Aozora Bunko Readings (4-5mins), 40. 六、ニニギの命 -- 古事記
40. 六、ニニギの命 -- 古事記
古事 記 - 現代 語 譯
六 、 ニニギ の 命 木 の 花 の 咲く や 姫
天 降
―― 本 來 は 、 祭 の 庭 に 神 の 降下 する こと を 説く もの と 解せられる が 、 政治 的に 解 釋 されて おり 、 諸氏 の 傳 來 の 複合 した 形 に なつ て いる 。
――
そこ で 天 照らす 大神 、 高木 の 神 の お 言葉 で 、 太子 オシホミミ の 命 に 仰せ に なる に は 、「 今 葦原 の 中心 の 國 は 平定 し終 つた と 申す こと である 。
それ故 、 申しつけた 通り に 降 つて 行 つて お 治め なされる が よい 」 と 仰せ に なりました 。
そこ で 太子 オシホミミ の 命 が 仰せ に なる に は 、「 わたくし は 降りよう と して 支度 を して おります 間 に 子 が 生まれました 。
名 は アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ の 命 と 申します 。
この 子 を 降したい と 思います 」 と 申しました 。
この 御 子 は オシホミミ の 命 が 高木 の 神 の 女 ヨロヅハタトヨアキツシ 姫 の 命 と 結婚 されて お 生み に な つた子 が アメノホアカリ の 命 ・ ヒコホノニニギ の 命 の お 二 方 な のでした 。
かよう な わけで 申さ れた まま に ヒコホノニニギ の 命 に 仰せ 言 が あつ て 、「 この 葦原 の 水 穗 の 國 は あなた の 治 むべ き 國 である と 命令 する のである 。
依 つて 命令 の 通り に お 降り なさい 」 と 仰せられました 。
ここ に ヒコホノニニギ の 命 が 天から お 降り に なろう と する 時 に 、 道 の 眞 中 に いて 上 は 天 を 照らし 、 下 は 葦原 の 中心 の 國 を 照らす 神 が おります 。
そこ で 天 照らす 大神 ・ 高木 の 神 の 御 命令 で 、 アメノウズメ の 神 に 仰せられる に は 、「 あなた は 女 で は ある が 出 會 つた 神 に 向き合 つて 勝つ 神 である 。
だから あなた が 往 つて 尋ねる こと は 、 我が 御 子 の お 降り なろう と する 道 を かよう に して いる の は 誰 である か と 問え 」 と 仰せ に なりました 。
そこ で 問わ れる 時 に 答え 申さ れる に は 、「 わたくし は 國 の 神 で サルタ 彦 の 神 と いう 者 です 。
天 の 神 の 御 子 が お 降り に なる と 聞きました ので 、 御前 に お 仕え 申そう と して 出迎えて おります 」 と 申しました 。
かくて アメノコヤネ の 命 ・ フトダマ の 命 ・ アメノウズメ の 命 ・ イシコリドメ の 命 ・ タマノオヤ の 命 、 合わせて 五 部族 の 神 を 副 えて 天から 降らせ 申しました 。
この 時 に 先 に 天 の 石戸 の 前 で 天 照らす 大神 を お迎え した 大きな 勾玉 、 鏡 また 草薙 の 劒 、 及び オモヒガネ の 神 ・ タヂカラヲ の 神 ・ アメノイハトワケ の 神 を お 副 え に な つて 仰せ に なる に は 、「 この 鏡 こそ は もつ ぱら わたし の 魂 と して 、 わたし の 前 を 祭る ように お祭り 申し上げよ 。
次に オモヒガネ の 神 は わたし の 御 子 の 治められる 種々の こと を 取り扱 つて お 仕え 申せ 」 と 仰せられました 。
この 二神 は 伊勢 神宮 に お祭り 申し上げて おります 。
なお 伊勢 神宮 の 外 宮 に は トヨウケ の 神 を 祭 つて あります 。
次に アメノイハトワケ の 神 は また の 名 は クシイハマド の 神 、 また トヨイハマド の 神 と いい 、 この 神 は 御 門 の 神 です 。
タヂカラヲ の 神 は サナ の 地 に おいでになります 。
この アメノコヤネ の 命 は 中 臣 の 連 等 の 祖先 、 フトダマ の 命 は 忌 部 の 首 等 の 祖先 、 ウズメ の 命 は 猿 女 の 君 等 の 祖先 、 イシコリドメ の 命 は 鏡 作 の 連 等 の 祖先 、 タマノオヤ の 命 は 玉 祖 の 連 等 の 祖先 で あります 。
40. 六、ニニギの命 -- 古事記
むっ|ニニギ の いのち|こじ き
|life|
40. vi. Ninigi no Mikoto -- Kojiki
40. vi. Ninigi no Mikoto -- Kojiki.
40. 여섯째, 니니기의 생명 -- 고사기
40. vi. Ninigi no Mikoto -- Kojiki.
40. vi. Ниниги-но Микото - Кодзики.
40. vi. Ninigi no Mikoto -- 《古事记》。
古事 記 - 現代 語 譯
こじ|き|げんだい|ご|わけ
Kojiki-Modern Language
六 、 ニニギ の 命 木 の 花 の 咲く や 姫
むっ|||いのち|き||か||さく||ひめ
|Ninigi|||||||||
Six, Ninigi's Life Tree Flower Bloom and Princess
天 降
てん|ふ
|descend
―― 本 來 は 、 祭 の 庭 に 神 の 降下 する こと を 説く もの と 解せられる が 、 政治 的に 解 釋 されて おり 、 諸氏 の 傳 來 の 複合 した 形 に なつ て いる 。
ほん|らい||さい||にわ||かみ||こうか||||とく|||かいせ られる||せいじ|てきに|かい|しゃく|さ れて||しょし||つとう|らい||ふくごう||かた||||
|||||||||descent|||||||understood|||||interpret|||various people||tradition|||||||||
――
そこ で 天 照らす 大神 、 高木 の 神 の お 言葉 で 、 太子 オシホミミ の 命 に 仰せ に なる に は 、「 今 葦原 の 中心 の 國 は 平定 し終 つた と 申す こと である 。
||てん|てらす|おおがみ|たかぎ||かみ|||ことば||たいし|||いのち||おおせ|||||いま|あしはら||ちゅうしん||くに||へいてい|しじゅう|||もうす||
||||great deity|high tree|||||||prince|Prince Oshihomimi||||||||||reed plain||||||pacified|finished|||||
それ故 、 申しつけた 通り に 降 つて 行 つて お 治め なされる が よい 」 と 仰せ に なりました 。
それゆえ|もうしつけた|とおり||ふ||ぎょう|||おさめ|||||おおせ||なり ました
therefore|||||||||govern|will be done||||||
そこ で 太子 オシホミミ の 命 が 仰せ に なる に は 、「 わたくし は 降りよう と して 支度 を して おります 間 に 子 が 生まれました 。
||たいし|||いのち||おおせ|||||||おりよう|||したく|||おり ます|あいだ||こ||うまれ ました
|||long ears||||||||||||||||||||||
名 は アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギ の 命 と 申します 。
な||||いのち||もうし ます
||Amaterasu Omikami||||
この 子 を 降したい と 思います 」 と 申しました 。
|こ||おろし たい||おもい ます||もうし ました
|||to resign||||
この 御 子 は オシホミミ の 命 が 高木 の 神 の 女 ヨロヅハタトヨアキツシ 姫 の 命 と 結婚 されて お 生み に な つた子 が アメノホアカリ の 命 ・ ヒコホノニニギ の 命 の お 二 方 な のでした 。
|ご|こ||||いのち||たかぎ||かみ||おんな||ひめ||いのち||けっこん|さ れて||うみ|||つたこ||||いのち|||いのち|||ふた|かた||
|||||||||||||Yorozuhata Toyotakitsushi|||||marriage||||||||Amenohohakari|||Hikononinigi||||||||
かよう な わけで 申さ れた まま に ヒコホノニニギ の 命 に 仰せ 言 が あつ て 、「 この 葦原 の 水 穗 の 國 は あなた の 治 むべ き 國 である と 命令 する のである 。
|||もうさ||||||いのち||おおせ|げん|||||あしはら||すい|みのる||くに||||ち|||くに|||めいれい||
||||||||||||||||||||ear of rice||||||rule||||||||
依 つて 命令 の 通り に お 降り なさい 」 と 仰せられました 。
よ||めいれい||とおり|||ふり|||おおせ られ ました
||||||||||was told
ここ に ヒコホノニニギ の 命 が 天から お 降り に なろう と する 時 に 、 道 の 眞 中 に いて 上 は 天 を 照らし 、 下 は 葦原 の 中心 の 國 を 照らす 神 が おります 。
||||いのち||てんから||ふり|||||じ||どう||まこと|なか|||うえ||てん||てらし|した||あしはら||ちゅうしん||くに||てらす|かみ||おり ます
||||||from heaven|||||||||||||||||||||||||||||||
そこ で 天 照らす 大神 ・ 高木 の 神 の 御 命令 で 、 アメノウズメ の 神 に 仰せられる に は 、「 あなた は 女 で は ある が 出 會 つた 神 に 向き合 つて 勝つ 神 である 。
||てん|てらす|おおがみ|たかぎ||かみ||ご|めいれい||||かみ||おおせ られる|||||おんな|||||だ|かい||かみ||むきあ||かつ|かみ|
||||||||||||Ame-no-Uzume||||commanded|||||||||||||||confront||||
だから あなた が 往 つて 尋ねる こと は 、 我が 御 子 の お 降り なろう と する 道 を かよう に して いる の は 誰 である か と 問え 」 と 仰せ に なりました 。
|||おう||たずねる|||わが|ご|こ|||ふり||||どう||||||||だれ||||とえ||おおせ||なり ました
||||||||||child|||||||||||||||||||||||
そこ で 問わ れる 時 に 答え 申さ れる に は 、「 わたくし は 國 の 神 で サルタ 彦 の 神 と いう 者 です 。
||とわ||じ||こたえ|もうさ||||||くに||かみ|||ひこ||かみ|||もの|
|||||||||||||||||Saruta|prince||||||
天 の 神 の 御 子 が お 降り に なる と 聞きました ので 、 御前 に お 仕え 申そう と して 出迎えて おります 」 と 申しました 。
てん||かみ||ご|こ|||ふり||||きき ました||おまえ|||つかえ|もうそう|||でむかえて|おり ます||もうし ました
||||||||||||||your presence||||to|||welcoming|||
かくて アメノコヤネ の 命 ・ フトダマ の 命 ・ アメノウズメ の 命 ・ イシコリドメ の 命 ・ タマノオヤ の 命 、 合わせて 五 部族 の 神 を 副 えて 天から 降らせ 申しました 。
|||いのち|||いのち|||いのち|||いのち|||いのち|あわせて|いつ|ぶぞく||かみ||ふく||てんから|ふらせ|もうし ました
and|Ameno-Koyane|||Futodama||||||Ishikoridome|||Tamanoya|||||||||||||
この 時 に 先 に 天 の 石戸 の 前 で 天 照らす 大神 を お迎え した 大きな 勾玉 、 鏡 また 草薙 の 劒 、 及び オモヒガネ の 神 ・ タヂカラヲ の 神 ・ アメノイハトワケ の 神 を お 副 え に な つて 仰せ に なる に は 、「 この 鏡 こそ は もつ ぱら わたし の 魂 と して 、 わたし の 前 を 祭る ように お祭り 申し上げよ 。
|じ||さき||てん||いしと||ぜん||てん|てらす|おおがみ||おむかえ||おおきな|まがたま|きよう||くさなぎ||つるぎ|および|||かみ|||かみ|||かみ|||ふく|||||おおせ||||||きよう|||||||たましい|||||ぜん||まつる||おまつり|もうしあげよ
|||||||stone door|||||||||||comma-shaped jewel|||grass cutting||sword||Omoigane|||Tajikarao|||Ame-no-Ihatowake||||||||||||||||||||also||||||||||to worship|||express
次に オモヒガネ の 神 は わたし の 御 子 の 治められる 種々の こと を 取り扱 つて お 仕え 申せ 」 と 仰せられました 。
つぎに|||かみ||||ご|こ||おさめ られる|しゅじゅの|||とりあつか|||つかえ|もうせ||おおせ られ ました
||||||||||ruled|various|||handle||||said||
この 二神 は 伊勢 神宮 に お祭り 申し上げて おります 。
|にしん||いせ|じんぐう||おまつり|もうしあげて|おり ます
|two gods|||||||
なお 伊勢 神宮 の 外 宮 に は トヨウケ の 神 を 祭 つて あります 。
|いせ|じんぐう||がい|みや|||||かみ||さい||あり ます
||||||||Toyokuni||||||
次に アメノイハトワケ の 神 は また の 名 は クシイハマド の 神 、 また トヨイハマド の 神 と いい 、 この 神 は 御 門 の 神 です 。
つぎに|||かみ||||な||||かみ||||かみ||||かみ||ご|もん||かみ|
|||||||||Kushihamado||||Toyoihamado||||||||||||
タヂカラヲ の 神 は サナ の 地 に おいでになります 。
||かみ||||ち||おいでになり ます
||||sana||||comes
この アメノコヤネ の 命 は 中 臣 の 連 等 の 祖先 、 フトダマ の 命 は 忌 部 の 首 等 の 祖先 、 ウズメ の 命 は 猿 女 の 君 等 の 祖先 、 イシコリドメ の 命 は 鏡 作 の 連 等 の 祖先 、 タマノオヤ の 命 は 玉 祖 の 連 等 の 祖先 で あります 。
|||いのち||なか|しん||れん|とう||そせん|||いのち||い|ぶ||くび|とう||そせん|||いのち||さる|おんな||きみ|とう||そせん|||いのち||きよう|さく||れん|とう||そせん|||いのち||たま|そ||れん|とう||そせん||あり ます
||||||minister||||||||||taboo|||||||Uzume||||||||||||||||||||||||||||||||||