Goblin Slayer Episode 10
( ゴブリン スレイヤー ) 子供 の ころ ―
大きく なったら 冒険 者 に なる の だ と 思って い た
村 を 出 て 人々 を 苦しめる 魔物 たち を 倒し
やがて 竜 すら 倒す ほど の 存在 に
勇者 白金 等級 の 冒険 者 に なる と
( 勇者 ) こ … これ が 終わったら
村 に 戻って 3 人 で お祭り に 行く ん だ
( 剣 聖 ) 誰 だって そう です よ
一緒 に いたい 人 が い て やり たい こと が ある ん です
( 賢 者 ) そんな 小さな 願い を かなえる ため に も …
( 勇者 ) 負ける わけ に は いか ない よ !
僕たち が 世界 を 救わ なきゃ !
( ゴブリン スレイヤー ) たとえ 勇者 に は なれ なく と も ―
冒険 者 に は なれる と 思って い た
たった 1 人 で 俺 を 育て て いる 姉 を 置 い て いき さえ すれ ば …
♪~
~♪
( 牛 飼 娘 ) 私 街 に 行く ん だ よ !
叔父さん の 牧場 に 行って 牛 の お産 を 手伝う の
あと ね 手伝い が 終わったら 街 で 買い物 し て き て いい って ―
お 母さん が お 小遣い を くれ た の
何 買 お っか な ~
何 か 欲しい もの ある ? 買って き て あげる から …
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) いら ねえ
( 牛 飼 娘 ) え …
ある でしょ ? だって …
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) いら ねえ って 言って ん だ ろ
何 その 言い 方 !
街 に 行った こと ない から
何 か 買って き て あげよ う って そう 思った のに …
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) うるさい な
街 でも どこ でも 行って くれ ば いい だ ろ !
なんで 怒る の ! ?
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) 怒って ねえ よ !
( 牛 飼 娘 ) 怒って る !
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー の すすり泣き )
( ゴブリン スレイヤー の 姉 ) あの 子 が 街 に 行く こと が ―
羨ま しかった の ね ?
だから って ああいう 態度 は よく ない わ
女の子 は 守って あげ なく ちゃ
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) うん
( ゴブリン スレイヤー の 姉 ) 知って る ?
人 を 羨 ん だ り する と ゴブリン に なる の よ
( 幼少 期 の ゴブリン スレイヤー ) ゴブリン に ?
( ゴブリン スレイヤー の 姉 ) そう
自分 に ない もの を 欲しがって ばかり いる と ―
心 も 体 も 醜く ゆ がん で いって 強引 に 奪い取 ろ う と する よう に なる
だから ね あと で ちゃんと あの 子 に 謝 ろ う
( ゴブリン スレイヤー ) その 夜 姉さん は 牛乳 と 鶏肉 を 使って ―
大 好物 の シチュー を 作って くれ た
おいしく て 何度 も お代わり し た はず な のに ―
あの とき 食べ た シチュー の 味 が 思い出せ ない
きっと …
( 鳥 の さえずり )
( 起き上がる 音 )
( 鳥 の さえずり )
( ゴブリン スレイヤー ) あの 日 に 食べ た きり だ から だ ろ う
( 牛 飼 娘 ) おはよう !
( ゴブリン スレイヤー ) ああ
( 牛 飼 娘 ) 今日 は 日ざし が 強く なり そう だ ね
当たり前 だ よ ね 夏 だ もん ね
( ゴブリン スレイヤー ) そうだ な
( 牛 飼 娘 ) あー お なか ペッコペコ !
叔父さん も 起き てる みたい だ し 朝 ごはん に しよ !
( ゴブリン スレイヤー ) 分かった
( 牛 飼 娘 の 鼻歌 )
( ゴブリン スレイヤー ) おはよう ございます
( 牛 飼 娘 の 叔父 ) ああ いつも の 見回り か ?
( ゴブリン スレイヤー ) はい 問題 は あり ませ ん で し た
そんなに 心配 する こと は ない ん じゃ ない か ?
魔 神 王 は 勇者 に 倒さ れ た そう だ し
魔物 ども も しばらく おとなしく …
( ゴブリン スレイヤー ) し ませ ん ( 牛 飼 娘 の 叔父 ) あ …
( ゴブリン スレイヤー ) 少なくとも ゴブリン は し ませ ん
( 牛 飼 娘 の 叔父 ) そ … そう か
( ゴブリン スレイヤー ) はい
あー ごめん ごめん 遅く なっちゃ っ た !
今 並べる から ね 食べよ 食べよ !
( 牛 飼 娘 ) ごはん 食べ たら 配達 に 行か なく ちゃ
( ゴブリン スレイヤー ) 俺 も 行 こ う ギルド に 用事 が ある
( 牛 飼 娘 ) うん ! じゃあ 一緒 に 行 こ う
( 牛 飼 娘 の 叔父 ) 街 へ は 依頼 を 受け に 行く の か ?
( ゴブリン スレイヤー ) それ も あり ます が ―
防 具 の 修理 と 引き取り を
( 牛 飼 娘 の 叔父 ) そう か
( 牛 飼 娘 の 鼻歌 )
( 牛 飼 娘 の 叔父 ) ほど ほど に し て くれ
あの 子 が かわいそう だ
( ゴブリン スレイヤー ) 善処 し ます
( 牛 飼 娘 ) フゥ …
ギルド に 用事 ある ん だ よ ね ? ( ゴブリン スレイヤー ) ああ
( 牛 飼 娘 ) 私 も 配達 終わったら ―
ちょっと 買い たい もの が ある から ―
あと で 合流 し て 一緒 に 帰る って こと で !
( ゴブリン スレイヤー ) 分かった
( ドア が 閉まる 音 ) ( 槍 やり 使い ) おい あんた
体格 は いい のに 生 白い ヤツ だ な
見かけ ない が 新顔 か ?
( ゴブリン スレイヤー ) いや
( 槍 使い ) する って えと 休暇 か 何 か で 来 た の か ?
( ゴブリン スレイヤー ) そんな ところ だ
( 槍 使い ) だ よ な
冒険 者 に なって 稼ぐ って ヤツ なら 今 都 の ほう に 行く もん な
魔 神 王 の 残党 が まだまだ 残って る
敗 残 の 兵 だ 軽く ひね れ て いい 稼ぎ に なる
お前 は 行か ない の か ?
俺 ? 冗談 ポイ だ ぜ
そんな 弱い 者 イジメ みたい な こと が で きっか
俺 は 俺 の ため に 戦う ん だ
カネ だ 平和 だって の は 興味 ない ね それ に …
( 受付 嬢 ) は いはい
ちゃんと 話 は 聞き ます から 1 列 に 並 ん で ください !
まあ 個人 的 な 理由 さ
結局 キレイ な お 題目 な ん ざ N いら ない ん だ よ な
そういう もの か
そういう もん さ ん ?
あば よ これ から 遺跡 で 冒険 なんで な
武運 でも 祈って くれ
( ゴブリン スレイヤー ) そう しよ う
( 槍 使い ) ハハッ 愛想 の ない ヤツ だ な
だが そういう ヤツ は 嫌い じゃ ない
( 魔女 ) 依頼 は ない わ よ
そう か
( 鍛治 職人 ) 時間 が あった から 細かい 部分 も 直し て おい た
具合 は どう だ ?
( ゴブリン スレイヤー ) うむ 問題 ない
( 鍛治 職人 ) んで こいつ の 修理 だ なあ
った く ゴブリン 相手 に どう やれ ば ここ まで 壊せ る ん だ か
( ゴブリン スレイヤー ) スクロール の 調達 は どう なった ?
( 鍛治 職人 ) そう 簡単 に 見つかる よう な 代物 じゃ ねえ
おとなしく 待って ろ
( ゴブリン スレイヤー ) 分かった
( ドア が 開く 音 )
( 丁 稚 奉公 ) ねえ 親方 あの 人 銀 等級 の 冒険 者 です よ ね ?
( 鍛治 職人 ) ああ らしい な
なんで あんな 鎧 ( よろい ) な ん です ?
音 を 出し たく ない なら ミスリル の 鎖 帷子 ( くさり かた びら ) と か …
分か ん ねえ の か ?
( 丁 稚 奉公 ) は い だって そう でしょ ?
スクロール より も 魔 剣 の 1 本 の ほう が よっぽど …
( 鍛治 職人 ) ゴブリン 相手 に ―
伝説 の 魔 剣 を 喜々と して 振り回す ヤツ は ―
ただ の マン チキン よ
ヤツ は 自分 が 何 を し てる の か 重々 分かって ん の さ
( 新米 戦士 ) せ え いっ ! ( 少年 斥候 ) た ー っ !
( 少年 斥候 ) う わ っ ぎ っ …
が あー っ イッテー ! ( 重 戦士 ) そら そ ら どう し た !
そんな ん じゃ ゴブリン だって ぶ っ 殺せ ねえ ぞ !
( 新米 戦士 ) くっ チクショウ ! 隙 突く ぞ ! 右 から 回れ
( 少年 斥候 ) よし き た !
( 少女 巫術 師 ) 作戦 は ともかく …
( 見習 聖 女 ) 口 に 出し たら ダメ でしょ
た ー っ ! うわ ー !
( 少年 斥候 ) た ー っ ! う お っ !
( 重 戦士 ) 甘い わ ! ( 少年 斥候 ・ 新米 戦士 ) ぐう っ …
( 女 騎士 ) なん だ ゴブリン スレイヤー じゃ ない か
水 の 街 で 死に かけ たら し いな
( ゴブリン スレイヤー ) ああ
( 女 騎士 ) と いう か お前 いつも その 格好 な の か ?
( ゴブリン スレイヤー ) ああ ( 女 騎士 ) そう
( ゴブリン スレイヤー ) あの 戦士
お前 ら の 一 党 で は なかった よう に 思った が
( 女 騎士 ) ああ うち の 小僧 に 稽古 を つけ て や って たら ―
あいつ が ジーッ と 見 てる もん だ から さ
冒険 者 の 剣 術 は 大半 が 独学 だ
一 度 でも 剣 術 を 学べ ば 生き延びる 目 が 残る
さて あの 娘 ら に も ―
自分 が どう 振る舞え ば いい か を 教え て やら ない と いけない な
そろそろ あの 体力 バカ も 息切れ し て き た ころ だ ろ う
どれ 私 も 加勢 して やる か
( 女 騎士 ) さあ 勝負 だ ! ( 重 戦士 ) お ?
日頃 から 一騎当千 を 豪語 し て いる 以上
よもや ひきょう と は 言う まい !
( 重 戦士 ) だ あー ! ? て め え この っ
それ でも 聖 騎士 志望 か !
問答 無用 !
訓練 に なん ねえ だ ろ う が ! ( 女 騎士 ) ウフッ
( 少年 斥候 ) た … N ( 新米 戦士 ) 助かった
( 剣 が 交わる 音 ) ( 重 戦士 ) 容赦 ねえ なあ !
( 女 騎士 ) フッ ハハハハ … N ( 重 戦士 ) おお ー っ !
( 女 騎士 ) おお ー っ ! ( 剣 が 交わる 音 )
( ドア の 開閉 音 )
( 女 神官 ) ゴブリン スレイヤー さん !
い ら し て た ん です ね
( ゴブリン スレイヤー ) ああ 防 具 の 修理 に な
( 女 神官 ) 声 を かけ て くれ れ ば いい のに
( ゴブリン スレイヤー ) 特に 用 は ない
肩 の 具合 は どう だ ?
( 女 神官 ) えっ ? あ … はい もう 大丈夫 です
神殿 で 癒 やし の 術 を 受け まし た し
( ゴブリン スレイヤー ) そう か
はい !
( 受付 嬢 ) ゴブリン スレイヤー さん
水 の 街 の 依頼 どう で し た か ?
( ゴブリン スレイヤー ) 解決 し た 特に 問題 は ない
何 言って る ん です か ? 危うく 死 ん で しまう ところ で …
え えっ ! ? だ … 大丈夫 な ん です か ?
( ゴブリン スレイヤー ) ああ 平気 だ
( 受付 嬢 ) 治療 しっかり 受け まし た か ?
( ゴブリン スレイヤー ) ああ 受け た
あ …
あっ あ …
( 受付 嬢 ) どう かし まし た ?
( 女 神官 ) い … いえ な … なんでも あり ませ ん
( 受付 嬢 ) ん ?
( ゴブリン スレイヤー ) それ で 用件 は ? 依頼 が ある の か ?
( 受付 嬢 ) いえ そう で は ない ん です が …
昨日 水 の 街 から 来 た 冒険 者 から ―
ゴブリン スレイヤー さん 宛 の 手紙 を 預かって まし て …
( ゴブリン スレイヤー ) わざわざ すまない
いえ これ も ギルド の お 仕事 の うち です から
水 の 街 に お 知り合い が いたん です か ?
( ゴブリン スレイヤー ) いや
おそらく 依頼 者 から だ ろ う
( 受付 嬢 ) なるほど そういう こと です か
( 女 神官 ) 依頼 者 って …
剣 ( つる ぎ ) の 乙女 様 が ゴブリン スレイヤー さん に 手紙 を ?
どうして ?
( 鉱 人 道 士 ) おお ! ( 女 神官 ) あ …
( 鉱 人 道 士 ) そこ に おる ん は かみ きり 丸 じゃ ねえ か
( 妖精 弓 手 ) 来 た ん なら 挨拶 くらい し なさい よ
オルク ボルグ !
( 蜥蜴 僧侶 ) 防 具 が 直った よう で 何より です な
小 鬼殺し 殿 ( ゴブリン スレイヤー ) ああ
( 鉱 人 道 士 ) わし ら は 飯 に 行く ところ だ が
かみ きり 丸 も どう だ ?
よかったら 一緒 に どう ?
は … はい !
あ … 私 は …
ぜひとも !
( ゴブリン スレイヤー ) 俺 は いい
遠慮 し なく て いい って ば !
( ゴブリン スレイヤー ) そういう わけ で は …
ほら 行 こ ! オルク ボルグ
お 待た せ …
( ゴブリン スレイヤー ) ああ
お 仲間 たくさん だ ね
( ゴブリン スレイヤー ) ああ
( 監督 官 ) うーん 面白い
( 妖精 弓 手 ) もう 待ち合わせ し てる なら ―
そう 言い なさい よ
( 鉱 人 道 士 ) かみ きり 丸 を 強引 に 誘った ん は ―
お前 さん じゃ ろ う が
( 妖精 弓 手 ) しょうがない じゃ ない 知ら なかった ん だ も の
( 牛 飼 娘 ) あの 私 ごちそう に なっちゃ っ て も ―
いい の か な ?
( ゴブリン スレイヤー ) 別に かまわ ない
( 蜥蜴 僧侶 ) 遠慮 は 無用 です ぞ お嬢さん
( 受付 嬢 ) そう そう
食事 は 大勢 で 食べ た ほう が おいしい です から ね
( 牛 飼 娘 ) じゃあ 遠慮 なく !
( にぎやか な 話し声 )
ねえ ねえ 勇者 が 魔 神 王 を 倒し た って 噂 ( うわさ )
あれ 本当 な の ?
はい 本当 です
都 から ギルド に 通知 も 届 い て ます し
なんでも 勇者 様 は ―
史上 10 人 目 の 白金 等級 冒険 者 に 認定 さ れ た そう です よ !
それ は めでたい
これ で 枕 を 高く し て 眠 れる と いう もの
( 鉱 人 道 士 ) 今頃 都 は 盛り 上 が っと る じゃ ろ う の
こっち も 祝杯 と いく か
( 妖精 弓 手 ) いつも 飲 ん でる くせ に
あー あ 私 も 都 に 行け ば よかった かな
( 受付 嬢 ) 都 ほど じゃ あり ませ ん が この 街 でも 秋 に 収穫 祭 が あり ます よ
( 妖精 弓 手 ) 収穫 祭 か
( 鉱 人 道 士 ) かみ きり 丸 も 1 杯 どう よ ?
( ゴブリン スレイヤー ) いや 今日 は 遠慮 し て おく
だったら これ を 飲 ん で み ませ ん か ?
( 牛 飼 娘 ) ん ?
( 牛 飼 娘 ) わ っ おいしい ! ( 女 神官 ) 本当 !
( 受付 嬢 ) フフッ レモン と 蜂蜜 を 入れ て ある ん です
疲労 回復 に いい そう です よ
( ゴブリン スレイヤー ) なるほど
携行 食 の 一案 と して 考慮 す べき だ ろ う
( 牛 飼 娘 ・ 女 神官 ) アハハ …
( 重 戦士 ) 稽古 の あと は 飯 だ 飯 !
( 重 戦士 ) 俺 の おごり だ 遠慮 せ ず 食え !
( 新米 戦士 ・ 少年 斥候 ) いった だ き ま ー す !
朝 から ずっと 稽古 し て た みたい です ね
刻 苦 勉励 よき こと です
最近 です ね
稽古 を 専門 に やる 訓練 所 を 建てよ う って 動き が ある ん です よ
( 蜥蜴 僧侶 ) ほう
( 受付 嬢 ) 引退 し た 冒険 者 さん を 雇って …
新人 さん って 何も 知ら ない 人 が 多い です から
( 妖精 弓 手 ) そう ねえ
ちょっと した こと でも 知って れ ば 生き て 帰れ る 確率 も 上がる し
( 鉱 人 道 士 ) 自信 に も なる わ い な
それ に 冒険 者 を 引退 し て も 死ぬ まで 生き て いく わけ です から
誰 に とって も 必要 だ と 思う ん です
( ゴブリン スレイヤー ) そう か
( 受付 嬢 ) だ から ゴブリン スレイヤー さん も ―
体 に 気 を つけ ない と ダメ です よ
( 牛 飼 娘 ・ 女 神官 ) うん うん ( 受付 嬢 ) そう で ない と
依頼 も 斡旋 ( あっせ ん ) し て あげ ませ ん から ね ( ゴブリン スレイヤー ) む …
次に 倒れ たら 半年 は 冒険 禁止 です
( 牛 飼 娘 ) うん うん 禁止 禁止
( ゴブリン スレイヤー ) それ は 困る な
でしょ ?
( 妖精 弓 手 ) イシシッ ( 蜥蜴 僧侶 ) フフフ …
( 妖精 弓 手 ) イシシッ ( 蜥蜴 僧侶 ) フフフ …
( 受付 嬢 ) だ から ちゃんと 懲り て ください ね
( 牛 飼 娘 ) お 仲間 さん みんな いい 人 たち だ ね
( ゴブリン スレイヤー ) そう か ?
( 牛 飼 娘 ) “ そう か ? ” って そう じゃ ない の ?
( ゴブリン スレイヤー ) 腕 は 立つ
パーティー を 組め ば 効率 よく ゴブリン ども を たたき 潰せ る
いつか …
( ゴブリン スレイヤー ) なん だ ?
あ … う うん なんでもない
( ゴブリン スレイヤー ) そう か
( 牛 飼 娘 ) うん
( ゴブリン スレイヤー ) そう か
( 鳥 の さえずり )
( 剣 の 乙女 ) “ 拝啓 ゴブリン スレイヤー 様 へ ”
“ 炎 の 精霊 が 舞い 続ける 残暑 厳しき 中 ― ”
“ いかが お 過ごし でしょう か ”
“ 本来 なら ば もっと 早く に ― ”
“ お 礼 の お 手紙 を 差し上げる べき か と 思い まし た が … ”
“ お手 を 煩わせ て は いけない と 自重 し て おり まし た ”
“ どう か お 許し ください まし ね ”
“ 私 ( わたくし ) の ほう は 不思議 と あれ 以来 夢にも 小 鬼 ども は 現れ ず ― ”
“ 穏やか に 過ごし て おり ます ”
“ これ も 全て あなた 様 と お 仲間 の 皆さん の おかげ です ”
“ 心から お礼 を 申し上げ ます ”
“ 魔 神 王 も 勇者 に 倒さ れ ― ”
“ 世界 は 安寧 に 向かう と は 思い ます が ― ”
“ 魔 神 王 の 残党 も 多く ― ”
“ まだまだ 予断 は 許さ れ ない 状況 です ”
“ 冒険 者 の 皆さん は ― ”
“ 戦い を 続け なけ れ ば なら ない と 思い ます が ― ”
“ いずれ に せよ ― ”
“ あなた 様 の ご 無事 を 心 より お 祈り し て おり ます ”
“ かしこ 剣 の 乙女 より 祈り を 込め て ”
( 人々 の ざわめき ) ( 妖精 弓 手 ) あー っ もう !
“ 金 床 ( かな とこ ) 金 床 ” うるさい の よ !
いいかげん 頭 来 た ! 勝負 よ ドワーフ !
( 鉱 人 道 士 ) ほ ! 耳 長 娘 が いい 度胸 し とる わ
手加減 し ちゃ る か ん の
わし ゃ 火 酒 そっち は ぶどう 酒 どう か の ?
( 妖精 弓 手 ) フン ! 望む ところ !
( 鉱 人 道 士 ) ウヘヘヘ … N ( 女 神官 ) あ … あの …
“ 君子 危うき に 近寄ら ず ” です ぞ
( 妖精 弓 手 ) どんどん 持ってき なさい
( 妖精 弓 手 ) どんどん 持ってき なさい
( 鉱 人 道 士 ) ほら 早 よ 注が ん か !
( 鉱 人 道 士 ) ほら 早 よ 注が ん か !
よし き た !
( 鉱 人 道 士 ) ほら 早 よ 注が ん か !
よし き た !
お っ なんで え 面白い こと やって ん じゃ ねえ か
( 魔女 ) ウフフ … 賭ける ?
( 女 騎士 ) よし 私 は 彼女 の ほう に 賭ける ぞ
金貨 で 3 枚
( 重 戦士 ) おい 剛 気 だ な 大丈夫 か ?
( 女 騎士 ) フフフ … 大 穴 狙い だ
何せ 秩序 に し て 善 なる 私 に は 神々 の 加護 が つい て いる
どっち か っ つ ー と 至高 神 は ばくち とがめる ほう じゃ ねえ かな
俺 は ドワーフ に 賭ける ぜ
じゃあ 俺 は エルフ の 子 に する
( 見習 聖 女 ) あ あっ 今日 の 稼ぎ を !
あの 本当 に 止め なく て いい ん でしょ う か ?
そう 何 杯 も 続か ず に 術 師 殿 が 勝つ
… と 言い たい ところ です が 野 伏 殿 は 意地 が 強い
これ は 分かり ませ ぬ ぞ
そんな ひと 事 み たい に …
次 ー ! まだまだ な ん だ から ね !
ほ い き た !
( 歓声 )
( 妖精 弓 手 ) もう いっち ょ ー !
( ゴブリン スレイヤー ) どう し た ?
( 牛 飼 娘 ) ん ー ? “ ごはん だ よ ー ” って いう の と
“ 何 考え てる の か な ー ? ” って いう の と
( ゴブリン スレイヤー ) 先 の こと だ
先 の ?
( ゴブリン スレイヤー ) そうだ
そ っか
ごめん ね
( ゴブリン スレイヤー ) 何 が だ ?
( 牛 飼 娘 ) う うん なんでもない
な ー ん でも ! ウフッ フフフ …
( ゴブリン スレイヤー ) おかしな ヤツ だ
( 牛 飼 娘 ) フフッ ( ゴブリン スレイヤー ) む …
( 倒れる 音 )
( ゴブリン スレイヤー ) 油 で 汚れる ぞ
いい もん どうせ 洗濯 し ちゃ う し 体 も 洗う し
( ゴブリン スレイヤー ) そう か
( 牛 飼 娘 ) そうだ よ
先 の こと は ゆっくり さ 考えよ う よ
( ゴブリン スレイヤー ) ゆっくり か
( 牛 飼 娘 ) そう 焦 ん なく て いい から ね
( ゴブリン スレイヤー ) ああ そう だ な
フゥ …
先 の こ と か …
それ に 冒険 者 を 引退 し て も 死ぬ まで 生き て いく わけ です から
誰 に とって も 必要 だ と 思う ん です
( 牛 飼 娘 ) 年 も 取る ケガ も する
疲れ れ ば 倒れる
いずれ 限界 が 来る
それ が 冒険 者 で あ ろ う と 勇者 で あ ろ う と
たとえ 死な なく て も ―
ゴブリン を 殺せ なく なる 日 が 必ず 訪れる
こんな 日々 は 長く は 続か ない
その とき どう すれ ば いい の か
どう し たら いい の か
彼 は 分から ない の だ ろ う
う うん それ は 誰 に も …
( 牛 飼 娘 ) それ は 誰 に も …
♪~
~♪