一 寸 法師 (いっす ん ぼうし )/ The Inch -High Samurai
ひと|すん|ほうし||||the|inch|high|samurai
||monk|inch||||||
The Inch -High Samurai
A Polegada -Samurai Alto
昔 、摂津 の 国 に 、ある 夫婦 が 住んで いました。
むかし|せっつ||くに|||ふうふ||すんで|
long ago|Settsu||country||||||
子供 が いま せ ん でした から 、いつも 住吉 明神 へ 行って お 祈り して いました。
こども||||||||すみよし|みょうじん||おこなって||いのり||
children||||||||Sumiyoshi|Sungod||||praying||
I didn't have children, so I always went to Sumiyoshi Myojin to pray.
「どうぞ 子供 を 授けて ください。小さい 子供 でも いい です 」
|こども||さずけて||ちいさい|こども|||
please|||to give||||||is
"Please give me a child. Even a small child is fine."
そして 、ようやく 二 人 は 子供 を 授かりました。
||ふた|じん||こども||さずかりました
|||||||blessed
And finally, the two were blessed with a child.
本当に 小さくて 、一 寸 しか ありません でした から 、「一 寸 法師 」と 名付けました。
ほんとうに|ちいさくて|ひと|すん|||||ひと|すん|ほうし||なづけました
really||one|a little|only||||||monk||named
It was really small and only one inch long, so I named it "Issun-boshi".
二 人 は 、一 寸 法師 を 大切に 育てました。
ふた|じん||ひと|すん|ほうし||たいせつに|そだてました
|||||||carefully|raised
The two raised Issunboshi with great care.
しかし 、五 歳 に なって も 、十 歳 に なって も 、一 寸 法師 は 少しも 大きく なりません でした。
|いつ|さい||||じゅう|さい||||ひと|すん|ほうし||すこしも|おおきく||
however||||||||||||||||||was
However, Issun-bōshi did not grow at all when he was five or ten years old.
「や ー い 、チビ!」
|-||
|||short
"Hey, little one!"
他の 子供 たち は 一 寸 法師 を 見て 、からかいました。
たの|こども|||ひと|すん|ほうし||みて|
other|||||||||teased
Other children looked at Issun-boshi and teased him.
しかし 、一 寸 法師 は 怒りません でした。
|ひと|すん|ほうし||いかりません|
|||||did not get angry|
However, Issunboshi was not angry.
みんな と 友達 に なって 、いっしょに 遊びました。
||ともだち||||あそびました
||||||played
We became friends and played together.
十六 歳 に なった とき 、一 寸 法師 は 両親 に 言いました。
じゅうろく|さい||||ひと|すん|ほうし||りょうしん||いいました
||||when|||||||said
When he turned sixteen, Issun Bōshi said to his parents,
「私 は 京都 へ 行きたい です。京都 へ 行って 、運 試し を したい です 」
わたくし||みやこ||いきたい||みやこ||おこなって|うん|ためし|||
I||Kyoto|||||||luck|test|||
"I want to go to Kyoto. I want to go to Kyoto and try my luck."
近く の 淀川 を 上る と 、京都 へ 行く こと が できます。
ちかく||よどかわ||のぼる||みやこ||いく|||
||Yodogawa||go up|||||thing||able to
You can go to Kyoto by going up the nearby Yodo River.
お 父さん は 一 寸 法師 に 、お 椀 と 箸 を あげました。
|とうさん||ひと|すん|ほうし|||わん||はし||
||||||||bowl||chopsticks||gave
Father gave Issunboshi a bowl and chopsticks.
お母さん は 、縫い 針 を あげました。
お かあさん||ぬい|はり||
mother||sewing|needle||
Mother gave me a sewing needle.
一 寸 法師 は 針 を 腰 に 差して 、お 椀 の 船 に 乗りました。
ひと|すん|ほうし||はり||こし||さして||わん||せん||のりました
|sun|||needle||||inserted||||||boarded
Issunboshi put a needle in his waist and got on the bowl boat.
「では 、お 父さん 、お母さん。行って きます 」
||とうさん|お かあさん|おこなって|
well|||||coming
そう 言って 、一 寸 法師 は 箸 の 櫂 を 使って 京都 へ 向かいました。
|いって|ひと|すん|ほうし||はし||かい||つかって|みやこ||むかいました
so||||||||oar|||||headed
Saying so, Issunboshi used the paddle of his chopsticks and headed for Kyoto.
小さい お 椀 でした から 、京都 まで 一 か月 かかりました。
ちいさい||わん|||みやこ||ひと|かげつ|
small||bowl|||||||took
It was a small bowl, so it took me a month to get to Kyoto.
京都 は 、人 が たくさん 歩いて いました。
みやこ||じん|||あるいて|
||||||was
A lot of people were walking in Kyoto.
馬 も たくさん います。
うま|||
|||is
There are also many horses.
大きい 屋敷 も たくさん あります。
おおきい|やしき|||
|mansion|||there is
There are also many large mansions.
「まず 、偉い 人 の 家来 に なりましょう 」 一 寸 法師 は 、一 番 大きい 屋敷 に 入りました。
|えらい|じん||けらい|||ひと|すん|ほうし||ひと|ばん|おおきい|やしき||はいりました
first|great|||retainer||let's become||||||||||
"First, let's become a vassal of a great man." Issunboshi entered the largest mansion.
「ごめん ください!ごめん ください!」
sorry|||please
"I'm sorry! I'm sorry!"
大きい 声 で 言いました が 、誰 も 出て 来ません。
おおきい|こえ||いいました||だれ||でて|きません
||||||||coming
I shouted, but no one came out.
「ごめん ください!」
|please
何度 も 叫んで いる と 、男 の 人 が 出て 来ました。
なんど||さけんで|||おとこ||じん||でて|きました
After shouting many times, a man came out.
この 屋敷 の 主人 、宰相 殿 です。
|やしき||あるじ|さいしょう|しんがり|
|||master|prime minister||
I am the Prime Minister, the owner of this mansion.
「だれ だ 、声 が した が…。
||こえ|||
|||||(subject marker)
"Who is it, I heard a voice...
おかしい な 、だれ も いない 」
||||not
It's funny, there's no one there."
「います!ここ に います!」
am|||
見る と 、靴 の 後ろ に 、とても 小さい 男 が います。
みる||くつ||うしろ|||ちいさい|おとこ||
Look, there's a very small man behind the shoe.
宰相 殿 は びっくり しました。
さいしょう|しんがり|||
|||surprised|
The chancellor was surprised.
「何者 だ。何の 用 だ 」
なにもの||なんの|よう|
"Who are you? What do you want?"
「一 寸 法師 です。
ひと|すん|ほうし|
摂津 から 来ました。ここ で 働きたい です 」
せっつ||きました|||はたらきたい|
||||||is
宰相 殿 は 、おもしろい と 思いました。
さいしょう|しんがり||||おもいました
|||||thought
「じゃあ 、娘 の 遊び 相手 に なり なさい 」 「ありがとう ございます!」
|むすめ||あそび|あいて|||||
well|||||||||thank
"Then, be my daughter's playmate." "Thank you!"
宰相 殿 の 姫 様 は 、十三 歳 です。
さいしょう|しんがり||ひめ|さま||じゅうさん|さい|
|||princess|||||is
The Prime Minister's princess is 13 years old.
とても 可愛 いくて 親切な 姫 様 でした から 、一 寸 法師 は すぐ 好きに なりました。
|かわい||しんせつな|ひめ|さま|||ひと|すん|ほうし|||すきに|
||and|kind|||||||||||became
She was a very sweet and kind princess, and Issun-boshi immediately fell in love with her.
姫 様 も 一 寸 法師 を 気 に 入って 、いっしょに 遊んだり 、勉強 したり しました。
ひめ|さま||ひと|すん|ほうし||き||はいって||あそんだり|べんきょう||
princess|||||||||||playing|||
The princess also liked Issunboshi and played and studied with him.
ある 日 、姫 様 は 遠く の お 寺 へ お参り に 行きました。
|ひ|ひめ|さま||とおく|||てら||おまいり||いきました
there|||||far|||||praying||
One day, the princess went to visit a distant temple.
もちろん 、一 寸 法師 も いっしょです。
|ひと|すん|ほうし||
|||||together
Of course, Issun-boshi is also there.
その頃 、京都 に は 怖 ろ しい 鬼 が いて 、ときどき 若い 娘 を 攫って いました。
そのころ|みやこ|||こわ|||おに||||わかい|むすめ||つかって|
that time||||||||||||||snatched|was
At that time, there was a scary demon in Kyoto who would sometimes kidnap young girls.
宰相 殿 は 心配 して 、数 人 の 男 を 姫 様 の 護衛 に つけました。
さいしょう|しんがり||しんぱい||すう|じん||おとこ||ひめ|さま||ごえい||
|||||||||||||escort||assigned
Worried, the prime minister sent several men to guard the princess.
その 、お 寺 参り の 帰り道 でした。
||てら|まいり||かえりみち|
||||||was
I was on my way home from a temple visit.
薄暗い ところ を 歩いて いる と 、突然 鬼 が 現れました。
うすぐらい|||あるいて|||とつぜん|おに||あらわれました
dim|||||||||appeared
「きれいな 娘 だ。もらう ぞ 」
|むすめ|||
"She's a beautiful girl. I'll take it."
護衛 の 男 たち は 刀 を 抜きました。
ごえい||おとこ|||かたな||ぬきました
||||(topic marker)|||drew
The guard men drew their swords.
しかし 、鬼 は とても 大きくて 強かった です から 、すぐ 負けました。
|おに|||おおきくて|つよかった||||まけました
however|||||strong||||lost
However, the demon was so big and strong that he was soon defeated.
一 寸 法師 は 針 を 持って 、姫 様 の 前 に 立ちました。
ひと|すん|ほうし||はり||もって|ひめ|さま||ぜん||たちました
|sun|monk||||||||||stood
「姫 様 、私 が 守ります!」
ひめ|さま|わたくし||まもります
||||will protect
鬼 は 一 寸 法師 を 見る と 、笑いました。
おに||ひと|すん|ほうし||みる||わらいました
demon||||||||laughed
When the demon saw Issunboshi, he laughed.
「小さい 男 だ な。腹 の 足し に も なら ない 」
ちいさい|おとこ|||はら||たし||||
||||||||||not
"You're a small man. It's not even good for your stomach."
そう 言って 、一 寸 法師 を つまんで 、飲み込みました。
|いって|ひと|すん|ほうし|||のみこみました
so||||||picked|swallowed
Saying that, he pinched Issunboshi and swallowed it.
「ああ 、一 寸 法師 …」姫 様 は 倒れました。
|ひと|すん|ほうし|ひめ|さま||たおれました
ah|||||||collapsed
一 寸 法師 は 鬼 の お腹 の 中 に 入る と 、お腹 の 壁 に 針 を 刺しました。
ひと|すん|ほうし||おに||おなか||なか||はいる||おなか||かべ||はり||さしました
|sun|||||||||||||||||stabbed
When Issunboshi entered the demon's stomach, he pierced the wall of the stomach with a needle.
「痛い!痛い!」
いたい|いたい
|painful
鬼 は 苦しみました。
おに||くるしみました
demon||suffered
一 寸 法師 は 何度 も 何度 も 刺しました。
ひと|すん|ほうし||なんど||なんど||さしました
|sun|||||||
「 痛い!やめて くれ!」
いたい||
||for me
鬼 は 倒れて 、一 寸 法師 を 吐き出しました。
おに||たおれて|ひと|すん|ほうし||はきだしました
demon|||||||exhaled
The demon fell down and spat out Issunboshi.
「まだ やる か 」 「いいえ 、許して ください。これ を あげます 」
||||ゆるして||||
still||||||||give
"Are you still going?" "No, please forgive me. I'll give you this."
鬼 は 一 寸 法師 に 、打ち出 の 小槌 を あげました。
おに||ひと|すん|ほうし||うちだ||こづち||
ogre||||||magic||magic mallet||
The demon gave Issunboshi a hammer.
「これ を 振る と 、何でも 欲しい もの が 出ます 」 そう 言って 、鬼 は 逃げて 行きました。
||ふる||なんでも|ほしい|||でます||いって|おに||にげて|いきました
this||||||||||||||went
一 寸 法師 は 姫 様 を 介抱 しました。
ひと|すん|ほうし||ひめ|さま||かいほう|
|||||||took care of|
「姫 様 、姫 様 、鬼 は 逃げて 行きました よ。あの 小槌 を もらいました 」
ひめ|さま|ひめ|さま|おに||にげて|いきました|||こづち||
princess||||||||||||
"Princess, princess, the demon ran away. I got that gavel."
「ありがとう 、一 寸 法師 」姫 様 は 、打ち出 の 小槌 を 拾いました。
|ひと|すん|ほうし|ひめ|さま||うちだ||こづち||ひろいました
thank you|||||||||||picked up
"Thank you, Issunboshi." The princess picked up the hammer.
「あなた は 、何 が 欲しい です か 」 「私 は …、私 は 背 が 欲しい です 」
||なん||ほしい|||わたくし||わたくし||せ||ほしい|
you||||||||||(topic marker)|height|||is
"What do you want?" "I... I want tall."
姫 様 は 一 寸 法師 に 向かって 、打ち出 の 小槌 を 振りました。
ひめ|さま||ひと|すん|ほうし||むかって|うちだ||こづち||ふりました
||||||||magic||||waved
The princess swung her mallet at Issunboshi.
「一 寸 法師 の 背 が 欲しい。普通の 背 の 高 さ に なって ください 」 一 度 振る と 、背 が 一 尺 伸びました。
ひと|すん|ほうし||せ||ほしい|ふつうの|せ||たか|||||ひと|たび|ふる||せ||ひと|しゃく|のびました
one|sun|||||||||||||||||||||shaku|grew
"I want Issunboshi's height. Please be normal height."
二 度 振る と 三 尺 、三 度 目 は 六 尺 ぐらい に なりました。
ふた|たび|ふる||みっ|しゃく|みっ|たび|め||むっ|しゃく|||
|||||shaku|||||||||became
The second time I shook it, it was 3 shaku, and the third time it was about 6 shaku.
一 寸 法師 は 嬉しく なりました。立ったり 屈 んだ り 、後ろ を 見たり 、飛んだり しました。
ひと|すん|ほうし||うれしく||たったり|くっ|||うしろ||みたり|とんだり|
one|sun||(topic marker)|happily|||bent|||||||did
Issunboshi became happy. I stood, crouched, looked behind, and flew.
それ から 、二 人 で 宰相 殿 の 屋敷 へ 帰りました。
||ふた|じん||さいしょう|しんがり||やしき||かえりました
that|||||prime minister|||||
After that, the two of us returned to the Prime Minister's mansion.
この 話 は とても 有名に なりました から 、帝 も 一 寸 法師 に 会い たく なりました。
|はなし|||ゆうめいに|||みかど||ひと|すん|ほうし||あい||
this|||||||emperor||||||||became
This story became so famous that even the emperor wanted to see Issun-boshi.
一 寸 法師 は 内裏 へ 呼ば れました。
ひと|すん|ほうし||だいり||よば|
one||||imperial palace|||
Issunboshi was summoned to the Imperial Palace.
帝 は 一 寸 法師 が 気 に 入って 、少将 の 位 を 授けました。
みかど||ひと|すん|ほうし||き||はいって|しょうしょう||くらい||さずけました
emperor||||||||taken a liking|general||rank||bestowed
The emperor liked Issunboshi and gave him the rank of Major General.
それ から 、人々 は 一 寸 法師 は 「堀 河 の 少将 」と 呼びました。
||ひとびと||ひと|すん|ほうし||ほり|かわ||しょうしょう||よびました
it||||||||moat|||||called
After that, people called Issunboshi "Horikawa no Shosho".
堀 河 の 少将 は 、姫 様 と 結婚 しました。
ほり|かわ||しょうしょう||ひめ|さま||けっこん|
|||||||||got married
Major General Horikawa married a princess.
そして 、摂津 の 国 から 両親 を 連れて 来て 、みんな で 仲良く 暮らしました。
|せっつ||くに||りょうしん||つれて|きて|||なかよく|くらしました
|Settsu||||||||||harmoniously|lived
Then, he brought his parents from Settsu Province, and they all lived in harmony.