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江戸小話, まんじゅうのためしぎり

まんじゅう の ため し ぎり

まんじゅう の ため し ぎり

殿さま が 、 新しい 刀 を 手 に 入れ ました 。 毎日 毎日 、 刀 を ながめて い ました が 、 それ に も あきて しまい 、 ある 日 家来 に 言い ました 。 「 この 刀 で 、 一 度 ためし ぎり を して み たい もの だ な 」 「 はい 。 その 刀 なら 、 さぞかし よい 切れ味 でしょう な 」 「 うむ 。 だが 、 まさか ふく面 を して 、 つじ ぎり (→ 刀 の 切れ味 を 確かめる 為 、 街頭 で 人 を 切る 事 ) を する わけに は いか ない し 。 何 か 、 良い 方法 は ない もの だろう か ? 」 する と 、 家来 が 言い ました 。 「 それ なら 、 まんじゅう を 十 個 重ねて 、 お 切り なさい ませ 。 重ねた まんじゅう の 切り 心地 は 、 ちょうど 人間 の 胴体 を 切った の と 同じだ と 申し ます から 」 「 そう か 、 それでは さっそく 、 試して みよう 」 「 はっ 、 では 用意 いたし ます 」 家来 は 、 さっそく まんじゅう を 買って くる と 、 座敷 の まん 中 に 十 個 積み重ね ました 。 「 では 、 お 試し ください 」 「 よし 、・・・」 殿さま は 大きく 刀 を 振り上げる と 、『 えい っ 』 と 気合い を かけて 刀 を 振り下ろし ました 。 する と 見事に 、 たたみ まで 切れて おり ます 。 「 これ は お 見事 ! 重ねた まんじゅう を 崩さ ず に 切る と は 、 まことに あっぱれな 名 刀 。 それでは 、 切り捨てた この 死がい は 、 わたくし め が 、 とむらって やり ましょう 」 家来 は そう 言って 、 まんまと まんじゅう を 手 に 入れ ました 。

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


まんじゅう の ため し ぎり Manjuu testicles

まんじゅう の ため し ぎり

殿さま が 、 新しい 刀 を 手 に 入れ ました 。 とのさま||あたらしい|かたな||て||いれ| 毎日 毎日 、 刀 を ながめて い ました が 、 それ に も あきて しまい 、 ある 日 家来 に 言い ました 。 まいにち|まいにち|かたな||||||||||||ひ|けらい||いい| 「 この 刀 で 、 一 度 ためし ぎり を して み たい もの だ な 」 「 はい 。 |かたな||ひと|たび|||||||||| その 刀 なら 、 さぞかし よい 切れ味 でしょう な 」 「 うむ 。 |かたな||||きれあじ||| だが 、 まさか ふく面 を して 、 つじ ぎり (→ 刀 の 切れ味 を 確かめる 為 、 街頭 で 人 を 切る 事 ) を する わけに は いか ない し 。 ||ふくめん|||||かたな||きれあじ||たしかめる|ため|がいとう||じん||きる|こと||||||| 何 か 、 良い 方法 は ない もの だろう か ? なん||よい|ほうほう||||| 」   する と 、 家来 が 言い ました 。 ||けらい||いい| 「 それ なら 、 まんじゅう を 十 個 重ねて 、 お 切り なさい ませ 。 ||||じゅう|こ|かさねて||きり|| 重ねた まんじゅう の 切り 心地 は 、 ちょうど 人間 の 胴体 を 切った の と 同じだ と 申し ます から 」 「 そう か 、 それでは さっそく 、 試して みよう 」 「 はっ 、 では 用意 いたし ます 」   家来 は 、 さっそく まんじゅう を 買って くる と 、 座敷 の まん 中 に 十 個 積み重ね ました 。 かさねた|||きり|ここち|||にんげん||どうたい||きった|||おなじだ||もうし|||||||ためして||||ようい|||けらい|||||かって|||ざしき|||なか||じゅう|こ|つみかさね| 「 では 、 お 試し ください 」 「 よし 、・・・」   殿さま は 大きく 刀 を 振り上げる と 、『 えい っ 』 と 気合い を かけて 刀 を 振り下ろし ました 。 ||ためし|||とのさま||おおきく|かたな||ふりあげる|||||きあい|||かたな||ふりおろし| する と 見事に 、 たたみ まで 切れて おり ます 。 ||みごとに|||きれて|| 「 これ は お 見事 ! |||みごと 重ねた まんじゅう を 崩さ ず に 切る と は 、 まことに あっぱれな 名 刀 。 かさねた|||くずさ|||きる|||||な|かたな それでは 、 切り捨てた この 死がい は 、 わたくし め が 、 とむらって やり ましょう 」   家来 は そう 言って 、 まんまと まんじゅう を 手 に 入れ ました 。 |きりすてた||しがい||||||||けらい|||いって||||て||いれ|

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )