みょうが宿 みょうが やど

みょうが 宿 |やど

ある 宿屋 ( やどや ) の 主人 と 女房 が 、 こんな 相談 を して い ました 。 |やどや|||あるじ||にょうぼう|||そうだん|||| 「 お前 さん 、 今夜 の お 客 さん は 、 大そう お 金持ち だ ね 。 おまえ||こんや|||きゃく|||たいそう||かねもち|| あの ふくれた 財布 を 、 うっかり 忘れて くれれば いい けど ね 」 「 そう だ なあ 。 ||さいふ|||わすれて||||||| 何とか 忘れ物 を する ような 、 よい 方法 は ない もの か なあ ？ なんとか|わすれもの|||||ほうほう||||| ・・・ そう 言えば 、 何でも 、 やたら と みょうが を 食べ させる と 、 忘れ っぽく なる と 言う ぞ 。 |いえば|なんでも|||||たべ|さ せる||わすれ||||いう| よし 、 さっそく 食べ させて みよう 」 　 こうして その 夜 は 、 お 汁 も みょう が 、 おかず も みょう が 、 なにもかも みょうが づくし の 料理 を つくって 出し ました 。 ||たべ|さ せて||||よ|||しる||||||||||||りょうり|||だし| さあ 、 お 客 の ほう は びっくり です 。 ||きゃく||||| 「 こう 、 みょうが だらけ の おかず で は 、 たまら ぬ わ 」 と 、 次の 朝 早く 、 お 客 は 宿屋 を 出て 行き ました 。 |||||||||||つぎの|あさ|はやく||きゃく||やどや||でて|いき| お 客 が 出て 行く と 、 主人 と 女房 は 急いで お 客 の 部屋 に 入り 、 「 さあ 、 忘れ物 は ない か な ？ |きゃく||でて|いく||あるじ||にょうぼう||いそいで||きゃく||へや||はいり||わすれもの|||| 」 と 、 探して み ました が 、 残念 ながら 何一つ 忘れ物 は あり ませ ん 。 |さがして||||ざんねん||なにひとつ|わすれもの|||| 「 はて 、 みょうが の 効き目 が 、 なかった かな ？ |||ききめ||| 」 　 主人 が 言う と 、 女房 が 答え ました 。 あるじ||いう||にょうぼう||こたえ| 「 お前 さん 、 みょうが の 効き目 が あった よ 。 おまえ||||ききめ||| お 客 さん が 、 忘れて いった よ 」 「 えっ 、 何 が ？ |きゃく|||わすれて||||なん| 」 「 あの お 客 さん 、 かんじん かなめ の 宿賃 ( やどちん ) を 払う の を 、 忘れて いった よ 」 ||きゃく|||||やどちん|||はらう|||わすれて||

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )