三 姉妹 探偵 団 01 chapter 04 (2)
みっ|しまい|たんてい|だん|
Three Sisters Detective Agency 01 chapter 04 (2)
止まる 。
とまる
Stop.
相手 も 止まる 。
あいて||とまる
The other party also stops.
また 歩く 。
|あるく
相手 も 歩く 。
あいて||あるく
夕 里子 の 心臓 が 早鐘 の ように 鳴り 出した 。
ゆう|さとご||しんぞう||はやがね|||なり|だした
Yuriko's heart rang like a bell.
足 を 早める 。
あし||はやめる
Take your feet fast.
だが 、 一向に 背後 の 足音 は 、 離れ ない 。
|いっこうに|はいご||あしおと||はなれ|
However, the footsteps in the back do not go away.
振り向いて 見る 気 は し なかった 。
ふりむいて|みる|き|||
I did not feel like looking back.
いつの間にか 、 住宅 密集 地 を 外れて 、 どこ か 工場 の 裏手 らしい 道 へ 出て しまった 。
いつのまにか|じゅうたく|みっしゅう|ち||はずれて|||こうじょう||うらて||どう||でて|
After some time, I went out of the residential area and went out to a path that seems to be behind the factory.
左側 は 長い のっぺり した 塀 が 続く 。
ひだりがわ||ながい|||へい||つづく
On the left side is a long, long-lasting brow.
右手 は 私鉄 の 線路 。
みぎて||してつ||せんろ
The right hand is a private railway track.
最悪の 場所 じゃ ない の !
さいあくの|ばしょ|||
It 's not the worst place!
全く もう 、 馬鹿 !
まったく||ばか
It 's already a fool!
救い 難い 馬鹿 !
すくい|かたい|ばか
It 's hard to save, fool!
夕 里子 は 、 線路 へ 目 を やった 。
ゆう|さとご||せんろ||め||
Yuuriko looked at the track.
別に 、 金網 も 何も ない 。
べつに|かなあみ||なにも|
Apart from that, there is no wire mesh either.
少し 道 から 高く なって いる が 、 線路 へ 入る の は 簡単だった 。
すこし|どう||たかく||||せんろ||はいる|||かんたんだった
It was a bit high from the road, but getting into the track was easy.
向 う 側 に は アパート など が 立ち 並んで いる 。
むかい||がわ|||あぱーと|||たち|ならんで|
On the other side there are apartments and so on.
── 線路 を 越え て向う へ 渡って しまえば ?
せんろ||こえ|てむかう||わたって|
-Do you go beyond the track to the road?
しかし 、 当然 、 尾 け て 来る 方 も 線路 を 渡る の は 容易である 。
|とうぜん|お|||くる|かた||せんろ||わたる|||よういである
But, of course, it is easy to cross the track if you come to the tail.
電車 の 音 が した 。
でんしゃ||おと||
I heard the sound of a train.
少し 先 で 、 カーブ して いる ので 、 姿 は まだ 見え ない 。
すこし|さき||かーぶ||||すがた|||みえ|
Because I am curving a little further, I can not see her figure yet.
警笛 が 何度 か 鳴った 。
けいてき||なんど||なった
The horn rang several times.
見通し が 悪い のである 。
みとおし||わるい|
The prospect is bad.
あの 電車 が 来る 直前 に 線路 を 横切ったら ?
|でんしゃ||くる|ちょくぜん||せんろ||よこぎったら
How about crossing the track just before that train comes?
尾行 して いる 人間 は 、 ちょっと 面食らう だろう 。
びこう|||にんげん|||めんくらう|
ほんの 二 、 三 秒 でも ためらえば 、 もう 電車 が 二 人 の 間 を 遮って くれる 。
|ふた|みっ|びょう||||でんしゃ||ふた|じん||あいだ||さえぎって|
The train will shut off between the two for just a few seconds.
電車 が 通り過ぎる 間 に 、 走って 逃げれば 、 もう 追って は 来 られ まい 。
でんしゃ||とおりすぎる|あいだ||はしって|にげれば||おって||らい||
If you run and escape while the train passes, you will not be able to come later.
いささか の 危険 は ある 。
||きけん||
There is some danger.
しかし 、 線路 を 駆け抜ける なんて 、 アッという間 だ 。
|せんろ||かけぬける||あっというま|
However, it is a while to run through the track.
よし 、 やって やれ 、 と 決心 した 。
||||けっしん|
I decided that I could do it.
電車 が 近付いて 来る 。
でんしゃ||ちかづいて|くる
The train is approaching.
夕 里子 は 足 を 止める と 、 編 上 靴 の 紐 を 結び 直そう と する ように 、 かがみ 込んだ 。
ゆう|さとご||あし||とどめる||へん|うえ|くつ||ひも||むすび|なおそう|||||こんだ
When Yuuriko stops her legs, she bends in a direction so as to try to re-tie the straps of the knitting shoes.
電車 が レール を 鳴らす 音 が 腹 の 底 に 響いて 来た 。
でんしゃ||れーる||ならす|おと||はら||そこ||ひびいて|きた
The sound of the train ringing at the bottom of my belly.
今 だ !
いま|
夕 里子 は 飛び上る ように 立って 、 線路 へ 向 って 駆け上った 。
ゆう|さとご||とびあがる||たって|せんろ||むかい||かけあがった
Yuuriko stood up to fly up and ran up to the track.
手前 の 線路 を 飛び越え 、 向 う の 線路 を ── 次の 瞬間 、 夕 里子 は 見え ない 手 に 足首 を つかまえ られた ように 、 前 のめり に 倒れた 。
てまえ||せんろ||とびこえ|むかい|||せんろ||つぎの|しゅんかん|ゆう|さとご||みえ||て||あしくび|||||ぜん|||たおれた
Jumping over the front of the track, going to the next track-Yutoriko fell to the front, like having grabbed her ankle with an invisible hand.
いやというほど 額 を 打つ 。
|がく||うつ
I swear my forehead.
起き上って 、 足 を 見る 。
おきあがって|あし||みる
Get up and look at your feet.
靴 の かかと が 、 枕木 の 割れ目 に 挟まって いる 。
くつ||||まくらぎ||われめ||はさまって|
The heel of the shoe is caught in the split of the sleeper.
電車 は この 線路 を やって 来る のだ 。
でんしゃ|||せんろ|||くる|
The train is coming on this track.
夕 里子 は 必死で 足 を 引 張った 。
ゆう|さとご||ひっしで|あし||ひ|はった
Yuriko was desperate and pulled out.
靴 を 脱ぐ に は 、 この ややこしい 紐 を 解か ねば なら ない 。
くつ||ぬぐ|||||ひも||とか|||
To take off your shoes, you have to untie this confusing string.
ゴーッ と いう 轟音 が 、 まるで 大波 の ように のしかかって 来る 。
|||ごうおん|||おおなみ||||くる
The roar of a roar comes as if it were a big wave.
「 エイッ !
"Hi!
力 を こめて 引 張る が 、 靴 は びくとも し ない 。
ちから|||ひ|はる||くつ||||
While pulling with tension, shoes do not bend.
このまま じゃ 、 ひき 殺さ れる !
|||ころさ|
If this is done, it will be killed!
その とき 、 誰 か の 腕 が 、 夕 里子 を かかえ 上げた 。
||だれ|||うで||ゆう|さとご|||あげた
At that time, someone's arm held up Yuuriko.
凄い 力 で 、 バリッ と いう 音 と 共に 、 靴 の かかと が もぎ取ら れた 。
すごい|ちから|||||おと||ともに|くつ||||もぎとら|
The heels of the shoes were stripped off with a sorrowful force, with a buzz.
次の 瞬間 に は 、 夕 里子 は 、 反対 側 の 斜面 に 投げ出さ れて いた 。
つぎの|しゅんかん|||ゆう|さとご||はんたい|がわ||しゃめん||なげださ||
At the next moment, Yuuriko was thrown out on the other side of the slope.
二 、 三 回転 して 、 やっと 止まった と 思う と 、 何 か が ドサッ と 上 に かぶさって 来る 。
ふた|みっ|かいてん|||とまった||おもう||なん|||||うえ|||くる
I think that it stopped for a couple of turns, then something will hang over it.
電車 が 頭上 を 通って 行く 。
でんしゃ||ずじょう||かよって|いく
A train goes over the head.
── 助かった のだ !
たすかった|
助 It was saved!
電車 が 通り過ぎて しまう まで 、 夕 里子 は 喘ぎ喘ぎ 、 頭 を かかえて いた 。
でんしゃ||とおりすぎて|||ゆう|さとご||あえぎあえぎ|あたま|||
Yuuriko was pantinging and holding her head until the train passed by.
何だか 電車 が 自分 の 上 に 落 っこ ち て 来 そうな 気 が した のだ 。
なんだか|でんしゃ||じぶん||うえ||おと||||らい|そう な|き|||
I felt that the train was about to fall on top of me.
轟音 が 、 遠のく 。
ごうおん||とおのく
Stuttering is far away.
やっと 、 夕 里子 は 顔 を 上げる 。
|ゆう|さとご||かお||あげる
Finally, Yuuriko raises her face.
いきなり 、 頰 を ひっぱ たか れた 。
Suddenly, I was pulled up.
「 何て こと を する んだ !
なんて||||
"What are you doing?
夕 里子 は 、 面食らって 、
ゆう|さとご||めんくらって
「 あなた は ……」
ひっぱ たかれ た 痛み も 忘れて いた 。
|||いたみ||わすれて|
I also forgot the tired pain.
── あの 若い 刑事 、 国友 だった 。
|わかい|けいじ|くにとも|
That young detective was a good friend.
「 当り前でしょ !
あたりまえでしょ
夕 里子 は かみつき そうな 声 を 出した 。
ゆう|さとご|||そう な|こえ||だした
Yuriko made a voice that seemed to bite.
「 あなた が 後 を 尾 け て 来る から よ !
||あと||お|||くる||
"Because you will come after you!
「 しかし ── 君 か どう か 、 はっきり 分 ら なかった んだ 。
|きみ|||||ぶん|||
"But ─ ─ I was not sure if you were you.
一 度 ぐらい 振り向いて くれりゃ よかった のに 」
ひと|たび||ふりむいて|||
You should have turned around once, "
「 無 茶 言わ ないで よ 。
む|ちゃ|いわ||
"Don't say in vain.
どんな 悪党 かも しれ ない のに 。
|あくとう||||
Even though there might be any bad party.
顔合わせ たら 、 終り じゃ ない の 」
かおあわせ||おわり|||
If we meet, it is not over. "
夕 里子 は プーッ と ふくれて いた 。
ゆう|さとご|||||
Yuuriko was popping up.
「 まあ …… 早とちり は 悪かった けど 、 君 も あんな 無 茶 を する から ……」
|はやとちり||わるかった||きみ|||む|ちゃ|||
"Well ... Hayato was bad, but you also do such a tease ..."
国友 と して は 、 公平に 言って 、 夕 里子 の 命 を 助けて やった のだ から 、 本当 は 感謝 さ れて 然 る べきである が 、 そこ が 女の子 を 間違えて ひっぱ たいた と いう 弱 味 で 、 総 て 帳消し に さ れて しまって いる のである 。
くにとも||||こうへいに|いって|ゆう|さとご||いのち||たすけて||||ほんとう||かんしゃ|||ぜん||||||おんなのこ||まちがえて|||||じゃく|あじ||そう||ちょうけし||||||
As a good friend, I should say fairly that I should be grateful because I saved Yuuriko 's life, but I really should be grateful, but there is a weak feeling that he misled a girl and took it off And all of them have been written off.
「 それ に この 靴 …… 友だち の 借り物 な の よ 。
|||くつ|ともだち||かりもの|||
"And it 's this shoe ... borrowed by my friends.
どう する の ?
と 、 グスン 、 と 鼻 を すすれば 、
|||はな||
If you squeeze your nose,
「 分 った !
ぶん|
弁償 する 。
べんしょう|
Reimburse.
新しい の を 買う から 。
あたらしい|||かう|
Because I buy new ones.
泣か ないで くれよ 、 頼む から 」
なか|||たのむ|
Don't cry, I'll ask. "
と 、 靴 まで 買わさ れる は めに なった 。
|くつ||かわさ||||
I got used to buying shoes.
── 靴 は 新品 、 食堂 で 昼 を 食べ 、 全部 国友 に 払わ せて 、 やっと 夕 里子 は ご機嫌 が 直った 。
くつ||しんぴん|しょくどう||ひる||たべ|ぜんぶ|くにとも||はらわ|||ゆう|さとご||ごきげん||なおった
靴 New shoes, I ate lunch in the cafeteria and let all my friends pay, and finally Yuriko was in good shape.
「 額 の 傷 は 目立た ない ?
がく||きず||めだた|
"Is the wound on the forehead unnoticeable?
と 、 それ でも あてつけ がま しく 訊 いて やる 。
||||||じん||
And, even then, I will ask him for guilt.
「 う 、 うん …… 目立た ない よ 」
||めだた||
"Well, yeah ... I don't stand out."
「 女 は 顔 が 命 だ もの ね 。
おんな||かお||いのち|||
"Women have a life on their faces.
傷つけ られたら 、 お 嫁 に も 行け なく なる し ……」
きずつけ|||よめ|||いけ|||
If I get hurt, I will not be able to go to my bride ... "
と 、 キズテープ の 上 から さすって 、「 そう なったら 、 国友 さん 、 責任 取って くれる ?
|||うえ|||||くにとも||せきにん|とって|
He said from the top of the scratch tape, "If so, Mr.Kotome, can you take responsibility?
「 君 !
きみ
「 冗談 、 冗談 」
じょうだん|じょうだん
と 、 夕 里子 は 笑った 。
|ゆう|さとご||わらった
「── どうも 、 命 を 助けて いただいて 」
|いのち||たすけて|
"── Thank you for your help of life"
「 いやいや ……」
すっかり 、 国友 の 方 は 申し訳ない 気分 に させ られて いる のである 。
|くにとも||かた||もうしわけない|きぶん||さ せ|||
I'm totally, the people of Kunito are being sorry.
何とも 割 の 合わ ない 話 だ 。
なんとも|わり||あわ||はなし|
It is a story that does not fit well.
「 じゃ 、 君 は 、 水口 淳子 の 家 を 捜して た の ?
|きみ||みずぐち|あつこ||いえ||さがして||
"Well then, were you looking for the house of Mizuguchi Reiko?
「 ええ 。
国友 さん は どうして あんな 所 を ウロ ついて た の ?
くにとも|||||しょ|||||
Why was Mr.Kotome following about that place?
「 うろつく は ひどい なあ 。
"It is awful.
僕 も 水口 淳子 の 家 へ 行く 途中 だった んだ よ 」
ぼく||みずぐち|あつこ||いえ||いく|とちゅう|||
I was on my way to the house of Ms. Reiko Mizuguchi.
「 じゃ 、 やっぱり あの 辺 で 良かった の ね 」
|||ほとり||よかった||
"Well, after all I was good on that side"
「 ちょっと 入り組んで て 、 分 り にくい 所 な んだ 。
|いりくんで||ぶん|||しょ||
"It's a bit confusing and hard to find.
連れて 行って あげる よ 。
つれて|おこなって||
I'll take you there.
しかし ……」
「 何 か ?
なん|
「 君 の こと を 、 あの 父親 が 歓迎 する と は 思え ない よ 。
きみ|||||ちちおや||かんげい||||おもえ||
"I do not think that father welcomes you.
やめ といたら ?
What if I stop?
「 パパ が 人殺し に さ れて る の よ 。
ぱぱ||ひとごろし||||||
"Daddy is being killed.
パパ の 気持 を 考えたら 、 そんな こと 平気 !
ぱぱ||きもち||かんがえたら|||へいき
If you think about the feeling of dad, that kind of thing!
と 、 夕 里子 は 強い 口調 で 言い切った 。
|ゆう|さとご||つよい|くちょう||いいきった
And, Yuuriko said in a strong tone.
国友 は 、 しばらく 夕 里子 を 眺めて いた が 、
くにとも|||ゆう|さとご||ながめて||
Kunitomo watched Yuuriko for a while,
「 君 は 強い 子 だ なあ 」
きみ||つよい|こ||
"You are a strong boy"
と 、 静かに 言った 。
|しずかに|いった
And said quietly.
夕 里子 も ── 多少 ── 恥じ入った 。
ゆう|さとご||たしょう|はじいった
Yuriko also 多少 somewhat 多少 got embarrassed.
「 ごめんなさい 。
あなた に どうこう 言って も 仕方ない のに ね 。
|||いって||しかたない||
Whatever you say to me you can not help it.
── そう だ 、 刑事 さん 」
||けいじ|
そ う Yes, detective.
「 急に 優しく なる と 気持 悪い ね 」
きゅうに|やさしく|||きもち|わるい|
"I feel bad when it gets suddenly gentle"
「 まあ 、 失礼 ね 」
|しつれい|
"Well, excuse me,"
と 、 夕 里子 は 笑った 。
|ゆう|さとご||わらった
「 お 願い が ある の 。
|ねがい|||
"I have a wish.
筆 蹟 を 調べて もらえ ない かしら ?
ふで|あと||しらべて|||
I wonder if you can check the brushstrokes?
「 筆 蹟 ?
ふで|あと
"A brush?
誰 の ?
だれ|
夕 里子 は 、 二 枚 の 伝票 を 取り出して 、 国友 に 事情 を 説明 した 。
ゆう|さとご||ふた|まい||でんぴょう||とりだして|くにとも||じじょう||せつめい|
Yuuriko took out the two slips and explained the circumstances to Kotoumi.
「── へえ 、 君 も ずいぶん 頑張って る んだ ねえ 」
|きみ|||がんばって|||
"-Hey, you're doing a very good job too."
「 そう です よ 。
警察 が やって くれ ない んだ もの 」
けいさつ||||||
The police will not do it. "
国友 は 笑い 出した 。
くにとも||わらい|だした
His friend came out laughing.
「 分 った 。
ぶん|
それ じゃ 調べて おく よ 。
||しらべて||
Then I'll check it out.
でも 、 親分 に は 内緒 だ よ 」
|おやぶん|||ないしょ||
But it's a secret to my parents.
「 親分 って ?
おやぶん|
"What about your parents?
「 あ 、 三崎 さん の こと さ 」
|みさき||||
"Oh, Mr.Misaki-san"
もう 一 人 の 年長の 方 の 刑事 だ 。
|ひと|じん||ねんちょうの|かた||けいじ|
It is another detective of an older person.
「 やっぱり 、 パパ が 犯人 って ことに なって る んでしょ ?
|ぱぱ||はんにん|||||
"After all, dad is supposed to be the culprit, right?
「 そう 。
── 姿 を 消し ち まった の が 決定 的だった な 」
すがた||けし|||||けってい|てきだった|
── It was decisive that I disappeared. "
国友 は 伝票 を 内 ポケット へ し まい込む と 、
くにとも||でんぴょう||うち|ぽけっと|||まいこむ|
When Kumitomo pulls the slip into the inner pocket,
「 ともかく 、 これ は 調べて みる 。
|||しらべて|
"Anyway, I will investigate this.
結果 次第 じゃ 、 捜査 方針 も 変って 来る かも しれ ない もの ね 」
けっか|しだい||そうさ|ほうしん||かわって|くる|||||
Depending on the result, the investigation policy may change as well. "
国友 の 言葉 は 、 夕 里子 を 多少 元気付けて くれた 。
くにとも||ことば||ゆう|さとご||たしょう|げんきづけて|
His friend's words cheered Yuuriko a little.
「 さて 、 出かける か ね 、 豆 探偵 君 」
|でかける|||まめ|たんてい|きみ
"Well, do you go out, bean detective you?"
と 国友 は 立ち上った 。
|くにとも||たちのぼった