イタズラ な Kiss 〜 Love in TOKYO #12 (1)
( 相原 琴子 ( あいはら ことこ )) あの 私 も パーティー に
( 入江 直樹 ( いりえ なおき )) お前 は 行け ない んだ って な ―
何でも いつも の 女 友達 と クリスマス やる んだ って な
( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) みんな で 楽しい 夜 に しよう や !
( 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) あの ねっ 今日 は 琴子 に 紹介 し たい 人 が いる んだ
( 琴子 ) 彼氏 !? あっ ふ … 2 人 と も いつの間に ?
結局 裏切られた あ …
こんな こと なら
私 も おじ 様 の パーティー に 行けば よかった
( 入江 重樹 ( しげき )) この 辺り も …
空き巣 が 出る って いう から ね
( 物音 )
はあっ
おっ おっ おっ
( 琴子 ) 泥棒 !
こんにゃろ こんにゃろ こんにゃろ !
( 直樹 ) 何 す んだ よ ―
お 友達 と パーティー する ん じゃなかった の か よ
ある よ
へっ ?
ケーキ
( 琴子 ) 偶然 と は いえ ―
初めて の クリスマス らしい クリスマス を ―
入江 君 と 二人きり で 過ごせる なんて ―
夢 みたい
( 金之助 ) 琴子 待 っとれ よ ー ごちそう 持って った る で な ー !
( 琴子 ) 何か クリスマス って 感じ
何 や 暗い な
( 琴子 ) 入江 君 と 2 人 で 過ごした クリスマスイブ は ―
最高 に 楽しかった けれど ―
それ は 特別 な ご 褒美 みたいな もの で ―
私 と 入江 君 の 関係 は 何も 変わら ない まま ―
季節 が 過ぎ 年 が 変わり ―
再び 春 が 巡って きて …
ん ~
( 鼻歌 )
( 琴子 ) 私 たち は 無事 大学 2 年生 に 進級 ―
斗南 ( となん ) 大学 は 新入生 たち を 迎えよう と して いた
( 須藤 ( すどう )) えー
テニス 部 第 54 代 部長 ―
須藤 です
それでは ね
前途 ある 新入生 を 代表 して
ひと言 ご挨拶 承り たい と 思い ます
どうぞ
( 松本 綾子 ( まつもと あやこ )) 今年 から 斗南 大学 の 法学部 に 入学 し ました ―
松本 綾子 です
昨年 の 全国 高校 大会 女子 の 部 で 優勝 し ました
( 部員 たち の どよめき )
( 部員 たち の どよめき )
大学 で の 目標 は 全国 大会 を 制覇 する こと
大学 で の 目標 は 全国 大会 を 制覇 する こと
それ と …
直樹 さん の ハート を ゲット する こと です ―
よろしく お 願い いたし ます
よろしく お 願い いたし ます
( 部員 たち ) えっ ?
( 部員 たち ) えっ ?
おおっ
あなた 妹 に どういう 教育 して ん の よ
( 松本 裕子 ( ゆうこ )) 私 が 聞き たい わ よ
( 松本 裕子 ( ゆうこ )) 私 が 聞き たい わ よ
( 部員 たち の 歓声 )
( 部員 たち の 歓声 )
ふん !
( 琴子 ) ま こんな 余計 な 新入生 も 入って き ちゃい ました が
( 小森 ( こもり ) じんこ ) 私 たち も いよいよ 2 年生 かあ
何か 先輩 って 呼ば れる の 変 な 感じ だ ね
ねえ でも まだ 何か 新入生 気分 抜け ない なあ
って 何 熱心 に 読んで ん の ? 理美
ああ あの ね
私 あした から この 雑誌 の 編集 部 で ―
バイト する こと に なった の
(2 人 ) えっ !?
ほら そろそろ 就職 の こと と か
いろいろ 考え ない と いけない じゃない ?
前 から 女性誌 の 編集 部 で 働き たい って 思って た んだ よ ね ー
それ で 何度も 売り込み に 行って た んだ けど
やっと 認めて もらえて
すごい ! すごい よ 理美 !
まあ 最初 は お茶くみ と か 雑用 ばっかり って 言わ れて る けど ね
でも やっと スタート ライン に 立てた って 感じ !
うん 頑張る よ !
うん !
琴子 は 将来 どう す ん の ?
もしかして 卒業 と 同時に 入江 家 に 嫁入り ?
もしかして 卒業 と 同時に 入江 家 に 嫁入り ?
( 理美 ) いい じゃーん !
( 理美 ) いい じゃーん !
( 理美 ) いい じゃーん !
まーさかー !
まーさかー !
うん でも 今 まで 仕事 に ついて 具体 的に 考えた こと なかった なあ
そろそろ いろいろ 考えて 動き 始めた 方 が いい よ ー
( じん こ ) そうだ よ のんき すぎる よ ー
来年 に は 就職 活動 始まる んだ から ―
こう いろいろ 下調べ したり ? 動き 始め ない と ―
私 は レコード 会社 か
音楽 の プロダクション 入り たい んだ よ ね
へえ あっ さては 奈良崎 ( ならさき ) 君 の 影響 ?
へえ あっ さては 奈良崎 ( ならさき ) 君 の 影響 ?
( 琴子 ) おっ
( 琴子 ) おっ
( 琴子 ) おっ
まあ 最初 は 彼 の こと 応援 する 一心 だった んだ けど
まあ 最初 は 彼 の こと 応援 する 一心 だった んだ けど
どんどん インディーズ の 音楽 に 興味 出て き ちゃって
世界 で 通用 する ような バンド を
発掘 できる ような 仕事 し たい なあ と 思って
はあ そっかあ
へえ
うーん 私 の 将来 の 夢 って …
♪~
アッハー ウフフ …
はっ ! そういう こと じゃない って ば !
(2 人 ) 分かり やす ー
(2 人 の 笑い声 )
( 琴子 ) みんな は いつの間にか ―
それぞれ の 夢 に 向かって 動き 始めて いた ―
私 は …―
ん …―
私 の 将来 の 夢 って 何 だろう ?
♪~
( 入江 紀子 ( のりこ )) それ で ね 琴子 ちゃん と お 兄ちゃん の
進級 パーティー を しよう って いう わけな の よ
えっ ? じゃあ その 日 ―
入江 君 帰って くる んです か ?
もちろん よ
主役 の いない パーティー なんて ある ?
ああ 何か 久しぶり です ね
入江 君 が この 家 に 帰って くる の
でしょ ー もう 楽しみ ー !
琴子 ちゃん も そろそろ 勝負 を かけ ない と ね
えっ ?
だって 新学期 よ
学校 に は また 新た な ライバル が 入学 して きた じゃない の ―
うかうか して られ ない わ よ ー
おば 様 いつの間に
まあ 確かに ちょっと ばかし かわいい し
テニス の 腕 も お 姉さん 以上 な んでしょう けど
大学 で の 目標 は 全国 大会 を 制覇 する こと
それ と ―
直樹 さん の ハート を ゲット する こと です
こんな 子 は 全然 駄目 !
フフフ …
この 子 は 意外 と 試練 に 弱い タイプ
何か あったら
ころっと お 兄ちゃん から 別 の 男 に 乗り換え ちゃう わ よ
何 が あって も
いちずに お 兄ちゃん を 追いかける 琴子 ちゃん の ような
しぶとーい 根性 は 全然 ない んだ から
それ 私 褒め られて る んです か ねえ ?
頑張って ね 琴子 ちゃん もう 2 年生 !
今年 は 二十 歳 に なる んだ から もう 子供 じゃない わ
家族 に なる と いう 将来 に 向かって ―
大きく 前進 する 年 に し ましょう よ ねっ !
はい
はい
うん ウフフ
うん ウフフ
ん ? ん ?
(2 人 の 笑い声 )
( 大村 ( おおむら )) 入江 さん お 待たせ し ました ―
先日 の 検査 の 結果 を ご 説明 し ます
よろしく お 願い し ます
♪~
( 小田原 ( おだわら )) ご ゆっくり どうぞ
( 相原 重雄 ( しげお )) いやあ 珍し か ねえ
イリ ちゃん が 1 人 で 飯 に 来て くれる て
( 重樹 ) フフフ
たまに は ね 1 人 で 飲み たい 日 も ある と よ
フフフ …
フフフ …
おう ?
おう ?
おう ?
ああ 悪い ね
ああ 悪い ね
あー よしよし
ああ …
やっぱ アイ ちゃん の 料理 で 飲む 酒 は 最高 に うま かね ー
やっぱ アイ ちゃん の 料理 で 飲む 酒 は 最高 に うま かね ー
ん ~ フフ
ん ~ フフ
よか 店 や ね ー しかし
ああ
あっ ―
はい …
ああ …
のう アイ ちゃん
のう アイ ちゃん
ん ?
アイ ちゃん は さ
この 店 いずれ は どう しよう と 思っ とうと ?
お 弟子 さん に 継が せる と ?
それとも 琴子 ちゃん に 婿 で も 取る と ね ?
( 小田原 ) 金之助
お前 いつも みたい に
琴子 の 婿 に なって この 店 継ぐ ん や ー って お前 ―
乱入 し ない の か よ
はあ …
( 重雄 ) まあ いずれ は 小田原 も 金之助 も 独立 さして
自分 の 店 を 持た して やり たい と は 思 よう と よ
まあ 料理人 っちゅう たら ―
自分 の 名前 の 店 持つ っちゅう の は 憧れ や けえ のう
うん …
でも そしたら この あい原 は どう なる と ?
うーん
後 継ぎ っちゅう て も ―
琴子 は あの とおり 料理 音痴 や けえ のう
フッフッ
この 店 は 俺 一代 で 終わって も しかたがない と 思う とう よ
( 重樹 ) なーん ! ここ まで すばらしい 店 に した のに から か
( 重雄 ) うーん ―
まっ 出来 の 悪い 娘 を 持って しまった 宿命 ったい ―
諦める しか なか と
(2 人 の 笑い声 )
ばってん あれ やろ ?
婿 を 取る っちゅう の は あり や ない か ねえ ?
婿 を 取る っちゅう の は あり や ない か ねえ ?
ん ?
ん ?
実際 ん とこ ほら あの 金之助 君 っちゅう の は
高校 時代 から ずーっと 琴子 ちゃん の こと 思っ とうと やろ ?
まっ ここ だけ の 話 … 金之助 は 確かに 腕 が ええ
この 店 の のれん 守って いける 板前 に
成長 する 可能性 は 大いに ある やろう
それ やったら !
ばってん それ ばっかり は 琴子 の 気持ち しだい や けえ ―
ねえ ―
まあ イリ ちゃん も そう やろう けど
俺 は 今 まで 自分 の 好き な ように やらして もらって きた けん くさ ー
自分 の 娘 に 店 の のれん 守る ため に
俺 の 選んだ 料理人 と 結婚 せえ と は よう 言え ん ばい ―
まあ あんな 娘 でも ね
もらって くれる っちゅう 物好き が おる ん なら
うん
琴子 の こと を 好き な 男 と 添い 遂げる ん が 一番 て
思っ とうと よ
フッ ほんと ね
( 重雄 ) うん
はい はい ごめん ごめん よ ー ごめん よ ー
ああ すんません
金之助 ?
どした の ? 具合 悪い か ?
わし ちょっと ごみ 捨て 行って き ます わ
あっ ?
え えっ ?
はぁ …
♪~
はぁ …
何 や 何 や
お前 ら し ない ぞ 金之助 どない した ん や !
はぁ …
何 や この もやもや した 気持ち
はぁ
ああっ !
ふう …
はぁ
大将
大将
( 重雄 ) ほい
( 重樹 ) おっ
来 ました ね ー
はぁ やっぱり
息子 に 会社 を 継いで ほしい っちゅう の は
俺 の エゴ なんか ねえ
ん ? 直樹 君 の こと ね ?
うん どうも 乗り気 じゃなか ごと ある ねえ
なーん !
万が一 直樹 君 が 駄目 で も 裕樹 ( ゆうき ) 君 が おる ったい
うん ? 立派 な 男の子 が 2 人 も おる ん や けえ
琴子 しか おらん 俺 と は 訳 が 違う ばい 大丈夫 て
裕樹 じゃ … 遅い と よ
えっ ?
理美 遅い ね 授業 始ま っちゃう よ
もう こんな 時間 だ よ
もう こんな 時間 だ よ
( 走る 足音 )
( 理美 ) あいた ー ! おはよ ー !
ギリギリ じゃん 遅かった ね
昨日 の 夜 バイト で すっかり 遅く なっ ちゃって
寝て ない んだ
徹夜 な の ? 大丈夫 ?
全然 大丈夫
入稿 前 の 編集部 って すっごい んだ !
もう みんな フル 稼働 って 感じ !
それ で みんな が 動けば 動く ほど
どんどん 記事 が よく なって いく の が
素人 の 私 に も 分かる !
いやあ 雑誌 って 生き物 な んだ ねえ
もう その 場 に いる だけ で すっごい わくわく する の !
ほんっと に やりがい が ある 仕事 な んだ !
すっごい 分かる ! もう ヤバい !
すっごい 分かる ! もう ヤバい !
( 理美 ) ほんと ? わあ じんこ 大好き
( 理美 ) ほんと ? わあ じんこ 大好き
( 理美 ) ほんと ? わあ じんこ 大好き
社会 って そういう こと な んだ よ ね
社会 って そういう こと な んだ よ ね
社会 って そういう こと な んだ よ ね
( 理美 ) うん そう な んだ よ ―
( 理美 ) うん そう な んだ よ ―
寝なくて も 全然 大丈夫 な の
寝なくて も 全然 大丈夫 な の
( じんこ ) 全然 平気 ! 私 も 全然 平気 だった もん
( じんこ ) 全然 平気 ! 私 も 全然 平気 だった もん
( じんこ ) 全然 平気 ! 私 も 全然 平気 だった もん
( 理美 ) ねえ この 興奮 伝わる ?
( 理美 ) ねえ この 興奮 伝わる ?
( 理美 ) ねえ この 興奮 伝わる ?
( じんこ ) うん 伝わる
( じんこ と 理美 の 歓声 )
( じんこ ) あー 疲れた ー
( 琴子 ) ね ー
おなか すいた
ああ みんな お 昼 どう する ? 学食 今日 も 行く ?
あっ ごめん 私 午後 から バイト だ から 行く わ
あっ 私 も 音楽 会社 の OG の 人 と ランチ な の
だから ごめん ね
( 理美 ) ごめん
あ そっか じゃあ また
あ そっか じゃあ また