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Fairy Tales, とり年 生まれ

とり年 生まれ

とり 年 生まれ

むかし むかし 、 ある ところ に 、 吉 四六 さん と いう 、 ゆかいな 人 が い ました 。 吉 四六 さん の 村 の 庄屋 さん は 、 たくさんの ニワトリ を 飼って い ます が 、 ニワトリ を 放し飼い に する ので 村人 たち は すっかり 困って い ました 。 「 また 、 庄屋 さん と この ニワトリ が 、 家 の 野菜 畑 を 荒らした ぞ 」 「 こっち は 、 ほし もみ が 食わ れて しまった 」 そこ で 村人 たち が 集まって 、 庄屋 さん の 所 へ 文句 を 言い に 行った のです 。 「 庄屋 さん 、 ニワトリ の 放し飼い は 止めて 下さ れ 」 すると 庄屋 さん は 、 平気な 顔 で 、 「 わし は 、 酉 年 ( とり ど し ) 生まれ だ から 、 ニワトリ だけ は 大事に 飼わ なければ なら ん ので な 」 と 、 言って 、 放し飼い を 止めよう と し ませ ん 。 そんな ある 時 、 この ニワトリ が 吉 四六 の 野菜 畑 に 入って 、 大根 の 葉 を すっかり 食い荒らして しまい ました 。 「 あ あっ 、 家 の 大根 が ! 」 怒った 吉 四六 さん は 大きな 草刈り がま を 振り上げて 、 畑 を 荒らす 十 羽 の ニワトリ を 殺して しまい ました 。 それ を 知った おかみ さん は 、 びっくり です 。 「 お前 さん 、 大変な 事 を して くれた ねえ 。 庄屋 さん に 、 何と 言って あやまり に 行ったら い い ん だい ? 」 「 なあ に 、 任せて おけ 。 それ より 今夜 は 村 の 衆 を 呼んで 、 鳥 料理 の ごちそう だ 」 吉 四六 さん は 、 平気な 顔 で 言い ました 。

さて 次の 朝 、 吉 四六 さん は 大がま を 振り 上げて 、 庄屋 さん の 家 に 飛び 込み ました 。 「 もう 、 我慢 なら ねえ ! 村 の 衆 に 代わって 、 庄屋 さん の 首 を もらい に 来た ! 」 「 こら 、 吉 四六 ! それ は 何の 事 だ ! ? 」 「 おめえ さま を 生かして おけば 、 村 の 衆 の 命 が 危ねえ から だ 」 「 命 が 危ない ? そら 、 一体 どうして ? 」 「 庄屋 さん とこ じゃ 、 ニワトリ を 放し飼い に しとる だろう が ! 」 「 そ 、 そりゃ 、 わし が 酉年 の 生まれ だ から 、 ニワトリ を 」 「 それ だ ! だ から おら 、 おめえ さま の 首 を 切り に 来た んだ 。 村 の 衆 の 命 が 危 ねえ 」 吉 四六 さん は 、 大 がま を 振り 上げて 言い ました 。 「 ま 、 待って くれ 、 吉 四六 。 ニワトリ の 放し飼い が 、 何で 村 の 衆 の 命 に ? 」 「 そら 、 庄屋 さん 、 考えて も みなさ れ 。 みんな が 自分 の 生まれ 年 の けもの を 放し飼い に したら どう なる か 。 お前 さま は 酉 年 だ から まだ いい が 、 村 の 中 に は トラ 年 生まれ も 、 竜 年 生まれ も いる 。 トラ や 竜 を 放し飼い に したら 、 村 の 衆 の 命 は どう なる ? ! 」 吉 四六 さん は 一 段 と 高く 、 大 がま を 振り 上げ ました 。 「 わかった 、 わかった 。 放し飼い は やめる から ! いや 、 もう 二度と ニワトリ は 飼わ ない から ! だ から 、 かま を 下ろして くれ ! 」 庄屋 さん は 吉 四六 さん に 、 ぺこ ぺこ と 頭 を 下げて 頼み ました 。 「 そう か 。 村 の 衆 の 命 が 危 ねえ から 、 ニワトリ 十 羽 の 首 は もらった が 、 庄屋 さま の 首 は 止め と する か 」 吉 四六 さん は そう 言う と 、 振り 上げた 大 がま を 下ろして 引きあげて 行き ました 。

おしまい

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とり年 生まれ とり とし|うまれ geboren im Jahr des Vogels born in the year of the bird 出生于鸟年

とり 年 生まれ |とし|うまれ

むかし むかし 、 ある ところ に 、 吉 四六 さん と いう 、 ゆかいな 人 が い ました 。 |||||きち|しろく|||||じん||| 吉 四六 さん の 村 の 庄屋 さん は 、 たくさんの ニワトリ を 飼って い ます が 、 ニワトリ を 放し飼い に する ので 村人 たち は すっかり 困って い ました 。 きち|しろく|||むら||しょうや||||にわとり||かって||||にわとり||はなしがい||||むらびと||||こまって|| 「 また 、 庄屋 さん と この ニワトリ が 、 家 の 野菜 畑 を 荒らした ぞ 」 「 こっち は 、 ほし もみ が 食わ れて しまった 」   そこ で 村人 たち が 集まって 、 庄屋 さん の 所 へ 文句 を 言い に 行った のです 。 |しょうや||||にわとり||いえ||やさい|はたけ||あらした|||||||くわ|||||むらびと|||あつまって|しょうや|||しょ||もんく||いい||おこなった| "The village headman and his chickens have again trashed our vegetable patch." "Over here, starflowers have been eaten." So the villagers gathered and went to the village headman to complain. 「 庄屋 さん 、 ニワトリ の 放し飼い は 止めて 下さ れ 」   すると 庄屋 さん は 、 平気な 顔 で 、 「 わし は 、 酉 年 ( とり ど し ) 生まれ だ から 、 ニワトリ だけ は 大事に 飼わ なければ なら ん ので な 」 と 、 言って 、 放し飼い を 止めよう と し ませ ん 。 しょうや||にわとり||はなしがい||とどめて|くださ|||しょうや|||へいきな|かお||||とり|とし||||うまれ|||にわとり|||だいじに|かわ|||||||いって|はなしがい||とどめよう|||| "Mr. Headman, please don't let the chickens run free." The village headman looked at him with a nonchalant expression and said, "I was born in the year of the rooster, so I have to take good care of my chickens. They will not stop letting the animals roam free, saying, "We're not going to let them run free. そんな ある 時 、 この ニワトリ が 吉 四六 の 野菜 畑 に 入って 、 大根 の 葉 を すっかり 食い荒らして しまい ました 。 ||じ||にわとり||きち|しろく||やさい|はたけ||はいって|だいこん||は|||くいあらして|| One day, this chicken entered Kishiroku's vegetable patch and devoured all the radish leaves. 「 あ あっ 、 家 の 大根 が ! ||いえ||だいこん| 」   怒った 吉 四六 さん は 大きな 草刈り がま を 振り上げて 、 畑 を 荒らす 十 羽 の ニワトリ を 殺して しまい ました 。 いかった|きち|しろく|||おおきな|くさかり|||ふりあげて|はたけ||あらす|じゅう|はね||にわとり||ころして|| それ を 知った おかみ さん は 、 びっくり です 。 ||しった||||| The housewife was astonished to learn this. 「 お前 さん 、 大変な 事 を して くれた ねえ 。 おまえ||たいへんな|こと|||| 庄屋 さん に 、 何と 言って あやまり に 行ったら い い ん だい ? しょうや|||なんと|いって|||おこなったら|||| 」 「 なあ に 、 任せて おけ 。 ||まかせて| それ より 今夜 は 村 の 衆 を 呼んで 、 鳥 料理 の ごちそう だ 」   吉 四六 さん は 、 平気な 顔 で 言い ました 。 ||こんや||むら||しゅう||よんで|ちょう|りょうり||||きち|しろく|||へいきな|かお||いい| Instead, tonight we invite the villagers over for a bird feast." Mr. Kishiroku said with a nonchalant expression on his face.

さて 次の 朝 、 吉 四六 さん は 大がま を 振り 上げて 、 庄屋 さん の 家 に 飛び 込み ました 。 |つぎの|あさ|きち|しろく|||だい がま||ふり|あげて|しょうや|||いえ||とび|こみ| 「 もう 、 我慢 なら ねえ ! |がまん|| "I can't stand it anymore! 村 の 衆 に 代わって 、 庄屋 さん の 首 を もらい に 来た ! むら||しゅう||かわって|しょうや|||くび||||きた I came to ask for the headman's head on behalf of the villagers! 」 「 こら 、 吉 四六 ! |きち|しろく それ は 何の 事 だ ! ||なんの|こと| ? 」 「 おめえ さま を 生かして おけば 、 村 の 衆 の 命 が 危ねえ から だ 」 「 命 が 危ない ? お め え|||いかして||むら||しゅう||いのち||き ねえ|||いのち||あぶない ? ? "Because if you let her live, the lives of the people in the village will be in danger. "Lives in danger? そら 、 一体 どうして ? |いったい| See, why on earth? 」 「 庄屋 さん とこ じゃ 、 ニワトリ を 放し飼い に しとる だろう が ! しょうや||||にわとり||はなしがい||し とる|| " "The village headman's home must have taken to letting his chickens roam free! 」 「 そ 、 そりゃ 、 わし が 酉年 の 生まれ だ から 、 ニワトリ を 」 「 それ だ ! ||||とり ねん||うまれ|||にわとり||| だ から おら 、 おめえ さま の 首 を 切り に 来た んだ 。 |||お め え|||くび||きり||きた| That's why I've come to cut off your head. 村 の 衆 の 命 が 危 ねえ 」   吉 四六 さん は 、 大 がま を 振り 上げて 言い ました 。 むら||しゅう||いのち||き||きち|しろく|||だい|||ふり|あげて|いい| 「 ま 、 待って くれ 、 吉 四六 。 |まって||きち|しろく ニワトリ の 放し飼い が 、 何で 村 の 衆 の 命 に ? にわとり||はなしがい||なんで|むら||しゅう||いのち| 」 「 そら 、 庄屋 さん 、 考えて も みなさ れ 。 |しょうや||かんがえて||みな さ| みんな が 自分 の 生まれ 年 の けもの を 放し飼い に したら どう なる か 。 ||じぶん||うまれ|とし||||はなしがい||||| お前 さま は 酉 年 だ から まだ いい が 、 村 の 中 に は トラ 年 生まれ も 、 竜 年 生まれ も いる 。 おまえ|||とり|とし||||||むら||なか|||とら|とし|うまれ||りゅう|とし|うまれ|| You are still in the year of the rooster, but in our village there are people born in the year of the tiger and people born in the year of the dragon. トラ や 竜 を 放し飼い に したら 、 村 の 衆 の 命 は どう なる ? とら||りゅう||はなしがい|||むら||しゅう||いのち||| ! 」   吉 四六 さん は 一 段 と 高く 、 大 がま を 振り 上げ ました 。 きち|しろく|||ひと|だん||たかく|だい|||ふり|あげ| ! " Kishiroku-san swung his big hoop a little higher. 「 わかった 、 わかった 。 放し飼い は やめる から ! はなしがい||| I'm not going to let them run free anymore! いや 、 もう 二度と ニワトリ は 飼わ ない から ! ||にどと|にわとり||かわ|| だ から 、 かま を 下ろして くれ ! ||||おろして| 」   庄屋 さん は 吉 四六 さん に 、 ぺこ ぺこ と 頭 を 下げて 頼み ました 。 しょうや|||きち|しろく||||||あたま||さげて|たのみ| 「 そう か 。 村 の 衆 の 命 が 危 ねえ から 、 ニワトリ 十 羽 の 首 は もらった が 、 庄屋 さま の 首 は 止め と する か 」   吉 四六 さん は そう 言う と 、 振り 上げた 大 がま を 下ろして 引きあげて 行き ました 。 むら||しゅう||いのち||き|||にわとり|じゅう|はね||くび||||しょうや|||くび||とどめ||||きち|しろく||||いう||ふり|あげた|だい|||おろして|ひきあげて|いき| I have received the heads of ten chickens because the lives of the villagers are at stake, but not the head of the village headman? Kishiroku then lowered the large mast that he had raised and pulled it back up.

おしまい