シュタインズ ・ ゲート ゼロ (19)
( アナウンサー ) え ~ 引き続き ―
都 内 で 相次いで 発生 して いる ―
テロ 攻撃 に 関する ニュース を ―
お 伝え して い ます
( リポーター ) まるで 戦争 の ような 状態 です
既に 駅前 や 中央 通り は 閉鎖 さ れて い ます
( アナウンサー ) 現在 も 戦闘 は 続いて いる のでしょう か ?
( リポーター ) 詳細 は 不明です が ―
現在 も テロリスト は 付近 に 潜伏 中 と の 情報 も 入って おり ―
政府 は 23 区 全域 に 対して ―
安全 が 確保 さ れる まで 屋内 待機 を 呼びかけて い ます
♪~
~♪
( アナウンサー ) 東京 都 災害 対策 本部 は 引き続き 厳重な 警 …
( 真 帆 ( ま ほ )) 現実 な の よ ね ? これ
( 岡部 ( お かべ )) ああ
( ダル ) 鈴 羽 ( すず は ) と まゆ 氏 は …
( 真 帆 ) 過去 に 飛べた 可能 性 は ない の ?
タイム マシン は もう 起動 して いた んでしょ ?
( 岡部 ) 比 屋 定 ( ひや じょう ) さん も 見 ただ ろ
( 岡部 ) タイムリープマシン は ホントに 完成 して ない の か ?
( 真 帆 ) 残念だ けど …
( 岡部 ) 今 なら まだ 間に合う
( 岡部 ) すぐに 取りかかって くれ !
タイムリープマシン で 飛べる の は 48 時間 まで だ
つまり 2 日 後 に は ここ より 前 に は もう …
( 真 帆 ) どう やって !?
できる なら とっくに やって る
牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) に は できた けど 私 に は でき ない
牧 瀬 紅 莉栖 に は 分かった けど 私 に は 分から ない
それ が 事実 よ
こんな 事態 に なって も 結局 ―
私 は …
諦める な ! これ は …
( ダル ) いいかげんに しろ よ !
( 岡部 ) ダル …
( ダル ) 真 帆 たん は すごく 頑張って た
鈴 羽 が 未来 を 変え た がって いる こと を 知って ―
何とか しよう と !
それ を 反対 した の は オカリン だ ろ
なのに 今 は “ 諦める な ” だって ?
だったら 最初 から そう 言えよ
そう すれば まゆ 氏 だって 鈴 羽 だって …
( 真 帆 ) 待って
冷静に なって
今 は 3 人 と も こんな こと して る 場合 じゃ ない
岡部 さん
紅 莉栖 が タイムリープマシン を 作った とき の 状況 を ―
覚えて いる 範囲 で 教えて
何 が 必要な の か どう やって 記憶 データ を 送った の か
比 屋 定 さん …
( 真 帆 ) 正直 あなた に この 質問 だけ は し たく なかった
自分 で 何とか し たかった
けど …
もう そんな こと を 言って る 場合 じゃ ない
( 岡部 ) SERN ( セルン ) に ハッキング だ
SERN ?
( 岡部 ) ああ SERN に ハッキング して ―
LHC で マイクロブラックホール を 作り ―
記憶 データ を 36 バイト まで 圧縮 する
( ダル ) マジ ?
( 真 帆 ) 確かに それ なら 可能 性 は …
でも 簡単に 言う けど そんな こと …
ダル なら できる はずだ
( 真 帆 ) できる ?
まあ 僕 は スーパーハッカー だ から ね
けど さ あの レンジ も 動作 が 不安定な こと が あって さ
42 型 ブラウン管
それ が 点灯 して いる とき に 電話 レンジ ( 仮 ) は 機能 を 発揮 する
何で ブラウン管 が ?
ハッ … も しか して 電子 銃 ?
それ が 紅 莉栖 と 俺 たち が 見つけ出した 解 だ
岡部 さん ?
( 岡部 ) 確かめて おき たい こと が ある
何 か あったら すぐに 連絡 して くれ
どうやら 電波 障害 も 収まった ようだ しな
どこ に 行く んだ ろ ?
どこ に 行く んだ ろ ?
( ドア の 開閉 音 )
( ドア の 開閉 音 )
( ドア の 開閉 音 )
詮索 して いる 時間 は ない わ
人手 も 必要 ね
( ダル ) うん
( 天王 寺 ( てんのう じ )) おい
( 天王 寺 ) こりゃ どういう こと だ ?
お め え 前 に アメリカ だ ロシア だ 言って たよ な
何 が 起きて いる ?
( 岡部 ) 既に 全て が 手遅れです
だから ―
こう なる 前 に 手 を 打ち ます
あ … おい
( 綯 ( なえ )) どうした の ? お 父さん
( 天王 寺 ) 綯 …
いや …
( 岡部 の 荒い 息 )
( 岡部 ) 第 3 次 世界 大戦 …
鈴 羽 から 聞いた その 事実 を ―
信じて い なかった わけじゃ ない
ただ あまりに も 今 と かけ離れ すぎて いて ―
実感 を 持て なかった
だが それ は …
( 兵士 ) 民間 人 の 死者 負傷 者 と も 見当たり ませ ん
( キーボード を 打つ 音 )
( キーボード を 打つ 音 )
( ダル ) う う …
( キーボード を 打つ 音 )
( キーボード を 打つ 音 )
( 真 帆 ) どう ? ( ダル ) あと 少し いや …
少し だ と 思う けど …
( る か ) 何 して る んです ?
( フェイリス ) フェイリス に も よく 分か ん ない けど ―
仲間 が 頑張って る とき に は 差し入れ ニャ
あ はい ( ドア の 開く 音 )
( る か ) 岡部 さん ( フェイリス ) オカリンニャ !
来て いた の か
アキバ の 一大事 に ―
黙って 見て いる わけに は いか ない ニャ
モエニャン に も 動き が ない か 監視 して もらって る ニャ
( ま ゆり ) 何 か あの ラボ に は ―
もっと たくさんの 人 が いて にぎやかで 楽しくて …
( ダル ) おし !
突破 した お
( 真 帆 ) ホント ?
まだ ハッキング できた わけじゃ ない けど ―
このまま なら 朝 まで に は …
そう
で どこ に 行って た の ?
( 岡部 ) ラジ 館 だ
鈴 羽 と まゆ り の 死体 は 見つかって い なかった
どういう こと ?
少なくとも 死 は 確定 さ れた もの で は ない …
と いう こと だ
そう
何 か 問題 が あった の か ?
( 真 帆 ) いえ
このまま ハッキング が できれば ―
タイムリープマシン は 完成 する
( 岡部 ) そう か
( 真 帆 ) でも 完成 して も ―
誰 か が 試す こと で しか 実証 は でき ない
( 岡部 ) ああ 紅 莉栖 が 完成 さ せた とき も そう だった
使う の に 躊躇 ( ちゅうちょ ) して いた
実際 は 理論 どおり うまく いった が な
( 真 帆 ) それ は 紅 莉栖 だ から よ
私 は …
自分 の 作った もの に 自信 が 持て ない の か ?
( 真 帆 ) 当たり前でしょ
なぜ だ ?
私 は 紅 莉栖 じゃ ない
モーツァルト で は ない の
( 岡部 )“ 最期 に 最も 尊敬 する 人 に 伝えて ほしい ”
“ 私 は 自分 を 凡庸 なる 人々 の 代表 だ と 考えて いた ”
“ そして あなた が 常に 私 に とって の 目標 であり ―”
“ あなた こそ が まさに ―”
“ アマデウス その 人だった と ”
( 真 帆 ) それ は …
( 岡部 ) 彼女 の 最期 の メッセージ だ
@ ちゃん ねる に 書か れて いた だ ろ
( 真 帆 ) 私 の こと と は 限ら ない でしょ
( アマデウス 紅 莉栖 ) いいえ あなた の こと です よ 先輩
( 岡部 ) 紅 莉栖 !?
( アマデウス 紅 莉栖 ) ここ です ここ
無事だった の ?
( アマデウス 紅 莉栖 ) ええ
教授 に 一時的に データ ごと 凍結 さ せ られて いた んです けど ―
気づいたら ここ に
( 岡部 ) ダル か ? ( 真 帆 ) え ?
最初に ―
アマデウス が 移さ れた と 聞いた とき に 捜して …
SERN に ハッキング を かけ ながら ?
( 岡部 ) ダル に とって は 朝飯前 だ
何より 比 屋 定 さん の ため に なる しな
( アマデウス 紅 莉栖 ) モテモテ じゃ ないで す か
う ・ る ・ さ ・ い !
( アマデウス 紅 莉栖 ) フフフ … でき ます よ 先輩 なら
( 真 帆 ) 何 やって る かも 知ら ない くせ に
( アマデウス 紅 莉栖 ) です けど でき ます 先輩 なら
私 が 言って る んです
牧 瀬 紅 莉栖 の 記憶 を データ 化 した 私 が
( 岡部 ) 紅 莉栖 …
紅 莉栖 ?
( 岡部 ) いや …
すまない 寝て しまって いた
( 真 帆 ) しかたない わ よ
おととい から 一睡 も せ ず ぶ っ 通し で 作業 して た んだ から
どう だ ?
これ で 完成 … の はず よ
本当に 使う の ?
( 岡部 ) ああ
あんなに 嫌がって いた のに
( 岡部 ) 俺 は あいつ と 約束 した
この 世界 線 を 守る と
それ は ―
あいつ の 犠牲 の うえ に みんな が 救わ れる 世界 だ から だ
そう で ない と 分かった 以上 …
やっぱり 大きい の ね あなた に とって 牧 瀬 紅 莉栖 は
神 に 愛さ れる 者 … か
やっぱり アマデウス は あの 子 ね
( 岡部 ) これ より ―
電話 レンジ ( 仮 ) 弐 号 機 に よる タイムリープ を 行う
これ まで この 作戦 に 協力 して くれた 仲間 と ―
戦い 続けた 思い に 感謝 する
アマデウス
何 ? 急に
( 岡部 ) 君 の おかげ で 助かった
え ?
( 岡部 ) あの とき あの メッセージ が なければ ―
俺 も みんな も 間に合わ なかった
( アマデウス 紅 莉栖 ) えっ … でも 結局 こっち も 助け られた わけだ し
と いう か システム だ し
( 岡部 ) それ でも だ
紅 莉栖
えっ ? な 何 ぞ ?
ありがとう
君 も 立派な 俺 たち の ラボメン だ
( アマデウス 紅 莉栖 ) い … いい から 行き なさい よ
( 真 帆 ) あら この 子 テレ てる の ?
( アマデウス 紅 莉栖 ) テレ て ないし !
( 岡部 ) 俺 は 絶対 に 諦め ない
何 回 何 十 回 何 百 回 ダメだった と して も
何 千 回 何 万 回 何 億 回 と 挑んで 全て 救って み せる
鈴 羽 も まゆ り も かがり も
( 岡部 ) これ は その 第 一 歩 だ
( 岡部 ) ハッ !
( 岡部 ) 成功 … した の か ?
( 岡部 ) う う っ …
くっ …
7 月 7 日 15 時 … あっ
( 岡部 ) まだ 時間 は ある はずだ
( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ …
オカリン
( 真 帆 ) 急に どうした の ?
( 岡部 ) すぐ レスキネン 教授 の パソコン を クラッキング して
アマデウス の 中 の 紅 莉栖 と 比 屋 定 さん の データ を ―
バックアップ ごと 削除 する んだ
( ダル ) は ? ( 真 帆 ) いきなり 何 を 言いだす の ?
( 岡部 ) それ が 第 3 次 世界 大戦 の 引き金 に なる
( 真 帆 ・ ダル ) えっ ? ( 岡部 ) それ と ―
万が一 に 備えて タイムリープマシン の 完成 を !
( 真 帆 ) 待って ( ダル ) まさか オカリン
( 岡部 ) ハァ ハァ … ああ 俺 は 未来 から 来た
その タイムリープマシン を 使って
( 真 帆 ) これ を 使って ? 完成 する の ? どう やって ?
( 岡部 ) 今 は 詳しく 説明 して いる 時間 は ない
まもなく ここ 一帯 は 戦場 に なる
戦場 ? また 何 を …
( 岡部 ) その 証し に アキバ 全体 に 通信 障害 が 起きて いる はずだ
とにかく 比 屋 定 さん と ダル は ―
隔離 さ れた アマデウス の データ を 有線 ネット で 探して くれ
くれぐれも ラジ 館 に は 近づく な
ラジ 館 って 確か …
( 岡部 ) 鈴 羽 と まゆ り が 向かって いる の は 知っている
本当に 未来 から ?
( 岡部 ) 前 の 君 と ダル は 外 に 出て 捕まった
少なくとも 俺 が 戻って くる まで は ラボ から 出 ないで くれ
オカリン せ 戦争 って …
にわかに は 信じ られ ない けど
( 岡部 の 荒い 息 )
( 岡部 ) あれ が 何 時 何分 に 起きた の か ―
まゆ り たち が いつ ラジ 館 に 到着 した の か ―
正確に は 分から ない
あの とき も こう だった
現実 な のに 夢 の 中 の ような ―
夢 を 何度 も 繰り返して いる ような ―
はっきり し ない 気味 の 悪い 感覚
夢 の はずな のに 全て が 現実 で
それ は 確かに あって
この あと 何 が 起きる か 分かり ―
それ が 現実 に なって いく あの 悪夢 の 感覚
そして 世界 に 対して ―
罪 を 犯した 言いよう の ない 罪悪 感
もう 取り返し が つか ない 絶望
それ が 渦巻き 次第に …
( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ま ゆり !
( ま ゆり ) オカリン
( 岡部 ) 待て 行く な !
( 鈴 羽 ) それ 以上 近づく と 撃つ よ
( ま ゆり ) 鈴 ( すず ) さん !
( 鈴 羽 ) ごめん でも もう 時間 が ない んだ
乗って
( 岡部 ) 俺 は 未来 から 来た
48 時間 後 の 未来 だ
だから ここ で 何 が 起こる か 知って る
ここ は あと 1 時間 も たた ない うち に 戦場 に なる
( 鈴 羽 ) 戦場 ?
( 岡部 ) ああ アメリカ の ストラトフォー が ―
タイム マシン の 存在 に 気づいて ここ に 乗り込んで くる
そして ―
タイム マシン は 破壊 さ れる
( ま ゆり ) あ …
( 鈴 羽 ) 適当な こと を
( 岡部 ) 今 お前 は もし 俺 が 近づこう と したら ―
左 足 に 銃弾 を かすめ させよう と 考えて いる
実際 一 度 撃た れた から 分かる
( 鈴 羽 ) だったら … だったら なおのこと ―
今 行か なきゃ
中止 して そい つら が 来たら もう 二度と 過去 に は 飛べ なく なる
今 なら まだ …
戻って どう する ?
( 鈴 羽 ) オペレーション ・ アークライト
8 月 21 日 ―
オカリン おじさん が ―
シュタインズ ・ ゲート を 目指す の を 諦めた あの 日 に 戻って ―
もう 一 度 目指す ように 説得 する
まゆ 姉さん が そうした いって
( 岡部 ) まゆ り が ?
( ま ゆり ) うん だ から 行か せて
まゆ し ぃも ラボメン な んだ よ
落ち込んで いる 彦星 ( ひこぼし ) さん を ―
思いっきり ひっぱ たいて きて あげる から
( ま ゆり ) だ から 私 は 行って き ます
私 は 鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 ( きょう ま ) が 好き
でも ね 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) の こと は ―
もっと 好きだ よ
オカリン
分かった
オカリン
( 岡部 ) 急げ 今 なら まだ 間に合う
あっ …
かがり ?
バカな ! いくら 何でも 早 すぎる
( ま ゆり ) ああ っ
( 岡部 ) う っ …
乗って
あっ ああ っ
かがり 俺 だ !
( 鈴 羽 ) えい っ
( 岡部 ) う ああ あっ !
オカリン おじさん !
( 岡部 ) お前 は タイム マシン へ
でも …
( 岡部 ) ここ は 俺 が 何とか する
分かった
あっ …
頼んだ ぞ ! ラボメンナンバー 002
椎名 ( しい な ) ま ゆり !
オペレーション ・ アークライト を 遂行 しろ !
うん !
( 岡部 ) 急げ
早く … 早く !
ハッ !
( かがり ) 神様 の 声 が ―
聞こえる
( 岡部 ) かがり …
レイエス 教授 ?
( レスキネン ) フン
DURPA ( ダーパ )
( レスキネン ) ハリーアップ
これ で !
ファイア
やめろ …
やめろ ー !
( 岡部 ) どうして …
どうして こんな …
( 岡部 ) なぜ だ ?
まさか タイム マシン の 爆発 は 収束 点 ?
何度 繰り返して も ―
回避 しよう と あらゆる 手 を 尽くして も ―
あの とき の ように …
う っ ! あ …
( リポーター ) まるで 戦争 です
( リポーター ) まるで 戦争 です
( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ …
( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ …
( ドア の 開く 音 ) ( 岡部 ) ハァ ハァ …
既に 駅前 は 封鎖 さ れて い ます
既に 駅前 は 封鎖 さ れて い ます
既に 駅前 は 封鎖 さ れて い ます
( 真 帆 ) 岡部 さん どうした の !?
( 真 帆 ) 岡部 さん どうした の !?
( ダル ) 何 か すごい こと に なって る お
鈴 羽 と まゆ 氏 は ?
( 岡部 ) それ でも …
それ でも やる しか …
( 真 帆 ) 本当に また 飛ぶ の ?
( 岡部 ) ああ 決めた んだ
何 十 何 百 失敗 しよう と ―
必ず 全員 救って みせる って
岡部 さん
すまない 何度 も つきあわせて しまって
戻ったら 私 に 言って
未来 の 私 が 何度 でも 手伝う って 言って たって
( 岡部 ) 同じ ような こと を 以前 紅 莉栖 も 言って いた
あの 子 らしい わ ね
( 岡部 ) ま ゆり 鈴 羽 かがり
こんな 結果 俺 は 認め ない
認めて たまる もの か !
( 岡部 ) う っ くく っ …
飛べよ
飛べよ ー !
♪~
~♪