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Fairy Tales, まさかのはなし その2 「自分の頭を食べたヘビ」

まさか の はなし その 2 「自分 の 頭 を 食べた ヘビ」

まさか の はなし その 2 「 自分 の 頭 を 食べた ヘビ 」

むかし むかし 、 きっ ちょ むさん と 言う 、 とんち の 上手な 人 が い ました 。

きっ ちょ むさん の 村 に は 話し を 聞く の が 何より も 好きな お 金持ち の お じいさん が いて 、 以前 、 きっ ちょ むさん に たのんで 話し を して もらった のです が 、 「 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え 」 と 言わ ない 約束 に 失敗 して 、 きっ ちょ むさん に お 米 を 一 俵 ( いっ ぴょ う ) 取ら れた 事 が あり ます 。

→ 『 まさか の 話 』

その お じいさん が 、 また きっ ちょ むさん に 言い ました 。 「 きっ ちょ むさん 、 たいくつで たいくつで 仕方ない んじゃ 。 何 か 話 を して くれ ん かな 」 「 まあ 、 して も 良い です が 、 今度 も また 話し の 途中 で 『 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え 』 と 、 言わ ない 約束 を して くれ ます か ? 」 「 いい と も 、 いい と も 。 もしも 言ったら 、 今度 も 米 を 一 俵 ( いっ ぴょ う ) やろう 」 「 また 、 米 です か 。 前 に もらった 米 に も 手 を つけて い ない ので 、 今度 は 米 で は なく 、 お 金 の 方 が 」 「 よし 、 それ なら 、 こう しよう 。 ここ に 千 両 箱 を 置いて 、 もしも わし が その 言葉 を 言ったら 、 その 千 両 箱 を 持って 帰って も いい から 」 お じいさん が 本当に 千 両 箱 を 用意 した ので 、 きっ ちょ むさん は 話 を 始め ました 。

「 これ は むかし の 話 です が 、 ある ところ に クチナワ と いう ヘビ が い ました 。 その ヘビ は 冬ごもり の 準備 に 、 どこ から か 手 に 入れた 餅 ( もち ) を 巣 穴 に 持ち 込み ました 」 「 ふむ 、 なるほど 」 「 そして 冬 に なって 雪 が つもり 始めた 頃 、 ヘビ は 巣 穴 の 中 で その 餅 を 食べよう と した んだ が 、 何と 餅 と 思って いた 物 は 、 実は 餅 に 似た 白い 石 でした 」 「 ふーむ 、 なるほど 」 「 外 は すでに 大雪 な ので 、 今さら 食べ物 を 探し に 行く こと も 出来 ない 。 こまった ヘビ は 仕方なく 、 くるり と 首 を 回して 自分 の 尻尾 を 一口 かじった 」 「 なるほど 、 なるほど 」 「 それ から も ヘビ は お腹 が 空く と 自分 の 尻尾 を かじって いって 、 冬 が 終わる 頃 に は 、 残って いる の は 頭 だけ でした 」 「 う ー む 。 まさか ・・・」 お じいさん は 言い かけて 、 危なく 思い 止まり ました 。 「 体 が なくなって は 、 春 に なって も 動く 事 が 出来 ない 。 そこ で ヘビ は 仕方なく 、 『 おら の 命 も 、 いよいよ これ まで か 』 と 、 言って 、 最後に 残った 自分 の 頭 を 、 大きな 口 を 開けて パクリ と 食べて しまった んじゃ 。 こうして ヘビ は 、 この世 から 消えて しまった 」 これ を 聞いた お じいさん は すっかり あきれ かえって 、 思わず 言って しまい ました 。 「 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え ! 」 すると きっ ちょ むさん は 、 ニヤリ と 笑って 、 「 はい 、 千 両 箱 を ありがとう ございます 」 と 、 千 両 箱 を かついで 帰って 行き ました 。

おしまい

まさか の はなし その 2 「自分 の 頭 を 食べた ヘビ」 ||||じぶん||あたま||たべた|へび No way story 2 "Snake that ate its own head" De ninguna manera, parte 2: "La serpiente que se comió su propia cabeza".

まさか の はなし   その 2 「 自分 の 頭 を 食べた ヘビ 」 ||||じぶん||あたま||たべた|へび No way story 2 "Snake that ate its own head"

むかし むかし 、 きっ ちょ むさん と 言う 、 とんち の 上手な 人 が い ました 。 ||||||いう|||じょうずな|じん||| Once upon a time, there was a person who was good at Tonchi, called Kichomu-san.

きっ ちょ むさん の 村 に は 話し を 聞く の が 何より も 好きな お 金持ち の お じいさん が いて 、 以前 、 きっ ちょ むさん に たのんで 話し を して もらった のです が 、 「 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え 」 と 言わ ない 約束 に 失敗 して 、 きっ ちょ むさん に お 米 を 一 俵 ( いっ ぴょ う ) 取ら れた 事 が あり ます 。 ||||むら|||はなし||きく|||なにより||すきな||かねもち||||||いぜん||||||はなし||||||||こと|||||||いわ||やくそく||しっぱい|||||||べい||ひと|たわら||||とら||こと||| In Kichomu-san's village, there was a rich old man who liked listening to the story more than anything else, and I had him talk to him before, but he said, "No way. I haven't said, "I'm sorry." I failed in my promise, and I got a bale of rice from Mr. Kichomu.

→ 『 まさか の 話 』 ||はなし → No way.

その お じいさん が 、 また きっ ちょ むさん に 言い ました 。 |||||||||いい| The grandfather told KITCHUMU again. 「 きっ ちょ むさん 、 たいくつで たいくつで 仕方ない んじゃ 。 |||||しかたない| "Kitamusan, you're so tired, you can't help it. 何 か 話 を して くれ ん かな 」 「 まあ 、 して も 良い です が 、 今度 も また 話し の 途中 で 『 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え 』 と 、 言わ ない 約束 を して くれ ます か ? なん||はなし|||||||||よい|||こんど|||はなし||とちゅう||||こと|||||||いわ||やくそく||||| Well, I'd like to, but can you promise not to say, "No, that's not going to happen" in the middle of our conversation again? 」 「 いい と も 、 いい と も 。 Yes, yes, yes. もしも 言ったら 、 今度 も 米 を 一 俵 ( いっ ぴょ う ) やろう 」 「 また 、 米 です か 。 |いったら|こんど||べい||ひと|たわら||||||べい|| If you say so, I'll give you another bale of rice. 前 に もらった 米 に も 手 を つけて い ない ので 、 今度 は 米 で は なく 、 お 金 の 方 が 」 「 よし 、 それ なら 、 こう しよう 。 ぜん|||べい|||て||||||こんど||べい|||||きむ||かた|||||| I haven't touched the rice I got before, so this time it's not rice, but money. "" Okay, then let's do this. ここ に 千 両 箱 を 置いて 、 もしも わし が その 言葉 を 言ったら 、 その 千 両 箱 を 持って 帰って も いい から 」   お じいさん が 本当に 千 両 箱 を 用意 した ので 、 きっ ちょ むさん は 話 を 始め ました 。 ||せん|りょう|はこ||おいて|||||ことば||いったら||せん|りょう|はこ||もって|かえって|||||||ほんとうに|せん|りょう|はこ||ようい|||||||はなし||はじめ| I'll put the box here, and if I say the word, you can take the box and go home with it.

「 これ は むかし の 話 です が 、 ある ところ に クチナワ と いう ヘビ が い ました 。 ||||はなし|||||||||へび||| There once upon a time, there was a snake called a "chinawa. その ヘビ は 冬ごもり の 準備 に 、 どこ から か 手 に 入れた 餅 ( もち ) を 巣 穴 に 持ち 込み ました 」 「 ふむ 、 なるほど 」 「 そして 冬 に なって 雪 が つもり 始めた 頃 、 ヘビ は 巣 穴 の 中 で その 餅 を 食べよう と した んだ が 、 何と 餅 と 思って いた 物 は 、 実は 餅 に 似た 白い 石 でした 」 「 ふーむ 、 なるほど 」 「 外 は すでに 大雪 な ので 、 今さら 食べ物 を 探し に 行く こと も 出来 ない 。 |へび||ふゆごもり||じゅんび|||||て||いれた|もち|||す|あな||もち|こみ|||||ふゆ|||ゆき|||はじめた|ころ|へび||す|あな||なか|||もち||たべよう|||||なんと|もち||おもって||ぶつ||じつは|もち||にた|しろい|いし||ふ - む||がい|||おおゆき|||いまさら|たべもの||さがし||いく|||でき| The snake was preparing for its winter retreat and brought into its den some mochi (glutinous rice cakes) that it had obtained from somewhere. It was already snowing heavily outside, so we couldn't go out to look for food. こまった ヘビ は 仕方なく 、 くるり と 首 を 回して 自分 の 尻尾 を 一口 かじった 」 「 なるほど 、 なるほど 」 「 それ から も ヘビ は お腹 が 空く と 自分 の 尻尾 を かじって いって 、 冬 が 終わる 頃 に は 、 残って いる の は 頭 だけ でした 」 「 う ー む 。 |へび||しかたなく|||くび||まわして|じぶん||しっぽ||ひとくち|||||||へび||おなか||あく||じぶん||しっぽ||||ふゆ||おわる|ころ|||のこって||||あたま||||-| The snake had no choice but to turn its head and take a bite of its own tail. まさか ・・・」   お じいさん は 言い かけて 、 危なく 思い 止まり ました 。 ||||いい||あぶなく|おもい|とまり| No way..." Grandpa was about to say this when he almost stopped himself. 「 体 が なくなって は 、 春 に なって も 動く 事 が 出来 ない 。 からだ||||はる||||うごく|こと||でき| Without a body, you won't be able to move in the spring. そこ で ヘビ は 仕方なく 、 『 おら の 命 も 、 いよいよ これ まで か 』 と 、 言って 、 最後に 残った 自分 の 頭 を 、 大きな 口 を 開けて パクリ と 食べて しまった んじゃ 。 ||へび||しかたなく|||いのち|||||||いって|さいごに|のこった|じぶん||あたま||おおきな|くち||あけて|||たべて|| There, the snake had no choice but to say, "Our life is finally up to now," and he ate his last remaining head with his big mouth open. こうして ヘビ は 、 この世 から 消えて しまった 」   これ を 聞いた お じいさん は すっかり あきれ かえって 、 思わず 言って しまい ました 。 |へび||このよ||きえて||||きいた|||||||おもわず|いって|| When the grandfather heard this, he was so shocked that he couldn't help but say, "The snake disappeared from the world. 「 まさか 、 そんな 事 は ありゃ ん すめ え ! ||こと||||| No way, that's not possible! 」   すると きっ ちょ むさん は 、 ニヤリ と 笑って 、 「 はい 、 千 両 箱 を ありがとう ございます 」 と 、 千 両 箱 を かついで 帰って 行き ました 。 |||||||わらって||せん|りょう|はこ|||||せん|りょう|はこ|||かえって|いき| Then Kit Chomu smiled, said, "Yes, thank you for the box," and took the box with him.

おしまい