InuYasha Episode 93 inuyasha|episode 犬夜叉第93集

ある 時 は 法 力 を 駆使 して 人々 を 助け |じ||ほう|ちから||くし||ひとびと||たすけ

また ある 時 は 風穴 を 使って 妖怪 退治 ||じ||かざあな||つかって|ようかい|たいじ

法師 様 は 呪い を かけた 宿敵 ・ 奈落 を 倒す ため に ほうし|さま||まじない|||しゅくてき|ならく||たおす||

あたし たち と 一緒に 旅 を 続けて る |||いっしょに|たび||つづけて|

女 の 人 と お 金 集 め が 大好き みたいだ けど おんな||じん|||きむ|しゅう|||だいすき||

いざ と いう 時 に は とって も 頼り に なる 人 な んだ |||じ|||||たより|||じん||

「 出没 する 謎 の 助平 法師 」 しゅつぼつ||なぞ||じょたいら|ほうし

それでは 私 は これ で |わたくし|||

法師 様 　 何 から 何 まで 本当に ありがとう ございました ほうし|さま|なん||なん||ほんとうに||

これ で 安心 して 暮らして いけ ます ||あんしん||くらして||

この 村 は 法師 様 に 救わ れ ました |むら||ほうし|さま||すくわ||

いえいえ 私 は ただ 当然の こと を した まで です |わたくし|||とうぜんの|||||

では

あの 法師 様 　 せめて お 名前 を |ほうし|さま|||なまえ|

私 の 名前 は 弥勒 　 弥勒 と 申し ます わたくし||なまえ||みろく|みろく||もうし|

おお

ふ ああ 　 最近 野宿 ばっかり ||さいきん|のじゅく|

たまに は 屋根 の ある 所 で ゆっくり 寝て みた いわ ||やね|||しょ|||ねて||

見ろ 　 村 じゃ みろ|むら|

お 本当 ？　 よかった 　 これ で 今夜 は 屋根 の 下 で 眠れる わ |ほんとう||||こんや||やね||した||ねむれる| 奈落 の 情報 が 得 られる かも しれ ませ ん ね ならく||じょうほう||とく||||||

それ じゃあ 行き ましょう ||いき|

お ー |-

綺麗に なった わ 　 あら きれいに|||

う う っ

ぐ っ

ふ っ

えい っ えい っ

ん ？　 あっ 　 あ あれ は

ああ っ 　 弥勒 だ ||みろく|

弥勒 だ みろく|

弥勒 が 出た ぞ みろく||でた|

弥勒 だ 　 弥勒 が 出た ぞ みろく||みろく||でた|

おいで

- え ？ - 弥勒 が 出た ？ |みろく||でた

あっ

う っ

ぬう う

ぬう う

この 生臭 法師 　 よくも 騙して くれ や がった な |なまぐさ|ほうし||だまして||||

ちょ ちょっと 待って ください 　 私 が 一体 何 を ？ ||まって||わたくし||いったい|なん|

とぼけて んじゃ ねえ

問答 無用だ 　 や っち まえ もんどう|むようだ|||

う おお おお お っ

う おお おお っ

- く くっ - う が あっ

どう なって んだ よ 　 弥勒 ||||みろく

ぐ っ

- どう って 言わ れて も 困る んです けど - う っ ああ 　 ぐ ああ ||いわ|||こまる|ん です||||||

ええ いっ

- うわ っ - ええ いっ

- おら っ - うわ あっ

どう する の ？　 相手 に して たら きり ない よ ？ |||あいて||||||

そう です ね 　 こういう 時 は 怪我人 が 出る 前 に ||||じ||けがにん||でる|ぜん|

逃げる に 限り ま ー す にげる||かぎり||-|

待ち や がれ ー まち|||-

それにしても 一体 どういう こと な んだろう ね |いったい|||||

弥勒 の こと じゃ どうせ 昔 あの 村 で 悪 さ でも した んじゃ ろう みろく|||||むかし||むら||あく|||||

それ に して は 随分 怒って た けど ||||ずいぶん|いかって||

何 した の ？　 弥勒 様 なん|||みろく|さま

さあ 　 私 に は さっぱり |わたくし|||

本当 ？ ほんとう

うーん 　 ま いちいち 考えて も 仕方ない でしょう |||かんがえて||しかたない|

は あ

身 に 覚え が あり 過ぎて 覚えて ねえ んだ ろ み||おぼえ|||すぎて|おぼえて|||

美しい 女性 に 囲ま れ うつくしい|じょせい||かこま|

宴 を 催した なんて こと が あれば えん||もよおした||||

決して 忘れ ない んです けど ね けっして|わすれ||ん です||

あの ね

ウフフフ 　 アハハハ

- ウフフフ - 私 の 子 を 産んで は くれ ぬ か ？ |わたくし||こ||うんで||||

産む 産む ー うむ|うむ|-

産む から 飲んで 　 法師 様 うむ||のんで|ほうし|さま

ぐ ー っと いっちゃ って 法師 様 |-||||ほうし|さま

では で は ぐ ー っと ||||-|

ぷは ー っ |-|

き ゃ ー 法師 様 ー ||-|ほうし|さま|-

ハッハッハッハッハッハッハッハ

く ー く ー |-||-

あいた

う うーん

おお また 村 じゃ ||むら|

今日 こそ 布団 で 熟睡 よ きょう||ふとん||じゅくすい|

き ゃ ー 法師 様 ー ||-|ほうし|さま|-

- な っ - 今度 は 何 ？ ||こんど||なん

アハハハ 　 ウフフフ

お やおや これ は 一体 どうした こと でしょう ？ ||||いったい|||

もう どこ 行って た の ？ ||おこなって||

法師 様 の 子 を 産ま せて くれる って 約束 した のに ほうし|さま||こ||うま||||やくそく||

何 言って る の よ ？ なん|いって|||

法師 様 の 子供 を 産む の は わ ・ た ・ し ほうし|さま||こども||うむ|||||

おお そうです か そう です か 　 で は 順番 に |そう です|||||||じゅんばん|

ちょっと 法師 様 |ほうし|さま

戻って くる と は いい 度胸 だ 　 この インチキ 法師 もどって|||||どきょう|||いんちき|ほうし

ただ で 帰れる と 思う な よ ||かえれる||おもう||

いや これ は 　 困った こと に なり ました ね |||こまった|||||

とにかく この 場 は 逃げ ましょう 　 皆さん ||じょう||にげ||みなさん

て 何 です か 　 その 目 は |なん||||め|

何で あたし たち まで 逃げ ない と いけない わけ ？ なんで||||にげ||||

ちゃ ー ん と 謝って おいた 方 が いい んじゃ ない ？　 この際 |-|||あやまって||かた|||||このさい

そ そんな 殺生な ||せっしょうな

元 は と いえば 自分 で まいた 種 でしょう もと||||じぶん|||しゅ|

自分 で 責任 取る の が 筋 だ と 思う けど ？ じぶん||せきにん|とる|||すじ|||おもう|

だから 私 は |わたくし|

おい 七宝 |しっぽう

お前 なら 分かって くれ ます よ ね ？　 助け ておくれ おまえ||わかって|||||たすけ|

え ？　 おら 子供 だ から 大人 の 事情 は 分から ぬ ||こども|||おとな||じじょう||わから|

許せ 弥勒 ゆるせ|みろく

捕まえろ つかまえろ

う おお おお

わ ー っ 話 を 聞いて ください |-||はなし||きいて|

- お 願い です 　 本当に 　 あっ - おら が しっかり せ ねば |ねがい||ほんとうに||||||

は あ

女 の 嫉妬 は 怖い のう おんな||しっと||こわい|

おう

何 か 言った ？ なん||いった

- いや 別に - いや 別に |べつに||べつに

それ で 弥勒 様 は この 村 で 一体 何 を した んです か ？ ||みろく|さま|||むら||いったい|なん|||ん です|

何 を した も くそ も ねえ なん||||||

うむ

と いう わけで この 御 仁 は ||||ご|しとし|

立派な 蔵 を お 建て に なった そう な りっぱな|くら|||たて||||

ところが 盗っ人 に 入ら れ や し ない か |ぬすっと||はいら|||||

火事 が 起こり は し ない か 不安 は 尽き ない かじ||おこり|||||ふあん||つき|

そこ で この お札 が 登場 と いう わけです |||おふだ||とうじょう|||

おお

悪霊 退散 無病息災 家内 安全 安産 祈願 あくりょう|たいさん|むびょうそくさい|かない|あんぜん|あんざん|きがん

全て この お札 が あれば 事 足りる と いう わけです すべて||おふだ|||こと|たりる|||

- さらに 今 なら 期間 限定 で もう 一 枚 - おお っ |いま||きかん|げんてい|||ひと|まい||

同じ 値段 で もう 一 枚 お 付け いたし ましょう おなじ|ねだん|||ひと|まい||つけ||

何 か うさんくさい お札 だ な なん|||おふだ||

普通 お札 って いう の は ふつう|おふだ||||

安産 だったら 安産 だけ の お札 だろう ？ あんざん||あんざん|||おふだ|

何 を 言って ます か なん||いって||

そこ が この お札 の 良い ところ な ので は ないで す か |||おふだ||よい|||||||

この 画期的な お札 に 文句 を 付ける と は |かっきてきな|おふだ||もんく||つける||

悪霊 が 安産 しち まったら どう する んだ ？ あくりょう||あんざん|||||

健康に なら れて も 困る よ な けんこうに||||こまる||

この 生臭 法師 は |なまぐさ|ほうし|

わし ら に 効き も し ない インチキ なお 札 を |||きき||||いんちき||さつ|

法外な 値段 で 売り付けた んじゃ ー い ほうがいな|ねだん||うりつけた||-|

- くう う う う う う - 結局 買っちゃ った んです ね ||||||けっきょく|かっちゃ||ん です|

- おわ っ - まだ ある ぞ

あむ あむ 　 ん ん ん

あ あの ー 法師 様 ？ ||-|ほうし|さま

何 か ？ なん|

いつまでも 食べて い ないで |たべて||

いいかげんに そろそろ お祓い を ||おはらい|

うん うん

ああ そう でした な

よっ と

悪霊 退散 あくりょう|たいさん

- え ？ - は ？

はい 終了 |しゅうりょう

よっ と 　 あむ

い いい の か ？　 それ で

わし の 家 で は 恩 着せ がま しく 嘘 の お祓い を して ||いえ|||おん|ちゃくせ|||うそ||おはらい||

寝床 と ごちそう を せ しめて いき おった ねどこ|||||||

それ だけ じゃ ねえ

まだ ある んです か ？ ||ん です|

村 に 来る なり 娘 っ子 たち を 口説き 倒して むら||くる||むすめ|っこ|||くどき|たおして

- ハハハハ よい で は ない か よい で は ない か - 法師 様 それ こちら です 　 それ |||||||||||ほうし|さま||||

- ハハハハ - 早く こちら に おい で ませ |はやく|||||

- 待って 　 ね ？ - もう 法師 様 ったら まって|||ほうし|さま|

子供 を 作り ましょう 　 待って 待って ー こども||つくり||まって|まって|-

- 本当に 偉い 法師 様 な のだろう か - こら こら ー ここ で すよ ー ほんとうに|えらい|ほうし|さま||||||-||||-

よ よ よ よ 　 おかげ で お なご は 皆 あの 通り じゃ |||||||||みな||とおり|

ああ 弥勒 様 　 お 縄 に さ れて も 素敵 |みろく|さま||なわ|||||すてき

早く 弥勒 様 を 離して よ はやく|みろく|さま||はなして|

何 じゃ 　 いつも 弥勒 が やって いる こと で は ない か なん|||みろく||||||||

でも いつも は こんなに モテ たこ と ない よ ？

それ は 違う ぞ 　 珊瑚 ||ちがう||さんご

何 が 違う の ？ なん||ちがう|

私 が モテ ぬ と いう こと も もちろん 違う のだ が わたくし|||||||||ちがう||

そもそも

私 が お 縄 に さ れる こと 自体 わたくし|||なわ|||||じたい

間違って る と 言って いる のだ まちがって|||いって||

どういう 意味 で い |いみ||

それ は ほら 　 私 が この 村 に 来た の は |||わたくし|||むら||きた||

今日 が 初めて だ から です よ きょう||はじめて||||

ピーヒョロロロロ ピーヒョロロロロ

う 嘘 ば こく で ねえ |うそ||||

いけ し ゃあ しゃ あと バカな こと を |||||ばかな||

これ だけ の 証人 を 前 に よく そんな こと 言える な |||しょうにん||ぜん|||||いえる|

本当な んだ から 仕方 が ない でしょう ほんとうな|||しかた|||

昨日 の 今日 で そんな 嘘 を 　 何て 面 の 皮 の 厚い 奴 だ きのう||きょう|||うそ||なんて|おもて||かわ||あつい|やつ|

え ？

ええ い とっとと 川 に 流して しまえ |||かわ||ながして|

おう

ちょっと 待って |まって

え ？

どうした ん で い

今 昨日 の 今日 って 言った わ よ ？ いま|きのう||きょう||いった||

だから それ が どうかした の か よ

- 昨日 も 今日 も 弥勒 様 は ずっと 一緒に いた じゃ ない - お ？ きのう||きょう||みろく|さま|||いっしょに||||

ん ？　 おお

それ じゃあ

は あ 　 やっと 分かって いただけ ました か |||わかって|||

じゃ ったら ここ に 来た 弥勒 と いう の は ||||きた|みろく||||

- 一体 何者 な んじゃ ？ - ミャー いったい|なにもの|||

ホーホケキョ

おお 　 あなた が か の 有名な 弥勒 様 です か |||||ゆうめいな|みろく|さま||

ええ まあ

して 弥勒 様 　 このような 田舎 の 村 に |みろく|さま||いなか||むら|

今日 は どのような ご用 でしょう か ？ きょう|||ごよう||

ええ 　 旅 の 途中 この 村 の 近く を 通りかかった 際 |たび||とちゅう||むら||ちかく||とおりかかった|さい

怪しい 妖気 を 感じた もの です から あやしい|ようき||かんじた|||

おお

やはり そう です か

え ？

さすが は 弥勒 様 　 この 村 に 巣くう 妖怪 の 気配 を ||みろく|さま||むら||すくう|ようかい||けはい|

村 の 外 から 感じ取る と は むら||がい||かんじとる||

では 早速 妖怪 退治 を して いただき ましょう |さっそく|ようかい|たいじ||||

いっ

はて 　 今 一瞬 弥勒 様 が お 太り に なった ような |いま|いっしゅん|みろく|さま|||ふとり|||

ハハ は 　 き 気のせい でしょう 　 気のせい |||きのせい||きのせい

- ハハハハ ヘヘヘヘ ヘヘヘ - ホーホケキョ

偽物 ？ にせもの

そう です 　 私 の 名 を 騙 る 偽物 が ||わたくし||な||だま||にせもの|

この 付近 に 暗躍 して いる と みて 間違い ない でしょう |ふきん||あんやく|||||まちがい||

て 何 です か ？　 その 目 は |なん||||め|

そう 考えれば 全て の 説明 が つく でしょう ？ |かんがえれば|すべて||せつめい|||

だって

ねえ ？

弥勒 の 名 を 騙 って 何の 得 が ある って んだ ？ みろく||な||だま||なんの|とく||||

おら なら もっと 他の 人間 に 化ける が のう |||たの|にんげん||ばける||

だから

それ を 調べよう と 言って る んじゃ あり ませ ん か ||しらべよう||いって||||||

さっき から 何 ご ちゃ ご ちゃ やって る んだ ||なん|||||||

とっとと 川 に 流し ち まえ |かわ||ながし||

ちょ ちょっと 待って ください ||まって|

気持ち は 分かる けど 本人 は 違う と 言って る んだ きもち||わかる||ほんにん||ちがう||いって||

おい おい

流す の は 真相 が 分かって から で も よい はずじゃ ながす|||しんそう||わかって|||||

どうでも いい から 早く 解いて ください |||はやく|といて|

理屈 こねて 逃げよう った って そう は いか ねえ ぞ りくつ||にげよう|||||||

屁理屈 って へりくつ|

別人 だって いう なら べつじん|||

- いや 本当な んです よ 　 いや 証拠 って - 証拠 を 見せろ 　 証拠 を |ほんとうな|ん です|||しょうこ||しょうこ||みせろ|しょうこ|

うーん

証拠 って 言わ れて も しょうこ||いわ||

あー もう 　 うだうだ うる せ え な

うん ？

おい お め えら 　 弥勒 が やった って 言う ん なら ||||みろく||||いう||

そっち こそ 証拠 見せ や がれ ||しょうこ|みせ||

な 何て 横暴な |なんて|おうぼうな

ふん 　 そう 来る と 思った ||くる||おもった

だったら 見せて やる 　 証拠 は |みせて||しょうこ|

ふ っ

これ だ

は あ ？

コッコッコ コッコッコッコ コッコッコッコッコ

フッフ 　 フフフフ

- どうした の ？　 法師 様 - ハハハハ ||ほうし|さま|

- ハハハハハハハハ - とうとう 壊れた か ？ ||こぼれた|

なるほど 　 そう いう わけでした か

え ？

謎 は 全て 解け ました なぞ||すべて|とけ|

て その 格好で 言わ れて も ||かっこうで|いわ||

説得 力 に 欠ける の せっとく|ちから||かける|

ですから

さっき から 解いて くれ と 言って る じゃ あり ませ ん か ||といて|||いって||||||

急ぎ ましょう いそぎ|

偽物 は 次の 村 に 向かった と いう こと です にせもの||つぎの|むら||むかった||||

それ で 弥勒 様 の 偽物 って 一体 誰 な の ？ ||みろく|さま||にせもの||いったい|だれ||

行けば 分かり ます 　 私 の こと を よく 知り いけば|わかり||わたくし|||||しり

真似 が 出来る 者 まね||できる|もの

あの 葉っぱ が 何より の 決め手 |はっぱ||なにより||きめて

さあ 弥勒 様 |みろく|さま

は は あ

この 洞窟 の 奥 に 祠 が あり まして な |どうくつ||おく||し||||

その 祠 の 中 に |し||なか|

狸 の 物 の 怪 が 住み着いて しまった らしい のです たぬき||ぶつ||かい||すみついて|||

まあ 狸 だったら 話せば 分かる な |たぬき||はなせば|わかる|

山 の 獣 を 食う くらい なら まだ 良かった のです が やま||けだもの||くう||||よかった||

最近 で は 家畜 や 畑 に まで さいきん|||かちく||はたけ||

手 を 出す ように なる 始末 でして て||だす|よう に||しまつ|

高名な 弥勒 様 の こと 　 まず 安心だ と は 思い ます が こうめいな|みろく|さま||||あんしんだ|||おもい||

気 を 付けて ください まし き||つけて||

ええ 任せて ください |まかせて|

こら ー 狸 ー 　 も しいる ならば 出て き なさい |-|たぬき|-||||でて||

はっ あれ が 祠 か |||し|

何の 用 だ ？ なんの|よう|

う ぐ っ

心配 する な 　 相手 も 狸 だ しんぱい|||あいて||たぬき|

お前 が 妖怪 か おまえ||ようかい|

う う う う う う 　 人間 が この わし に 何の 用 だ ||||||にんげん|||||なんの|よう|

やはり 狸 です か |たぬき||

わしゃ いたち だ

え ？　 どう 見て も 狸 な んです けど ||みて||たぬき||ん です|

全然 違う わ ぜんぜん|ちがう|

まあ 狸 を 食う の は 好きだ が な |たぬき||くう|||すきだ||

いっ

ん ？　 くん くん くん 　 お前 本当に 人間 な の か ？ ||||おまえ|ほんとうに|にんげん|||

う ぐ っ

獣 の に おい が する のだ が けだもの|||||||

まずい

くっ

あ 痛い っ |いたい|

何 を 言う か なん||いう|

私 の 名 は 弥勒 わたくし||な||みろく

自分 で 言う の も 何 だ が じぶん||いう|||なん||

とても 立派な 法師 様 だ |りっぱな|ほうし|さま|

弥勒 ？　 あの 風穴 使い の 弥勒 か みろく||かざあな|つかい||みろく|

そう だ 　 今 なら 謝れば 許して やる ぞ ||いま||あやまれば|ゆるして||

フフフフ 　 それ ならば 好都合だ |||こうつごうだ

え ？

お前 を 食って 天下 に 轟く 大 妖怪 に なって やる おまえ||くって|てんか||とどろく|だい|ようかい|||

う ぐ っ 　 そんな ー ||||-

ぐ ああ ああ あっ

えっ ほ えっ ほ えっ

あれ ？ 何で 弥勒 様 が ？ |なんで|みろく|さま|

確か 弥勒 様 は 洞窟 の 中 に 入って いった はず たしか|みろく|さま||どうくつ||なか||はいって||

なぁ

急ぎ ましょう いそぎ|

- おう - ああ っ

あ あが が が 　 ぺっ ぺっ 　 何 だ こりゃ ？ ||||||なん||

うわ ああ ああ 　 はっ 　 はっ 　 はっ 　 はっ 　 はっ

やはり 狸 か 　 ならば 狸 汁 に して 食って やる 　 う が ー っ |たぬき|||たぬき|しる|||くって||||-|

ぐ あ が ー っ |||-|

うわ っ

- が ー っ - ど わ ー っ |-||||-|

あ 痛 たた |つう|

ゲヘヘヘハハハハハハハハ

くっ

イヒヒヒヒヒヒヒヒ

く 来る な 　 それ 以上 近づけば |くる|||いじょう|ちかづけば

この 風穴 を お 見舞い する ぞ |かざあな|||みまい||

は はったり だ

ならば 試して みる か 　 う お っ |ためして|||||

てい うか お前 戻って る ぜ ？　 狸 に ||おまえ|もどって|||たぬき|

ええ ？　 え ？　 え ？　 あ くっ

そんな ああ ああ ああ

バカ 狸 め 　 もう 観念 しろ ばか|たぬき|||かんねん|

うわ ああ あ ごめんなさい

もう し ませ ん から 許して くだせ え 　 ええ ええ ええ え |||||ゆるして||||||

その 言葉 忘れる で ない ぞ |ことば|わすれる|||

え ？

な 何者 だ |なにもの|

弥勒 の 旦那 みろく||だんな

しばらく だった な 　 ハチ |||はち

ヘッ 狸 の 仲間 かい |たぬき||なかま|

おい そこ の 狸 |||たぬき

だから いたち だって の 　 もう

そんな こと は どうでも よい

それ より おとなしく 山 へ 帰る が よい |||やま||かえる||

私 は 手荒な こと が 嫌いです ので ここ は 穏便に わたくし||てあらな|||きらいです||||おんびんに

ヘッ 　 お前たち こそ |おまえたち|

狸 の 分 際 で 偉 そうな こと を 言 いやがって たぬき||ぶん|さい||えら|そう な|||げん|

まとめて 鍋 に して くれる わ ー っ |なべ|||||-|

ふん 話して 通じる 相手 で は あり ませ ん か |はなして|つうじる|あいて||||||

風穴 かざあな

何 ？ なん

ひ ひ い いい いい

き ゃ ー っ ||-|

あ しまった 　 こいつ は 本物 の 弥勒 だった の か ||||ほんもの||みろく|||

に ゃ ー ごめんなさい 　 もも も もうし ませ ん ||-||||もう し||

許して ください 　 勘弁 して ください 　 あ 痛 っ 　 うわ っ ゆるして||かんべん||||つう|||

ふ っ

あ ちょっと やめて

-　 もう 嫌 ああ あ - 分かれば いい んです |いや|||わかれば||ん です

ぶ ぎ ゃっ

何 だ よ 　 もう 終わり か ？ なん||||おわり|

早かった ね はやかった|

弱い 狸 じゃ のう よわい|たぬき||

狸 じゃ なくて いた ちよ たぬき||||

おい 狸 |たぬき

だから いたち で すって

そんな こと は どちら でも よい

あっ は は ー っ |||-|

とにかく これ から は 悪 さ を する んじゃ ない ぞ ||||あく||||||

へ へ へ ー っ |||-|

分かれば よろしい 　 さっさと 山 へ 帰り なさい わかれば|||やま||かえり|

はい 帰り ます 　 し 失礼 し ました |かえり|||しつれい||

さて

げ っ 　 う う う う う う

それでは 詳しく 事情 を 聞か せて もらい ましょう か |くわしく|じじょう||きか||||

申し訳 ございませ ん でした もうしわけ|||

どうして 弥勒 様 に 化けたり した の ？ |みろく|さま||ばけたり||

ほんの 出来心 で 　 腹 が 減って |できごころ||はら||へって

どうしても 我慢 でき なかった んで さあ |がまん||||

それ で 一 度 弥勒 の 旦那 に 化けて みた んです が ||ひと|たび|みろく||だんな||ばけて||ん です|

うまく いった んじゃ な

そりゃ もう 面白い くらい うまく いき ました ||おもしろい||||

で 味 を しめた って わけ ね |あじ|||||

仰 る 通り で あお||とおり|

は あ 　 よい か ハチ ||||はち

へえ 　 ぐ あっ

- あ - あ

これ に 懲りたら ||こりたら

もう 二度と このような 迷惑な 真似 は する で ない ぞ |にどと||めいわくな|まね|||||

へい

全く お前 の せい で 散々だった のだ から な まったく|おまえ||||さんざんだった|||

は あ 　 でも おかしい で すね

ん ？

確かに あっし は 旦那 に 化け ました が たしかに|||だんな||ばけ||

旦那 の 名前 を 汚す ような 真似 は して ませ ん ぜ だんな||なまえ||けがす||まね|||||

うわ っ

何 を 失敬な なん||しっけいな

お前 は 私 の こと を そんなふうに 見て いた の か おまえ||わたくし|||||みて|||

そう は 言い ます が あっし は 誠心誠意 ||いい|||||せいしんせいい

旦那 を 演じた つもりです けど だんな||えんじた||

そう 言わ れて みる と |いわ|||

やって いる こと は 確かに 弥勒 と 何ら 変わら ん な ||||たしかに|みろく||なんら|かわら||

ミュー

うん うん

な 何 を 失礼な |なん||しつれいな

違う と いえば 八 衛 門 狸 の 方 が もてる こと くらい だ ね ちがう|||やっ|まもる|もん|たぬき||かた||||||

アハハハハハ

おい ハチ |はち

へ へい

すま ぬ が 教えて は もらえ ぬ か |||おしえて||||

何 を です ？ なん||

お な ご に モテ る 秘訣 に 決まって いる だろう ||||||ひけつ||きまって||

そりゃ あ 旦那 無欲 の 勝利 って やつ です よ ||だんな|むよく||しょうり||||

やつ です よ 　 やつ です よ

無欲 ？ むよく

法師 様 　 何 こそ こそ 話して ん の ？ ほうし|さま|なん|||はなして||

え ？　 いえ 別に ||べつに

どうせ また スケベ な こと 考えて る んでしょう |||||かんがえて||

フッ 何 を バカな |なん||ばかな

この 顔 が スケベ な こと を 考えて いる ように 見え ます か ？ |かお||||||かんがえて||よう に|みえ||

見える みえる

ガーン

がく ー ん |-|

ん ？

え ？

行く ぞ いく|

へい

うわ っ 　 ちょっと 待ち なさい よ 　 法師 様 |||まち|||ほうし|さま

本物 は そい つ です 　 話 なら そっち に 聞いて ください ほんもの|||||はなし||||きいて|

何 言って る んです か 　 本物 は そっち です よ なん|いって||ん です||ほんもの||||

何 バカ やって る の よ 　 この 不良 法師 なん|ばか||||||ふりょう|ほうし

この 女 たらし 　 スケベ 　 お たん こなす |おんな|||||

ほら吹き 　 生臭 坊主 ほらふき|なまぐさ|ぼうず

やれやれ

何 考えて ん の よ なん|かんがえて|||

無欲です よ 　 旦那 むよくです||だんな

ん ー 俺 に は 無理だ |-|おれ|||むりだ

何で さっき の 妖怪 が なんで|||ようかい|

偽 の 四 魂 の 玉 を 持って や がった んだ ？ ぎ||よっ|たましい||たま||もって|||

もらった から だって

誰 から ？ だれ|

妖怪 から ようかい|

てっ 　 喧嘩 売って ん の か 　 て め ー |けんか|うって||||||-

落ち着いて よ 犬 夜叉 おちついて||いぬ|やしゃ

妖怪 たち は 本物 の 四 魂 の 玉 を 造ろう と して る の よ ようかい|||ほんもの||よっ|たましい||たま||つくろう|||||

学者 の 出雲 さん も 襲わ れた し 近く の 村 でも 人 が 連れ 去ら れて る の がくしゃ||いずも|||おそわ|||ちかく||むら||じん||つれ|さら|||

次回 犬 夜叉 「 四 魂 の 玉 を 造る 者 前 編 」 じかい|いぬ|やしゃ|よっ|たましい||たま||つくる|もの|ぜん|へん

本当に 四 魂 の 玉 が 造れる の か ？ ほんとうに|よっ|たましい||たま||つくれる||

犬 夜叉 の ツボ いぬ|やしゃ||つぼ