Katanagatari Episode 11 (2) Katanagatari Episode 11 (2)

確かに 真庭 忍 軍 は 憎い が な たしかに|まにわ|おし|ぐん||にくい||

しかし 意味 の ない 殺し を して も しかた ある まい |いみ|||ころし||||||

わたし は そこ まで 暴 的な 人間 で は ない ||||あば|てきな|にんげん|||

恩 を 売る の も 一 つ の 手 だ おん||うる|||ひと|||て|

真庭 忍 軍 の 者 が 恩 を 感じ ぬ と して も まにわ|おし|ぐん||もの||おん||かんじ||||

貸し は つくれよう かし||

な に その 貸し は |||かし|

私 達 の 刀 集 め の 旅 が 終わった 後 に でも 返して もらえば よい わたくし|さとる||かたな|しゅう|||たび||おわった|あと|||かえして||

それ だけ の 利用 価値 が この 忍び に は ある |||りよう|かち|||しのび|||

では 向かう と しよう |むかう||

新 · 真庭 の 里 と やら へ しん|まにわ||さと|||

そう 新 · 真庭 の 里 に 向かった の なら 今ごろ は 東海道 かしら ね |しん|まにわ||さと||むかった|||いまごろ||とうかいどう||

こう なったら せめて 最後 の 役割 だけ は 全うして よ ね |||さいご||やくわり|||まっとうして||

でも 手ごわい わ よ |てごわい||

虚 刀 流 が どれほど の もの か 知ら ない けれど きょ|かたな|りゅう||||||しら||

わたし の ご 先祖 さま は とても とても 手ごわい わ よ |||せんぞ|||||てごわい||

何せ 彼 と きたら なにせ|かれ||

わたし まで に は 受け継が れ なかった 能力 を 持って いる のだ から ||||うけつが|||のうりょく||もって|||

だから せめて 有終の美 を 飾り なさい ||ゆうしゅうのび||かざり|

尾張 に 寄れば わたし は 立場 上 登 城 せ ざる を 得 ぬ から な おわり||よれば|||たちば|うえ|のぼる|しろ||||とく|||

それ に またぞろ お姫さま と 対面 せ ねば なら ぬ こと に なろう よ |||おひめさま||たいめん||||||||

は あ 面倒な もん な んだ な ||めんどうな||||

ああ 面倒だ |めんどうだ

こうして １ 人 今 は ２ 人 か |じん|いま||じん|

それ で 行動 して いる 方 が いくらも 気楽だ し 建設 的だ ||こうどう|||かた|||きらくだ||けんせつ|てきだ

しかし なぁ 新 · 真庭 の 里 って の は ||しん|まにわ||さと|||

まさか より に も よって 伊賀 だった と は な |||||いが||||

もともと 幕府 が 抱えて いた 隠密 集団 が 根城 に して いた 地域 だ |ばくふ||かかえて||おんみつ|しゅうだん||ねじろ||||ちいき|

盲点 であった な もうてん||

そう いえば 関西 圏 は 初めて だ な ||かんさい|けん||はじめて||

意外 と いえば 意外だ けど いがい|||いがいだ|

最初の ころ 京 に ちょっと 滞在 した 程度 か さいしょの||けい|||たいざい||ていど|

まず そ なた の 故郷 である 不 承 島 ||||こきょう||ふ|うけたまわ|しま

で 因幡 出雲 巌 流 島 薩摩 蝦夷 土佐 |いなば|いずも|いわお|りゅう|しま|さつま|えぞ|とさ

江戸 出羽 陸奥 えど|でわ|むつ

そして 伊賀 |いが

道のり も 考慮 すれば みちのり||こうりょ|

軽く 日本 を 一 周 して おる 感じ かな かるく|にっぽん||ひと|しゅう|||かんじ|

北陸 地方 が 少し 弱い と いえば 弱い か ほくりく|ちほう||すこし|よわい|||よわい|

刀 集 め の 旅 が 終わったら かたな|しゅう|||たび||おわったら

あらためて その 辺り を 旅 して みる の も 面白い かも しれ ぬ な ||あたり||たび|||||おもしろい||||

そうして 全国 地図 を 描いて 売り出す のだ |ぜんこく|ちず||えがいて|うりだす|

わたし が 地図 を 描く の が 得意な の は 知って おろう ||ちず||えがく|||とくいな|||しって|

いい加減な 測量 に 基づく もの は 多く 出回って おる が いいかげんな|そくりょう||もとづく|||おおく|でまわって||

精巧な 全国 地図 と いえば せいこうな|ぜんこく|ちず||

この 国 が 始まって 以来 まだ 誰 も 作った こと が ない |くに||はじまって|いらい||だれ||つくった|||

だから かなり 高く 売れよう ||たかく|うれよう

いや そうだ １２ 本 目 の 刀 も まだ 残って る じゃ ない か |そう だ|ほん|め||かたな|||のこって||||

「 炎 刀 · 銃 」 の 在り 処 は おおよそ 推測 が ついて おる えん|かたな|じゅう||あり|しょ|||すいそく|||

所有 者 も な しょゆう|もの||

考えて みれば かんがえて|

否定 姫 は この 刀 集 め に 対して 最初 から 積極 的であった ひてい|ひめ|||かたな|しゅう|||たいして|さいしょ||せっきょく|てきであった

１ 本 くらい 自分 の 手元 に 置いて おき たい と 考えた と して も ほん||じぶん||てもと||おいて||||かんがえた|||

不思議で は ある まい ふしぎで|||

右 衛 門 左 衛 門 がま に わに を 殺して いる のならば みぎ|まもる|もん|ひだり|まもる|もん|||||ころして||

炎 刀 は 現在 あの 女 の 所 に ある と 考える の が 妥当だ えん|かたな||げんざい||おんな||しょ||||かんがえる|||だとうだ

そう か しかし どうして お姫さま は その こと を 俺 たち に 黙って る んだ ||||おひめさま|||||おれ|||だまって||

そ なた の 頭 は 単純な 上 に 平和だ な |||あたま||たんじゅんな|うえ||へいわだ|

１ 本 でも 完成 形 変 体 刀 を 持って いる かぎり に おいて ほん||かんせい|かた|へん|からだ|かたな||もって||||

わたし たち と 取引 が 可能に なる であろう |||とりひき||かのうに||

うまく 振る舞えば 手柄 を 全て 横取り する こと さえ 可能に なる |ふるまえば|てがら||すべて|よこどり||||かのうに|

真庭 忍 軍 が 取ろう と した 作戦 と まったく 同じだ まにわ|おし|ぐん||とろう|||さくせん|||おなじだ

まあ あの お姫さま の たくらみ がた だの 手柄 の 横取り と も 思え ぬ ||おひめさま|||||てがら||よこどり|||おもえ|

わたし を つぶす ため の 策略 を 練って おる の かも しれ ぬ な |||||さくりゃく||ねって||||||

これ まで も 色々 仕掛け られた じゃ ねえ か |||いろいろ|しかけ||||

あんな の あの お姫さま の 仕掛け と して は 遊び の たぐい だ |||おひめさま||しかけ||||あそび|||

あの 女 が 本腰 を 入れたら あんな もの で は 済まない |おんな||ほんごし||いれたら|||||すまない

もっとも それ は こちら も 同じだ が な |||||おなじだ||

いずれ に して も 最後 の 相手 が 否定 姫 だ と なれば ||||さいご||あいて||ひてい|ひめ|||

これ は わたし に とって も いつも の こと だ

いつも の こと

そう だ から 刀 集 め の 旅 も おおよそ 終わり だ と 言った のだ |||かたな|しゅう|||たび|||おわり|||いった|

なあ 七 花 |なな|か

そ なた この 旅 が 終わった 後 も |||たび||おわった|あと|

わたし の そば に いて くれる つもり は あるか

えっ

わたし は 否定 姫 と 違って ||ひてい|ひめ||ちがって

腹心 や 懐 刀 と いえる 者 を 長 期間 に わたって 持った こと が ない ふくしん||ふところ|かたな|||もの||ちょう|きかん|||もった|||

ただただ 邪魔な だけ だ から な |じゃまな||||

だから 信頼 関係 は おろか |しんらい|かんけい||

人間 関係 さえ も 短期 的に 崩す ように 生きて きた にんげん|かんけい|||たんき|てきに|くずす|よう に|いきて|

否定 姫 を 何度 も 蹴落とそう と した の も ひてい|ひめ||なんど||けおとそう||||

保身 以上 に そういった 意味合い も あった のだ ほしん|いじょう|||いみあい|||

しかし そな たに 対して は そういう こと を し たく ない |||たいして|||||||

最初 は な そ なた と は 刀 集 め の 旅 の 間 だけ の 相棒 の つもり であった が さいしょ|||||||かたな|しゅう|||たび||あいだ|||あいぼう||||

真庭 忍 軍 も 錆 白 兵 も おら ぬ 今 わたし に は そな たの 武力 が 必要だ まにわ|おし|ぐん||さび|しろ|つわもの||||いま||||||ぶりょく||ひつようだ

刀 集 め の 旅 は もう すぐ 終わり だ が かたな|しゅう|||たび||||おわり||

わたし の 戦い は まだ 終わり で は ない ||たたかい|||おわり|||

場合 に よって は 刀 を 収集 し 終えた その後 の 方 が 大変 かも しれ ぬ ばあい||||かたな||しゅうしゅう||おえた|そのご||かた||たいへん|||

だ だ から そ なた の 武力 が わたし に は 必要だ ||||||ぶりょく|||||ひつようだ

そ なた と いる とき の 安らぎ が わたし に は 必要な のだ ||||||やすらぎ|||||ひつような|

故に 鑢 七 花 そな たに は わたし の 腹心 に なって もらい たい ゆえに|やすり|なな|か||||||ふくしん||||

でも 俺 は 鑢 六 枝 の 息子 だ ぜ |おれ||やすり|むっ|えだ||むすこ||

あんた の 父親 を 殺した 鑢 六 枝 の 息子 だ ||ちちおや||ころした|やすり|むっ|えだ||むすこ|

それ が どうした

別に そな た が 殺した わけで は ある まい べつに||||ころした||||

鑢 六 枝 が 死んで いる と いう その 段階 で やすり|むっ|えだ||しんで|||||だんかい|

すでに 虚 刀 流 に 対する わたし の 復讐 は 済んで おる |きょ|かたな|りゅう||たいする|||ふくしゅう||すんで|

まして や

その 六 枝 を そな たの 手 で 殺して おる と いう の なら なおさら だ |むっ|えだ||||て||ころして|||||||

そう で なく と も そな た を 恨む 理由 は わたし に は ない ||||||||うらむ|りゆう|||||

違う か ちがう|

どうせ 俺 に は 帰る 場所 も ない しな |おれ|||かえる|ばしょ|||

姉ちゃん も 死 ん じ まった し ねえちゃん||し||||

もし あんた が 俺 を 雇い 続けて くれる なら それ 以上 の こと は ない |||おれ||やとい|つづけて||||いじょう||||

それ に 俺 は あんた に ほれて る んだ から な ||おれ||||||||

そう か よし で は 行く ぞ |||||いく|

そして 一路 ２ 人 は 伊賀 へ と 向かい ました |いちろ|じん||いが|||むかい|

しかし ２ 人 は これ まで の 歴史 上 全て の 旅人 が そう であった ように |じん|||||れきし|うえ|すべて||たびびと||||よう に

旅 の 終わり は やはり 全て の 終わり である こと を たび||おわり|||すべて||おわり|||

まるで 知る 由 も なかった ので ございます |しる|よし||||

ほ 鳳凰 さま 鳳凰 さま |ほうおう||ほうおう|

鳳凰 さま ほうおう|

鳳凰 さま ほうおう|

鳳凰 違う な ほうおう|ちがう|

俺 は 四季 崎記 紀 だ おれ||しき|さきき|き|

奇 策 士 き|さく|し

鬼 女 が あんなふうに 日和 る なんて おに|おんな|||ひより||

命 を 取ら ない まで も いのち||とら|||

脚 くらい 折って いく こと も できた はずな のに あし||おって||||||

昔 の 奇 策 士 なら そう した はずだ むかし||き|さく|し||||

あの 女 は よ 　 腹 ん 中 腐って んだ よ |おんな|||はら||なか|くさって||

立ち振る舞い から 言動 から 全て が 計算 ずく だ たちふるまい||げんどう||すべて||けいさん||

俺 ら の こと な ん ざ ほん の 数式 と しか 思って ねえ おれ|||||||||すうしき|||おもって|

ホント 笑え ねえ よ ほんと|わらえ||

あの 虚 刀 流 が 奇 策 士 を 変えた と いう の か |きょ|かたな|りゅう||き|さく|し||かえた||||

真庭 の 里 に 戻ら ない と まにわ||さと||もどら||

行か さ ず いか||

奇 策 士 と 虚 刀 流 の 姿 が 見え ぬ な き|さく|し||きょ|かたな|りゅう||すがた||みえ||

入れ違い に なった か いれちがい|||

まあ いい 　 走れば すぐに 追い付ける ||はしれば||おいつける

お前 の せい で 鳳凰 さま は おまえ||||ほうおう||

わたし の せい 　 確かに その とおり だ が |||たしかに||||

それ で お前 に なじら れる 覚え は ない な ||おまえ||||おぼえ|||

わたし と お前 は 敵 同士 だ ろ ||おまえ||てき|どうし||

真庭 人 鳥 よ まにわ|じん|ちょう|

お前 は 子供 だ から おまえ||こども||

情け を かけて 見逃す べきだ と いう 考え も ある が なさけ|||みのがす||||かんがえ|||

しかし わたし の 意見 は 違う |||いけん||ちがう

お前 の ような 感情 が 不安定な 忍者 を 生かして おいて は おまえ|||かんじょう||ふあんていな|にんじゃ||いかして||

後々 まで 禍根 を 残し あとあと||かこん||のこし

姫 さま の ため に なら ない ひめ||||||

真庭 鳳凰 が ああいう こと に なった 以上 まにわ|ほうおう||||||いじょう

真庭 忍 軍 に は 滅びて もらう しか ない だろう まにわ|おし|ぐん|||ほろびて||||

まあ あくまで わたし の 独断 だ が ||||どくだん||

お前 の 行動 は 予想外だった ぞ 真庭 人 鳥 おまえ||こうどう||よそうがいだった||まにわ|じん|ちょう

だからこそ お前 に 対して わたし は 出し 惜し み を し ない |おまえ||たいして|||だし|おし||||

いきなり こいつ を 「 炎 刀 · 銃 」 を 使わ せて もらう |||えん|かたな|じゅう||つかわ||

え 炎 刀 |えん|かたな

外れた はずれた

いや 外さ れた か |はずさ||

無駄だ よ むだだ|

その 炎 刀 　 それ が 飛び道具 である かぎり は 僕 に は 通用 し ない |えん|かたな|||とびどうぐ||||ぼく|||つうよう||

それ が 僕 の 忍法 運命 崩し だ ||ぼく||にんぽう|うんめい|くずし|

なるほど

斬り つけ られて も 死な ず に こうして 生きて いる きり||||しな||||いきて|

幸運 いや 論理 を 無視 する ほど に 強運 と いう こと か こううん||ろんり||むし||||きょううん||||

確かに 十二 頭領 の 一 人 に 選ば れる だけ の こと は ある たしかに|じゅうに|とうりょう||ひと|じん||えらば||||||

正念場 だ しょうねんば|

この 状況 を 打破 すれば |じょうきょう||だは|

僕 は 四季 崎 の 刀 を 手 に 入れる こと が できる ぼく||しき|さき||かたな||て||いれる|||

どんな 強力な 物 であれ |きょうりょくな|ぶつ|

飛び道具 が 僕 に 通じ ない の は 確かだ よ とびどうぐ||ぼく||つうじ||||たしかだ|

弾丸 の 方 から 僕 を よけて いく だんがん||かた||ぼく|||

飛び道具 と 限定 した な とびどうぐ||げんてい||

その 忍法 　 万能 で は ない と いう わけ か |にんぽう|ばんのう|||||||

僕 の 忍法 は それ だけ じゃ ない ぼく||にんぽう|||||

僕 の 通り 名 は 増殖 の 人 鳥 と いう んだ ぼく||とおり|な||ぞうしょく||じん|ちょう|||

それ が どうして か 分かる かい ||||わかる|

さあ な 　 分身 の 術 でも 使う の か ||ぶんしん||じゅつ||つかう||

当たら ず と いえ ども 遠からず だ あたら|||||とおからず|

何 だ と 思えば なん|||おもえば

この 武器 は 柔 球 と いう |ぶき||じゅう|たま||

最初 は ゆっくり に 見える けど さいしょ||||みえる|

なるほど

運命 崩し と の 合わせ 技 と いう わけ か うんめい|くずし|||あわせ|わざ||||

柔 球 は 加速 し 続ける いつまでも かわせる もの じゃ ない じゅう|たま||かそく||つづける|||||

そう らしい

無駄だ よ むだだ|

真庭 人 鳥 　 お前 が どれ だけ 今 の 時代 に 愛さ れて いよう と まにわ|じん|ちょう|おまえ||||いま||じだい||あいさ|||

数 百 年 後 の 世界 でも 愛さ れ 続けて いる 自信 は あるか すう|ひゃく|とし|あと||せかい||あいさ||つづけて||じしん||

歴史 的な 運命 は そう 簡単に 崩せる ような もの で は ない と いう こと だ れきし|てきな|うんめい|||かんたんに|くずせる|||||||||

当たった の は ３ 発 か あたった|||はつ|

まあ そんな ところ だろう

ど どうして

もちろん 発想 の もと は お前 の 柔 球 術 だ |はっそう||||おまえ||じゅう|たま|じゅつ|

あの 柔 球 の ように 反射 さ せた 弾丸 ならば |じゅう|たま||よう に|はんしゃ|||だんがん|

お前 に 当たる かも しれ ない と 考えた おまえ||あたる|||||かんがえた

は 反射 こんな 部屋 で |はんしゃ||へや|

外れ ず 　 鉄 は 鉄 に 反射 する はずれ||くろがね||くろがね||はんしゃ|

お前 が 受けて いる 寵愛 が 永遠ならば おまえ||うけて||ちょうあい||えいえんならば

はね返った 弾丸 は わたし に 向かった だろう が はねかえった|だんがん||||むかった||

残念 ながら お前 の 運 も 数 百 年 後 まで は 通じ なかった ようだ ざんねん||おまえ||うん||すう|ひゃく|とし|あと|||つうじ||

な 何 を 言って る んだ |なん||いって||

いら ず

お前 が 理解 する 必要 は ない おまえ||りかい||ひつよう||

案ずる な 　 すぐに とどめ を 刺して やる あんずる|||||さして|

最後に 何 か 言い たい こと が ある なら 聞いて やろう さいごに|なん||いい||||||きいて|

死に たく ない 　 僕 は 戦い たく なかった んだ しに|||ぼく||たたかい|||

そんな 情けない こと を 言って 死ぬ の は 歴史 上 お前 が 初めて だ |なさけない|||いって|しぬ|||れきし|うえ|おまえ||はじめて|

新 · 真庭 の 里 か しん|まにわ||さと|

これ は ひどい な

なぜ こんな こと を

里 を 全滅 さ せる の は さと||ぜんめつ||||

そ なた の 姉 の 専売 特許 と いう わけで も なかろう よ |||あね||せんばい|とっきょ||||||

しかし 真庭 忍 軍 は 相当 困窮 して いた と は 知っていた が |まにわ|おし|ぐん||そうとう|こんきゅう|||||しっていた|

女 子供 まで 皆殺し か おんな|こども||みなごろし|

乱心 どころ の 話 で は ない な らんしん|||はなし||||

どうした

いた ぞ

危ない ところ だった あぶない||

危うく あの 刀 が 「 毒 刀 · 鍍 」 な の か と 勘違い する ところ だった ぜ あやうく||かたな||どく|かたな|と|||||かんちがい||||

四季 崎記 紀 の 作った 完成 形 変 体 刀 が しき|さきき|き||つくった|かんせい|かた|へん|からだ|かたな|

あんな まともな 形 を して いる わけ が ない もん な ||かた||||||||

とがめ どうやら あいつ ど っか に 毒 刀 を 隠して いる みたいだ ぜ ||||||どく|かたな||かくして|||

うむ その ようだ な

人 鳥 が 言って おった 情報 と あの 黒 刀 は 一致 する が じん|ちょう||いって||じょうほう|||くろ|かたな||いっち||

それ は おそらく 偶然であろう |||ぐうぜんであろう

四季 崎記 紀 の 刀 が あんな まともな 形 を して おる わけ が ない のだ から な しき|さきき|き||かたな||||かた|||||||||

まあ 液状 の 刀 だ と 予想 する が どう だろう |えきじょう||かたな|||よそう||||

なるほど 悪く ない 線 だ |わるく||せん|

聞こえて る ぞ お前 ら きこえて|||おまえ|

ずいぶん と 好き勝手 言って くれる じゃ ねえ か ||すきかって|いって||||

俺 の 愛らしい 刀 ども の こと を よ おれ||あいらしい|かたな|||||

どんなに 時代 は 変わって も 若い 連中 の 言う こと は 変わ ん ねえ な |じだい||かわって||わかい|れんちゅう||いう|||かわ|||

若い 　 おい 貴 様 わかい||とうと|さま

貴 様 本当に 真庭 鳳凰 な の か とうと|さま|ほんとうに|まにわ|ほうおう|||

いい や 違う な ||ちがう|

俺 は 四季 崎記 紀 だ おれ||しき|さきき|き|

ふざけて る の か

にわかに は 信じ られ ぬ 話 だ が ||しんじ|||はなし||

しかし 鳳凰 は 冗談 を 言う 人間 で は なかった |ほうおう||じょうだん||いう|にんげん|||

そう らしい な こいつ の 記憶 の 中 に ある ぜ |||||きおく||なか|||

お前 奇 策 士 って んだ ろ おまえ|き|さく|し|||