( 天王 寺 ( てんのう じ )) ええ … ん ?
( 爆発 音 ) ( 天王 寺 ) うわ っ
( 天王 寺 ) 何 だ !?
おい こら 何 して る ! 家賃 上げ っぞ !
( 真 帆 ( ま ほ ) と ダル の せき込み )
( 真 帆 ) 窓 ! 窓 開けて ! ( ダル ) オーキードーキー
( ダル の せき込み )
ああ びっくり した お
( 真 帆 ) 何で いきなり 火 を 噴く の よ !
もと は 粗大 ゴミ に 捨て られて た やつ だ から ね
( 真 帆 ) まったく … エアコン つける わ よ
( ダル ) ダメだ お
一緒に 稼働 さ せる と ブレーカー が 落ちる んで
何 その 環境
よく それ で ラボ なんて 言える わ ね
ラボ って いう の は オカリン が そう 名付けた だけ だ から
( 真 帆 ) こんな 劣悪な 環境 の 中 で 紅 莉栖 ( くり す ) は 作り上げた と いう の ?
♪~
~♪
( 教授 )… である から して ―
テキスト の 21 ページ 目 に ある ―
直接 話 法 と 間接 話 法 は 単語 に より …
直接 話 法 と 間接 話 法 は 単語 に より …
( チャイム )
( チャイム )
( チャイム )
( 教授 ) で は 次回 は この 続き から
それ と 岡部 ( お かべ ) 君
( 岡部 ) あっ はい
( ま ゆり ) あっ オカリン
悪い 待た せた
( ま ゆり ) う うん 教授 に 呼ば れて たん だって ?
( 岡部 ) ああ ダル に も 興味 持って くれた みたいで な
一 度 会って み たい って
( ま ゆり ) ホント ?
さすが スーパーハカー さん だ ね
( 岡部 ) 飯 食べて いく か ?
( ま ゆり ) えっ ラボ に 寄ら ない の ?
ダル 君 いる と 思う よ
( 岡部 ) メール で いい だ ろ ?
( ま ゆり ) でも 直接 話した ほう が うれしい んじゃ ない か な
ほら ダル 君 と 由季 ( ゆき ) さん の こと も あった でしょう ?
まゆ し ぃ 思った のです
やっぱり オカリン が い ない と …
ああ でも 来週 は …
ああ でも 来週 は …
( 携帯 電話 の 振動 音 )
( ま ゆり ) 最近 また リア 充 さん だ ね
( 岡部 ) そういう わけ じゃ ない けど ―
せっかく チャンス な んだ し 本気で 留学 目指す の も 悪く ない って
( ま ゆり ) そ っか オカリン が そう し たい んだ よ ね ?
ああ
( ま ゆり ) だったら それ が いい と 思う よ
( 岡部 ) ダル に も いい 話 が あった し もし 留学 できれば ―
比 屋 定 ( ひや じょう ) さん の こと も 少し は 手伝える だろう し
みんな に とって も 一 番 いい んだ よ これ が
あっ そうだ
見て 見て 鈴 ( すず ) さん
ほら 全然 似合って ない でしょ ?
ハハハ … 確かに 似合って ない な
あっ ちなみに この 白衣 は オカリン が 使って たほう だ から
新しい の は ちゃんと 保管 して あって
いい んじゃ ない か 使って も
えっ でも 前 鈴 さん に あげよう と したら ―
オカリン すごい 怒って …
( 岡部 ) そう だった か ?
ただ の 安物 だ ろ
ん ? 青 だ ぞ
まゆ し ぃ ちょっと 用事 を 思い出して しまった のです
そう か
( ま ゆり ) ねえ オカリン
( 岡部 ) 何 だ ?
( ま ゆり ) う うん 何でもない
じゃあ ね
( 携帯 電話 の 振動 音 )
( ま ゆり ) ダメだ よ
無理強い する の は よく ない よ
どうして … どうして 未来 の こと を オカリン 1 人 に 押しつける の ?
( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( ま ゆり ) あっ
( る か ) ごめん ね つい 傘 忘れちゃ って
う うん
ちょうど まゆ し ぃも 外 だった ので よかった のです フフン
る か 君 と 相 合い 傘 だ ~
( る か ) 何 か テレ ちゃ うな
( ま ゆり ) わ あ お っ きい 七夕 飾り だ
( る か ) もう 季節 だ から ね
( ま ゆり ) まゆ し ぃも 毎年 やって る よ
ささ の 葉 も ちゃんと 買って きて
そう な んだ お 願い 事 と か 書く の ?
うん 子供 の ころ から ずっと ―
“ 織姫 ( おりひめ ) 様 に なれ ます ように ” って
エッヘヘ
まゆ し ぃ は ロマンティスト の 厨 二 病 ( ちゅう に びょう ) さん な のです
( る か ) なれる よ きっと
え ?
岡部 さん の 織姫 様 に
えっ や だ な
まゆ し ぃ は ひと言 も オカリン だ なんて
( る か ) ずっと まゆ り ちゃん 岡部 さん を 支えて きた んだ もん
まゆ り ちゃん なら きっと
( ま ゆり ) 違う よ
オカリン の 心 の 中 に いる の は まゆ し ぃ じゃ ない の
え ?
( ま ゆり ) オカリン の 織姫 様 は もう 輝く こと は ない んだ
( る か ) まゆ り ちゃん …
( ま ゆり ) る か 君 は 優しい ね
( る か ) そんな こと ない よ
この くらい しか して あげ られる こと が ない だけ
( ダル ) 暑い お ~
( 真 帆 ) もう 少し したら 実験 再開 し たい んだ けど
あ ~ い
あと ちょっと でも のぞいたら 鈴 羽 ( すず は ) さん に 連絡 する から
( ダル ) そんな こと し ない って
つうか そういう 心 の 余裕 も ない お
( ドア の 開く 音 ) ( ダル ) あっ …
( 岡部 ) ん ? おい ダル ?
オ … オカリン
お … 岡部 さん ? や ばっ
( ダル ) う っ あっ う っ あっ …
あっ や ばっ
( 岡部 ) おい ダル ? ま ゆり ? 誰 も い ない の か ?
( ダル ) あっ ちょ っ ちょ っ … ちょっと 待って !
お 待た せ ~
( 岡部 ) また エロゲ か ?
( ダル ) あ いや あっ まま … まあ ね
ちょうど フィニッシュ の ところ と いう か …
( 岡部 ) いちいち 言わ ん で いい
ん ? 焦げ 臭い ぞ
( ダル ) ああ … えっ と ―
さっき 拾って きた レンジ で 弁当 温めて たら 爆発 した
爆発 ?
そんな ことし てる と ここ 追い出さ れる ぞ
( ダル ) アハッ ハハハ …
それ より 今日 は どうした ん ? まゆ 氏 なら 来て ない よ
( 岡部 ) ああ ちょっと な 桐生 ( きりゅう ) さん から ―
この 近く に かがり が いた かも しれ ない って 情報 が 入って な
知ら ない か ?
い … いや 何も
パソコン いい か ?
( ダル ) あっ えっ ちょ ちょ … ちょっと 待って
( ダル ) どうぞ ( 岡部 ) 違法な もの は やめ とけよ
ダル へ の 朗報 も ある んだ から
だが 断る
まだ 何も 言って ない だろう
きのう レスキネン 教授 たち と 食事 に 行った んだ
そし たら …
また 留学 の 話 ?
( 岡部 ) 最後 まで 聞け って
そし たら ダル の 話 も 出て な 教授 たち が 興味 を 持って くれた
ヴィクトル ・ コンドリア 大学 に は ―
情報 科学 研究 所 も ある から そこ に って
僕 が ?
( 岡部 ) ダル の 腕 なら きっと 通じる って
そりゃ あ スーパーハッカー だ し 通じる と は 思う けど …
嫌な の か ?
いや 嫌って わけじゃ ない けど さ
今 この 状態 で そんな こと 考え られ ない と いう か
鈴 羽 は 過去 に 戻ろう と して いる わけだ し …
ん ?
( 真 帆 ) ん っ ん っ
( ダル ) ハッ … う っ
@ ちゃん ねる が どうかした ん ?
いや 以前 桐生 さん と 行った 千葉 の 施設 に ついて ―
いろいろ うわさ 話 が 上がって いて な
オカ 板 ( いた ) の やつ っ しょ ?
適当な こと しか 書いて ない 連中 ばっかり だし ね
あん ま 当て に し ない ほう が いい よ ( 岡部 ) ん ?
( 岡部 ) この ハンドルネーム …
( 物音 ) ( ダル ) うわ っ
ああ … あっ
( 真 帆 ) バカ !
( 岡部 ) 何 だ そりゃ バナナ か ?
いや あっ うん あの その …
す … 鈴 羽 に 言わ れて バナナ ダイエット 的な ?
そんな の が …
ん ?
( ダル ) ハッ …
オカリン 待って あ あの …
( 岡部 ) 懐かしい な
ま ゆり に よく 怒ら れて いた
食べ物 を 粗末に しちゃ ダメ だって
( ダル ) そ … そだ ね
あっ
( ゴミ 箱 を あさる 音 )
ハッ !
これ は 何 だ ?
これ は 何 だ !
あっさり バレ ちゃ った か
もう 少し 隠し 通せる と 思った んだ けど な
あっ …
これ が 電話 レンジ ( 仮 ) 弐 号 機
( 岡部 ) 組み立て … 直した の か ?
( ダル )“ バージョン 2( ツー )” と どっち が いい か 結構 迷って …
( 岡部 ) 名前 なんて どう で も いい !
マジ ? オカリン の 言葉 と は 思え ない な
どの 未来 ガジェット も 円卓 会議 で 大騒ぎ して 決めた じゃ ん
( 岡部 ) 俺 が 言った こと を 忘れた の か !?
これ は 危険だ !
俺 たち が 持って いい 代物 じゃ ない
でも さ 僕 未来 で タイム マシン 作ら ない と いけない んだ よ ね
そう なる と やっぱり こいつ を 研究 する こと が その 第 一 歩 だ と …
ダル !
何度 も 何度 も 何度 も 説明 した よ な ?
こいつ の せい で 何 が 起こった の か
こいつ の せい で 俺 が どんな 体験 を した の か
これ を 作った こと で ま ゆり は 殺さ れる んだ
これ を 作った こと で 紅 莉栖 は 犠牲 に なった んだ
これ を 作った こと で お前 の 娘 は 自殺 まで した んだ !
これ を 作った こと で …
( ダル ) オカリン …
忘れた って いう なら もう 一 度 話して やる
お前 は そんなに バカだった の か ?
自分 で それ を 体験 し ない と 分から ない ほど ―
バカだった の か お前 は !
( 真 帆 ) バカ は あなた よ !
岡部 倫太郎 ( りん たろう )!
( 岡部 ) 比 屋 定 さん …
どうして ここ に …
えっ ? あ いや つい 勢い って いう か …
勢い ?
あっ に ゃっ !
おお っ 合法 ロリ キタコレ !
見たら 訴える わ よ
( 真 帆 ) 失礼 待た せた わ ね
つまり 俺 が 来た から 隠れて いた と いう こと か
( 真 帆 ) そう ね
もし かして 日本 に 来た の も ?
( 真 帆 ) そう 本当の 目的 は ―
電話 レンジ ( 仮 ) なんて いう センス の ない 名前 の マシン の ため
( ダル ) ん ん … ( 真 帆 ) 違う わ
その 話 を 持ってきた の は 橋田 ( は し だ ) さん じゃ ない
真 帆 たん
( 真 帆 ) 連絡 して きた の は 確かに 彼 だ けど ―
それ は 鈴 羽 さん の こと が あった から
( 岡部 ) 鈴 羽 が ?
( ダル ) オカリン も 知って る だ ろ ?
タイム マシン が 残り の 燃料 で 飛べる の は 1 年 前 まで
あと 少し で 牧 瀬 ( まき せ ) 氏 が 死んだ あの 日
世界 線 の 大 分岐 以前 に は 飛べ なく なる
だから ―
失敗 した とき に やり 直せる ように ―
タイムリープマシン を 作ろう と
( 岡部 ) それ で 比 屋 定 さん に …
( ダル ) 最初 は 僕 が 1 人 で 何とか しよう と 思った んだ けど ―
やっぱり 1 人 じゃ 行き詰まって …
( 岡部 ) 君 は 手 を 貸す こと を 承諾 した の か ?
( 真 帆 ) そう ね その とおり よ ( 岡部 ) なぜ だ !
君 に も 説明 した はずだ
D メール に よって 何 が 引き起こさ れた か
過去 を 変える こと に よって 何 が 起きる か
君 は それ を 繰り返す つもり か !
分かって いる の か !?
過去 を 変える と いう こと は 人 の 命 を 奪う こと に すら なる んだ ぞ
ま ゆり を 殺す こと に なる んだ ぞ !
( 真 帆 ) 待って そんな つもり は …
( 岡部 ) 紅 莉栖 を 助けよう と すれば ま ゆり は 死ぬ
それ は 避け られ ない
何度 やって も どう あがいて も !
これ を 完成 さ せる と いう こと は ―
あの 過去 を 変える と いう こと だ
紅 莉栖 の 犠牲 の うえ に 成り立つ この 世界 を 捨て ―
アルファ 世界 線 に 行く と いう こと だ
ま ゆり を 殺す と いう こと だ !
君 は 人殺し に なる つもり か …
( ダル ) オカリン !
謝れ ! 今 すぐ 真 帆 たんに 謝れ !
( 真 帆 ) ちょ っ … 橋田 さん !
( ダル ) オカリン の 言う こと は 分かる よ
どれ だけ 苦しんだ なんて 僕 に は 想像 しか でき ない
けど さ !
だから って ほか の 人 の 思い を ―
踏みにじって いい こと に は なら ない だろう !
( 真 帆 ) 橋田 さん もう いい
鈴 羽 は 第 3 次 世界 大戦 を 防ぐ ため に ここ に 来て る
真 帆 たん だって 亡くなった 牧 瀬 氏 の 思い を 受けて ―
タイムリープマシン を 作ろう と して る
誰 も 興味本位 や 遊び じゃ ない !
まゆ 氏 だって そう だ
あの 日 から どれ だけ オカリン に 気 を 使って …
もう 十 分 よ
( ダル ) ハァ … ハァ …
( 真 帆 ) 顔 でも 洗って らっしゃい さあ
( 岡部 ) ダル が … 俺 を …
( 真 帆 ) あなた が おかしな こ と 言う から よ
( 岡部 ) 悪かった
さっき の は 本心 じゃ …
( 真 帆 ) 分かって る
ちょっと だけ 見直した わ
ほか の 誰 か の ため に 怒 れる なんて
ふだん 優しい だけ に 効いた な 今 の は
言って おく けど 今 やろう と して いる の は ―
あくまで タイムリープマシン の 開発
D メール を 送る こと は 考えて い ない
そう か
( 真 帆 ) それ でも 不満 って 顔 ね
( 岡部 ) 雨 も 上がった ようだ な 少し 空気 を 変えよう
ん ?
( 真 帆 ) どうした の ?
いや
( 岡部 ) 俺 の 主観 で 言えば ―
この 世界 は 紅 莉栖 の 選択 の おかげ で 存在 して いる んだ
紅 莉栖 が いた から ま ゆり は 無事で い られる
それ を 俺 は 守ら なくちゃ なら ない
それ が 世界 の 摂理 な んだ
( 真 帆 ) 世界 の 摂理 ?
( 岡部 ) 時 を 繰り返して 分かった んだ
事象 は 収束 する 神 の 手 に 操ら れる ように
それ を 変えよう と する こと は 神 に 挑む こと だ
人 の 傲慢 を 神 は 許さ ない
( 真 帆 ) そう ね
私 は 科学 者 だ けど 神 を 侮ったり は 決して し ない
なら …
でも あなた の 言って いる 世界 の 摂理 と 神 と は 違う 気 が する
比 屋 定 さん
( 真 帆 ) あなた の 言って いる 世界 の 摂理 が 本当 なら …
全て が 神 の 手 に よる 運命 に よって 決まる と いう の なら ―
私 たち は 生きて いる 意味 は ない
努力 する 意味 も 選択 する 意味 も ない
( 岡部 ) 全て が そう だ と は 言って ない
ただ そういう 事象 も ある んだ
( 真 帆 ) なら 教えて
自然の 摂理 に よって 変え られ ない もの と ―
変え られる もの の 違い を
それ は …
( 真 帆 ) 科学 者 なら 当然の 問い よ
私 から すれば 世界 の 摂理 って いう の は 数式
世界 を 構築 して いる 数式 に すぎ ない
解 が 導け ない 道理 は ない
人 が 意志 を 持ち 知恵 を 使い 選択 し 行動 する
それ が 世界 を 作って いく
決して 簡単な こと で は ない けれど ―
その 目的 と 結果 を 丹念に 調べて いけば ―
そこ に 解 は きっと ある
でも 時 を 戻る と いう の は …
シュタインズ ・ ゲート
な っ …
( 真 帆 ) 鈴 羽 さん から 聞いた とき に 考えた
椎名 ( しい な ) ま ゆり が 死な ず 牧 瀬 紅 莉栖 が 死な ず ―
第 3 次 世界 大戦 も 起き ない 世界 線
それ が シュタインズ ・ ゲート だ と いう の なら ―
私 に とって それ は 数式
1 つ の 解 を 求める こと に ほかなら ない
比 屋 定 さん …
( 真 帆 ) この 世界 は 無限の 可能 性 に 満ちて いる
その 中 に は きっと ある
探す の 何 回 も 何 回 も ―
何 千 回 も 何 万 回 も 何 億 回 も 挑戦 して ―
シュタインズ ・ ゲート と いう 解 を
紅 莉栖 と あなた が そうした ように !
( 岡部 ) くっ …
ダメだ ! ( 真 帆 ) 岡部 さん !
( 岡部 ) 俺 たち に は 心 が ある んだ
分かって いて も 心 は すり減って いく
何度 と なく 失敗 する つら さ が 分かる か !
( 真 帆 ) 分かる わ ( 岡部 ) 分から ない !
( 真 帆 ) 分かる ! 私 は 紅 莉栖 の そば で 体験 して きた
それ こそ 何 千 回 も 何 万 回 も
研究 と は 違う んだ ! 数式 に 感情 は ない !
でも 全て の 数式 を 解く の は 人間 よ !
結局 の ところ は ね !
( 真 帆 と 岡部 の 荒い 息 )
( 真 帆 ・ 岡部 ) ハァ … ハァ …
( ドア の 開く 音 )
( ダル ) オカリン
すまなかった
オカリン は や っぱ ダメ ?
( 真 帆 ) いえ 希望 は ある
ホント ?
紅 莉栖 に 実証 実験 で 負けて ―
論文 でも 負けて 名声 でも 負けて
それ でも 私 は 鏡 を 見て 自分 を 叱りつけた
“ 挑戦 を 諦めたら 終わり ”
“ 永遠に 勝つ こと は でき ない ” って
今 岡部 さん ―
その とき の 私 と 同じ 顔 を して いた
( 岡部 ) ま ゆり ? ( ま ゆり ) あっ
( ま ゆり ) オ … オカリン どうした の ?
( 岡部 ) ああ いや たまたま 通りかかった だけ だ
ま ゆり は ?
( ま ゆり ) うん 何となく
前 よく ここ に 来て た よ ね
( 岡部 ) ああ
( ま ゆり ) あの ころ は まだ ダル 君 も い なくて
まゆ し ぃ は 学校 終わったら ―
1 人 で 先 に ラボ に 行って 待って いて …
1 人 だ けど ね ちっとも さみしく なんて なく って
幸せだった
でも 今 の ラボ は 何 か さみしくて
( 岡部 ) 特に 変わり ないだ ろ
俺 と ダル と まゆ り と
( ま ゆり ) 本当に そう かな ?
何 か あの ラボ に は ―
もっと たくさんの 人 が いて にぎやかで 楽しくて …
そんな わけ … ないだ ろ
でも …
( ま ゆり ) ねえ オカリン ( 岡部 ) ん ?
( ま ゆり ) まゆ し ぃ 間違って いた の か な
オカリン を 送り出す べきだった の か な
ま ゆり ?
オカリン 本当 は 牧 瀬 さん の こと ―
助け に …
まゆ し ぃ の こと 助ける ため に 全部 諦めて
それ で オカリン ラボ に も 来 なく なって
い っつ も い っつ も 苦し そうで
( 岡部 ) 違う !
( ま ゆり ) でも …
( 岡部 ) 聞いて いた んだ な さっき の ラボ で の 話 を
( ま ゆり ) だって …
( 岡部 ) 考える な !
考え なくて いい
ま ゆり は 何も 考え なくて いい んだ
でも …
( 岡部 ) ここ が 正常な んだ
今 この 時間 が 正常な んだ
ここ を 壊す ような こと は 絶対 しない だ から !
( ま ゆり ) だったら …
え ?
だったら ―
どうして そんな 苦し そうな 顔 する の ?
あの 日 から ずっと ずっと オカリン 苦し そうだ よ
( 岡部 ) ハッ …
( ま ゆり ) 織姫 様 は ね ベガ って 星 な んだ
けど ね 海外 で は こう 呼ば れて いる の
“ 空 の アークライト ”
( 岡部 ) ま ゆり …
♪~
~♪