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アラジンと不思議なランプ, アラジンと不思議なランプ:2

アラジン は 、 これ を 聞く と 、 うちょうてんに なって よろこび ました 。

あくる 日 、 伯父さん だ と いう 人 は 、 アラジン に 、 りっぱな 着物 を 一 そろい 買って 来て くれ ました 。 アラジン は 、 それ を 着て 、 この 伯父さん だ と いう 人 に つれ られて 、 町 じゅう を 見物 して 歩き ました 。

その 次の 日 も また 、 まほう 使 は アラジン を つれ出し ました 。 そして 、 こんど は 、 美しい 花園 の 中 を 通りぬけて 、 田舎 へ 出 ました 。 二 人 は ずいぶん 歩き ました 。 アラジン は 、 そろそろ くたびれ はじめ ました 。 けれども 、 まほう 使 が おいしい お 菓子 や 果物 を くれたり 、 めずらしい 話 を 次 から 次 と 話して 聞か せて くれたり する もの です から 、 大して くたびれ も し ませ ん でした 。 そんなに して 、 とうとう 二 人 は 山 と 山 と の 間 の 深い 谷 まで 来て しまい ました 。 そこ で やっと 、 まほう 使 が 足 を とめ ました 。

「 ああ 、 とうとう やって 来た な 。 まず 、 たき火 を しよう じゃあ ない か 。 かれ 枝 を 少し 拾って 来 ておくれ 。」 と 、 アラジン に 言い ました 。

アラジン は さっそく 、 かれ 枝 を 拾い に 行き ました 。 そして 、 すぐ 両手 に いっぱい かかえて 、 帰って 来 ました 。 まほう 使 は 、 それ に 火 を つけ ました 。 かれ 枝 は 、 どんどん もえ はじめ ました 。 お じいさん は ふしぎな 粉 を 、 ポケット から 出し ました 。 それ から 、 口 の 中 で 何 か ぶつぶつ 言い ながら 、 火 の 上 に ふり かけ ました 。

すると 、 たちまち 大地 が ゆれ はじめ ました 。 そして 、 目の前 の 地面 が ぱっと われて 、 大きな 、 まっ 四角な 平たい 石 が あらわれて き ました 。 その 石 の 上 に は 、 輪 が はまって い ました 。

アラジン は こわがって 、 家 へ 走って 帰ろう と し ました 。 けれども 、 まほう 使 は そう は さ せ ませ ん でした 。 アラジン の えり が み を つかんで 、 引きもどし ました 。

「 伯父さん 、 どうして こんな ひどい こと を する んです 。」 アラジン は 泣きじゃくり ながら 見上げ ました 。

「 だまって 、 私 の 言う 通り に すれば いい 。 この 石 の 下 に は 宝物 が ある のだ 。 それ を お前 に 分けて やろう と いう のだ 。 だから 私 の 言う 通り に おし 。 すぐに 出て 来る から な 。」 と 、 まほう 使 が 言い ました 。

宝物 と 聞く と 、 アラジン は 今 まで の こわ さ は すっかり 忘れて 、 よろこんで しまい ました 。 そして 、 まほう 使 の 言う 通り に 、 石 の 上 の 輪 に 手 を かける と 、 石 は ぞうさなく 持ち上り ました 。

「 アラジン や 、 ごらん 。 そこ に 下 へ おりて 行く 石段 が 見える だろう 。 お前 が 、 その 石段 を おり きる と ね 、 大広間 が 三 つ ならんで いる んだ よ 。 その 大広間 を 通って 行く のだ が 、 その 時 、 外套 が かべ に さわら ない ように 気 を つけ なきゃ あ いけない よ 。 もし さわった が 最後 、 お前 は すぐに 死んで しまう から ね 。 そうして 、 その 大広間 を 通りぬける と 、 果物 畠 が ある のだ よ 。 その 中 を また 通りすぎる と 、 つきあたり に 穴ぐら が ある 。 その 中 に 一 つ の ランプ が と ぼ って いる から ね 、 その ランプ を おろして 、 中 の 油 を 捨てて 持って お 帰り 。」 まほう 使 は こう 言い ながら 、 おまもり だ と いって 、 まほう の 指輪 を アラジン の 指 に はめて くれ ました 。 そして 、 すぐに 出かける ように と 命令 し ました 。

アラジン は 、 まほう 使 の 言った 通り に おりて 行き ました 。 何もかも 、 まほう 使 が 言った 通り の もの が あり ました 。 アラジン は 三 つ の 大広間 と 果物 畠 を 通りぬけて 、 ランプ の ある ところ まで 来 ました 。 そこ で 、 ランプ を とって 油 を 捨てて 、 だいじに ふところ に しまって から 、 あたり を 見まわし ました 。

アラジン は 、 ゆめ に さえ こんな 見事な 果物 畠 は 見た こと が あり ませ ん でした 。 なって いる 果物 が いろいろ さまざまの 美しい 色 を して いて 、 まるで そこら 一面 、 にじ が 立ちこめた ように 見える のです 。 すきとおって 水晶 の ような の も あり ました 。 まっ 赤 な 色 を して いて 、 ぱち ぱち と 火花 を ちらして いる の も あり ました 。 そのほか 緑 、 青 、 むらさき 、 だいだい色 なんど で 、 葉 は みんな 金 と 銀 と で できて い ました 。 この 果物 は 、 ほんとう は ダイヤモンド や 、 ルビー や 、 エメラルド や 、 サファイヤ など と いう 宝石 だった のです が 、 アラジン に は 気 が つき ませ ん でした 。 けれども 、 あんまり 見事だった もの です から 、 帰り に この 果物 を とって 、 ポケット に 入れて おき ました 。

アラジン が やっと 石段 の 下 まで たどりついた 時 、 地 の 上 で は 、 まほう 使 が 一心に 下 の 方 を 見つめて 待って い ました 。 そして アラジン が 石段 を のぼり かける と 、 「 早く 、 ランプ を お よこし 。」 と 言って 、 手 を のばし ました 。

「 私 が 持って 出る まで 待って ください な 。 出たら すぐに あげ ます から 。 ここ から じゃ とどか ない んです もの 。」 と 、 アラジン は 答え ました 。


アラジン は 、 これ を 聞く と 、 うちょうてんに なって よろこび ました 。

あくる 日 、 伯父さん だ と いう 人 は 、 アラジン に 、 りっぱな 着物 を 一 そろい 買って 来て くれ ました 。 アラジン は 、 それ を 着て 、 この 伯父さん だ と いう 人 に つれ られて 、 町 じゅう を 見物 して 歩き ました 。

その 次の 日 も また 、 まほう 使 は アラジン を つれ出し ました 。 そして 、 こんど は 、 美しい 花園 の 中 を 通りぬけて 、 田舎 へ 出 ました 。 二 人 は ずいぶん 歩き ました 。 アラジン は 、 そろそろ くたびれ はじめ ました 。 けれども 、 まほう 使 が おいしい お 菓子 や 果物 を くれたり 、 めずらしい 話 を 次 から 次 と 話して 聞か せて くれたり する もの です から 、 大して くたびれ も しません でした 。 そんなに して 、 とうとう 二 人 は 山 と 山 と の 間 の 深い 谷 まで 来て しまい ました 。 そこ で やっと 、 まほう 使 が 足 を とめ ました 。

「 ああ 、 とうとう やって 来た な 。 まず 、 たき火 を しよう じゃあ ない か 。 かれ 枝 を 少し 拾って 来 ておくれ 。」 と 、 アラジン に 言い ました 。

アラジン は さっそく 、 かれ 枝 を 拾い に 行き ました 。 そして 、 すぐ 両手 に いっぱい かかえて 、 帰って 来 ました 。 まほう 使 は 、 それ に 火 を つけ ました 。 かれ 枝 は 、 どんどん もえ はじめ ました 。 お じいさん は ふしぎな 粉 を 、 ポケット から 出し ました 。 それ から 、 口 の 中 で 何 か ぶつぶつ 言い ながら 、 火 の 上 に ふり かけ ました 。

すると 、 たちまち 大地 が ゆれ はじめ ました 。 そして 、 目の前 の 地面 が ぱっと われて 、 大きな 、 まっ四角な 平たい 石 が あらわれて き ました 。 その 石 の 上 に は 、 輪 が はまって い ました 。

アラジン は こわがって 、 家 へ 走って 帰ろう と し ました 。 けれども 、 まほう 使 は そう は さ せません でした 。 アラジン の えり が み を つかんで 、 引きもどし ました 。

「 伯父さん 、 どうして こんな ひどい こと を する んです 。」 アラジン は 泣きじゃくり ながら 見上げ ました 。

「 だまって 、 私 の 言う 通り に すれば いい 。 この 石 の 下 に は 宝物 が ある のだ 。 それ を お前 に 分けて やろう と いう のだ 。 だから 私 の 言う 通り に おし 。 すぐに 出て 来る から な 。」 と 、 まほう 使 が 言い ました 。

宝物 と 聞く と 、 アラジン は 今 まで の こわ さ は すっかり 忘れて 、 よろこんで しまい ました 。 そして 、 まほう 使 の 言う 通り に 、 石 の 上 の 輪 に 手 を かける と 、 石 は ぞうさなく 持ち上り ました 。

「 アラジン や 、 ごらん 。 そこ に 下 へ おりて 行く 石段 が 見える だろう 。 お前 が 、 その 石段 を おり きる と ね 、 大広間 が 三 つ ならんで いる んだ よ 。 その 大広間 を 通って 行く のだ が 、 その 時 、 外套 が かべ に さわら ない ように 気 を つけ なきゃ あ いけない よ 。 もし さわった が 最後 、 お前 は すぐに 死んで しまう から ね 。 そうして 、 その 大広間 を 通りぬける と 、 果物 畠 が ある のだ よ 。 その 中 を また 通りすぎる と 、 つきあたり に 穴ぐら が ある 。 その 中 に 一 つ の ランプ が と ぼって いる から ね 、 その ランプ を おろして 、 中 の 油 を 捨てて 持って お 帰り 。」 まほう 使 は こう 言い ながら 、 おまもり だ と いって 、 まほう の 指輪 を アラジン の 指 に はめて くれ ました 。 そして 、 すぐに 出かける ように と 命令 し ました 。

アラジン は 、 まほう 使 の 言った 通り に おりて 行き ました 。 何もかも 、 まほう 使 が 言った 通り の もの が あり ました 。 アラジン は 三 つ の 大広間 と 果物 畠 を 通りぬけて 、 ランプ の ある ところ まで 来 ました 。 そこ で 、 ランプ を とって 油 を 捨てて 、 だいじに ふところ に しまって から 、 あたり を 見まわし ました 。

アラジン は 、 ゆめ に さえ こんな 見事な 果物 畠 は 見た こと が ありません でした 。 なって いる 果物 が いろいろ さまざまの 美しい 色 を して いて 、 まるで そこら 一面 、 にじ が 立ちこめた ように 見える のです 。 すきとおって 水晶 の ような の も あり ました 。 まっ赤 な 色 を して いて 、 ぱち ぱち と 火花 を ちらして いる の も あり ました 。 そのほか 緑 、 青 、 むらさき 、 だいだい色 なんど で 、 葉 は みんな 金 と 銀 と で できて い ました 。 この 果物 は 、 ほんとう は ダイヤモンド や 、 ルビー や 、 エメラルド や 、 サファイヤ など と いう 宝石 だった のです が 、 アラジン に は 気 が つきません でした 。 けれども 、 あんまり 見事だった もの です から 、 帰り に この 果物 を とって 、 ポケット に 入れて おき ました 。

アラジン が やっと 石段 の 下 まで たどりついた 時 、 地 の 上 で は 、 まほう 使 が 一心に 下 の 方 を 見つめて 待って い ました 。 そして アラジン が 石段 を のぼり かける と 、

「 早く 、 ランプ を お よこし 。」 と 言って 、 手 を のばし ました 。

「 私 が 持って 出る まで 待って ください な 。 出たら すぐに あげます から 。 ここ から じゃ とどか ない んです もの 。」 と 、 アラジン は 答え ました 。