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坂本ですが?, Sakamoto desu ga? Episode 9

< 県立 学 文 高校 1 年 2 組 に > < 入学 早々 学校 中 の 注目 を 集める 生徒 が い た > < 日直 さえ も スタイリッシュ > < ランチ タイム も スタイリッシュ > < 廊下 に 立た さ れ て も スタイリッシュ > < その 一 挙手 一 投 足 が … > < 圧倒 的 に ク ー ル で スタイリッシュ な 学園 生活 を 送る > < その 生徒 の 名 は … > 坂本 です が ?

♪~

≪ ( み ー ちゃん ) あ ッ 今日 は 空 い てる

( 藤田 ) さすが に 寒く なって き た し

外 で 食べる 人 減った ね

( カナ ちゃん ) ここ が 今 最高 に いい 眺め と は 知ら ず に ね

( 久保田 ) アチアチ アチャチャ …

何 か … 思い出し ちゃ う な

坂本 君 に 初めて 出会った 日 の こと を

え ッ ?

《 ハアハアハア … 》

あれ は 去年 の 2 月 上旬 高校 受験 当日

《 ( 教師 ) それでは 試験 開始 》

寒 さ と 緊張 が あいまって

手 の 震え が 止まら なかった の

《 あ ッ … 》

《 あ ッ … 消し ゴム 》

《 あ ッ … 》

( み ー ちゃん ) まさか !

坂本 君 と 手 と 手 が 触れ合って ! ?

う うん 消し ゴム が 落ちる 寸前 に …

拾って くれ た ん だ けど …

《 あ ッ ありがとう … 》

そのまま 勝手 に 使い 始め ちゃ った の

豪快 に

何て ひどい 人 な ん だ ろ う って 思ったら …

摩擦 に よって 温め られ た 私 の 消し ゴム は

か じかん だ 私 の 手 を ほぐし …

私 は それ の おかげ で 問題 を 解き 進め られ た の

その とき の 消し ゴム は 今 も 私 の お守り

キャーッ ! あま ず っぱ ~ い !

今日 の 弁当 の 酢 豚 と どっこい どっこい よ !

じゃ 私 ! 次 私 !

≪ ( み ー ちゃん ) あれ は 忘れ も し ない 嵐 の 入学 式

あいにく の 大荒れ の 天気 は

登校 する 新入 生 を むし ばん で いった

《 う ッ … 》

《 ( 生徒 達 ) う わ ッ ! 》

《 ( 生徒 達 ) ああ ッ ! 》

《 あ ッ ! 》

≪ ( み ー ちゃん ) お気に入り の 傘 も 壊れ

それ は …

それ は 輝かしい 新 高校 生活 に

暗い 影 を 落とす に は 十 分 だった

そんな とき …

《 うん ? は ッ … 》

え ッ まさか ! 傘 に 入れ て くれ た と か ! ?

う うん それ が …

≪ ( み ー ちゃん ) 彼 の 傘 も すでに ぶざま に 反り返って い た わ

ご 愁傷 さま って 思った の 最初 は

でも そこ に は …

《 一 年 もの の 春 驟雨 … です ね 》

≪ ( み ー ちゃん ) みじめ と は ほど遠い

雨 ソムリエ の 姿 が あった の

ああ ッ …

おかげ で 散々 だ と 思って た 天気 が

まるで 祝い の 雨 の よう に 思え て …

その 日 から 私 雨 の 日 が 好き に なった ん だ

素敵 そんな 資格 持って る ん だ

はい じゃ 最後 は 私

あれ は …

《 ハアハアハア … 》

≪ ( カナ ちゃん ) あれ は 入学 式 前日

ちょうど そこ の 食堂 で

教科 書 の 受け取り に いった とき の こと

≪ ( カナ ちゃん ) 手さげ を 忘れ た 私 は

必修 科目 の 教科 書 を 両手 に 積み重ね て い た の

前 も 見え ない 状態 で 歩 い て い たら …

《 あ ッ ! 》

いや ッ ! それ って まさか !

う うん

私 は まあ 普通 に 転 ん だ ん だ けど …

≪ ( カナ ちゃん ) 私 の 教科 書 は お姫様 抱っこ さ れ て た わ

《 お 損傷 は あり ませ ん か ? 》

あ ~ ッ ! ロマンチック ~ !

坂本 君 の おかげ で 私 の 教科 書 は 傷 一 つ なく

もの を 大事 に しよ う って 思え た の

そ っか

坂本 君 と の 出会い は 一人一人 に とって

とっても 素敵 な 思い出 に なって る ん だ ね

うん うん

< ( 3 人 ) まあ 私 の 出会い の エピソード が > < 一 番 だ けど … ね > そう そう そう いや 昔 さ ~

入学 説明 会 の とき ここ で

初めて 会った こと 覚え てる ? はて ?

≪ ( 久保田 ) まあ 坂本 君 は 覚え て ない か

あの とき さ …

≪ ( 久保田 ) 僕 薬指 に 変 な イボ が でき て

絆創膏 巻 い て 隠し て た ん だ よ ね

でも いつの間にか 抜け ちゃ って

坂本 君 が 拾って くれ た ん だ よ ね

ああ この 木 の 下 で はめ て くれ た ん だ っけ

《 ああ … 》

さあ 記憶 に ない です ね

まあ どう って こと ない 出会い だ し ね

< ( 3 人 ) アンタ の 出会い が 一 番 ロマンチック だ よ > 「 二 度 と 忘れる こと が でき ぬ 」

「 刹那 に 消え た あの 夏 の 君 よ 」

「 真夏 の アスファルト の よう な 鉄板 に 横たわる 」

「 君 の 断層 」

「 口 に 入れる やいなや 溶け 出す 肉 汁 と 脂身 」

「 ほのか な 甘味 と かぐわし さ を 残し 」

「 ああ なぜ 君 は 消え ゆく 消え ゆく 」

≪ ( 現 国 教師 ) え ~ 次 の 小節 を

出席 番号 4 番 久保田

久保田 … 久保田

久保田 ! え ッ は い ! ?

( 現 国 教師 ) 何 ボーッ と し て ん だ

さては 好き な 子 に でも 見とれ とった の か ?

アハ ハハ …

いや ~ タハハ … その ~

まあ いい 24 ページ の 2 小節 目 だ

えっ と … はい

( せきばらい )

「 たとえる なら …」

「 君 は 味 の 蜃気楼 」

《 ( 小林 ) 一 時 は どう なる か と 思い まし た が 》

《 徐々に 成績 も 伸び て き て 問題 あり ませ ん よ 》

《 ( 茂美 ) やる じゃ ない 吉伸 》 《 ヘヘヘ … 》

《 これ も 彼 の 影響 かも しれ ませ ん ね 》

《 友達 の 坂本 君 の 》

《 ブホーッ ! 》 《 え ッ ? 》

《 ≪ ( 小林 ) いや ~ ホント 学校 で は 一 番 仲よく て 》

《 休み 時間 など よく 一緒 に おら れ ます よ 》

《 38 度 2 分 風邪 ね 》

《 バカ じゃ ない から 風邪 ひ い た の よ 》

《 今日 は 学校 休み なさい 》

《 学校 に は お 母さん が 連絡 入れ とく から 》

《 お 母さん ! 》 《 な ~ に ? 》

《 学 ラン なら クリーニング 出し とく から 》

< 夢 じゃ ない … > < もう 二 度 と 会え ない と 思って い た 坂本 君 が > 《 すみ ませ ん 僕 は こちら の 世界 の 住人 な ん です 》

< こっち の 世界 に 舞い戻って き た > ( チャイム )

坂本 君 !

< いけない 茂美 > < 今日 の 私 は 久保田 吉伸 坂本 君 の お 友達 > ( 家庭 科 教師 ) は ~ い 今日 の 調理 実習 は

お 味噌汁 です ( 生徒 達 ) おお ~ ッ !

≪ ( 生徒 A ) すげ え ! 坂本 全面 揃え や がった

( カナ ちゃん ) コツ と か ある の ?

え ッ …

< いか ん いか ん よそ見 し て ちゃ > わ ~ ッ ! 久保田 君 味噌 とく の 上手

≪ ( み ー ちゃん ) 何 か お 母さん みたい だ ね

お 母さん の 作る とこ よく 見 てる から ね

どれ どれ ? あ ッ 坂本 君

< う う ッ … > 芳 醇 で 素材 本来 の 味 が 出 て ます ね

さすが ミソムリエ

< ああ … > < 坂本 君 が こんな 近く に … > 久保田 君 も テイスティング し ます か ? え ッ …

( あい な ) ササッ ! あ ッ 泥棒 猫 !

< う う ~ ッ ! > うん ? 何 ! ? その 顔 !

え ッ う うん 何でもない

フーフー …

< 我慢 よ 茂美 > ( あい な ) よっ と …

渡さ ない わ 坂本 君 と の 間接 キッス

< 坂本 君 と は 友達 だ もの > 次 体育 か ~ N だ り ぃ わ ~

< さすが に ね トイレ で 着替え ま しょ う > ≪ ( B ) なあ 坂本 腹筋 見せ て

やれやれ ≪ ( B ) お お ッ !

もう これ 1 ダース 割れ てん じゃ ね ~ の ! ?

ああ …

う ッ !

< ダメ よ 茂美 見 て は いけない > < そんな の 私 に は 刺激 が 強 すぎる > ≪ ( C ) 坂本 ~ ちょ っち 触ら せ て え ッ ! ?

≪ ( C ) 腹筋 あみだ くじ ダメダメ !

ダメ ~ !

( 角田 ) こら ッ ちゃん と 走ら ん かい !

そんな ん や ったら 来週 の マラソン 大会

の たれ 死ぬ ぞ … うん ?

クソッ ! 坂本 の ヤツ

また ダ ー ウィン の 進化 論 走り し よって から に

せ やけど 誰 より も 速い から

叱る に 叱れ ん の が 腹 立つ わ うん ?

ハアハアハア …

≪ ( 角田 ) え ッ … 久保田 ?

嘘 やろ ! ? あの 久保田 が

坂本 の 進化 論 に ついていって る や と ! ?

< 友達 で いい ! > < 友達 で いい から > < せめて 誰 より も ! > < そば に い させ て ~ ! > < う う ッ う う ッ … > < 苦しい よ 坂本 君 > < こんなに 近く に い て も 決して 届く こと が な ~ い ! > < ねえ 坂本 君 私 ホント は ね ~ ! > < あなた に ! 触れ たい の ~ ! > あう ッ !

やれやれ 自分 の ペース で 走ら ない から です よ

大丈夫 です か ? う … うん

まったく 久保田 君 らしく ない です ね

平気 ツバ つけ ときゃ 治る

( 森田 ) 何 か 今日 の 久保田 変 じゃ ね ?

( 安田 ) す ん げ ~ 乳 揺れ て たし な 太り すぎ だ ろ

うん … これ は ?

< あの とき 優しく 手 を 差し伸べ た 坂本 君 の 瞳 に > < 私 は 映って なかった > < それ は 吉伸 私 じゃ ない > < そんな の 最初 っ から 分かって た はず な のに > 茂美 の あんぽ ん たん

坂本 君 に 触れる 最後 の チャンス だった のに ね

( 安田 ) あい に ゃ ん の ランニング 見 た ?

( 森田 ) 見 た 見 た すげ え 揺れ て た な ~

でも 案外 委員 長 も で か い ん だ よ な

マジ で ? たぶん D は ある な

あ ~ オッパイ ! 触り て ~ !

この際 男子 の 乳 で も いい から

瀬 良 は いら ん も み 飽き た

お ッ 爆乳 発見 あ ッ …

お前 ダントツ で 揺れ て た ぞ

どう なって ん だ ? 触ら せろ よ

< ヤダ … バレ ちゃ う > < え ッ ? > < 坂本 君 ! > < もう … いっか > やっと 観念 し た か

< 坂本 君 が 私 の 本当 の 姿 を 見 て くれる なら > < それ で … > オイ ! 待て よ

久保田 より で っけ え の が …

ある じゃ ねえ の ! え ッ ! ?

あ ッ …

風 で カーテン が はためく の が わずらわしい の で

端 を 結 ん で おき まし た

おお ~ ッ !

( 生徒 達 ) で か ぱい ぱい だ ~ !

< あら … > < この 光景 前 に どこ か で … > ♪~

< あ ッ … > < そ っか … > < 本当 の 私 は … > < お 母さん だった > 坂本 君 用事 思い出し た ん で 帰る ね

待って ください うん ?

落とし物 です よ

あ ッ …

これ から も 「 ぼく 」 と 仲よく し て ね 坂本 君 !

ええ もちろん です よ

フー フー フー

どう ? 熱 は ? もう だいぶ 下がった みたい

う ~ ん ! お 母さん の 作る おじや おいし ~

そんな の 当たり 前 じゃ ない

だって … お 母さん だ も の

♪~

もしもし 俺 リョウ だ 今日 カラオケ で

合 コン する 約束 し た よ な は あ 法事 ! ?

何 だ よ それ ! カラオケ ドタキャン かよ チェッ

せっかく 美女 3 人 と カラオケ に 行く の に

メンツ が 足り ねえ

しかし こんな クリスマス の 季節 に

カラオケ に も 行か ず に 1 人 で 出歩く 男 なんて …

あの メガネ の 高校 生 いったい 何 やって る ん だ ?

よし あいつ を カラオケ に 連れ て い こ う

次回 の 「 坂本 です が ? 」 は … N 2 本 だ ぜ !


< 県立 学 文 高校 1 年 2 組 に >

< 入学 早々 学校 中 の 注目 を 集める 生徒 が い た >

< 日直 さえ も スタイリッシュ >

< ランチ タイム も スタイリッシュ >

< 廊下 に 立た さ れ て も スタイリッシュ >

< その 一 挙手 一 投 足 が … >

< 圧倒 的 に ク ー ル で スタイリッシュ な 学園 生活 を 送る >

< その 生徒 の 名 は … >

坂本 です が ?

♪~

≪ ( み ー ちゃん ) あ ッ 今日 は 空 い てる

( 藤田 ) さすが に 寒く なって き た し

外 で 食べる 人 減った ね

( カナ ちゃん ) ここ が 今 最高 に いい 眺め と は 知ら ず に ね

( 久保田 ) アチアチ アチャチャ …

何 か … 思い出し ちゃ う な

坂本 君 に 初めて 出会った 日 の こと を

え ッ ?

《 ハアハアハア … 》

あれ は 去年 の 2 月 上旬 高校 受験 当日

《 ( 教師 ) それでは 試験 開始 》

寒 さ と 緊張 が あいまって

手 の 震え が 止まら なかった の

《 あ ッ … 》

《 あ ッ … 消し ゴム 》

《 あ ッ … 》

( み ー ちゃん ) まさか !

坂本 君 と 手 と 手 が 触れ合って ! ?

う うん 消し ゴム が 落ちる 寸前 に …

拾って くれ た ん だ けど …

《 あ ッ ありがとう … 》

そのまま 勝手 に 使い 始め ちゃ った の

豪快 に

何て ひどい 人 な ん だ ろ う って 思ったら …

摩擦 に よって 温め られ た 私 の 消し ゴム は

か じかん だ 私 の 手 を ほぐし …

私 は それ の おかげ で 問題 を 解き 進め られ た の

その とき の 消し ゴム は 今 も 私 の お守り

キャーッ ! あま ず っぱ ~ い !

今日 の 弁当 の 酢 豚 と どっこい どっこい よ !

じゃ 私 ! 次 私 !

≪ ( み ー ちゃん ) あれ は 忘れ も し ない 嵐 の 入学 式

あいにく の 大荒れ の 天気 は

登校 する 新入 生 を むし ばん で いった

《 う ッ … 》

《 ( 生徒 達 ) う わ ッ ! 》

《 ( 生徒 達 ) ああ ッ ! 》

《 あ ッ ! 》

≪ ( み ー ちゃん ) お気に入り の 傘 も 壊れ

それ は …

それ は 輝かしい 新 高校 生活 に

暗い 影 を 落とす に は 十 分 だった

そんな とき …

《 うん ? は ッ … 》

え ッ まさか ! 傘 に 入れ て くれ た と か ! ?

う うん それ が …

≪ ( み ー ちゃん ) 彼 の 傘 も すでに ぶざま に 反り返って い た わ

ご 愁傷 さま って 思った の 最初 は

でも そこ に は …

《 一 年 もの の 春 驟雨 … です ね 》

≪ ( み ー ちゃん ) みじめ と は ほど遠い

雨 ソムリエ の 姿 が あった の

ああ ッ …

おかげ で 散々 だ と 思って た 天気 が

まるで 祝い の 雨 の よう に 思え て …

その 日 から 私 雨 の 日 が 好き に なった ん だ

素敵 そんな 資格 持って る ん だ

はい じゃ 最後 は 私

あれ は …

《 ハアハアハア … 》

≪ ( カナ ちゃん ) あれ は 入学 式 前日

ちょうど そこ の 食堂 で

教科 書 の 受け取り に いった とき の こと

≪ ( カナ ちゃん ) 手さげ を 忘れ た 私 は

必修 科目 の 教科 書 を 両手 に 積み重ね て い た の

前 も 見え ない 状態 で 歩 い て い たら …

《 あ ッ ! 》

いや ッ ! それ って まさか !

う うん

私 は まあ 普通 に 転 ん だ ん だ けど …

≪ ( カナ ちゃん ) 私 の 教科 書 は お姫様 抱っこ さ れ て た わ

《 お 損傷 は あり ませ ん か ? 》

あ ~ ッ ! ロマンチック ~ !

坂本 君 の おかげ で 私 の 教科 書 は 傷 一 つ なく

もの を 大事 に しよ う って 思え た の

そ っか

坂本 君 と の 出会い は 一人一人 に とって

とっても 素敵 な 思い出 に なって る ん だ ね

うん うん

< ( 3 人 ) まあ 私 の 出会い の エピソード が >

< 一 番 だ けど … ね >

そう そう そう いや 昔 さ ~

入学 説明 会 の とき ここ で

初めて 会った こと 覚え てる ? はて ?

≪ ( 久保田 ) まあ 坂本 君 は 覚え て ない か

あの とき さ …

≪ ( 久保田 ) 僕 薬指 に 変 な イボ が でき て

絆創膏 巻 い て 隠し て た ん だ よ ね

でも いつの間にか 抜け ちゃ って

坂本 君 が 拾って くれ た ん だ よ ね

ああ この 木 の 下 で はめ て くれ た ん だ っけ

《 ああ … 》

さあ 記憶 に ない です ね

まあ どう って こと ない 出会い だ し ね

< ( 3 人 ) アンタ の 出会い が 一 番 ロマンチック だ よ >

「 二 度 と 忘れる こと が でき ぬ 」

「 刹那 に 消え た あの 夏 の 君 よ 」

「 真夏 の アスファルト の よう な 鉄板 に 横たわる 」

「 君 の 断層 」

「 口 に 入れる やいなや 溶け 出す 肉 汁 と 脂身 」

「 ほのか な 甘味 と かぐわし さ を 残し 」

「 ああ なぜ 君 は 消え ゆく 消え ゆく 」

≪ ( 現 国 教師 ) え ~ 次 の 小節 を

出席 番号 4 番 久保田

久保田 … 久保田

久保田 ! え ッ は い ! ?

( 現 国 教師 ) 何 ボーッ と し て ん だ

さては 好き な 子 に でも 見とれ とった の か ?

アハ ハハ …

いや ~ タハハ … その ~

まあ いい 24 ページ の 2 小節 目 だ

えっ と … はい

( せきばらい )

「 たとえる なら …」

「 君 は 味 の 蜃気楼 」

《 ( 小林 ) 一 時 は どう なる か と 思い まし た が 》

《 徐々に 成績 も 伸び て き て 問題 あり ませ ん よ 》

《 ( 茂美 ) やる じゃ ない 吉伸 》 《 ヘヘヘ … 》

《 これ も 彼 の 影響 かも しれ ませ ん ね 》

《 友達 の 坂本 君 の 》

《 ブホーッ ! 》 《 え ッ ? 》

《 ≪ ( 小林 ) いや ~ ホント 学校 で は 一 番 仲よく て 》

《 休み 時間 など よく 一緒 に おら れ ます よ 》

《 38 度 2 分 風邪 ね 》

《 バカ じゃ ない から 風邪 ひ い た の よ 》

《 今日 は 学校 休み なさい 》

《 学校 に は お 母さん が 連絡 入れ とく から 》

《 お 母さん ! 》 《 な ~ に ? 》

《 学 ラン なら クリーニング 出し とく から 》

< 夢 じゃ ない … >

< もう 二 度 と 会え ない と 思って い た 坂本 君 が >

《 すみ ませ ん 僕 は こちら の 世界 の 住人 な ん です 》

< こっち の 世界 に 舞い戻って き た >

( チャイム )

坂本 君 !

< いけない 茂美 >

< 今日 の 私 は 久保田 吉伸 坂本 君 の お 友達 >

( 家庭 科 教師 ) は ~ い 今日 の 調理 実習 は

お 味噌汁 です ( 生徒 達 ) おお ~ ッ !

≪ ( 生徒 A ) すげ え ! 坂本 全面 揃え や がった

( カナ ちゃん ) コツ と か ある の ?

え ッ …

< いか ん いか ん よそ見 し て ちゃ >

わ ~ ッ ! 久保田 君 味噌 とく の 上手

≪ ( み ー ちゃん ) 何 か お 母さん みたい だ ね

お 母さん の 作る とこ よく 見 てる から ね

どれ どれ ? あ ッ 坂本 君

< う う ッ … >

芳 醇 で 素材 本来 の 味 が 出 て ます ね

さすが ミソムリエ

< ああ … >

< 坂本 君 が こんな 近く に … >

久保田 君 も テイスティング し ます か ? え ッ …

( あい な ) ササッ ! あ ッ 泥棒 猫 !

< う う ~ ッ ! >

うん ? 何 ! ? その 顔 !

え ッ う うん 何でもない

フーフー …

< 我慢 よ 茂美 >

( あい な ) よっ と …

渡さ ない わ 坂本 君 と の 間接 キッス

< 坂本 君 と は 友達 だ もの >

次 体育 か ~\ N だ り ぃ わ ~

< さすが に ね トイレ で 着替え ま しょ う >

≪ ( B ) なあ 坂本 腹筋 見せ て

やれやれ ≪ ( B ) お お ッ !

もう これ 1 ダース 割れ てん じゃ ね ~ の ! ?

ああ …

う ッ !

< ダメ よ 茂美 見 て は いけない >

< そんな の 私 に は 刺激 が 強 すぎる >

≪ ( C ) 坂本 ~ ちょ っち 触ら せ て え ッ ! ?

≪ ( C ) 腹筋 あみだ くじ ダメダメ !

ダメ ~ !

( 角田 ) こら ッ ちゃん と 走ら ん かい !

そんな ん や ったら 来週 の マラソン 大会

の たれ 死ぬ ぞ … うん ?

クソッ ! 坂本 の ヤツ

また ダ ー ウィン の 進化 論 走り し よって から に

せ やけど 誰 より も 速い から

叱る に 叱れ ん の が 腹 立つ わ うん ?

ハアハアハア …

≪ ( 角田 ) え ッ … 久保田 ?

嘘 やろ ! ? あの 久保田 が

坂本 の 進化 論 に ついていって る や と ! ?

< 友達 で いい ! >

< 友達 で いい から >

< せめて 誰 より も ! >

< そば に い させ て ~ ! >

< う う ッ う う ッ … >

< 苦しい よ 坂本 君 >

< こんなに 近く に い て も 決して 届く こと が な ~ い ! >

< ねえ 坂本 君 私 ホント は ね ~ ! >

< あなた に ! 触れ たい の ~ ! >

あう ッ !

やれやれ 自分 の ペース で 走ら ない から です よ

大丈夫 です か ? う … うん

まったく 久保田 君 らしく ない です ね

平気 ツバ つけ ときゃ 治る

( 森田 ) 何 か 今日 の 久保田 変 じゃ ね ?

( 安田 ) す ん げ ~ 乳 揺れ て たし な 太り すぎ だ ろ

うん … これ は ?

< あの とき 優しく 手 を 差し伸べ た 坂本 君 の 瞳 に >

< 私 は 映って なかった >

< それ は 吉伸 私 じゃ ない >

< そんな の 最初 っ から 分かって た はず な のに >

茂美 の あんぽ ん たん

坂本 君 に 触れる 最後 の チャンス だった のに ね

( 安田 ) あい に ゃ ん の ランニング 見 た ?

( 森田 ) 見 た 見 た すげ え 揺れ て た な ~

でも 案外 委員 長 も で か い ん だ よ な

マジ で ? たぶん D は ある な

あ ~ オッパイ ! 触り て ~ !

この際 男子 の 乳 で も いい から

瀬 良 は いら ん も み 飽き た

お ッ 爆乳 発見 あ ッ …

お前 ダントツ で 揺れ て た ぞ

どう なって ん だ ? 触ら せろ よ

< ヤダ … バレ ちゃ う >

< え ッ ? >

< 坂本 君 ! >

< もう … いっか >

やっと 観念 し た か

< 坂本 君 が 私 の 本当 の 姿 を 見 て くれる なら >

< それ で … >

オイ ! 待て よ

久保田 より で っけ え の が …

ある じゃ ねえ の ! え ッ ! ?

あ ッ …

風 で カーテン が はためく の が わずらわしい の で

端 を 結 ん で おき まし た

おお ~ ッ !

( 生徒 達 ) で か ぱい ぱい だ ~ !

< あら … >

< この 光景 前 に どこ か で … >

♪~

< あ ッ … >

< そ っか … >

< 本当 の 私 は … >

< お 母さん だった >

坂本 君 用事 思い出し た ん で 帰る ね

待って ください うん ?

落とし物 です よ

あ ッ …

これ から も 「 ぼく 」 と 仲よく し て ね 坂本 君 !

ええ もちろん です よ

フー フー フー

どう ? 熱 は ? もう だいぶ 下がった みたい

う ~ ん ! お 母さん の 作る おじや おいし ~

そんな の 当たり 前 じゃ ない

だって … お 母さん だ も の

♪~

もしもし 俺 リョウ だ 今日 カラオケ で

合 コン する 約束 し た よ な は あ 法事 ! ?

何 だ よ それ ! カラオケ ドタキャン かよ チェッ

せっかく 美女 3 人 と カラオケ に 行く の に

メンツ が 足り ねえ

しかし こんな クリスマス の 季節 に

カラオケ に も 行か ず に 1 人 で 出歩く 男 なんて …

あの メガネ の 高校 生 いったい 何 やって る ん だ ?

よし あいつ を カラオケ に 連れ て い こ う

次回 の 「 坂本 です が ? 」 は …\ N 2 本 だ ぜ !