秒速5センチメートル
びょうそく|
5 Centimeters per second
5 centímetros por segundo
約束 やくそく の 時間 じかん を 過 す ぎ て
やくそく|||じかん|||か|||
Too much time to promise
今頃 いまごろ アカリ は きっと 不安 ふあん に なり 始 はじ め て いる と 思 おも う
いまごろ|||||ふあん||||はじめ||||||おも||
...so I had the feeling that Akari was beginning to worry.
あの 日 ひ ... あの 電話 でんわ の 日 ひ ー
|ひ|||でんわ|||ひ||-
On that day...
僕 ぼく より も ずっと 大 おお きな 不安 ふあん を 抱 かか えて いる はずの アカリ に 対 たい して
ぼく|||||だい|||ふあん|||いだ|||||||たい||
...Akari must've been so much more jittery and upset than me, yet I couldn't find the words to console her.
優 や さ しい 言葉 ことば を かける こと の でき なかった 自分 じぶん が
すぐる||||ことば||||||||じぶん||
ひどく 恥 は ず か しかった
|はじ||||
I felt so ashamed of myself.
あおげば 尊 とうと し ...
|とうと||
じゃあ
Then I guess after today... this is goodbye. As we look back, we thank our teachers for all they've done.
今日 きょう で ショナラ だ ね
きょう|||||
アカリ から の 最初 さいしょ の 手紙 てがみ が 届 とど いた の は それ から 半年 はんとし 後 ご
|||さいしょ|||てがみ|||とどけ|||||||はんとし||あと|
I received the first letter from Akari half a year later...
中 1 ちゅうい ち の 夏 なつ だった
なか||||なつ||
...during the summer of my first year of middle school.
彼女 かのじょ から の 文面 ぶんめん は すべて 覚 お ぼ えた
かのじょ||||ぶんめん||||あきら|||
I remember every last word of it.
約束 やくそく の 今日 きょう まで 2 週間 しゅうかん かけて
やくそく|||きょう|||しゅうかん||
Over the two weeks before the day we were to meet...
僕 ぼく は アカリ に 渡 わた す ため の 手紙 てがみ を 書 か いた
ぼく|||||と|||||てがみ|||しょ||
...I spent my time writing a letter I would give her.
アカリ に 伝 つた え なければ いけない こと 聞 き いて 欲 ほ しい こと が
||つたい||||||き|||よく||||
It was filled with all the things I had to tell her.
本当 ほんとう に 僕 ぼく に は たくさん あった
ほんとう|||ぼく|||||
There were so many.
大変 たいへん お 待 ま たせ いたし ました まもなく 宇都宮 うつ のみや 行 い き 発車 はっしゃ いたし ます
たいへん|||ま||||||うつのみや|||ぎょう|||はっしゃ|||
We apologize terribly for the wait.
小山 こや ま 小山 こや ま
こやま|||こやま||
東北 新幹線 とうほく しんかんせん ご 利用 りよう の 方 ほう は お 乗 の り 換 か え です
とうほく|しんかんせん||||りよう|||かた||||じょう|||かん|||
東北 新幹線 とうほく しんかんせん 下 くだ り 盛岡 もり おか 方面 ほうめん お 乗 の り 換 か え の 方 ほう は 1 番 線 ばんせん
とうほく|しんかんせん|||した|||もりおか|||ほうめん|||じょう|||かん||||かた|||ばん|せん|
Those passengers transferring to the down-train, the Tohoku Bullet Train towards Morioka, please transfer to Line 1.
上 のぼ り 東京 とう きょう 方面 ほうめん お 乗 の り 換 か え の 方 ほう は 5 番 線 ばんせん へ お まわり 下 くだ さい
うえ|||とうきょう|||ほうめん|||じょう|||かん||||かた|||ばん|せん|||||した||
Those passengers transferring to the up-train towards Tokyo, please transfer to Line 5.
お 客 様 きゃく さま にお 知 し ら せ いたし ます
|きゃく|さま||||ち|||||
All passengers, your attention please. Those passengers transferring to the Mito Line-
ただいま 両 毛 線 りょう もうせん は 雪 ゆき の ため 大幅 おおはば な 遅 おく れ を もって 運転 うんてん して おり ます
|りょう|け|せん||||ゆき||||おおはば|||おそ|||||うんてん||||
Due to snowy weather conditions, the Ryomo Line is currently experiencing a serious delay.
お 客 様 きゃく さま に は 大変 たいへん ご 迷惑 めいわく を お かけ いたして おり ます
|きゃく|さま|||||たいへん|||めいわく|||||||
We apologize for the terrible inconvenience.
列車 れっしゃ 到着 とうちゃく まで 今 いま しばらく お 待 ま ち 下 くだ さい
れっしゃ||とうちゃく|||いま||||ま|||した||
とにかく
Either way... The next up-train headed for--
アカリ の 待 ま つ 駅 えき に 向 む かう しか なかった
||ま|||えき|||むかい||||
...I had no choice but to keep going towards the station where Akari was waiting.
8 番 線 ばんせん 足利 あしか が . 前橋 まえば し 方面 ほうめん 高崎 たか さ き 行 い き 上 のぼ り 電車 でんしゃ が 参 まい り ます
ばん|せん||あしきき|||まえばし|||ほうめん||たかさき||||ぎょう|||うえ|||でんしゃ|||さん|||
白線 はくせん の 内側 うちがわ に 下 さ が って ...
はくせん|||うちがわ|||した|||
Please stand behind the white line--
お 客 様 きゃく さま に ご 案内 あんない いたし ます
|きゃく|さま|||||あんない|||
All passengers, your attention please.
ただいま 降雪 こうせつ に よる ダイヤ の 乱 みだ れ の ため 少々 しょうしょう 停車 ていしゃ いたし ます
|こうせつ||||だいや||らん|||||しょうしょう||ていしゃ|||
Due to the disrupted schedule from the heavy snowfall this train will be making a temporary stop.
お 急 いそ ぎ の ところ 大変 たいへん 恐縮 きょうしゅく ですが
|きゅう|||||たいへん||きょうしゅく||
We apologize terribly for this inconvenience in your busy day...
現在 げんざい の ところ 復旧 ふっきゅう の 目 処 めど は 立 た って おり ませ ん
げんざい||||ふっきゅう|||め|しょ|||た|||||
...but presently, we are unable to resume normal service.
繰 く り 返 かえ し ます
く|||かえ|||
ただいま 降雪 こうせつ に よる ダイヤ の 乱 みだ れ の ため 少々 しょうしょう 停車 ていしゃ いたし ます
|こうせつ||||だいや||らん|||||しょうしょう||ていしゃ|||
お 急 いそ ぎ の ところ 大変 たいへん 恐縮 きょうしゅく ですが
|きゅう|||||たいへん||きょうしゅく||
現在 げんざい の ところ 復旧 ふっきゅう の 目 処 めど は 立 た って おり ませ ん
げんざい||||ふっきゅう|||め|しょ|||た|||||
タカキ くん お 元気 げんき です か ?
|||げんき|||
"Dear Takaki-kun..."
部活 ぶかつ で 朝 あさ が 早 はや い ので この 手紙 てがみ は 電車 でんしゃ で 書 か いて い ます
ぶかつ|||あさ|||はや|||||てがみ|||でんしゃ|||しょ||||
"I'm actually writing this letter on the train because practice has been starting really early lately."
手紙 てがみ から 想像 そうぞう する アカリ は なぜ か いつも 1 人 にん だった
てがみ|||そうぞう||||||||じん||
Every time I tried to picture Akari from her letters...
電車 でんしゃ は それ から 結局 けっきょく ー
でんしゃ|||||けっきょく||-
In the end, the train remained stopped in the barren wilderness for two hours.
2 時間 じかん も 何 なに も ない 荒野 あら の に 停 とま まり 続 つづ けた
じかん|||なん||||こうや||||てい|||つづ||
たった 1 分 ふん が ものすごく 長 な が く 感 かん じら れ
|ぶん||||ちょう||||かん|||
Each minute felt like an eternity.
時間 じかん は はっきり と した 悪意 あくい を もって
じかん||||||あくい|||
With clear malice towards me...
僕 ぼく は 上 うえ を ゆっくり と 流 な が れて いった
ぼく|||うえ|||||りゅう||||
...time continued to drift slowly forwards around me.
僕 ぼく は きつく 歯 は を くいしばり
ぼく||||は|||
I clenched my teeth tightly together...
ただ とにかく 泣 な か ない ように 耐 た えて いる しか なかった
||なき|||||たい|||||
...and could do nothing but endure the pain and hold back my tears.
アカリ ...
Akari....
どうか ... もう ...
Please tell me...
家 いえ に ...
いえ||
帰 かえ って いて くれれば いい のに ...
かえ||||||
...returned home.
3 番 線 ばんせん 足利 あしか が . 前橋 まえば し 方面 ほうめん 高崎 たか さ き 行 い き 列車 れっしゃ 到着 とうちゃく いたし ます
ばん|せん||あしきき|||まえばし|||ほうめん||たかさき||||ぎょう|||れっしゃ||とうちゃく|||
Line 3 towards Takasaki, passing Ashikaga and Maebashi on the way has just arrived.
この 電車 でんしゃ は 雪 ゆき に ため しばらく 停車 ていしゃ し ます
|でんしゃ|||ゆき|||||ていしゃ|||
Due to the snowy weather conditions, this train will be making a temporary stop.
ハァッ
ウッ ...
アカリ
Akari....
おいしい
It tastes good.
そう ? 普通 ふつう の ほうじ 茶 ちゃ だ よ
|ふつう||||ちゃ|||
Really?
ほうじ 茶 ちゃ ? 初 はじ め て 飲 の んだ
|ちゃ||はつ||||いん||
Roasted tea?
ウソ ぜったい 飲 の んだ こと ある よ !
うそ||いん|||||
You're kidding. I'm sure you've had it before.
そう かな ?
You think?
そう だ よ !
You must have.
それ から これ ... 私 わたし が 作 つく った から 味 あじ の 保証 ほしょう は ない んだ けど
|||わたくし|||さく||||あじ|||ほしょう|||||
And... since I made this, I can't really guarantee how good it'll taste, but...
よかったら 食 た べ て
|しょく|||
If you'd like, please have some.
ありがとう
Thanks!
お腹 なか すいて た んだ すごく
おなか|||||
I was really hungry.
どうか な ?
How is it?
今 いま まで 食 た べ たも の の 中 なか で 一 番 いちばん おいしい
いま|||しょく||||||なか|||ひと|ばん||
It's the most delicious rice ball I've ever had.
大袈裟 おおげさ だ なぁ
おおげさ|||
You're exaggerating!
ホントだ よ
ほんとだ|
It really is!
きっと お腹 なか が すいて たから よ
|おなか|||||
It's probably just because you're hungry.
すう かな
You think so?
そう よ 予 予 5 占 うらない
||あらかじめ|あらかじめ|うらな|
It must be.
私 わたし も 食 た べ よっ と
わたくし|||しょく||||
I think I'll have a bite, too.
引越 ひっこ し もう すぐだ よ ね
ひっこし||||||
So... you're moving soon, right?
うん 来週 らいしゅう
|らいしゅう|
Yeah. Next week.
鹿児島 かご しま か ぁ
かごしま||||
Kagoshima, huh?
遠 とお いんだ
とお||
It's pretty far away.
うん
Yeah...
栃木 と ちぎ も 遠 とお かった けど ね
とちぎ||||とお||||
Though this trip to Tochigi was pretty far, too.
ふ ふ 帰 かえ れ なく なっちゃ った もん ね
||かえ|||||||
そろそろ 閉 し め ますよ もう 電車 でんしゃ も ない で すし
|しま|||||でんしゃ|||||
We'll be closing soon. There aren't any more trains coming or going.
ハイ
はい
ほん な 雪 ゆき ですから お 気 き を つけて
||ゆき||||き|||
Yes, sir.
ハイ !
はい
Yes, sir.
見 み える ? あの 樹 き
み||||き|
Can you see the tree way out there?
手紙 てがみ の 樹 き ?
てがみ|||き|
Is that the tree from your letters?
うん 桜 さくら の 樹 き
|さくら|||き|
Yeah. It's a cherry tree.
ねえ
So...
まるで ... 雪 ゆき みたいじゃ ない ?
|ゆき|||
そう だ ね
It sure does.
その 瞬間 しゅんかん ー
|しゅんかん||-
In that moment...
永遠 えいえん とか 心 こころ とか 魂 たましい と か いう もの が どこ に ある の か
えいえん||と か|こころ||と か|たましい|||||||||||
...I felt like I knew where eternity, our hearts and ours souls all lay.
分 わ かった 気 き が した
ぶん|||き|||
13 年間 ねんかん 生 い きて きた こと の 全 すべ て を 分 わ かちあえ たように 僕 ぼく は 思 おも い
ねんかん||せい||||||ぜん||||ぶん||||ぼく|||おも||
I felt as though we had shared all the experiences of my 13 years.
それ から 次 つぎ の 瞬間 しゅんかん ー
||つぎ|||しゅんかん||-
And then... in the next moment...
たまらなく ...
...I was suddenly filled with an insufferable sadness.
悲 かな しく なった
ひ|||
アカリ の その 温 ぬく もり を その 魂 たましい を
|||ぬる|||||たましい||
Akari's warmth... and her soul...
どのように 扱 あつか えば いい の か どこ に 持 も って いけば いい の か
|あつか||||||||じ||||||
How could I take them in, and where could I bring them?
それ が 僕 ぼく に は 分 わ から なかった から だ
||ぼく||||ぶん|||||
I felt that sad because I didn't have those answers.
僕 ぼく たち は この先 さき も ずっと 一緒 いっしょ に いる こと は でき ない と
ぼく||||このさき||||いっしょ||||||||
I clearly knew that from that point on, we wouldn't be together forever.
はっきり と 分 わ かった
||ぶん||
僕 ぼく たち の 前 まえ に は いまだ 巨大 きょだい すぎる 人生 じんせい が
ぼく||||ぜん|||||きょだい|||じんせい||
The overwhelming weight of our lives to come...
茫漠 ぼうばく と した 時間 じかん が どう しよう も なく 横 よこ たわ って いた
ぼうばく||||じかん|||||||よこ||||
...and the uncertainty of time hung over us.
でも ー
|-
But... the creeping anxiety that had taken hold of me...
僕 ぼく を 捉 とら えた その 不安 ふあん は やがて ゆるやかに 溶 と け ていき
ぼく|||そく||||ふあん|||||と|||
あと に は アカリ の 柔 やわ ら かな 唇 くちびる だけ が 残 のこ って いた
|||||じゅう||||くちびる||||ざん|||
And all that remained would be the feeling of Akari's soft lips.
その 夜 よる ー
|よ||-
We spent that night in a shack by the side of a field.
僕 ぼく たち は 畑 はたけ の 脇 わき にあった 小 ちい さ な 納屋 なや で 過 す ご した
ぼく||||はたけ|||わき|||しょう||||なや|||か|||
古 ふる い 毛布 もうふ に くるまり 長 な が い 時間 じかん 話 はな し 続 つづ け て
ふる|||もうふ||||ちょう||||じかん||はなし|||つづ|||
Wrapping ourselves in an old blanket, we talked on and on...
いつ の 間 ま に か 眠 ねむ って いた
||あいだ||||ねむ|||
...until finally, we had fallen asleep, side by side.
朝 あさ 動 うご き 始 はじ め た 電車 でんしゃ に 乗 の って
あさ||どう|||はじめ||||でんしゃ|||じょう||
The next morning, as I boarded the train that had started its run again...
僕 ぼく は アカリ と 別 わか れた
ぼく|||||べつ||
...I parted with Akari..
あの ...
Umm... Takaki-kun...
タカキ くん ...
ん ...?
タカキ くん は ...
Takaki-kun...
きっと この先 さき も 大丈夫 だいじょうぶ だ と 思 おも う ぜったい !
|このさき|||だいじょうぶ||||おも|||
...I'm sure you'll be okay from now on.
ありがとう
Thank you.
アカリ も 元気 げんき で !
||げんき||
Akari, you be well, too!
手紙 てがみ 書 か く よ ! 電話 でんわ も !
てがみ||しょ||||でんわ||
I'll write you!
アカリ へ の 手紙 てがみ を なくして しまった こと を
|||てがみ||||||
I never told Akari that I'd lost the letter I wanted to give her.
僕 ぼく は アカリ に 言 い わ なかった
ぼく|||||げん|||
あの キス の 前 まえ と 後 のち と で は
|きす||ぜん|||あと||||
Because I felt that my world had completely changed after that kiss.
世界 せかい の 何 なに も かも が 変 か わって しまった ような 気 き が した から だ
せかい|||なん|||||へん|||||き|||||
彼女 かのじょ を 守 まも れる だけ の 力 ちから が 欲 ほ しい と 強 つよ く 思 おも った
かのじょ|||しゅ|||||ちから|||よく||||つよ|||おも||
All I wanted was the strength to protect her.
それ だけ を 考 かん が え ながら 僕 ぼく は いつまでも
|||こう|||||ぼく|||
With that thought in my mind, I continued to gaze out over the landscape beyond the window... forever.
窓 まど の 外 そと の 景色 けしき を 見 み 続 つづ け ていた
まど|||がい|||けしき|||み||つづ|||
カナエ 放課後 ほうかご も 行 い く の ?
|ほうかご|||ぎょう|||
Kanae, are you going to go after school, too?
うん お 姉 ねえ ちゃん は 平気 へいき ?
||あね||||へいき|
Yeah, are you okay with that, Onee-chan?
いい よ でも 勉強 べんきょう も ちゃんと や んな さ いよ
|||べんきょう|||||||
Fine by me. But be sure to get to your studies, too.
は ー い
|-|
Yeah.
ふう ... よし
おはよう
Morning.
おはよう 遠野 とおの くん 今朝 けさ も 早 はや いね
|とおの|||けさ|||はや||
Good morning, Tohno-kun.
澄 田 すみ た も 海 うみ 行 おこな って きた んだ ろ ?
きよし|た||||うみ||ぎょう|||||
You too, Sumida. You went to the beach again, right?
頑張 がんば る んだ ね
がんば||||
You're practicing hard.
そんなに でも ... へ へ へ
I wouldn't say that...
また ね ! 遠野 とおの くん
||とおの||
See you later, Tohno-kun.
いい か ぁ ? そろそろ 決 き め る 時期 じき だ ぞ
||||けっ||||じき|||
Got it? It's time to begin making your choices.
月曜 げつよう まで に 提出 ていしゅつ だから な
げつよう||||ていしゅつ|||
Be sure to turn it in by Monday, okay?
ご 家族 かぞく と よく 相談 そうだん して 書 か いて くる ように
|かぞく||||そうだん|||しょ||||
And remember to talk it over with your parents before.
佐々木 さ さき さん 東京 とう きょう の 大学 だいがく 行 い くみ たい よ
ささき||||とうきょう||||だいがく||ぎょう||||
さすが 私 わたし の 熊本 くま もと の 短大 たんだい かな ~
|わたくし|||くまもと||||たんだい||
カナエ は ?
What about you, Kanae?
え ? うーん ...
就職 しゅうしょく だ っけ ?
しゅうしょく|||
Will you get a job?
うーん ...
Umm...
あんた ホン と 何 なに も 考 かん が えて ない よ ね
|ほん||なん|||こう||||||
遠野 とおの くん の こと だけ ね
とおの||||||
The only thing on your mind is Tohno-kun, right?
あいつ ゼッタイ 東京 とう きょう に 彼女 かのじょ いる よ
||とうきょう||||かのじょ|||
He definitely left his girlfriend in Tokyo, I'm telling you.
そんな ぁ !
No way!
う っふ ふ ふ
まだ 上手 うま くい かない ?
|じょうず|||
Still not going well for you?
うん どう しちゃ った の かな ...
Yeah... what's gotten into me?
あんまり 悩 なや ま ない 方 ほう が いい よ その うちまた 乗 の れる わ よ
|なや||||かた|||||||じょう||||
It's better if you don't think about it too much. You'll be able to surf again in no time, I promise.
お 姉 ねえ ちゃん は 気楽 きらく で いい わ よ
|あね||||きらく|||||
It must be nice taking things so easy, Onee-chan.
なに 焦 あせ って ん の よ
|あせ|||||
What are you in such a rush for?
このまま じゃ 卒業 そつぎょう まで 言 い え ない じゃ ない
||そつぎょう|||げん|||||
At this rate, I won't be able to say it before graduation...
あり が と お 姉 ねえ ちゃん
||||あね||
Thanks, Onee-chan.
送 おく って くわ よ
おく||||
I can take you home, too...
う うん カブ で 帰 かえ る !
||かぶ||かえ||
Don't worry about it. I'll take my bike home.
あっ 澄 田 すみ た 今 こん 帰 かえ り ?
|きよし|た|||いま||かえ||
うん 遠野 とおの くん も ?
|とおの|||
Yeah.
ああ ...
Yeah.
一緒 いっしょ に 帰 かえ ら ない ?
いっしょ|||かえ|||
Wanna go home together?
もし 私 わたし に 犬 いぬ みたいな 尻尾 しっぽ が あったら
|わたくし|||いぬ|||しっぽ|||
もっと 嬉 うれ し さ を 隠 かく しき れ ず に ぶん ぶん と 振 ふ って しまった と 思 おも う
|き|||||かく|||||||||ふ|||||おも||
...I'm sure it'd be wagging back and forth right now, since I'd be unable to hide my happiness.
ああ 私 わたし は 犬 いぬ じゃ なくて 良 よ かった な ~ なんて ホッと し ながら 思 おも って
|わたくし|||いぬ||||よ|||||ほっと|||おも||
I was sort of relieved and thought to myself, "Thank goodness I'm not really a dog..."
そういう こと に 我 わが ながら バカだ なぁ と 呆 あき れて
|||われ|||ばかだ|||ぼけ||
それ でも
But even still, the trip home with Tohno-kun was bliss.
遠野 とおの くん と の 帰 かえ り 道 みち は 幸 し あわ せ だった
とおの|||||かえ|||どう|||こう||||
最初 さいしょ から 遠野 とおの くん は 他 た の 男 おとこ の 子 こ たち と は どこ か 少 す こ し 違 ち が って いた
さいしょ|||とおの||||た|||おとこ|||こ|||||||しょう||||ちが||||
Right from the start, Tohno-kun seemed a little different from the other boys.
遠野 とおの 貴樹 たかき です
とおの||たかき||
I'm Tohno Takaki.
親 おや の 仕事 しごと で 転校 てんこう に は 慣 な れて い ます が この 島 しま に は まだ 慣 な れて い ませ ん
おや|||しごと|||てんこう||||かん|||||||しま|||||かん|||||
I'm sorta used to transferring schools because of my parents' jobs...
よろしく お 願 ね が い し ます
||ねがい|||||
It's nice to meet you all.
中 ちゅう 2 の その 日 ひ の うち に 好 す き に なって 彼 かれ と 同 お な じ 高校 こう こう に 行 い き たくて
なか||||ひ|||||よしみ|||||かれ|||どう||||こうこう||||ぎょう|||
I fell in love at first sight on that day in the second year of middle school, and wanted to go to the same high school as him...
ものすごく 勉強 べんきょう を がんばって なんて か 合格 ごうかく して
|べんきょう||||||ごうかく||
...so I studied really hard, was somehow accepted...
それ でも まだ 遠野 とおの くん の 姿 すがた を 見 み る たび に もっと 好 す き に なって いって しまって
|||とおの||||すがた|||み||||||よしみ||||||
...and every single time I saw him, fell more and more in love with him.
それ が 怖 こわ く て 毎日 まいにち が 苦 くる しく て
||こわ||||まいにち|||く|||
But it's so scary, and everyday is painful.
でも 会 あ える たび に 幸 し あわ せ で
|かい|||||こう||||
Yet every time I see him, I'm filled with such happiness...
自分 じぶん でも どう しよう も なかった
じぶん||||||
...that I'm at a loss for what to do.
遠野 とおの くん また 同 お な じ の
とおの||||どう||||
Tohno-kun, there you go buying the same one again.
ふ ふ これ ウマ いんだ よ
It's really good.
澄 田 すみ た は なんか いつも 真剣 しんけん だ よ ね ものすごく
きよし|た||||||しんけん|||||
Sumida, you always think your decisions through seriously, don't you?
うん !
Yeah.
先 さき 行 い って る よ
さき||ぎょう||||
I'll be outside.
うん ...
Yeah.
これ 下 くだ さい
|した||
Just this, please.
90 円 えん ね
えん||
That'll be 90 yen.
ハイ
はい
Here you go.
いつも あり が と ね
Thanks as always.
ハッ !
お 帰 かえ り 何 なに 買 か った の ?
|かえ|||なん||か|||
Welcome back.
うん 迷 まよ った んだ けど ...
|まよ||||
Well, it was hard to pick, but I went with this.
遠野 とおの くん は 時々 ときどき 誰 だれ かに メール を 打 う って いて
とおの||||ときどき||だれ|||めーる||だ|||
Sometimes, Tohno-kun would be writing a text message... Well, it was hard to pick, but I went with this.
その たび に 私 わたし は それ が 私 わたし あて の メール だったら いい の に って
|||わたくし|||||わたくし||||めーる|||||
...and every time he did, I would always wish...
どうしても いつも 思 おも って しまう
||おも|||
...would be addressed to me.
ワン !
わん
ワンワン ! ワン !
わんわん|わん
カブ ! ただいま ー !
かぶ||-
Kabu, I'm home!
カブカブ 帰 かえ って きた よ !
|かえ||||
ワフッ
町 まち 役場 やくば から お 知 し ら せ し ます 次回 じかい の 当番 とうばん スタンド は 坂井 さかい の 農協 のうきょう 給油 きゅうゆ ...
まち||やくば||||ち||||||じかい|||とうばん||すたんど||さかい|||のうきょう||きゅうゆ|
This is a message from your town hall.
3 年 ねん 1 組 くみ の 澄 田 すみ た 花 はな 苗 なえ さん
とし||くみ|||きよし|た|||か||なえ||
Sumida Kanae-san from Class 3-1...
伊藤 いとう 先生 せんせい が お 呼 よ び です 生徒 せい と 指導 室 し どうしつ まで 来 き て 下 くだ さい
いとう||せんせい||||よ||||せいと|||しどう|しつ||||らい|||した||
...Itou-sensei is calling for you.
遠野 とおの の 彼女 かのじょ じゃ ん
とおの|||かのじょ|||
That's your girlfriend, Tohno. Please report to the Guidance Counselor's office.
彼女 かのじょ とか じゃ ない よ
学年 がくねん で 出 だ して ない の は 澄 田 すみ た だけ だ ぞ
すみません ...
あの なぁ こう 言 い っちゃ 何 なに だが そんなに 悩 なや むような こと じゃ ない んだ よ
澄 田 すみ た 先生 せんせい は 何 なに て 言 い って る んだ ?
いえ ...
ふう っ ...
どうしても 決 き め られ ない なら 県 内 けん ない の 短大 たんだい とか は どう な んだ ?
でも ...
お 姉 ねえ ちゃん は 関係 かんけい ない のに ...
だって ...
お 姉 ねえ ちゃん に ねだって はじめた サーフィン も
一 番 いちばん 大切 たいせつ だ と 思 おも う あの 人 ひと の こと も
私 わたし はま だ 全然 ぜんぜん ...
いつも あり が と ね
いえ それ じゃ あまた
遠野 とおの くん が いる 場所 ばしょ に くる と
胸 むね の 奥 おく が ... 少 す こ し 苦 くる しく なる
遠野 とおの くん !
澄 田 すみ た ? どうした の よく 分 わ かった ね
へ へ へ 遠野 とおの くん の 単 車 たん しゃ が あった から 来 き ちゃ った いい ?
うん そ っか 嬉 うれ しいよ
今日 きょう は 単 車 たん しゃ 置 お き 場 ば で会 あ え なかった から さ
私 わたし も !
彼 かれ は 優 や さ しい
時々 ときどき 泣 な いて しまい そうに なる
ねえ 遠野 とおの くん は 受験 じゅけん ?
うん 東京 とう きょう の 大学 だいがく 受 う ける
東京 とう きょう ... そ っか そう だ と 思 おも った んだ
どうして ?
遠 とお くに 行 い きた そうだ もの なんとなく
澄 田 すみ た は ?
う ~ ん ...
私 わたし 明日 あした の こと も よく 分 わ から ない の よ ね
だ ぶん 誰 だれ だって そう だ よ
ワン ! 遠野 とおの くん も ?
もちろん
ぜんぜん 迷 まよ い なんて ない みたいに 見 み える
まさか 迷 まよ って ばかり な んだ 俺 おれ
出来 でき る こと を なんとか やって る だけ 余裕 よゆう ない んだ
そ っか ...
そう な んだ
飛行機 ひこうき ?
.. すごい
時速 じそく 5 キロ なん だって
えっ ?
南種子 みな みた ね の 打 う ち 上 あ げ 場 じょう まで
ああ ...
今年 ことし は 久 ひ さ しぶり に 打 う ち 上 あ げ る んだ よ ね
ああ 太陽 系 たいよ うけい の ずっと 奥 おく まで 行 い くんだ って
何 なん 年 ねん も かけて
あんた カナエ の 進路 しんろ ちゃんと 相談 そうだん に 乗 の って や んな さ いよ
ぼんやり した 子 こ なんだ から
大丈夫 だいじょうぶ よ あの 子 こ も もう 子供 こども じゃ ない んだ し
私 わたし も 昔 むかし は ああ だった なぁ ...
ねえ カブ 遠野 とおの くん も 分 わ から ない んだ って
一緒 いっしょ なんだ ... 遠野 とおの くん も
それ は 本当 ほんとう に ...
想像 そうぞう を 絶 ぜっ する くらい 孤独 こどく な 旅 たび である はずだ
本当 ほんとう の 暗 くら 閣 閣 の 中 なか を ただ ひたむきに
1 つ の 水素 すいそ 原子 げんし に さえ 滅多 めった に 出会 であ う こと なく
ただただ 深淵 しんえん に ある はず と 信 しん じ る 世界 せかい の 秘密 ひみつ に 近 ちか づき たい ー 心 しん で
僕 ぼく たち は そう やって どこ まで 行 い く のだろう
どこ まで 行 い ける のだろう
出 だ す あて の ない メール を 打 う つ クセ が ついた の は いつ から だろう
カナエ あんた 進路 しんろ 決 き め た の ?
う うん やっぱり まだ 分 わ かん ない けど で も いい の 決 き め た の !
1 つ ずつ 出来 でき る こと から やる の 行 おこな って くる !
あの 日 ひ から いく つ か の 台風 たいふう が 通 とお り すぎ
その たび に 島 しま は 少 す こ し ずつ す ず しく なって いった
サトウキビ を 揺 ゆ ら す 風 かぜ が かすかに 冷気 れいき を 孕 はら み
空 そら が ほんの 少 す こ し 高 たか く なり
雲 くも の 輪郭 りんかく が 優 や さ しく なって
カブ に 乗 の る 同級 生 どう きゅうせい たち が 薄 うす い シャンパー を 羽織 はお る ように なった
私 わたし が 半年 はんとし ぶり に 波 なみ の 上 うえ に 立 た て た の は
また 夏 なつ が かろうじて のる そんな 10 月 つき の 半 なか ば だった
本日 ほんじつ 夕方 ゆうがた から の 天候 てんこう は 晴 は れ 最大 さいだい 風速 ふうそく は 8 m の 予報 よほう と なって い ます
佐々木 さ さき さん 山田 やま だ から 告白 こくはく さ れた らしい よ
さすが だ な ー
あれ ? カナエ なんか 今日 きょう 嬉 うれ しそう ね
遠野 とおの くん と なんか あった の ?
ワン !
私 わたし だって 今日 きょう こそ ...
遠野 とおの くん に 告白 こくはく する んだ
波 なみ に 乗 の れた 今日 きょう 言 い わ なければ
この先 さき の きっと ... ずっと 言 い え ない
澄 田 すみ た
と ...
遠野 とおの くん ...
今 こん 帰 かえ り ?
そ っか
じゃあ 一緒 いっしょ に 帰 かえ ろう よ
あれ 澄 田 すみ た 今日 きょう は もう 決 き まり ?
どうした の ?
... しく し ないで
え ?
ごめん ... 何 なに でも ない の
調子 ちょうし 悪 わる い ?
うん ヘン だ なぁ
ダメ ?
うん ... プラグ の 寿命 じゅみょう なん じゃ ない の か な これ お 下 さ がり ?
うん お 姉 ねえ ちゃん の
加速 かそく で 息 継 いきつ ぎして なかった ?
して た かも
今日 きょう は ここ に 置 お か せて もらって 後 あと で 家 いえ の 人 ひと に 取 と り に きて もらい な よ
今日 きょう は 歩 ある こう
えっ 私 わたし 一 いち 人 にん で歩 ある く よ ! 遠野 とおの くん は 先 さき 帰 かえ って
ここ まで きれば 近 ちか いから
それ に ちょっと ... 歩 ある き たい んだ
遠野 とおの くん ...
お 願 ね が い ...
どうした の !?
ごめん なんでもない の
ごめん ね ...
澄 田 すみ た ...
お 願 ね が い だ から ... もう ...
私 わたし に ...
やさしく し ないで ....!
必死 ひっし に ただ 閣 閣 雲 くも に 空 そら に 手 て を 伸 の ば して
あんなに 大 おお きな カタマリ を 打 う ち 上 あ げ て
気 き の 遠 とお く なる くらい むこうに ある 何 なに か 見 み つめて
遠野 とおの くん が 他 た の 人 ひと と 違 ち が って 見 み える 理由 りゆう が
少 す こ し だけ 分 わ かった 気 き が した
そして 同時 どうじ に
遠野 とおの くん は 私 わたし を 見 み て なんて い ない んだ と いう こと に
私 わたし は ハッキリ と 気 き づい た
だから その 日 ひ 私 わたし の 遠野 とおの くん に 何 なに も 言 い え なかった
遠野 とおの くん は 優 や さ しい けれど
とても 優 や さ しい けれど
でも ー
遠野 とおの くん は いつも
私 わたし の ずっと むこう ... もっと ずっと 遠 とお く の 何 なに か を 見 み て いる
私 わたし が 遠野 とおの くん に 望 のぞ むこ と は きっと 叶 かな わ ない
それ でも ...
それ でも 私 わたし は 遠野 とおの くん の こと を
きっと 明日 あした も 明後日 みょうごにち も その先 さき も
やっぱり どう しよう も なく 好 す き なんだ と 思 おも う
遠野 とおの くん の こと だけ を 想 おも いながら
泣 な き ながら 私 わたし は 眼 め った
今 いま 振 ふ り 返 かえ れば
きっと あの 人 ひと 振 ふ り 返 かえ る と 強 つよ く 感 かん じた
中央 ちゅうおう . 総 武 そう ぶ 最終 さいしゅう 電車 でんしゃ 東京 とう きょう 行 い き が 到着 とうちゃく し ます
お 正月 しょうがつ で いれば いい のに
うん ... でも 色々 いろいろ 準備 じゅんび も ある から
そう だ な 彼 かれ に も うまい もの 作 つく って やれよ
何 なに か あったら 電話 でんわ する の よ アカリ
大丈夫 だいじょうぶ よ 来月 らいげつ に は 式 しき で会 あ うんだ から そんなに 心配 しんぱい し ないで
寒 さむ いから もう 戻 もど り な よ
ゆうべ 昔 むかし の 夢 ゆめ を 見 み た
私 わたし も 彼 かれ も まだ 子供 こども だった
きっと 昨日 きのう 見 み つけた 手紙 てがみ の せい だ
水野 みず の さん
あ はい
ミーテイング いい かな ?
はい
ただ 生活 せいかつ を して いる だけ で 哀 かな しみ は そこ ここ に 積 つ もる
日 ひ に 干 ほ した シーツ に も 洗面 せんめん 所 しょ の 歯 は ブラシ に も
携帯 けいたい 電話 でんわ の 履歴 りれき に も
あなた の こと は 今 いま でも 好 す き です と
三 さん 年間 ねんかん 付 つ き 合 あ った 女性 じょせい は そう メール に 書 か いて いた
でも 私 わたし たち は きっと 1000 回 かい も メール を やりとり して
多分 たぶん 心 こころ は 1 センチ くらい しか 近 ちか づけ ませ ん でした と
この 数 すう 年間 ねんかん とにかく 前 まえ に 進 すす み たくて
届 とど かない もの に 手 て を 触 ふ れ たくて それ が 具体 ぐたい 的 てき に 何 なに を 指 さ す の かも
ほ とんと 脅迫 きょうはく 的 てき と も 言 い える ような その 想 おも いが
どこ から 湧 わ いて くる の かも 分 わ から ず に 僕 ぼく は ただ 働 はたら き 続 つづ け
気 き づけ ば 日々 ひび 弾力 だんりょく を 失 うしな って いく 心 こころ が ひたすら 辛 つら かった
そして ある 朝 あさ
かつて あれほど まで に 真剣 しんけん で 切実 せつじつ だった 思 おも いが
綺麗 きれい に 失 うしな われ てる こと に 僕 ぼく は 気 き づき
もう 限界 げんかい だ と 知 し った とき
会社 かいしゃ を 辞 や め た
昨日 きのう 夢 ゆめ を 見 み た
ずっと 昔 むかし の 夢 ゆめ
その 夢 ゆめ の 中 なか では 僕 ぼく たち は まだ 13 歳 さい で
そこ は 一 いち 面 めん の 雪 ゆき に 覆 おお われた 広 ひろ い 田園 でんえん で
人家 じんか の 灯 あか り は ずっと 遠 とお く に まばらに 見 み える だけ で
振 ふ り 積 つ もる 新雪 しんせつ に は 私 わたし たち の 歩 ある いて きた 足跡 あしあと しか なかった
そう やって
いつか また 一緒 いっしょ に 桜 さくら を 見 み る こと が 出来 でき る と
私 わたし も 彼 かれ も なんの 迷 まよ いも なく
そう 思 おも って いた
いつでも 捜 さ が して いる よ ど っか に 君 きみ の 姿 すがた を
向 むか いの ホーム 路地 ろじ 裏 うら の 窓 まど
こんな とこ に いる はず も ない のに
願 ね が いが もしも かなう なら 今 いま すぐ 君 きみ の もと へ
でき ない こと は もう 何 なに も ない
すべて かけて だきしめて み せる よ
寂 さび しさ 紛 まぎ ら す だけ なら 誰 だれ でも いい はずな のに
星 ほし が 落 お ち そうな 夜 よる だから 自分 じぶん を いつわれ ない
One more time 季節 きせつ よ うつろわ ないで
One more time ふざけ あった 時間 じかん よ
いつでも 捜 さ が して いる よ ど っか に 君 きみ の 姿 すがた を
交差 点 こう さ て ん でも 夢 ゆめ の 中 なか でも
こんな とこ に いる はず も ない のに
奇跡 きせき は もしも 起 お こる なら 今 いま すぐ 君 きみ に 見 み せたい
新 あたら しい 朝 あさ これ から の 僕 ぼく
言 い え なかった 「 好 す き 」 と いう 言葉 ことば も
夏 なつ の 想 おも い 出 で が まわる
ふいに 消 き えた 鼓動 こどう
いつでも 捜 さ が して いる よ ど っか に 君 きみ の 姿 すがた を
明 あ け 方 がた の 街 まち 桜木 さくら ぎ 町 まち で
こんな とこ に 来 く る はず も ない のに
願 ね が いが もしも かなう なら 今 いま すぐ 君 きみ の もと へ
でき ない こと は もう 何 なに も ない
すべて かけて だきしめて み せる よ
いつでも 捜 さ が して いる よ ど っか に 君 きみ の 破片 はへん を
旅先 たびさき の 店 みせ 新聞 しんぶん の 隅 すみ
こんな とこ に ある はず も ない のに
奇跡 きせき は もしも 起 お こる なら 今 いま すぐ 君 きみ に 見 み せたい
新 あたら しい 朝 あさ これ から の 僕 ぼく
言 い え なかった 「 好 す き 」 と いう 言葉 ことば も
いつでも 捜 さ が して しまう ど っか に 君 きみ の 笑顔 えがお を
急行 きゅうこう 待 ま ちの 踏切 ふみきり あたり
こんな とこ に いる はず も ない のに
命 いのち が 繰 く り 返 かえ す ならば 何 なん 度 ど も 君 きみ の もと へ
欲 ほ しい もの など もう 何 なに も ない
君 きみ の ほか に 大切 たいせつ な もの など
かのじょ||と か||||がくねん|||だ||||||きよし|た||||||||||げん|||なん||||なや||||||||きよし|た|||せんせい|||なん|||げん|||||||||けっ||||||けん|うち||||たんだい||と か|||||||あね||||かんけい||||||あね||||||さーふぃん||ひと|ばん||たいせつ||||おも||||じん|||||わたくし||||ぜんぜん|||||||||||とおの|||||ばしょ|||||むね|||おく|||しょう||||く||||とおの|||きよし|た||||||ぶん|||||||とおの||||ひとえ|くるま||||||らい||||||||き|||きょう|||ひとえ|くるま|||お|||じょう||でくわ||||||わたくし|||かれ|||すぐる||||ときどき||なき||||そう に|||とおの||||じゅけん|||とうきょう||||だいがく||じゅ|||とうきょう||||||||おも|||||とお|||ぎょう|||そう だ|||きよし|た||||||わたくし||あした||||||ぶん|||||||||だれ||||||わん|とおの||||||まよ||||||み||||まよ||||||おれ||でき|||||||||よゆう|||||||||ひこうき|||じそく||きろ||||みなみたね|||||だ|||うえ|||じょう||||ことし|||ひさ|||||だ|||うえ||||||||たいよう|けい|||||おく|||ぎょう||||なん||とし|||||||しんろ|||そうだん|||じょう|||||||||こ||||だいじょうぶ||||こ||||こども||||||わたくし|||むかし|||||||かぶ|とおの||||ぶん||||||いっしょ|||とおの||||||ほんとう|||そうぞう|||た||||こどく|||たび||||ほんとう|||あん||かく|かく||なか|||||||すいそ||げんし||||めった|||であ||||||しんえん||||||しん||||せかい|||ひみつ|||ちか||||-|こころ|||ぼく||||||||ぎょう||||||ぎょう||||だ||||||めーる||だ|||くせ||||||||||しんろ||けっ|||||||||ぶん|||||||||けっ|||||||でき|||||||ぎょう|||||ひ|||||||たいふう|||つう|||||||しま|||しょう||||||||||さとうきび||よう||||かぜ||||れいき|||はら|||から||||しょう||||たか||||くも|||りんかく|||すぐる|||||かぶ||じょう|||どうきゅう|せい|||||うす|||||はおり|||||わたくし|||はんとし||||なみ|||うえ|||た|||||||なつ||||||つき|||はん||||ほんじつ||ゆうがた||||てんこう|||はれ|||さいだい||ふうそく|||||よほう||||||ささき||||やまだ||||こくはく|||||||||-||||きょう||き||し そう||とおの|||||||わん|わたくし|||きょう|||とおの||||こくはく||||なみ|||じょう|||きょう||げん||||このさき|||||げん||||きよし|た||||とおの|||いま||かえ||||||いっしょ|||かえ|||||きよし|た|||きょう||||けっ||||||||||なん|||||ちょうし||あく|||||||だめ||ぷらぐ||じゅみょう||||||||||した|||||あね||||かそく|||いき|つ|||||||きょう|||||お|||||あと|||いえ|||じん|||と||||||||きょう|||ふ||||わたくし||ひと||じん||である||||とおの||||さき||かえ||||||ちか||||||ふ|||||とおの||||ねがい|||||||||||きよし|た||||ねがい|||||||わたくし||||||ひっし||||かく|かく|くも|||から|||て|||しん|||||だい|||||だ|||うえ||||き|||とお|||||||なん|||み|||とおの||||た|||じん|||ちが||||み|||りゆう|||しょう|||||ぶん|||き|||||どうじ|||とおの||||わたくし|||み|||||||||||わたくし|||はっきり||き||||||ひ||わたくし|||とおの||||なん|||げん||||とおの||||すぐる||||||すぐる||||||-|とおの|||||わたくし|||||||とお||||なん||||み||||わたくし|||とおの||||のぞみ||||||かのう||||||||わたくし|||とおの|||||||あした|||みょうごにち|||そのさき||||||||よしみ|||||おも|||とおの|||||||おも|||なき||||わたくし|||がん|||いま||ふ|||かえ|||||じん||ふ|||かえ||||つよ|||かん|||ちゅうおう||そう|ぶ|||さいしゅう||でんしゃ||とうきょう|||ぎょう||||とうちゃく|||||しょうがつ||||||||いろいろ||じゅんび||||||||かれ||||||さく||||なん||||でんわ||||||だいじょうぶ|||らいげつ||||しき||でくわ|||||しんぱい||||さむ||||もど||||||むかし|||ゆめ|||み|||わたくし|||かれ||||こども||||きのう||み|||てがみ|||||みずの|||||||||||せいかつ|||||||あい|||||||せき|||ひ|||ひ|||しーつ|||せんめん||しょ|||は||ぶらし|||けいたい||でんわ|||りれき||||||||いま|||よしみ|||||みっ||ねんかん||つき|||ごう|||じょせい||||めーる||しょ|||||わたくし|||||かい|||めーる||||たぶん||こころ|||せんち|||ちか||||||||すう||ねんかん|||ぜん|||すすむ||||とどけ|||||て|||さわ||||||ぐたい||てき|||なん|||ゆび|||||||きょうはく||てき||||げん|||||おも|||||わ||||||ぶん|||||ぼく||||はたら|||つづ|||き||||ひび||だんりょく|||うしな||||こころ||||しん|||||あさ||||||しんけん|||せつじつ|||おも|||きれい|||うしな||||||ぼく|||き||||げんかい||||ち||||かいしゃ|||じ||||きのう||ゆめ|||み||||むかし|||ゆめ|||ゆめ|||なか|||ぼく|||||さい|||||ひと||おもて|||ゆき|||おお|||ひろ|||でんえん|||じんか|||とう|||||とお|||||み|||||ふ|||せき|||しんせつ||||わたくし||||ふ||||あしあと||||||||いっしょ|||さくら|||み|||||でき||||わたくし|||かれ||||まよ|||||おも|||||さが|||||||||きみ|||すがた|||むかい|||ほーむ|ろじ||うら|||まど||||||||||ねがい|||||||いま|||きみ||||||||||なん||||||||||じゃく||し さ|まがい||||||だれ||||||ほし|||おと|||そう な|よ|||じぶん|||||one|||きせつ|||||one|||||じかん||||さが|||||||||きみ|||すがた|||こうさ|てん||||||ゆめ|||なか|||||||||||きせき||||おこ||||いま|||きみ|||み|||しん|||あさ|||||ぼく||げん||||よしみ|||||ことば|||なつ|||おも|||だ|||||け|||こどう|||さが|||||||||きみ|||すがた|||あき|||かた|||がい||さくらぎ|||まち||||||らい|||||||ねがい|||||||いま|||きみ||||||||||なん|||||||||||さが|||||||||きみ|||はへん|||たびさき|||てん||しんぶん|||すみ||||||||||きせき||||おこ||||いま|||きみ|||み|||しん|||あさ|||||ぼく||げん||||よしみ|||||ことば||||さが||||||||きみ|||えがお|||きゅうこう||ま|||ふみきり|||||||||||いのち|||く|||かえ||||なん||たび|||きみ|||||よく||||||なん||||きみ|||||たいせつ||||
She's not my girlfriend.