Yuuki Yuuna wa Yuusha de Aru Episode 1
♪ ( ファンファーレ )
( ナレーション ) 昔 々 ある 所 に 勇者 が い ました
勇者 は 人々 に 嫌がらせ を 続ける 魔 王 を 説得 する ため に ―
旅 を 続けて い ます
そして ついに 勇者 は 魔 王 の 城 に たどり着いた のです
( 結城 友 奈 ( ゆうき ゆう な )) やっと ここ まで たどり着いた ぞ 魔 王 !
もう 悪い こと は やめる んだ !
( 犬 吠埼 風 ( い ぬ ぼう ざ き ふう )) 私 を 怖がって 悪者 扱い を 始めた の は 村人 たち の ほう で は ない か !
( 友 奈 ) だ から って 嫌がらせ は よく ない
話し合えば 分かる よ
話し合えば また 悪者 に さ れる !
君 を 悪者 に なんか し ない
( 風 ) ハッ ! ( 友 奈 ) あわ わ っ …
やっちゃ った …
あ … 当た ん なくて よかった
でも どう しよう ( 友 奈 ) う う う っ …
勇者 キック !
ええ ー っ !?
お まっ … それ キック じゃ ないし
てい うか 話し合おう って 言って いた ところ じゃ ない の
( 犬 吠埼 樹 ( いつき )) あわ わ …
( 風 ) こう なったら くらえ …
えっ と えっ と … お 姉ちゃん
( 風 ) 樹 ! ミュージック ( 樹 ) えっ ?
そ っか あ … これ で !
( BGM )
えっ ? ここ で 魔 王 テーマ ?
ウワッハハハハッ ! ここ が 貴 様 の 墓場 だ
( 友 奈 ) 魔 王 が ノリ ノリ に ?
おのれ ー っ
( 東郷 美 森 ( とうごう み もり )) いけない !
勇者 の ため に ここ は 私 が 園児 たち を 先導 する しか …
みんな 勇者 を 応援 して
一緒に グー で 勇者 に パワー を 送ろう
頑張れ ! 頑張れ !
( 園児 たち ) が ー ん ばれ ! が ー ん ばれ !
う お ー っ みんな の 声援 が 私 を 弱ら せる う …
お 姉ちゃん いい アドリブ !
今 だ 勇者 パンチ !
イッテーッ !
これ で 魔 王 も 分かって くれた よ ね もう 友達 だ よ
( 風 ) 締めて 締めて ( 美 森 ) あっ !
… と いう わけで みんな の 力 で 魔 王 は 改心 し ―
祖国 は 守ら れ ました
みんな の おかげ だ よ やった やった ー っ
ばん ざ ー い ばん ざ ー い …
( 友 奈 ) こんな 感じ で 校 外 活動 に 青春 を 燃やして いる 私 たち
3 年生 で 部長 の 犬 吠埼 風 先輩
この 舞台 の お 話 を 考えた しっかり者
後輩 で 部長 の 妹 の 樹 ちゃん 1 年生
お 姉ちゃん の こと が 大好き
そして 私 の 大 親友 東郷 さん 去年 お 隣 に 引っ越して きた んだ
大 親友 な のに 名字 で 呼んで いる の は 本人 の 希望
私 たち は みんな の ため に なる こと を 勇んで 実施 する クラブ
そう 私 たち は 讃州 ( さんしゅう ) 中学 勇者 部 ( ゆうしゃ ぶ )
( チャイム )
( 女子 生徒 ) 起立
礼 神 樹 ( しんじゅ ) 様 に 拝 ( 担任 ) はい さようなら
( 生徒 たち ) さようなら
友 奈 今度 の 校 外 試合 ―
助っ人 お 願い し たい んだ けど
オーケー 行く よ
今日 も 忙しい の ? 部活 ?
ウフフッ 勇者 部 だ よ
そう 勇者 部
( 女子 生徒 ) な ー ん か 何度 聞いて も 変な 名前 だ ね
( 友 奈 ) そう ? カッコいい じゃ ん ! じゃ ね ー っ
こんにち は 友 奈 東郷 入り ま ー す
こんにちは
お 疲れ さ まで す
お っ 来た わ ね
昨日 の 人形 劇 大 成功 でした ね
( 風 ) え えっ ? てい うか 何もかも ギリギリ だった わ よ
( 友 奈 ) 結果 オーライ で ( 樹 ) みんな 喜んで ました ね
( 美 森 ) 友 奈 ちゃん の アドリブ よかった
( 風 ) 受ける 私 は 激腹 ドキドキ 丸 よ
( 友 奈 ) 勇者 は クヨクヨ して も 仕方 が ない
( 樹 ) いつも ポジティブです ね
( 風 ) は いはい じゃあ 今日 の ミーティング 始める わ よ
( 樹 ・ 友 奈 ・ 美 森 ) は ー い
( 猫 の 鳴き声 )
う へ えっ か っわ いい !
こんなに も 未解決の 依頼 が 残って いる の よ
( 樹 ) た … たくさん 来た ね
な ので 今日 から は 強化 月間 !
学校 を 巻き込んだ キャンペーン に して ―
この 子 たち の 飼い主 を 捜す わ
( 友 奈 ) おお っ !
( 美 森 ) 学校 を 巻き込む 政治 的 発想 は さすが 1 年 先輩 です
あ … ありがとう
学校 へ の 対応 は 私 が やる と して ―
まずは ホームページ の 強化 準備 ね
東郷 任せた
はい
携帯 から も アクセス できる ように モバイル 版 も 作り ます
( 友 奈 ) さすが ! 詳しい ねえ
( 樹 ) 私 たち は ?
は ? えっ と … まずは 今 まで どおり だ けど ―
今 まで 以上 に 頑張れ !
( 樹 ) アバウト だ よ お 姉ちゃん
それ だったら 海岸 の 掃除 行く でしょ ?
はい
そこ でも 人 に あたって みよう よ
あっ それ いい です
ハア … ホームページ 強化 任務 完了 です !
( 風 ・ 友 奈 ・ 樹 ) えっ 早 っ !
しかも よく できて る
すご っ …
( 店員 ) はい お 待ち
は ー い
3 杯 目
うどん は 女子 力 を 上げる の よ
でも ホームページ 強化 すごかった です
あの 短 時間 で 仕上げる と か
プロ だ あ
( 美 森 ) ありがとう ございます
先輩 天ぷら どうぞ
( 風 ) お ー 気 が 利く ねえ 君 次期 部長 は 遠く ない よ
( 美 森 ) いえ 先輩 見て る だけ で お腹 いっぱいに …
あっ そう いえば 先輩 “ 話 ” って ?
( 風 ) ああ そうだ 文化 祭 の 出し物 の 相談
( 樹 ) えっ まだ 4 月 な のに ? ( 友 奈 ) う っ ! もう 食べた !
( 風 ) 夏 休み に 入っちゃ う 前 に さあ いろいろ 決めて おき たい んだ よ ね
( 美 森 ) 確かに 常に 先手 で 有事 に 備える こと は 大切です ね
( 友 奈 ) 今年 こそ … で すね
( 美 森 ) 去年 は 準備 が 間に合わ なくて 何も でき なかった んです よ ねえ
うん 今年 は 猫 の 手 も 入った し
私 ?
うーん せっかく だ から 一生 の 思い出 に なる こと が いい よ ね
なおかつ 娯楽 性 の 高い 大衆 が なびく もの で ない と
( 樹 ) えー でも 何 したら ?
それ を みんな で 考える の よ はい これ 宿題
それぞれ 考えて おく こと
( 樹 ・ 友 奈 ・ 美 森 ) は ー い
( 風 ) すみ ませ ー ん おかわり ー っ !
( 友 奈 ) えっ !? 4 杯 目 ! ( 樹 ) えっ ?
( 友 奈 ) 失礼 し ます ( 風 ) また ね
(2 人 ) ウフフッ
さて と … 夕飯 何 作ろう か ?
えー まだ 食べる の ?
うん 樹 は 少食 ねえ
( メール の 着信 音 ) ( 樹 ) お 姉ちゃん が 食べ 過ぎ な の !
はっ …
( 樹 ) お 姉ちゃん どうした の ?
う うん 何でもない
( 風 ) ねえ 樹
( 樹 ) 何 ?
( 風 ) お 姉ちゃん に 隠し事 が あったら どう する ?
( 樹 ) ええ と … よく 分から ない けど
( 風 ) 例えば ね 甲州 勝沼 ( こうしゅう かつ ぬま ) で ―
援軍 が 来 ない の に 戦え って 言わ なきゃ いけなかった と して
( 樹 ) ええ と …
( 風 ) 近藤 勇 ( こんどう いさみ )!
いきなり どうした の ?
ウッフフ 何でもない
( 樹 ) ついていく よ 何 が あって も
お 姉ちゃん は 唯一 の 家族 だ もん
( 風 ) あり が と
黒板 に 書か れて る 3 つ の 文 を それぞれ 文節 に 分けて み ましょう
勇者 部 らしい 文化 祭 の 出し物 か あ 何 か ない か なあ
うん ?
あっ な っ 何でもない !
( 担任 ) 結城 さん ! ( 友 奈 ) はっ はい
何でもなく ないで すよ
( 生徒 たち の 笑い声 ) ( 友 奈 ) すいません
じゃあ 教科 書 を 読んで もらおう かしら ?
今 の 所 を !
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 一同 ) あっ ?
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 友 奈 ) えっ 私 の ?
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 担任 ) 携帯 です か ?
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 友 奈 ) ああ はい
( 担任 ) 授業 中 は 電源 を 切って おき なさい
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 友 奈 ) は いっ すいません
( 友 奈 ) あれ え … ( 担任 ) 東郷 さん も です か ?
( 美 森 ) 何 ? これ …
ハア …
あっ すいません でした 止ま … り …
先生 ?
あれ ?
( 美 森 ) 友 奈 ちゃん
東郷 さん
ハッ !?
これ … どうした の ?
( 風 ) まさか … まさか そんな !
( 荒い 息 )
( 荒い 息 )
あっ お 姉ちゃん
( 風 ) 樹
よかった お 姉 ちゃん 無事だった
あの ね みんな 様子 が 変で それ で …
樹 …
樹 よく 聞いて
何 ?
私 たち が … 当たり だった
お 姉ちゃん お 姉ちゃん
何 ?
地震 ?
( 樹 ・ 風 ) う う っ
( 美 森 ) 友 奈 ちゃん ( 友 奈 ) 東郷 さん !
ハッ !?
あ …
これ … 何 が … 起きた の ?
( 友 奈 ) この 日 私 たち の 日常 は 一旦 終わり ました
教室 に いた のに
何 これ ?
( 美 森 ) ここ …
( 友 奈 ) 私 また 居眠り して る ?
う ー イタタタ … 夢 じゃ ない みたい
東郷 さん !
大丈夫だ よ 私 が ついて る
うん
あっ 携帯 !
は あ …
画面 が 変わって る ね
( 草 が 揺れる 音 ) ( 友 奈 ) ハッ !?
あっ 友 奈 東郷 !
風 先輩 樹 ちゃん …
よかった です
ハア … 何とか 会え …
うわ あ 風 先輩 樹 ちゃん
ええ と なんで … なんで 2 人 と も ここ に ?
不幸中の幸い かな
2 人 と も スマホ を 手放して たら 見つけ られ なかった
えっ ?
( 美 森 ) これ …
( 友 奈 ) この アプリ に こんな 機能 が あった んです ね
( 美 森 ) 隠し 機能 ?
( 風 ) その 隠し 機能 は この 事態 に 陥った 時 に ―
自動 的に 機能 する ように なって いる の
( 友 奈 ) えー 便利
この アプリ 部 に 入った 時 に ―
風 先輩 に ダウンロード しろ って 言わ れた もの です よ ね
ええ
( 美 森 ) 風 先輩 何 か 知って る んです か ?
東郷
ここ どこ な んです か
みんな … 落ち着いて 聞いて
私 は 大 赦 ( たいしゃ ) から 派遣 さ れた 人間 な の
えっ …
“ 大 赦 ” って …
神 樹 様 を 奉って いる 所 です よ ね
何 か 特別な お 役目 な んです か ?
うん
ずっと 一緒だった のに そんな の 初めて 聞いた よ
当たら なければ ―
ずっと 黙って いる つもりだった から ね
( 友 奈 ) 風 先輩
( 風 ) 私 の 班 が …
讃州 中学 勇者 部 が 当たり だった
( 美 森 ) 当たり …
( 風 ) 今 見え てるこ の 世界 は 神 樹 様 が 作った 結 界 な の
( 美 森 ) 神 樹 様 の …
( 友 奈 ) じゃ … じゃあ 悪い 所 じゃ ない んです ね
( 風 ) ええ でも 神 樹 様 に 選ば れた 私 たち は ―
この 中 で 敵 と 戦わ なければ なら ない
えっ ? 敵 ? ( 樹 ) 戦う って …
あの … そう いえば …
この 点 って 何 です ?
来た わ ね
( 友 奈 ) えっ ?
えっ ? えっ ?
あれ ね 遅い やつで 助かった
浮いて る
( 風 ) あれ は バーテックス 世界 を 殺す ため に 攻めて くる 人類 の 敵
“ 世界 を 殺す ” って …
バーテックス の 目的 は ―
この 世界 の 恵 である 神 樹 様 に たどり着く こと
そう なった 時 世界 は 死ぬ
はっ …
この 世界 に 私 たち しか い ない ?
どうして 私 たち が ?
大 赦 の 調査 で 最も 適正 が ある と 判断 さ れた の
そんな !? あんな の と 戦える わけない
( 風 ) 方法 は ある わ
えっ ?
戦う 意思 を 示せば この アプリ の 機能 が アンロック さ れて ―
神 樹 様 の 勇者 と なる の
勇者 …
( 美 森 ) みんな !
あれ …
( 風 ) 危ない !
( 一同 ) キャアッ !
( せき込み )
何 ?
私 たち の こと 狙って る ?
( 風 ) こっち に 気 が ついて る
そんな …
東郷 さん ?
ダメ … こんな …
戦う なんて できる わけない
東郷 さん
( 風 ) 友 奈
東郷 を 連れて 逃げて
( 友 奈 ) でも 先輩 …
( 風 ) 早く !
( 友 奈 ) は いっ
お 姉ちゃん ?
樹 も 一緒に 行って
ダメだ よ
お 姉ちゃん を 残して 行け ない よ
( 風 ) 樹 …
ついていく よ 何 が あって も
よし … 樹 続いて !
うん
は あー あっ !
アハッ … エヘッ
エヘヘッ
う ー っ わ ああ ああ ああ あ
これ が ?
そう よ 樹 着地 !
うわ っ … と
( 風 ) これ が 神 樹 様 に 選ば れた 勇者 の 力 よ
わ っ ! 何 ? かわいい
この 世界 を 守って きた 精霊 よ
神 樹 様 の 導き で 私 たち に 力 を 貸して くれる
樹 よけて !
うわ っ ! うわ あー っ ジェットコースター !
手 を かざして 戦う 意思 を 示して
えい っ !
( 樹 ) えっ ? こう ?
うわ あっ
ふ お おお おお おお
な っ なんか … 武器 出 た あ
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 友 奈 ) まっ 待って
風 先輩 ?
( 風 ) よし つながった !
風 先輩 大丈夫です か ? 今 戦って る んです か ?
こっち の 心配 より そっち こそ 大丈夫 ?
( 友 奈 ) はい !
( 樹 ) 数 多 すぎ だ よ お
( 風 ) 友 奈 東郷 黙って て … ごめん ね
風 先輩 は みんな の ため を 思って 黙って た んです よ ね
ずっと 1 人 で 打ち明ける こと も でき ず に
( 友 奈 ) それ って …
それ って 勇者 部 の 活動 目的 どおり じゃ ないで す か
あ …
風 先輩 は 悪く ない !
( 樹 ) お 姉ちゃん !
あっ
やっちゃ った !
お 姉ちゃん
うわ あっ
( 友 奈 ) ああ …
先輩 ! 樹 ちゃん !
あっ
こっち 見て る
( 風 ) 友 奈
( 美 森 ) 友 奈 ちゃん
私 を 置いて 今 すぐ 逃げて !
何 言って る の ? 友達 よ
はっ
そう だ よ
友達 を 置いて なんて そんな こと 絶対 し ない
ダメ 逃げて 友 奈 ちゃん が 死んじゃ う
( 友 奈 ) や だ
ここ で 友達 を 見捨てる ような やつ は
( 美 森 ) 友 奈 ちゃん
勇者 じゃ ない
ああ っ 友 奈 ちゃ ー ん
イヤな んだ
誰 か が 傷つく こと つらい 思い を する こと
みんな が そんな 思い を する くらい なら ―
私 が …
頑張る !
友 奈
友 奈 さん
友 奈 ちゃん
( 友 奈 ) う お ー っ
勇者 パーンチッ !
は … すごい
これ が …
友 奈 ちゃん
勇者 部 の 活動 は ―
みんな の ため に なる こと を 勇んで やる
私 は 讃州 中学 勇者 部 結城 友 奈 !
私 は 勇者 に なる
♪~
~♪
国防 …
手順 って 何 ? お 姉ちゃん
この 御 霊 ( み たま )
おとなしく しろ ー っ
待って て ね 倒して くる
神 樹 様
どうか みんな を お 守り ください