隊 は ミュラー 上級 大将 に 委ね て 不安 は ござい ませ ん
うちゅう|かんたい|||じょうきゅう|たいしょう||ゆだね||ふあん||||
I have no concerns about leaving the space fleet to Senior Admiral Müller.
軍務 尚 書 は 私 が 申し上げる の は 僭越 ながら
ぐんむ|しよう|しょ||わたくし||もうしあげる|||せんえつ|
As for minister of military affairs, while I realize it is not my place to advise,
ケスラ ー なり メックリンガ ー なり が 任 に 堪え ま しょ う
|||||||にん||こらえ|||
何 の ご 心配 も 要り ませ ん
なん|||しんぱい||いり||
You have no reason for concern.
卿 は 30 代 も まだ 前半 で 退役 生活 に 入り たい と 言う の か
きょう||だい|||ぜんはん||たいえき|せいかつ||はいり|||いう||
You want to enter retirement while still in your early thirties?
我が 軍 最高 の 勇 将 が か の ヤン ・ ウェン リー の
わが|ぐん|さいこう||いさみ|すすむ|||||||
We would never have thought that Our military's most courageous officer
人生 観 に ならう と は 思わ なかった ぞ
じんせい|かん|||||おもわ||
would take after Yang Wen-li's outlook on life.
卿 の 意見 は 覚え て おこ う
きょう||いけん||おぼえ|||
We shall keep your request in mind.
それ は それ と し て 余 の 命令 は どう なった ?
||||||よ||めいれい|||
But that aside, what of the order We gave?
卿 の 返答 を まだ 聞い て は おら ん ぞ
きょう||へんとう|||ききい|||||
We have yet to hear your reply.
受ける か 受け ぬ か 受け ぬ なら 余 が 自身 で 出向く まで の こと だ が
うける||うけ|||うけ|||よ||じしん||でむく|||||
Will you accept it, or not?
勅命 謹んで お 受け いたし ます
ちょくいのち|つつしんで||うけ||
I shall humbly accept Your Majesty's command.
カイザー ・ ラインハルト の フェザーン 帰還 と 前後 し て
||||きかん||ぜんご||
オスカー ・ フォン ・ ロイエンタール 元帥 から
|||げんすい|
帝国 政府 宛て と 称し て 一 文 が 送ら れ て き た
ていこく|せいふ|あて||そやし||ひと|ぶん||おくら||||
カイザー ・ ラインハルト に で は なく 帝国 政府 宛て と し た ところ が
||||||ていこく|せいふ|あて|||||
The fact that it was addressed to the Imperial government and not to Kaiser Reinhard himself
発信 者 の 心情 の 単純 なら ざる 一面 を 表し て い た が
はっしん|もの||しんじょう||たんじゅん|||いちめん||あらわし||||
indicated the sender's emotional dilemma, but that too was irritating to Reinhard.
ラインハルト に は それ も 不快 で あった
|||||ふかい||
更に 不快 で あった の は その 内容 で ある
さらに|ふかい||||||ないよう||
Even more irritating was the message itself.
「 皇帝 陛下 の 不 予 に よる 衰弱 に 乗じ て 」
こうてい|へいか||ふ|あらかじめ|||すいじゃく||じょうじ|
Taking advantage of His Imperial Majesty's debility due to malaise,
「 軍務 尚 書 オーベル シュタイン 元帥 と 」
ぐんむ|しよう|しょ|||げんすい|
Minister of Military Affairs Marshal Oberstein and Vice Minister of the Interior Lang
「 内務 次官 ラング の 両 名 が 国政 を 壟断 し 」
ないむ|じかん|||りょう|な||こくせい||ろうだん|
「 カイザー を 無視 し て ほしいまま に 粛清 を 行って いる 」
||むし|||||しゅくせい||おこなって|
have seized power over the government, purging individuals at will with no regard for the kaiser.
「 自分 オスカー ・ フォン ・ ロイエンタール は 」
じぶん||||
I, Oskar von Reuenthal, cannot bear to overlook such conduct,
「 それ を 看過 し 得 ず 必要 と あれ ば 」
||かんか||とく||ひつよう|||
「 実力 を もって 彼ら の 専横 を 排する つもり で ある 」
じつりょく|||かれら||せんおう||はいする|||
and am prepared to put an end to their impudence by force if need be.
いつ 余 が オーベル シュタイン や ラング ごとき に
|よ|||||||
When did We ever allow the likes of Oberstein and Lang to seize power over the government?!
国政 の 壟断 を 許し た か !
こくせい||ろうだん||ゆるし||
仮に ロイエンタール の 言う とおり だ と し たら
かりに|||いう|||||
If Reuenthal's claims were true,
そもそも 彼 が ノイエ ・ ラント 総督 に なり 得る 道理 が ない で は ない か
|かれ||||そうとく|||える|どうり||||||
he would never have been appointed governor of Neue Land!
反逆 を 正当 化 する ため に そこ まで 余 を
はんぎゃく||せいとう|か||||||よ|
Why should he have to injure Our name to justify his revolt?!
おとしめる 必要 が ある の か !
|ひつよう||||
ロイエンタール の 側 と すれ ば ラインハルト 自身 に
||がわ|||||じしん|
From Reuenthal's point of view as a rebel,
特に 失政 が ない 以上 君 側 の 奸 を 弾劾 する の は
とくに|しっせい|||いじょう|きみ|がわ||かん||だんがい|||
反逆 者 と し て は 当然 の 論法 で あった
はんぎゃく|もの|||||とうぜん||ろんぽう||
だが 他者 に 服従 し 他者 から 支配 さ れる こと を
|たしゃ||ふくじゅう||たしゃ||しはい||||
But there was nothing Reinhard loathed more than being subjugated and ruled over by others.
最も 嫌悪 する ラインハルト で ある
もっとも|けんお||||
矜持 を 傷つけ られ た 怒り は 激しく 深刻 で
きょうじ||きずつけ|||いかり||はげしく|しんこく|
His anger at having his pride wounded was severe, deep, and quite understandable.
しかも 当然 の もの で あった
|とうぜん||||
ワー レン と ビッテンフェルト に 連絡 を 取って くれ
|||||れんらく||とって|
Contact Wahlen and Bittenfeld.
今回 の 出征 で は 彼ら に 両翼 を 固め て もらう こと に なる だ ろ う
こんかい||しゅっせい|||かれら||りょうよく||かため||||||||
はっ ところ で ミュラー 提督 は ?
||||ていとく|
Understood. And what about Admiral Müller?
ミュラー は まだ 完全 に 負傷 が 癒え て おら ぬ し
|||かんぜん||ふしょう||いえ||||
彼 に は 陛下 の 側近 に い て もらわ ね ば なる まい
かれ|||へいか||そっきん||||||||
and we must have him stay by His Majesty's side.
それ に 俺 が 敗れ た 時
||おれ||やぶれ||じ
Besides, if I fall, he will be the last shield that protects His Majesty.
彼 は 陛下 を お守り する 最後 の 盾 に なる
かれ||へいか||おもり||さいご||たて||
今回 は 残って もら お う
こんかい||のこって|||
We'll ask him to stay behind this time.
では ミュラー 上級 大将 の 出番 は 来 ませ ん な
||じょうきゅう|たいしょう||でばん||らい|||
Then Senior Admiral Müller won't get a chance to prove himself.
閣下 が お 負け に なる はず は あり ませ ん から
かっか|||まけ||||||||
Your Excellency would never lose, after all.
俺 は ロイエンタール の 奴 に 負け て やり たい
おれ||||やつ||まけ|||
I want to lose, for Reuenthal's sake.
閣下 ! いや
かっか|
こいつ は 俺 の うぬぼれ も いい ところ だ な
||おれ|||||||
全知全能 を あげ て も
ぜんちぜんのう||||
Even with all of my knowledge and ability, I know I would never win against Reuenthal.
俺 は ロイエンタール に 勝て は し ない だ ろ う に
おれ||||かて|||||||
小 官 は そう は 思い ませ ん が
しょう|かん||||おもい|||
卿 が どう 考える か は 卿 の 自由 だ が 俺 は ロイエンタール に 遠く 及ば ぬ
きょう|||かんがえる|||きょう||じゆう|||おれ||||とおく|およば|
You're free to believe whatever you'd like, but I am no match for Reuenthal.
閣下 それ は … 及ば ぬ の だ
かっか|||およば|||
Your Excellency, that's-
俺 は 単なる 軍人 ロイエンタール は そう で は ない
おれ||たんなる|ぐんじん||||||
I am but a soldier, but not Reuenthal.
あいつ は …
He's...
閣下 の おっしゃる こと が 仮に ご 謙遜 で ない と し て も
かっか|||||かりに||けんそん||||||
Even if you aren't being modest, Your Excellency,
閣下 は あえて ロイエンタ ー ル 元帥 と 戦わ れる お つもり でしょ う
かっか||||||げんすい||たたかわ|||||
you intend to fight Marshal Reuenthal, do you not?
カイザー の ご 親 征 など と いう 事態 を 招か ぬ よう に
|||おや|すすむ||||じたい||まねか|||
So that the situation doesn't force the kaiser to set forth himself?
カイザー の 御 手 を 汚し て は なら ん の だ
||ご|て||きたなし||||||
We can't let the kaiser dirty his hands.
バイエル ライン は 上官 の 言わ ん と する ところ を 理解 し た
|らいん||じょうかん||いわ||||||りかい||
Bayerlein understood what his commanding officer meant by that.
カイザ ー ・ ラインハルト が 親 征 し て ロイエンタ ー ル を 討伐 する と なる と
||||おや|すすむ|||||||とうばつ||||
If Kaiser Reinhard were to set out and strike Reuenthal down himself,
カイザー の 手 は 反逆 者 の 血 に 汚れる
||て||はんぎゃく|もの||ち||けがれる
his hands would be sullied with treacherous blood.
これ まで 将兵 たち の マイン ・ カイザー と し て
||しょうへい|||||||
It would tarnish the military's current faith
完全無欠 の 偶像 で あった ラインハルト へ の 信仰 心 に
かんぜんむけつ||ぐうぞう||||||しんこう|こころ|
曇り が 生じる こと に なる
くもり||しょうじる|||
それ は ヤン ・ ウェン リー に 対し て 勝利 し 得 なかった こと など と
||||||たいし||しょうり||とく||||
That might create a future rupture incomparable to the effects
比較 し よう も ない 亀裂 を 将来 に もたらす の で は ない だ ろ う か
ひかく|||||きれつ||しょうらい||||||||||
ミッターマイヤー は 自己 の 感情 を ねじ伏せ て
||じこ||かんじょう||ねじふせ|
Mittermeyer had to suppress his personal emotions to prevent that from happening.
それ を 阻止 せ ね ば なら ない の だった
||そし|||||||
ロイエンタール と 俺 と 双方 が 倒れ て も
||おれ||そうほう||たおれ||
Even if both Reuenthal and I fall, the Galactic Empire will endure.
銀河 帝国 は 存続 し 得る
ぎんが|ていこく||そんぞく||える
だが カイザー に 万が一 の こと が あれ ば
|||まんがいち|||||
せっかく 招来 し た 統一 と 平和 は 一 朝 に し て ついえる だ ろ う
|しょうらい|||とういつ||へいわ||ひと|あさ|||||||
the peace and unification we fought so hard to bring about would disappear overnight.
勝 て ぬ と し て も 負ける わけ に は いか ん の だ
か|||||||まける|||||||
Even if I have no hope of winning, losing is not an option.
閣下 それ は 困り ます
かっか|||こまり|
Your Excellency, we can't have that.
仮に 閣下 と ロイエンタ ー ル 元帥 と が ともに 倒れる よう な こと が あれ ば
かりに|かっか|||||げんすい||||たおれる||||||
If Your Excellency and Marshal Reuenthal were to both fall at once,
あの オーベル シュタイン 元帥 ひと り が 専横 を ふるって も
|||げんすい||||せんおう|||
no one would be able to keep Marshal Oberstein from having his way.
阻む 人 が い なく なって しま うで は あり ませ ん か
はばむ|じん|||||||||||
なに ロイエンタール と 俺 が 同時に 消え て しまって
|||おれ||どうじに|きえ||
Well, if both Reuenthal and I disappeared at once, and he was the only marshal left,
現存 する 元帥 が 奴 一 人 に なれ ば
げんそん||げんすい||やつ|ひと|じん|||
自動 的 に 奴 も 引退 する かも しれ ん さ
じどう|てき||やつ||いんたい|||||
perhaps he would retire of his own volition.
何しろ 国 に ナンバー 2 は 必要 ない と いう の が
なにしろ|くに||なんばー||ひつよう|||||
After all, his favorite theory is that a nation doesn't need a number two.
奴 の 持論 だ から な 閣下 ご 冗談 に し て も …
やつ||じろん||||かっか||じょうだん||||
まあ 仮定 の 話 は やめよ う
|かてい||はなし|||
Oh, enough with these speculations.
ビッテンフェルト と ワー レン に 連絡 を 取って くれ
|||||れんらく||とって|
Contact Bittenfeld and Wahlen for me.
はっ
Yes, sir!
オーベル シュタイン は いい だ が いま 一 人
|||||||ひと|じん
I can tolerate Oberstein.
奴 は … 奴 だけ は 許 せ ぬ
やつ||やつ|||ゆる||
that one man I cannot excuse!
俺 は 出陣 に 先立って 陛下 の 御 ため
おれ||しゅつじん||さきだって|へいか||ご|
Before I set off, I will have to exterminate that vermin for His Majesty's sake.
害虫 を 駆除 し て さしあげ ね ば なる まい
がいちゅう||くじょ|||||||
ついに あの ロイエンタール め が 馬 脚 を あらわし まし た ぞ
|||||うま|あし|||||
The bastard Reuenthal has finally shown his true colors!
ああ いやいや 軍務 尚 書 閣下 に は
||ぐんむ|しよう|しょ|かっか||
Ah, but of course Your Excellency is already aware.
既に ご存じ の こと で ござい まし た な
すでに|ごぞんじ|||||||
しかしながら 皇帝 陛下 に 対し 奉り
|こうてい|へいか||たいし|たてまつり
However, such conduct against His Imperial Majesty...
なんたる 不 忠 なんたる 不 敬
|ふ|ただし||ふ|たかし
What treachery! What irreverence!
なれ ば こそ 私 は かねて より
|||わたくし|||
「 ロイエンタール 元帥 に は 不穏 の たくらみ あり 」 と
|げんすい|||ふおん||||
申し上げ て き た ので ございます
もうしあげ|||||
カイザー に は それ を お 取りあげ に なら ず
||||||とりあげ|||
The kaiser never took heed, and I always lamented my futility,
無念 の ほ ぞ を かん で おり まし た が かく の ごとき 事態 に 至って
むねん||||||||||||||じたい||いたって
私 の 正し さ が … ラング
わたくし||ただし|||
はっ 閣下
|かっか
Yes, Your Excellency?
私 は 今回 の ノイエ ・ ラント の 不祥事 で
わたくし||こんかい|||||ふしょうじ|
ロイエンタール 元帥 の 元 へ 特使 と し て 赴く かも しれ ん
|げんすい||もと||とくし||||おもむく|||
I may have to pay a visit to Marshal Reuenthal as a special envoy.
ほう それはそれは ご苦労さま で ござい ます な
||ごくろうさま||||
My, I imagine that will be a hassle, and dangerous, as well.
危険 も お あり でしょ う に 別 に 同情 し て もらう 必要 は ない
きけん|||||||べつ||どうじょう||||ひつよう||
卿 も 同行 する の だ から な え ?
きょう||どうこう||||||
You will accompany me, after all.
そ … そんな しかし
N-no, but...
いつ でも 出発 できる よう に し て おけ
||しゅっぱつ||||||
Be prepared to leave at a moment's notice.
私 の ほう は 既に 準備 が でき て いる
わたくし||||すでに|じゅんび||||
I have already made my preparations.
わ … 私 は ロイエンタール 元帥 の 前 に 出 たら 即座 に 殺さ れ ます
|わたくし|||げんすい||ぜん||だ||そくざ||ころさ||
I-if I show myself before Marshal Reuenthal, he'll kill me on the spot!
何しろ 元帥 は なぜ か 私 を 憎 ん で おら れ ます から
なにしろ|げんすい||||わたくし||にく||||||
After all, the marshal loathes me for some reason.
私 以上 に 卿 の ほう が 憎ま れ て いる と も 思 えん が な
わたくし|いじょう||きょう||||にくま||||||おも|||
I can't imagine he loathes you more than he does me.
で … ですが 私 は 内務 省 の 所属 で ござい ます から
||わたくし||ないむ|しょう||しょぞく||||
B-but as I am affiliated with the Ministry of the Interior,
まず 内務 尚 書 閣下 の ご 裁可 を いただき ませ ん と
|ないむ|しよう|しょ|かっか|||さいか|||||
I cannot do anything without first acquiring the consent of our minister.
何事 も 勝手 に は でき ませ ん
なにごと||かって|||||
一端 省 の ほう に 戻って 相談 し て まいり ます ので
いったん|しょう||||もどって|そうだん|||||
I must return to the ministry for consultation, so I shall excuse myself for now.
今日 は これ にて 失礼 を
きょう||||しつれい|
冗談 で は ない オーベル シュタイン が
じょうだん||||||
He can't be serious!
ロイエンタール に 害さ れる の は 一 向 に 構わ ない し
||がいさ||||ひと|むかい||かまわ||
I don't care in the slightest if Reuenthal harms Oberstein.
俺 の 将来 の 栄達 に とって は 障害 の 一 つ が 減って
おれ||しょうらい||えいたつ||||しょうがい||ひと|||へって
It would eliminate one obstacle towards my future advancement,
むしろ 望ましい くらい だ
|のぞましい||
so if anything, it would do me good.
2 人 が 同時に 消え て くれ たら こんな ありがたい こと は ない
じん||どうじに|きえ||||||||
Nothing would be better than if they simultaneously took each other out.
だが 俺 まで 巻き込ま れ て たまる か !
|おれ||まきこま||||
But I refuse to be dragged into it!
何と して も 同行 など せん で よい よう に し なく て は
なんと|||どうこう||せ ん||||||||
I must make sure I won't have to accompany him.
ん ?
ミ … ミッターマイヤー 元帥
||げんすい
M-Marshal Mittermeyer!
ほう 今 を ときめく 内務 次官 閣下 は
|いま|||ないむ|じかん|かっか|
Ah, the man of the day,
小 官 ごとき の 名 を ご存じ で いらっしゃった か
しょう|かん|||な||ごぞんじ|||
the Vice Minister of the Interior knows the name of someone as trivial as myself.
光栄 の 極み
こうえい||きわみ
What an incredible honor.
軍務 尚 書 閣下 に ご用 なら 執務 室 に おいで です が
ぐんむ|しよう|しょ|かっか||ごよう||しつむ|しつ||||
If you wish to see His Excellency the Minister of Military Affairs, he's in his office.
用 が ある の は 卿 に 対し て だ 内務 次官 !
よう|||||きょう||たいし|||ないむ|じかん
It's you I have business with, Vice Minister!
それとも 内国 安全 保障 局長 と お呼び すれ ば いい か な
|ないこく|あんぜん|ほしょう|きょくちょう||および|||||
Or should I call you the chief of the Bureau of Internal Safety and Security?
いずれ に して も 生前 の 地位 など
||||せいぜん||ちい|
Either way, you will have no need for such earthly positions from now on.
これ から 先 の 卿 に は 必要 の ない もの だ ろ う
||さき||きょう|||ひつよう||||||
いい か そこ を 動く な よ 俺 が 行く まで
||||うごく|||おれ||いく|
Don't you move until I get there, you hear?!
あ …
だ … 誰 か …
|だれ|
S-somebody!
う ああ …
ん ?
ケスラー
Kesler...
お やめ なさい ミッターマイヤー 元帥
||||げんすい
Please stop this, Marshal Mittermeyer.
ラング 次官 は 皇帝 陛下 の 臣 僚 です ぞ
|じかん||こうてい|へいか||しん|りょう||
Vice Minister Lang is one of His Imperial Majesty's officials!
ミッターマイヤー 元帥
|げんすい
Marshal Mittermeyer,
たとえ 武 勲 に おい て 比類 なき 閣下 で あって も
|ぶ|いさお||||ひるい||かっか|||
even for someone with unrivaled military achievements such as yourself,
軍務 省 内 に おい て 私 闘 に 及ぶ と あら ば
ぐんむ|しょう|うち||||わたくし|たたか||およぶ|||
憲兵 総監 たる 小 官 の 職権 に よって
けんぺい|そうかん||しょう|かん||しょっけん||
これ を 阻止 せ ざる を 得 ませ ん が ご 承知 の 上 か
||そし||||とく|||||しょうち||うえ|
私 闘 ? 憲兵 総監 の おっしゃり よう は 不本意 だ が
わたくし|たたか|けんぺい|そうかん|||||ふほんい||
Personal feud?!
私 闘 と いう の で あれ ば そう 見 られ て も 構わ ぬ
わたくし|たたか||||||||み||||かまわ|
but if you think this is a personal feud, so be it!
あの ラング と いう 人間 の 皮 を かぶった シロアリ を
||||にんげん||かわ|||しろあり|
I cannot let Lang, this termite disguised as a human, run free any longer
これ 以上 のさばら せ て い て は
|いじょう||||||
安心 し て 出征 する こと も でき ぬ から な
あんしん|||しゅっせい|||||||
if I wish to set off with my mind at peace.
この 際 言って おく が …
|さい|いって||
You should know-
ラング の 非道 を ただす に は 法 を もって する
||ひどう|||||ほう|||
We shall scrutinize Lang's vile conduct through law.
で なけ れ ば ロー エン グラム 王朝 の よって 立つ 礎 が 崩れ ます ぞ
|||||えん|ぐらむ|おうちょう|||たつ|いしずえ||くずれ||
If not, the foundation on which the Lohengramm Dynasty stands will crumble.
重臣 中 の 重臣 宿 将 中 の 宿 将 で ある あなた に
じゅうしん|なか||じゅうしん|やど|すすむ|なか||やど|すすむ||||
You must realize that,
その こと が お 分かり に なら ぬ はず は あり ます まい
||||わかり||||||||
立派 な ご 意見 だ が 憲兵 総監
りっぱ|||いけん|||けんぺい|そうかん
Wise words, Commissioner,
そこ で 震え て いる シロアリ め に 対し て
||ふるえ|||しろあり|||たいし|
but has not the law always been futile against that termite trembling there?!
法 は 常に 無力 だった で は ない か ! 俺 は 罰 せ られ て も よい の だ
ほう||とわに|むりょく||||||おれ||ばち|||||||
こいつ に 相応 の 報い を くれ て やる こと さえ でき れ ば な
||そうおう||むくい||||||||||
落ち着か れよ 元帥 明敏 な 閣下 らしく も ない
おちつか||げんすい|めいびん||かっか|||
Calm yourself, Marshal!
閣下 に 万一 の こと が あれ ば 一体 誰 が
かっか||まんいち||||||いったい|だれ|
If anything were to happen to Your Excellency,
ゴールデン ・ ルーヴェ の 栄光 を 守る 責任 者 と なる の か
ごーるでん|||えいこう||まもる|せきにん|もの||||
疾風 ウォルフ と も あ ろ う お 人 が 私情 に かられ て
しっぷう||||||||じん||しじょう|||
一 国 を 担う 重責 を ないがしろ に なさる か !
ひと|くに||になう|じゅうせき|||||
カイザー は 名君 で あら せ られ ます
||めいくん|||||
The kaiser is a just ruler.
ラング 次官 に 罪状 あら ば
|じかん||ざいじょう||
If Vice Minister Lang is guilty of some crime,
必ず 帝 権 と 国法 を もって それ を 正さ れる でしょ う
かならず|みかど|けん||こくほう|||||たださ|||
he will surely correct it through the power of the empire and its laws.
どう か 元帥 小 官 を ご 信用 あって
||げんすい|しょう|かん|||しんよう|
Please, Marshal,
閣下 の 任務 を お 果たし ください
かっか||にんむ|||はたし|
分かった 卿 に お 任せ する
わかった|きょう|||まかせ|
All right, I entrust this matter to you.
見苦しい ところ を お 目 に かけ た
みぐるしい||||め|||
I apologize for making a scene.
騒ぎ を 起こし た 罪 は いずれ 償わ せ て いただく
さわぎ||おこし||ざい|||つぐなわ|||
I will atone for this disturbance eventually.
う う … 憲兵 総監 殿 助かった
||けんぺい|そうかん|しんがり|たすかった
しかし ミッターマイヤー 元帥 の 罪 は …
||げんすい||ざい|
But surely Marshal Mittermeyer's offense-
フロイライン ・ マリーン ドルフ
Fräulein Mariendorf!
陛下 お かえり なさい ませ
へいか||||
Welcome back, Your Majesty.
ご 無事 な お 姿 を 拝見 でき て うれしゅう ございます
|ぶじ|||すがた||はいけん||||
I'm overjoyed to see you safe and sound.
うん 心配 かけ た
|しんぱい||
Yes, we're sorry to have worried you.
ルッツ が 死 ん だ
||し||
Lutz is dead.
これ で 余 の ため に 幾 人 が 死 ん だ の で あ ろ う
||よ||||いく|じん||し|||||||
How many have died for Our sake now?
3 年 前 に 余 は もはや 失って 惜しむ べき 人間 など
とし|ぜん||よ|||うしなって|おしむ||にんげん|
Three years ago, We thought there was no one left We would regret losing.
一 人 も 残って い ない と 思って い た
ひと|じん||のこって||||おもって||
それなのに 今年 だけ でも ファーレンハイト
|ことし|||
But just in this past year, there have been three: Fahrenheit, Steinmetz, and Lutz...
シュタインメッツ ルッツ の 3 人
|||じん
余 の 愚か さ に 対する 罰 と し て も 重 すぎる で は ない か
よ||おろか|||たいする|ばち|||||おも|||||
Even as punishment for Our foolishness, it seems far too heavy.
元帥 方 は 陛下 を 罰する 運命 の 道具 で は あり ませ ん
げんすい|かた||へいか||ばっする|うんめい||どうぐ|||||
The marshals are not tools of fate who exist to punish Your Majesty.
あの 方 たち が 陛下 を お 恨み 申し上げ ながら
|かた|||へいか|||うらみ|もうしあげ|
I can't imagine any of them set off for Valhalla resenting Your Majesty.
ヴァルハラ へ 旅立った と は 思い ませ ん
||たびだった|||おもい||
どうぞ ご 自分 を お 責め に なり ませ ん よう
||じぶん|||せめ|||||
Please do not blame yourself like this.
分かって いる つもり だ が …
わかって||||
We realize that, but...
フロイライン は 元気 だった か ?
||げんき||
Was all well with you, Fräulein?
はい 陛下 おかげ さま で
|へいか|||
Yes, Your Majesty, thankfully.
ロイエンタール が 帝国 政府 宛て と 称し て 通信 文 を 送って き た が
||ていこく|せいふ|あて||そやし||つうしん|ぶん||おくって|||
Reuenthal sent a message addressed to the Imperial government,
フロイライン は ご存じ か ? はい
||ごぞんじ||
but did you hear of this, Fräulein?
ロイエンタール が オーベル シュタイン と ラング の
Hilda understood why Reuenthal would call for Oberstein and Lang's removal.
排除 を 主張 する の は ヒルダ に も 理解 でき た
はいじょ||しゅちょう|||||||りかい||
廷臣 たち の 共感 を ある 程度 期待 する からに は
ていしん|||きょうかん|||ていど|きたい|||
As he could hope to gain some sympathy from the court officials,
政略 上 も 戦略 上 も 当然 で あった
せいりゃく|うえ||せんりゃく|うえ||とうぜん||
it made sense both politically and strategically.
だが その こと が ラインハルト の 矜持 を 一層 傷つけ
||||||きょうじ||いっそう|きずつけ
But Hilda now also understood that this wounded Reinhard's pride all the more,
事態 を 抜き差し なら ぬ もの に し て しまった こと も
じたい||ぬきさし|||||||||
今 の ヒルダ に は 分かって い た
いま|||||わかって||
pushing the matter to the point of no return.
病 で 衰弱 し て いる など と 決めつけ られ て は
びょう||すいじゃく||||||きめつけ|||
若い カイザー の 烈 気 の 炎 に 強風 を 吹き込 ん だ も 同然 で ある
わかい|||れつ|き||えん||きょうふう||ふきこ||||どうぜん||
only stoked the young kaiser's rage like a gust of strong wind.
また 仮に 彼ら が 処 断 さ れ た ところ で
|かりに|かれら||しょ|だん|||||
Furthermore, even if the two of them were ejected,
ロイエンタール が 兵 を 収める と も 思わ れ なかった
||つわもの||おさめる|||おもわ||
she thought it unlikely that Reuenthal would withdraw his troops.
それ は バーミリオン 会戦 の おり に
|||かいせん|||
This was because she was convinced that the suspicions she had harbored
ミッターマイヤー と ロイエンタール を し て
同盟 の 首都 星 ハイネ セン を 突か し め た 時 以来
どうめい||しゅと|ほし||||つか||||じ|いらい
back when she had convinced Mittermeyer and Reuenthal
抱 い て い た 懸念 が 現実 の もの と なった と の 思い が 強い ため で ある
いだ|||||けねん||げんじつ|||||||おもい||つよい|||
to attack the Alliance's capital of Heinessen during the Battle of Vermilion were coming true.
恐れ ながら 申し上げ たく 思い ます
おそれ||もうしあげ||おもい|
If I may so humbly offer my opinion,
軍務 尚 書 オ ー ベルシュタイン 元帥 閣下 は ともかく
ぐんむ|しよう|しょ||||げんすい|かっか||
ラング 内務 次官 は 国家 に 対し て も 陛下 に 対し て も
|ないむ|じかん||こっか||たいし|||へいか||たいし||
but Vice Minister of the Interior Lang
功 より 罪 が 多う ございます
いさお||ざい||おおう|
彼 の 所業 や 人 と なり が 反感 を 抱か れ て いる こと
かれ||しょぎょう||じん||||はんかん||いだか||||
I'm sure Your Majesty is aware that many find his conduct and personality distasteful.
陛下 は ご存じ で いらっしゃい ま しょ う
へいか||ごぞんじ|||||
フロイライン に 言わ れる まで も ない
||いわ||||
You do not have to tell Us, Fräulein.
ラング と やら が 小人 で ある こと は 余 も 承知 し て いる
||||こびと|||||よ||しょうち|||
We are well aware that this Lang character is of low caliber.
だが ネズミ が 1 匹 倉庫 の 穀物 を 食い荒らす と し て も
|ねずみ||ひき|そうこ||こくもつ||くいあらす||||
But a single rat cannot do much even if it eats away at the grains in the storehouse,
被害 は 知れ た もの だ し
ひがい||しれ||||
その 程度 の 生息 を 許し 得 ない よう で は
|ていど||せいそく||ゆるし|とく||||
and how narrow-minded the Galactic Empire would be
銀河 帝国 も 狭 すぎる で は ない か
ぎんが|ていこく||せま|||||
if it cannot tolerate even that trivial of an existence to persist.
ラング 次官 に 代わる 有能 な 官僚 や 在野 の 人材 は いくら でも おり ます
|じかん||かわる|ゆうのう||かんりょう||ざいや||じんざい|||||
彼 を 更迭 なされ ば 差し当たり ロイエンタール 元帥 に とって
かれ||こうてつ|||さしあたり||げんすい||
If you dismiss him,
挙 兵 の 口実 は 1 つ なくなり ます 提督 方 も 納得 なさい ま しょ う
きょ|つわもの||こうじつ|||||ていとく|かた||なっとく||||
だが ラング に は 罪 は ない
||||ざい||
But Lang is not guilty of anything.
嫌わ れ て いる から と いって 罰する わけ に は いか ぬ
きらわ|||||||ばっする|||||
We cannot punish him simply because he is loathed.
いえ 陛下 彼 に は 歴然 たる 罪 が ござい ます
|へいか|かれ|||れきぜん||ざい|||
これ を ご 覧 い ただ け ます か
|||み|||||
Take a look at this, if you will.
それ は 先 の フェザーン 代理 総督 ニコラス ・ ボルテック が
||さき|||だいり|そうとく|||
It was a report on how the former acting governor of Fezzan, Nicolas Boltik,
工 部 尚 書 シルヴァーベルヒ の 爆殺 に 関し
こう|ぶ|しよう|しょ|||ばくさつ||かんし
who had died unnaturally in prison after being arrested as a conspirator
共犯 と し て 逮捕 さ れ 獄中 で 変死 し た 事件 が
きょうはん||||たいほ|||ごくちゅう||へんし|||じけん|
in the bombing and death of Minister of Industry Silberberch,
ラング の 仕組 ん だ えん罪 で ある 旨 を 報告 し た もの で あった
||しく|||えんざい|||むね||ほうこく|||||
had been falsely charged due to a plot by Lang.
これ は フロイライン が 指示 し て 行わ せ た こと か ?
||||しじ|||おこなわ||||
Was this investigation done under your orders, Fräulein?
違い ます 亡くなった ルッツ 元帥 が
ちがい||なくなった||げんすい|
No.
生前 ラング 次官 の 跳 梁 ぶり を 見 て 国 を 損なう もの と 危機 感 を 抱き
せいぜん||じかん||と|りょう|||み||くに||そこなう|||きき|かん||いだき
the late Marshal Lutz feared for the nation's integrity
ケスラー 上級 大将 に 調査 を 依頼 なさった の です
|じょうきゅう|たいしょう||ちょうさ||いらい|||
and commissioned Senior Admiral Kesler to investigate.
ルッツ が … そう か
Lutz did?
は あ …
ルッツ は よく 余 を 見捨て ず に い て くれ た もの だ
|||よ||みすて||||||||
It's a wonder that Lutz never gave up on Us.
それどころか 命 を なげうって 余 を 救って くれ た
|いのち|||よ||すくって||
余 は 愚か だった 小人 の 権利 を 守って
よ||おろか||こびと||けんり||まもって
We were foolish.
有能 な 忠臣 に 不満 と 不安 を 抱か せ て い た と は な
ゆうのう||ただおみ||ふまん||ふあん||いだか|||||||
only to cause malcontent and worry among Our most trusted and capable of officers?
ロイエンタール に 対し て は もう 遅い かも しれ ぬ
||たいし||||おそい|||
Though it may be too late to do so for Reuenthal,
だが 今 から でも ルッツ の 忠誠 を 無 に し ない よう な 処置 を 取 ろ う
|いま|||||ちゅうせい||む||||||しょち||と||
We shall take measures now so that Lutz's loyalty will not have been in vain.
それ で よい か フロイライン ?
う っ …
う う …
まさか たった 一夜 の こと で …
||いちや|||
It can't be, not from just a single night!
でも それ 以外 は 考え られ ない わ
||いがい||かんがえ|||
But that's the only thing I can think of...
ヒルダ は 戸惑って い た
||とまどって||
Hilda was at a loss.
ただ 戸惑い ながら も 決心 し て い た
|とまどい|||けっしん||||
But as shaken as she was, she knew one thing:
この こと を 今 ラインハルト に 告げ て は なら ない と
|||いま|||つげ|||||
しばらく 帰 れ ない よ
|かえ|||
I won't be back for a while.
あなた ウォルフ
Dear...
私 は ロイエンタール 元帥 を 尊敬 し て い ます
わたくし|||げんすい||そんけい||||
それ は あの 方 が あなた の 親友 で いらっしゃる から
|||かた||||しんゆう|||
because he's a close friend of yours.
でも あの 方 が あなた の 敵 に お なり なら
||かた||||てき||||
私 は 無 条件 で あの 方 を 憎む こと が でき ます
わたくし||む|じょうけん|||かた||にくむ||||
I can despise him unconditionally.
ご 無事 で 帰って い らし て ウォルフ
|ぶじ||かえって||||
Please come home safe, Wolf.
そう し たら ご 褒美 に 毎日 あなた の お 好き な
||||ほうび||まいにち||||すき|
If you do, I'll reward you by making your favorite bouillon fondue every day.
ブイヨン ・ フォンデュ を 作って さしあげる わ
|||つくって||
太ったら 困る な 週 に 1 度 に し て くれ
ふとったら|こまる||しゅう||たび||||
I wouldn't want to get fat, make it once a week.
心配 し なく て も いい よ エヴァ
しんぱい|||||||
You don't have to worry, Eva.
第 一 まだ 必ず 戦う こと に なる と は 決まって い ない から ね
だい|ひと||かならず|たたかう||||||きまって||||
Besides, it's not clear whether or not we'll have to fight yet anyway.
陛下 は ラング 次官 を 逮捕 なさった し
へいか|||じかん||たいほ||
His Majesty arrested Vice Minister Lang, and that may be enough to satisfy Reuenthal.
それ で ロイエンタール の 気 も 済む かも しれ ない の だ から
||||き||すむ||||||
だから 祈る と し たら
|いのる|||
So, if you're going to pray, I'd rather you pray that I won't have to fight.
「 戦わ ず に 済む よう に 」 と そう 祈って ほしい な
たたかわ|||すむ|||||いのって||
ぜひ そう し て おくれ エヴァ うん …
That's what I'd prefer, Eva.
宇宙 暦 800 年 新 帝国 暦 2 年 11 月 14 日
うちゅう|こよみ|とし|しん|ていこく|こよみ|とし|つき|ひ
Universal Calendar 800,
フェザーン 回廊 は ウォルフガング ・ ミッターマイヤー 元帥 の
|かいろう||うぉるふがんぐ||げんすい|
The Fezzan Corridor was flooded
指揮 する 帝国 軍 宇宙 艦隊 の 艦艇 に よって 埋め尽くさ れる
しき||ていこく|ぐん|うちゅう|かんたい||かんてい|||うずめつくさ|
その 数 4 万 2770 隻 将兵 460 万 8900 名
|すう|よろず|せき|しょうへい|よろず|な
Their numbers reached 42,770 ships
元帥 の 指揮 下 に 入る 上級 大将 は
げんすい||しき|した||はいる|じょうきゅう|たいしょう|
The senior admirals operating under the marshal's command were Bittenfeld and Wahlen.
ビッテンフェルト と ワー レン の 両 名 で あった
|||||りょう|な||
宣戦 布告 が なさ れ た わけ で は なかった
せんせん|ふこく||な さ||||||
There has been no declaration of war.
だが ロイエンタール と ミッターマイヤー の 対決 は
|||||たいけつ|
But now it seems that the battle between Reuenthal and Mittermeyer
もはや 誰 に も 止める こと の でき ない
|だれ|||とどめる||||
is a fait accompli that nobody can hope to prevent.
既定 の 事実 の よう で あった
きてい||じじつ||||
それ でも あえて ミッターマイヤー は
Despite knowing this, Mittermeyer makes a final attempt to convince Reuenthal.
ロイエンタール に 最後 の 説得 を 試みる の だ が …
||さいご||せっとく||こころみる|||
次回 「 銀河 英雄 伝説 」 第 95 話 「 双 璧 相 撃つ ! 」
じかい|ぎんが|えいゆう|でんせつ|だい|はなし|そう|かべ|そう|うつ
Next time, on Legend of the Galactic Heroes,
銀河 の 歴史 が また 1 ページ
ぎんが||れきし|||ぺーじ
Another page turns in the history of the galaxy.