Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 10
( キョン ) 何 を たくらんで る の か 聞か せて もらおう
( 古泉 ) 何も
本当です よ 言って おき ます が この 件 に 期間 は 無関係です
一応 報告 は し ました けど いい じゃ ないで す か 合宿 も
( キョン ) 俺 が 引っかかって いる の は
お前 が セッティング した 旅だって こと だ
( 古泉 ) 涼 宮 ( すずみ や ) さん が 興味 を 持った の は
個人 所有 の 無人 島 だって こと らしい です
“ クローズドサークル が ” と か 言って ました ね
( キョン ) クローズドサークル って なんだ ?
( 古泉 ) ミステリー 用語 です よ
外部 と の 直接 的な 接触 を 断た れた 状況 の こと です
( キョン ) あの 吹雪 の 中 の 山荘 と か
台風 で つり橋 が 落ちて 隔離 さ れた ペンション みたいな こと か ?
( 古泉 ) 周り の 環境 に よって 当事 者 が その 場 に 閉じ込め られて しまう
つまり “ クローズド ” と いう わけです
( キョン ) それ が 今回 の 合宿 と どう つながる んだ ?
( 古泉 ) 人里 離れた 無人 島 です よ
これ で 嵐 でも 来れば クローズドサークル と して は
吹雪 の 山荘 に 並んで 双 璧 を 誇って いる 舞台 に なり ます
( キョン ) なぜ 俺 が この 大 海原 で 古泉 と 話 を して いる の か と いえば
期末 テスト の 返却 と いう ブラックマンデー から
ようやく 立ち直り かけて いた あの 日
あの 会議 に さかのぼら なければ なら ない
♪~
~♪
( ハルヒ ) みんな そろって る わ ね 今日 は 重要な 会議 の 日 だ から ね
あたし より 遅れて きた ヤツ は
缶 蹴り で 永遠に 鬼 の 役 の 刑 に しよう と 思って いた ところ よ
( キョン ) 今日 が 会議 の 日 な のである こと を
俺 が 聞いて い ない の は 言う まで も ない
夏 休み に SOS 団 初 の 合宿 を する こと が 決定 さ れた わ
( キョン ) 合宿 だ と ? ( ハルヒ ) そう 合宿 !
( キョン ) 俺 たち が そんな もん して な んに なる んだ ?
もう 場所 も 決まって る の よ ね 古泉 君
僕 の 遠い 親戚 に
結構な 富豪 である 人 が おら れ まして ね
無人 島 を 買い取って そこ に 別荘 を 建てる くらい
カネ を 持て余して いる 人 な んです
その 館 が 先日 落成 式 を 迎えた んです よ
喜んで ちょうだい 古泉 君
この 功績 に より あなた を 2 階級 特進 して
SOS 団 副 団長 に 任命 し ます !
拝 領 し ます
( キョン ) うらやましく ねえ よ
( ハルヒ ) … と いう わけで 3 泊 4 日 の 豪華 ツアー
行 くわ よ 孤島 !
きっと そこ に は 面白い こと が 待ち受けて いる に 決まって る の !
あたし の 役割 も もう 決まって る んだ から ね !
( 古泉 ) で は 名 探偵 に ついて 考えて み ましょう
ミステリー 的 創作 物 の 名 探偵 たち は
なぜ か 次々 に 不可解な 事件 に 巻き込ま れる こと に なって い ます
なぜ だ と 思い ます か ?
( キョン ) そう し ない と 話 に なら ない から だ ろ
( 古泉 ) 大 正解 です
そのような 事件 は フィクション
非 現実 的な 物語 の 世界 に しか あり ませ ん
ですが ここ で そんな
メタフィクショナル な こと を 言って いて は
身 も 蓋 も あり ませ ん ね
涼 宮 さん は まさに そのような 世界 に
身 を 投じよう と 考えて いる ようです から
( キョン ) そう いえば SOS 団 は
その ため に あいつ が 作った んだった な
そのような 非 現実 的で ミステリー な 事件 に 遭遇 する に は
それ に ふさわしい 場所 に 出かけ なければ なら ない
なぜなら 創作 上 の 名 探偵 たち は
そう やって 事件 に 巻き込ま れる から です
そんなに 都合 よく 事件 が 起きる わけ ないだ ろ
( 古泉 ) 確かに 現実 は 物語 の ように は いきま せ ん
しかし 今 向かって いる 孤島 と いう 場所 は
殺人 事件 の 舞台 と して うってつけだ と
世間 的に 考え られて いる のです
( キョン ) どこ の 世間 だ それ は ? えらく 狭い 世間 も あった もの だ
言いかえれば 名 探偵 の 現れる ところ に
奇怪な 事件 は 発生 する のです よ
名 探偵 と 呼ば れる 人間 に は
事件 を 呼ぶ 超 自然 的な 能力 が ある のです
正気 か ?
( 古泉 ) 僕 は いつでも ほどほどに 正気の つもりです
名 探偵 や クローズドサークル うんぬん は
僕 が そう 考えて いる わけで は なく
涼 宮 さん の 思考 パターン を トレース して みた だけ です
ああ つまり で すね 彼女 は なって み たい んです よ
名 探偵 に
これ だ !
ああ 惜しい !
( キョン ) ババ 抜き に “ 惜しい ” は ないだ ろ
は ~ い 次 次 ~!
残念
( キョン の 妹 ) ねえ ねえ キョン 君 ね あたし を 置いて いこう と した んだ よ
( キョン ) 連れて いく 予定 なんて なかった から だ
( 鳥 の さえずり )
お っ … うん ?
ひ っ !
テヘッ !
あ ~ ん イヤ ~!
( み くる ) 大 歓迎 でした のに ね ( 妹 ) ね ~!
よろしく お 願い し ます
うん
( キョン ) 朝比奈 ( あさひ な ) さん の 笑顔 に 免じて
許して やる か
( ハルヒ ) あと どれ くらい で 着く の ?
( 古泉 ) この フェリー で 約 6 時間 ほど の 旅 に なり ます
到着 した 港 で 知り合い が
待って いて くれる 手はず に なって い まして
そこ から 専用 クルーザー に 乗り換えて
1 時間 ほど の 航海 です ね
そこ に 孤島 と そびえ 立つ 館 が 待って いる と いう わけです
僕 も 行った こと が あり ませ ん ので
どのような 建物 な の か よく 知り ませ ん が
きっと 変な 建物 な んでしょう ね
ねえ 設計 した 人 の 名前 分かる ?
( キョン ) 聞いて どう する
そこ まで は 聞いて ませ ん が …
( 妹 ) わ ~ い ! いっち ば ~ ん !
すご ~ い !
( 古泉 ) “ それなり に 有名な 建築 家 に 頼んだ ”
… と いう ような こと は 言って いた ような
( キョン ) それなり で 結構
大体 ハルヒ が 期待 する ような 屋敷 だったら
それ は 多分 3 日 ぐらい 徹夜 続き の 上 に
アル 中 で もうろうと した ガウディ が
居眠り し ながら 設計 した ような 奇怪な もの に なる だろう
( ハルヒ ) 島 ! 館 !
SOS 団 の 夏期 合宿 に ふさわしい ったら ない わ ね
あっ がり ~! 3 番 !
言 っと く けど 負けたら ジュース おごり だ から
あたし は フルーツ 果汁 100% で いい わ
あたし コーラ
では 僕 は ロイヤルミルクティー を
( キョン ) お前 は 勝って から 言え
や っぱ 孤島 と いえば 事件 よ ね
( キョン ) 何も 起こり ませ ん ように 何も 起こり ませ ん ように
( 古泉 ) アハハ …
どのような 出来事 を 事件 と 言う の か は 定かで は あり ませ ん が
愉快な 旅 に なる こと を 願って い ます よ
あっ … あっ …
ぷわ っは ~!
妹 ちゃん み くるちゃ ん デッキ に 行き ましょう
化け物 イカ が 出て くる かも しれ ない し
うん 行こう ~!
( キョン ) いかんな そんな こと に なれば 長門 ( な が と ) の 出番 だ が
やれやれ
( ハルヒ ) 何 寝て ん の よ バカ さっさと 起き なさい よ
あんた は 真面目に 合宿 する つもり あん の ?
う う …
( み くる ) エヘッ 寝起き の 写真 撮っちゃ い ました
寝顔 も 撮って おき ました よく 寝て ました よ
( キョン ) えっ 寝顔 も ?
朝比奈 さん が 俺 を 隠し撮り する 理由 は なんだろう ?
ひょっとして かわいらしい 写真 立て に 入った ―
俺 の 写真 を 枕元 に 置いて
夜 ごと 夢 の 世界 に …
夜 ごと 夢 の 世界 に …
( ハルヒ ) 何 ニヤニヤ して ん の ?
バカ みたいだ から よした ほう が いい わ
み くる ちゃん に は 今回
SOS 団 臨時 カメラマン に なって もらう こと に した の よ
我が SOS 団 の 活動 記録 を 後世 に 残す ため の
貴重な 資料 と する わけ
でも 撮る の は あたし の 指示 よ
それ で 俺 の 寝顔 と 寝起き 顔 の どこ に 資料 的 価値 が ある って んだ ?
合宿 の 緊張 感 も 持た ず に
まぬけ 面 で 寝て る あんた の 写真 を さらす こと に よって
後 の 世 の 戒め と す ん の !
いい ? 団長 が 起きて ん のに 下っ端 が グーグー 寝て る なんて
モラル と 規律 と 団 則 に
違反 する んだ から ね ! うん ? ( 汽笛 )
( ハルヒ ) さあ 行く わ よ ! 不思議な 島 が 待って る わ !
( キョン ) 不思議な 島 ね
( キョン ) パノラマ 島 と か インファント 島 じゃ ない よ な ?
せめて 突然 浮き上がったり 泳ぎ だしたり し なければ いい のだ が
( 古泉 ) 大丈夫です よ
なんの 変哲 も ない 単なる 離れ 小 島 です
そこ に は 怪獣 も 頭 が 一風 変わった 博士 も いま せ ん
僕 が 保障 し ます
( キョン ) お前 の 保障 が 一 番 信用 でき ない から な
( 古泉 ) や あ 新川 ( あら かわ ) さん ! お 久しぶりです
森 ( もり ) さん も 出迎え ご苦労さまです
わざわざ すみ ませ ん ね
こちら が 僕 の かけがえのない 友人 の 方 たち です
( 新 川 ) こちら に 船 を 用意 して ございます
我が あるじ の 待つ 島 まで は 半時 ほど の 船旅 に なり ます
不便 か と 存じ ます が ご 容赦 の ほど を
全然 かまわ ない わ それ で こそ 孤島 よ ね !
半時 と いわ ず 何 時間 で も いい わ
絶海 の 孤島 が あたし の 求める 状況 だ も の
キョン み くるちゃ ん あんた たち も もっと 喜び なさい
孤島 に は 館 が あって 怪しい 執事 と メイド さん まで いる の よ
そんな 島 は 日本 中 探して も あと 2 つ くらい よ
( キョン ) 2 つ も ねえ よ !
わ っ … わ あ すごい で すね ~
楽しみだ なあ …
うわ ~!
( キョン ) うん ?
森 さん から メイド の なんたる か を 勉強 しよう と して いる のだろう か
変な ところ で 真面目な んだ から な
それ で ? その 建物 は なんて 呼ば れて る の ?
( 森 ) … と いい ます と ?
黒 死 ( こくし ) 館 と か リラ 荘 と か 纐纈 ( こうけつ ) 城 と か
そんな 感じ の 名前 が ついて る んでしょ ?
いえ 特に
おかしな 仕掛け が いっぱい 隠さ れて いたり と か
設計 した 人 が 非業 の 死 を 遂げた と か
泊まる と 絶対 死んで しまう 部屋 が ある と か !
ございませ ん
( キョン ) 空気 が 死んだ
( ハルヒ ) ねえ 館 の 主人 が 仮面 かぶって る と か
頭 の 中 が ちょっと 爽 や かな 三 姉妹 が いる と か
そして 誰 も い なく なったり …
し ませ ん な 今 の ところ は まだ
じゃあ これ から 起こる 可能 性 は かなり 高い わ ね
そう である の かも しれ ませ ん
わ っ ! 見えて きた ! あれ が 館 ?
( 新 川 ) 別荘 で ございます
( ハルヒ ) なんか 普通 ね …
( 妹 ) あの 人 だ あれ ? ( ハルヒ ) 屋敷 の ご 主人 かしら ?
随分 若い けど
僕たち 以外 の 招待 客 です よ
館 の 持ち主 の 弟 多 丸 裕 ( たまる ゆたか ) さん です
前 に 一 度 だけ 会った こと が あり ます
そういう こと は 先 に 言って おけよ
俺 たち 意外に も 呼ば れて る 人 が いる なんて 初耳 だ ぞ
( 裕 ) ようこそ !
( チャイム )
( 圭一 ( けい いち )) や あ いらっしゃい
今日 は お 招き いただき 誠に ありがとう ございます
こんな 立派な お 屋敷 に 泊まれる なんて
ものすごく あり がたい と 思い ます
全員 を 代表 し ここ に お 礼 申し上げ ます
あれ ま 一樹 ( いつき ) 君 から 聞いて いた ウワサ と は 随分 違う ね
確か もっと フランクな 少女 だ と ばかり
あっ そう ? はじめ まして 館 の ご 主人 !
早速 です けど この 館 何 か 事件 が 起こった こと ある ?
それ に この 島 現地 の 人 から なんとか 島 と か 呼ば れて
恐れ られて いる 言い伝え と かない ?
あたし は そういう の が 趣味 な の よ
アハハハ …
きみの 趣味 に は 大いに 同調 する けど 事件 は まだ 起こった こと が ない よ
つい 先日 完成 した ばかりの 建物 だ から ね
島 の 来歴 に ついて も 特に 不吉 と は 聞いて ない が
無人 島 だった しね
さあ 立ち話 も なんだ から どうぞ 中 へ
洋風 だ から 土足 の まま で かまわ ない よ
( み くる ) わ あ ステキな 部屋 ! ( ハルヒ ) 案外 普通 ね
まあ 1 人 1 部屋 と いう こと で いい で は ないで す か
ちなみに 鍵 は かかり ます よ ね ?
もちろん だ
オートロック で 閉め出さ れる こと は ない が
鍵 は なくさ ない ように して くれたら ありがたい
妹 さん は 私 と 一緒 ね
おとなしく して いる んだ ぞ
は ~ い
怪しく ない の が 逆に 怪しい わ !
じゃあ 見るからに 怪しかったら どう な んだ よ ?
( ハルヒ ) 見た まま よ 怪しい に 決まって る じゃ ない
( キョン ) つまり こいつ の 主観 で は
怪しく ない もの など 一 つ も ない と いう こと か
( ハルヒ ) 分かった わ ! ( キョン ) 何 が だ ?
( ハルヒ ) 犯人 ! ( キョン ) なんの 犯人 だ
まだ 何も 始まって など い ない ぞ 到着 した ばかりだろう が
( ハルヒ ) あたし の 勘 で は 犯人 は ここ の 主人 圭一 さん よ !
最初に 狙わ れる の は み くる ちゃん ね !
えっ …
( キョン ) 世話に なって る 身 で 何 物騒な こと 考えて んだ
少し は 高校 生 らしく だ な …
そう ね まずは 泳ぎ ね
海 に 来たら 泳ぐ 以外 の 何も する こと は ない と 言って も
過言 で は ない わ
( キョン ) やれやれ まあ さすが に ハルヒ でも
心底 人 死 に が 出る こと を 望んで いる わけで は ない だろう
( キョン ) 今回 の 旅 で 一 番 の 収穫 は この 瞬間 だ
これ で こそ 海 の 合宿 って もんだ
うん ?
( 古泉 ) 楽しみ 方 は 人 それぞれ です よ
余暇 の 時間 は 自分 の 好きな ように 過ごす べきです
特に 涼 宮 さん に は 退屈 を 紛らわす こと が できる ように
こちら から 娯楽 を 提供 する まで です
こら ~! キョン 古泉 君 あんた ら も 来 なさ ~ い !
( キョン ) は あ ~ ( 妹 ) あたし も ~!
( み くる ) え ~ い !
( キョン ) どれ が ビーチボール ?
( ハルヒ ) ヤッホー ! ( み くる ) キャ ~!
す っ ごく おいしい わ ! 誰 が 作って る の ?
執事 の 新川 が 料理 長 も 兼ねて いる なかなか の もの だ ろ ?
ぜひ お礼 を 言い たいわ ね 後 で 呼んで ちょうだい
よく 食べる ね
( 森 ) お 飲み物 は いかがです か ?
( み くる ) どうした の ? ( 妹 ) ピーマン きら ~ い
ちゃんと 食べ ない と 朝比奈 さん みたいに なれ ない ぞ
こんな 究極 な メニュー めったに ない んだ から
アハッ …
プハ ~ ッ ! ホントに これ 全部 タダ で いい の ?
学校 の 食堂 も この くらい 気前 が よければ いい のに
( はしゃぐ 声 )
お っ ?
( キョン ) ああ っ ! ( ハルヒ ) バカ ね
( キョン ) こうして 十分 すぎる ほど 多 丸 氏 の ご 厚意 に 甘えた 俺 たち は
変わった こと も なく 無事 1 日 目 を 終了 した
と … ここ まで で 終わって いれば どれほど 救わ れた こと だろう と 思う
( キョン ) 2 日 目 の 朝 天気 は いきなり 嵐 に なった
我が あるじ は 特に 朝 に 弱い お方 で
寝起き が あまり よろしく ございませ ん
午前 中 は こうして 失礼 さ せて いただき ます が
ご 了承 ください ませ
ツイ て ない わ ね こんな 時 に 台風 が 来る なんて
( 古泉 ) 足 の 速い 台風 の ようです し
あさって まで に は なんとか なる でしょう
突然 やって 来た ように 去って しまう の も 突然です よ
( キョン ) だ が 昨日 の 時点 で 台風 が 来る なんて 情報 は
どこ から も 入って なかった ぞ
( キョン ) この 嵐 は ど いつ の 頭 から 湧いて 出た もの な んだ ?
でも さ これ で 本当に 嵐 の 孤島 に なった わ
一生 もん の 状況 よ
やっぱり 起こる かも しれ ない わ ね 事件 !
( み くる ) えっ !
( キョン ) 波 の 具合 は 船 を 出せる 許容 範囲 を はるかに 超えて いる そうだ し
俺 たち は 不本意に も ハルヒ の 本意 に よって
この 島 に 閉じ込め られ たって こと か
クローズドサークル まさか …
外 に 出る こと が でき ない 俺 たち は
地下 に ある 遊 戯室 で 一 日 過ごす こと に した
くらえ !
スーパー ウルトラ ミラクル エキセントリック サーブ !
お っ !
( 妹 ) ねえ ねえ 面白い ? うん ?
( ハルヒ ) ウフフ …
( キョン ) う ~ ん …
よし リーチ だ !
それ ロン ! 多分 1万 点 くらい
涼 宮 さん それ 役 満 です よ
( キョン ) ノーレート で 助かった
お やおや 盛り上がって ます なあ
僕 も 混ぜて もらおう かな
どうぞ
( 妹 ) 振り込み って 詐欺 ? ( み くる ) えっ ?
私 は 片づけて おき たい 仕事 が ある ので
そろそろ 失礼 さ せて もらう よ
( キョン ) 多 丸 圭一 氏 も 裕 さん も 新川 さん 森 さん コンビ も
古泉 の 知り合い に して は 普通の 人 に 見える
妙な 事件 が 発生 する に は ちょっと 登場 人物 が 足りない だろう
リーチ !
( 一同 ) 王様 だ ~ れ だ ?
あたし よ ! じゃあ 2 番 の 人
後ろ 向いて 振り返り ながら “ 大好き ” って やって !
2 番 誰 ?
大好き
か あ ~! そう じゃ ない の よ 有希 ( ゆき ) もっと こう 感情 を 込めて !
大好き
ちょっと キョン やって みて よ
なんで 俺 が ?
なんでも いい の ! 王様 の 命令 よ !
( キョン ) 大 … ( ハルヒ ) や っぱ いい わ
( 笑い声 ) ( キョン ) なんて わがままな 王様 だ
… って いう か いつも の ハルヒ じゃ ない か
この後 の 青春 の 1 ページ も
ただ 笑って 読み 飛ば せる と 思って いた のだ が
そう は 問屋 が 卸さ なかった
この 場合 の 問屋 が どんな 業種 で
何 を 取り次いで いる の か は 分から ない が
もし どこ の 問屋 か 分かって いたら
俺 は そこ に 1 年 くらい の 業務 停止 命令 を 出し たい
おい ハルヒ … ぐ わ っ !
甘い わ よ 合宿 と いえば 枕 投げ じゃ ない !
( キョン ) ほぼ 徹 夜明け の 朝 から どう すれば そんな 元気 が 出る んだ
( 古泉 ) 枕 投げ です か
どうりで 涼 宮 さん が 朝 食後 2 階 全部 の 部屋 を 回って
枕 を 集めて いた わけです
( キョン ) 俺 たち の 武器 も 先 に 回収 済み って と こか
( ハルヒ ) ほっ !
ああ …
新川 さん 何 か 問題 でも ?
はい 実は 先ほど 森 を 裕 様 の 部屋 へ やった のです が
おら れ ない ような のです
( キョン ) 裕 さん が い ない ?
ベッド を 使わ れた 形跡 も なく
心当たり の ある ところ を 捜して も 見当たり ませ ん
圭一 さん に 聞いて みて は どう でしょう ?
( 新 川 ) それ が 主人 の 部屋 に 内線 で 連絡 を 試みた のです が
返答 が ない のです
( ハルヒ ) 何 それ ? 裕 さん が 行方 不明 で 圭一 さん が 電話 に 出 ない って こと ?
端的に 申し ます と そういう こと で ございます
( 古泉 ) 圭一 さん の 部屋 に 入って みれば どう です ?
合 鍵 くらい ない んです か ?
主人 の 部屋 だけ は 別で ございまして
予備 の 鍵 も 主人 しか 持って おり ませ ん
仕事 関係 の 書類 も 持ち込ま れて おり ます ので
用心 の ため に
( 古泉 ) 見 に 行った ほう が よ さ そうです ね
キョン 行き ましょう 胸騒ぎ が する わ
さあ 有希 も み くる ちゃん も ! 妹 ちゃん は ここ に いなさ い
あっ
えっ ?
( 古泉 ) 圭一 さん 圭一 さん いたら 返事 して ください !
ダメです
最終 手段 です この ドア を 体当たり して 破り ましょう
一刻 を 争う 事態 に なって いる かも しれ ませ ん
( キョン ) よし ! ( 新 川 ) やり ましょう
( 新 川 ) ん ~!
ん !
( キョン ) これ で 破壊 できる の は ドラマ の 世界 だけ か ?
( 新 川 ) て や ~!
う っ 痛 ( いて ) て …
あっ …
( キョン ) まさか 冗談 だ ろ ?
♪~
~♪