結婚 できない 男 シーズン 1-10: 女心 が わからない ! (2)
誰 か に 似て る
ああ … 遅い わ ねえ
誰 か 待って らっしゃる んです か ?
息子 に ちょっと 届け 物 し に 来た だけ な んです けど ね
あっ … じゃ 私 預かり ましょう か ?
何 号 室 です か ?
502 号 室 です
えっ 息子 って … ( 雨 の 音 )
あら ? 雨
( 雷鳴 )
( 育代 ) そうです か 信 介 と 親しく して いただいて る んです か
いえ 別に 親しく は …
なかなか お 嫁 さん に 来て くれる 人 が い なくて ね
ご 心配です ね
早坂 さん と おっしゃる 女医 さん が いて
どう か と 思って る んです けど
あっ … 夏美 さん なら よく 知って ます けど
ムリ だ と 思い ます ( 育代 ) ああ やっぱり そう
夏美 さん この 間 も ほか の 人 と お 見合い して ました し
ああ …
失礼です けど あなた お いく つ ? ( みちる ) えっ ?
ご 結婚 の 予定 と か お あり な の ? ( みちる ) あっ … いえ あの …
あっ … そうだ ! 桑野 さん に ちょうど いい 人 が い ます
あっ … どなた ?
桑野 さん の お 仕事 の 相手 で 沢崎 さん って いう 人 が いる んです
ご存じ です か ? ( 育代 ) いいえ
あの 子 何にも 言い ませ ん もの
長年 一緒に 仕事 して て すごく 信頼 し 合って る みたいです よ
仕事 だけ の 間柄 って もったいない くらい
あら えっ と … その方 ちょっと お 名前 …
何と おっしゃった かしら ? ( みちる ) え ~ 沢崎 さん です
沢崎 さん ? ( みちる ) はい
( 育代 ) えっ … お いく つ くらい の 方 ?
あれ ? ぬれて んな
うん ?
フフッ … ( 窓 の 開く 音 )
( みちる ) 雨 やんだ みたいです よ ( 育代 ) あら ホント
ハァ … まったく この 年 に なって
息子 の 嫁 探し して る なんて 思って も いま せ ん でした よ
お 母さん も 大変です ねえ ( 信 介 ) あっ ちょ …
ちょっと そこ !
あら ( 信 介 ) 何 やって んだ よ ?
あっ … そう そう ちょっと 待って ( 信 介 ) えっ ?
雨 が 降りだした から ちょっと 雨宿り して もらって た だけ です
これ ね もらい 物 の シャンパン
あなた に ちょうど いい と 思って はい … はい
届か ない よ ( 育代 ) ああ … ダメ 怖い
油断 も 隙 も あった もん じゃ ない ( 育代 ) ケン ちゃん と やら
ちょっと ごめんなさい ね
いい こと 教えて くれて ありがとう ( みちる ) ああ いえ
ちょっと … な に 教えた んだ ?
もう 少し 詳しい こと 聞いて いい ? ( みちる ) はい ケン ちゃん 行く よ
あっ … ( 窓 の 閉まる 音 )
( 車 の 音 )
金田 ?
フフッ … ハマ って る な
わざわざ ありがとう ございました
いいえ ご 葬儀 に は 伺え ない ので せめて お 通夜 に
あっ … 大丈夫 ? はい
昨日 桑野 が ―
“ 引き抜き の 話 受けろ ” なんて 言った んです よ
そう です か
あいつ なり に 私 の こと 考えて くれて る の か なぁ
沢崎 さん まだ 迷って らっしゃる みたいです ね ?
桑野 さん が いい って 言って くれた のに
どうも そう みたいです
あいつ 本音 で は どう 思って んだろう ?
でも 最後に は ご 自身 で 決める こと でしょう ?
桑野 さん が 何て 言おう と
そう です ね … なんか 気 に なって
“ 引き抜き の 話 OK する こと に した ” って
言って みたら どう です か ? … で その リアクション を 見て みる と か
あっ … いい です ね それ ( みちる ) バイバイ
そう だ ! 私 沢崎 さん に 話さ なきゃ いけない こと が あって
何 か ?
昨日 桑野 さん の お 母さん と 会った んです よ
えっ ? ( 摩耶 ) それ で ?
なんか 私 … 桑野 さん の お 嫁 さん 候補 に さ れ そうだった んで
思わず 沢崎 さん の こと 推薦 しちゃ い ました
えっ ? ( みちる ) すいません
別に 謝る こと じゃ …
でも あの お 母さん 最初 は 夏美 さん 狙って た みたいです ね
あっ … そう な んです か ? ( 夏美 ) フフッ …
でも よく 考える と
桑野 さん の こと いちばん 理解 して る の は 沢崎 さん だ し
私 の 推薦 って そう 外れ で も ない ような 気 も したり して
そう ね そう かも ( 摩耶 ) いや そんな …
なんだ そこ に いた の か
どう だった ? 立花 さま の 打ち合わせ
えっ ? いや あっ … 特に 問題 なし
良かった あの 奥さん 最初 に 会った とき から
ちょっと 不安定な 感じ で 心配だった の よ ね
やっぱり そう な んだ
うん ? ( 信 介 ) いやいや
今 な に 話して た の ?
あっ … じゃ 私 たち は これ で
そう ね 行き ましょう か ( 信 介 ) あっ ちょっと …
前 失礼
あの … 昨日 おふくろ に 何 を 教えた の ?
じゃ … ( 信 介 ) えっ ?
さようなら
今日 は ありがとう ございました ( 信 介 ) えっ ? ちょ …
あっ ああ … 変な ヤツ ら
ねえ お 焼香 済んだ ? ( 信 介 ) あっ … 済んだ
あの … この度 は 何て 言って いい か …
ありがとう ( 信 介 ) あっ … どうも
あっ … 俺 も 帰る わ
車 で 送ろう か ? ( 信 介 ) いや いい よ
いい の よ 少し ぐらい 抜けた って 喪主 じゃ ない んだ から
なんか 突然 2 人 で 車 に 乗る と 変な 感じ
緊張 する って いう か … ( 信 介 ) だ から イヤだった んだ
( カーナビ 音声 ) この 先 200 メートル を 右折 して ください
右折 ? 違う だろう まっすぐだろう
えっ … 本当 ?
この先 に 新しい 道 が できた んだ
フフッ … こいつ は まだ 知ら ない らしい
( カーナビ 音声 ) この 先 100 メートル を 右折 して ください
ウソつき
新しい 道 なんか できた んだ
この 間 の 現場 この 近く だったろう ?
私 電車 で 来て たから 知ら ない
( カーナビ 音声 ) この 先 50 メートル を 右折 して ください
機械 と 俺 と どっち を 信用 する んだ ? ( 摩耶 ) 分かった
( カーナビ 音声 ) まもなく 右折 です
ルート が 変わり ました 次の 信号 を 右折 して ください
フフフ … ほ ざい て ろ
( カーナビ 音声 ) ルート が 変わり ました
道 まだ できて ない な
ハァ … 不思議 ね
どうして こんな とき あなた に 腹 が 立た ない んだろう
えっ ? ( 摩耶 ) ねえ 休憩 し ない ?
ああ … 今日 は ありがとう ね ( 信 介 ) あっ いや …
おばあ ちゃん ね
私 が 友達 を 連れて いく と いつも うれし そうだった
私 ね 引き抜き の 話 受けよう か と 思って
えっ ? ああ そう …
いや ほら あれ だ お前 の 自由だ し いい んじゃ ない か
ジュース 買って くる
ちくしょう アイロン かけ ときゃ よかった
( 女性 ) そう よ なんで 知ら なかった の ?
( 金田 ) 全然 知ら なかった ( 女性 ) また フフフ …
( 金田 ) 時代遅れ か なぁ ( 女性 ) そう ね
( バーテンダー ) いらっしゃい ませ
( 金田 ) あっ … どうも ( 信 介 ) どうも
いつも の ( バーテンダー ) はい
( 女性 ) ねえ ( 金田 ) うん ?
私 こう 見えて も ボウリング って 結構 好きな の
偶然です ね 俺 も 最近 ハマ って んだ よ
フフッ … そう な の ? ( 金田 ) うん
今度 一緒に 行こう か ? ( 女性 ) うん いい けど …
私 って 自分 より 下手な 男 の 人 嫌いな の よ ね
自慢 じゃ ない けど 俺 は 200 は 出せる よ
ホントに ? ( 金田 ) うん
じゃ 行く ? ( 金田 ) うん
フフッ … ちょっと 失礼
彼女 が ボウリング 好き だって 人 から 聞いて さ
この 日 の ため に どれ だけ 練習 して きた か
フフッ … さすが です ね ( 信 介 ) なぜ そこ まで …
( 店員 ) スプーン 要り ませ ん よ ね ? ( 信 介 ) 要り ませ ん
ポイント カード は お 持ち じゃ ないで す よ ね ?
あり ませ ん
1,120 円 に なり ます
あっ … やっぱり スプーン ください
( 店員 ) いらっしゃい ませ
あれ ? まだ 返却 さ れて ない DVD あり ます ね
いや ないで すよ ( 店員 ) おかしい な
あっ … ちょっと 待って ください ね
あり ました
( 英治 ) あっ … おはよう ございます
あっ … おはよう
この 間 来た 立花 さん の ご 主人 から さっき 電話 あり ました
なんか 当分 仲直り でき そうに ない みたいな んで
新築 話 は いったん ペンディング に し たい そうです
ああ そう
ハァ … や っぱ 沢崎 さん に 頼む しか ない な
あっ … 昨日 お 通夜 行 って 話して くれた ん ス よ ね ?
( せきばらい ) ( 英治 ) うわ … 言って ない んだ ?
うるさい な もう … 仕事 しよう よ ( 英治 ) 仕事 なんか あり ませ ん よ
立花 さん の ため に スケジュール 空けて あった んです から
ハァ … 沢崎 さん ほか の 会社 行っちゃ う の か なぁ
まあ 条件 も いい みたいだ し しょうがない か
でも あの 人 なし で やって けん の か なぁ
どうせ 代わり の 人間 が すぐ 来る よ ( 英治 ) どこ に いる んです か ?
もう いたら 紹介 して ください よ
確かに
( 電話 の 着信 音 )
はい … ああ 沢崎 さん
昨日 は ありがとう ございました ( 夏美 ) いいえ
あなた の 言った とおり
“ 引き抜き 受ける つもりだ ” って 言って やり ました
ああ どう でした ?
相当 動揺 して ました ( 夏美 ) そうです か
… で どう する んです か ?
“ どう ?” って … 受けよう と 思って ます この 話
そう な んです か
やっぱり すごく いい 話 だし 自分 に とって プラス に なる と 思う し
それ に 仕事 じゃ なくて も
あいつ の そば に いて やる こと できる から
ああ …
そういう 形 も ある か な と 思って ( 夏美 ) そうです ね
( 女性 ) あれ おいし そう
( 女性 ) 別の に し ましょう ( 女性 ) そう ね
( 夏美 ) また 立ち くらみ です か ? ( 信 介 ) いや
食事 して たら なんか 気持ち 悪く なって
吐いた んです か ? ( 信 介 ) 吐く 寸前 でした
う ~ ん … どうした ん でしょう ねえ
風邪 で おう吐 を 伴う こと あり ます けど
口 開けて
口 !
どうした ん です か ?
あなた が “ 自分 の 都合 じゃ なくて あいつ の 立場 で 考えろ ” と か
“ トラブル の 処理 ぐらい 自分 で しろ ” と か 言う から だ
沢崎 さん に “ 引き抜き の 話 OK しろ ” って 言った そうです ね ?
言い ました でも ―
俺 が 人 から 喜ば れる 家 を 作り 続ける ため に は
俺 の 仕事 に は あいつ が 必要な んです
… なら “ 行か ないで くれ ” って 言えば いい じゃ ないで す か
今更 言える か よ
… なら しょうがない でしょう
行って ほしく なければ ちゃん と 自分 の 口 で ―
“ 行か ないで くれ ” って 言う どっち か でしょう
( ため息 )
冷たい な ( 夏美 ) は ぁ ?
あっ … もし かして
私 から 沢崎 さん に なんとか 言って くれ と か
そういう こと 期待 して ます ?
結構です
( ドア の 開閉 音 )
( ため息 )
仕事 だけ です か ? ( 信 介 ) えっ ?
もし 沢崎 さん が 転職 して も
仕事 以外 で 関わり を 持つ こと は できる じゃ ないで す か
仕事 以外 って … 具体 的に 何 です か ?
ああ しゅ … 趣味 と か ? ( 夏美 ) さようなら
あっ … ちょっと 気分 悪い なぁ
多分 あの 人 は … あなた の こと を 好きな んじゃ ない か と 思い ます
えっ ?
ハハッ … な に バカな こと を
最近 に なって 突然な の か
ずっと 自分 の 気持ち に 気づか ない フリ を して きた の か
それ は 分かり ませ ん でも …
ちょっと 待って ください よ ハハ …
あの 人 あなた の 気持ち を 確かめ たくて
“ 転職 の 話 OK する ” って 言った んです よ
なんで そんな こと 分かる んです か ?
私 が “ そう したら ?” って 言った から です
余計な こと ばっかり
このまま じゃ あの 人 転職 しちゃ い ます よ
自分 の こと は 自分 で 決着 つけて ください
こんな 話 する だけ でも 大 サービス な んです
何 言って んだ ?
( 携帯 電話 の 着信 音 )
はい … ああ 山下 さん
そろそろ 結論 を 出して いただけ ます でしょう か ?
ワールドハウジング の 専務 も 是非 あなた に お 会い し たい そうです
じゃ あした は い 10 時 半 に コーヒー 亭 で
えっ ? 桑野 さん と 沢崎 さん ?
そう 意外 と いい 組み合わせ じゃ ない ?
ない な それ は
あんまり 近い 所 に いる と かえって ね
いや そういう 次元 じゃ なくて
うん そう いえば あなた たち も 一応 職場 恋愛 よ ね
あっ … そう なる か まあ デート の 都合 も つけ やすい し 便利だ よ な ?
うん 浮気 の チェック も し やすい し ね
でも 職場 恋愛 の よく ない ところ って
別れた あと も 顔合わせ なきゃ いけない ところ よ ね
職場 恋愛 は 職場 結婚 に 発展 し ない かぎり
悲劇 に 終わる わけだ
人 の こと より 自分 の 心配 しよう ね ( みちる ) 分かって る よ
ああ … なんか 地引き網 みたいに ゴソッ と 釣り 上げて から
ゆっくり より 取り 見取り みたいな
そういう 男 選び の 方法 って ない の か な ?
あり ませ ん
冗談 よ ! そんな ツンケン し なくて も
なんか 私 たち の 飲み 会って みちる さん に ―
男 の 人 が できる か どう か って いう 話 が 多く ない ?
まあ なんか 頼りない から つい 心配 しちゃ うんだ よ な
私 って そんなに 頼りない ?
分かった もう みんな に 頼ら ない これ まで ごめん ね
幸せに なり たい だけ な のに …
ケン は 私 に 愛想 尽かしたり し ない よ ね
あれ … ケン ちゃん ?
あっ !
あなた たち やっぱり … ( 信 介 ) なんだ ?
もう いい ! ど いつも こいつ も
あっ … あれ ?
やれやれ …
( 携帯 電話 の 着信 音 )