×

LingQ'yu daha iyi hale getirmek için çerezleri kullanıyoruz. Siteyi ziyaret ederek, bunu kabul edersiniz: cookie policy.


image

涼宮ハルヒの憂鬱, Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 20

Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 20

( アナウンス ) 次 は クラブ 対抗 リレー です

( スタート 係 ) 位置 に ついて よ ~ い

( 号砲 )

( 女子 たち の 歓声 )

( み くる ) ふわ っほ ~

ふえ ~ ああ ~

( キョン ) いく ぜ !

( 生徒 たち ) えっ ?

( 風 の 音 )

( 長門 ( な が と )) はい

( 号砲 )

( ハルヒ ) もう あたし が 最後に

全員 ごぼう抜き して やろう と 思って た のに

有希 ( ゆき ) の おかげ で ぶ っち ぎり に なっちゃ った じゃ ない の

( 古泉 ( こい ずみ )) すばらしい 走り でした ね

陸上 部 が 自信 喪失 し なければ いい のです が

にこやかに 言う こと じゃ ねえ よ

おかげ で 俺 たち の 変態 性 が また 高ま っち まう

( キョン ) まあ 今更 と いう 気 も する けど な

ちなみに この 俺 たち の 格好 や 四 文字 熟語 も どき が

ハルヒ の 発案 の もの である こと は 言う まで も なかろう

なんの 意味 が ある んだ ? これ

ところで これ もう 脱いで いい か ?

( 谷口 ( たに ぐち )) 相変わらず あきれる ほど 非常識だ な

涼 宮 ( すずみ や ) と 愉快な 仲間 たち は よ

言う な

俺 は つつましく 人生 を 送る こと を 信条 と して いる

よくも まあ あんな 格好 で 走れた もん だ

確かに 走り にくかった

そういう 問題 じゃ ねえ よ

( 国 木田 ( くに き だ )) 間違い なく 卒業 アルバム に 載り そうだ ね

楽しみに し とくよ

勘弁 して くれ

( 口笛 )

( 女子 A ) えっ ? ( 女子 B ) 何 ?

( 女子 A ) うわ っ ( 女子 B ) キモ ~ い

( 谷口 ) 見た あれ ? あの 髪 の 毛 結んだ ほう

かわいい よ な ~

( キョン ) 延々と 続いて いた らしい 夏 休み が 終わって

2 学期 が 始まった か と 思えば

今日 は 早くも 体育 祭 である

こんな 晴れの 日 に ハルヒ が おとなしく して いる わけ が ない の は

巻き込ま れた 俺 たち を 見て も 明らかだろう

とにかく ハルヒ は 祭り と いう もの が 大好きな のだ

♪~

~♪

( キョン ) … と まあ そんな 感じ で 狂乱 の 体育 祭 が 終わり

やっと 月 が かわった と 思ったら

今度 は 文化 祭 なる もの が 待ち受けて いた

現在 この 県立 高校 は その 準備 に 追わ れて いる

ところで 俺 と ハルヒ の 所属 クラス 1 年 5 組 が 何 を する か と いう と

“ アンケート 発表 ” と か いう 適当 企画 で ―

お茶 を 濁す こと に なって いる

春先 に 朝倉 ( あらく ら ) 涼子 ( りょう こ ) が ど っか に 行 っち まって 以来

この クラス で リーダーシップ を とろう など と いう

頭 の おかしい 高校 生 は 存在 し ない

( ハルヒ ) 行 くわ よ キョン

( キョン ) と いう わけで 俺 は

アパシーシンドローム 並み の 無気力 さ で

今日 も また 部室 へ ホイホイ と 向かう のだ

“ なぜ ?” その 答え は

俺 の 横 で 威勢 よく 歩いて いる 女 が

こんな こと を しゃべって いる から に ほかなら ない

アンケート 発表 なんて バッカ みたい

そんな こと して 何 が 楽しい の かしら ?

あたし に は 全然 理解 でき ない わ

だったら 何 か 意見 を 言えば よかった じゃ ない か

お 通夜 みたいな 教室 で 困り果てた 岡部 ( お かべ ) 教諭 の 顔 を

お前 も 見て たろう に

いい の よ どうせ クラス で やる こと なんか に

参加 する つもり は ない から

( キョン ) その 割に 体育 祭 で は

クラス の 総合 優勝 に 貢献 して いた ような 気 が する けど な

あら かた の トラック 競技 に 出場 し

その 全て で 優勝 して いた の は お前 だ と 思った が ?

ありゃ 別人 か ?

( ハルヒ ) それ と これ と は 話 が 別 よ !

文化 祭 な の よ 文化 祭 !

1 年間 で 最も 重要な スーパー イベント じゃ ない の

そう な の か ?

そう よ !

あたし たち SOS 団 は もっと 面白い こと を する わ よ !

( キョン ) そう 言った 涼 宮 ハルヒ の 顔 は 第 2 次 ポエニ 戦争 で

アルプス 越え を 決意 した ばかりの ハンニバル の ような

迷い の ない 晴れやかな 輝き を 放って いた !

文化 祭 よ 文化 祭 !

あんた も もう ちょっと テンション 上げ なさい よ ね

高校 1 年生 の 文化 祭 は 年 に 1 度 しか ない の よ

そりゃ そう だ が 別段 大騒ぎ する もん でも ないだ ろ

騒ぐ べき もの よ 騒が ない と 話 に なら ない わ

あたし の 知って る 文化 祭って の は 大抵 そう よ

( キョン ) お前 の 中学 は そんなに 大層な こと を して いた の か ?

( ハルヒ ) 全然 ちっとも 面白く なかった

だから 高校 の 文化 祭 は もっと 面白く ない と 困る の よ

( キョン ) どういう 感じ だったら お前 は 面白い と 思う んだ ?

( キョン ) ぜひ この 俺 に 分かる ように 教えて くれ

まあ いい わ

部室 に 着いて から じっくり 話 を して あげる から

( キョン ) あっ ラベンダー の 香り

( ドア が 閉まる 音 ) ( み くる ) あっ こんにちは

( キョン ) ああ お 花 が 咲いて いる の か と …

すぐ お茶 いれ ます ね

( キョン ) お 気遣い なく !

目 が 糸 みたいに なって る わ よ

( キョン ) えっ ?

み くるちゃ ん 古泉 君 は ?

( み くる ) まだ です そう いえば 遅い で すね

( ハルヒ ) み くるちゃ ん お茶 まだ ?

( み くる ) は ~ い ただ今 ~

( ハルヒ ) み くる ちゃん ( み くる ) はい ?

前 に も 言った と 思う けど 覚えて ない の ?

( み くる ) えっ な んでした っけ ?

お茶 を 持ってくる 時 は 3 回 に 1 回 くらい の 割合 で

コケ て ひっくり返し なさい !

ちっとも ドジ っ子 メイド じゃ ない じゃ ない の !

( み くる ) えっ あっ すみません !

( キョン ) こいつ は 何 か メイド と は ドジ で しかるべき と 考えて いる の か ?

ちょうど い いわ み くる ちゃん キョン で 練習 して み なさい

湯飲み が 頭 の 上 で 逆さ に なる ように ね !

えっ ?

朝比奈 さん ハルヒ の ギャグ は

その 筋 の ヤツ に しか 笑え ない んです よ

( キョン ) そろそろ 学習 して ください

( ハルヒ ) そこ の バカ

あたし は 冗談 なんか 言って ない わ よ いつも 本気な んだ から ね !

( キョン ) だ と したら 余計に 問題 だ な

いい わ あたし が 見本 を 見せて あげる から

次 は み くる ちゃん ね

あっ … えっ ?

( キョン ) いや …

おい !

待て

ちょっと ! 邪魔 し ないで よ !

邪魔 も 何も 熱湯 を 頭から ぶっか けら れよう と して る のに

黙って 見て る ヤツ が ある か !

フンッ

は あ …

( み くる ) どうぞ

( キョン ) 長門 も 少し は 喜べよ

谷口 なら 飲み干す のに 3 日 は かける ぜ

( ドア が 開く 音 )

すいません ホームルーム が 長引き ました

遅れた せい で 会議 が 始まら なかった のだ と したら

謝り ます

会議 ? なんだ それ は

言う の 忘れて たわ

昼 の うち に みんな に は 知らせ と いたんだ けど ね

あんた に は いつでも 言える と 思って

どうして 他の 教室 に 出向く 暇 が ある のに

同じ 教室 の 前 の 席 に いる 俺 に 伝える 手間 を 省く んだ

別に いい じゃ ない の

問題 は いつ 何 を 聞いた か じゃ なくて

今 何 を する か な の よ

( キョン ) 立派な こと を 言った つもり か ?

… と いう より

これ から 何 を する の か 考え ない と いけない の よ !

( キョン ) 現在 形 な の か 未来 形 な の か ハッキリ して くれ

それ から 主語 か 1 人 称 単数 な の かも ついでに な !

もちろん 私 たち 全員 よ これ は SOS 団 の 行事 だ から !

行事 と は ?

さっき も 言った じゃ ない の

この 時期 で 行事 と いえば 文化 祭 以外 何も ない わ !

それ なら 団 で なくて 学校 全体 の 行事 だ

そんなに 文化 祭 を フィーチャー し たい の なら

実行 委員 に 立候補 すれば よかった のに よ

( キョン ) くだら ん 雑用 が めじろ 押し に 詰まって いる だろう さ

( ハルヒ ) それ じゃ 意味 ない の よ !

やっぱり あたし たち は SOS 団 らしい 活動 を し ない と ね

せっかく ここ まで 育て上げた 団 な の よ

校 内 に 知ら ない 者 が い ない まで の 超 注目 団体 な の よ

分かって ん の ?

( キョン ) お前 は 単なる 思いつき を 口走る だけ だ から 楽だろう が

俺 や 朝比奈 さん の 苦労 は どう なる んだ よ

古泉 は やけに 如才なく 笑って いる だけ だし

長門 は ブレスト の 役 に は まったく 立た ない し

少し は 一般 人 たる 俺 の こと も 考えて ほしい もん だ

( ハルヒ ) 期待 に 応える くらい の こと は し ない と いけない わ ね

( キョン ) 一体 どこ の 誰 が SOS 団 の やる こと に 期待 を 持って いる の か

それ こそ アンケート を とる べきだ ろ ?

み くるちゃ ん とこ は 何 す ん の ?

( み くる ) えっ と クラス です か ? 焼きそば 喫茶 を …

み くる ちゃん は ウエートレス ね きっと

どうして 分かる んです か ?

なんか みんな に “ そうして ” って 言わ れちゃ って

うん

ウフッ

( ハルヒ ) 古泉 君 の クラス は ?

舞台 劇 を する まで は 決まった のです が

古典 を やる か オリジナル を やる か で もめて い ます

( キョン ) それ は また 活気 の ある クラス で いい こと だ な

面倒 そうだ が

ふ ~ ん 有希 は ?

占い

占い ?

そう

( キョン ) 長門 が 占い だって ? 予言 の 間違い じゃ ない の か ?

おお ! そうだ こういう の は どう だ ?

全部 合わせて 観劇 占い アンケート 喫茶 を やる と いう の は ?

は あ ? アホ な こ と 言って ないで さく っと 会議 を 始める わ よ !

( キョン ) う う っ …

何も 書いて ない のだ が どこ を 見れば いい んだ ?

これ から 書く の よ

み くるちゃ ん あなた 書記 な んだ から

ちゃんと 言う ように 書き なさい

( み くる ) は ~ い

( キョン ) いつ から 朝比奈 さん が 書記 に なった の か 俺 は 知ら なかった

誰 も 知ら ない だろう たった今 決まった らしい から な

あたし たち SOS 団 は 映画 の 上映 会 を 行い ます !

( キョン ) は っ ?

( キョン ) 一体 ハルヒ の 頭 の 内部 で

どのような 変換 が 行わ れた の か 分から ない

それ は いい と しよう いつも の こと だ

だが …

これ の どこ が 会議 だ ? お前 一 人 の 所信 表明 じゃ ねえ か

いつも の こと でしょう

( キョン ) うわ っ 近 っ !

涼 宮 さん は 最初 から 何 を する か 決めて いた ようです ね

話し合い の 余地 は な さ そうです

だ と して も どうして 映画 な のでしょう ?

昨日 の 深夜 に テレビ で C 級 映画 を 見て

あまり の くだらな さ に

やるせない 気分 に でも なった んじゃ ない か ?

( ハルヒ ) 常々 疑問 に 思って いる こと が ある の よ ね

( キョン ) 俺 は お前 の 頭 が 心配だ

テレビ ドラマ と か で 最終 回 に 人 が 死ぬ の って よく ある けど

あれ って す ん ごく 不自然じゃ ない ?

なんで そう タイミング よく 死ぬ わけ ? おかしい わ

だから あたし は 最後 の ほう で 誰 か が 死んで 終わり に なる やつ が

大 っ 嫌いな の よ

あたし なら そんな 映画 は 作ら ない わ !

うん

と いう わけ よ 分かった ?

何 が “ と いう わけ ” なんだ ?

映画 を 上映 する こと しか 分から ん ぞ

配給 元 は どこ だ ?

キョン あんた も 頭 の 足りない ヤツ ね

あたし たち で 映画 を 撮る の よ

そんで それ を 文化 祭 で 上映 する の

“ プレゼンテッド バイ SOS 団 ” の クレジット 入り で ね

いつ から ここ は 映画 研究 部 に なった ?

何 言って る の よ ここ は 永遠に SOS 団 よ

映 研 に なんか なった 覚え は ない わ

( 古泉 ) なるほど よく 分かり ました

つまり 我々 で 自主 製作 映画 を 撮影 し

更に は 上映 しよう と そういう こと です ね ?

そういう こと よ !

でも どうして 映画 に した んです か ?

昨日 の 夜中 ね ちょっと あたし は 寝つき が 悪かった の よ

それ で テレビ つけたら 変な 映画 やって た の

( キョン ) やっぱり か

それ が もう す ん ごい くだらない 映画 だった わ

監督 ん ち に 国際 電話 で イタ 電 しよう か と 思った くらい よ

それ で こう 思った の

こんなんだったら あたし の ほう が もっと マシ な も の 撮れる わ !

は あ …

だから やって やろう じゃ ない と 思った わけ !

は あ …

お前 が 1 人 で 映画 監督 を 目指そう が

プロデューサー を 志そう が そんな こと は どう で も いい

だったら 俺 たち も 好きに して も いい んだろう な ?

なんの こと ?

もし 俺 たち が “ そんな の イヤだ ” と 言ったら どう する んだ ?

監督 だけ じゃ 映画 に なら ない ぜ

安心 して 脚本 なら ほとんど 考えて ある から

いや 俺 が 言い たい の は そう で は なくて だ な

何も 心配 する こと な いわ

あんた は いつも どおり あたし に ついてくれば いい の よ

心配 の 必要 は まったく なし よ !

( キョン ) 心配だ ( ハルヒ ) 段取り は 任し といて

全部 あたし が やる から !

( キョン ) なおのこと 心配だ

ゴチャゴチャ うるさい ヤツ ね やる って 言ったら やる の よ

狙う の は 文化 祭 ベストイベント 投票 1 位 よ !

そう すれば 物分かり の 悪い 生徒 会 も

SOS 団 を クラブ と して 認める かも しれ ない

いえ 絶対 認め させる の よ !

それ に は まず 世論 を 味方 に つけ ない と いけない わ

製作 費 は どう する んだ ?

予算 なら ある わ よ

どこ に ?

( ハルヒ ) 文芸 部 に くれた 分 が ある の よ ね

( キョン ) だったら それ は 文芸 部 の 予算 だろう が

お前 が 使って いい もん じゃ ねえ

だって 有希 は いい って 言った もの

そう

( ハルヒ ) みんな 分かった わ ね ?

クラス の 出し物 より こっち 優先 よ !

反対 意見 は 文化 祭 が 終わった 後 に 聞く わ

いい ? 監督 の 命令 は 絶対 な の よ !

( キョン ) 団長 の 次 は 監督 か 最後 は なん に なる つもりだ ?

神様 と か 言わ ないで くれよ

( ハルヒ ) じゃあ 今日 は これ で 終わり !

あたし は プロデューサー と して いろいろ 考えて くる わ ね

詳しい 話 は あした して あげる わ !

( み くる ) は あ ~

よかった じゃ ないで す か

宇宙 怪獣 を 捕まえて 見せ物 小屋 を する と か

UFO を 撃墜 して 内部 構造 を 展覧 する と か

その 手 の もの で なくて 僕 は 安心 して い ます

それ に 僕 は 涼 宮 さん が

どんな 映画 を 作る つもりな の か 興味 が あり ます

楽しい 文化 祭 に なり そうです 興味深い こと です ね

うん ? えっ ? あっ な … な んです か ?

( キョン ) いえ なんでも あり ませ ん

次に ハルヒ が どんな 衣装 を 持ってくる の か

それ を 考えて いた だけ です よ

しかし まあ 映画

映画 ねえ

( キョン ) 正直 言う と 俺 も 多少 の 興味 は あった

古泉 ほど 深く は ない

せめて 俺 くらい は

期待 を 持って やった ほう が いい かも しれ ん

どうせ 誰 も 期待 など して い ない だろう から な

えっ …

( キョン ) 早くも 前言 撤回 期待 なん ぞ して やる んじゃ なかった

翌日 の 放課後 俺 は 苦 虫 を 噛 ( か ) んで 味わう こと に なる

で … 俺 は 何 役 こなせば いい んだ ?

( ハルヒ ) そこ に 書いて ある と おりよ

あたし が 主役 な んです か ?

あの … あたし できれば あまり 目立た ない ような 役 が …

( ハルヒ ) ダメ ! み くる ちゃん に は ジャンジャン 目立って もらう から ね

あなた は この 団 の トレードマーク みたいな もん だ から

今 の うち に サイン の 練習 し と いたら い いわ

完成 披露 試写 の 時 に 観客 総出 で 求め られる と 思う し

( キョン ) そんな もん どこ で する つもりだ ?

あたし 演技 なんか でき ない んです けど

大丈夫 よ ! あたし が バッチリ 指導 して あげる

ウフフッ

それにしても 有希 も 古泉 君 も 不真面目 ね

こっち 優先 って 言って おいた のに

自分 の クラス の 都合 で 遅れる なんて 厳重 注意 が 必要だ わ

( キョン ) この 時期 に こんな 場所 に いる 俺 たち の ほう が

どっち か と いえば おかしい んだろう あっ ?

朝比奈 さん は クラス の 会議 に 参加 し なくて いい んです か ?

うん あたし は 給仕 係 だけ な ので あと は 衣装 合わせ くらい です

どんな 衣装 に なる の か な ? ちょっと 楽しみ

( キョン ) てれ つつ ほほえむ 朝比奈 さん は

どうも すっかり コスプレ 慣れ して いる ようだ

SOS 団 がらみ で 無意味な 衣装 を 着せ られる より

ちゃんと ふさわしい 場所 で

それなり の 格好 を する の が いい のだろう

なあ に み くる ちゃん

そんなに ウエートレス に なり たかったら

あたし が コスチューム を そろえて あげる わ よ

まあ それ は いい わ

ところで キョン

あんた 映画 作り に 必要な 物 は 何 か 分かって る ?

お っ う ~ ん

う ~ ん

斬新な 発想 と 製作 に かける ひたむきな 情熱 じゃ ない か な

カメラ に 決まって る じゃ ない の 機材 も なし に どう やって 撮る の よ

そんな 抽象 的な 答え いら ない わ よ

( キョン ) そう かも しれ ない が

そんな 即 物的な こと を 俺 は 言い たい ので は なく

… って まあ いい か

そう いう わけだ から

これ から ビデオ カメラ の 調達 に 行き ましょう !

( 物音 )

( み くる ) あっ あの す … 涼 宮 さん

そう いえば あたし 用事 が … 今 すぐ 教室 に 戻 …

黙り なさい !

( み くる ) あっ !

心配 し ないで

( キョン ) お前 が “ 心配 する な ” と 言って

本当に 心配 し ないで いい こと が あった 試し が ない

( ハルヒ ) 今度 は み くる ちゃん の 体 を 代金 代わり に する こと は ない から

ちょっと だけ 協力 して もらう だけ よ

う う …

その 協力 内容 を 教えろ !

で なけりゃ 俺 と 朝比奈 さん は ここ を てこ でも 動か ん !

スポンサー 周り を する の

主演 女優 を 連れて いった ほう が 心証 が いい でしょ ?

あんた も 来 なさい よ 荷物 運び の ため に ね

( キョン ) 今 は もう 秋 の はずな のに なぜ だ か ち ~ っと も 涼しく ない

地球 は いよいよ バカに なった ようで

秋 と いう 季節 を 日本 に 到来 さ せる こと を

忘れて しまって いる ようだった

山 を 下った 俺 たち は 私鉄 の ローカル 線 に 乗り

3 駅 ほど 移動 した

いつぞや 俺 と 朝比奈 さん が 2 人 っきり の 散策 を 堪能 した

桜 並木 に 近い 辺り だ な

( ハルヒ ) ここ

なるほど ね

( キョン ) この 店 から 映画 撮影 に 使用 する ため の 機材 を

せ しめる つもり らしい

だが どう やって だ ?

ちょっと 待って て あたし が 話 つけて くる から

これ 持って て

ああ …

( キョン ) 少し でも ハルヒ が う ろん な こと を やろう と したら

このまま 朝比奈 さん を 小 脇 に 抱えて と ん 走 して やろう

そんな ヤツ の 言う こと に

安易に 首 を 縦 に 振ら ない ほう が いい と

あの 人 の よ さ そうな お っ さん に 忠告 して やる べきだろう か

何 を して る んでしょう ?

さあ ?

どうせ “ この 店 で 一 番 高 性能 な ”

“ デジタル ハンディー ビデオ カメラ を 無償 貸与 せよ ”

と か 言って る んじゃ ない でしょう か

( キョン ) それ くらい の こと を 平然と 言う ヤツ だ から な あいつ は

困った もん だ

ハルヒ は 己 の 価値 基準 や 判断 を 絶対 的な もの だ と 信じ込んで いる

他人 の 意志 や 意識 が 自分 の もの と は 違う 場合 も ある

むしろ 違って ばかりである

と いう こと が 分かって い ない に 違いない

超 光速 航法 を 実現 し たい なら ハルヒ を 宇宙 船 に 乗せて やれば いい

やすやす と 相対 性 理論 を 無視 して くれる だろう

( み くる ) あっ 終わった みたい ( キョン ) お っ

ウフ ~ ウフフッ

ジャ ~ ン !

これ で はじめ の 一 歩 は 成功 ね 順調だ わ

どう やったら タダ で こんな 高 そうな もん くれる んだ よ

あの おやじ は お前 に 何 か 弱み でも 握ら れて いた の か ?

まさか ちゃん と 説明 したら 快く 譲って くれた の よ

( キョン ) くれる んだったら 俺 だって ほしい 決め ゼリフ を 教えて くれ

( ハルヒ ) 別に

“ 映画 撮り たい から ちょうだい ” って 言ったら くれた の よ

なんの 問題 も ない わ

( キョン ) 今 は なくて も 後々

問題 に なり そうな 気 が して いる のだ が …

いちいち 気 に し ない の !

あんた は おおらかに あたし の しも べ と して

働いて れば いい んだ から

ウフッ

さあ 次の 店 に 行く わ よ !

( キョン ) だんだん 分かって きた 俺 たち を 指さす 時

ハルヒ の 人さし指 は 朝比奈 さん を 正確に 指して いる

値段 分 の 働き を どういう 形 で か

朝比奈 さん が する こと に なり そうな 具合 だ

教えた ほう が いい の か な ?

( ハルヒ ) ジャン !

( キョン ) 今度 は なんだ ?

( ハルヒ ) 武器 よ !

はい

うわ っ 何 す んだ ? こんな もん

アクション シーン に 使う の よ ガン アクション よ

派手な 撃ち 合い は エンターテインメント の 基本 な の

できれば ビル を 丸ごと 爆破 し たい くらい な んだ けど

ダイナマイト って どこ に 売って る か 知って る ?

雑貨 屋 に ある かしら ?

知る か !

少なくとも ネット 通販 じゃ 売って ない だろう な

それ で この 荷物 を どう する んだ ?

いっぺん 家 に 持って 帰って あした また 部室 まで 持ってきて

これ から 学校 に 戻る の は 面倒だ から

( キョン ) 俺 が ? ( ハルヒ ) あんた が

( キョン ) 教室 で は めったに 見 られ ない SOS 団 専用 スマイル だ

そして こんなふうに ハルヒ が 笑う と

回り 回って 俺 に 災難 を 回収 する 役割 が 巡って くる こと に なって いる

まるで 逆 わ らし べ 長者 だ な

あの …

♪~

~♪


Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 20

( アナウンス ) 次 は クラブ 対抗 リレー です あなうんす|つぎ||くらぶ|たいこう|りれー|

( スタート 係 ) 位置 に ついて よ ~ い すたーと|かかり|いち||||

( 号砲 ) ごうほう

( 女子 たち の 歓声 ) じょし|||かんせい

( み くる ) ふわ っほ ~

ふえ ~ ああ ~

( キョン ) いく ぜ !

( 生徒 たち ) えっ ? せいと||

( 風 の 音 ) かぜ||おと

( 長門 ( な が と )) はい ながと||||

( 号砲 ) ごうほう

( ハルヒ ) もう あたし が 最後に ||||さいごに

全員 ごぼう抜き して やろう と 思って た のに ぜんいん|ごぼうぬき||||おもって||

有希 ( ゆき ) の おかげ で ぶ っち ぎり に なっちゃ った じゃ ない の ゆうき|||||||||||||

( 古泉 ( こい ずみ )) すばらしい 走り でした ね こいずみ||||はしり||

陸上 部 が 自信 喪失 し なければ いい のです が りくじょう|ぶ||じしん|そうしつ||||の です|

にこやかに 言う こと じゃ ねえ よ |いう||||

おかげ で 俺 たち の 変態 性 が また 高ま っち まう ||おれ|||へんたい|せい|||たかま||

( キョン ) まあ 今更 と いう 気 も する けど な ||いまさら|||き||||

ちなみに この 俺 たち の 格好 や 四 文字 熟語 も どき が ||おれ|||かっこう||よっ|もじ|じゅくご|||

ハルヒ の 発案 の もの である こと は 言う まで も なかろう ||はつあん||||||いう|||

なんの 意味 が ある んだ ?  これ |いみ||||

ところで これ もう 脱いで いい か ? |||ぬいで||

( 谷口 ( たに ぐち )) 相変わらず あきれる ほど 非常識だ な たにくち|||あいかわらず|||ひじょうしきだ|

涼 宮 ( すずみ や ) と 愉快な 仲間 たち は よ りょう|みや||||ゆかいな|なかま|||

言う な いう|

俺 は つつましく 人生 を 送る こと を 信条 と して いる おれ|||じんせい||おくる|||しんじょう|||

よくも まあ あんな 格好 で 走れた もん だ |||かっこう||はしれた||

確かに 走り にくかった たしかに|はしり|

そういう 問題 じゃ ねえ よ |もんだい|||

( 国 木田 ( くに き だ )) 間違い なく 卒業 アルバム に 載り そうだ ね くに|きた||||まちがい||そつぎょう|あるばむ||のり|そう だ|

楽しみに し とくよ たのしみに||

勘弁 して くれ かんべん||

( 口笛 ) くちぶえ

( 女子 A ) えっ ? ( 女子 B ) 何 ? じょし|||じょし||なん

( 女子 A ) うわ っ ( 女子 B ) キモ ~ い じょし||||じょし|||

( 谷口 ) 見た あれ ? あの 髪 の 毛 結んだ ほう たにくち|みた|||かみ||け|むすんだ|

かわいい よ な ~

( キョン ) 延々と 続いて いた らしい 夏 休み が 終わって |えんえんと|つづいて|||なつ|やすみ||おわって

2 学期 が 始まった か と 思えば がっき||はじまった|||おもえば

今日 は 早くも 体育 祭 である きょう||はやくも|たいいく|さい|

こんな 晴れの 日 に ハルヒ が おとなしく して いる わけ が ない の は |はれの|ひ|||||||||||

巻き込ま れた 俺 たち を 見て も 明らかだろう まきこま||おれ|||みて||あきらかだろう

とにかく ハルヒ は 祭り と いう もの が 大好きな のだ |||まつり|||||だいすきな|

♪~

~♪

( キョン ) … と まあ そんな 感じ で 狂乱 の 体育 祭 が 終わり ||||かんじ||きょうらん||たいいく|さい||おわり

やっと 月 が かわった と 思ったら |つき||||おもったら

今度 は 文化 祭 なる もの が 待ち受けて いた こんど||ぶんか|さい||||まちうけて|

現在 この 県立 高校 は その 準備 に 追わ れて いる げんざい||けんりつ|こうこう|||じゅんび||おわ||

ところで 俺 と ハルヒ の 所属 クラス 1 年 5 組 が 何 を する か と いう と |おれ||||しょぞく|くらす|とし|くみ||なん||||||

“ アンケート 発表 ” と か いう 適当 企画 で ― あんけーと|はっぴょう||||てきとう|きかく|

お茶 を 濁す こと に なって いる おちゃ||にごす||||

春先 に 朝倉 ( あらく ら ) 涼子 ( りょう こ ) が ど っか に 行 っち まって 以来 はるさき||あさくら|||りょうこ|||||||ぎょう|||いらい

この クラス で リーダーシップ を とろう など と いう |くらす||りーだーしっぷ|||||

頭 の おかしい 高校 生 は 存在 し ない あたま|||こうこう|せい||そんざい||

( ハルヒ ) 行 くわ よ キョン |ぎょう|||

( キョン ) と いう わけで 俺 は ||||おれ|

アパシーシンドローム 並み の 無気力 さ で |なみ||むきりょく||

今日 も また 部室 へ ホイホイ と 向かう のだ きょう|||ぶしつ||||むかう|

“ なぜ ?” その 答え は ||こたえ|

俺 の 横 で 威勢 よく 歩いて いる 女 が おれ||よこ||いせい||あるいて||おんな|

こんな こと を しゃべって いる から に ほかなら ない

アンケート 発表 なんて バッカ みたい あんけーと|はっぴょう|||

そんな こと して 何 が 楽しい の かしら ? |||なん||たのしい||

あたし に は 全然 理解 でき ない わ |||ぜんぜん|りかい|||

だったら 何 か 意見 を 言えば よかった じゃ ない か |なん||いけん||いえば||||

お 通夜 みたいな 教室 で 困り果てた 岡部 ( お かべ ) 教諭 の 顔 を |つや||きょうしつ||こまりはてた|おかべ|||きょうゆ||かお|

お前 も 見て たろう に おまえ||みて||

いい の よ どうせ クラス で やる こと なんか に ||||くらす|||||

参加 する つもり は ない から さんか|||||

( キョン ) その 割に 体育 祭 で は ||わりに|たいいく|さい||

クラス の 総合 優勝 に 貢献 して いた ような 気 が する けど な くらす||そうごう|ゆうしょう||こうけん||||き||||

あら かた の トラック 競技 に 出場 し |||とらっく|きょうぎ||しゅつじょう|

その 全て で 優勝 して いた の は お前 だ と 思った が ? |すべて||ゆうしょう|||||おまえ|||おもった|

ありゃ 別人 か ? |べつじん|

( ハルヒ ) それ と これ と は 話 が 別 よ ! ||||||はなし||べつ|

文化 祭 な の よ 文化 祭 ! ぶんか|さい||||ぶんか|さい

1 年間 で 最も 重要な スーパー イベント じゃ ない の ねんかん||もっとも|じゅうような|すーぱー|いべんと|||

そう な の か ?

そう よ !

あたし たち SOS 団 は もっと 面白い こと を する わ よ ! |||だん|||おもしろい|||||

( キョン ) そう 言った 涼 宮 ハルヒ の 顔 は 第 2 次 ポエニ 戦争 で ||いった|りょう|みや|||かお||だい|つぎ||せんそう|

アルプス 越え を 決意 した ばかりの ハンニバル の ような あるぷす|こえ||けつい||||| Like Hannibal who just decided to cross the Alps

迷い の ない 晴れやかな 輝き を 放って いた ! まよい|||はれやかな|かがやき||はなって|

文化 祭 よ 文化 祭 ! ぶんか|さい||ぶんか|さい

あんた も もう ちょっと テンション 上げ なさい よ ね ||||てんしょん|あげ|||

高校 1 年生 の 文化 祭 は 年 に 1 度 しか ない の よ こうこう|ねんせい||ぶんか|さい||とし||たび||||

そりゃ そう だ が 別段 大騒ぎ する もん でも ないだ ろ ||||べつだん|おおさわぎ|||||

騒ぐ べき もの よ 騒が ない と 話 に なら ない わ さわぐ||||さわが|||はなし||||

あたし の 知って る 文化 祭って の は 大抵 そう よ ||しって||ぶんか|まつって|||たいてい||

( キョン ) お前 の 中学 は そんなに 大層な こと を して いた の か ? |おまえ||ちゅうがく|||たいそうな||||||

( ハルヒ ) 全然   ちっとも 面白く なかった |ぜんぜん||おもしろく|

だから 高校 の 文化 祭 は もっと 面白く ない と 困る の よ |こうこう||ぶんか|さい|||おもしろく|||こまる||

( キョン ) どういう 感じ だったら お前 は 面白い と 思う んだ ? ||かんじ||おまえ||おもしろい||おもう|

( キョン ) ぜひ この 俺 に 分かる ように 教えて くれ |||おれ||わかる|よう に|おしえて|

まあ いい わ

部室 に 着いて から じっくり 話 を して あげる から ぶしつ||ついて|||はなし||||

( キョン ) あっ ラベンダー の 香り ||らべんだー||かおり

( ドア が 閉まる 音 ) ( み くる ) あっ こんにちは どあ||しまる|おと||||

( キョン ) ああ お 花 が 咲いて いる の か と … |||か||さいて||||

すぐ お茶 いれ ます ね |おちゃ|||

( キョン ) お 気遣い なく ! ||きづかい| (Kyon) Don't worry!

目 が 糸 みたいに なって る わ よ め||いと|||||

( キョン ) えっ ?

み くるちゃ ん 古泉 君 は ? |||こいずみ|きみ|

( み くる ) まだ です   そう いえば 遅い で すね ||||||おそい||

( ハルヒ ) み くるちゃ ん お茶 まだ ? ||||おちゃ|

( み くる ) は ~ い   ただ今 ~ ||||ただいま

( ハルヒ ) み くる ちゃん ( み くる ) はい ?

前 に も 言った と 思う けど 覚えて ない の ? ぜん|||いった||おもう||おぼえて||

( み くる ) えっ な んでした っけ ?

お茶 を 持ってくる 時 は 3 回 に 1 回 くらい の 割合 で おちゃ||もってくる|じ||かい||かい|||わりあい|

コケ て ひっくり返し なさい ! こけ||ひっくりかえし|

ちっとも ドジ っ子 メイド じゃ ない じゃ ない の ! ||っこ||||||

( み くる ) えっ あっ すみません !

( キョン ) こいつ は 何 か メイド と は ドジ で しかるべき と 考えて いる の か ? |||なん|||||||||かんがえて|||

ちょうど い いわ み くる ちゃん キョン で 練習 して み なさい ||||||||れんしゅう|||

湯飲み が 頭 の 上 で 逆さ に なる ように ね ! ゆのみ||あたま||うえ||さかさ|||よう に|

えっ ?

朝比奈 さん ハルヒ の ギャグ は あさひな||||ぎゃぐ|

その 筋 の ヤツ に しか 笑え ない んです よ |すじ||やつ|||わらえ||ん です|

( キョン ) そろそろ 学習 して ください ||がくしゅう||

( ハルヒ ) そこ の バカ |||ばか

あたし は 冗談 なんか 言って ない わ よ いつも 本気な んだ から ね ! ||じょうだん||いって|||||ほんきな|||

( キョン ) だ と したら 余計に 問題 だ な ||||よけいに|もんだい||

いい わ あたし が 見本 を 見せて あげる から ||||みほん||みせて||

次 は み くる ちゃん ね つぎ|||||

あっ … えっ ?

( キョン ) いや …

おい !

待て まて

ちょっと !  邪魔 し ないで よ ! |じゃま|||

邪魔 も 何も 熱湯 を 頭から ぶっか けら れよう と して る のに じゃま||なにも|ねっとう||あたまから|||||||

黙って 見て る ヤツ が ある か ! だまって|みて||やつ|||

フンッ

は あ …

( み くる ) どうぞ

( キョン ) 長門 も 少し は 喜べよ |ながと||すこし||よろこべよ

谷口 なら 飲み干す のに 3 日 は かける ぜ たにくち||のみほす||ひ|||

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

すいません ホームルーム が 長引き ました |||ながびき|

遅れた せい で 会議 が 始まら なかった のだ と したら おくれた|||かいぎ||はじまら||||

謝り ます あやまり|

会議 ?  なんだ それ は かいぎ|||

言う の 忘れて たわ いう||わすれて|

昼 の うち に みんな に は 知らせ と いたんだ けど ね ひる|||||||しらせ||||

あんた に は いつでも 言える と 思って ||||いえる||おもって

どうして 他の 教室 に 出向く 暇 が ある のに |たの|きょうしつ||でむく|いとま|||

同じ 教室 の 前 の 席 に いる 俺 に 伝える 手間 を 省く んだ おなじ|きょうしつ||ぜん||せき|||おれ||つたえる|てま||はぶく|

別に いい じゃ ない の べつに||||

問題 は いつ 何 を 聞いた か じゃ なくて もんだい|||なん||きいた|||

今 何 を する か な の よ いま|なん||||||

( キョン ) 立派な こと を 言った つもり か ? |りっぱな|||いった||

… と いう より

これ から 何 を する の か 考え ない と いけない の よ ! ||なん|||||かんがえ|||||

( キョン ) 現在 形 な の か 未来 形 な の か ハッキリ して くれ |げんざい|かた||||みらい|かた||||はっきり||

それ から 主語 か 1 人 称 単数 な の かも ついでに な ! ||しゅご||じん|そや|たんすう|||||

もちろん 私 たち 全員 よ これ は SOS 団 の 行事 だ から ! |わたくし||ぜんいん|||||だん||ぎょうじ||

行事 と は ? ぎょうじ||

さっき も 言った じゃ ない の ||いった|||

この 時期 で 行事 と いえば 文化 祭 以外 何も ない わ ! |じき||ぎょうじ|||ぶんか|さい|いがい|なにも||

それ なら 団 で なくて 学校 全体 の 行事 だ ||だん|||がっこう|ぜんたい||ぎょうじ|

そんなに 文化 祭 を フィーチャー し たい の なら |ぶんか|さい||||||

実行 委員 に 立候補 すれば よかった のに よ じっこう|いいん||りっこうほ||||

( キョン ) くだら ん 雑用 が めじろ 押し に 詰まって いる だろう さ |||ざつよう|||おし||つまって|||

( ハルヒ ) それ じゃ 意味 ない の よ ! |||いみ|||

やっぱり あたし たち は SOS 団 らしい 活動 を し ない と ね |||||だん||かつどう|||||

せっかく ここ まで 育て上げた 団 な の よ |||そだてあげた|だん|||

校 内 に 知ら ない 者 が い ない まで の 超 注目 団体 な の よ こう|うち||しら||もの||||||ちょう|ちゅうもく|だんたい|||

分かって ん の ? わかって||

( キョン ) お前 は 単なる 思いつき を 口走る だけ だ から 楽だろう が |おまえ||たんなる|おもいつき||くちばしる||||らくだろう|

俺 や 朝比奈 さん の 苦労 は どう なる んだ よ おれ||あさひな|||くろう|||||

古泉 は やけに 如才なく 笑って いる だけ だし こいずみ|||じょさいなく|わらって|||

長門 は ブレスト の 役 に は まったく 立た ない し ながと||||やく||||たた||

少し は 一般 人 たる 俺 の こと も 考えて ほしい もん だ すこし||いっぱん|じん||おれ||||かんがえて|||

( ハルヒ ) 期待 に 応える くらい の こと は し ない と いけない わ ね |きたい||こたえる||||||||||

( キョン ) 一体 どこ の 誰 が SOS 団 の やる こと に 期待 を 持って いる の か |いったい|||だれ|||だん|||||きたい||もって|||

それ こそ アンケート を とる べきだ ろ ? ||あんけーと||||

み くるちゃ ん とこ は 何 す ん の ? |||||なん|||

( み くる ) えっ と クラス です か ? 焼きそば 喫茶 を … ||||くらす|||やきそば|きっさ|

み くる ちゃん は ウエートレス ね きっと ||||うえーとれす||

どうして 分かる んです か ? |わかる|ん です|

なんか みんな に “ そうして ” って 言わ れちゃ って |||||いわ||

うん

ウフッ

( ハルヒ ) 古泉 君 の クラス は ? |こいずみ|きみ||くらす|

舞台 劇 を する まで は 決まった のです が ぶたい|げき|||||きまった|の です|

古典 を やる か オリジナル を やる か で もめて い ます こてん||||おりじなる|||||||

( キョン ) それ は また 活気 の ある クラス で いい こと だ な ||||かっき|||くらす|||||

面倒 そうだ が めんどう|そう だ|

ふ ~ ん   有希 は ? ||ゆうき|

占い うらない

占い ? うらない

そう

( キョン ) 長門 が 占い だって ? 予言 の 間違い じゃ ない の か ? |ながと||うらない||よげん||まちがい||||

おお !  そうだ こういう の は どう だ ? |そう だ|||||

全部 合わせて 観劇 占い アンケート 喫茶 を やる と いう の は ? ぜんぶ|あわせて|かんげき|うらない|あんけーと|きっさ||||||

は あ ?  アホ な こ と 言って ないで さく っと 会議 を 始める わ よ ! ||||||いって||||かいぎ||はじめる||

( キョン ) う う っ …

何も 書いて ない のだ が どこ を 見れば いい んだ ? なにも|かいて||||||みれば||

これ から 書く の よ ||かく||

み くるちゃ ん あなた 書記 な んだ から ||||しょき|||

ちゃんと 言う ように 書き なさい |いう|よう に|かき|

( み くる ) は ~ い

( キョン ) いつ から 朝比奈 さん が 書記 に なった の か 俺 は 知ら なかった |||あさひな|||しょき|||||おれ||しら|

誰 も 知ら ない だろう たった今 決まった らしい から な だれ||しら|||たったいま|きまった|||

あたし たち SOS 団 は 映画 の 上映 会 を 行い ます ! |||だん||えいが||じょうえい|かい||おこない|

( キョン ) は っ ?

( キョン ) 一体 ハルヒ の 頭 の 内部 で |いったい|||あたま||ないぶ|

どのような 変換 が 行わ れた の か 分から ない |へんかん||おこなわ||||わから|

それ は いい と しよう いつも の こと だ

だが …

これ の どこ が 会議 だ ? お前 一 人 の 所信 表明 じゃ ねえ か ||||かいぎ||おまえ|ひと|じん||しょしん|ひょうめい|||

いつも の こと でしょう

( キョン ) うわ っ 近 っ ! |||ちか|

涼 宮 さん は 最初 から 何 を する か 決めて いた ようです ね りょう|みや|||さいしょ||なん||||きめて||よう です|

話し合い の 余地 は な さ そうです はなしあい||よち||||そう です

だ と して も どうして 映画 な のでしょう ? |||||えいが||

昨日 の 深夜 に テレビ で C 級 映画 を 見て きのう||しんや||てれび|||きゅう|えいが||みて

あまり の くだらな さ に

やるせない 気分 に でも なった んじゃ ない か ? |きぶん||||||

( ハルヒ ) 常々 疑問 に 思って いる こと が ある の よ ね |つねづね|ぎもん||おもって|||||||

( キョン ) 俺 は お前 の 頭 が 心配だ |おれ||おまえ||あたま||しんぱいだ

テレビ ドラマ と か で 最終 回 に 人 が 死ぬ の って よく ある けど てれび|どらま||||さいしゅう|かい||じん||しぬ|||||

あれ って す ん ごく 不自然じゃ ない ? |||||ふしぜんじゃ|

なんで そう タイミング よく 死ぬ わけ ?  おかしい わ ||たいみんぐ||しぬ|||

だから あたし は 最後 の ほう で 誰 か が 死んで 終わり に なる やつ が |||さいご||||だれ|||しんで|おわり||||

大 っ 嫌いな の よ だい||きらいな||

あたし なら そんな 映画 は 作ら ない わ ! |||えいが||つくら||

うん

と いう わけ よ   分かった ? ||||わかった

何 が “ と いう わけ ” なんだ ? なん|||||

映画 を 上映 する こと しか 分から ん ぞ えいが||じょうえい||||わから||

配給 元 は どこ だ ? はいきゅう|もと|||

キョン あんた も 頭 の 足りない ヤツ ね |||あたま||たりない|やつ|

あたし たち で 映画 を 撮る の よ |||えいが||とる||

そんで それ を 文化 祭 で 上映 する の |||ぶんか|さい||じょうえい||

“ プレゼンテッド バイ SOS 団 ” の クレジット 入り で ね |||だん||くれじっと|はいり||

いつ から ここ は 映画 研究 部 に なった ? ||||えいが|けんきゅう|ぶ||

何 言って る の よ ここ は 永遠に SOS 団 よ なん|いって||||||えいえんに||だん|

映 研 に なんか なった 覚え は ない わ うつ|けん||||おぼえ|||

( 古泉 ) なるほど   よく 分かり ました こいずみ|||わかり|

つまり 我々 で 自主 製作 映画 を 撮影 し |われわれ||じしゅ|せいさく|えいが||さつえい|

更に は 上映 しよう と そういう こと です ね ? さらに||じょうえい||||||

そういう こと よ !

でも どうして 映画 に した んです か ? ||えいが|||ん です|

昨日 の 夜中 ね ちょっと あたし は 寝つき が 悪かった の よ きのう||よなか|||||ねつき||わるかった||

それ で テレビ つけたら 変な 映画 やって た の ||てれび||へんな|えいが|||

( キョン ) やっぱり か

それ が もう す ん ごい くだらない 映画 だった わ |||||||えいが||

監督 ん ち に 国際 電話 で イタ 電 しよう か と 思った くらい よ かんとく||||こくさい|でんわ|||いなずま||||おもった||

それ で こう 思った の |||おもった|

こんなんだったら あたし の ほう が もっと マシ な も の 撮れる わ ! ||||||||||とれる|

は あ …

だから やって やろう じゃ ない と 思った わけ ! ||||||おもった|

は あ …

お前 が 1 人 で 映画 監督 を 目指そう が おまえ||じん||えいが|かんとく||めざそう|

プロデューサー を 志そう が そんな こと は どう で も いい ぷろでゅーさー||こころざそう||||||||

だったら 俺 たち も 好きに して も いい んだろう な ? |おれ|||すきに|||||

なんの こと ?

もし 俺 たち が “ そんな の イヤだ ” と 言ったら どう する んだ ? |おれ|||||いやだ||いったら|||

監督 だけ じゃ 映画 に なら ない ぜ かんとく|||えいが||||

安心 して 脚本 なら ほとんど 考えて ある から あんしん||きゃくほん|||かんがえて|| I'm thinking about the script with confidence

いや 俺 が 言い たい の は そう で は なくて だ な |おれ||いい|||||||||

何も 心配 する こと な いわ なにも|しんぱい||||

あんた は いつも どおり あたし に ついてくれば いい の よ

心配 の 必要 は まったく なし よ ! しんぱい||ひつよう||||

( キョン ) 心配だ ( ハルヒ ) 段取り は 任し といて |しんぱいだ||だんどり||まかし|

全部 あたし が やる から ! ぜんぶ||||

( キョン ) なおのこと 心配だ ||しんぱいだ

ゴチャゴチャ うるさい ヤツ ね やる って 言ったら やる の よ ||やつ||||いったら|||

狙う の は 文化 祭 ベストイベント 投票 1 位 よ ! ねらう|||ぶんか|さい||とうひょう|くらい|

そう すれば 物分かり の 悪い 生徒 会 も ||ものわかり||わるい|せいと|かい|

SOS 団 を クラブ と して 認める かも しれ ない |だん||くらぶ|||みとめる|||

いえ 絶対 認め させる の よ ! |ぜったい|みとめ|||

それ に は まず 世論 を 味方 に つけ ない と いけない わ ||||せろん||みかた||||||

製作 費 は どう する んだ ? せいさく|ひ||||

予算 なら ある わ よ よさん||||

どこ に ?

( ハルヒ ) 文芸 部 に くれた 分 が ある の よ ね |ぶんげい|ぶ|||ぶん|||||

( キョン ) だったら それ は 文芸 部 の 予算 だろう が ||||ぶんげい|ぶ||よさん||

お前 が 使って いい もん じゃ ねえ おまえ||つかって||||

だって 有希 は いい って 言った もの |ゆうき||||いった|

そう

( ハルヒ ) みんな 分かった わ ね ? ||わかった||

クラス の 出し物 より こっち 優先 よ ! くらす||だしもの|||ゆうせん|

反対 意見 は 文化 祭 が 終わった 後 に 聞く わ はんたい|いけん||ぶんか|さい||おわった|あと||きく|

いい ?  監督 の 命令 は 絶対 な の よ ! |かんとく||めいれい||ぜったい|||

( キョン ) 団長 の 次 は 監督 か 最後 は なん に なる つもりだ ? |だんちょう||つぎ||かんとく||さいご|||||

神様 と か 言わ ないで くれよ かみさま|||いわ||

( ハルヒ ) じゃあ 今日 は これ で 終わり ! ||きょう||||おわり

あたし は プロデューサー と して いろいろ 考えて くる わ ね ||ぷろでゅーさー||||かんがえて|||

詳しい 話 は あした して あげる わ ! くわしい|はなし|||||

( み くる ) は あ ~

よかった じゃ ないで す か

宇宙 怪獣 を 捕まえて 見せ物 小屋 を する と か うちゅう|かいじゅう||つかまえて|みせもの|こや||||

UFO を 撃墜 して 内部 構造 を 展覧 する と か ||げきつい||ないぶ|こうぞう||てんらん|||

その 手 の もの で なくて 僕 は 安心 して い ます |て|||||ぼく||あんしん|||

それ に 僕 は 涼 宮 さん が ||ぼく||りょう|みや||

どんな 映画 を 作る つもりな の か 興味 が あり ます |えいが||つくる||||きょうみ|||

楽しい 文化 祭 に なり そうです 興味深い こと です ね たのしい|ぶんか|さい|||そう です|きょうみぶかい|||

うん ? えっ ?  あっ な … な んです か ? |||||ん です|

( キョン ) いえ なんでも あり ませ ん

次に ハルヒ が どんな 衣装 を 持ってくる の か つぎに||||いしょう||もってくる||

それ を 考えて いた だけ です よ ||かんがえて||||

しかし まあ 映画 ||えいが

映画 ねえ えいが|

( キョン ) 正直 言う と 俺 も 多少 の 興味 は あった |しょうじき|いう||おれ||たしょう||きょうみ||

古泉 ほど 深く は ない こいずみ||ふかく||

せめて 俺 くらい は |おれ||

期待 を 持って やった ほう が いい かも しれ ん きたい||もって|||||||

どうせ 誰 も 期待 など して い ない だろう から な |だれ||きたい|||||||

えっ …

( キョン ) 早くも 前言 撤回 期待 なん ぞ して やる んじゃ なかった |はやくも|ぜんげん|てっかい|きたい||||||

翌日 の 放課後 俺 は 苦 虫 を 噛 ( か ) んで 味わう こと に なる よくじつ||ほうかご|おれ||く|ちゅう||か|||あじわう|||

で … 俺 は 何 役 こなせば いい んだ ? |おれ||なん|やく||| So ... what role should I play?

( ハルヒ ) そこ に 書いて ある と おりよ |||かいて|||

あたし が 主役 な んです か ? ||しゅやく||ん です|

あの … あたし できれば あまり 目立た ない ような 役 が … ||||めだた|||やく|

( ハルヒ ) ダメ !  み くる ちゃん に は ジャンジャン 目立って もらう から ね |だめ|||||||めだって|||

あなた は この 団 の トレードマーク みたいな もん だ から |||だん||||||

今 の うち に サイン の 練習 し と いたら い いわ いま||||さいん||れんしゅう|||||

完成 披露 試写 の 時 に 観客 総出 で 求め られる と 思う し かんせい|ひろう|ししゃ||じ||かんきゃく|そうで||もとめ|||おもう|

( キョン ) そんな もん どこ で する つもりだ ?

あたし 演技 なんか でき ない んです けど |えんぎ||||ん です|

大丈夫 よ ! あたし が バッチリ 指導 して あげる だいじょうぶ|||||しどう||

ウフフッ

それにしても 有希 も 古泉 君 も 不真面目 ね |ゆうき||こいずみ|きみ||ふまじめ|

こっち 優先 って 言って おいた のに |ゆうせん||いって||

自分 の クラス の 都合 で 遅れる なんて 厳重 注意 が 必要だ わ じぶん||くらす||つごう||おくれる||げんじゅう|ちゅうい||ひつようだ|

( キョン ) この 時期 に こんな 場所 に いる 俺 たち の ほう が ||じき|||ばしょ|||おれ||||

どっち か と いえば おかしい んだろう   あっ ?

朝比奈 さん は クラス の 会議 に 参加 し なくて いい んです か ? あさひな|||くらす||かいぎ||さんか||||ん です|

うん   あたし は 給仕 係 だけ な ので あと は 衣装 合わせ くらい です |||きゅうじ|かかり||||||いしょう|あわせ||

どんな 衣装 に なる の か な ? ちょっと 楽しみ |いしょう|||||||たのしみ

( キョン ) てれ つつ ほほえむ 朝比奈 さん は ||||あさひな||

どうも すっかり コスプレ 慣れ して いる ようだ |||なれ|||

SOS 団 がらみ で 無意味な 衣装 を 着せ られる より |だん|||むいみな|いしょう||ちゃくせ||

ちゃんと ふさわしい 場所 で ||ばしょ|

それなり の 格好 を する の が いい のだろう ||かっこう||||||

なあ に み くる ちゃん

そんなに ウエートレス に なり たかったら |うえーとれす|||

あたし が コスチューム を そろえて あげる わ よ

まあ それ は いい わ

ところで キョン

あんた 映画 作り に 必要な 物 は 何 か 分かって る ? |えいが|つくり||ひつような|ぶつ||なん||わかって|

お っ う ~ ん

う ~ ん

斬新な 発想 と 製作 に かける ひたむきな 情熱 じゃ ない か な ざんしんな|はっそう||せいさく||||じょうねつ||||

カメラ に 決まって る じゃ ない の 機材 も なし に どう やって 撮る の よ かめら||きまって|||||きざい||||||とる||

そんな 抽象 的な 答え いら ない わ よ |ちゅうしょう|てきな|こたえ||||

( キョン ) そう かも しれ ない が

そんな 即 物的な こと を 俺 は 言い たい ので は なく |そく|ぶってきな|||おれ||いい||||

… って まあ いい か

そう いう わけだ から

これ から ビデオ カメラ の 調達 に 行き ましょう ! ||びでお|かめら||ちょうたつ||いき|

( 物音 ) ものおと

( み くる ) あっ あの す … 涼 宮 さん |||||りょう|みや|

そう いえば あたし 用事 が … 今 すぐ 教室 に 戻 … |||ようじ||いま||きょうしつ||もど

黙り なさい ! だまり|

( み くる ) あっ !

心配 し ないで しんぱい||

( キョン ) お前 が “ 心配 する な ” と 言って |おまえ||しんぱい||||いって

本当に 心配 し ないで いい こと が あった 試し が ない ほんとうに|しんぱい|||||||ためし||

( ハルヒ ) 今度 は み くる ちゃん の 体 を 代金 代わり に する こと は ない から |こんど||||||からだ||だいきん|かわり|||||| (Haruhi) This time, Mikuru-chan's body will not be used as a substitute for the price.

ちょっと だけ 協力 して もらう だけ よ ||きょうりょく||||

う う …

その 協力 内容 を 教えろ ! |きょうりょく|ないよう||おしえろ

で なけりゃ 俺 と 朝比奈 さん は ここ を てこ でも 動か ん ! ||おれ||あさひな|||||||うごか| Otherwise, I and Asahina-san will not move here!

スポンサー 周り を する の すぽんさー|まわり||| Around the sponsor

主演 女優 を 連れて いった ほう が 心証 が いい でしょ ? しゅえん|じょゆう||つれて||||しんしょう|||

あんた も 来 なさい よ 荷物 運び の ため に ね ||らい|||にもつ|はこび||||

( キョン ) 今 は もう 秋 の はずな のに なぜ だ か ち ~ っと も 涼しく ない |いま|||あき||||||||||すずしく|

地球 は いよいよ バカに なった ようで ちきゅう|||ばかに||

秋 と いう 季節 を 日本 に 到来 さ せる こと を あき|||きせつ||にっぽん||とうらい||||

忘れて しまって いる ようだった わすれて|||

山 を 下った 俺 たち は 私鉄 の ローカル 線 に 乗り やま||くだった|おれ|||してつ||ろーかる|せん||のり

3 駅 ほど 移動 した えき||いどう|

いつぞや 俺 と 朝比奈 さん が 2 人 っきり の 散策 を 堪能 した |おれ||あさひな|||じん|||さんさく||たんのう|

桜 並木 に 近い 辺り だ な さくら|なみき||ちかい|あたり||

( ハルヒ ) ここ

なるほど ね

( キョン ) この 店 から 映画 撮影 に 使用 する ため の 機材 を ||てん||えいが|さつえい||しよう||||きざい|

せ しめる つもり らしい It seems that I'm going to

だが どう やって だ ?

ちょっと 待って て あたし が 話 つけて くる から |まって||||はなし|||

これ 持って て |もって|

ああ …

( キョン ) 少し でも ハルヒ が う ろん な こと を やろう と したら |すこし|||||||||||

このまま 朝比奈 さん を 小 脇 に 抱えて と ん 走 して やろう |あさひな|||しょう|わき||かかえて|||はし||

そんな ヤツ の 言う こと に |やつ||いう||

安易に 首 を 縦 に 振ら ない ほう が いい と あんいに|くび||たて||ふら|||||

あの 人 の よ さ そうな お っ さん に 忠告 して やる べきだろう か |じん||||そう な|||||ちゅうこく||||

何 を して る んでしょう ? なん||||

さあ ?

どうせ “ この 店 で 一 番 高 性能 な ” ||てん||ひと|ばん|たか|せいのう|

“ デジタル ハンディー ビデオ カメラ を 無償 貸与 せよ ” でじたる|はんでぃー|びでお|かめら||むしょう|たいよ|

と か 言って る んじゃ ない でしょう か ||いって|||||

( キョン ) それ くらい の こと を 平然と 言う ヤツ だ から な あいつ は ||||||へいぜんと|いう|やつ|||||

困った もん だ こまった||

ハルヒ は 己 の 価値 基準 や 判断 を 絶対 的な もの だ と 信じ込んで いる ||おのれ||かち|きじゅん||はんだん||ぜったい|てきな||||しんじこんで|

他人 の 意志 や 意識 が 自分 の もの と は 違う 場合 も ある たにん||いし||いしき||じぶん|||||ちがう|ばあい||

むしろ 違って ばかりである |ちがって|

と いう こと が 分かって い ない に 違いない ||||わかって||||ちがいない

超 光速 航法 を 実現 し たい なら ハルヒ を 宇宙 船 に 乗せて やれば いい ちょう|こうそく|こうほう||じつげん||||||うちゅう|せん||のせて||

やすやす と 相対 性 理論 を 無視 して くれる だろう ||そうたい|せい|りろん||むし|||

( み くる ) あっ 終わった みたい ( キョン ) お っ |||おわった||||

ウフ ~  ウフフッ

ジャ ~ ン !

これ で はじめ の 一 歩 は 成功 ね 順調だ わ ||||ひと|ふ||せいこう||じゅんちょうだ|

どう やったら タダ で こんな 高 そうな もん くれる んだ よ ||ただ|||たか|そう な||||

あの おやじ は お前 に 何 か 弱み でも 握ら れて いた の か ? |||おまえ||なん||よわみ||にぎら||||

まさか ちゃん と 説明 したら 快く 譲って くれた の よ |||せつめい||こころよく|ゆずって|||

( キョン ) くれる んだったら 俺 だって ほしい 決め ゼリフ を 教えて くれ |||おれ|||きめ|||おしえて|

( ハルヒ ) 別に |べつに

“ 映画 撮り たい から ちょうだい ” って 言ったら くれた の よ えいが|とり|||||いったら|||

なんの 問題 も ない わ |もんだい|||

( キョン ) 今 は なくて も 後々 |いま||||あとあと

問題 に なり そうな 気 が して いる のだ が … もんだい|||そう な|き|||||

いちいち 気 に し ない の ! |き||||

あんた は おおらかに あたし の しも べ と して

働いて れば いい んだ から はたらいて||||

ウフッ

さあ 次の 店 に 行く わ よ ! |つぎの|てん||いく||

( キョン ) だんだん 分かって きた 俺 たち を 指さす 時 ||わかって||おれ|||ゆびさす|じ

ハルヒ の 人さし指 は 朝比奈 さん を 正確に 指して いる ||ひとさしゆび||あさひな|||せいかくに|さして|

値段 分 の 働き を どういう 形 で か ねだん|ぶん||はたらき|||かた||

朝比奈 さん が する こと に なり そうな 具合 だ あさひな|||||||そう な|ぐあい|

教えた ほう が いい の か な ? おしえた||||||

( ハルヒ ) ジャン !

( キョン ) 今度 は なんだ ? |こんど||

( ハルヒ ) 武器 よ ! |ぶき|

はい

うわ っ 何 す んだ ?  こんな もん ||なん||||

アクション シーン に 使う の よ ガン アクション よ あくしょん|しーん||つかう|||がん|あくしょん|

派手な 撃ち 合い は エンターテインメント の 基本 な の はでな|うち|あい||えんたーていんめんと||きほん||

できれば ビル を 丸ごと 爆破 し たい くらい な んだ けど |びる||まるごと|ばくは||||||

ダイナマイト って どこ に 売って る か 知って る ? だいなまいと||||うって|||しって|

雑貨 屋 に ある かしら ? ざっか|や|||

知る か ! しる|

少なくとも ネット 通販 じゃ 売って ない だろう な すくなくとも|ねっと|つうはん||うって|||

それ で この 荷物 を どう する んだ ? |||にもつ||||

いっぺん 家 に 持って 帰って あした また 部室 まで 持ってきて |いえ||もって|かえって|||ぶしつ||もってきて

これ から 学校 に 戻る の は 面倒だ から ||がっこう||もどる|||めんどうだ|

( キョン ) 俺 が ? ( ハルヒ ) あんた が |おれ||||

( キョン ) 教室 で は めったに 見 られ ない SOS 団 専用 スマイル だ |きょうしつ||||み||||だん|せんよう|すまいる|

そして こんなふうに ハルヒ が 笑う と ||||わらう|

回り 回って 俺 に 災難 を 回収 する 役割 が 巡って くる こと に なって いる まわり|まわって|おれ||さいなん||かいしゅう||やくわり||めぐって|||||

まるで 逆 わ らし べ 長者 だ な |ぎゃく||||ちょうじゃ||

あの …

♪~

~♪