Kiseijuu : Sei no Kakuritsu (Parasyte -the maxim -) Episode 22 kiseijuu|sei||kakuritsu|parasyte|||episode

せっかく の 気分 を ぶち壊し て 悪い が な シン イチ ||きぶん||ぶちこわし||わるい||||いち

まさか

嘘 だ ろ うそ||

ただちに 逃走 開始 だ |とうそう|かいし|

本当 に あいつ な の か ほんとう|||||

この 強力 な 波長 は ザコ と は 違う |きょうりょく||はちょう|||||ちがう

しかも スピード から 考え て 車 に 乗って いる |すぴーど||かんがえ||くるま||のって|

その 角 を 右 に 曲がれ |かど||みぎ||まがれ

くそ っ これ じゃ 泥棒 じゃ ない か ||||どろぼう|||

ご ちゃ ご ちゃ 言って いる 場合 か ||||いって||ばあい|

それにしても いつの間に 車 の 運転 なんか |いつのまに|くるま||うんてん|

私 は １ 日 で 日本 語 を マスター し た ん だ ぞ わたくし||ひ||にっぽん|ご||ますたー|||||

ミギー 頼み が ある |たのみ||

なるべく 人 の い ない 場所 に 行って くれ |じん||||ばしょ||おこなって|

街 中 で 戦え ば 大勢 の 人 が 死ぬ がい|なか||たたかえ||おおぜい||じん||しぬ

いい だ ろ う

私 も 一 か 八 か の 手 を 思い つい た わたくし||ひと||やっ|||て||おもい||

どう だ

ダメ だ な だめ||

生き て いる いき||

頑丈 な やつ だ がんじょう|||

行 こ う ぎょう||

行く って ？ いく|

逃げよ う にげよ|

よし ストップ だ |すとっぷ|

なんで 止まる ん だ |とまる||

こんな 所 で 道草 食って る 場合 じゃ ない だ ろ |しょ||みちくさ|くって||ばあい||||

落ち着けよ おちつけよ

ともかく 奴 が 来る まで 打ち合わせ を し て おこ う |やつ||くる||うちあわせ|||||

打ち合わせ だって うちあわせ|

これ から 切り 刻ま れる かも しれ ない ん だ ぞ ||きり|きざま|||||||

シン イチ 気持ち は わかる |いち|きもち||

殺さ れる の は 誰 でも 怖い ころさ||||だれ||こわい

私 だって そう だ わたくし|||

しかし ここ が 正念場 な の だ |||しょうねんば|||

君 に は 普通 の 人間 に は ない 強 さ が ある はず だ きみ|||ふつう||にんげん||||つよ|||||

どんな 時 でも 冷静 に なれる と いう 強 さ が |じ||れいせい|||||つよ||

さあ いつも やる よう に 胸 に 手 を 置 い て 深呼吸 しろ |||||むね||て||お|||しんこきゅう|

よし 大した もん だ |たいした||

いい か 確かに 後藤 の 能力 は すべて の 点 で 我々 より 上 だ ||たしかに|ことう||のうりょく||||てん||われわれ||うえ|

単純 計算 で いく なら １００ ％ 勝ち目 が ない の かも しれ ん たんじゅん|けいさん||||かちめ||||||

しかし こんな 時 は ちょっと 発想 を 変え て みよ う ||じ|||はっそう||かえ|||

我々 ２ 人 が 力 を 合わせ て も 勝ち目 が ない の なら われわれ|じん||ちから||あわせ|||かちめ||||

いっそ 力 を 合わせ ない で やって み ない か |ちから||あわせ||||||

戦 は 兵力 より 勝機 だ よ シン イチ いくさ||へいりょく||しょうき||||いち

勝機 ？ しょうき

君 の ポケット に 車 内 に あった ライター を いれ て おい た きみ||ぽけっと||くるま|うち|||らいたー|||||

上 か うえ|

枝 に 沿って 四方 に 広 がって 隠れ て いる えだ||そって|しほう||ひろ||かくれ||

つまら ん な

これ は 時間 と の 勝負 だ ||じかん|||しょうぶ|

ボディ は 我々 の 命綱 で ある と 同時に 最大 の 弱点 ||われわれ||いのちづな||||どうじに|さいだい||じゃくてん

シン イチ の 体 内 に 溶け込 ん だ 私 の 細胞 は |いち||からだ|うち||とけこ|||わたくし||さいぼう|

完全 に シン イチ の 肉体 と 結びつき 変質 化 し て いる から かんぜん|||いち||にくたい||むすびつき|へんしつ|か||||

後藤 に は 探知 でき ない ことう|||たんち||

ヤツ は 君 の 存在 に 気付か ず まっすぐ 私 の ほう へ 来る やつ||きみ||そんざい||きづか|||わたくし||||くる

戦い が 長引け ば 私 は 干からび て 死 ん で しまう たたかい||ながびけ||わたくし||ひからび||し|||

かなり 無 茶 な 作戦 だ |む|ちゃ||さくせん|

だが だ から こそ 後藤 に も 予想 でき ない はず だ ||||ことう|||よそう||||

なん だ まるで 反撃 な しか |||はんげき||

人間 の 小僧 は どこ だ にんげん||こぞう|||

ボディ さえ 見つけ て 破壊 すれ ば 勝ち な の だ ||みつけ||はかい|||かち|||

ヤツ の ボディ 反 硬質 化 し た 寄生 細胞 で プロテクト さ れ て いる が やつ|||はん|こえしつ|か|||きせい|さいぼう|||||||

その 鎧 が 全体 を 固め て いる と は 考え にくい |よろい||ぜんたい||かため|||||かんがえ|

だが 鎧 の 隙間 を 探し て いる 余裕 は ない |よろい||すきま||さがし|||よゆう||

硬質 化 さ れ て いる 可能 性 が 少なく 最も 効果 的 と 思わ れる 攻撃 目標 は こえしつ|か|||||かのう|せい||すくなく|もっとも|こうか|てき||おもわ||こうげき|もくひょう|

頭 だ あたま|

胴 や 手足 に 広がる 数 匹 分 の 寄生 生物 を １ つ に 統率 する エネルギー は 大変 な も の どう||てあし||ひろがる|すう|ひき|ぶん||きせい|せいぶつ||||とうそつ||えねるぎー||たいへん|||

ゆえに 頭 は 頭 で ある だけ で 手一杯 |あたま||あたま|||||ていっぱい

その 頭 を 切り離せ ば 統制 は なく なり |あたま||きりはなせ||とうせい|||

プロテクター も 分裂 解除 さ れ ||ぶんれつ|かいじょ||

ボディ を 粉砕 できる はず ||ふんさい||

ミギー まだ か

早く し ない と お前 の 体 が はやく||||おまえ||からだ|

勝負 は 一 度 きり しょうぶ||ひと|たび|

パワー と スピード に おい て はるか に 勝る 後藤 の 首 を 切り落とす に は ぱわー||すぴーど||||||まさる|ことう||くび||きりおとす||

なんて こと だ もう 意識 が ぼんやり し て き た ||||いしき||||||

急が ね ば いそが||

だが まだ 角度 が 悪い ||かくど||わるい

おい 貴 様 ら そんなに 俺 が 怖い か |とうと|さま|||おれ||こわい|

いくら 四方 に 広 が ろ う と |しほう||ひろ||||

大した カモフラージュ に は なら ん ぞ たいした||||||

逃げる 工夫 より 戦う 工夫 を しろ にげる|くふう||たたかう|くふう||

今 だ やれ いま||

俺 の 声 おれ||こえ

そこ か

火 を 近づけ られ た 表面 細胞 だけ が 反射 的 に 後藤 の 統制 を 離れ ひ||ちかづけ|||ひょうめん|さいぼう|||はんしゃ|てき||ことう||とうせい||はなれ

結果 … けっか

くそ 浅い |あさい

ダメ か だめ|

ミギー

来る な シン イチ くる|||いち

失敗 だ しっぱい|

こいつ は 驚 い た やる な ||おどろ||||

早く 逃げろ はやく|にげろ

でも

来る な くる|

二 人 と も 死ぬ こと は ない ふた|じん|||しぬ|||

だって ミギー …

何 やって る 早く 行け なん|||はやく|いけ

さようなら シン イチ ||いち

これ で お 別れ だ シン イチ |||わかれ|||いち

一 番 はじめ に 君 に 出会って ひと|ばん|||きみ||であって

君 の 脳 を 奪わ なく て よかった よ きみ||のう||うばわ||||

おかげ で 友達 と して いろいろ な 楽しい 思い出 を … ||ともだち|||||たのしい|おもいで|

意識 が 薄れ て ゆく 妙に 眠い いしき||うすれ|||みょうに|ねむい

それなのに 孤独 感 だけ が くっきり と 大きく … |こどく|かん|||||おおきく

これ が … 死 か ||し|

だ ー れ |-|

すみません

ど 泥棒 ？ |どろぼう

違い ます ちがい|

違い ます けど ちがい||

いい です それ で

は あ ？

水 を 勝手 に 飲 も う と し た の は 確か だ し すい||かって||いん||||||||たしか||

なるほど ね

水 だって ただ じゃ ない から ね すい||||||

す すみません

じゃあ あの 失礼 し ます ||しつれい||

ご 迷惑 を お かけ し まし た |めいわく||||||

ちょっと 待ち なさい |まち|

はい

怪我 し てん じゃ ない の よ けが||||||

いえ これ は

違う 頭 よ ちがう|あたま|

右腕 の ほう は だいぶ 昔 の 話 だ ろ みぎうで|||||むかし||はなし||

大丈夫 です だいじょうぶ|

もう 乾 い てる みたい だ し |いぬい|||||

いい から 上がって よく 見せ なさい ||あがって||みせ|

でも

早く はやく

泥棒 が そんな 礼儀正しい わきゃ ない よ どろぼう|||れいぎただしい|||

それ に 泣きべそ かい て ||なきべそ||

あ たしゃ 長い こと 客 商売 やって たから ね ||ながい||きゃく|しょうばい|||

一目 見 て そい つ が どんな 人間 か は だいたい わかっちゃ う の よ いちもく|み||||||にんげん|||||||

これ は 喧嘩 って より も 一方的 に いじめ られ た 傷 ね ||けんか||||いっぽうてき|||||きず|

そう でしょ

それ に し ちゃ あ 傷 が 深い |||||きず||ふかい

世の中 に ゃ ひどい こと する やつ が いる ね ー よのなか||||||||||-

見ず知らず の 人 に こんな お 世話 に なる なんて みずしらず||じん||||せわ|||

いろいろ ありがとう ござい まし た

今夜 泊まって いき なさい よ こんや|とまって|||

いくら なんでも そんな

こんな 遅く に どこ 行 こ う って の よ |おそく|||ぎょう|||||

ここ い ら に ホテル なんて な いわ よ ||||ほてる||||

あの お 婆さん は この 家 に 一 人 で ||ばあさん|||いえ||ひと|じん|

あんた み たい な 孫 は い ない よ ||||まご||||

あ おばさん は

甥 も い ませ ん おい||||

美津代 と いい ます みつよ|||

失礼 し まし た しつれい|||

俺 泉 新 一 と いい ます おれ|いずみ|しん|ひと|||

新一 か しんいち|

新 ちゃん だ ね しん|||

悪い ね 買い物 に 付き合わ せ ち まって わるい||かいもの||つきあわ|||

いえ い い ん です

その くらい の こと

あんた は 私 の 甥 って ことに し て おく よ ||わたくし||おい||||||

甥 ？ おい

最近 変な こと が 多く て ね さいきん|へんな|||おおく||

余所者 に は うるさい ん だ よ よそもの||||||

変な こと ？ へんな|

これ だ よ

トラック 何 杯 分 も の ゴミ を 勝手 に 捨て て いく 輩 が いる ん だ とらっく|なん|さかずき|ぶん|||ごみ||かって||すて|||やから||||

それ に 火 が 付い て ||ひ||つけい|

山 火事 に なり かけ て 大騒ぎ だった ん だ よ やま|かじ|||||おおさわぎ||||

たしかに 都会 じゃ ゴミ の 捨て場 に 困って る そう だ けど |とかい||ごみ||すてば||こまって||||

いくら なんでも こりゃ ない だ ろ

はい

ここ い ら に 住む みんな で 何 日 も 徹夜 で 見張って さ ||||すむ|||なん|ひ||てつや||みはって|

でも 見張って る 日 に ゃ こ ない |みはって||ひ||||

なのに 眠って る と 来る ん だ よ |ねむって|||くる|||

美津代 さん が 口 は 乱暴 だ けど 親切 な 人 だった みつよ|||くち||らんぼう|||しんせつ||じん|

でも お 礼 を 言って さよなら を しよ う と する と ||れい||いって|||||||

機関 銃 の よう に しゃべり 出し て 引き留めよ う と する きかん|じゅう|||||だし||ひきとめよ|||

ミギー が い なく なって この先 どうして いい か 分から ない まま |||||このさき||||わから||

つい 数 日 が 過ぎ て しまった |すう|ひ||すぎ||

けれど いつ まで も 厄介 に なって る わけ に は いか ない ||||やっかい||||||||

明日 に は 帰って 今度 こそ 父さん に すべて を 話 そ う あした|||かえって|こんど||とうさん||||はなし||

右腕 を なく し た わけ みぎうで|||||

ミギー と いう 名 の 友達 が い た こと |||な||ともだち||||

ミギー が 初めて 現れ た 日 の こと ||はじめて|あらわれ||ひ||

俺 と 過ごし た 毎日 おれ||すごし||まいにち

そして あいつ が どんなに いい やつ だった か

俺 を 助ける ため に おれ||たすける||

あいつ の 知力 勇気 ||ちりょく|ゆうき

何 を とって も 俺 は 到底 敵 わ ない なん||||おれ||とうてい|てき||

あいつ こそ 本当 の ヒーロー だ ||ほんとう||ひーろー|

ここ は … 前 に も 来 た こと が ある よう な ||ぜん|||らい||||||

なんだ あれ は

えっ と お前 は ||おまえ|

どう し た 探し物 か |||さがしもの|

探し物 さがしもの

そう だ 友達 を 探し てる ||ともだち||さがし|

友達 それ は どんな 顔 の やつ だ ともだち||||かお|||

顔 … 顔 は よく 思い出せ ない かお|かお|||おもいだせ|

じゃあ 知ら ん |しら|

えっ と 待て よ ||まて|

お前 に 似 て た よう な おまえ||に||||

そう だ 思い出し た ||おもいだし|

そい つ そい つ 死 ん だ ん だ ||||し||||

なに 死 ん だ ？ |し||

うん

違う な 生き てる よ そい つ ちがう||いき||||

私 に は わかる わたくし|||

本当 は そい つ の 名 も 知って いる ほんとう|||||な||しって|

そい つ の 名 |||な

そい つ の 名 … |||な

ミギー

ミ … ミギー

細胞 が 少し 残って る ん だ さいぼう||すこし|のこって|||

おい 俺 だ よ 分かる か |おれ|||わかる|

うるさい ね

何 寝ぼけ て ん の よ なん|ねぼけ||||

ダメ か だめ|

小さな 目 は 作れ て も 考え た り 喋れ る ほど じゃ ない ん だ ちいさな|め||つくれ|||かんがえ|||しゃべれ||||||

ミギー …

ミギー …

そう かい しょうがない ねえ

いつ まで も 引き留める わけ に は いか ない か |||ひきとめる||||||

本当 に なんと お礼 を 言ったら いい か ほんとう|||お れい||いったら||

どう した ん だい

こんな 朝っぱら から |あさっぱら|

おい あんた

本当 に 美津代 さん の 甥 な の か ほんとう||みつよ|||おい|||

ん な こ た どう だって いい だ ろ

この 子 は もう 帰る ところ な ん だ から |こ|||かえる|||||

そう は いか ん

最近 妙 な こと が 起こり すぎる さいきん|たえ||||おこり|

無断 で 捨て られ た ゴミ むだん||すて|||ごみ

無人 の 車 ２ 台 の 激突 事故 むじん||くるま|だい||げきとつ|じこ

そして 今度 は 殺人 だ |こんど||さつじん|

おい 犯人 って の が 余所者 な ん だ ろ |はんにん||||よそもの||||

たとえば こんな

だから 余所者 だ と か そういう 問題 じゃ ねえ って の |よそもの|||||もんだい||||

この 子 は あたし ん 家 に ずっと いたん だ |こ||||いえ||||

人間 じゃ ねえ ん だ よ にんげん|||||

見 間違い でも なんでも ねえ み|まちがい|||

大き さ だって ３ メートル だ おおき|||めーとる|

足 … あし

そう だ 足 が 前足 だけ で ４ 本 ||あし||まえあし|||ほん

目 だって ３ つ 以上 あった ん だ め|||いじょう|||

後藤 だ 間違い ない ことう||まちがい|

そう やって 笑って りゃ いい さ ||わらって|||

でも なあ この 血 は 全部 北山 の 血 な ん だ ぜ |||ち||ぜんぶ|きたやま||ち||||

こっか ら そう 遠く ない 場所 で 人 が 化け物 に 食い 殺さ れ た ん だ |||とおく||ばしょ||じん||ばけもの||くい|ころさ||||

現場 は この 辺り な ん です ね げんば|||あたり||||

そ そうです |そう です

こりゃ ひで え

そう いえ ば こういう の が 以前 … ||||||いぜん

ミンチ 殺人 みんち|さつじん

あ そう

はい 分かった |わかった

明日 に なりゃ ハンター が 大勢 集まる そう だ から あした|||はんたー||おおぜい|あつまる|||

その 化け もん と やら も 退治 できる だ ろ う って さ |ばけ|||||たいじ||||||

猟銃 じゃ あいつ は 倒せ ない りょうじゅう||||たおせ|

あいつ って

あんた 化け もん の こと 知って ん の |ばけ||||しって||

俺 を 追って き た ん です よ おれ||おって|||||

俺 を 殺す ため に おれ||ころす||

は ー ？ |-

何 を 言い出す やら なん||いいだす|

これ は 俺 の 責任 です ||おれ||せきにん|

俺 が あいつ を 連れ て き た おれ||||つれ|||

そして 人 が 殺さ れ た |じん||ころさ||

このまま じゃ 明日 また 大勢 人 が 死ぬ ||あした||おおぜい|じん||しぬ

新 ちゃん … しん|

なんと して も 生きる |||いきる

生き抜く つもり で し た いきぬく||||

俺 の ため に 死 ん で いった 友達 も いる おれ||||し||||ともだち||

でも もう 俺 一 人 逃げる わけ に は いか ない ん です ||おれ|ひと|じん|にげる|||||||

どうして

いい じゃ ない 生き れ ば |||いき||

逃げ れ ば いい じゃ ない にげ|||||

自分 一 人 でも 生きる ため に 逃げる じぶん|ひと|じん||いきる|||にげる

ちっとも 恥ずかしい こと じゃ ない よ |はずかしい||||

美津代 さん 俺 は まだ やる だけ の こと を やって い ない みつよ||おれ||||||||||

明日 大勢 の 人 が あの 化け物 と 出会う 前 に 俺 の 命 を 使わ なきゃ なら ない ん だ あした|おおぜい||じん|||ばけもの||であう|ぜん||おれ||いのち||つかわ|||||

バカ ふざけ ん な ばか|||

何 が 俺 の 命 を 使う だ なん||おれ||いのち||つかう|

そんな こと 軽々しく ||かるがるしく

あんた 何 様 の つもり だ よ |なん|さま||||

命 を 使う だって いのち||つかう|

笑わ せ ん じゃ ない よ わらわ|||||

あんた み たい な ガキ に 何 が できる って ん だ ||||がき||なん|||||

どんな 事情 か は 知ら ない けど ね |じじょう|||しら|||

ともかく こういう こと は 大人 たち に 任せる ん だ ||||おとな|||まかせる||

どうしても 行く の かい |いく||

あんた に は 誰 か 心 に 気 に かかる 人 は い ない の かい |||だれ||こころ||き|||じん|||||

たとえ 見ず知らず の 相手 でも |みずしらず||あいて|

１ 度 かかわり を も っち まえ ば 放って は おけ ない たび|||||||はなって|||

それ が 人間 って もん な ん だ ||にんげん|||||

それ を あんた は

あんた に あと どれほど の 時間 が 残って いる か は 知ら ない けれど |||||じかん||のこって||||しら||

でも できる だけ 多く の こと を 考え を 巡らせ て み て おくれ |||おおく||||かんがえ||めぐらせ||||

物事 すべて 投げ ちゃ おしまい な ん だ から さ ものごと||なげ|||||||

どんな こと が あ ろ う と も 決して 諦め ず 臨機応変 に ね ||||||||けっして|あきらめ||りんきおうへん||

お 待ち |まち

何 か 使え そう な もの は ない か ね なん||つかえ|||||||

たとえば 武器 だ |ぶき|

じゃあ これ を

なん だ ずいぶん 錆び 付い てる ね |||さび|つけい||

まっ ない より マシ か

あんた どうか あの 子 を … |||こ|

もしも 後藤 が まったく 別 の 人間 の 姿 を し て い たら |ことう|||べつ||にんげん||すがた|||||

俺 に は 見分ける 術 が ない おれ|||みわける|じゅつ||

でも その 時 は その 時 だ ||じ|||じ|

次回 「 生 と 誓 」 じかい|せい||ちか