NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 21 - 498 - 最後 の 任務
( 大 蛇 丸 ) うわ ぁ ~ 虫 気持 悪い !
ここ に も 虫 ~!
( 大 蛇 丸 ) 虫 だらけ ~!
( シノ ) ご 苦労 だった 。
まだ 戻って きて い ない やつ は どうした ?
( ツクネ ) なんだ よ この 虫 !
( ミブナ ) さっさと 追い払って よ ツクネ 虫 苦手だ し 私 。
( サンショ ) でも なんか この 虫 普通 の と 違う んだ って 。
お前たち やめる んだ 。
なぜなら その 虫 は 俺 の 仲間 だ から だ 。
(3 人 ) 虫 が 仲間 ?
何 言って ん の この おじさん 。
( イルカ ) まったく あいつ ら 課外 授業 中 だって のに →
どこ 行った んだ ? ( ツクネ たち ) おお すげ え !
かっけ え な 兄ちゃん !
蟲使 い なんて 初めて 見た ぞ !
ちょっと した 宴会 と か で 使ったら 大 ウケ だって !
ムリムリ 宴会 が 虫 だらけ に なる し !
虫 は 嫌いな ようだ な 。
しかし 共に 暮らして いる と かわいく なる もん だ ぞ 。
た たしか に ちょっと かわいい し 。
俺 も やって みて え !
蟲使 い に なって み たい と 思う か ?
それ は ない って こいつ 将来 火影 に なり たい んだ って 。
火影 に ?
うずまき ナルト を 超える ような 忍 に なり て え と 思って さ 。
そう か ナルト を 超える なら 火影 に なら なければ な 。
やっぱり そう 思う し ?
じゃあ ついでに 火影 に も なる か 。
俺 も 火影 に なり たい と いう やつ を 知っている 。
しかし 少年 お前 が いちばん 大物 だ 。
なぜなら ついで で →
火影 を 目指した やつ を 俺 は 知ら ん 。
や っぱ そう 思う だ ろ 俺 は 大物 だ !
( サンショ ) で かいこ と 言って る だけ だって 。
( ツクネ ) うる せ え ! 10 年 後 を 見て ろ よ !
兄ちゃん も 火影 目指して ん の か ?
いや 俺 は 考えた こと は ない 。
じゃあ 蟲使 い に なり たかった の ?
ああ そう だ な 。
夢 を 叶える ため に は まず 何 が 必要な んだ ?
俺 も 早く 第 一 歩 を 踏み出し たい んだ よ 。
夢 を 叶える ため の 第 一 歩 か 。
ねえ 時間 大丈夫だ し ?
や っべ 課外 授業 な の 忘れて たって !
急いで 戻る が いい 。
頑張って ナルト を 超える んだ な 。
おお 兄ちゃん みて え に 夢 を 叶える よ じゃ あな !
夢 か …。
待た せて すま ん 。
( キバ ) 遅 え ぞ シノ で どう だった ?
やはり 皆 すでに 結婚 祝い を 入手 し つつ ある ようだ 。
そう か 俺 たち も そろそろ 決め ない と な 。
なあ シノ カカシ 先生 は これ を 任務 だって 言って たよ な ?
カカシ 先生 も みんな も →
あえて そういう 言い 方 して る の は わかる 。
でも な 俺 は これ を 本当の 任務 だ と 考えて る んだ 。
俺 たち 八 班 の 最後 の 任務 だって な 。
八 班 最後 の 任務 。
ヒナタ が 結婚 すりゃ 今 まで どおり →
俺 たち が 一緒に 活動 する こと は なく な っち まう だ ろ ?
ああ 。
そう だ な 。
俺 だって 次の 火影 に なる こと を 視野 に 入れて →
そろそろ 本気 を 出さ なきゃ いけない しよ 。
いつまでも シノ に 構って らん ねえ 。
ああ そういう こと に して おこう 。
そういう こと に し とく って な んだ よ !
すま ん … とにかく →
これ が ヒナタ の ため に 俺 たち が できる →
八 班 と して の 最後 の 任務 と いう わけだ な 。
そういう こと だ 。
問題 は 何 を 贈る か だ よ な 。
(3 人 ) う ~ ん 。
( 紅 ) ヒナタ に 贈り物 ねえ 。
俺 たち から の お 祝い と して →
ヒナタ と ナルト が 喜ぶ もの って 何 です か ね ?
( ミライ ) 赤 キバ ! 赤 キバ と キバ 丸 !
まざって る まざって る んだ よ なぁ 。
勘弁 して くれよ ミライ 。
( 紅 ) フフ お茶 じゃ なく →
のんびり 焼酎 でも 飲み たく なって くる わ ね 。
ああ そう そう お 酒 と いえば →
あなた たち こういう 話 は 知って る ?
昔 森 の 千手 一族 に は →
結婚 祝い に 蜂蜜 酒 を 贈る 習慣 が あった そう よ 。
はるか 昔 ハチ の 巣 に 雨水 が たまって →
偶然 生まれた 不思議な 水 を →
森 で 暮らして いた 千手 一族 が みつけた もの が →
蜂蜜 酒 の 始まり と 言わ れて いる の 。
滋養 強壮に よい 貴重な お 酒 だ から →
古くから めでたい とき に ふるまわ れて きた もの な の よ 。
蜂蜜 酒 ならば 薬 に も なる し 料理 に も 使える はずだ 。
ヒナタ なら うまく 使える はず 。
案外 喜ぶ かも な 。
ヒナタ と ナルト が 密なる 日々 を 送る こと を →
祈る 意味 に も なる だろう 。
つま ん ねえ ダジャレ だ な 。 ヒナタ が 聞いたら あきれる ぞ 。
あなた たち が ヒナタ の い ない ところ で ➡
盛り上がる なんて 不思議だ けど →
きっと すぐに 慣れる わ ね 。
それ で その 蜂蜜 酒 は どこ で 手 に 入る んです ?
( 紅 ) 空 区 だって 聞いた こと が ある わ 。
正確に は そこ に 住んで いる 養 蜂 家 が つくって いる って 話 よ 。
あなた たち なら 人 捜し は オハコ でしょ ?
よし 決まり だ な 。
その 養 蜂 家 と いう 人物 を 捜し出す ぞ 。
バイバイ ! キバ 丸 赤 キバ 。
八 班 最後 の 任務 だ 。
いく ぜ お前 ら ! ( 赤 丸 ) ワン !
最後 の 任務 か 。
寂しい 場所 だ 。 おまけに 辛 気 臭い 場所 だ ぜ 。
( モモ ) 辛 気 臭くて 悪かった ニャ 。
( シノ / キバ ) な っ !? ウ ー ッ !
( モモ ) その 額 当て 木 ノ 葉 の 忍 だ ニャ ?
犬 くさい 虫 くさい 犬 そのもの 。
まったく ろく で も ない や つら だ ニャ 。
忍 猫 か ?
俺 たち は 空 区 に いる と いう 養 蜂 家 を 捜して いる だけ だ 。
怪しい 者 で は ない 。 ニャ ! とても 怪しい ニャ 。
お前 ら に 教える こと など ない ニャ 。
って こと は 養 蜂 家 の 居場所 を 知って んだ な ?
よし 捕まえて 締め 上げて から 聞き出す って ので も いい な 。
いく ぜ 赤 丸 ! ワン !
愚かな 人間 ども ニャ 。
キャイン ! あっ ち ょっ うわ っ …。
キャン キャン キャン …。 あっ く ぅ …。
虫 寄せ の 術 。
あ ~ 助かった 。
ナメ や が って クソ 猫 が ! こう なったら …。
ジャジャン ! ほれ 。
何 だ ニャ これ は ?
こりゃ イヌハッカ だ 。 マタタビ と 似た 成分 が 入って る 。
どう だ ? こいつ は 無視 で きね えだ ろ ?
ぐ ぬ ぬ ニャ …。
こんな 犬 くさい やつ に 捕まる など プライド が 許さ ない の ニャ !
あっ … おい !
ネコババ すんじゃ ねえ この クソ 猫 が !
( タマキ ) モモ !
ニャニャニャ …。
なんで すか あなた たち !? うち の モモ を 追いかけて 。
あの 忍 猫 の 使い 手 か 。
気 を つけろ キバ 赤 丸 。
へ ぇ ~ モモ って いう んです か 。
ハハッ 奇 遇 です ね 。 うち の 犬 も 赤 丸 っつ うん です よ 。
キ … キバ ? ク ~ ン 。
もし かして うち の 猫 が →
失礼な こと を し ました か ? すみません 。
いやいや かわいい 忍 猫 ちゃん です ね 。
キッ つい さっき まで →
クソ 猫 って 言って た の は どこ の 誰 だ ニャ 。
私 は タマキ と 言い ます 。 俺 は キバ 。
この 赤 丸 は 俺 の 忍 犬 です 。
忍 犬 使い な んです か !? すごい !
いや まあ ヘヘッ それほど でも 。
あ ほら すごい って 言って も あれ だ ぜ ?
俺 なんか 次期 火影 の 内定 を もらって る って 程度 の 話 だ から 。
次期 火影 様 ? すごい すごい ! いや ~ ヘヘヘ 。
ク ~ ン 。
でも そんな すごい 方 が なんで こんな ところ に ?
実は だ な …。
実は この 空 区 に いる って いう 養 蜂 家 を 捜して た んだ けど よ 。
よかったら 途中 まで 案内 し ましょう か ?
知って ん の か そりゃ あり が て え 。
な っ シノ 。 ハァ 。
この先 の 竹やぶ に 住んで いる はずです 。
どうせ お前 ら に は 見つけ られ ない ニャ 。
猫 で すら 迷う 竹やぶ ニャ 。
俺 たち は 忍 だ ぜ 迷わ ねえ よ 。
それ じゃあ お 気 を つけて 。
おう あり が と な 。
あぁ わかって いる 。
侵入 者 だ 。
まずは 俺 の 鼻 で 捜す から よ 。
見つけたら お前 の 虫 を 飛ばして … ハクション !
ヘッ あの 子 が 噂 して る の かも しれ ねえ な 。
惚れた の か ? は ぁ ?
バッカ お め え 違えよ !
火影 に なる ため に は 大事な 時期 だ ぞ 。
女 に 惚れる なんて ねえ よ ! わかり やすい やつ だ な 。
あ ? なん だって ?
いや お前 が うらやましい と 言った んだ 。
え ? ヘヘッ そう か ?
(( 俺 だって 次の 火影 に なる こと を 視野 に 入れて →
そろそろ 本気 を 出さ なきゃ いけない しよ ))
《 大きな こと を 言う キバ を 俺 は どこ か で →
冷ややかに 見て いた ところ が あった かも しれ ない 。
しかし …》
(( 夢 を 叶える ため に は まず 何 が 必要な んだ ?
俺 も 早く 第 一 歩 を 踏み出し たい んだ よ 。
夢 を 叶える ため の 第 一 歩 か …))
《 人 の こと を とやかく 言える 立場 で は ない な 》
(( ヒナタ が 結婚 すりゃ →
今 まで どおり 俺 たち が 一緒に 活動 する こと は ➡
なくな っち まう だ ろ ?))
《 今 まで どおり で は なく なる … か 》
キバ ? おい キバ ! どこ だ ?
そう か お前たち でも わから ない か 。
これ は 確実に 何者 か の 術 だ な 。
スズメバチ か …。
なんだ この 術 は ?
う っ !
木 ノ 葉 の 油 女 一族 だ な 。
その とおり だ 。
この 私 を 欺く と は たいした やつ だ 。
だが なぜ だ ? 確かに 毒 は …。
毒 は くらった 。 だが 問題 ない 。
なぜなら この 程度 の 毒 で は 俺 は 死な ない から だ 。
まいった な 。 私 の 負け だ 。 まあ 仕方ない 。
ここ まで 腕 の いい 蟲使 い に 殺さ れる のであれば 本望 だ 。
いや 待て 。 俺 の 目当て は お前 の 命 で は ない 。
蜂蜜 酒 だ 。 え ?
すまない いくら だ ? カネ はいらん 。
持って いて も 意味 は ない から な 。
そう か ついでに →
帰り道 を 教えて もらえる と ありがたい のだ が 。
帰り道 など ない 。
どういう こと だ ? そのまま の 意味 だ 。
この 竹やぶ は 結 界 の ような もの で 覆わ れて いる 。
一 度 踏み入れたら 出 られ ない 。
見渡す かぎり の 霧 の 中 で どこまでも 迷い 続ける 。
これ は そういう 術 な んだ 。
なんだ と ?
≪ 残念だ が この 術 は 解け ない 。
仮に 私 を 殺して も 解け ない だろう 。
どういう こと だ ?
≪ この 霧 に は もともと →
人 を 惑わす 特殊な 成分 が 含ま れて いた 。
私 は それ を ほんの 少し 利用 して →
術 式 に 組み込んだ だけ なんだ 。
それ だけ であれば 解け ない こと は ない だろう ?
≪ ああ しかし この 術 の 厄介な ところ は →
かかった 者 の 持つ 迷い が 霧 を 生み →
濃く して いる と いう こと だ 。
なに っ !
≪ 気づいた か ? この 竹やぶ は 人 を 迷わ せる 。
そこ で 術 に かかる と →
更 なる 迷い の 霧 に さまよう こと と なる 。
逆に いえば 迷う こと が ない 者 は →
術 に も かから ない と いう こと だ 。
俺 が … 迷って る だ と ?
(( おお ! 兄ちゃん みて え に 夢 を 叶える よ 。
ヒナタ が 結婚 すりゃ 今 まで どおり →
俺 たち が 一緒に 活動 する こと は なく な っち まう だ ろ ?
あなた たち が ヒナタ の い ない ところ で →
盛り上がる なんて 不思議だ けど →
きっと すぐに 慣れる わ ね ))
そういう こと か …。
ヒナタ が 結婚 し 八 班 が なくなる こと で →
忍 と して どう 生きる べき か →
俺 は わから なく なって いた 。
八 班 の 仲間 たち で ずっと 過ごし 続ける こと が →
俺 の 夢 だった んだ 。
そう か … 俺 は 迷って いた の か 。
≪ キミ も 私 と 同じだ 。
私 も 人生 と いう 名 の 道 に 迷って いる 。
しかし どう だ !?
ここ に は 迷い は あれ ど 苦しみ は ない 。
私 は 今 を 生きて いる んだ !
キミ の 仲間 たち も わかって くれて いる 。
キミ は 迷って いい んだ 。
迷う こと は キミ の 責任 で は ない !
キバ … ヒナタ …。
前 に 進む 必要 など ない 。
すべて を 捨てて ここ で ずっと 迷って いれば いい 。
キミ さえ よければ 私 たち と 一緒に …。
(( さ ぁ 来い よ ! シノ …))
(( 八 班 最後 の 任務 だ 。 いく ぜ お前 ら !))
( シノ ) 違う …。
俺 が 求めて いる の は … 違う 。
なに !?
俺 が 求めて いる の は …。
俺 が 求めて いる の は →
前 へ と 進む 仲間 と ともに いる こと だ 。
俺 に 足並み を 揃える やつで は ない 。
俺 は こんな 所 で →
立ち止まって いる わけに は いか ない 。
急いで 里 に 帰ら なければ なら ない 。
なぜなら 大切な 友 の 結婚 式 に →
出席 し なければ なら ない から だ !
この 霧 から 出 られる と 思って いる の か !?
お前 は 人生 に 迷って いる と いう のに …。
あぁ あいつ ら が 安心 して 己 の 道 に 進める ため に も →
俺 は 俺 の 道 を 必ず 探す 。
その こと に もう 迷い は ない !
入り口 …。
いや 出口 だ 。
≪ キミ に は 道 祖 神 の 先 に 道 が 見えた の か 。
そう か 。 早く 行く と いい 。 また 道 を 失わ ない うち に …。
待て ! お前 は 今 を 生きて いる と 言った 。
だが 本当に そう な の か ? ≪ なに ?
( シノ ) 過去 を 引きずり →
未来 を 見 ない ように して いる 者 が →
本当に 今 を 生きて いる と 言える のだろう か ?
俺 は 知っている …。
はるか 遠い 目標 の ため に →
今 この 一瞬 を 生き抜こう と して いる や つら を 。
あいつ ら こそ が 今 を 生きて いる 者 だ 。
俺 は そう 思う 。
意外だった よ 。
物静かな 男 と 思って いた が →
ずいぶん と 熱い 内面 を 持って いる ようだ な 。
教師 に 説教 さ れた 気分 だ 。
何 を 言う …。
行く が いい 。 私 も いずれ キミ と 同じ ように …。
どこ 行って た んだ よ シノ ! 突然 い なく なり や が って …。
ワン ! すまなかった 。
しかし こいつ は 手 に 入れた ぞ 。
お ぉっ ! お前 いつの間に !?
てっきり 迷って た の か と 思った ぜ 。
あぁ 迷って いた 。
しかし 今 は 晴れた 。 なぜなら …。
とにかく ! これ 持って 帰る ぞ 赤 丸 。
ワン !
( シノ ) それ で あの 子 は いい の か ?
は ぁ !? だ から な んで また その 話 に なる んだ よ ?
すまない 。 った く …。
文通 から なら あり かも な 。
( シノ ) 文通 か … お前 らしく ない な 。
( キバ ) えっ !? なんで だ よ ? 文通 だ ぞ ! いい だ ろ ?
なぁ ? 赤 丸 ! ク ー ン …。
赤 丸 ! お前 まで !!
( 大 蛇 丸 ) ヒェ ー ッ ! また 虫 が 出た !!
や っぱ すごい って !
私 も 蟲 使い 目指して みよう か な !
あぁ … 俺 も 早く 一 歩 踏み出さ ない と →
火影 に なれ ねえ な 。 違う ぞ 少年 。
お前 は すでに 踏み出して いる 。 えっ ?
なぜなら …。
目標 を 言葉 に する 。 それ こそ が 夢 へ の 第 一 歩 だ から だ 。
そ っか ! ありがとう な 兄ちゃん 。
行く ぞ !
ツクネ あんた も 来 な よ ! おう !
(3 人 ) アハハハハ !
イルカ 先生 。
あの 悪 ガキ ども を こんなに 手懐ける なんて …。
教師 に 向いて る んじゃ ない か ?
教師 ?
俺 たち だって いつ の 時代 も →
ヤンチャ な 連中 を 相手 に する の は 難しい 。
たいした もん だ よ 。
俺 に は そう 難しい こと じゃ あり ませ ん 。
なぜなら …。
俺 の 周り に は いつも 問題 児 が い ました から 。