ズルタン じいさん old man Zultan

ズルタン じいさん Vovô Zultan

むかし むかし 、 ズルタン と いう 、 年 取った イヌ が い ました 。 |||||とし|とった|いぬ||| Era uma vez um cachorro velho chamado Zultan.

ある 日 、 ズルタン は 飼い主 の お 百姓 ( ひゃくしょう ) さ ん 夫婦 ( ふうふ ) が 、 ヒソヒソ 話 を して いる の を 聞き ました 。 |ひ|||かいぬし|||ひゃくしょう||||ふうふ|||ひそひそ|はなし||||||きき| Um dia, Zultan ouviu o casal de camponeses do proprietário (Fufu) falando sobre sibilo. 「 あの イヌ は 歯が 一 本 も なくて 、 泥棒 も つかまえ られ ない 。 |いぬ||しが|ひと|ほん|||どろぼう|||| "Aquele cachorro não tem dentes e não pode pegar um ladrão. もう 役 に 立た ない から 、 殺して しまおう 。 |やく||たた|||ころして| É inútil mais, então vamos matá-lo. むだな 飯 を 食わ せる ほど 、 家 は 金持ち じゃ ない から ね 」 　 ズルタン は 悲しく なって 、 仲 の 良い オオカミ に 会い に 行き ました 。 |めし||くわ|||いえ||かねもち|||||||かなしく||なか||よい|おおかみ||あい||いき| A casa não é rica o suficiente para comer comida desperdiçada. Zultan ficou triste e foi ver um lobo bom. する と 、 オオカミ が 言い ました 。 ||おおかみ||いい| Então o lobo disse. 「 良い 考え が ある 。 よい|かんがえ|| 明日 、 おれ が あんた の 飼い主 の 子ども を さらう から 、 追い かけて くる んだ 。 あした|||||かいぬし||こども||||おい||| 森 の 中 で 、 あんた に 子ども を わたして やる よ 。 しげる||なか||||こども|||| 飼い主 は あんた が オオカミ から 子ども の 命 を 救った 思って 、 きっと 大事に して くれる ように なる ぜ 」 　 オオカミ の 計画 は 、 とても うまく いき ました 。 かいぬし||||おおかみ||こども||いのち||すくった|おもって||だいじに|||よう に|||おおかみ||けいかく||||| お 百姓 さん も おかみ さん も ズルタン を 死ぬ まで 可愛がり 、 大事に する と ちかった のです 。 |ひゃくしょう||||||||しぬ||かわいがり|だいじに||||の です すっかり 楽な 暮らし に なった ズルタン に 、 今度 は オオカミ が こんな 事 を 言い ました 。 |らくな|くらし|||||こんど||おおかみ|||こと||いい| 「 あんた の 飼い主 の ヒツジ を さらう けど 、 この 前 助けて やった んだ から 見逃して くれる よ な 」 「 それ は だめだ 。 ||かいぬし||ひつじ|||||ぜん|たすけて||||みのがして|||||| ほか の 事 なら ともかく 、 ヒツジ を 守る の は ワシ の 仕事 だ 」 　 オオカミ は ズルタン に 、 腹 を 立て ました 。 ||こと|||ひつじ||まもる|||わし||しごと||おおかみ||||はら||たて| 「 よし 、 明日 森 に 来い 。 |あした|しげる||こい 決闘 ( けっとう ) だ ！ けっとう|| 思い知ら せて やる ぞ ！ おもいしら||| 」 　 だけど オオカミ と 年寄り の ズルタン で は 、 オオカミ の 勝ち に 決まって い ます 。 |おおかみ||としより|||||おおかみ||かち||きまって|| そこ で オオカミ は 、 助太刀 ( すけだち ) を 一 人 連れて きて も いい と 言い ました 。 ||おおかみ||すけだち|||ひと|じん|つれて|||||いい| でも ズルタン の 助太刀 なって くれる の は 、 同じ 家 に 住んで いる 三 本 足 の ネコ しか い ませ ん でした 。 |||すけだち|||||おなじ|いえ||すんで||みっ|ほん|あし||ねこ||||| ネコ は 歩く と 足 が 痛い ので 、 尻尾 を ピンと 高く 立てて い ました 。 ねこ||あるく||あし||いたい||しっぽ||ぴんと|たかく|たてて|| オオカミ は イノシシ に 助太刀 を 頼み 、 森 の 中 で 待ちかまえて い ました 。 おおかみ||いのしし||すけだち||たのみ|しげる||なか||まちかまえて|| ところが ネコ の まっすぐな 尻尾 が 長い 剣 に 見えた ので 、 びっくり 。 |ねこ|||しっぽ||ながい|けん||みえた|| 「 あいつ を 甘く 見て いた な ！ ||あまく|みて|| 」 「 だが ネコ の やつ 、 いやに ゆっくり だ な 。 |ねこ|||||| きっと 石 を ひろい ながら 近づいて きて いる んだ 」 　 怖く なった オオカミ と イノシシ は 、 草 の しげみ に かくれ ました 。 |いし||||ちかづいて||||こわく||おおかみ||いのしし||くさ||||| しかし イノシシ の 耳 が しげみ から はみ出て 、 ピクピク と 動いて い ます 。 |いのしし||みみ||||はみでて|||うごいて|| 「 あっ 、 ぼく の 大 好物 の ネズミ だ ！ |||だい|こうぶつ||ねずみ| 」 　 ネコ が 大喜びで イノシシ の 耳 に かみつく と 、 イノシシ は ひめい を 上げて 逃げて いき ました 。 ねこ||おおよろこびで|いのしし||みみ||||いのしし||||あげて|にげて|| オオカミ は ビクビク かくれて いる ところ を 見 られて 、 とても かっこ悪く 思い ました 。 おおかみ||びくびく|||||み|||かっこわるく|おもい| 「 歯が 一 本 も なくて も 、 あんた は 強い イヌ だ 。 しが|ひと|ほん||||||つよい|いぬ| もう 、 あんた の 家 の ヒツジ を おそう こと は し ない よ 」 　 ズルタン と オオカミ は 、 また 仲直り し ました 。 |||いえ||ひつじ||||||||||おおかみ|||なかなおり||

おしまい