三 姉妹 探偵 団 3 Chapter 16 みっ|しまい|たんてい|だん|chapter Three Sisters Detectives 3 Chapter 16

エピローグ

「── 井口 と 草間 由美子 が 、 自白 した 、 と 連絡 が あった よ 」 いぐち||くさま|ゆみこ||じはく|||れんらく|||

と 、 国友 が 言った 。 |くにとも||いった 「 しかし 、 綾子 君 の こと は 知ら ない と 言って る そうだ 」 |あやこ|きみ||||しら|||いって||そう だ

「 どこ へ 行っちゃ った の か なあ 」 ||おこなっちゃ||||

夕 里子 は 、 首 を 振った 。 ゆう|さとご||くび||ふった

国友 と 二 人 、 広い 小峰 邸 の 中 を 、 もう 何 時間 も 捜し 回って いる のである 。 くにとも||ふた|じん|ひろい|こみね|てい||なか|||なん|じかん||さがし|まわって||

「 井口 たち は 、 初め 、 丸山 に 、 有田 信子 も 小峰 も 殺さ せる 計画 だった らしい 。 いぐち|||はじめ|まるやま||ありた|のぶこ||こみね||ころさ||けいかく|| "Iguchi initially seems to have planned to kill Arita Nobuko and Komine in Maruyama. やっぱり 、 小峰 の 財産 を 、 大分 使い込んで いた んだ 。 |こみね||ざいさん||だいぶ|つかいこんで|| だから 少なくとも 小峰 は 、 人 の 目の前 で 、 しかも 自分 たち も 見 られて いる 状態 で 、 他の 人間 に 殺さ せ なくちゃ なら なかった 」 |すくなくとも|こみね||じん||めのまえ|||じぶん|||み|||じょうたい||たの|にんげん||ころさ|||| So at least Komine had to let other people kill other people, in front of others, and still seeing them. "

「 疑い が かかる の を 予期 して た の ね 」 うたがい|||||よき||||

「 ところが 、 丸山 が 、 思って いた より 気 の 小さな 男 で 、 有田 信子 は 、 思いがけず 殺さ れた けど 、 とても 小峰 を 殺す なんて でき ない 」 |まるやま||おもって|||き||ちいさな|おとこ||ありた|のぶこ||おもいがけず|ころさ||||こみね||ころす||| "However, Maruyama was a little naive man thought, Nobuko Arita was killed unexpectedly, but he can not kill the Komine very much."

「 有田 信子 を 殺した の が 誰 か 、 丸山 は 見て いた の ね 。 ありた|のぶこ||ころした|||だれ||まるやま||みて||| それ で 草間 由美子 に 話した んでしょう 」 ||くさま|ゆみこ||はなした|

「 そう 。 坂口 爽子 が 息子 を 守る ため なら 、 どんな こと でも する と 見て 、 丸山 に は 見切り を つけた んだ 。 さかぐち|そうこ||むすこ||まもる||||||||みて|まるやま|||みきり||| 僕 と 話す の を 聞いた 草間 由美子 は 、 丸山 を 生かして おいちゃ 危 い と 思った んだ な 。 ぼく||はなす|||きいた|くさま|ゆみこ||まるやま||いかして||き|||おもった|| Yumiko Kusama who heard talking with me, I thought that Miyama was to be taken care of by taking advantage of Maruyama. 外 で 待って いた 井口 に 言って 、 丸山 を 殺さ せた 」 がい||まって||いぐち||いって|まるやま||ころさ| I asked Iguchi who was waiting outside and let Maruyama kill him. "

「 それ から 、 坂口 爽子 を 脅して 、 小峰 を 撃た せた 。 ||さかぐち|そうこ||おどして|こみね||うた| ── 勇一 を 病院 の 前 で 撃った の は ？ ゆういち||びょういん||ぜん||うった|| 「 井口 だ そうだ よ 。 いぐち||そう だ| そう いえば 、 小峰 も もち 直した そうだ し ──。 ||こみね|||なおした|そう だ| 井口 は 坂口 爽子 から 拳銃 を 取り戻し に 行って 、 ちょうど 爽子 が 君 と 会う ため に 学校 へ 出かける の を 見た んだ 。 いぐち||さかぐち|そうこ||けんじゅう||とりもどし||おこなって||そうこ||きみ||あう|||がっこう||でかける|||みた| Iguchi went to get her handgun from Sakaguchi Reiko and just saw that she was going to school to see you. で 、 後 を つけて 来た んだ よ 。 |あと|||きた|| や あ 、 珠美 君 ！ ||たまみ|きみ 珠美 が 、 門 を 入って 、 二 人 の 方 へ やって 来る 。 たまみ||もん||はいって|ふた|じん||かた|||くる

「 綾子 姉ちゃん 、 見付かった ？ あやこ|ねえちゃん|みつかった 「 まだ 。 ── あんた 勇一 君 の 方 は いい の ？ |ゆういち|きみ||かた||| 「 あんな 奴 、 放っといて 構わ ない わ よ ！ |やつ|ほっといて|かまわ||| と 、 ふくれて いる 。

「 どうした の ？ 「 意識 が 戻って 、 私 の 顔 見て 、 最初に 何て 言った と 思う ？ いしき||もどって|わたくし||かお|みて|さいしょに|なんて|いった||おもう "Do you think that consciousness returned, looking at my face, what did you first say? 『 貯金 全部 だ な 』 で すって ── 死 ん じまえ ば いい んだ わ 。 ちょきん|ぜんぶ|||||し|||||| It 's all "save money" and you do not have to death. 保険 に 入れて 、 受取 人 、 私 に し とく から 」 ほけん||いれて|うけとり|じん|わたくし||||

夕 里子 は 笑い 出して しまった 。 ゆう|さとご||わらい|だして|

「 いい 取り合せよ 、 あんた たち 。 |とりあわせよ|| ── 勇一 君 も 人生 が 変る わ ね 」 ゆういち|きみ||じんせい||かわる||

「 お腹 空いた 。 おなか|あいた ── 綾子 姉ちゃん 、 もし 、 どこ か に いる と して も 、 空腹で の びてん じゃ ない ？ あやこ|ねえちゃん|||||||||くうふくで|||| 「 悲観 的 ね 」 ひかん|てき|

「 現実 的な の よ 。 げんじつ|てきな|| ── 綾子 姉ちゃん に は 、 いつも おにぎり ぐらい 持た せる べきだ わ 。 あやこ|ねえちゃん||||||もた||| ── Ayako-san should have as much rice balls as usual. 迷子 に なった とき の ため に 」 まいご||||||

夕 里子 が 、 指 を パチン と 鳴らした 。 ゆう|さとご||ゆび||||ならした

「 そう だ わ ！ ガレージ の わき から 入る 物置 ！ がれーじ||||はいる|ものおき あそこ 捜して なかった ！ |さがして| 三 人 は 、 建物 の わき を 回って 行った 。 みっ|じん||たてもの||||まわって|おこなった

「 この ドア よ 。 |どあ| 確か 、 中 から は 開か ない の 」 たしか|なか|||あか||

夕 里子 が ドア を 開ける と ……。 ゆう|さとご||どあ||あける|

「 あら 、 三 人 お 揃い で 」 |みっ|じん||そろい|

目の前 に 、 珍妙な 格好の 綾子 が 立って いた 。 めのまえ||ちんみょうな|かっこうの|あやこ||たって|

「── お 姉さん ！ |ねえさん どうして こんな 所 に いた の よ ？ ||しょ|||| 「 だって ── エレベーター の 点検 で ね 。 |えれべーたー||てんけん|| ちょっと 動かして みて くれ って 言わ れて さ 。 |うごかして||||いわ|| ここ で 降りたら 、 エレベーター 動か なく なっちゃ った の 。 ||おりたら|えれべーたー|うごか|||| ドア は 開か ない し 、 電話 も ない し 」 どあ||あか|||でんわ|||

「 それ に したって ……」

夕 里子 は ホッと し ながら も 腹 が 立った 。 ゆう|さとご||ほっと||||はら||たった

「 でも 、 ここ も そう 居心地 悪く なかった わ 。 ||||いごこち|わるく|| 結構 ヒーター が 効いて て あった か いし 。 けっこう|ひーたー||きいて|||| ── あら 、 珠美 。 |たまみ 誘拐 さ れた んじゃ なかった の ？ ゆうかい||||| 珠美 は 、 事情 を 説明 する 気 に も なれ なかった 。 たまみ||じじょう||せつめい||き||||

四 人 は 、 外 へ 出て 、 門 の 方 へ 歩き 出した 。 よっ|じん||がい||でて|もん||かた||あるき|だした

「 しかし 、 綾子 君 」 |あやこ|きみ

と 、 国友 が 言った 。 |くにとも||いった 「 結構 元気 そうだ ね 。 けっこう|げんき|そう だ| お腹 空いて ない の かい ？ おなか|あいて||| 「 だって 、 あそこ 、 非常 用 の クッキー と か 乾パン と か 水 と か 、 何でも ある の 。 ||ひじょう|よう||くっきー|||かんぱん|||すい|||なんでも|| ── ね 、 夕 里子 」 |ゆう|さとご

「 何 ？ なん 「 乾パン って 意外に おいしい って こと 発見 した の よ 、 私 ！ かんぱん||いがいに||||はっけん||||わたくし と 、 綾子 が 得意 げ に 言う 。 |あやこ||とくい|||いう

「 おめでとう 」

夕 里子 は 、 ため息 と 共に 言った 。 ゆう|さとご||ためいき||ともに|いった

門 の 所 まで 来て 、 国友 が 、 もん||しょ||きて|くにとも|

「 アッ ！ と 足 を 止めた 。 |あし||とどめた

目の前 に 、 ベンツ が 停 って いて 、 それ に もたれて 立って いる の は 、 杉下 ルミ だった 。 めのまえ||||てい|||||もた れて|たって||||すぎした|るみ|

「 私 の 国友 さん ！ わたくし||くにとも| お 待ち して た の よ 。 |まち|||| ドライブ し ま しょ ！ どらいぶ||| 「 ねえ 、 君 ──」 |きみ

「 もう 事件 は 解決 した んでしょ ？ |じけん||かいけつ|| だったら いい じゃ ない 。 ね ？ そんな 貧乏 くさい 子 と 付合って も 面白く ない わ よ 」 |びんぼう||こ||つきあって||おもしろく|||

「 ちょっと ──」

夕 里子 は やたら 怒りっぽく なって いた 。 ゆう|さとご|||おこりっぽく||

「 国友 さん は 私 の 恋人 な んだ から ね ！ くにとも|||わたくし||こいびと|||| 「 あんた が 勝手に そう 思って る だけ じゃ ない の 、 この ジャジャ 馬 ！ ||かってに||おもって||||||||うま と ルミ が 怒鳴り 返す 。 |るみ||どなり|かえす

「 何で すって ！ なんで| この 成金 ！ |なりきん 「 成金 で 悪かった わ ね ！ なりきん||わるかった|| お 金 は あった 方 が いい の よ ！ |きむ|||かた|||| 「 愛情 は 別 よ 」 あいじょう||べつ|

「 少女 漫画 の 読み 過ぎよ ！ しょうじょ|まんが||よみ|すぎよ 「 何 よ ！ なん| ── 怒鳴り 合って いる 二 人 を 前 に 、 国友 は ただ なす すべ も ない 。 どなり|あって||ふた|じん||ぜん||くにとも||||||

珠美 は 面白がって 眺めて いて 、 ただ 、 綾子 一 人 が 目 を パチクリ さ せ ながら 、 たまみ||おもしろがって|ながめて|||あやこ|ひと|じん||め|||||

「 あの 二 人 、 何 して ん の ？ |ふた|じん|なん||| と 、 呟いた のだった ……。 |つぶやいた|