Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 11
( 雷雨 の 音 )
( キョン ) あっ あ …
( 荒れ狂う 海 の 音 )
( ハルヒ ) あ … ああ …
( 新川 ( あら かわ )) 動かして は いけ ませ ん
亡くなら れて おり ます
果物 ナイフ です な
( み くる ) ひえ ~ お ~
( 古泉 ( こい ずみ )) 大変な こと に なり ました ね
( ドア を 閉める 音 )
( 風 で 窓 が ガタ つく 音 )
( 古泉 ) おや ?
手帳 を 貫通 して い ます
犯人 は かなり 腕力 の ある 人間 の ようです ね
( キョン ) と いう こと は 犯人 は 男 だ と 考えて 間違い ない だろう
そして 多 丸 ( たまる ) 裕 ( ゆたか ) さん の 姿 が 見え ない と いう
すると …
この こと 妹 さん に は ?
言わ ない ほう が いい だろう な
ちょっと 考える べき 事態 が 発生 した ようです ね
この 状況 は まさしく クローズドサークル
一見 する と 殺人 事件 で も あり ます
更に この 部屋 は 密室 に なって い ました
さ あて 出入り 不能な 部屋 で 犯人 は どう やって 犯行 を 行い ―
出て いった のでしょう か
( 雷鳴 )
♪~
~♪
( 豪雨 の 音 )
( キョン の 妹 ) ねえ キョン 君 なんか あった の ?
( キョン ) 言った ろ ?
圭一 ( けい いち ) さん が 急病 で 寝込 ん じ まった から
おとなしく して なきゃ いけない んだ
( 妹 ) でも なんで み くる ちゃん まで ?
う ~ ん う っう う …
( ハルヒ ) ん っ
キョン ちょっと
( ハルヒ ) 有希 ( ゆき ) ちゃんと 鍵 閉めて
誰 が 来て も 開けちゃ ダメ よ
( 長門 ( な が と )) 分かった
( ハルヒ ) これ って 殺人 事件 な の ?
( キョン ) どうやら そう らしい
( ハルヒ ) う う ~ まさか な
こんな こと に なっちゃ う なんて
思い も よら なかった
( キョン ) お前 事件 を 熱望 する ような こと
言って た じゃ ない か
( ハルヒ ) だって 本当に なる と は 思わ ない もん
( キョン ) 嵐 の 島 で 発生 した 密室 殺人
旅行 先 で たまたま そんな もん に 出くわして しまう 確率 は
いかほど の もん だろう
ひょっとして これ も ハルヒ が 望んだ から 起きた 事件 な の か ?
ん … 困った こと に なった わ ね
( キョン ) エープリルフール の つもり で 言った 冗談 が
本当に なって 困惑 して いる イタズラ 小僧 の ような 風情 だ
こんな こと は 考え たく ない が 最大 の 容疑 者 は 裕 さん だ な
何しろ 姿 が 見え ない んだ から
( ハルヒ ) あっ そう いえば 昨日 み くる ちゃん が 言って たわ
( はしゃぐ 声 )
ひ ゃっ あ …
( キョン ) 2 人 が ケンカ して た ?
( ハルヒ ) … ように 見えた んだ って
それ から もう 一 つ ゆうべ の こと だ けど ―
ゲーム の 途中 で あたし トイレ に 行った でしょ ?
そん 時 ちょうど この 場所 で …
( 裕 ) ああ 急ぐ んだ
パスポート と トラベラーズチェック を
用意 して くれ
( ハルヒ ) 今 から 思う と
あれ は 外国 に 高飛び する 手配 を して いた の かも ね
( キョン ) でも なんで 密室 な んだ ?
自殺 に 見せかける 工作 で も ない し
わざわざ 密室 に 仕立てる 理由 が ない だろう
( ハルヒ ) う ~ ん … うん !
やっぱり じっと なんか して られ ない わ
圭一 さん の 部屋 もう 一 回 よく 見て み ましょう
警察 に 連絡 し ました ところ
誰 の 立ち入り も 許可 し ない ように と の こと で ございます
いつ 来る の ? 警察
予報 に よれば
明日 の 午後 に は 天候 の 回復 が 見込ま れる ようです から
そのころ あたり に なる ので は ない でしょう か
( ハルヒ ) 鍵 は 一晩 中 かかって た の ?
( 新 川 ) 分かり かね ます
わたくし は ノック を して みた だけ です ので
( ハルヒ ) ノック だけ ?
( 新 川 ) 圭一 様 の お 部屋 に は 仕事 の 書類 など が あり ました ので
お 返事 なし に ドア を 開ける こと は はばから れた のです
圭一 さん と 裕 さん は 仲 悪かった の か ?
ん …
それ も 分かり かね ます な
なんとなれば 私 と 森 が ここ に 仕える ように なり ました の は
この 1 週間 程度 の こと で ございます ので
( ハルヒ ・ キョン ) 1 週間 ?
わたくし ども は パート タイム
臨時 雇い の 執事 と メイド で ございます
夏 の ほんの ひととき 2 週間 ばかり の 契約 で ございました
( ハルヒ ) あ …
つまり この 別荘 だけ ?
昔 から 圭一 さん とこ に いたんじゃ ない の ね ?
さ ようで
ご 兄弟 の 間柄 に ついて も ―
裕 様 が 圭一 様 の 会社 の 社員 で おら れた と しか
( キョン ) 何 か 引っかかる
なんだろう この 妙な 感覚 は …
あら ? 古泉 君 何 して た の ?
( 古泉 ) 館 の 中 を 見回って いた んです
裕 さん は どこ に も いま せ ん ね あなた 方 は ?
( ハルヒ ) 外 ! 船 が ある か どう か を 確かめる の
( 森 ( もり )) 船 は ない と 思わ れ ます が
( ハルヒ ) どうして ?
( 森 ) 昨晩 の こと です
裕 様 が 何 か に せき立て られる ように 玄関 へ 向かって おら れた のです
( 古泉 ) 裕 さん が 船 を 奪って
島 を 出て いった と 言わ れる んです か ?
( 森 ) 確認 した わけで は あり ませ ん
でも 私 が 裕 様 を 見た の は それ が 最後 です
何時ごろ ?
午前 1 時 ごろ だった と 思い ます
( ハルヒ ) あ …
( 暴風 雨 の 音 )
( キョン ) うっかり すれば 崖 下 に 転落 だ
まあ いい 落ちて も こいつ と 一緒 なら
生還 の 確立 が 上昇 する ような 気 が する
見て ! キョン
( キョン ) クルーザー が ない やっぱり 裕 さん の 仕業 か
( キョン ) 灰色 の 空 黒い 海
いつぞや の 閉鎖 空間 を 思い出す
どうも こういう モノクロ 世界 は 好きに なれ そう も ない
( ハルヒ ) キョン 誰 か いる !
ほら あそこ ! 岩 の 向こう
誰 か 外 に 出て きた の かしら それとも …
あっ 真 犯人 かも !
あっ 真 犯人 かも !
( キョン ) あっ おい 待て ハルヒ !
なあ 本当に こっち に 来た の か ?
( ハルヒ ) だって 他 に 道 ない じゃ ない
( 崩れる 音 ) ( ハルヒ ) うわ っ
( ハルヒ ) ああ ~! ( キョン ) ハルヒ ! うわ っ
あ …
う っ
キョン ?
キョン キョン !
う っ …
大丈夫 ? 生きて る ?
ああ 多分 な
( ハルヒ ) やっかいな こと に なった よう ね
( キョン ) ああ
元 の 道 に は 戻れ そう も ない な
( ハルヒ ) あっ ねえ あれ
( キョン ) 幸い 洞窟 の 中 は あったかかった
地熱 の おかげ か 温泉 の 湯 脈 で も ある の かも しれ ない
あの 影 な んだった んだろう
( キョン ) ホントに 生物 だった の か ? 見 間違え じゃ ない の か
( ハルヒ ) そんな はず ない
… と 思う んだ けど
ねえ キョン
圭一 さん を 殺した の って ホントに 裕 さん な の か な
( キョン ) どういう 意味 だ
さっき から ずっと 考えて た の
森 さん の 証言 に よれば
裕 さん が 島 から 出て いった の は 昨夜 遅く でしょ ?
でも ね さっき 圭一 さん に 触れた 時 死体 は まだ あったかかった の よ
意味 分かる ?
つまり 私 たち が 見つけた 時
圭一 さん は まだ 死んだ ばかりだった って こと
( キョン ) どういう こと だ ?
裕 さん は 台風 の 夜 別荘 を 出て
一旦 どこ か に 潜んで おいて から 圭一 さん を 刺して 逃げた の か ?
( ハルヒ ) あ … 違う と 思う
仮に 圭一 さん が 殺さ れた の が
あたし たち が 見つける 1 時間 くらい 前 と して も
そのころ に は みんな とっくに 起きて
家 の 中 を 動き回って た じゃ ない
物音 も 悲鳴 も 聞こえ ない なんて 不自然 よ
( キョン ) でも おかしい だ ろ ?
圭一 さん は 胸 を 刺さ れた まま 何 時間 も ずっと 生きて て
自分 で 鍵 を 閉めた と でも いう の か ?
そもそも 裕 さん が 犯人 じゃ ない なら 逃げ出す 理由 が …
待って !
分かった ! 分かった わ
事件 の 真相
ちょっと 聞いて る の ? キョン
( キョン ) ああ とりあえず 話して みろ
裕 さん が 圭一 さん を 刺した の は 間違い ない わ
でないと あんた の 言った とおり 逃げ出す 理由 が ない もの ね
( キョン ) まあ そう だろう な
( ハルヒ ) どんな 事情 が あった か は 知ら ない けど
裕 さん は 圭一 さん を 刺した
計画 殺人 と は 思え ない から 口 ( くち ) ゲンカ で カッ と して
その 場 に あった 果物 ナイフ を 思わず 振るった と か
そんな とこ でしょう ね
でも ナイフ は 心臓 まで 達して い なかった の
( ハルヒ ) ナイフ は 手帳 に 阻ま れ 致命 傷 に なら なかった の よ
でも ここ で ややこしい こと に なっちゃ った の
圭一 さん は ショック で その 場 に 気絶 しちゃ った の よ
それ を 見て 裕 さん も 殺した と 信じ込んで しまった
問題 は ここ から
実は 気絶 した だけ だった 圭一 さん は そのまま 朝 まで 失神 して いた
目 を 覚ました 圭一 さん は もうろうと した 頭 で 立ち上がり
弟 に 殺さ れ かけた こと を 思い出して
ぼんやり と した 頭 で 扉 に 鍵 を かけた
( 鍵 を かける 音 )
( ハルヒ ) 悲劇 が 起きた の は この後 よ
圭一 さん は 足 を もつれ させて うつぶせ に 倒れて しまった の よ
その 結果 ナイフ は 胸 に 押し込ま れて 圭一 さん を 死に 至ら しめた
これ が 真相 よ
ちょっと 待て そう 都合 よく 何もかも が 進む か ?
進んだ んだ から しかたない じゃ ない
他 に 考え よう が ある ?
本当に 殺した の か どう か くらい 裕 さん に も 分かる だ ろ
大体 圭一 さん の 死体 は あおむけ に 倒れて た んだ ぞ
お前 の 考え が 正しければ
圭一 さん は うつぶせ の 状態 で 発見 さ れる はずだ
( ハルヒ ) それ は そう だ けど
う うん でも 待って
あっ ! それ なら …
( キョン ) どうした ハルヒ
あっ ええ と なんでもない
( ハルヒ ) 考え違い して た みたい ( キョン ) ん ?
( 古泉 ) お ~ い
( キョン ) あっ ( 古泉 ) お 二 人 と も ご 無事です か ?
( キョン ) 結局 ハルヒ の 推理 は 破綻 した わけだ
だが する と 真相 は どう なる ?
死亡 推定 時刻 に は 裕 さん は 島 に い なかった
とすると 真 犯人 が 別に いる こと に なる
( 食器 の 音 ) ( キョン ) ん ?
( 妹 ) ど ~ れ に しよう か な ひ ひ ~
( キョン ) こら ! ( 妹 ) キャッ
キョン 君 ビックリ さ せ ないで よ もう !
( キョン ) つまみ食い か ( 妹 ) あっ
だって お なかす いたんだ もん
お 待ち を ただ今 お 部屋 に お 持ち いたし ます
( 妹 ) あっ ズル ~ い
1 人 だけ 先 に 食べた 人 が いる
( 森 ) これ は 新川 の 食事 です
新川 は 朝 から 何も 口 に して おり ませ ん でした ので
先 に 届けた のです
あんまり 兄貴 に 恥 を かかせる な よ
む ~
( キョン ) お ?
( 妹 ) どうした の ?
ハハ …
( ハルヒ ) 有希 あたし だって ば 開けて ちょうだい
( 長門 ) 誰 が 来て も 開ける な と 言わ れて いる
もう いい わ 開けて ったら
( 長門 ) それ で は 誰 が 来て も 開ける な と いう 命令 に 反する こと に なる
朝比奈 ( あさひ な ) さん は まだ 気絶 して る の か ?
声 が 聞こえ ない から そう でしょう ね
( ハルヒ ) 誰 もって の は あたし たち SOS 団 以外 の 誰 もって こと よ
あたし たち は SOS 団 の 仲間 でしょう
( 長門 ) そう は 言わ れ なかった
私 が 言わ れた の は
誰 に 対して も この 扉 を 開けて は いけない と いう 指示
有希 ちゃん あたし が 出る 時 に は 何も 言わ なかった じゃ ない
( 長門 ) 内側 から ドア を 開く こと に ついて は 何も 指示 さ れて い ない
( キョン ) おい 長門
ハルヒ の 命令 は たった今 解除 さ れた
なんなら その 指令 は 俺 が 上書き する
妹 も いる んだ 開けて やって くれ
( ハルヒ ) もう ! 少し は 融通 を 利かせて よ ね
( み くる ) う う ~ う う …
( キョン ) 今 の は もしや 長門 流 の ジョーク だった のだろう か
頼む ぜ 長門
お前 は 表情 も 顔色 も 変化 なし な んだ から
いつも 本気 と しか 思え ない んだ よ
( 妹 ) 有希 ちゃん ありがとう
( 古泉 ) これ から どう し ます ?
真相 の 究明 を 続け ます か ?
やめ やめ !
やっぱり あたし に 名 探偵 なんて 無理 よ
あと は 警察 に 任せ ましょう
( ドア が 閉まる 音 )
なるほど 洞穴 の 中 で そんな 話 を …
だが 妙だ な
あれ だけ 探偵 ごっこ を やり た がって た ヤツ が
なん だって 急に 態度 を 変えた んだ ?
僕 に は 分かり ます よ 涼 宮 ( すずみ や ) さん の 考え が …
お 話し し ましょう か
聞こう じゃ ない か
涼 宮 さん が 話した 推理 は 途中 まで は 合って い ます が
最後 の 部分 が 違う のです
( 古泉 ) 圭一 さん は 裕 さん に 刺さ れた が その 時 に は 死な なかった
裕 さん は 勘違い して 逃げ出した
そこ まで は 合って い ます
圭一 さん は 僕ら の 声 で 目 を 覚まし
僕ら が ドア を 開けよう と する 寸前 に
もうろうと して 鍵 を かけた
( ドア が 開く 音 ) ( 古泉 ) その 時 …
圭一 さん の 体 に ナイフ が 押し込ま れた の は
その 時 です よ
つまり 犯人 は …
ドア を 破った 人間
つまり 僕 と あなた と 新川 さん と いう こと に なり ます
涼 宮 さん は それ に 気付いた んでしょう
だから 何も 言わ なかった
僕ら を かばう ため 真相 を 自分 一 人 の 胸 に 秘めて ね
( キョン ) 確かに 筋 は 通って いる が
お前 に 気付か れた の は マズ かった な
お前 の 口 さえ 塞 いじ まえば
この こと は 誰 に も 知ら れ ず に 済む
そういう 理屈 だ な
大変 ! 大変だ よ !
ハァハァ …
古泉 君 が … 古泉 君 が 死んで る の
ナイフ で 胸 を 刺さ れて
なんで す と ? まさか !
( 妹 ) 早く 来て 早く ! ほら !
( ハルヒ ) あんた が こんな ワル だ と は ね
( キョン ) お前 は 殺さ ない さ 真相 を 黙って る 限り は な
古泉 は ひそかに 戻って きた 裕 さん に 殺さ れた
動機 は 本人 に しか 分から ない が
もともと 異常な 性癖 の 持ち主 だった らしい
そういう 筋書き だ
( ハルヒ ) 警察 が だまさ れて くれる かしら
( キョン ) その ため に この 死体 に もう 2~3 本 ナイフ を 刺して おく
裕 さん の 異常 性 が 際立つ ように な いく ぞ !
( 圭一 ) ま … 待て !
えっ ?
お 芝居 は 終わり です
僕ら の 負け です よ
( 圭一 ) あっ … ああ …
まんまと して やられ ました な
ごめん ね キョン 君 に 言わ れて やった の
さ あて これ から 超人 的 天才 的 名 探偵 ―
涼 宮 ハルヒ 様 の 名 推理 を ご 披露 する わ
( キョン ) よく これ だけ 自分 を 持ち上げ られる もん だ
言う まで も なく 全て は 古泉 君 と 多 丸 さん 兄弟 と
新川 さん と 森 さん が
私 たち を 担ぐ ため に した お 芝居 だった わけ
偽 の 真相 まで 用意 して 芸 の 細かい こと ね ~
ご 明 察 です
ちょいと した 余興
サプライズパーティー の つもり だった んです よ
( キョン ) あいつ は 最初 から 全部 分かって た んだろう なあ
途中 まで は 確かに あたし も だまさ れて たわ
偽 の 真相 …
圭一 さん を 死な せて しまった の は ドア を 破った キョン たち だって ね
でも 気付いた の
ナイフ を 心臓 に 突き刺す ぐらい 勢い よく ぶつかったら
ドア に 多少 の へこみ や 傷 が できて て いい でしょう ?
なのに ドア に は 傷 一 つ なかった わ
( キョン ) 気付いた の は 俺 だ が な
( 裕 ) しかし ドア が 頑丈な 物 だった の かも しれ ない
それ だけ で は 疑う 理由 に は 足りない んじゃ ない か ?
おかしな こと は まだ ある の
古泉 君 と 新川 さん が 会った 時 の こと よ
“ 久しぶり ” って 言った でしょ ?
1 週間 前 雇わ れた ばっかりで 初対面 の はずな のに
この 挨拶 は 変じゃ ない
仰せ の とおり で ございます
( キョン ) それ に 気付いた の も 俺 だ !
更に 圭一 さん の 部屋 に 駆けつけた 時 の こと よ
古泉 君 は まっすぐ 圭一 さん の 部屋 に 行った でしょ ?
どうして 部屋 の 場所 を 知って た の ?
この 別荘 に は 初めて 来る ような こと を 言って た のに
失態 でした ね
一 度 なら ず 二 度 まで も
だが 知っていて も 不思議で は ない
きみ たち が 知ら ない うち に 確認 して いた の かも しれ ない
確かに ね
でも 決定 的だった の は キョン が 台所 で 見た 食事
キョン 説明 して その 場 に あたし は い なかった から
俺 たち の 中 で
ナイフ と フォーク を 使って 食事 を する の は 圭一 さん だけ だ
無論 新川 さん が ナイフ と フォーク で
食事 する 可能 性 も ゼロ じゃ ない
だが 問題 は ニンジン が 残さ れて いた こと だ
それ で あれ は 圭一 さん の 食事 だった んじゃ ない か と
思い当たった の さ
これ ら の こと を 総合 的に 考えて 出て くる 結論 は 1 つ !
すなわち 圭一 さん は 生きて いる !
全て は やらせ の お 芝居 だった って こと よ !
お ~!
( キョン ) きっと ハルヒ の 頭 の 中 に は
この 数 十 倍 の 歓声 が わいて いる に 違いない
んで 今度 は こっち が ひと 芝居 うった って わけ
私 が 見た バルコニー で の ケンカ も お 芝居 だった んです ね
( 圭一 ) その とおり だ よ
( 裕 ) 同じく 夜中 の 電話 も ね
ふう … いずれ 何もかも 自白 しよう と は 思って い ました が
こう も 早く つまびらかに なる と は ね
まあ お前 の 推理 が きっかけ に なった の は 確かだ
大した 名 探偵 ぶり だった な
なあ に 初歩 的な こと だ よ ワトソン 君
やっぱり お前 の 組織 の 仕込み か
ええ 多 丸 さん 兄弟 も 新川 さん も 森 さん も みんな 仲間 です
( 古泉 ) 涼 宮 さん に 変な こと を 思いつか せ ない ため に は
あらかじめ 事件 を 提供 する の が 最善 だ と 考えた んです
妹 さん が いら した の は 計算 違い でした が ね
行き の 船 の 中 で は
今回 の こと に 機関 は 無関係 と か 言って なかった か ?
( 古泉 ) まさか 本当の こと を 言う わけに も いきま せ ん しね
あなた は いつごろ から 真相 に 気付いて いた んです ?
実のところ 事件 の 最初 から だ
( 古泉 ) 最初 から …
こんな 事件 は 起こり え ない なぜなら ―
ハルヒ が 本気で 殺人 事件 なんか 望む はず が ない から だ
あいつ は そういう ヤツ だ
( 古泉 ) 涼 宮 さん を 信じて おら れる んです ね
もう 一 つ だけ 聞か せろ
ハルヒ が 見た 怪しい 影 あれ も お前 ら の 仕業 だ な ?
怪しい 影 ?
あっ 本当です
これ 以上 お 芝居 を 続ける 理由 は あり ませ ん
じゃあ あの 影 は な んだった んだ ?
まさか …
涼 宮 さん は ―
真 犯人 が 我々 の 他 に いる こと を 望んで いた ようです よ
アレ を ハルヒ が 作 っち まったん だ と すれば …
う っ !
あの 島 に は 今 も えたいの知れない 何者 か が 潜んで いる こと に なる
いや それとも やっぱり ハルヒ の 見 間違い だった の か ?
今度 は どこ 行こう かしら ね バミューダトライアングル と か ~
♪~
~♪