JIN - 仁 - 完结 编 #01 (3) |しとし|かん结|

〈 現代 の 医療 用 ネット など に 使わ れて いる もの だ 〉 げんだい||いりょう|よう|ねっと|||つかわ||||

〈 もし これ を 自分 で 作った のならば 〉 |||じぶん||つくった|

〈 怪物 だ 〉 かいぶつ|

〈 もし 　 どこ か で 手 に 入れた と する ならば …〉 ||||て||いれた|||

〈 俺 と 同じ …〉 おれ||おなじ

〈 未来 から 来た 人 〉 みらい||きた|じん

〈 もし 　 本当に 　 そう ならば 〉 |ほんとうに||

〈 話 を 聞いて み たい 〉 はなし||きいて||

《 坂本 　 お前 は 間違える な よ 》 さかもと|おまえ||まちがえる||

あなた は 今日 まで 何 を 考えて 生きて きた んです か ？ ||きょう||なん||かんがえて|いきて||ん です|

この 時代 は |じだい|

あなた の 目 に 　 どう 映り ました か ？ ||め|||うつり||

私 は … わたくし|

ここ で 何 を す べきな んでしょう か ？ ||なん|||||

（ 司令 官 ） 撃て ！ しれい|かん|うて

（ 龍 馬 ） 久 坂 ーッ ！ りゅう|うま|ひさ|さか|-ッ

久 坂 は 　 わし の 友人 じゃ 久 坂 は 　 どこ に おる が じゃ ？ ひさ|さか||||ゆうじん||ひさ|さか||||||

あいた ッ …

ち っ くしょう ！

（ 響く 銃声 ） ひびく|じゅうせい

ひるむ な 　 ひるむ な ！　 撃て ーッ ||||うて|-ッ

薩摩 … さつま

久 坂 殿 は 　 どこ じゃ ？ 最後 は 　 ご 一緒 し たい のじゃ ひさ|さか|しんがり||||さいご|||いっしょ|||

（ 長 州 藩士 Ｂ ） 久 坂 殿 は → ちょう|しゅう|はんし||ひさ|さか|しんがり|

堺町 御 門 じゃ → さかいちょう|ご|もん|

だが 　 この 状態 で は 　 鷹司 様 に → ||じょうたい|||たかつかさ|さま|

最後 の 嘆願 を さ れて おる かも しれ ん さいご||たんがん|||||||

天子 様 に 　 お 願い を （ 鷹司 ） いね ！　 国 賊 が ッ てんし|さま|||ねがい||たかつかさ||くに|ぞく||

≪（ Ｂ ） あの 方 は 　 この 戦 に は 反対で ご ざった ||かた|||いくさ|||はんたいで||

久 坂 ーッ ！ ひさ|さか|-ッ

（ 山田 ） 南方 先生 ！ やまだ|なんぽう|せんせい

象 山 先生 の 心 の 臓 が 停止 いたし ました ぞう|やま|せんせい||こころ||ぞう||ていし||

先生 ！ ど いて ください せんせい|||

これ は ？ 心 の 臓 に ||こころ||ぞう|

圧迫 と 解除 を 加える こと で 　 再び 動かす こと を 試みて いる のです あっぱく||かいじょ||くわえる|||ふたたび|うごかす|||こころみて||の です

坂本 … 何 を しち ょる が じゃ 　 お まん は ！ さかもと|なん||||||||

離せ ！　 何 し に 来た んだ ？ はなせ|なん|||きた|

脚 を 持ち上げて ください 　 それ で 静脈 に 行く 血 を 増やす んです あし||もちあげて||||じょうみゃく||いく|ち||ふやす|ん です

ここ で 死んで 　 どう する んです か ！ ||しんで|||ん です|

国 賊 の 汚名 を 着せ られた まん まで くに|ぞく||おめい||ちゃくせ|||

お まん は 　 それ で 　 ええ が かえ ！

もう ない んです か ？ ||ん です|

あなた に は 　 やり 残した こと が ない んです か ッ ||||のこした||||ん です||

攘夷 など じょうい|

攘夷 など 　 くそ くらえ だ ！ じょうい||||

（ 象 山 の うなり 声 ） ぞう|やま|||こえ

ワシ を わし|

呼び戻した の は 　 お前 か ？ よびもどした|||おまえ|

はい

外せ はずせ

攘夷 など 　 本気で 信じ とる ヤツ が いたら 　 アホ じゃ じょうい||ほんきで|しんじ||やつ||||

長 州 は アホ の 集まり じゃ ！ ちょう|しゅう||||あつまり|

ほ いたら 　 どう いて ここ まで 突っ走った ？ ||||||つっぱしった

私 は 　 この 国 を 一 つ に し たかった だけ じゃ ！ わたくし|||くに||ひと||||||

日本 は 外敵 に 狙わ れて いる にっぽん||がいてき||ねらわ||

外国 に 真に 立ち向かう ため に は がいこく||しんに|たちむかう|||

まず 　 この 国 が 一 つ に なら なければ なら ぬ → ||くに||ひと||||||

でなければ 　 太刀打ち など でき ぬ |たちうち|||

だが 　 この 国 に は その 考え は ない → ||くに||||かんがえ||

長 州 だ 　 土佐 だ と 別の 国 の 人間 だ と 思って いる ちょう|しゅう||とさ|||べつの|くに||にんげん|||おもって|

それ を 乗り越え 一 つ に できる もの が ||のりこえ|ひと|||||

尊 王 であり 攘夷 である と 思った とうと|おう||じょうい|||おもった

一 つ に なり える 　 きっかけ で さえ あれば 良かった のだ ひと|||||||||よかった|

だが 長 州 は |ちょう|しゅう|

熱く なり すぎた あつく||

≪（ 男 ） 火 や 　 火 が 回って くる で ！ おとこ|ひ||ひ||まわって||

久 坂 　 行く ぜ よ ！ ひさ|さか|いく||

久 坂 ！ ひさ|さか

く …　 久 坂 |ひさ|さか

坂本 さかもと

お前 は 間違える な おまえ||まちがえる|

この 国 の 未来 を |くに||みらい|

久 坂 ！ ひさ|さか

（ 半鐘 の 音 ） はんしょう||おと

お 母さん ！ |かあさん

お前 は 　 未来 から 来た か ？ おまえ||みらい||きた|

はい

ワシ は 　 行った 口 だ わし||おこなった|くち|

まだ 　 十 の 頃 だった → |じゅう||ころ|

ある 日 　 木 の 上 から 落ち → |ひ|き||うえ||おち

目 が 覚める と → め||さめる|

光 の 　 やたら と まぶしい 天井 が あり → ひかり|||||てんじょう||

白い 　 西洋 人 の ような いでたち の 者 達 が → しろい|せいよう|じん|||||もの|さとる|

声 を かけて きた → こえ|||

そこ で 　 点滴 を 初めて 見た ||てんてき||はじめて|みた

初め は 　 何 が 起こった の か まったく 分から なかった が → はじめ||なん||おこった||||わから||

ある 日 　 窓 から 外 を 見た → |ひ|まど||がい||みた

そこ に は 　 見た こと も ない 風景 が 広がって いた → |||みた||||ふうけい||ひろがって|

だが 　 故郷 の 見慣れた 山々 も また → |こきょう||みなれた|やまやま||

変わら ず 　 広がって いた → かわら||ひろがって|

ワシ は 　 ここ が 未来 の 同じ 場所 な のだ と 理解 した → わし||||みらい||おなじ|ばしょ||||りかい|

全て が 驚き だった → すべて||おどろき|

好奇心 の 塊 だった ワシ は → こうきしん||かたまり||わし|

あらゆる こと を 知ろう と した → |||しろう||

だが 　 しばらく たった ところ で →

今度 は 　 階段 から 落ち → こんど||かいだん||おち

気 が ついたら 　 同じ 木 の 下 に いた → き|||おなじ|き||した||

夢 を 見て いた の か と 思った が → ゆめ||みて|||||おもった|

衣 と 　 頭 の 網 は 夢 で は ない こと を 物語って いた ころも||あたま||あみ||ゆめ||||||ものがたって|

ワシ は 　 その とき 見た 世界 に 少し でも 近づこう と わし||||みた|せかい||すこし||ちかづこう|

あらゆる こと を 学び 　 考え 広めよう と して きた |||まなび|かんがえ|ひろめよう|||

理解 さ れ ない こと も 多かった が りかい||||||おおかった|

ワシ は 　 お前 が 　 うらやましい わし||おまえ||

え ッ ？

ワシ に は 　 こんな もの は 作れ ぬ わし||||||つくれ|

お前 に は 　 山 の ような 知識 と 技 が ある のだろう おまえ|||やま|||ちしき||わざ|||

未来 を 見越し みらい||みこし

この 国 を 救う こと も できる |くに||すくう|||

でも …

それ は 許さ れる こと な んでしょう か ？ ||ゆるさ|||||

私 ごとき が 歴史 に 係わって しまう なんて わたくし|||れきし||かかわって||

それ こそ が 神 の 意志 だ と は 思わ ん の か ？ |||かみ||いし||||おもわ|||

歴史 を 変える ため に れきし||かえる||

自分 が 送り込ま れた のだ と は じぶん||おくりこま||||

あなた と 違って 　 私 は 平凡な … ||ちがって|わたくし||へいぼんな

お前 は 　 歴史 を 変えて しまう こと を 恐れて る おまえ||れきし||かえて||||おそれて|

裏を返せば 　 それ は うらをかえせば||

自分 が 歴史 を 変えて しまえる かも しれ ない と じぶん||れきし||かえて|||||

思って る から だろう ？ おもって|||

相当な 自信 家 だ そうとうな|じしん|いえ|

違い ます 　 私 は … ちがい||わたくし|

つべこべ 言わ ず に 救え ！ |いわ|||すくえ

（ 足音 ） あしおと

逃げて ください 町 中 に 火 が 回って ここ も 　 まもなく にげて||まち|なか||ひ||まわって|||

ワシ より も この 道具 や 薬 を 運べ ッ わし||||どうぐ||くすり||はこべ|

≪（ 蟻 川 ） しか し … 早く しろ 　 タワケ ども が ！ あり|かわ|||はやく||||

≪（ 弟子 達 ） はい ッ でし|さとる||

もし 　 お前 の やった こと が |おまえ||||

意 に 沿わ ぬ こと であったら い||そわ|||

神 は 容赦 なく お前 の やった こと を 取り消す ！ かみ||ようしゃ||おまえ|||||とりけす

神 は 　 それほど 甘く は ない かみ|||あまく||

ならば 　 救え ！ |すくえ

その 心 の まま に |こころ|||

救え ！ すくえ

救え ～ ッ ！ すくえ|

〈 再び 　 京 の 町 に 出る と 〉 ふたたび|けい||まち||でる|

〈 世界 は 変わって いた 〉 せかい||かわって|

〈 世界 は 　 変わって いた んだ 〉 せかい||かわって||

今 朝方 　 長 州 勢 が 御所 を 取り囲み 幕府 軍 と やりあった らしい です → いま|あさがた|ちょう|しゅう|ぜい||ごしょ||とりかこみ|ばくふ|ぐん||||

長 州 は 敗走 した のです が 幕府 軍 は → ちょう|しゅう||はいそう||の です||ばくふ|ぐん|

長 州 の 藩 邸 や 　 立てこもった 屋敷 に 火 を かけて 回り → ちょう|しゅう||はん|てい||たてこもった|やしき||ひ|||まわり

このような …

（ 子供 の 泣き声 ） こども||なきごえ

先生 ッ せんせい|

一 人 助ければ 我 も 我 も と 押し寄せ ましょう ひと|じん|たすければ|われ||われ|||おしよせ|

ペニシリン は 手元 に 　 あと わずかで ございます ||てもと||||

どこ か 安全な 場所 に 治療 所 を 確保 し ましょう ||あんぜんな|ばしょ||ちりょう|しょ||かくほ||

≪（ 山田 ） 先生 やまだ|せんせい

できる だけ の こと は 　 し ましょう

で なきゃ 　 象 山 先生 に 合わせる 顔 が あり ませ ん ||ぞう|やま|せんせい||あわせる|かお||||

はい →

安全な 場所 へ ≪（ 弟子 達 ） はい ッ あんぜんな|ばしょ||でし|さとる||

お 母さん です ね 　 お 子 さん 診 ます お 菊 は ッ |かあさん||||こ||み|||きく||

私 は 医者 です お 菊 は 助かり まっ しゃ ろか ？ わたくし||いしゃ|||きく||たすかり|||

（ 物音 ） ものおと

生 きちゅう が か ？ せい|||

おい 　 大丈夫 か や ？　 ほれ 　 ほれ ッ |だいじょうぶ|||||

おい 　 おい ッ 　 しゃんと せんか や ！

大丈夫 か や ？ だいじょうぶ||

（ 東 ） う う ッ ひがし|||

もう 少し の 辛抱 です |すこし||しんぼう|

（ お 菊 の 　 うめき声 ） |きく||うめきごえ

感染 症 を 起こし かけて る な かんせん|しょう||おこし|||

ペニシリン 追加 （ 蟻 川 ） はい |ついか|あり|かわ|

頑張って くれよ がんばって|

≪（ 龍 馬 ） 先生 ！ りゅう|うま|せんせい

撃た れ ちゅう 早う 何とか して くれ 　 先生 うた|||はやう|なんとか|||せんせい

脚 　 脚 こっち へ あし|あし||

しっかり し いや

少し 染み ます よ すこし|しみ||

こらえ や

弾 は 貫通 して ませ ん たま||かんつう|||

動脈 は 外れて る ような んで すぐに 　 弾 　 取り出し ましょう どうみゃく||はずれて|||||たま|とりだし|

≪（ 男 Ｅ ） 長 州 の 死 に 損ない や おとこ||ちょう|しゅう||し||そこない|

≪（ Ｆ ） こんな 騒ぎ 起こして 迷惑な こっちゃ ||さわぎ|おこして|めいわくな|

≪（ Ｇ ） よう も 　 厚かましゅう |||あつかましゅう

ちょっと 待って ください |まって|

今 　 取り出さ なければ 壊 疽 に なる かも いま|とりださ||こわ|そ|||

脚 だけ じゃ なくて 命 も … もとより 死ぬ 覚悟 じゃ ！ あし||||いのち|||しぬ|かくご|

お まん 　 女房 は お らん が かえ ？ ||にょうぼう|||||

好きな 女子 は ？ すきな|じょし|

飲み たい 酒 は ？ のみ||さけ|

もう 十 分 か や ？ |じゅう|ぶん||

やり 残した こと は 　 ない が かえ ！？ |のこした|||||

一 つ だけ ひと||

ほ いたら 　 悪い こと は 言わ ん ||わるい|||いわ|

お 願い し ます |ねがい||

手足 を 　 しっかり 押さえて ください てあし|||おさえて|

ちょっと 我慢 して ください ね |がまん|||

よし 　 鑷子 |けぬきこ

終わり ました よ おわり||

傷口 を 大量の 蒸留 水 で 洗浄 し きずぐち||たいりょうの|じょうりゅう|すい||せんじょう|

しっかり アルコール で 消毒 して ください あと 　 ペニシリン も |あるこーる||しょうどく|||||

≪（ 新 撰組 Ａ ） ここ で 何 を して おる ！ しん|せんくみ||||なん|||

新 撰組 だ ！ しん|せんくみ|

新 撰組 って … しん|せんくみ|

（ 新 撰組 Ａ ） ここ に 　 長 州 の 者 が 逃げ込んで いる ようだ が しん|せんくみ||||ちょう|しゅう||もの||にげこんで|||

幕府 の 犬 が ばくふ||いぬ|

お 願い です 　 やめて ください 国 賊 め ！ |ねがい||||くに|ぞく|

（ 銃声 ） じゅうせい

弾 が 　 たまたま 出て し も たが じゃ たま|||でて||||

弾 だけ に 　 たまたま な が じゃき たま||||||

ほれ 　 見て み |みて|

怖い ね や こわい||

先生 せんせい

あの 御 仁 は ？ |ご|しとし|

土佐 の 　 坂本 龍 馬 と いう 方 です とさ||さかもと|りゅう|うま|||かた|

土佐 の とさ|

坂本 さかもと

南方 先生 　 ペニシリン が 　 もう なんぽう|せんせい|||

新しい もん は 　 近く で 職人 達 が 戻して くれて おる のです が あたらしい|||ちかく||しょくにん|さとる||もどして|||の です|

病状 を 見極め 慎重に 使う ように し ましょう びょうじょう||みきわめ|しんちょうに|つかう|よう に||

（ お 菊 の 　 うめき声 ） |きく||うめきごえ

頑張ろう な 　 助かる から な がんばろう||たすかる||

かたじけない このような こと に なる と は

（ 職人 Ａ ） ハハハ 　 けど 先生 よ もう それ で 本当に 最後 だ ぜ しょくにん||||せんせい|||||ほんとうに|さいご||

最後 か さいご|

あなた 方 が 　 どんな 理由 で 戦って る か 知り ませ ん が |かた|||りゆう||たたかって|||しり|||

ここ に いる 限り は 　 私 の 患者 です |||かぎり||わたくし||かんじゃ|

殺し 合い なら 他 で … ≪（ 新 撰組 Ｂ ） 違う ころし|あい||た||しん|せんくみ||ちがう

お ぬし に 用 が ある のだ は ッ ？ |||よう|||||

局長 の 命 だ 治して もらい たい お方 が いる きょくちょう||いのち||なおして|||おかた||

今 　 ここ を 離れる わけに は … いま|||はなれる||

治さ ねば なら ない 患者 が たくさん いる なおさ||||かんじゃ|||

こちら が 治して ほしい お方 は 幕 軍 の 要人 じゃ ||なおして||おかた||まく|ぐん||ようじん|

こんな 者 ども と は 比べもの に なら ん |もの||||くらべもの|||

（ Ｃ ） よい から 来い ！ 離して ください |||こい|はなして|

ここ に は 私 の 助け を 必要 と … お 待ち くだされ 　 先生 を どちら に ！？ |||わたくし||たすけ||ひつよう|||まち||せんせい|||

離せ 　 離せ ！ はなせ|はなせ

南方 先生 ！ なんぽう|せんせい

（ お 菊 の 　 うめき声 ） |きく||うめきごえ

（ 近藤 ） ここ で 病人 が 待って おる そうじゃ こんどう|||びょうにん||まって||そう じゃ

戻して ください 　 医者 なら 他 に … これ は もどして||いしゃ||た|||

禁 裏 御 守衛 総督 と して 守備 隊 の 総 指揮 を とら れる きん|うら|ご|しゅえい|そうとく|||しゅび|たい||そう|しき|||

一橋 中 納 言様 　 じきじき の ご 下 命 である 　 ありがたく 思え ッ いちのはし|なか|おさむ|いいよう||||した|いのち|||おもえ|

でも 　 私 は … |わたくし|

何 する んです か 　 離して ください なん||ん です||はなして|

（ 西郷 ） お はんが 河原 で 不思議な 医術 を 使う ちょ っ さいごう|||かわはら||ふしぎな|いじゅつ||つかう||

医者 どん で 　 ご わす か ？ いしゃ|||||

申し訳 あり ませ ん が 河原 に 戻して … もうし わけ|||||かわはら||もどして

こげ な 姿 で 失礼 し も す ||すがた||しつれい|||

おい は 　 薩摩 の 西郷 吉之助 ち いい も す ||さつま||さいごう|きちのすけ||||

今 は 　 大島 ち 　 いう ちょ いもん ど いま||おおしま|||||

西郷 … さいごう

隆盛 さん ？ りゅうせい|

（ 薩摩 藩士 Ａ ） おと つい の 晩 から 吐き気 と 腹 ん 痛 み が 治まら ん じ → さつま|はんし|||||ばん||はきけ||はら||つう|||おさまら||

薬 を 飲んで も 効か ん じ → くすり||のんで||きか||

ど げんか こげ ん か 　 長 州 と の 戦 に は 勝利 を 収めた もん の → |||||ちょう|しゅう|||いくさ|||しょうり||おさめた||

ついに は 起き上がる こつ も でき ん ように 　 なら れ も した → ||おきあがる|||||よう に||||

ご 心配な さい やった 一橋 中 納 言 さあ が → |しんぱいな|||いちのはし|なか|おさむ|げん||

河原 で 妙の 医術 を 使う 医者 どん が おって かわはら||みょうの|いじゅつ||つかう|いしゃ|||

こん 際 　 診て もろう たら ど げん かち お はん を 　 よこした 次第 で ご わす |さい|みて||||||||||しだい|||

西郷 さん が さいごう||

この 戦 を 指揮 さ れた のです か ？ |いくさ||しき|||の です|

国 賊 ・ 長 州 を 叩き つぶす 見事な 戦い ぶり で ご わした くに|ぞく|ちょう|しゅう||たたき||みごとな|たたかい||||

火 まで 放つ 必要 が あった ので … （ Ｂ ） よか で 　 早う 診 れ ！ ひ||はなつ|ひつよう|||||||はやう|み|

はい

ありがとう ご わす

虫垂炎 です （ 藩 医 Ａ ） 虫垂炎 ！？ ちゅうすいえん||はん|い||ちゅうすいえん

腹 の 中 の 腸 の 一部 に 付属 して いる 虫 垂 が 炎症 を 起こして る んです はら||なか||ちょう||いちぶ||ふぞく|||ちゅう|すい||えんしょう||おこして||ん です

さらに 　 その 炎症 が 腹 膜 を 刺激 し 腹膜炎 も 起こし かけて い ます ||えんしょう||はら|まく||しげき||ふくまくえん||おこし|||

このまま 放置 すれば |ほうち|

確実に 　 死 に 至り ます かくじつに|し||いたり|

そげ な 病 は 聞いた こつ が 　 ご わ はん ||びょう||きいた|||||

ど げん すれば 　 治り もん ど かい ？ |||なおり|||

腹 を 切り 　 手術 を すれば はら||きり|しゅじゅつ||

腹 を ？ はら|

腹 を 切る なんど ち 何 ち こ ち 言う と じゃ ！ はら||きる|||なん||||いう||

大島 どん に 妙な こつ した なら そん 首 を すった 斬 っど ！ おおしま|||みょうな|||||くび|||き|

さては 　 お前 は 長 州 が 送り込んだ 刺客 じゃ ろ ！ |おまえ||ちょう|しゅう||おくりこんだ|しかく||

私 は 　 無理やり 　 あなた 達 に … わたくし||むりやり||さとる|

みんな 　 ご 無礼 を したら 　 いかん ||ぶれい|||

先生 　 せっかく お じゃ して もろう たど ん せんせい|||||||

おい が 　 腹 を 切る ような 手術 を した なら ||はら||きる||しゅじゅつ|||

士気 を 落とす こつ に も なり かね もはん しき||おとす||||||

一橋 中 納 言 さあ に は いちのはし|なか|おさむ|げん|||

おい から 伝え もん で ||つたえ||

どうぞ 　 お 引き取り を ||ひきとり|

では

そう さ せて いただき ます

（ 西郷 の 　 うめき声 ） さいごう||うめきごえ

≪（ 藩 医 Ａ ） 体 を 　 温めた 方 が よか はん|い||からだ||あたためた|かた||

≪（ Ｂ ） 胃 冷 湯 は 　 ど げん じゃ ？ ≪（ Ａ ） そい は よか |い|ひや|ゆ||||||||

持って くって まずは 温め ん と → もって|||あたため||

脚 を 温めた 方 が よか ≪（ Ｂ ） 胸 から じゃ あし||あたためた|かた||||むね||

≪（ Ａ ） 脚 から ≪（ Ｂ ） どっち じゃ … |あし||||

≪（ Ａ ） どっち じゃ ろ かい

《 救え ～ ッ ！》 すくえ|

（ 西郷 の 　 うめき声 ） さいごう||うめきごえ

切ら せろ きら|

俺 に 腹 を 切ら せろ おれ||はら||きら|

何 じゃ 　 お はん は ！ 気 でも 触れた と か ！ なん|||||き||ふれた||

俺 が 治して いた の は おれ||なおして|||

あんた 達 が 焼け だした 人 達 だ |さとる||やけ||じん|さとる|

あんた 達 から すりゃ どう なろう と 　 かまわ ない 人 達 だ |さとる||||||||じん|さとる|

でも 　 俺 から すれば |おれ||

あんた 達 こそ 　 そうだ ！ |さとる||そう だ

勝手に 戦って 　 町 を 焼け野原 に した あんた 達 を 助ける 暇 が あれば かってに|たたかって|まち||やけのはら||||さとる||たすける|いとま||

俺 は 　 焼け ださ れた 子供 を 助け たい おれ||やけ|||こども||たすけ|

何 だ ちゅう ！ なん||

でも 　 今 ここ で |いま||

西郷 さん さいごう|