清水 の 観音 さま の お告げ きよみず||かんのん|||おつげ Prayer of the Kannon of Shimizu Oración del Bodhisattva Avalokitesvara de Shimizu Bön av Avalokitesvara Bodhisattva av Shimizu 清水观音的讯息

清水 の 観音 さま の お告げ きよみず||かんのん|||おつげ

むかし むかし 、 運 に めぐま れ ない 男 が 幸運 を 祈って 、 清水 の 観音 さま へ 願 かけ に 行き ました 。 ||うん|||||おとこ||こううん||いのって|きよみず||かんのん|||ねがい|||いき| 「 観音 さま 。 かんのん| おれ は 何 を やって も 運 に めぐま れ ず 、 失敗 ばかり です 。 ||なん||||うん|||||しっぱい|| どうか おれ に も 、 幸運 を 授けて ください 」 　 すると 満願 の 前夜 、 夢 枕 に 観音 さま が 現れて 、 ありがたい お告げ を して くれ ました 。 ||||こううん||さずけて|||まんがん||ぜんや|ゆめ|まくら||かんのん|||あらわれて||おつげ|||| 「 お前 は よくよく 運 の ない 男 だ が 、 実に 正直に 生きて おる 。 おまえ|||うん|||おとこ|||じつに|しょうじきに|いきて| その ほうび に 、 一 つ だけ 運 を さずけよう 。 |||ひと|||うん|| 明朝 、 お 堂 から 飛び降りて み よ 」 「 えっ 、 飛び降りる のです か ？ みょうちょう||どう||とびおりて||||とびおりる|| 」 　 男 が 目 を 覚ます と 、 ちょうど 夜明け でした 。 おとこ||め||さます|||よあけ| 「 もしかすると 、 おれ は 死ぬ かも 知れ ない 。 |||しぬ||しれ| しかし 、 観音 さま の お告げ だ 。 |かんのん|||おつげ| このまま 不運 続き で 、 生きて いく より は 、・・・ ええ い ！ |ふうん|つづき||いきて||||| 」 　 男 が お 堂 から 飛び降りる と 、 その 拍子 に 目玉 が 二 つ 抜け落ちて しまい ました 。 おとこ|||どう||とびおりる|||ひょうし||めだま||ふた||ぬけおちて|| 「 あ あっ 、 これ は 大変だ ！ ||||たいへんだ 」 　 男 が あわてて 目玉 を 拾う と すぐ に はめた のです が 、 その はめた 目玉 の 片方 は 、 前 後ろ が 反対だった のです 。 おとこ|||めだま||ひろう|||||||||めだま||かたほう||ぜん|うしろ||はんたいだった| しかし その おかげ で 、 男 は 腹 の 中 が 手 に 取る ように 見える のです 。 ||||おとこ||はら||なか||て||とる||みえる| 「 なるほど 、 なるほど 、 体 の 中 は 、 こう なって いた の か 」 　 その後 、 男 は 医者 に なって 大もうけ した と いう こと です 。 ||からだ||なか|||||||そのご|おとこ||いしゃ|||おおもうけ|||||

おしまい