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江戸小話, あみがさの忘れ物

あみ が さ の 忘れ物

そそっかしい さむらい が 、 旅 の 途中 の 茶店 で 一休み を して い ました 。 「 日頃 から あわて 者 と 笑われて おる が 、 これ から は 何事 も 落ち着き 、 決して 笑われ ない 様 に しよう 」 そう 心がけた さむらい は 、 今 の ところ 失敗 も なく 旅 を 続けて い ます 。 「 どれ 、 そろそろ 出かける と する か 。 まずは 、 落ち着いて 確認 だ 。 馬 に つけた 荷物 は 、・・・ ある 。 大切な 刀 は 、・・・ うむ 、 大丈夫 。 供 の 家来 は 、・・・ ちゃん と 連れて おる そして 店 の 代金 は 、・・・ よし 、 間違い なく 払った し 、 財布 も 忘れて おら ぬ 」 全て を 確認 した さむらい は 、 茶店 を あと に し ました 。

それ から しばらく 行く と 、 さむらい は 茶店 に かけ 戻り ました 。 「 すま ぬ 。 せっし ゃと した 事 が 、 あみ が さ (→ ワラ など で 編んで つくった 、 日よけ や 顔 を かくす ため の 大きな ぼうし ) を 忘れた 。 ここ に 、 あった だろう 」 する と 茶店 の 人 が 、 くすくす と 笑い ながら さむらい の 頭 を 指さし ました 。 「 あみ が さ なら 、 頭 に つけて おいで です よ 」 頭 に 手 を やった さむらい は 、 ばつ が 悪 そうに 言い ました 。 「 や やっ 。 これ は 、 おもいがけない ところ に あった もの だ 」

そそっかしい の は 、 簡単に は 治り ませ ん ね 。

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


あみ が さ の 忘れ物

そそっかしい さむらい が 、 旅 の 途中 の 茶店 で 一休み を して い ました 。 「 日頃 から あわて 者 と 笑われて おる が 、 これ から は 何事 も 落ち着き 、 決して 笑われ ない 様 に しよう 」   そう 心がけた さむらい は 、 今 の ところ 失敗 も なく 旅 を 続けて い ます 。 「 どれ 、 そろそろ 出かける と する か 。 まずは 、 落ち着いて 確認 だ 。 馬 に つけた 荷物 は 、・・・ ある 。 大切な 刀 は 、・・・ うむ 、 大丈夫 。 供 の 家来 は 、・・・ ちゃん と 連れて おる   そして 店 の 代金 は 、・・・ よし 、 間違い なく 払った し 、 財布 も 忘れて おら ぬ 」   全て を 確認 した さむらい は 、 茶店 を あと に し ました 。

それ から しばらく 行く と 、 さむらい は 茶店 に かけ 戻り ました 。 「 すま ぬ 。 せっし ゃと した 事 が 、 あみ が さ (→ ワラ など で 編んで つくった 、 日よけ や 顔 を かくす ため の 大きな ぼうし ) を 忘れた 。 ここ に 、 あった だろう 」   する と 茶店 の 人 が 、 くすくす と 笑い ながら さむらい の 頭 を 指さし ました 。 「 あみ が さ なら 、 頭 に つけて おいで です よ 」   頭 に 手 を やった さむらい は 、 ばつ が 悪 そうに 言い ました 。 「 や やっ 。 これ は 、 おもいがけない ところ に あった もの だ 」

そそっかしい の は 、 簡単に は 治り ませ ん ね 。

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )