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世界の昔話, ホジャおじさんの金貨裁判

ホジャ おじさん の 金貨 裁判

ホジャ おじさん の 金貨 裁判

むかし むかし 、 トルコ の 国 に 、 ナスレッディン ・ ホジャ と 言う 、 とても 変わった 人 が い ました 。 その ホジャ おじさん の 隣 に 、 お節介 焼き で 人 の 事 に うるさく 口出し を する 、 お 金持ち の 商人 が 住んで い ました 。 ホジャ おじさん は 、 いつか その 悪い くせ を 治して やろう と 考えて い ました 。

ある 日 の 事 、 ホジャ おじさん は 、 「 神さま 、 どうか この ホジャ め に 、 金貨 を お 授け 下さい 。 それ も 、 きっかり 百 枚 です 。 一 枚 でも 足り なければ いり ませ ん 」 と 、 わざと 大声 で お 祈り を 始め ました 。 思った 通り 、 隣 の 商人 が これ を 聞き つけ ました 。 「 よし 、 ホジャ を から かってやろう 」 商人 は 九十九 枚 の 金貨 を 袋 に 入れて 、 ホジャ おじさん の 家 の 庭 へ 投げ 込み ました 。 「 おや ? おおっ ! これ は 金貨 で は ない か ! ありがたい 。 神さま は さっそく 、 願い を 聞き入れて 下さった 」 ホジャ おじさん は 、 さっそく 袋 の 金貨 を 数え 始め ました 。 「・・・九十七、 九十八 、 九十九 、 おや 、 一 枚 足り ない ぞ 」 隣 の 商人 は ニヤニヤ し ながら 、 ホジャ おじさん が どう する か のぞき 込んで い ます 。 「 う ー む 、 きっかり 百 枚 は ない けれど 、 そこ は 偉大な 神さま の 事 だ 。 そのうち 残り の 一 枚 も 下さる だろう 」 ホジャ おじさん は 、 そのまま 金貨 の 袋 を 持って 家 へ 入って 行き ました 。 あわてた の は 、 商人 です 。 さっそく 、 ホジャ おじさん の 家 へ 駆け 込み ました 。 「 ホジャ 、 お前 が 今 拾った 金貨 は 、 冗談 の つもりで 、 わし が 投げ 込んだ のだ 。 返して くれ 」 「 え ? そんな 金貨 なんか 、 知り ませ ん よ 」 商人 が いくら 頼んで も 、 ホジャ おじさん は 返して くれ ませ ん 。 「 ようし 、 それ なら 裁判 所 に 訴え 出て 取り 返す が 、 それ でも いい の か ! 」 「 いい です と も 、 どうぞ お 気 の 済む 様 に 。 でも 、 わたし は 貧乏だ から 、 裁判 所 に 着て 行く 着物 を 持って い ませ ん 。 それ に 、 あんな 遠く まで 歩いて 行く の は ごめんです ね 」 そこ で 商人 は 仕方なく 、 ホジャ おじさん に きれいな 着物 と ロバ を 貸して やり ました 。

さて 、 裁判 が 始まり ました 。 商人 は 、 裁判 官 に 頼み ました 。 「 裁判 官 さま 。 どうか 、 わし の 金貨 を 取り 返して 下さい 」 する と 裁判 官 は 、 ホジャ おじさん に 尋ね ました 。 「 この 商人 の 言う 事 に 、 間違い ない の か ? ホジャ 、 そち の 言い分 は ? 」 「 はい 、 その 男 の 言う 事 なんて でたらめです よ 。 考えて も みて 下さい 。 今時 、 百 枚 近い 金貨 を 、 訳 も なく くれる 人 が どこ に いる もの です か 。 それ に その 男 と きたら 、 今 わたし が 着て いる 着物 も 、 自分 の 物 だ と 言いはる ような 奴 でして 」 「 何 を 言う か ! その 着物 は わし の 物 じゃ ! 」 「 ほら ね 。 その うち に 、 わたし が 乗って 来た ロバ も 、 自分 の 物 だって 言い 出し ます よ 」 「 何 を 言う か ! あの ロバ は わし の 物 だ ! 」 この やりとり を 見て 、 裁判 官 が 言い ました 。 「 なるほど 、 これ は ひどい うそつき だ 。 この 商人 の 言う 事 は 信用 出来 ない 。 よって 金貨 は 、 ホジャ の 物 と する 」 「 そっ 、 そんな ー 」 商人 は 裁判 に 負けて 、 しょんぼり 家 へ 帰って 行き ました 。 次の 日 、 ホジャ おじさん は 商人 に 、 ロバ も 、 着物 も 、 金貨 も 、 全部 返して やり ました 。 その 時 から 商人 は 、 二度と 人 の 事 に 余計な 口出し は し なく なり ました 。

おしまい

ホジャ おじさん の 金貨 裁判 |||きんか|さいばん Uncle Hoja's Gold Coin Trial

ホジャ おじさん の 金貨 裁判 |||きんか|さいばん Onkel Hojas Goldmünzenprozess Uncle Hoja's Gold Coin Trial

むかし むかし 、 トルコ の 国 に 、 ナスレッディン ・ ホジャ と 言う 、 とても 変わった 人 が い ました 。 ||とるこ||くに|||||いう||かわった|じん||| Es war einmal eine sehr seltsame Person im Land der Türkei namens Nasreddin Hoja. Once upon a time, there was a very strange person in the country of Turkey called Nasreddin Hoja. その ホジャ おじさん の 隣 に 、 お節介 焼き で 人 の 事 に うるさく 口出し を する 、 お 金持ち の 商人 が 住んで い ました 。 ||||となり||おせち かい|やき||じん||こと|||くちだし||||かねもち||しょうにん||すんで|| Neben seinem Onkel Hoja lebte ein reicher Kaufmann, der nervte und laute Geräusche über Menschen machte. Next to Uncle Hoja, there lived a rich merchant who was annoying about people by grilling sushi. ホジャ おじさん は 、 いつか その 悪い くせ を 治して やろう と 考えて い ました 。 |||||わるい|||なおして|||かんがえて|| Onkel Hoja dachte, dass er eines Tages die schlechte Angewohnheit heilen würde. Uncle Hoja was thinking that one day he would cure the bad habit.

ある 日 の 事 、 ホジャ おじさん は 、 「 神さま 、 どうか この ホジャ め に 、 金貨 を お 授け 下さい 。 |ひ||こと||||かみさま||||||きんか|||さずけ|ください Eines Tages sagte Onkel Hoja: "Gott, bitte gib mir eine Goldmünze für diese Hoja. One day, Uncle Hoja said, "God, please give me a gold coin for this Hoja. それ も 、 きっかり 百 枚 です 。 |||ひゃく|まい| Das sind genau hundert. That's exactly 100. 一 枚 でも 足り なければ いり ませ ん 」 と 、 わざと 大声 で お 祈り を 始め ました 。 ひと|まい||たり|||||||おおごえ|||いのり||はじめ| Ich fing gerade an laut zu beten und sagte: "Ich brauche nicht einmal einen." I don't need even one sheet, "he began praying in a loud voice on purpose. 思った 通り 、 隣 の 商人 が これ を 聞き つけ ました 。 おもった|とおり|となり||しょうにん||||きき|| Wie erwartet hörte der nächste Händler dies. As I expected, the merchant next door heard this. 「 よし 、 ホジャ を から かってやろう 」   商人 は 九十九 枚 の 金貨 を 袋 に 入れて 、 ホジャ おじさん の 家 の 庭 へ 投げ 込み ました 。 ||||かって やろう|しょうにん||つくも|まい||きんか||ふくろ||いれて||||いえ||にわ||なげ|こみ| „Okay, lass uns über Hoja lustig machen.“ Der Händler steckte neunundneunzig Goldmünzen in eine Tasche und warf sie in den Hof von Onkel Hojas Haus. "Okay, let's make fun of Hoja." The merchant put ninety-nine gold coins in a bag and threw them into the yard of Uncle Hoja's house. 「 おや ? "Ah? おおっ ! おお っ Oh! Oh! これ は 金貨 で は ない か ! ||きんか|||| Ist das nicht eine Goldmünze? This is a gold coin! ありがたい 。 Danke dir. Thanks . 神さま は さっそく 、 願い を 聞き入れて 下さった 」   ホジャ おじさん は 、 さっそく 袋 の 金貨 を 数え 始め ました 。 かみさま|||ねがい||ききいれて|くださった|||||ふくろ||きんか||かぞえ|はじめ| Gott nahm seinen Wunsch sofort an. "Onkel Hoja begann sofort, die Goldmünzen in seiner Tasche zu zählen. God immediately listened to my wishes. ”Uncle Hoja immediately began counting the gold coins in the bag. 「・・・九十七、 九十八 、 九十九 、 おや 、 一 枚 足り ない ぞ 」   隣 の 商人 は ニヤニヤ し ながら 、 ホジャ おじさん が どう する か のぞき 込んで い ます 。 きゅうじゅうしち|きゅうじゅうはち|つくも||ひと|まい|たり|||となり||しょうにん||||||||||||こんで|| „... 97, 98, 99, hey, ich habe nicht genug.“ Der nächste Händler grinst und untersucht, was Onkel Hoja tun wird. "... 97, 98, 99, oh, one is missing." The merchant next door is grinning, looking into what Uncle Hoja will do. 「 う ー む 、 きっかり 百 枚 は ない けれど 、 そこ は 偉大な 神さま の 事 だ 。 |-|||ひゃく|まい||||||いだいな|かみさま||こと| "Ähm, es gibt nicht genau 100, aber es geht um den Großen Gott. "Hmm, there aren't exactly 100, but that's the great God. そのうち 残り の 一 枚 も 下さる だろう 」   ホジャ おじさん は 、 そのまま 金貨 の 袋 を 持って 家 へ 入って 行き ました 。 その うち|のこり||ひと|まい||くださる||||||きんか||ふくろ||もって|いえ||はいって|いき| Ich werde ihm den restlichen geben. «Onkel Hoja ging mit einer Tüte Goldmünzen direkt ins Haus. He will give me the other one. "Uncle Hoja went into the house with a bag of gold coins. あわてた の は 、 商人 です 。 |||しょうにん| Ich wurde gehetzt, um ein Kaufmann zu sein. It was the merchant who panicked. さっそく 、 ホジャ おじさん の 家 へ 駆け 込み ました 。 ||||いえ||かけ|こみ| Sofort rannte ich in Onkel Hojas Haus. I immediately ran to Uncle Hoja's house. 「 ホジャ 、 お前 が 今 拾った 金貨 は 、 冗談 の つもりで 、 わし が 投げ 込んだ のだ 。 |おまえ||いま|ひろった|きんか||じょうだん|||||なげ|こんだ| "Hoja, die Goldmünze, die du gerade aufgehoben hast, wurde von mir als Witz hineingeworfen. Hodja, the gold coin you just picked up was thrown in by me as a joke. 返して くれ 」 「 え ? かえして|| Bitte kehre zurück. "" Eh? そんな 金貨 なんか 、 知り ませ ん よ 」   商人 が いくら 頼んで も 、 ホジャ おじさん は 返して くれ ませ ん 。 |きんか||しり||||しょうにん|||たのんで|||||かえして||| Ich weiß nichts über solche Goldmünzen. "Egal wie viele Händler fragen, Onkel Hoja wird sie zurückgeben. I don't know about such gold coins. "No matter how much the merchant asks, Uncle Hoja will not return it. 「 ようし 、 それ なら 裁判 所 に 訴え 出て 取り 返す が 、 それ でも いい の か ! |||さいばん|しょ||うったえ|でて|とり|かえす|||||| "Okay, dann gehe ich zum Gericht und hole es zurück, aber ist das okay? "Well, then I'll appeal to the court and get it back, but is that okay! 」 「 いい です と も 、 どうぞ お 気 の 済む 様 に 。 ||||||き||すむ|さま| "Gut, aber bitte haben Sie etwas Geduld. " I will be happy to help you. でも 、 わたし は 貧乏だ から 、 裁判 所 に 着て 行く 着物 を 持って い ませ ん 。 |||びんぼうだ||さいばん|しょ||きて|いく|きもの||もって||| Aber ich bin arm, also habe ich keinen Kimono, um vor Gericht zu gehen. But I'm poor, so I don't have a kimono to go to the courtroom. それ に 、 あんな 遠く まで 歩いて 行く の は ごめんです ね 」   そこ で 商人 は 仕方なく 、 ホジャ おじさん に きれいな 着物 と ロバ を 貸して やり ました 。 |||とおく||あるいて|いく|||ごめん です||||しょうにん||しかたなく|||||きもの||ろば||かして|| Und es tut mir leid, so weit zu gehen. «Der Kaufmann hatte keine andere Wahl, als Onkel Hoja einen schönen Kimono und Esel zu leihen. Besides, I'm sorry to walk so far. "There, the merchant had no choice but to lend Uncle Hoja a beautiful kimono and donkey.

さて 、 裁判 が 始まり ました 。 |さいばん||はじまり| Nun, der Prozess hat begonnen. Now, the trial has begun. 商人 は 、 裁判 官 に 頼み ました 。 しょうにん||さいばん|かん||たのみ| Der Kaufmann fragte den Richter. The merchant asked the judge for help. 「 裁判 官 さま 。 さいばん|かん| "Richter. どうか 、 わし の 金貨 を 取り 返して 下さい 」   する と 裁判 官 は 、 ホジャ おじさん に 尋ね ました 。 |||きんか||とり|かえして|ください|||さいばん|かん|||||たずね| Bitte, hol mir mein Gold zurück “, fragte der Richter Onkel Hoja. 「 この 商人 の 言う 事 に 、 間違い ない の か ? |しょうにん||いう|こと||まちがい||| "Ist dieser Händler sicher? "Is there anything wrong with what this merchant says? ホジャ 、 そち の 言い分 は ? |||いいぶん| Hoja, worum geht es? Hoja, what's your side of the story? 」 「 はい 、 その 男 の 言う 事 なんて でたらめです よ 。 ||おとこ||いう|こと||| "Ja, es ist Blödsinn, was der Mann sagt. "Yes, what the man says is bullshit. 考えて も みて 下さい 。 かんがえて|||ください Bitte denken Sie darüber nach. Please think about it. 今時 、 百 枚 近い 金貨 を 、 訳 も なく くれる 人 が どこ に いる もの です か 。 いまどき|ひゃく|まい|ちかい|きんか||やく||||じん||||||| Wo sind die Leute, die ab und zu fast 100 Goldmünzen geben können? Where is the person who can give you nearly a hundred gold coins for no reason at this time? それ に その 男 と きたら 、 今 わたし が 着て いる 着物 も 、 自分 の 物 だ と 言いはる ような 奴 でして 」 「 何 を 言う か ! |||おとこ|||いま|||きて||きもの||じぶん||ぶつ|||いいはる||やつ||なん||いう| Und wenn er zu diesem Mann kommt, sagt er, dass der Kimono, den ich jetzt trage, sein eigener ist. «» Was sagen Sie? And when I come to that man, the kimono I'm wearing now is the one who says it's my own. "" What do you say! その 着物 は わし の 物 じゃ ! |きもの||||ぶつ| Dieser Kimono ist mein eigener! That kimono is mys! 」 「 ほら ね 。 "" Sie sehen. " " you see . その うち に 、 わたし が 乗って 来た ロバ も 、 自分 の 物 だって 言い 出し ます よ 」 「 何 を 言う か ! |||||のって|きた|ろば||じぶん||ぶつ||いい|だし|||なん||いう| Unter ihnen sagt der Esel, den ich geritten habe, auch, dass es mein eigenes Ding ist. «» Was sagst du? In the meantime, the donkey I got on will also say that it belongs to me. "" What do you say! あの ロバ は わし の 物 だ ! |ろば||||ぶつ| Dieser Esel gehört mir! 」   この やりとり を 見て 、 裁判 官 が 言い ました 。 |||みて|さいばん|かん||いい| Nachdem er diesen Austausch gesehen hatte, sagte der Richter. Seeing this exchange, the judge said. 「 なるほど 、 これ は ひどい うそつき だ 。 "Ich verstehe, das ist ein schrecklicher Lügner. この 商人 の 言う 事 は 信用 出来 ない 。 |しょうにん||いう|こと||しんよう|でき| Ich kann nicht vertrauen, was dieser Händler sagt. I can't trust what this merchant says. よって 金貨 は 、 ホジャ の 物 と する 」 「 そっ 、 そんな ー 」   商人 は 裁判 に 負けて 、 しょんぼり 家 へ 帰って 行き ました 。 |きんか||||ぶつ|||そ っ||-|しょうにん||さいばん||まけて||いえ||かえって|いき| Deshalb gehören die Goldmünzen Hoja. "„ Nun, das ist es. " Therefore, the gold coins should be Hoja's. "" That's right. "The merchant lost the trial and went home stubbornly. 次の 日 、 ホジャ おじさん は 商人 に 、 ロバ も 、 着物 も 、 金貨 も 、 全部 返して やり ました 。 つぎの|ひ||||しょうにん||ろば||きもの||きんか||ぜんぶ|かえして|| Am nächsten Tag gab Onkel Hoja alle Esel, Kimonos und Goldmünzen an den Händler zurück. その 時 から 商人 は 、 二度と 人 の 事 に 余計な 口出し は し なく なり ました 。 |じ||しょうにん||にどと|じん||こと||よけいな|くちだし||||| Von diesem Zeitpunkt an haben Händler nie wieder zusätzliche Informationen über Menschen veröffentlicht. From that time on, the merchant never made any unnecessary talk about people.

おしまい