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三年寝太郎
三 年 寝 太郎
むかし むかし 、 とても なまけ者 の 息子 が い ました 。
息子 は 毎日 ご飯 を たらふく 食べて 、 あと は グウグウ 寝て ばかりです 。
「 お前 も 寝て ばかり い ないで 、 少し は 働いて おくれよ 」 「・・・・ グー 」 お 母さん が 頼んで も 、 息子 は いびき で 返事 を する だけ です 。
息子 が 少しも 働か ない ので 、 この 家 は とても 貧乏でした 。
そして 寝て ばかり いる この 息子 を 、 みんな は 『 寝 太郎 』 と よび ました 。
そんな ある 日 、 寝 太郎 が 突然 ガバッ と 起きあがる と 、 お 母さん に 言い ました 。
「 白い 着物 と 、 えぼし (→ むかし の ボウシ ) を 買って おくれ 」 寝て ばかりの 寝 太郎 が 突然 しゃべり 出した ので 、 ビックリ した お 母さん は あわてて 町 へ 行って 白い 着物 と えぼし を 買って き ました 。
寝 太郎 は 白い 着物 を 着て えぼし を かぶる と 、 隣 の 長者 ( ちょうじゃ ) の ところ へ 出かけて いき ました 。
そして 長者 の 家 の 広い 庭 に 生えて いる 高い スギ の 木 に スルスル と 登る と 、 長者 に 低い 声 で 言い ました 。
「 これ これ 、 長者 どん 」 木 の 上 の 白い 着物 の 寝 太郎 を 見て 、 長者 は てっきり 神さま だ と 思い ました 。
「 へ へっ ー 。
これ は 神さま 」 ペコペコ と 頭 を 下げる 長者 に 、 寝 太郎 は 言い ました 。
「 そう じゃ 、 わし は 神さま じゃ 。
これ から 言う こと を 、 良く 聞く のだ 。
この 家 の 娘 を 、 隣 の 寝 太郎 の 嫁 に する のじゃ 、 言う 通り に し ない と 、 天 バツ が 下る ぞ !
」 長者 は 頭 を 地面 に こすり つけて 、 あわてて 返事 を し ました 。
「 は は ー っ 。
神さま の 言う 通り に いたし ます 」
やがて 長者 の 娘 は お 金 を たくさん 持って 、 寝 太郎 の 家 へ 嫁 に 来 ました 。
それ から 寝 太郎 と 嫁 さん と お 母さん の 三 人 は 、 持って きた お 金 で 幸せに 暮らし ました 。
おしまい
三年寝太郎
みっ ねん ね たろう
三 年 寝 太郎
みっ|とし|ね|たろう
むかし むかし 、 とても なまけ者 の 息子 が い ました 。
|||なまけもの||むすこ|||
息子 は 毎日 ご飯 を たらふく 食べて 、 あと は グウグウ 寝て ばかりです 。
むすこ||まいにち|ごはん|||たべて||||ねて|
「 お前 も 寝て ばかり い ないで 、 少し は 働いて おくれよ 」 「・・・・ グー 」 お 母さん が 頼んで も 、 息子 は いびき で 返事 を する だけ です 。
おまえ||ねて||||すこし||はたらいて||||かあさん||たのんで||むすこ||||へんじ||||
息子 が 少しも 働か ない ので 、 この 家 は とても 貧乏でした 。
むすこ||すこしも|はたらか||||いえ|||びんぼうでした
そして 寝て ばかり いる この 息子 を 、 みんな は 『 寝 太郎 』 と よび ました 。
|ねて||||むすこ||||ね|たろう|||
そんな ある 日 、 寝 太郎 が 突然 ガバッ と 起きあがる と 、 お 母さん に 言い ました 。
||ひ|ね|たろう||とつぜん|||おきあがる|||かあさん||いい|
「 白い 着物 と 、 えぼし (→ むかし の ボウシ ) を 買って おくれ 」 寝て ばかりの 寝 太郎 が 突然 しゃべり 出した ので 、 ビックリ した お 母さん は あわてて 町 へ 行って 白い 着物 と えぼし を 買って き ました 。
しろい|きもの|||||||かって||ねて||ね|たろう||とつぜん||だした||びっくり|||かあさん|||まち||おこなって|しろい|きもの||||かって||
寝 太郎 は 白い 着物 を 着て えぼし を かぶる と 、 隣 の 長者 ( ちょうじゃ ) の ところ へ 出かけて いき ました 。
ね|たろう||しろい|きもの||きて|||||となり||ちょうじゃ|||||でかけて||
そして 長者 の 家 の 広い 庭 に 生えて いる 高い スギ の 木 に スルスル と 登る と 、 長者 に 低い 声 で 言い ました 。
|ちょうじゃ||いえ||ひろい|にわ||はえて||たかい|すぎ||き||するする||のぼる||ちょうじゃ||ひくい|こえ||いい|
「 これ これ 、 長者 どん 」 木 の 上 の 白い 着物 の 寝 太郎 を 見て 、 長者 は てっきり 神さま だ と 思い ました 。
||ちょうじゃ||き||うえ||しろい|きもの||ね|たろう||みて|ちょうじゃ|||かみさま|||おもい|
「 へ へっ ー 。
|へ っ|-
これ は 神さま 」 ペコペコ と 頭 を 下げる 長者 に 、 寝 太郎 は 言い ました 。
||かみさま|||あたま||さげる|ちょうじゃ||ね|たろう||いい|
「 そう じゃ 、 わし は 神さま じゃ 。
||||かみさま|
これ から 言う こと を 、 良く 聞く のだ 。
||いう|||よく|きく|
この 家 の 娘 を 、 隣 の 寝 太郎 の 嫁 に する のじゃ 、 言う 通り に し ない と 、 天 バツ が 下る ぞ !
|いえ||むすめ||となり||ね|たろう||よめ||||いう|とおり|||||てん|ばつ||くだる|
」 長者 は 頭 を 地面 に こすり つけて 、 あわてて 返事 を し ました 。
ちょうじゃ||あたま||じめん|||||へんじ|||
「 は は ー っ 。
||-|
神さま の 言う 通り に いたし ます 」
かみさま||いう|とおり|||
やがて 長者 の 娘 は お 金 を たくさん 持って 、 寝 太郎 の 家 へ 嫁 に 来 ました 。
|ちょうじゃ||むすめ|||きむ|||もって|ね|たろう||いえ||よめ||らい|
それ から 寝 太郎 と 嫁 さん と お 母さん の 三 人 は 、 持って きた お 金 で 幸せに 暮らし ました 。
||ね|たろう||よめ||||かあさん||みっ|じん||もって|||きむ||しあわせに|くらし|
おしまい
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