Ookami to Koushinryou (Spice and Wolf ) Episode 1 ookami||koushinryou|spice||wolf|episode Ookami to Koushinryou (Spice and Wolf ) Episode 1 Ookami to Koushinryou (Пряности и волк) Эпизод 1 大神与香辛凉（狼与香辛料）第 1 集

ただ 一 人 迷い 込む |ひと|じん|まよい|こむ The only one who wanders in.

旅 の 中 で たび||なか| On the road

心 だけ 彷徨って こころ||さまよって

立ち尽くし た たちつくし| stood still

でも 今 は 遠く まで |いま||とおく|

歩き 出せ る あるき|だせ| can walk

そう キミ と この 道 で |きみ|||どう| Yes, on this road with you

出会って から であって|

旅人 達 が 歌う 見知らぬ 歌 を たびびと|さとる||うたう|みしらぬ|うた|

懐かしく 聞こえ て くれる なつかしく|きこえ|| It sounds nostalgic

ただ キミ と いる と |きみ|||

夢見 た 世界 が ゆめみ||せかい| The world I dreamed of

どこ か に ある なら If you know where it is

探し に 行 こ う か さがし||ぎょう||| Let's go looking.

風 の 向こう へ かぜ||むこう| beyond the wind

凍 て 付く 夜明け の こお||つく|よあけ|

乾 い た 真昼 の いぬい|||まひる| in the dry midday

震える 闇夜 の ふるえる|やみよ| of the trembling dark night

果て を 見 に 行 こ う はて||み||ぎょう||

いつ から か この 村 で は ||||むら|| Since when in this village

豊か に 実った 麦 の 穂 が 風 に 靡 く の を ゆたか||みのった|むぎ||ほ||かぜ||び||| The richly ripened ears of wheat blow in the wind

狼 が 走る と いう よう に なった おおかみ||はしる||||| It came to be said that wolves run

風 で 倒れ て た 麦 穂 は 狼 に 踏ま れ た かぜ||たおれ|||むぎ|ほ||おおかみ||ふま||

不作 の 時 は 狼 に 食わ れ た ふさく||じ||おおかみ||くわ|| When there was a bad harvest, the wolves ate them up.

始め は 何も なかった はじめ||なにも| In the beginning, there was nothing.

あった の は 温もり だけ |||ぬくもり| There was only warmth.

そして 約束 が 結ばれ た |やくそく||むすばれ|

出会い と 別れ が 繰り返さ れ であい||わかれ||くりかえさ| Encounters and partings are repeated.

やがて 人間 は 人間 の 力 だけ で |にんげん||にんげん||ちから|| Eventually, man will be able to use his own strength alone.

豊か さ を 掴み取る よう に なった ゆたか|||つかみとる|||

もう 約束 を 律 儀 に 守る 必要 は ない の かも しれ ない |やくそく||りつ|ぎ||まもる|ひつよう|||||| Maybe we don't have to keep our promises so scrupulously anymore.

狼 と 一 張 羅 おおかみ||ひと|ちょう|ら The Wolf and the Lasso

いい加減 田舎 道 も 飽き て き た な いいかげん|いなか|どう||あき|||| I'm getting tired of these country roads.

なぁ

行商 人 ぎょうしょう|じん

半日 ほど かけ て 東 に 行く と はんにち||||ひがし||いく|

山 の 中 に 小さな 村 が ある ん です よ やま||なか||ちいさな|むら|||||

そこ へ 塩 を 売り に 行った 帰り です ||しお||うり||おこなった|かえり|

は 全部 塩 か |ぜんぶ|しお|

いえ

これ は 毛皮 です ||けがわ|

うん …

あぁ ただ の 麦 束 です よ |||むぎ|たば||

暑 さ に も 寒 さ に も 強い 奴 で し た ね あつ||||さむ||||つよい|やつ||||

何 こと です か なん|||

いつ に なく 物々しい ご 様子 です か |||ものものしい||ようす||

実は 西 の 村 で 異教徒 の 祭 り が 開か れる らしい の だ じつは|にし||むら||いきょうと||さい|||あか||||

異教徒 いきょうと

うん

唯一 絶対 の 神 を 信じ ない ゆいいつ|ぜったい||かみ||しんじ|

全く 怪しから ん 奴 等 だ まったく|あやしから||やつ|とう|

教 皇 様 の 昔 の よう に きょう|こう|さま||むかし|||

もっと お 力 を 振るわ れ れ ば いい と 思う の だ が ||ちから||ふるわ||||||おもう|||

どうも ままならない らしい

恐らく 異教徒 が 卑怯 な 手 を 使って いる の だ ろ う おそらく|いきょうと||ひきょう||て||つかって|||||

異教徒 か いきょうと|

あの パスロエ の 連中 が ね |||れんちゅう||

や あ ロレンス さん

や あ 本当 に 驚 い た ||ほんとう||おどろ||

新しい やり 方 で これほど に 豊作 に なる だ あたらしい||かた||||ほうさく|||

伯爵 様々 だ はくしゃく|さまざま|

狼 は 頼り に なら なかった から な おおかみ||たより|||||

おっと 悪 口 を 言う と 怖い ぞ 一応 神様 だ |あく|くち||いう||こわい||いちおう|かみさま|

ほう ロレンス さん

どうも

すっかり ご無沙汰 し まし て |ごぶさた|||

いやいや

いい 時 に 来 まし た ね |じ||らい|||

明日 から 収穫 祭 です よ あした||しゅうかく|さい||

明日 から あした|

てっきり もう 始まって る ん だ か と 思い まし た よ ||はじまって||||||おもい|||

実は ここ だけ 一 足先 ね じつは|||ひと|あしさき| Actually, just a step ahead of you.

どう です

おいおい ロレンス さん を 俺 たち な ん か と 一緒 に する な よ ||||おれ||||||いっしょ|||| Hey, hey, hey. Don't you dare put Mr. Lawrence with the rest of us.

こりゃ まだ 失礼 を バ ||しつれい||

ところで クロエ は どこ に いる か 分かり ます か |||||||わかり||

クロエ そう か そういう こと か

いや 商売 場 の 後輩 です から |しょうばい|じょう||こうはい||

たまに は 酒 でも って こと です ||さけ||||

取引 も 兼ねて ね とりひき||かねて|

そりゃ まずい な

今年 は あそこ が 収穫 の どん 尻 です から ことし||||しゅうかく|||しり|| This year, it's the butt of the harvest.

祭り で ホロ に なる の は あいつ かも まつり||||||||

ほら そこ だ そこ は 狼 が 横 立って る |||||おおかみ||よこ|たって|

最後 に 狼 を 掴む の は 誰 だ 誰 だ 誰 だ さいご||おおかみ||つかむ|||だれ||だれ||だれ|

クロエ

ロレンス

来 て た ん だ らい||||

余 所 に し て いる と ホロ が 逃げる ぞ よ|しょ||||||||にげる|

最後 の 一 束 だ さいご||ひと|たば|

欲張り が 麦 を 隠し て ない か よくばり||むぎ||かくし|||

よく 確かめろ ホロ が 逃げる ぞ |たしかめろ|||にげる|

狼 を 掴 ん だ の は 誰 だ 誰 だ おおかみ||つか|||||だれ||だれ|

クロエ だ クロエ だ クロエ だ

狼 ホロ が 現れ た 捕まえろ 捕まえろ おおかみ|||あらわれ||つかまえろ|つかまえろ

そっち へ 行った ぞ 狼 ホロ が 現れ た 捕まえろ 捕まえろ ||おこなった||おおかみ|||あらわれ||つかまえろ|つかまえろ

そっち へ 行った ぞ ||おこなった|

ロレンス さん 捕まえ て くれ ||つかまえ||

久し振り な ん だ から 今夜 おごって ね ひさしぶり|||||こんや||

何 が 今夜 おごって た なん||こんや||

一 週間 その 中 だ ろ う ひと|しゅうかん||なか|||

おかげ さま で 新た な 取引先 も 快諾 でき まし て |||あらた||とりひきさき||かいだく|||

クロエ 頑張って る よう です ね |がんばって||||

村 の 値段 交渉 人 と して むら||ねだん|こうしょう|じん||

え へ 本当 に よく やって くれ て い ます ||ほんとう|||||||

どんどん 変わり ます よ この 村 は |かわり||||むら|

ほお トレ ニー 銀貨 です か |||ぎんか||

この 辺 で は まず 見かけ なかった が |ほとり||||みかけ||

ふ ふ ふん もう 錆び て 黒ず ん だ リュート 銀貨 と は お さらば です よ ||||さび||くろず||||ぎんか||||||

直 に パッツィオ 辺り の 大きな 町 と も 肩 を 並べ そう です ね なお|||あたり||おおきな|まち|||かた||ならべ|||

いや まだまだ

しかし 何もかも 新しい ご 領地 さま |なにもかも|あたらしい||りょうち|

エー リン ドット 伯爵 の おかげ です わ い |りん||はくしゃく|||||

もう 狼 に 祈り を 捧げる 必要 も ない |おおかみ||いのり||ささげる|ひつよう||

人間 様 の 力 で 日照り や 嵐 に も 負け ない よう に なって にんげん|さま||ちから||ひでり||あらし|||まけ||||

今 に トレ ニー 銀貨 どころ が いま||||ぎんか||

リュミオーネ 金貨 で 一 杯 に し たい もん です な |きんか||ひと|さかずき||||||

その 節 は どうぞ 変わら ぬ ご 愛顧 を |せつ|||かわら|||あいこ|

余所者 は 邪魔 に さ れる だけ だ し な よそもの||じゃま|||||||

それにしても リュミオーネ 金貨 で 一 杯 は 言い過ぎ だ ろ ||きんか||ひと|さかずき||いいすぎ||

さて 寝る か |ねる|

嘘 だ ろ うそ||

お おい ちょっと

お っ 起きろ ||おきろ

人 の 荷 馬車 で 何 やって る ん だ じん||に|ばしゃ||なん||||

起きろ って 言って る ん だ おきろ||いって|||

み っ 耳 ||みみ

おい

あ 良い 月 じゃ な |よい|つき||

ぬ しよ 酒 など ない か や ||さけ||||

そ っ そんな 物 は ない |||ぶつ||

大体 … だいたい

なん じゃ

なら 食べ物 はっと |たべもの|

おや もったいない

お前 悪魔 憑 き の 類 か おまえ|あくま|ひょう|||るい|

恩知らず じゃ な おんしらず||

わ っち に 剣 を 抜ける と は |||けん||ぬける||

な なん だ と

あ そう か ぬ し は 村 の 人間 じゃ なかった の ||||||むら||にんげん|||

ごめん よ 忘れ とった は ||わすれ||

わ っち の 名前 は ホロ |||なまえ||

暫く ぶり に この 姿 を とった が しばらく||||すがた|||

うん なかなか うまく 行 っと る の |||ぎょう|||

ホロ

うん 良い 名 じゃ ろ |よい|な||

奇 遇 だ な き|ぐう||

俺 は その 名前 で 呼ば れ て いる 者 を 知って いる おれ|||なまえ||よば||||もの||しって|

お わ っち は わ っち 以外 に ホロ と 呼ば れる 者 を 知ら な ん だ ||||||いがい||||よば||もの||しら|||

そい つ は どこ の 者 か よ |||||もの||

この 周辺 の 村 に 代々 伝わる 神 の 名 だ |しゅうへん||むら||だいだい|つたわる|かみ||な|

まさか お前 神 だ と でも いう の か |おまえ|かみ||||||

わ っち ぁ 神 と 呼ば れ て 長い こと この 土地 に 縛ら れ て き た が |||かみ||よば|||ながい|||とち||しばら|||||

神 なんて ほど 偉い もん じゃ あり ん せ ん かみ|||えらい||||||

わ っち ぁ ホロ 以外 の 何者 で も ない ||||いがい||なにもの|||

生まれて から ずっと 家 の 中 に 閉じ こま れ て い た うまれて|||いえ||なか||とじ|||||

頭 の おかしい 可哀相 な 女 だ と でも あたま|||かわいそう||おんな|||

思って る ん じゃ ろ おもって||||

わ っち の 生まれ は ずっと 北 の 大地 よ |||うまれ|||きた||だいち|

北 うん 夏 は 短く 冬 は 長い 生まれ故郷 の ヨイツ の 森 きた||なつ||みじかく|ふゆ||ながい|うまれこきょう||||しげる 何もかも キラキラ 光る 銀色 の 世界 よ なにもかも|きらきら|ひかる|ぎんいろ||せかい|

ぬ し は 旅 の 行商 人 じゃ ろ |||たび||ぎょうしょう|じん||

連れて って くれ やれ つれて|||

な 何で 俺 が |なんで|おれ|

わ っち の 人 を 見 れ 目 は 確か じゃ |||じん||み||め||たしか|

ぬ し は 人 の 頼み を 無 碍 に 断る よう な 心 の 冷たい 奴 で は なか ろ |||じん||たのみ||む|がい||ことわる|||こころ||つめたい|やつ||||

寄る な 俺 は そんな お人好し じゃ よる||おれ|||おひとよし|

優しく し て くれ やれ やさしく||||

ぬ し 可愛 すぎ じゃ な ||かわい|||

この 姿 は 嫌い で は ない か 寒 すぎ てい うか |すがた||きらい|||||さむ|||

ホロ

お前 が 賢 狼 ホロ だ と いう なら おまえ||かしこ|おおかみ|||||

それ を 証明 し て 見せろ ||しょうめい|||みせろ

ぬ し は わ っち に 狼 の 姿 を 見せろ と ||||||おおかみ||すがた||みせろ|

そう だ

それ は 嫌 じゃ ||いや|

な 何で だ |なんで|

そっち こそ 何で じゃ ||なんで|

お前 が 人 なら 俺 は 教会 に お前 を 突き出す おまえ||じん||おれ||きょうかい||おまえ||つきだす

悪魔 憑 き は 災い の 源 だ から な あくま|ひょう|||わざわい||げん|||

だが もしも お前 が 本当 に 豊作 の 神 ホロ なら ||おまえ||ほんとう||ほうさく||かみ||

考え 直し て も いい かんがえ|なおし|||

俺 に も 幸運 や 奇跡 を もたらし て くれ そう だ から な おれ|||こううん||きせき||||||||

どうして も 見 たい の か や ||み||||

ああ 見 たい |み|

もう 一 度 だけ 聞く ぞ |ひと|たび||きく|

ぬ し は どうして も 見 たい の か や |||||み||||

どうして も だ

どの 化身 で あって も 代償 なし に 姿 を 変える の は 無理 じゃ |けしん||||だいしょう|||すがた||かえる|||むり|

わ っち の 場合 は 生き 血 か |||ばあい||いき|ち|

それ が 僅か な 麦 か ||わずか||むぎ|

お 麦 の ほう で 頼む |むぎ||||たのむ

すみません 突然 引き返し て しまって |とつぜん|ひきかえし||

いい 私 は 祭り の 方 へ 行き ます が どうぞ ご ゆっくり |わたくし||まつり||かた||いき|||||

誰 だ だれ|

ホロ よ

ホロ

ちっとも 来 ない から 向かい に 来 ちゃ った |らい|||むかい||らい||

お前 穀物 庫 に い なく て いい の か おまえ|こくもつ|こ|||||||

どうせ 本物 の ホロ なんて い ない ん だ から |ほんもの||||||||

さ 行き ま しょ |いき||

行く って どこ いく||

おごる って 約束 でしょ ||やくそく|

前 の と は 違う 匂い ね ぜん||||ちがう|におい|

ザウシュバッシュ に 回って き た ？ ||まわって||

相変わらず 鼻 が いい な あいかわらず|はな|||

自然 に 染み付く の よ その 土地 ごと の 生活 の 匂い が しぜん||しみつく||||とち|||せいかつ||におい|

お前 も 顔付き が 変わった な おまえ||かおつき||かわった|

色々 自信 が 溢れ て いる いろいろ|じしん||あふれ||

でしょう 色々 いい 感じ な の |いろいろ||かんじ||

その 内 ロレンス を 追い抜 い ちゃ う かも よ |うち|||おいぬ|||||

ほう

その 節 は どうぞ お 引き立て の ほど を |せつ||||ひきたて|||

ひどい 全然 そう 思って ない でしょ |ぜんぜん||おもって||

思って る よ おもって||

この 酒 うまい |さけ|

おいおい こら こら

信じ て くれる なら いい 話 が ある ん だ けど しんじ|||||はなし|||||

へえ

うまく いけ ば 自分 の 店 を 持って 所帯 だって もてる わ |||じぶん||てん||もって|しょたい|||

そい つ は すごい ね

真面目 に 聞い て まじめ||ききい|

ちょっと 大きな 商談 が あって 纏まれ ば 大儲け できる の よ |おおきな|しょうだん|||まとまれ||おおもうけ|||

ロレンス

お前 どんどん 父親 に 似 て くる な おまえ||ちちおや||に|||

お前 の 親父 さん も 商談 で は とにかく 景気 の いい 人 だった おまえ||おやじ|||しょうだん||||けいき|||じん|

今度 は そんな ん じゃ ない の こんど||||||

だからこそ ロレンス に 教える の よ |||おしえる||

大きな 商談 に は 厄介 が 付い て も ある おおきな|しょうだん|||やっかい||つけい|||

その ため に 俺 を 雇って 訳 か |||おれ||やとって|やく|

私 なり に 尊敬 し てる から こそ ロレンス と 組み たい の わたくし|||そんけい|||||||くみ||

ロレンス が 教え て くれ た こと を ずっと 胸 に 刻み 続け き た わ ||おしえ|||||||むね||きざみ|つづけ|||

おかげ で ここ まで 来 られ た と 思って る ||||らい||||おもって|

ロレンス の おかげ で

危ない な あぶない|

危ない 危ない お前 は まだ 若い あぶない|あぶない|おまえ|||わかい

一 か 八 か の 取引 の 関わる の は ひと||やっ|||とりひき||かかわる||

もう 少し 場数 を 踏 ん で から の 方 が いい |すこし|ばかず||ふ|||||かた||

つまらない

せっかく 一緒 に 儲ける チャンス だった のに |いっしょ||もうける|ちゃんす||

今度 もっと 危なく ない 儲け 話 を もって き て やる よ こんど||あぶなく||もうけ|はなし||||||

それ なら 一緒 に やって も いい ||いっしょ||||

私 だって 知ら ない 間 に 成長 し てる の よ わたくし||しら||あいだ||せいちょう||||

ほ いや 商人 と して の 読み は まだまだ だ ||しょうにん||||よみ|||

バカ に し てる と その うち 痛い 目 見る わ よ ばか|||||||いたい|め|みる||

たまに は いい かも な そんな 経験 も ||||||けいけん|

女 うん おんな| 先 一瞬 上の空 だった けど さき|いっしゅん|うわのそら||

いい 相棒 でも でき た の |あいぼう||||

いや

ホロ の 相棒 だったら どう か と 思って ||あいぼう|||||おもって

ホロ

わし の こ と か

違う よ ちがう|

本物 の ホロ の こと だ ほんもの|||||

飽き れ た そんな 妄想 に 慕って た の あき||||もうそう||したって||

妄想 か もうそう|

妄想 よ もうそう|

妄想 ね もうそう|

妄想 よ もうそう|

もし 本当 に ホロ が い たら |ほんとう|||||

また 妄想 |もうそう

切ない 時 も ある の か な せつない|じ|||||

そんな わけない じゃ ない

だって ホロ は 神様 よ |||かみさま|

だ よ な

いる 訳ない よ な |わけない||

誰 を 探し て おる の か や だれ||さがし|||||

へえ ホロ

そこ まで 驚 かん でも 良 か ろ う ||おどろ|||よ|||

どこ に 隠れ て た ん だ ||かくれ||||

わ っち わ この 時期 刈り取ら れ た 麦 の 中 に いる ||||じき|かりとら|||むぎ||なか||

いつも は そこ から 出 られ ぬ ||||だ||

人 の 目 が ある から の じん||め||||

しかし 例外 が ある |れいがい||

例外 れいがい

もし 最後 に 刈り取ら れ た 麦 より も 多く の 麦 が 近く に あれ ば |さいご||かりとら|||むぎ|||おおく||むぎ||ちかく|||

わ っち は そこ へ 移動 できる |||||いどう|

まあ だ から なん じゃ

ぬ し は わ っち の 恩人 と 言え ば 恩人 じゃ な ||||||おんじん||いえ||おんじん||

あの 時 俺 は お前 の 正体 を 見 て |じ|おれ||おまえ||しょうたい||み|

尋常 じゃ ない ほど 驚 い た じんじょう||||おどろ||

だから 消え た の か |きえ|||

わ っち は な 大昔 この 村 の 青年 に 頼ま れ た ん じゃ ||||おおむかし||むら||せいねん||たのま||||

この 村 の 麦 を よく 実ら せ て くりゃ れ と |むら||むぎ|||みのら|||||

じゃ から それ から ずっと 守って き た |||||まもって||

じゃ が 豊作 を 続け れ ば 大地 に 無理 が 掛かる ||ほうさく||つづけ|||だいち||むり||かかる

時 に は 実り を 悪く せ ん と なら ん じ|||みのり||わるく|||||

ところが 村 の 連中 が わ っち の 気紛れ だ など と 言い 寄る |むら||れんちゅう|||||きまぐれ||||いい|よる

それ は この 数 年 で どんどん 酷 く なって き た |||すう|とし|||こく||||

もう 誰 も わ っち を 必要 と し て おら ん |だれ|||||ひつよう|||||

必要 と さ れ とる 時 も 誰 も かわ っち の 姿 を 見 て 恐れ を 抜き ひつよう|||||じ||だれ|||||すがた||み||おそれ||ぬき

近づ こ う と は せ ん な ん だ ちかづ|||||||||

わ っち の 望 ん だ こと は そんな こと で は なかった の |||のぞみ||||||||||

とりあえず 今 の 話 を 受け入れ た と して |いま||はなし||うけいれ|||

疑り 深い 男 じゃ の うたぐり|ふかい|おとこ||

村 を 出 て どこ か に 行く 宛 は ある の か むら||だ|||||いく|あて||||

北 へ 帰り たい きた||かえり|

ロレンス

もう いい から 出 て 来い |||だ||こい

この 中 で 靴 紐 を 結ぶ の は なかなか に 難儀 じゃ った |なか||くつ|ひも||むすぶ|||||なんぎ||

そりゃ そう だ ろ

靴 紐 くつ|ひも

おい それ 俺 の ||おれ|

うん 似合う の か や |にあう|||

俺 が 十 年 かけ た 集め て 一 張 羅 だ ぞ おれ||じゅう|とし|||あつめ||ひと|ちょう|ら||

その よう じゃ の 仕立て も なかなか に ||||したて|||

ぬ し 商人 と して ぁ まん ま じゃ な ||しょうにん|||||||

今 すぐ それ を 脱 い で ここ から 降りる か いま||||だつ|||||おりる|

ぬ し は そんな 事 は せ ん ね ||||こと||||

甘く 見る と 怖い ぞ あまく|みる||こわい|

ま よろしく の え ー と ||||-|

ロレンス クラフト ・ ロレンス だ |くらふと||

うん ロレンス

この先 未来 永 劫 ぬ しの 名 は わ っち が 美談 に し て 語り継が せよ このさき|みらい|なが|ごう|||な|||||びだん||||かたりつが|

った く 語り継が なく って いい か ||かたりつが||||

自分 の 食い 口 ぐらい は 自分 で か せる よ じぶん||くい|くち|||じぶん||||

楽 な 商売 を し て いる 訳 じゃ ない がく||しょうばい|||||やく||

わ っち も ただ 飯 を もらって 安穏 と し て いる ほど 愚か じゃ あり ん せ ん ||||めし|||あんおん||||||おろか|||||

わ っち は 賢 狼 ホロ 誇り 高き 狼 じゃ |||かしこ|おおかみ||ほこり|たかき|おおかみ|

に し て も

少し 狭い の すこし|せまい|

お前 な おまえ|

ま ぁ 寒 さ を 忍ぶ に は ちょうど 良 か っ ろ ||さむ|||しのぶ||||よ|||

次回 狼 と 遠い 過去 じかい|おおかみ||とおい|かこ