( ベル 坊 ( ぼう ) ) ビエエエー !
( 男性 ) えっ 雷 ? ( 女性 ) 何 よ こんな 時間 に
( 男性 ) うる せ え ん だ よ
( ベル 坊 ) ビエエエー !
( 男 鹿 ( お が ) ) う う … ( ベル 坊 ) アイ ~ ウッ ウ …
ビエエー ! ( 男 鹿 ) おら ベル 坊
お前 怖 ( こえ ) え もん が 好き だ ろ ? どう だ ? これ
( ベル 坊 ) ビエエエー !
( 男 鹿 ) う う …
( 男 鹿 ) あっ そう だ …
( 男 鹿 ) い ない い ない … ああ ん ?
ウ …
( 男 鹿 ) よし これ だ !
( 男 鹿 ) い ない い ない … ああ ん !
ど わ っ
( 美咲 ( みさき ) ) 怖 がら せ て どう す ん の よ !
( 男 鹿 ) あ 姉 貴 ! 何 す ん だ いきなり !
何 ガン つけ てん の ベル 坊 泣 い てん でしょ !
( 男 鹿 ) バカ ! ベル 坊 に は これ が …
( ベル 坊 ) ウウ … ( 男 鹿 ・ 美咲 ) ん ?
ウウ …
( 男 鹿 ) あ あっ 姉 貴 逃げろ ! ( ベル 坊 ) ウウ …
ビエエエー ! ( 男 鹿 ) ぐ あ あ ~ !
( アランドロン ) これ は ひょんな こと から ―
赤ん坊 を 育てる こと に なった 不良 高校 生 の 物語
ただし その 赤ん坊 は 普通 の 赤ん坊 で は なく ―
魔 王 の 子 だった の です
♪ ~
~ ♪
ビエー !
( 男 鹿 ) どう いう こと だ よ これ もう 3 日 連続 だ ぞ !
( ベル 坊 ) ウッ ウ …
( ヒルダ ) 夜泣き に 決まって いる だ ろ
夜泣き だ あ ?
( ヒルダ ) な に 案ずる な
これ も いつか の お 漏らし の よう に 一種 の 風物詩 だ
ビエエエエー !
( ヒルダ ) 以前 の 夜泣き の 時期 に は その あまり の 音量 に 耐え 切 れ ず ―
周辺 国 が こぞって ―
“ 服従 する から もう いいかげん に し て くれ ない か ” と
( 男 鹿 ) こっち の 身 が 耐え き れ ねえ ん だ よ !
親 たる も の 夜泣き 程度 で へばって い て どう する
偉 そう に 言う な ! こいつ の 場合 普通 の 夜泣き じゃ ねえ だ ろ う が !
それ に 外 を 見ろ ! ( ヒルダ ) ん ?
( 女性 ) 男 鹿 さん 困る ん です よ !
( 女性 ) 何とか し て もら え ませ ん か ?
( 男 鹿 父 ) この 私 に 何とか しろ と ?
分かり まし た 私 に できる こと は ただ 1 つ !
と お っ ! ( 女性 たち ) お ~ !
( 男 鹿 父 ) スライディーング 土下座 !
申し訳 な ~ い ! ( 女性 たち ) お ~ !
( 男 鹿 父 ) まっ こと に 申し訳 な ~ い !
( 女性 ) お ~ ! ( 女性 ) なんて きれい な 土下座
( 男性 ) 癒 や さ れる …
よかった これ で 全て 丸く …
収まる わけない でしょ !
うるさい って 言って る の よ !
ひ ~ ごめん な さ ~ い !
( 男 鹿 ) このまま だ と 追い出さ れ ち まう ぞ
( ヒルダ ) む … それ は まずい な
坊 っちゃ ま も ここ に 慣れ て き た ところ だ し …
いっそ あの うるさい 連中 を まとめ て 黙ら せる か
( 男 鹿 ) 待て 待て 待て ! これ 以上 話 を ややこしく す ん な !
( ヒルダ ) ん ? ( 男 鹿 ) とにかく ―
どう やったら 夜泣き し なく なる ん だ ?
ふむ それ は まあ … リラックス し て から ―
寝 て いただく の が 基本 で あ ろ う な
( 男 鹿 ) だったら …
これ な ん じゃ ねえ の ?
風呂 か しか し な …
何 だ よ ( ベル 坊 ) ブー …
以前 大 魔 王 様 が 座り っぱなし で ゲーム を やり すぎ ―
腰痛 に なら れ て な
( 大 魔 王 ) う ~
( ヒルダ ) 治療 の ため 坊 っちゃ ま と 一緒に マグマ 谷 に 行った の だ が …
( 大 魔 王 ) 59 60 …
いい か 100 まで だ ぞ ! ( ベル 坊 ) アイ
( 大 魔 王 ) って あれ 今 いく つ だ ? ハッ まあ 最初 から いく か
1 2 3 4 5 …
それ 以来 坊 っちゃ ま は ―
温かい お 湯 に つかる こと を 毛嫌い さ れ て な
その 大 魔 王 って おかしい ん じゃ ねえ の か ?
まあ 要 は 湯船 に つけ なきゃ いい ん だ ろ
( ベル 坊 ) プルプル …
おい 何 か 震え て ねえ か ?
フッ 坊 っちゃ ま 大丈夫 です よ
プルプル … チィー !
大丈夫 だ 熱く ねえ か … う っ !
お前 …
う っ !
ベル 坊 ! う っ …
いいかげん に しろ や ~ !
( ベル 坊 ) キャー ! タイ タイ タイ …
( 湯船 に 落ち た 音 ) ( ヒルダ ・ 男 鹿 ) あっ !
( ベル 坊 ) アウ … ビ …
ビエエエー ! ( 男 鹿 ・ ヒルダ ) ぎ ゃ あ ~ !
( ヒルダ ) と いう わけ で お 風呂 作戦 は 失敗 し て しまい まし た
( 男 鹿 ) ふ う ~ …
つって も これ 以上 夜泣き が 続く と まずく ない ?
普通 こう いう 場合 どう す ん の ?
( 男 鹿 母 ) おなか が すい たり お 漏らし し た り で ―
泣く ん だったら 分かり やすい ん だ けど
ベル ちゃん の 場合 はっきり し ない から ねえ
まあ 昼間 に しっかり 遊 ん で ―
夜 に ぐっすり 休 ん で もらう って いう の が ―
当たり前 かしら ( ベル 坊 ) ダブー
だったら 今日 日曜 な ん だ から ―
みんな で 遊 ん で やれ ば いい ん じゃ ない ?
どうせ ヒマ でしょ お 父さん も
どうせ と か 言う ん じゃ ない !
ベル 坊 って 何 が 好き な の ?
そう です ね … 王族 です から ―
やはり 圧倒 的 な 力 を 持つ もの など が
あ ~ 威張り たい ん だ ?
ならば 任せ なさい !
( 男 鹿 ) オ … オヤジ ?
私 が 馬 に なって ベル ちゃん に 王様 気分 を 味わわ せ て やる
さあ ベル ちゃん 私 の 背中 に !
( ベル 坊 ) プ ~ … プイッ !
ぐ わ っ ! そんな …
オーッ !
( ヒルダ ) 坊 っちゃ ま りりしい です よ
( 男 鹿 母 ) お茶 冷める わ よ
( 男 鹿 父 ) ベル ちゃん 笑わ ない …
まあ やっぱり お じいちゃん より お 父さん の ほう が いい わ よ ね ~
クソ 何で オレ が ん な こと …
文句 を 言う な 今 は とにかく 坊 っちゃ ま に 楽し ん で いただか ね ば
( ベル 坊 ) ダー ! ( ヒルダ ) ほら さっさと 進ま ん か
て め え 夜泣き が お さま ったら 覚え て ろ よ !
( ベル 坊 ) ウ ~ …
( ヒルダ ) ふむ … おい スピード を 上げろ !
( 男 鹿 ) ああ ?
( ヒルダ ) 坊 っちゃ ま が 退屈 し て おら れる
それでは 意味 が ない ( 男 鹿 ) ぐ っ !
ん ~ ち っく しょ う ~ ! ( ベル 坊 ) ダブー !
ヒャー ! ( 美咲 ) あっ ウケ た ウケ た
何 か いい わ ね ~ こう いう の
家族 らしい わ よ ね ( 2 人 ) アハハ !
ぐ … うち の 女 ども は
ダ ! ダ ! ( 男 鹿 ) あ ?
全 速 前進 だ そう だ
ああ ! ? ( ヒルダ ) ほら 行け
ダブー ? ( 男 鹿 ) ぐ …
おら ~ ! ヒヒーン ヒヒーン !
( 男 鹿 ) ハァ ハァ … ( ベル 坊 ) ダー …
( ヒルダ ) 情けない それ でも 父親 か ?
しれ っと 言って ん じゃ ねえ よ !
もう 何 時間 四 つ ん ばい だ と 思って ん だ !
しかし 思い切り 遊 ん で いただか なけ れ ば 意味 が …
( 男 鹿 父 ) そ そう だ ! フフッ
( 男 鹿 父 ) うりゃ ~ ! ハハ …
オオ …
あら すごい じゃ ない お 父さん
( 男 鹿 父 ) この 前 宴会 用 に 身 に つけ て な
どう だ ? ベル ちゃん ( ベル 坊 ) ダー !
よし ! これ で 祖父 と し て の 威厳 を …
( ベル 坊 ) ダ ! ( 男 鹿 父 ) ん ?
ダ !
えっ … あ あれ かい ? ( ベル 坊 ) ダブー ?
( 男 鹿 父 ) ぐう …
や あっ !
ぐ は っ !
( ベル 坊 ) アー ! ( 美咲 ) お 喜 ん でる !
ほら 辰巳 ( たつみ ) も へばって ない で 何 か や ん なさい よ !
お 父さん 頑張って る じゃ ない
ああ ? つった って なあ … オレ に は これ くらい しか
い ない い ない … ああ ん ?
だから 怖 がら せ て どう す ん の よ !
違 ( ち げ ) えよ ! ベル 坊 に は これ で いい ん だ よ !
訳 分か ん ない こと 言わ ない の !
( ベル 坊 ) アー ! ( 美咲 ) あん ? 面白い ? これ
( 男 鹿 ) ぐ わ っ ! 入って る 入って る …
ダーブ ! ( 美咲 ) アハハ ! 面白い 子 ね
( おなか の 鳴る 音 )
あら や だ おなか すい ちゃ った ?
お 母 さん ベル 坊 ご飯 だって
は いはい
( 男 鹿 ) う ぐ … ぐ ぐ …
ダァ ダァ …
( 男 鹿 ) 今度 は 何 だ よ ?
( 男 鹿 母 ) 川 の 字 よ 川 の 字
お 父さん お 母 さん に 挟ま れ て 寝 た ほう が いい の よ こう いう 時 は
じゃあ お やすみ なさい ヒルダ ちゃん
はい お やすみ なさい
( ドア の 閉まる 音 )
ふむ この 川 の 字 と いう の は 何 か の まじない な の か ?
まじ な い っつ うか 何 つう か …
お っ !
( ヒルダ ) 昼間 たっぷり 遊ば れ た の が 効 い た よう だ な
よっ しゃ ~ ! ようやく だ ぜ
( 男 鹿 の いびき )
( 男 鹿 の いびき ) ( ベル 坊 の 寝息 )
トイレ …
ぐ が っ ! ぐ … ぐ はっ
う わ っ ! ( ベル 坊 の 寝息 )
ああ … は ぁ ~
ギャー !
( ヒルダ ) ん … 何 を し て いる ?
て て め コラー ! ( ベル 坊 ) ウ …
( 男 鹿 ・ ヒルダ ) う っ ( ベル 坊 ) アウ …
ビエエエー !
ちょっと 男 鹿 さん !
いいかげん に し て くれ ませ ん !
ジャンピーング スピン ターン
ローリング 土下座 ~ !
ホント マジ す ん ませ ~ ん !
( 女性 ) や だ すごい ( 女性 ) 回った わ
( 男性 ) こんな こと も できる の か
( 女性 ) ここ まで やって いた だい ちゃ う と …
( 男 鹿 父 ) 通じ た やはり 土下座 の 力 は 無限大
私 の 土下座 の 力 …
私 の 下 座り 力 が 我が家 の ピンチ を 救った の だ
許す と でも 思った の ! 回って ん じゃ ない わ よ !
一 発 芸 見 に 来 てる わけ じゃ ない の よ !
下 座りこみ 不足 か あ ~ !
( 女性 ) 走りこみ 不足 みたい な 言い 方 する な !
あと 一 歩 だった のに
て め え の せい で 大 ごと に なって ん じゃ ねえ か !
ふむ しかた ある まい
実は 坊 っちゃ ま お気に入り の おもちゃ が あって な
それ を 使え ば おそらく …
ん な もん が あん なら さっさと 出 せ や !
魔 界 に ある の だ
取り に 行く 間 くれ ぐれ も 坊 っちゃ ま の こと を 頼む ぞ
った く … ( ベル 坊 ) ビエエエーッ !
( 美咲 ) ちょっと 辰巳 !
あ ~ ! わ ~ って る よ !
( 男 鹿 ) おう … ( 古市 ( ふるい ち ) ) よう …
や っぱ ベル 坊 が 原因 か よ
ちゃんと 面倒 見 て ん の か ?
お前 どん だけ 苦労 し てる と 思って ん だ
もう 4 日 も 寝 て ねえ ん だ ぞ
そう 簡単 に 喜ば ねえ し … ( 古市 ) ほ ~
風呂 で ヒルダ と 暴れる し 3 人 一緒に 寝 ねえ と だ し …
ちょっと 待て ! 一緒に 寝 た ! ?
ヒルダ さん と 一緒に 風呂 ! ?
ち げ え よ !
て め え 周り を 寝不足 に さ せ と い て ―
自分 だけ いい 思いし てん じゃ ねえ よ !
ち げ えっ つ っ てん だ ろ !
やっか まし い !
オレ に は ヒゲ の お っ さん 押しつけ とい て !
あ ~ もう うる せ え うる せ え ! 疲れ てん だ よ !
ベル 坊 が 寝 てる 間 に 寝 と か ねえ と
( 古市 ) あっ ! おい 待て !
( 不良 たち の いびき )
( 神崎 ( かんざ き ) の いびき )
( 神崎 ) チッ … 全然 近づか ねえ じゃ ねえ か
ん ?
お … 男 鹿 ?
ね … 寝 てる の か ?
( 神崎 ) これ は …
( ベル 坊 ) ダ ? ( 男 鹿 ) ん ?
チッ …
おら ああ あ ~ !
( 男 鹿 ) あ あっ …
や … やった ?
フフ … ダ ~ ッハッハッハ ~ !
( 神崎 ) ハハ … アハ ハハ …
はっ ! 夢 ? いや もしかしたら …
( 城山 ( しろ やま ) ) ん … 神崎 さん ?
( 神崎 ) おい 城山 男 鹿 ん とこ に 行く ぞ
えっ ? 急に どう し たんす か ?
お告げ だ
( 男 鹿 の いびき と ベル 坊 の 寝息 )
( おなか の 鳴る 音 ) ( 男 鹿 ) ん … どう し た ? ベル 坊
ダブ ~ ( おなか の 鳴る 音 )
飯 か … ちょっと 待て
ダブ …
ちょ ちょっと 待て !
( 邦枝 ( くに えだ ) の あくび ) ( 邦枝 ) ねむ …
( 男 鹿 ) あ ~ お前 ちょうど いい ! ( 邦枝 ) ええ ?
( 男 鹿 ) ちょっと つきあって くれ ( 邦枝 ) あっ ええ ?
ええ ! ? ちょ ちょっと …
お め え しか い ねえ ん だ よ !
( 邦枝 ) へ っ ? ど どこ 行く の ?
( 男 鹿 ) ん な の 決まって ん だ ろ !
( 教会 の 鐘 の 音 )
( 教会 の 鐘 の 音 )
( 教会 の 鐘 の 音 )
( 邦枝 ) は ~ ? ちょ っ … 男 鹿 君 !
( 教会 の 鐘 の 音 )
( 邦枝 ) は っ !
そ っか … 私 たち 結婚 する ん だ !
ゴール !
え え ~ っ ! ?
( 寧 々 ( ね ね ) ) 姐 ( ねえ ) さん … 葵 ( あおい ) 姐 さん ! ( 邦枝 ) は っ !
あ ごめん 寝 ちゃ って た
( 寧 々 ) いえ 私 たち も 寝 て しまい まし た から いい ん です
それ より 姐 さん また 男 鹿 の こと を 考え て た でしょ う
えっ ? そんな わけない でしょ う
寝言 で 言って まし た
う っ … う う …
( 千秋 ( ちあき ) ) かわいい …
は ぁ …
とにかく 私 は まだ あいつ の こと 認め て ませ ん から ね
不用意 に 近づか ない で ください よ
そんな 別に 危険 って わけ じゃ …
わ ・ か ・ り ・ ま ・ し ・ た ・ か !
はい …
( 邦枝 ) って 言って も なあ 実は この 前 会って る の よ ね …
まあ 私 の 勘違い と か あった けど ―
今 思って み れ ば 2 人 きり で 話し て た の よ ね ~
しかも 割と 雰囲気 よく …
なあ アバレオーガ 嫁 と 一緒に 風呂 入って る って マジ か ?
な っ ( 不良 ) あ マジマジ !
朝 い っつ も 男 鹿 の 横 に いる ヤツ が 騒 い で た ん だ よ
ぐ う っ …
嫁 って あの パツキン 美女 だ ろ ? うらやましい なあ
あ ~ お前 ! ( 不良 ) って アバレオーガ !
ちょうど いい ! ちょっと つきあって くれ
く …
( 寧 々 ) な … ちょっと あんた !
ヨーグルッチ は 売り切れ てる し
購買 の おばちゃん は 寝 ち まっ てる し
ま とにかく だ な … ( 邦枝 ) う う …
う う ー っ
お告げ って どう いう こと です ?
いい から つい て こい きっと どこ か で 男 鹿 が 倒れ てる はず …
( 邦枝 ) バカ に … ( 城山 ・ 神崎 ) ん ?
( 邦枝 ) する な ~ っ !
( 衝撃 音 ) ( 男 鹿 ) う わ あ ~ !
( 2 人 ) あ …
はっ … 何 だ ? 今 の クイーン か ?
お … 男 鹿 ?
ほ ~ ら 見ろ お告げ どおり じゃ ねえ か
は は あ …
( 男 鹿 ) あ ~ ( 2 人 ) あ ?
( 男 鹿 ) クッ ソー 何 だって ん だ …
そ ~ だ ! そこ で オレ が ~ !
あれ ?
( 男 鹿 ) ただ で さえ 寝不足 で 疲れ てる っ つ う のに …
何 し て くれ てん だ て め え !
あれ ~ ?
( 邦枝 ) フン ( 神崎 ) ぐ あ ~ っ !
( 城山 ) ぐ え ~ っ !
よ 容赦 ねえ な アバレオーガ …
こりゃ あ 早め に 東 条 ( とうじょう ) に つい た ほう が いい かも しれ ねえ な
もう 他 の ヤツ ら じゃ 相手 に なん ねえ
( 姫川 ( ひめ かわ ) の いびき )
( 男 鹿 の 力み 声 ) ( 東 条 ) お前 が 男 鹿 か ?
ああ ?
( 東 条 ) お前 を ぶち のめ せ ば ボーナス が 出る って 聞い た んで な
ケンカ し よ う ぜ
( 男 鹿 ) 誰 だ ? て め え
( 姫川 ) クク … よ ~ し 潰し 合え て め えら
うまく 両方 潰れ れ ば …
ククク … ハッハッハッ …
( 姫川 ) アハハ アハ ハハ …
( 不良 ) ひ 姫川 さん ?
( 姫川 ) う っ
チッ 夢 か …
クソ … あの とおり に あいつ ら が 潰し 合って くれりゃ あ …
( 足音 ) ( 姫川 ) ん ?
( 男 鹿 ) ハァ ハァ …
( 姫川 ) ボロボロ じゃ ねえ か …
まさか 夢 の とおり に 東 条 と やり合った の か ?
だ と すれば …
( 姫川 ) よ ~ し 行く ぞ お め えら
チャンス だ ! ( 不良 たち ) は ?
今 しか ね え ん だ よ
( 男 鹿 ) ハァ ハァ …
( 姫川 ) そ ~ っと 優しく な …
ニヒヒヒ … ど どう だ ?
て め えら …
( 姫川 たち ) う う …
( 男 鹿 ) 次 から 次 へ と 出 て き てん じゃ ねえ よ !
( 衝撃 音 ) ( 姫川 たち の やら れ 声 )
( 不良 たち の 悲鳴 )
( 姫川 ) う ぐ …
( 男 鹿 ) って あれ ? ベル 坊 ?
( ベル 坊 ) マ ~ ! ( 男 鹿 ) ま 待て 引っ張る な !
すぐ に 何 か 持って くっ から !
( ベル 坊 ) ビエエーッ ! ( 男 鹿 ) あ ~ っ !
う う う …
( ドア の 開く 音 ) ( 男 鹿 ) ただ い ま ~
って 帰って た の か どう だ ? 持って き た か ?
( ヒルダ ) 世話 に なった な ( 男 鹿 ) は ?
例 の おもちゃ が 見当たら なく て な
大 魔 王 様 に 相談 し た ところ ―
夜泣き が お さ まる まで 魔 界 に 連れ帰る こと に なった
え … マジ か よ
正式 な 礼 は 改めて な
( 男 鹿 ) お おい … ( ドア の 開く 音 )
( ベル 坊 ) ダブー …
ベル 坊 …
( 男 鹿 ) う う … ベル 坊 …
( ベル 坊 ) マー ! ヌヌヌ … ( 男 鹿 ) ん ? ああ 夢 か …
ベル 坊 …
( 男 鹿 母 ) は いはい ごめん ごめん
ちょっと 辰巳 そろそろ ベル ちゃん 寝かさ ない と …
って あんた ボロボロ じゃ ない また ケンカ ?
別に オレ から じゃ ねえ よ
何 か 今日 は 妙に いろんな ヤツ に 絡ま れ て …
まったく そんな ん で 大丈夫 な の ?
ベル ちゃん 母 さん の 所 で 寝かせ て みよ う か ?
また 泣く わ よ この 様子 だ と
マー ! イーッ !
ダー ブー ! ( 男 鹿 ) フッ …
ん な やわ じゃ ねえ し
オレ しか こいつ の 相手 でき ねえ だ ろ
( ベル 坊 ) マー !
( 男 鹿 ) 痛 ( い て ) て て て … だ ~ 引っ張 ん な !
( ベル 坊 ) マママママ …
さあ さっさと 寝る ぞ !
( 大 海蛇 ( おお うみへび ) ) ギョエエエー !
い い っ ! ? ( ヒルダ ) 戻った か
い い っ ! ? ( ヒルダ ) 戻った か
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョギョー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョギョー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョギョー !
( 男 鹿 ) いや ん な こと より 何 だ ? これ
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョギョー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョギョー !
( ヒルダ ) だ から 坊 っちゃ ま お気に入り の おもちゃ だ と 言った ろ う
( ヒルダ ) だ から 坊 っちゃ ま お気に入り の おもちゃ だ と 言った ろ う
( ヒルダ ) だ から 坊 っちゃ ま お気に入り の おもちゃ だ と 言った ろ う
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョエギョエー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョエギョエー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョエギョエー !
( ベル 坊 ) ダーブ ! アイ ~ !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョエギョエー !
( 大 海蛇 ) ギョエエー ! ギョエギョエー !
スー …
魔 界 の 大 海蛇 の 鳴き声 で な これ が 響 い て いる うち は …
魔 界 の 大 海蛇 の 鳴き声 で な これ が 響 い て いる うち は …
( 大 海蛇 ) ギョギョー !
明らか に 夜泣き より で け え じゃ ねえ か よ !
( 大 海蛇 ) ギョーエー !
ギョ エー !
( 男性 ) な 何 な ん だ ? ( 女性 ) 今度 は 何 ?
( 大 海蛇 ) ギョ エー ! ギョギョー !
( 美咲 ) ちょっと 辰巳 !
( 男 鹿 ) 知ら ねえ よ ! オレ に 言う な !
つう か て め え のんき に 寝 てん じゃ ねえ !
ダー ブー
♪ ~
~ ♪
( 男 鹿 の いびき ) ( ベル 坊 ) ん ?
ダー ? ( 男 鹿 の いびき )
ジッ !
( ベル 坊 ) ダーッ ! ダーッ !
( 機械 の 作動 音 )
( ヒルダ ) ん ?
まあ 坊 っちゃ ま いけ ませ ん そんな 所 に …
ダブ !
え えっ 私 も 乗る ん です か ! ?
おお これ は 楽 ちん です ね ( ベル 坊 ) ダ !
ダブーッ !
( アランドロン ) は っ ! 夢 か !
お め え の か よ !
( ヒルダ ) さ あて 来週 の 「 べ る ぜ バブ 」 は …
( 男 鹿 父 ) 男 鹿 辰巳 の 父 です
初めて の 予告 に ちょっと 緊張 気味 です
あっ それ は そう と 実は 私 まだ ―
名前 が ない ん です よ ね
あの 古市 君 の 妹 で さえ ―
ほのか と いう 名前 が ある と いう のに
あっ 次週 の 「 べ る ぜ バブ 」
( 男 鹿 父 ) … の 2 本 です
( ヒルダ ) 来週 も また 見 て ください ね
ん っ が っ ふ っ ふ …
( 男 鹿 ) それ 以上 は やめろ !