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江戸小話, 商売仲間

商売 仲間

商売 仲間

ある 町 に 、 お 茶売 り が やってきて 、 「 新茶 は 、 いかがです か 。 かおり の いい 、 新茶 は 、 いかがです か 」 と 、 声 を 張り上げる と 、 すぐ うしろ から 粉 を ふるう 、『 ふるい 』 と いう 道具 を 売る 男 が 、 「 えー 、 ふるい 。 ふるい 」 と 、 声 を 張り上げて 、 ついてき ます 。 「 新茶 ぁ ー 、 新茶 ぁ ー 」 「 ふる ー い 、 ふる ー い 」 町 の 人 たち は この 売り 声 に 、 首 を ひねり ました 。 「 なんだ ? 新茶 だ か 、 古い お茶 だ か 、 さっぱり 分から ん ぞ 」 おかげ で 、 お茶 は ぜんぜん 売れ ませ ん 。 お茶 売り は 、 ふるい 売り に 文句 を 言い ました 。 「 やい ! お前 が 、『 ふるい 、 ふるい 』 と 言う もん だ から 、 おれ の 新茶 が ちっとも 売れ ん で は ない か ! 商売 の じゃま を する つもり か ? もっと 、 は なれて 歩け ! 」 ふるい 売り も 、 負け ず に 言い ました 。 「 ふるい 売り が 、『 ふるい 、 ふるい 』 と 言って 、 何 が 悪い 」 「 何 だ と 、 この やろう ! 」 「 何 っ 、 やる か ! 」 二 人 は 商売 そっちのけ で 、 けんか を はじめ ました 。 する と そこ へ 、 「 待て 待て 、 けんか を やめ ん か 」 と 、 くず 鉄 など を 買って 歩く 、 古 金屋 が 入って き ました 。 「 たしかに 、 新茶 と ふるい で は 、 けんか に なる の も 無理 は ない な 。 しかし 、 おれ が 仲間 に 入れば 、 商売 が うまく いく に ちがいない 」 「 それ は 、 どういう わけ だ ? 」 「 うむ 、 かけ声 の 順番 を こう する のだ 」

古 金屋 の 説明 に 、 二 人 は なっとく して 商売 を 開始 し ました 。 まずは 、 ふるい 売り が 、 「 ふる ー い 、 ふる ー い 」 その 次に 、 古 金屋 が 、 「 ふる か ねぇ 、 ふる か ねぇ 」 最後に 、 お茶 売り が 、 「 新茶 ぁ 、 新茶 ぁ 」 この 変わった 呼び声 に 、 町 の 人 たち が 大いに 集まって 、 三 人 は とても よい 商売 を した のです 。

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


商売 仲間 しょうばい|なかま

商売 仲間 しょうばい|なかま

ある 町 に 、 お 茶売 り が やってきて 、 「 新茶 は 、 いかがです か 。 |まち|||ちゃうり||||しんちゃ||いかが です| かおり の いい 、 新茶 は 、 いかがです か 」 と 、 声 を 張り上げる と 、 すぐ うしろ から 粉 を ふるう 、『 ふるい 』 と いう 道具 を 売る 男 が 、 「 えー 、 ふるい 。 |||しんちゃ||いかが です|||こえ||はりあげる|||||こな||||||どうぐ||うる|おとこ||| ふるい 」 と 、 声 を 張り上げて 、 ついてき ます 。 ||こえ||はりあげて|| 「 新茶 ぁ ー 、 新茶 ぁ ー 」 「 ふる ー い 、 ふる ー い 」   町 の 人 たち は この 売り 声 に 、 首 を ひねり ました 。 しんちゃ||-|しんちゃ||-||-|||-||まち||じん||||うり|こえ||くび||| 「 なんだ ? 新茶 だ か 、 古い お茶 だ か 、 さっぱり 分から ん ぞ 」   おかげ で 、 お茶 は ぜんぜん 売れ ませ ん 。 しんちゃ|||ふるい|おちゃ||||わから|||||おちゃ|||うれ|| お茶 売り は 、 ふるい 売り に 文句 を 言い ました 。 おちゃ|うり|||うり||もんく||いい| 「 やい ! お前 が 、『 ふるい 、 ふるい 』 と 言う もん だ から 、 おれ の 新茶 が ちっとも 売れ ん で は ない か ! おまえ|||||いう||||||しんちゃ|||うれ||||| 商売 の じゃま を する つもり か ? しょうばい|||||| もっと 、 は なれて 歩け ! |||あるけ 」   ふるい 売り も 、 負け ず に 言い ました 。 |うり||まけ|||いい| 「 ふるい 売り が 、『 ふるい 、 ふるい 』 と 言って 、 何 が 悪い 」  「 何 だ と 、 この やろう ! |うり|||||いって|なん||わるい|なん|||| 」 「 何 っ 、 やる か ! なん||| 」   二 人 は 商売 そっちのけ で 、 けんか を はじめ ました 。 ふた|じん||しょうばい|||||| する と そこ へ 、 「 待て 待て 、 けんか を やめ ん か 」 と 、 くず 鉄 など を 買って 歩く 、 古 金屋 が 入って き ました 。 ||||まて|まて||||||||くろがね|||かって|あるく|ふる|かなや||はいって|| 「 たしかに 、 新茶 と ふるい で は 、 けんか に なる の も 無理 は ない な 。 |しんちゃ||||||||||むり||| しかし 、 おれ が 仲間 に 入れば 、 商売 が うまく いく に ちがいない 」 「 それ は 、 どういう わけ だ ? |||なかま||はいれば|しょうばい|||||||||| 」 「 うむ 、 かけ声 の 順番 を こう する のだ 」 |かけごえ||じゅんばん||||

古 金屋 の 説明 に 、 二 人 は なっとく して 商売 を 開始 し ました 。 ふる|かなや||せつめい||ふた|じん||||しょうばい||かいし|| まずは 、 ふるい 売り が 、 「 ふる ー い 、 ふる ー い 」   その 次に 、 古 金屋 が 、 「 ふる か ねぇ 、 ふる か ねぇ 」   最後に 、 お茶 売り が 、 「 新茶 ぁ 、 新茶 ぁ 」   この 変わった 呼び声 に 、 町 の 人 たち が 大いに 集まって 、 三 人 は とても よい 商売 を した のです 。 ||うり|||-|||-|||つぎに|ふる|かなや||||||||さいごに|おちゃ|うり||しんちゃ||しんちゃ|||かわった|よびごえ||まち||じん|||おおいに|あつまって|みっ|じん||||しょうばい|||の です

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )