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日本の昔話 (初級) // Japanese Folk Tales (beginner level), 雷 さま と クワ の 木

雷 さま と クワ の 木

むかし むかし 、お母さん と ニ人 暮らし の 男の子 が いました。

ある 日 、お母さん が 男の子 に 言いました。

「畑 に ナス を 植える から 、町 へ 行って ナス の なえ を 買って 来て」

「は ー い」

男の子 は 町 へ 行く と 、一 番 値段 の 高い なえ を 一 本 だけ 買って 来ました。

それ を 見て 、お母さん は がっかり です。

「お前 は 何で 、もっと 安い なえ を いっぱい 買って 来 なかった の? 一 本 しか なかったら 、育てて も 大した 数 に なら ない のに」

「うーん 、そう だった の か」

でも 男の子 は 、心 の 中 で こう 思いました。

(一 本 きり でも 、この 値段 の 高い なえ なら 、きっと たくさん 実 が つく はず)

確かに その 通り で 、ナス の なえ は 植えた とたん に グングン と 伸びて いった のです。

「どう だい。 やっぱり 値段 の 高い なえ は 違う だろう? わ あ! 話して いる 間 に も 、雲 を 突き抜けた ぞ」

ナス の くき は 、雲 を 突き抜けて も 成長 を やめません。

やがて ナス は 薄紫 の 花 を 咲か せる と 、それはそれは 見事な 実 を いっぱい 実らせた のです。

次の 日 の 朝 、男の子 は 家 から はしご を 持ち出しました。

それ を 見つけて お母さん が 、あわてて 言います。

「こら 、どこ へ 行く つもり だ? ナス を 登る つもり なら 、危ない から やめ なさい」

「危なく ない さ。 じゃあ 、ちょっくら 行って くる」

「だめ! やめ なさい! 落ちたら どう する の? お 父さん も 、屋根 から 落ちて 死んだ のだ から」

「大丈夫 、大丈夫」

男の子 は そのまま 、ナス の 木 を 登って いきました。

さて 、男の子 が ナス の 木 を 登って 雲 の 上 に 出る と 、そこ に は 立派な お 屋敷 が ありました。

男の子 が お 屋敷 の 扉 を 開けて みる と 、中 に は ナス を 持った お じいさん が いました。

「あっ! それ は 、おら の ナス じゃ ない か?

男の子 が 叫ぶ と 、お じいさん が 言いました。

「ほう 、この ナス は 、お前 さん が 植えた ナス だった か。 おかげ で 毎日 、おいしく いただいて います よ」

お じいさん は 男の子 に 礼 を 言う と 、男の子 を お 屋敷 の 中 に 連れて 行きました。

中 に は 二 人 の きれいな 娘 が いて 、男の子 を 一晩 中 、歌 や 踊り で もてなして くれました。

次の 朝 、男の子 が 目 を 覚ます と 誰 も いま せ ん。

「あれ? みんな 、どこ へ 行った の か な?

男の子 が つぶやく と 、ふすま の 向こう から お じいさん の 声 が しました。

「起きた か。 わし ら は 仕事 に 行って くる から 、留守番 を し といて くれ」

「仕事? 雲 の 上 に も 、仕事 が ある の か?

「もちろん。 これ で 結構 、忙しい の さ」

「なら 手伝う から 、おい ら も 連れて 行って くれ」

男 の は そう 言い ながら 、ふすま を 開けました。

そして お じいさん の 姿 を 見て びっくり。

「うわっ! 鬼 だ 、鬼 だ ぁ!

何と お じいさん は 、頭 に 二 本 の 角 が 生えた 鬼 だった のです。

その 横 に は 、二 人 の 鬼 の 娘 も 立って います。

怖く なった 男の子 は 、真っ青な 顔 で 言いました。

「おい ら の 肉 は まずい ぞ。 だから 食わ ないで くれ!

それ を 聞いた 鬼 の お じいさん は 、大笑い です。

「ワッハハハハ。 わし たち は 、人間 を 食べる 悪い 鬼 で ねえ。 わし ら は 雨 を 降らす 鬼 な んじゃ。 ほれ 、こんな 具合 に な」

そう 言って 鬼 が たいこ を 鳴らす と 、娘たち が ひしゃく で 雨 を 降ら せました。

「わかった 、お じいさん は 、かみなり さま だった の か」

「そう じゃ 、かみなり さま だ。 だから これ から 、雨 を 降らせ に 行く んじゃ」

それ を 聞いて 安心 した 男の子 は 、鬼 に 言いました。

「それ なら 、おい ら も 一緒に 行く」

「よし 、それ なら この 雲 に 乗り なさい」

鬼 は 足下 の 雲 を 大きく ちぎる と 、二 人 の 娘 と 一緒に 男の子 を 乗せました。

みんな を 乗せた 雲 は すーっと 動く と 、今 から 雨 を 降ら せる 場所 まで 移動 しました。

雲 の 端 から 下 を のぞいて 、男の子 が 言いました。

「あっ、ここ は おい ら の 村 だ!

鬼 は 立ち上がって 、たいこ を 鳴らしました。

娘 の 一 人 が 、かがみ で 光 を 地上 へ てらしました。

このたいこ の 音 と かがみ の 光 が 地上 へ 届いて 、いなびかり と なりました。

もう 一 人 の 娘 が ひしゃく の 水 を まく と 、それ が 地上 へ 届いて 大雨 と なりました。

ちょうど その 日 は 、村 の 夏 祭り でした。

突然 の いなびかり と 大雨 に 、集まって いた 村人 たち は びっくり です。

「うわ あ! 夕立 だ あっ」

それ を 雲 の 上 から 見て いた 男の子 は 、逃げる 村人 たち の 様子 が 楽しくて たまりません。

「ねえ 、娘 さん 、おい ら に も 、雨 の ひしゃく を 貸して くれ」

男の子 は ひしゃく を 借りる と 、面白がって 雲 の 上 から 雨 を 降ら せました。

おかげ で 村 は 、滝 の 様 な 大雨 です。

「それっ、それっ。 逃げろ 逃げろ 、早く 逃げ ない と 、もっと 降ら せる ぞ」

男の子 は 調子 に 乗って 、何度 も 何度 も ひしゃく の 水 を まきました。

そして その 時 、男の子 は 足 を 滑らせて 、雲 の 上 から 落ちて しまった のです。

「うわっ、助けて くれ! まだ 死に たく ない よう ー!

男の子 は 雨 の 中 を 落ちて いき 、下 に あった クワ 畑 の 中 へ 飛び込みました。

ドッシーーン!

しかし 何と 、男の子 は 運良く クワ の 木 に 引っかかって 、命 だけ は 助かった のです。

これ を 見て 、かみなり さま が 言いました。

「ああ 、せっかく 、わし の 後 を つが せよう と 思った のに。 地面 に 落ちて しまって は 仕方 が ない」

でも 、もっと 残念がって いた の は 、二 人 の 娘 たち でした。

二 人 と も 、男の子 の お 嫁 さん に なりたい と 思って いた から です。

それ から と いう もの 、クワ の 木 の そば に は 、決して かみなり は 落ち ない と 言われて います。

なぜ か と 言う と 、男の子 を 助けて くれた クワ の 木 へ 、かみなり さま が 感謝 して いる から です。

だから 今 でも 、クワ の 枝 を 家 の 軒下 へ ぶら下げて 、かみなり よけ に して いる 家 が ある そうです。

おしまい

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雷 さま と クワ の 木 かみなり|||くわ||き |||mulberry|| trovão|senhor|e|mora|possessivo|árvore Der Donner und der Maulbeerbaum Thunder and Morus alba El trueno y la morera Le tonnerre et le mûrier 번개 님과 뽕나무 Grzmot i drzewo morwowe O trovão e a amoreira Гром и тутовое дерево Åskan och mullbärsträdet Грім і шовковиця 雷和桑树 雷声与桑树 雷声与桑树

むかし むかし 、お母さん と ニ人 暮らし の 男の子 が いました。 ||お かあさん||ニ じん|くらし||おとこのこ||い ました ||||two|living||boy|| antigamente|antigamente|mãe|e|dois|vida|possessivo|menino|sujeito|havia Once upon a time, there was a boy who lived with his mother. Жил-был мальчик, который жил со своей матерью. 从前,有一个男孩和他的母亲住在一起。

ある 日 、お母さん が 男の子 に 言いました。 |ひ|お かあさん||おとこのこ||いい ました ||Mom|||| One day the mother said to the boy. Однажды мать сказала мальчику. 一天,母亲对男孩说。

「畑 に ナス を 植える から 、町 へ 行って ナス の なえ を 買って 来て」 はたけ||なす||うえる||まち||おこなって|なす||||かって|きて ||||plant|||||eggplant||seedling||| "Because we will plant eggplants in the fields, go to the town and buy eggplants." «Я собираюсь посадить баклажаны на своем поле, так что иди в город и купи семена баклажанов». “我要去地里种茄子,你去镇上买些茄子吧。”

「は ー い」 |-| "Yes" “是的”

男の子 は 町 へ 行く と 、一 番 値段 の 高い なえ を 一 本 だけ 買って 来ました。 おとこのこ||まち||いく||ひと|ばん|ねだん||たかい|||ひと|ほん||かって|き ました When the boy went to town, he bought only one of the most expensive Nae. Когда мальчик пошел в город, он купил самый дорогой. 当男孩进城时,他买了最贵的那件。

それ を 見て 、お母さん は がっかり です。 ||みて|お かあさん||| Seeing that, mom is disappointed. Увидев это, мама расстроилась. 妈妈见状,很失望。

「お前 は 何で 、もっと 安い なえ を いっぱい 買って 来 なかった の? おまえ||なんで||やすい||||かって|らい|| "Why didn't you buy a lot of cheaper Nae? «Почему ты не купил много более дешевого риса? “你为什么不买很多便宜的大米? 一 本 しか なかったら 、育てて も 大した 数 に なら ない のに」 ひと|ほん|||そだてて||たいした|すう|||| |||if there wasn't|raising||||||| If there was only one, it wouldn't be a big number to grow. " Если бы у меня было только одно дерево, даже если бы я его вырастил, это было бы не так уж много». 如果我只有一棵树,即使我养了它,也不是什么大数目。”

「うーん 、そう だった の か」 "Hmm, was that so?" — Хм, так и было? “嗯,是这样吗?”

でも 男の子 は 、心 の 中 で こう 思いました。 |おとこのこ||こころ||なか|||おもい ました But the boy thought in his heart. Но мальчик думал в своем сердце. 但是男孩心里想。

(一 本 きり でも 、この 値段 の 高い なえ なら 、きっと たくさん 実 が つく はず) ひと|ほん||||ねだん||たかい|||||み||| ||only||||||||||||| (Even if it's just one, if it's this expensive one, I'm sure it will bear a lot of fruit.) (Даже если это всего одно, это дорогое семя обязательно принесет много плодов.) (即使只有一粒,这颗昂贵的种子也一定会结出很多果实。)

確かに その 通り で 、ナス の なえ は 植えた とたん に グングン と 伸びて いった のです。 たしかに||とおり||なす||||うえた|||ぐんぐん||のびて|| ||||eggplant||seedling||planted|||rapidly||grew|went| Certainly, that's right, the eggplant's name grew steadily as soon as it was planted. Это действительно так, рассада баклажанов начала расти, как только их посадили. 果然如此,茄子苗一栽就长出来了。

「どう だい。 "How is it? "Как дела? “你好吗? やっぱり 値段 の 高い なえ は 違う だろう? |ねだん||たかい|||ちがう| After all, the high price is different, isn't it? Ведь дорогие другие, не так ли? 毕竟贵的不一样不是吗? わ あ! Wow! 話して いる 間 に も 、雲 を 突き抜けた ぞ」 はなして||あいだ|||くも||つきぬけた| |||||||pierced| I pierced the clouds while I was talking. " Ты пронзил облака, пока мы разговаривали». 我們談話的時候,你穿破了雲層。”

ナス の くき は 、雲 を 突き抜けて も 成長 を やめません。 なす||||くも||つきぬけて||せいちょう||やめ ませ ん ||stem||||piercing||growth||does not stop Eggplants do not stop growing even if they penetrate the clouds. Стебли баклажанов не перестают расти даже после того, как прорвутся сквозь облака. 茄子的茎即使冲破云层也不会停止生长。

やがて ナス は 薄紫 の 花 を 咲か せる と 、それはそれは 見事な 実 を いっぱい 実らせた のです。 |なす||うすむらさき||か||さか||||みごとな|み|||みのら せた| ||||||||||truly|splendid|||a lot|bore| Eventually, the eggplant bloomed a light purple flower, which produced a lot of splendid fruit. В конце концов, баклажаны зацвели бледно-фиолетовыми цветами и принесли много замечательных плодов.

次の 日 の 朝 、男の子 は 家 から はしご を 持ち出しました。 つぎの|ひ||あさ|おとこのこ||いえ||||もちだし ました ||||||||ladder||brought The next morning, the boy took the ladder out of the house. На следующее утро мальчик вынес лестницу из дома. 第二天早上,男孩把梯子从房子里拿出来。

それ を 見つけて お母さん が 、あわてて 言います。 ||みつけて|お かあさん|||いい ます ||found|||| Finding it, my mom hurriedly says. Найдя его, мать поспешно сказала: 妈妈找到了,急忙说,

「こら 、どこ へ 行く つもり だ? |||いく|| "Where are you going? "Эй, ты куда? “喂,你要去哪儿? ナス を 登る つもり なら 、危ない から やめ なさい」 なす||のぼる|||あぶない||| ||||||||don't do If you're going to climb an eggplant, stop it because it's dangerous. " Если вы планируете забраться на баклажан, не делайте этого, это опасно». 如果你打算爬茄子,千万别爬,很危险。”

「危なく ない さ。 あぶなく|| dangerously|| "It's not dangerous. "Это не опасно. “这并不危险。 じゃあ 、ちょっくら 行って くる」 ||おこなって| |real quick|| Then, I'll go a little. " Тогда я пойду ненадолго». 那我先去一趟。”

「だめ! no good "No good! "Не хорошо! “不好! やめ なさい! stop it! 落ちたら どう する の? おちたら||| if fell|how|| What would you do if you fell? Что ты будешь делать, если упадешь? お 父さん も 、屋根 から 落ちて 死んだ のだ から」 |とうさん||やね||おちて|しんだ|| Dad also fell off the roof and died. " Твой отец тоже упал с крыши и умер».

「大丈夫 、大丈夫」 だいじょうぶ|だいじょうぶ It's okay. It's okay.

男の子 は そのまま 、ナス の 木 を 登って いきました。 おとこのこ|||なす||き||のぼって|いき ました The boy just climbed the eggplant tree. Мальчик продолжал карабкаться по баклажану.

さて 、男の子 が ナス の 木 を 登って 雲 の 上 に 出る と 、そこ に は 立派な お 屋敷 が ありました。 |おとこのこ||なす||き||のぼって|くも||うえ||でる|||||りっぱな||やしき||あり ました Now, when the boy climbed the eggplant tree and came out above the clouds, there was a magnificent mansion there. Теперь, когда мальчик взобрался на баклажановое дерево и показался над облаками, там был великолепный особняк.

男の子 が お 屋敷 の 扉 を 開けて みる と 、中 に は ナス を 持った お じいさん が いました。 おとこのこ|||やしき||とびら||あけて|||なか|||なす||もった||||い ました |||||door|||||||||||||| When the boy opened the door of the mansion, there was an old man with an eggplant inside. Когда мальчик открыл дверь особняка, внутри был старик с баклажанами. 少年推开府门,里面是一位拿着茄子的老者。

「あっ! Ah! “啊! それ は 、おら の ナス じゃ ない か? ||||なす||| Isn't that my eggplant? Это не мой баклажан? 这不是我的茄子吗? !

男の子 が 叫ぶ と 、お じいさん が 言いました。 おとこのこ||さけぶ|||||いい ました ||screams||||| The boy shouted, the old man said. Когда мальчик закричал, старик сказал: 男孩哭了,老人说,

「ほう 、この ナス は 、お前 さん が 植えた ナス だった か。 ||なす||おまえ|||うえた|なす|| well|||||||||| "Well, was this eggplant the eggplant you planted? «Хм, а этот баклажан ты посадил? “咦,这茄子是你种的吗? おかげ で 毎日 、おいしく いただいて います よ」 ||まいにち|||い ます| Thanks to you, it is delicious every day. " Благодаря вам я ем вкусную еду каждый день». 托你的福,我每天都能吃到好吃的。”

お じいさん は 男の子 に 礼 を 言う と 、男の子 を お 屋敷 の 中 に 連れて 行きました。 |||おとこのこ||れい||いう||おとこのこ|||やしき||なか||つれて|いき ました ||||||||||||mansion||||| The old man thanked the boy and took him into the mansion. Старик поблагодарил мальчика и отвел его в особняк. 老者谢过童子,便带他进了府邸。

中 に は 二 人 の きれいな 娘 が いて 、男の子 を 一晩 中 、歌 や 踊り で もてなして くれました。 なか|||ふた|じん|||むすめ|||おとこのこ||ひとばん|なか|うた||おどり|||くれ ました ||||||||||||||song||dance||entertained| Inside were two pretty girls who entertained the boy all night long with songs and dances. Внутри находились две хорошенькие девушки, которые всю ночь развлекали мальчика песнями и танцами.

次の 朝 、男の子 が 目 を 覚ます と 誰 も いま せ ん。 つぎの|あさ|おとこのこ||め||さます||だれ|||| The next morning, when the boy wakes up, no one is there. На следующее утро, когда мальчик просыпается, никого нет.

「あれ? "that? みんな 、どこ へ 行った の か な? |||おこなった||| |||went||| Where did you guys go? Куда вы все пропали?

男の子 が つぶやく と 、ふすま の 向こう から お じいさん の 声 が しました。 おとこのこ||||||むこう|||||こえ||し ました ||whispers||||other side||||||| When the boy whispered, a voice of an old man came from beyond the sliding door. Когда мальчик что-то пробормотал, я услышал голос старика с другой стороны фусума.

「起きた か。 おきた| woke up| “Are you awake? "Вы проснулись? わし ら は 仕事 に 行って くる から 、留守番 を し といて くれ」 |||しごと||おこなって|||るすばん|||| |||||||||||please| We're going to work, so please take your answering machine. " Мы собираемся работать, поэтому, пожалуйста, оставьте автоответчик в покое».

「仕事? しごと "work? 雲 の 上 に も 、仕事 が ある の か? くも||うえ|||しごと|||| Are there jobs in the clouds? Есть ли работа в облаках?

「もちろん。 Of course. これ で 結構 、忙しい の さ」 ||けっこう|いそがしい|| I'm pretty busy with this." Я очень занят этим».

「なら 手伝う から 、おい ら も 連れて 行って くれ」 |てつだう|||||つれて|おこなって| |will help||||||| "If so, I'll help you, so please take me with me." «Тогда я могу помочь тебе, поэтому, пожалуйста, возьми меня с собой». “那我可以帮你,你带上我吧。”

男 の は そう 言い ながら 、ふすま を 開けました。 おとこ||||いい||||あけ ました ||||||sliding door||opened The man opened the fusuma while saying so. Говоря это, мужчина открыл фусума.

そして お じいさん の 姿 を 見て びっくり。 ||||すがた||みて| And I was surprised to see my grandfather. И я был удивлен, увидев своего дедушку.

「うわっ! うわ っ wow "Wow! 鬼 だ 、鬼 だ ぁ! おに||おに|| It's an ogre, it's an ogre! Это демон, это демон! ''

何と お じいさん は 、頭 に 二 本 の 角 が 生えた 鬼 だった のです。 なんと||||あたま||ふた|ほん||かど||はえた|おに|| |||||||||horn||grew||| What do you know, the old man had two horns growing from his head and was a demon. Старик оказался демоном с двумя рогами на голове.

その 横 に は 、二 人 の 鬼 の 娘 も 立って います。 |よこ|||ふた|じん||おに||むすめ||たって|い ます |side|||||||possessive particle|||standing| Next to him, there were also two daughters of the demon standing. Рядом с ним также стоят две девушки-демона.

怖く なった 男の子 は 、真っ青な 顔 で 言いました。 こわく||おとこのこ||まっさおな|かお||いい ました ||||pale||| The scared boy said with a deep blue face. Сказал испуганный мальчик с бледным лицом.

「おい ら の 肉 は まずい ぞ。 |||にく||| |||||not good| "My meat is not good. «Мясо мое невкусное. “我的肉不好吃。 だから 食わ ないで くれ! |くわ|| So don't eat! Так что не ешь меня!

それ を 聞いた 鬼 の お じいさん は 、大笑い です。 ||きいた|おに|||||おおわらい| Hearing that, the demon grandfather burst into laughter. Услышав это, дедушка-демон расхохотался.

「ワッハハハハ。 *Wahahahaha.* Wha ha ha ha ha. わし たち は 、人間 を 食べる 悪い 鬼 で ねえ。 |||にんげん||たべる|わるい|おに|| We are bad demons that eat humans. Мы злые демоны, которые едят людей. わし ら は 雨 を 降らす 鬼 な んじゃ。 |||あめ||ふらす|おに|| |||||made to fall||| We are demons that bring the rain. Мы демоны, которые приносят дождь. ほれ 、こんな 具合 に な」 ||ぐあい|| look|like this||| Look, like this. " Смотри, вот так». 你看,是這樣的。”

そう 言って 鬼 が たいこ を 鳴らす と 、娘たち が ひしゃく で 雨 を 降ら せました。 |いって|おに||||ならす||むすめ たち||||あめ||ふら|せま した |saying|||||||daughters||ladle||||made fall| After saying that, the demon sounded the drum, and the girls made it rain with a ladle. Сказав это, демон вскрикнул, и девушки устроили дождь ковшом. 說罷,妖魔敲鼓,姑娘們便用勺子下雨。

「わかった 、お じいさん は 、かみなり さま だった の か」 "Understood, was the old man Kaminari-sama?" — Ладно, это был старик Каминари-сама? 「對了,是雷成大人嗎?」

「そう じゃ 、かみなり さま だ。 "That's right, Kaminari-sama. — Верно, Каминари-сама. だから これ から 、雨 を 降らせ に 行く んじゃ」 |||あめ||ふらせ||いく| |||||to make fall||| So from now on, let's go make it rain." Так что с этого момента давайте сделаем дождь».

それ を 聞いて 安心 した 男の子 は 、鬼 に 言いました。 ||きいて|あんしん||おとこのこ||おに||いい ました Hearing this, the boy was relieved and said to the demon. Услышав это, мальчик с облегчением сказал демону:

「それ なら 、おい ら も 一緒に 行く」 |||||いっしょに|いく "Then I'll go with you." — В таком случае я пойду с тобой.

「よし 、それ なら この 雲 に 乗り なさい」 ||||くも||のり| |it||this|||| "Okay, then get on this cloud." «Хорошо, тогда садись в это облако».

鬼 は 足下 の 雲 を 大きく ちぎる と 、二 人 の 娘 と 一緒に 男の子 を 乗せました。 おに||あしもと||くも||おおきく|||ふた|じん||むすめ||いっしょに|おとこのこ||のせ ました ||feet|||||tore|||||daughter||together|||put on The demon tore the cloud under his feet and put a boy on it with his two daughters. Демон разорвал облако под ногами и посадил на него мальчика с двумя дочерьми.

みんな を 乗せた 雲 は すーっと 動く と 、今 から 雨 を 降ら せる 場所 まで 移動 しました。 ||のせた|くも|||うごく||いま||あめ||ふら||ばしょ||いどう|し ました ||carried|||||||||||causing|place||| The clouds carrying everyone moved quickly, and now they have moved to a place where it can rain. Облако со всеми на нем плавно двигалось и двигалось к месту, где должен был начаться дождь.

雲 の 端 から 下 を のぞいて 、男の子 が 言いました。 くも||はし||した|||おとこのこ||いい ました Looking down from the edge of the cloud, the boy said. — сказал мальчик, глядя вниз с края облака.

「あっ、ここ は おい ら の 村 だ! ||||||むら| "Ah, this is my village! «Ах, это моя деревня!

鬼 は 立ち上がって 、たいこ を 鳴らしました。 おに||たちあがって|||ならし ました |||||rang The ogre stood up and sounded the taiko. Демон встал и бросил барабан.

娘 の 一 人 が 、かがみ で 光 を 地上 へ てらしました。 むすめ||ひと|じん||||ひかり||ちじょう||てらし ました |||||mirror||||||reflected One of the girls bent down and sent a light down to earth. Одна из девушек наклонилась и направила на землю свет. 其中一個女孩彎下腰,向地面發出一盞燈。

このたいこ の 音 と かがみ の 光 が 地上 へ 届いて 、いなびかり と なりました。 この たいこ||おと||||ひかり||ちじょう||とどいて|||なり ました taiko||||light|||||||twinkling||became The sound of this thunder and the light of the wind reached the ground and became a roar. Звук этого грома и свет ветра достигли земли и превратились в рев. 這道雷霆之音和風之光芒傳到地面,化作了轟鳴之聲。

もう 一 人 の 娘 が ひしゃく の 水 を まく と 、それ が 地上 へ 届いて 大雨 と なりました。 |ひと|じん||むすめ||||すい||||||ちじょう||とどいて|おおあめ||なり ました |||||||||||||||||heavy rain|| Another girl sprinkled a ladle with water, which reached the ground and caused heavy rain. Другая девушка обрызгала ковш водой, которая достигла земли и вызвала сильный дождь. 另一個女孩用勺子灑水,水灑到了地上,下起了大雨。

ちょうど その 日 は 、村 の 夏 祭り でした。 ||ひ||むら||なつ|まつり| just|||||||| That day was the village summer festival. В этот день был деревенский летний праздник.

突然 の いなびかり と 大雨 に 、集まって いた 村人 たち は びっくり です。 とつぜん||||おおあめ||あつまって||むらびと|||| |||||||||people||| The villagers who had gathered were surprised by the sudden roar and heavy rain. Собравшиеся жители деревни были удивлены внезапным грохотом и сильным дождем.

「うわ あ! "Wow! 夕立 だ あっ」 ゆうだち|| sudden evening shower|| It's a shower."

それ を 雲 の 上 から 見て いた 男の子 は 、逃げる 村人 たち の 様子 が 楽しくて たまりません。 ||くも||うえ||みて||おとこのこ||にげる|むらびと|||ようす||たのしくて|たまり ませ ん |||||||||||||||||unbearable The boy, who was watching from above the clouds, couldn't help but enjoy the sight of the villagers running away. Мальчик, который наблюдал из-за облаков, не мог не наслаждаться видом убегающих жителей деревни.

「ねえ 、娘 さん 、おい ら に も 、雨 の ひしゃく を 貸して くれ」 |むすめ||||||あめ||||かして| |||hey|||also|||ladle||| "Hey, my daughter, lend me a rain hishaku." «Эй, доченька, одолжи и мне ковш для дождя».

男の子 は ひしゃく を 借りる と 、面白がって 雲 の 上 から 雨 を 降ら せました。 おとこのこ||||かりる||おもしろがって|くも||うえ||あめ||ふら|せま した ||||borrow||finding it interesting|||||||| The boy rented a hishaku and was amused to rain from above the clouds. Мальчик одолжил ковш и развлекался, вызывая дождь из-за облаков.

おかげ で 村 は 、滝 の 様 な 大雨 です。 ||むら||たき||さま||おおあめ| thanks||||||||| Thanks to that, the village is in heavy rain like a waterfall. Благодаря этому деревня находится под проливным дождем, как водопад.

「それっ、それっ。 それ っ|それ っ there| "That's it, that's it. 逃げろ 逃げろ 、早く 逃げ ない と 、もっと 降ら せる ぞ」 にげろ|にげろ|はやく|にげ||||ふら|| ||||||more||| Run away, run away, if you don't run away quickly, I'll make it rain more." Беги, беги, если быстро не убежишь, я вызову еще больше дождя».

男の子 は 調子 に 乗って 、何度 も 何度 も ひしゃく の 水 を まきました。 おとこのこ||ちょうし||のって|なんど||なんど||||すい||まき ました |||||||||||||poured The boy got carried away and threw a ladle of water over and over again. Мальчик увлекся и снова и снова бросал ковш воды.

そして その 時 、男の子 は 足 を 滑らせて 、雲 の 上 から 落ちて しまった のです。 ||じ|おとこのこ||あし||すべらせて|くも||うえ||おちて|| |||||||slipped||||||| And then the boy slipped and fell from above the clouds. А потом мальчик поскользнулся и упал с облаков.

「うわっ、助けて くれ! うわ っ|たすけて| "Wow, help me! まだ 死に たく ない よう ー! |しに||||- ||||like| Don't want to die yet! Не хочу еще умирать! 還不想死!

男の子 は 雨 の 中 を 落ちて いき 、下 に あった クワ 畑 の 中 へ 飛び込みました。 おとこのこ||あめ||なか||おちて||した|||くわ|はたけ||なか||とびこみ ました |||||||going|||||||||jumped The boy fell into the rain and jumped into the mulberry field below. Мальчик провалился под дождь и прыгнул в тутовое поле внизу.

ドッシーーン! ドッシー-ン boom Splash!

しかし 何と 、男の子 は 運良く クワ の 木 に 引っかかって 、命 だけ は 助かった のです。 |なんと|おとこのこ||うん よく|くわ||き||ひっかかって|いのち|||たすかった| ||||fortunately||||||life||||explanatory tone Luckily, however, the boy got caught in a mulberry tree and survived. К счастью, мальчик застрял в тутовом дереве и выжил.

これ を 見て 、かみなり さま が 言いました。 ||みて||||いい ました this|||||| Looking at this, Mr. Kaminari said. Увидев это, Каминари-сама сказал:

「ああ 、せっかく 、わし の 後 を つが せよう と 思った のに。 ||||あと|||||おもった| ||||||follow|||| "Oh, I thought I'd be able to follow me. — А, я думал, ты пойдешь за мной. “啊,我還以為你要跟著我呢。 地面 に 落ちて しまって は 仕方 が ない」 じめん||おちて|||しかた|| It can't be helped if it falls to the ground." Ничего не поделаешь, если он упадет на землю». 掉在地上也沒辦法。”

でも 、もっと 残念がって いた の は 、二 人 の 娘 たち でした。 ||ざんねんがって||||ふた|じん||むすめ|| But even more disappointing were the two daughters. Но больше всего меня разочаровали две мои дочери. 但最讓我失望的是我的兩個女兒。

二 人 と も 、男の子 の お 嫁 さん に なりたい と 思って いた から です。 ふた|じん|||おとこのこ|||よめ|||なり たい||おもって||| |||||||||||||was|| Because they both wanted to be the boys' brides. Потому что они обе хотели быть невестами мальчика. 因為他們都想成為男孩的新娘。

それ から と いう もの 、クワ の 木 の そば に は 、決して かみなり は 落ち ない と 言われて います。 |||||くわ||き|||||けっして|||おち|||いわ れて|い ます ||||||||||||never||||||| Since then, it is said that the bite will never fall by the morus alba tree. С тех пор говорят, что свет никогда не падает рядом с тутовым деревом. 從那以後,據說沒有光會落在桑樹附近。

なぜ か と 言う と 、男の子 を 助けて くれた クワ の 木 へ 、かみなり さま が 感謝 して いる から です。 |||いう||おとこのこ||たすけて||くわ||き|||||かんしゃ|||| ||||||||||||||||gratitude|||| The reason is that Goddess Kaminari is grateful to the mulberry tree that saved the boy. Причина в том, что богиня Каминари благодарна тутовому дереву, спасшему мальчика. 原因是上成女神感謝救了男孩的桑樹。

だから 今 でも 、クワ の 枝 を 家 の 軒下 へ ぶら下げて 、かみなり よけ に して いる 家 が ある そうです。 |いま||くわ||えだ||いえ||のきした||ぶらさげて||||||いえ|||そう です so|||||||||eaves||hanging||protection||||||| Therefore, it seems that some houses still have morus alba branches hanging under the eaves of their houses to avoid them. Вот почему даже сейчас некоторые люди вешают тутовые ветки под карнизы своих домов, чтобы защититься от грозы. 所以現在還有人在屋簷下掛桑枝來避雷。

おしまい