Ballroom e Youkoso (Welcome to the Ballroom ) Episode 17
( 多々良 ( たたら )) そんな こと 言って る 場合 じゃ ない だろう !
試合 まで 時間 ない んだ よ
( 千夏 ( ち なつ )) どうせ 私 は フォロー が 下手です よ !
( 千夏 ) 男 の あんた より も ね ! ( 多々良 ) あっ …
あっ …
アア … ンッ …
( 雫 ( しずく ) たち ) あっ … ( 多々良 ) ち ー ちゃん 待って よ !
僕 何 だって する から さ
僕 の こと も 少し は 頼って よ きっと うまく …
あんた が 分から ない から ムリ !
ンッ … クッ !
( 戸 の 開く 音 )
( 兵藤 ( ひょう どう )) まったく … お互い の 何 が そんなに 気 に 入ら ない んだ ?
( 多々良 ) えっ ?
( 兵藤 ) 役割 に 信頼 関係 が ない うえ に おのおの 勝手に ダンス に 潔癖 すぎる
ほんの 少し 意識 が 及べば 問題 は 全て 消える のに な
( マリサ ) まさか ケンカ を 理由 に 都民 大会 を 欠場 する と か 言わ ないで よ
私 午後 は 釘宮 ( くぎ みや ) 組 の レッスン が ある から —
あなた たち の ケンカ まで は 面倒 みて あげ られ ない の
ンンッ …
だから この 子 に 頼って いい わ よ
えっ ?
♪〜
〜♪
( 千夏 ) 死に たい !
ンンッ … 恥ずかしい …
みんな の 前 で あんな … クッ …
試合 … 私 の せい で 負けたら どう しよう
多々良 に カップル 解消 さ れちゃ う かも
( 兵藤 ) 入る ぞ 緋山 ( ひ やま ) ( 千夏 ) えっ ?
( 千夏 ) キャ 〜 ッ !
( 千夏 ) オオッ … ウソウソウソ ! イヤだ !
ちょっと ! 兵藤 さん ! ンッ …
( 雫 ) 清春 ( きよ はる )!
( 賀寿 ( が じゅ )) なん や 結局 兵藤 が 引っ張って きた ん かや
( 多々良 ) ンンッ … ( 雫 ) 強引に 連れて きちゃ った の ?
( 兵藤 ) 雫 手伝って くれ
( 雫 ) レッスン ? トレーニング ?
( 兵藤 ) あれ やろう と 思って る ブラインド ダンス
( 雫 ) ああ … いい かも ね
ブラインドダンス ?
( 雫 ) 目 を 閉じて 踊る ダンス の こと だ よ
多分 この 練習 は 千夏 ちゃん の フォロー 力 強化 に 役立つ と 思う な
(2 人 ) えっ …
( 雫 ) 見て て ね
視界 を 封じる こと で 体 の あらゆる 感覚 が 研ぎ澄まさ れ —
男性 の 動き に 応える ため に 全 神経 が 集中 する
ボディーランゲージ が より スムーズに 伝わり —
互い の 快適な 領域 が —
体 に 流れ込んで くる
( 雫 ) 2 人 も やって みて 歩く だけ でも いい から
(2 人 ) ンンッ …
( 千夏 ) ウワッ ! ヤダ ! 急に 引っ張ら ないで よ
( 多々良 ) ご … ごめん ね 脅かす つもり は …
( 雫 ) あっ ゆっくり 歩いて
( 雫 ) 清春 も 何 か 言って あげて よ ( 兵藤 ) フフフッ …
( 多々良 ) ち ー ちゃん “ せ 〜 の ” で いくよ
( 雫 ) 富士田 ( ふ じた ) 君 合図 しちゃ ダメだ から !
( マリサ ) フフフッ …
雫 ちゃん ! ごめんなさい ね すっかり 任せちゃ って
( 雫 ) い … いえ
( 千夏 ) ねえ 帰り たい
( 多々良 ) この レッスン 絶対 今 の 僕ら に 合って ない よ ね
( 雫 ) 富士田 君 ( 多々良 ) ハッ …
( 雫 ) 女の子 を 動かす とき は 骨盤 から
千夏 ちゃん は 目 を つぶって て ね
( 千夏 ) あれ ?
( 鼓動 音 )
( 鼓動 音 )
( 千夏 ) ハッ …
ヤダ …
この先 が 怖い
( 兵藤 ) おおよそ 富士田 に 問題 が あり そうだ な
( 多々良 ) 僕 ?
少し 確認 し たい こと が ある
( 風呂 場 の 水音 ) ( 賀寿 ) ハァ 〜 ッ …
( 賀寿 ) や っぱ 露天 風呂 は いい や いな !
兵藤 も 多々良 も な 〜 に じ ぶ っく れて る ん ?
ケンカ なん ?
踊り 以前 の 問題 だ
( 多々良 ) なんか もう 僕 混乱 して きた よ
兵藤 君 たち の 言って る こと 難しい し …
その あと ち ー ちゃん と やった 妙な テスト だって …
( 雫 ) 今 から 2 人 の 体 内 に 流れて る リズム の 違い を 見せて もらう ね
踊り 慣れた ルーティン でも 実は お互い 全く 違う テンポ を —
イメージ して たって こと よく ある から
( 多々良 ) その テスト は 音 の 届か ない 場所 で カップル 同士 が 目 を 閉じて —
同じ ルーティン を 頭 の 中 で シミュレーション する と いう もの
( 雫 ) 踊り 終えたら 目 を 開けて 挙手 する
やって み せる から 見て て ね
3 2 1…
( 手 を たたく 音 )
( 多々良 ) 兵藤 組 の ワルツバリエーション は 約 2 分
ピタリ と そろった
( 雫 ) じゃ 次 は 富士田 組 の 番 ね
( 千夏 ) ンッ …
( 手 を たたく 音 )
( 多々良 ) 一方 僕ら の ワルツベーシック は 1 分 弱
5 小節 も ズレ ていた
なんか ヘコ んじゃ うよ な
( 雫 ) アッ ! ( 千夏 ) なに ? ここ 足元 滑る !
( マリサ ) あら ら ? 雫 ちゃん ったら おっぱい 大きく なった ?
( 雫 ) 変わって ませ ん !
( 千夏 ) わ あ ! マリサ 先生 の おっぱい すごい !
( マリサ ) ロシア の 血 かしら ね ?
( 多々良 ) お っぱ … ( 賀寿 ) 雫 …
カ 〜 ッ !
( 賀寿 ) なあ そう いや 俺 —
ブラインド ダンス って やった こと ねえ ん さ どんな なん ?
( 兵藤 ) そうだ な …
じゃ それ を 手 に 持った まま 目 を つぶって
この アヒル を 動かす ん き ゃ ?
( 兵藤 ) そう ( 賀寿 ) う 〜 ん …
ンンッ …
( 賀寿 ) いや 涼んで る し !
何 か さ れる か と 思って 怖かった んに !
( 兵藤 ) 昼間 の ブラインド ダンス も 同じだ 富士田
( 多々良 ) えっ ? ( 兵藤 ) 目 を 閉じた 状況 で —
何 を さ れる の か 分から ない って の は わりと 怖い こと だろう ?
まして や 緋山 は ずっと リーダー 役 で —
カップル の 主導 権 を 握って きた んだ
今 まで 信頼 の 置ける リーダー と 組めた ためし が なかった の なら —
意固地に も なる
相手 に 期待 でき なければ —
自分 の ダンス に しがみつく しか なかった んだ
僕 ち ー ちゃん を 怖がら せる つもり なんて …
( マリサ ) その 声 やっぱり 多々良 君 でしょう ?
( 多々良 ・ 賀寿 ) ンッ !
ねえ ず 〜 っと 聞き たかった こと が …
( 千夏 ) ああ 〜 っ ! 先生 やめて ください !
ホント 何でもない ので !
( マリサ ) 千夏 ちゃん の こと どう 思って る の ?
( 多々良 ) ハッ … ( 千夏 ) イヤ 〜 ッ !
真子 ( ま こ ) ちゃんと カップル 組んで た とき は —
仙石 ( せんごく ) 君 の 後ろ に 隠れて モジモジ して た のに
男 は 女 で 変わる の ね
えっ ? 多々良 と 組んで たこ と ある んです か ?
言って なかった ん かい
( 真子 ) はい ( マリサ )2 か月間 だけ ね
非公式 戦 で 遊んで さよなら した の よ ね ?
へ … へえ 多々良 は ちゃんと 踊れて た ?
( 真子 ) はい !
それ は もう … すばらしい リーダー さん でした
ンンッ …
( 賀寿 ) ンンッ ! や っぱ 何 か あった んだ べ な !?
何も ない です !
お前 ( め え ) 大体 真子 の こと どう 思って る ん ?
えっ ? そ … 尊敬 し てるよ
( 賀寿 ) は ぁ !? ( 多々良 ) ダンサー と して だ よ !
だって 天 平 杯 ( てん ぺい は い ) だって 真子 ちゃん の フォロー が なかったら —
踊り きれ なかった だろう し ホント 僕 なんて …
( 兵藤 ) やめろ よ それ ( 多々良 ) えっ ?
富士田 は フォロー に 何 か 期待 し すぎて る だろう
パートナー に 寄り添う ばかりで —
自分 の 意思 を 相手 に 伝えよう と し ない よ な ?
緋山 が 富士田 を 頼れ ない いちばん の 理由 は —
お前 の 踊り を 信じ られ ない から じゃ ない の か ?
( 兵藤 ) 緋山 は —
何 に ついていけば いい んだ ?
お前 は どんな ダンス を 踊り たい んだ よ ?
( ステップ を 踏む 音 )
( 賀寿 ) なあ 多々良 たち どうした ん ?
なんか シャドー 練 ばっ か やって ねえ ?
( 雫 ) 千夏 ちゃん が 昨日 以上 に 富士田 君 を 避けて て …
( 賀寿 ) どうせ ブラインド ダンス なんて やら せた から 悪く なった んだ ん べ
( 雫 ) う 〜 ん … フフフッ …
でも 千夏 ちゃん の あの 態度 って …
おおかた やきもち よ ね
心配だ で …
( 真子 ) ウワッ ! ( 賀寿 ) よっ しゃ ! そんな ら …
( 賀寿 ) 気分 転換 す ん べ !
ほら ! お前 ら ソフトクリーム 食え やい !
お土産 も 買って い きや !
賀寿 が 遊び たかった だけ だろう
多々良 たち も 楽しんで んだ から いい だ ん べ
( 千夏 ) 何 な の ? あんた !
私 と 同じ 物 買わ ないで よ !
わざと じゃ ない よ !
もう いいかげん 怒る の やめて ったら …
ンッ ! もう ! 捨て たい
( 兵藤 ) ケンカ に 発展 した な
( 賀寿 ) き … きっと 腹 が 減って イラ ついて んだ ん べ
( 真子 ) 多々良 さん も パスタ です か ?
( 多々良 ) うん 真子 ちゃん も ? ( 千夏 ) まあ 趣味 が 合い ます こと
リーダー の こと を 何ひとつ 知ら ない 私 なんか と は 大 違い
寂しい わ よ ね 相方 に 心 を 開いて もらえ ない って いう の は
“ 非公式 戦 で 遊ぶ ” と か なに ? それ
相手 に 恵まれて 安全 圏 に いる 人 は やる こと が 違う わ よ ね
( 真子 ) ンッ … ( 多々良 ) それ 以上 言う な よ
ナメ んじゃ ない よ ! 比べて た くせ に !
君 って 本当に ムカ つく !
( 雫 たち ) アア …
( 千夏 ) 帰る ! ( 真子 ) 千夏 さん 待って !
( 賀寿 ) 多々良 マズ い べ 早 ( は ) よう 追っかけ な !
マリサ 先生 は —
僕ら を ケンカ さ せる ため に ここ に 呼んだ の か な ?
は ぁ ? 何 言って る ん ?
( 兵藤 ) 理由 の ひと つ で は ある だろう な
何しろ 富士田 は 女 に 依存 して —
自分 1 人 で は ダンス に 向き合おう と も し ない ようだ から
富士田 は どうせ 雫 に 挑発 さ れた から —
躍起に なって る だけ だろう ?
( 真子 ) 天 平 杯 に は いろいろ いきさつ が あって —
出 ざる を え なく なった と いう か です ね …
( 千夏 ) わざわざ 言葉 選んで 聞か せて くれ なくて も いい から
それ に ケンカ なんて 珍しく ない し
( 真子 ) 羨ま し い です ( 千夏 ) なんだ と ?
( 真子 ) 私 一 度 も 多々良 さん に —
“ ムカ つく ” なんて 言って もらえた こと ないで すし
( 千夏 ) 私 は 言わ れ たく ない んです けど …
( 真子 ) 対等な 関係 って いい で すね
( 千夏 ) ンッ … あの ね 私 たち そんな 楽しい もん じゃ ない よ
協調 し 合え ない んだ よ ね 私 ペア ダンス 向いて ない の かも
リード の アラ と か 気 に なっちゃ うし
( 真子 ) 千夏 さん 上手だ から ( 千夏 ) 慰め ないで くれる ?
でも 正直 ダンス 界 の 男性 上 位 な ところ は ちょっと ね
リーダー の 実力 だけ で —
成り立って る ような カップル を 見かける と ヘコ む もん
( 千夏 ) 私 レギュラー 戦 に は 出 られ ない 立場 だった から —
いつも 横目 で 思って たよ
“ 女 は 不公平だ な ” って
( 真子 ) 分かり ます ( 千夏 ) いや 真子 ちゃん は —
賀寿 さん って いう いい リーダー に 恵まれて る じゃ ん
( 真子 ) だ から かえって つらい って いう か …
ンッ … 千夏 さん は 知って ます よ ね ?
私 が 周り から —
“ ポチパートナー ” って 陰 で 言わ れて る こと
え 〜 っと …
( 真子 ) 大丈夫です 兄 と の 実力 差 は 自覚 して ます から
一 度 完全に 見捨て られた こと も あり ます し
私 自信 を 持て ない せい で 意思 も 示せ ず —
いつの間にか お 兄ちゃん を 孤立 さ せて —
追い込んだ んです
どう なり たい んじゃ !?
( 真子 ) だ けど 多々良 さん と 組んで —
あの 人 は 私 から —
知らず知らず たくさんの もの を 引き出して くれて …
試合 が 終わった とき 私 は 変わって た
( 千夏 ) ンンッ … ( 真子 ) 実際 問題 —
私 と 兄 の カップル バランス は よく ないで すし
いつか は 踊り に ついて いけ なく なって —
ケガ を する かも しれ ませ ん
でも 今 の 日本 を 見渡して も 私 以外 に —
兄 に ふさわしい パートナー が い ない から —
私 が しっかり し ない と
( 真子 ) さあ 戻り ましょう
フフッ …
ンッ …
( 多々良 ) うん … うん
僕 は 大丈夫 おばあ ちゃん に よろしく ね
( 電話 を 切る 音 ) ハァ …
( ノック )
( 雫 ) お 疲れ ( 多々良 ) ヒイッ !
一緒に 練習 し ない ?
( 雫 ) そう いえば 環 ( たまき ) さん が 心配 して たよ
“ 小笠原 ( お が さわら ) の スタジオ 辞めて から 全然 連絡 くれない ” って
( 多々良 ) いや … マリサ 先生 の 教室 に 移って から 余裕 が なくて …
( 雫 ) 富士田 君 は 小笠原 を 離れて 雰囲気 変わった よ ね
庭 で 会った とき —
一瞬 誰 だ か 分から なかった よ
そんなに 変わった かな ?
( 雫 ) 変わった よ すっかり アスリート で カッコイイ
でも なんだか 息苦し そうに 見える よ
( 多々良 ) 何の こと ?
私 が “ 戦い たい ” って 言った から ?
( 遠 雷 )
( 雫 ) 今 の 2 人 を 見て たら 申し訳なく なっちゃ って …
迷惑だったら 忘れて い いよ
待って よ !
( 多々良 ) みっともない けど 言う よ
僕 は 花岡 ( は なお か ) さん たち と 戦い たい なんて 思って ない
自分 の 実力 以上 の まぐれ を 期待 する ほど —
僕 は ダンス を ナメ て ない
ただ 僕 は 君 たち と 同じ フロア で 踊り たい んだ
君 たち の こと が 好きだ から どうしても 印象 に 残り たくて …
アア …
( ステップ を 踏む 音 )
( 釘宮 ) おい 自力 で 立て 重い !
( 多々良 ) 口 は 悪い けど リード は 力強い
ああいう 人 が 競技 会 で 勝ち残る んだろう な
( 雫 ) ねえ
“ 印象 に 残る ” って さっき の 話 だ けど —
富士田 君 って 時々 とんでもない こと 言う よね
( 多々良 ) えっ ?
“ 自分 の 踊り を 他人 の 記憶 に 残す ” と か —
かなり 野心 的だ もん
そんな 大口 を たたいた つもり は …
( 雫 ) 人 を 幸せな 気持ち に さ せたり —
心 を えぐって トラウマ を 植え付けたり
( 雫 ) 衝撃 だ よ ね
見る 者 の 心 に 何 か を 刻んで くる 表現 者 が いる なんて
私 今 でも 富士田 君 の ワルツ 忘れて ない よ
すっかり 私 の 踊り の 一部 に なって る の
数々 の 大好きな ダンサー の すばらしい 踊 り たち と 並んで
私 に とって あなた は 謎
( 多々良 ) 驚いた …
花岡 さん も 今 僕 に とって とんでもない こと を 言った よ
( 多々良 ) 人 に 見て もらえたり —
少し でも 覚えて いて もらえる こと が —
僕 に とって どんなに …
( 多々良 ) 練習 どう する ? 僕 は 必要 ?
( 千夏 ) みんな して 見 ないで よ
ああ … 真子 ちゃん の 前 じゃ 言い訳 する 気 に も なれ ない わ
合わせ ようじゃ ない
( 千夏 ) 試合 前 に ひと つ 言って おく ね
( 多々良 ) うん ?
( 千夏 ) 私 ちゃん と 自覚 ある んだ よ 自分 は やっかいな ヤツ だって
だから もし 私 の せい で 今度 の A 級 戦 優勝 でき なかったら —
遠慮 なく カップル 解消 して かまわ ない
私 から 解放 して あげる わ よ
( 多々良 ) そう 来た か じゃ じゃ 馬 め !
ち ー ちゃん と カップル 解消 だ なんて …
イヤに 決まって る だろう !
( 千夏 ) きっと この先 多々良 以上 に 私 に 向き合って くれる 男 なんて い ない
この 組 は 私 の ラスト チャンス だ !
( 千夏 ) だ から 遅い って 言って ん の よ !
( 多々良 ) ち ー ちゃん こそ 自分 の リズム だけ で 踊ら ないで よ !
( マリサ ) ねえ 清春
合宿 最終 日 に して より 一層 衝突 が 激化 して る みたいだ けど —
まさか あの まま 試合 に 出場 さ せる つもり ?
( 兵藤 ) 前 より マシ に なったろう ( マリサ ) まあ 確かに そう ね
( マリサ ) ぶつかり合い ながら も —
やっと お互いに 同じ 方向 を 向き 始めて きた 感じ かしら
( 釘宮 ) 先生 あの 子 ら 何 です か ?
ケンカ ばっ か で 空気 が 悪い ったら ないで す
( マリサ ) まあまあ 雨降 って 地 固まる って いう じゃ ない
随分 と 気 に かけて る んです ね 富士田 君 の こと
まあ ね 釘宮 君 と 違って まだ 若い から 伸び盛り だ し
( 釘宮 ) まさか 先生 僕 と 富士田 君 が 勝負 に なる と か 思って ます ?
( マリサ ) や ぁね ! 優勝 は どうせ 釘宮 君 な んでしょう ?
でも あの 子 たち …
来る わ よ
( 多々良 ) “ 仙石 さん お 元気です か ?”
“ ダンス の 世界 は 感覚 的 すぎて 戸惑い ます ”
“ 合宿 で は 多く を 教わり ました が —”
“ 教わった とおり に 自分 が 成長 できて いる か 分かり ませ ん ”
“ 僕 は 自分 の ダンス を 語れる ほど —”
“ ダンス を 知ら ない と いう こと を 知り ました ”
“ 惹 ( ひ ) かれ ます ダンス を もっと 知り たい です ”
ハァ …
(2 人 ) フフッ …
♪〜
〜♪
( 多々良 ) 次回 …