( 操作 音 )
( 操作 音 ) ( 鈴 羽 ( すず は )) あっ …
( ダル ) お ー い 鈴 羽
ラブリー マイ ドーター いる ?
( 鈴 羽 ) 何 ? その “ ラブリー マイ ドーター ” って
( ダル )“ いとしき 我が 娘 ” って 意味 だ お
( 鈴 羽 ) そういう こと 聞いて る んじゃ なくて
何 ? 不 具合 で も あった ん ?
ああ ダメだ よ
父さん が 詳しい こと 知る と ―
タイムパラドックス が 起きる って 言った でしょ ?
だから これ も 返して おく
や ばっ バ … バレ た ?
偽装 工作 する なら もう 少し きちんと やら なきゃ
でも こう で も し なきゃ ―
未来 で 僕 が 作れる と は 思え ない んだ よ ね これ
( 鈴 羽 ) ズル し ない
できる よ
じゃ なきゃ 私 は ここ に 来て ない
決めた ん ?
うん
そ っか
( 鈴 羽 ) やっぱり 私 に は ―
この 時代 も この 場所 も 幸せ すぎる んだ
このまま この 時代 で 過ごし たい
そんな かなわない 夢 を ―
つい 考えて しまう くらい に
あっ … 誰 ?
( ダル ) ああ …
( 鈴 羽 ) あっ … ( ダル ) まゆ 氏
( ダル ) どうした ん ?
( ま ゆり ) 鈴 ( すず ) さん
( 鈴 羽 ) 何 か あった の ?
鈴 さん は 未来 から 来た んだ よ ね ?
未来 の こと みんな 知って る んだ よ ね ?
( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん …
教えて ほしい の
まゆ し ぃと 牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) さん の こと
(2 人 ) あ …
♪~
~♪
( 真 帆 ( ま ほ )) 沖縄 の お茶 だ けど
ダル 君 は ?
何も ない から お茶 菓子 でも 買って くるって
ちょうど いい んじゃ ない ?
人数 少ない ほう が こういう 話 は いい だろう し
あなた も 同席 する つもり ?
( 真 帆 ) ええ これ でも 科学 者 よ
論理 的 説明 の サポート に は 少し は 役立つ だろう し
じゃあ 真 帆 さん も 知って る んだ
3 人 から おおまかな 話 を 聞いた だけ だ けど
その 前 に 1 つ だけ 聞か せて
どうして 今 に なって 聞こう と 思った の ?
それ は …
今 まで は 未来 を 知る の が 怖かった から
でも …
( 鈴 羽 ) でも ?
きのう オカリン と 会った んだ
そ したら オカリン …
“ 何も 考え なくて いい ”
“ このまま で いい ” って
でも オカリン すごい さみし そうで …
去年 から ずっと ずっと さみし そうで
そういう こと か
だからといって 聞いて も 解決 し ない と 思う
オカリン おじさん は …
分かって る
でも それ でも 聞き たい の
聞か ない まま で いたら きっと いつか 後悔 する って
分かった
とはいえ 私 たち も 実際 に 別 世界 線 の 記憶 が ある わけじゃ ない
あくまで オカリン おじさん の 話 を まとめた ような こと しか 言え ない
牧 瀬 紅 莉栖 さん は …
牧 瀬 紅 莉栖 さん は ―
まゆ し ぃ の 命 を 救う ため に 犠牲 に なった の ?
犠牲 と いう 言い 方 が 正しい の か どう か は 分から ない
ただ 2 つ の 世界 線 が あった の は 確か
牧 瀬 紅 莉栖 が 生き まゆ 姉さん が 命 を 失う アルファ 世界 線
そして 牧 瀬 紅 莉栖 が 命 を 失い ―
まゆ 姉さん が 生き 続ける ベータ 世界 線
今 私 たち が いる この 世界 線 は ベータ 世界 線 と いう こと
それ しか ない の ?
世界 線 は その 2 つ しか ない の ?
ある
いや ある と 私 は 信じて いる
シュタインズ ・ ゲート 世界 線 は きっと 存在 する
シュタインズ ・ ゲート ?
2 人 が 共に 命 を 落とす こと なく
そして タイム マシン を 巡って 第 3 次 世界 大戦 も 起き ない 世界
( 鈴 羽 ) 未来 の 父さん が 言って いた 私 たち が 目指す 未知の 世界 線
オカリン おじさん は ―
同じ 夏 を 繰り返して その道 を 探し 続けて いた
どうにか 2 人 と も 助かる 方法 は ない の か って
でも …
じゃあ …
やっぱり まゆ し ぃ が あの とき 止めた から
まゆ 姉さん は 悪く ない
実際 あの とき オカリン おじさん は もう ボロボロ だった
全て の 世界 線 の 記憶 を 持ち 続ける リーディング ・ シュタイナー
その せい で いろんな 世界 線 の いろんな 人 の 思い が ―
全て 記憶 に 残って いる
人 の 隠さ れた 思い
成し遂げ られ なかった 何 か
存在 す べき もの が なくなる 恐怖
記憶 が 残る と いう こと は ―
それ だけ 心 が 傷つく と いう こと
まゆ 姉さん に は ―
あの とき 止めて くれて むしろ 感謝 して いる
でも もし まゆ し ぃ が 止めて なかったら ―
オカリン は …
オカリン …
( 鈴 羽 ) 未来 の まゆ 姉さん も ずっと そんな 感じ だった
いつも 寂し そうに 空 を 見上げて ―
“ あの 日 私 の 彦星 ( ひこぼし ) 様 が 復活 して いたら ―”
“ 全て 変わって いた の か な ” って
あっ …
( ドア の 開く 音 ) ( ダル ) お 待た せ
( 鈴 羽 ) ずいぶん かかった ね どこ まで 行って た の ?
奮発 して ね ザギン まで
どうして 急に ? 誰 か の 誕生日 ?
( ダル ) せ ん 別だ お
せん別 ?
( ダル ) ほら 鈴 羽 の 大好きな ショート ケーキ だ お
2 つ くらい 楽勝 だ ろ
だ … 大好き と か 言わ ないで よ
せん別 って まさか …
うん 今日 行く こと に した
モタモタ して る と ―
牧 瀬 紅 莉栖 が 死んだ 去年 の 7 月 28 日 に ―
たどりつけ なく なり そうだ し
去年 の ?
もう 戻って くる だけ の 燃料 は ない んでしょ ?
勝算 は ある の ?
分から ない
だから タイムリープマシン も 用意 し たかった んだ
何度 でも やり 直せる ように
鈴 さん 過去 に 戻る って こと ?
そう なったら どう なる の ?
さあ
ただ ここ に 戻って くる こと は もう ない だろう ね
世界 線 の 収束 で ―
私 って ゆがみ は 修正 さ れる かも しれ ない し
修正 って …
鈴 さん 待って
行っちゃ ダメだ よ そんな …
鈴 さん ! ダル 君 !
鈴 羽 頑張って な
オーキードーキー
ケーキ ごちそうさま
ダル 君 …
( 鈴 羽 ) じゃあ 状況 を 開始 する
本当に いい の ?
そう だ よ ダル 君 は 鈴 さん の お 父さん な んでしょ ?
こんな の よく ない よ すぐ 止め なきゃ
( ダル ) 僕 は 止め ない お
( メール の 着信 音 )
オカリン ?
( 岡部 ( お かべ )) ん … まゆ りか ?
( ま ゆり ) もしもし ? 鈴 さん が … 鈴 さん が 大変な の
( 岡部 ) 鈴 羽 が ?
( ま ゆり ) うん
今 から タイム マシン で 1 年 前 に 行こう と して て
帰って こ れ ない の に 行く って
どうして だ ?
えっ ?
( 岡部 ) どうして ま ゆり が そんな 話 を する んだ ?
知ろう と する んだ ? 言った だ ろ
ま ゆり は 何も 知ら なくて いい
今 の この 時間 が …
今 の この 時間 が …
( 通話 の 切れる 音 )
( 通話 の 切れる 音 )
( 通話 の 切れる 音 )
あっ …
( 真 帆 ) どうした の ?
( ダル ) この 1 年 さ
ずっと 考えて いた んだ おね
何で 25 年 後 の 僕 は
この 時代 に 鈴 羽 を 送り出した んだろう って
見せ たかった んじゃ ない か な この 世界 を
だから 僕 も 覚悟 を 決めた わけ
鈴 羽 と 同じ ように 使命 を 果たそう って
僕 に できる こと を やろう って
( 真 帆 ) できる こと ?
僕 は 25 年 後 に ―
人類 初 の タイム マシン を 完成 さ せる らしい のだ ぜ
ヘッ
まゆ し ぃ は どう すれば いい の か な
何 か し たい けど 何も できて ない
( ダル ) まゆ 氏 は オカリン を 立ち直ら せた じゃ ん
それ で 十分じゃ ね ?
( ま ゆり ) あの 日 … ( ダル ) ん ?
私 の 彦星 様 が 復活 して いたら ―
全て は 変わって いた かも しれ ない
それ って …
まゆ し ぃ に とって の 彦星 様 は ―
あの とき から ずっと 1 人 だけ
だから この 1 年 ずっと 何 か が 欠けて いた
そこ に あって ほしい のに
ずっと 変わら ず に いて ほしい のに
泣き たい くらい 求めて る
叫び たい くらい 望んで る
私 オカリン の こと が 好き
たぶん 紅 莉栖 さん と 同じ くらい
う うん 違う
絶対 に … 紅 莉栖 さん に 負け ない くらい ずっと
ずっと 好き
けど …
だけど !
鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 ( きょう ま ) は もっと 大好きな の
私 が 消え そうに なって た とき に
“ この 世界 に ずっと いろ ” って 言って くれた
私 は ―
鳳凰 院 凶 真に 会い たいよ
あの 偉 そうな 高 笑い が 聞き たい よ
たとえ 織姫 様 に なれ ない って 分かって て も
それ でも …
私 に とって の 彦星 様 は 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) 以外 に は い ない もん !
( ダル ) だったら さ
それ が まゆ 氏 の 選択 なら 迷う こと ない んじゃ ね ?
( 真 帆 ) うん
うん
ダル 君 真 帆 さん
まゆ し ぃ は 今日 だけ ―
人質 を やめよう と 思い ます !
( 岡部 の 荒い 息 )
( 岡部 ) どういう こと だ ? 全 キャリア 不通 ?
( メイド ) 本日 は ダブルセブンデー
織姫 様 が ミニスカート で お 出迎え
ま ゆり !
( 岡部 の 荒い 息 )
( 真 帆 ) お … 岡部 さん
ハァ ハァ … ダル まゆ り は どこ だ ?
え ? あっ あ … それ は …
携帯 が つながら ない んだ どう なって る ?
調べて る んだ けど
何 か 秋葉原 ( あき は ばら ) 一帯 に 障害 が 出て て ―
まだ 復旧 して ない っぽい
( 岡部 ) ネット は 使える んだ よ な ?
う … うん
でも 情報 統制 さ れて いる の か 公 の ページ で は 何も …
それ で @ ちゃん ねる に つないだ んだ けど ―
オカ 板 ( いた ) が クラッキング さ れて いて ( 岡部 ) クラッキング ?
この 書き込み は …
“ これ から 我ら 双子 は 在る べき 場所 から 一時的に ―”
“ 遠ざけ られ そうだ ”
“ 父 なる 神 は ついに ―”
“ 我が 不可侵 領域 まで 開放 する 業 ( わざ ) を 見いだした ”
“ だから ―”
“ 私 たち は 時 を つかさどる 秘密 も その 在りか も ―”
“ 父 に 話す こと に なる ”
父 なる 神 ?
ああ 見ろ
( 真 帆 )“ 最期 に 最も 尊敬 する 人 に 伝えて ほしい ”
“ 私 は 自分 を 凡庸 なる 人々 の 代表 だ と 考えて いた ”
“ そして あなた が 常に 私 に とって の 目標 であり ―”
“ あなた こそ が アマデウス その 人 だった ”
これ って どういう こと ?
間違い ない
書き込んだ の は アマデウス の 紅 莉栖 だ
マジ ?
アマデウス に アクセス は できる か ?
えっ ええ …
あっ … どういう こと ?
何 だ ?
データ そのもの が 全て なくなって いる
“ 在る べき 場所 から 遠ざけ られる ”
言って た とおり だ
じゃあ “ 時 を つかさどる 秘密 も その 在りか も ” って いう の は …
まさか 紅 莉栖 の 記憶 が …
あり え ない ! アマデウス の 記憶 の ―
深層 領域 の プロテクト が 破ら れる わけ が
じゃ … じゃあ これ って まさか ―
タイム マシン の 存在 が 誰 か に 気づかれ たって こと じゃ …
そ そんな …
ダル ? どうした
オ … オカリン
( 岡部 の 荒い 息 )
( 岡部 ) まゆ り と 鈴 羽 が !?
1 人 でも 鈴 羽 は 未来 を 変え に
まゆ 氏 は それ を 追って …
( 岡部 ) ま ゆり …
ダメな の か ? タイム マシン が ある かぎり ―
同じ こと が …
働いて もらう よ C 203
鈴 さん
( 鈴 羽 ) 止めて も ムダ だ よ 私 は …
( ま ゆり ) 違う 私 も 行く
連れて って 去年 の 8 月 21 日 へ
( 鈴 羽 )8 月 ?
( ま ゆり ) うん
オカリン と 鈴 さん が タイムトラベル した ―
あの とき の 直後 に 行き たい の
あの 一瞬 じゃ なきゃ 意味 が ない の
確信 が あって 言って る ?
( ま ゆり ) うん
戻って こ れ ない んだ よ それ でも いい の ?
私 の 彦星 様 を なかった こと に し たく ない から
未来 の 私 の 後悔 を なかった こと に し たく ない から
分かった
( 岡部 ) ま ゆり !
ハァ ハァ … どこ に 行く つもりだ ?
何 を する つもりだ !
何で こう なる んだ
俺 は この 結末 を 受け入れよう と した のに
どうして … どうして こう なる んだ
それ 以上 近づいたら 撃つ よ
( 岡部 ) ま ゆり は 何も し なくて いい
何 か したら ダメな んだ
でないと みんな の 思い を 犠牲 に した こと が ムダ に なる
でないと みんな の 思い を 犠牲 に した こと が ムダ に なる
( 銃声 )
紅 莉栖 の 死 が ムダ に なって しまう
紅 莉栖 の 死 が ムダ に なって しまう
( 銃声 )
紅 莉栖 の 死 が ムダ に なって しまう
( 銃声 )
( 銃声 )
そんな の …
そんな の …
そんな の 俺 は …
( 銃声 )
( 銃声 )
あっ う っ … う う っ …
あっ う っ … う う っ …
オカリン !
大丈夫 か すめた だけ
( 岡部 ) そんな の 俺 は … 俺 は …
( ま ゆり ) オカリン …
( 岡部 ) 俺 は …
俺 は !
それ でも !
それ でも なかった こと に したら ダメな んだ よ
ま ゆり …
雨 が 降って も ―
星 は 世界 から 消えちゃ う わけじゃ ない もん
雲 の 向こう で 変わら ず 輝き 続けて いる
だから 私 が ―
オカリン の 空 を 覆って いる 雨雲 を 取り払って くる
ま ゆり …
待って て
( 岡部 ) ま ゆり …
ま ゆり !
( 鈴 羽 ) 本当に いい んだ ね ? ( ま ゆり ) うん
ごめん ね
血 は もう 止まって いる から 心配 し ないで
何 を する つもりだ ?
( 鈴 羽 ) 何度 も 言った よ 使命 を 果たす
私 は 私 の 大好きな 全て の 人 の ため に 未来 を 変える
いろいろ 思う こと は ある けど …
オカリン おじさん
さようなら
( 携帯 電話 の 振動 音 )
( 鈴 羽 ) 父さん から …
2025 年 … D メール ?
あっ
( ダル ) や あ 鈴 羽 父さん だ よ
こちら は 2025 年 だ
父さん
( ダル ) この ムービー メール が 届いた と いう こと は ―
君 は … いや 君 と まゆ 氏 は ―
シュタインズ ・ ゲート へ の 道 を また 1 つ 見つけた と いう こと だ
気づいて ない かも しれ ない が ―
君 たち の 選択 に よって 世界 線 は また 少し 変動 した んだ
世界 線 が ?
( ダル ) つまり 僕 は 君 が 出発 した 世界 線 と は 違う ―
別の 世界 の 橋田 ( は し だ ) 至 ( いたる ) と いう こと に なる
もっとも ―
それ でも 娘 ラブ である こと に 変わり は ない が ね
つう こと で この ムービー メール の 本題 ―
オペレーション ・ アークライト の 詳細 を 伝える
( ま ゆり ) キャーッ ! ( 鈴 羽 ) う っ …
まゆ 姉さん !
( 工作 員 ) 銃 を 置いて そのまま 地面 に 伏せろ
くっ …
( ま ゆり ) 鈴 さん …
( 鈴 羽 ) しゃべら ないで
大声 出す と こい つら は 本気で 撃ち かね ない
ん っ これ でも 一応 女 な んだ
少し は 気 を 使えよ
( 工作 員 ) 目標 2 と 3 を 確保
( 工作 員 ) 目標 1 確保
ただし ロック が かかって い ます
( 工作 員 ) 生体 認証 か
( 工作 員 ) 立て
分かった
( ま ゆり ) あっ …
鈴 さん …
( 工作 員 ) 下手な マネ を したら すぐに 撃つ
分かって る
( 起動 音 )
( 工作 員 ) 起動 した 成功 だ
( 工作 員 ) うわ っ
( 銃声 )
( 工作 員 ) だ あっ
( 鈴 羽 ) や ああ あっ !
( 工作 員 ) う お っ ( ま ゆり ) キャーッ !
( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん 走って !
( ま ゆり ) う う っ …
まゆ 姉さん ?
か …
かがり ?
♪~
~♪