RDG : Red Data Girl Episode 12

今 の は 何 だ いま|||なん|

今 真澄 が そば を 離れ た いま|ますみ||||はなれ|

どう し た ん だ ろ う 真夏 に 何 か … |||||||まなつ||なん|

電池 切れ あり え ない でんち|きれ|||

こっち も だ

何 だ よ これ なん|||

どう し た ん だ よ

電波 障害 でんぱ|しょうがい

デジカメ も 動か ねえ ぞ ||うごか||

や べ ー 会長 今 どこ だ ||-|かいちょう|いま||

大河内 は 馬場 だ っけ おおかわち||ばば||

俺 馬場 から 順に 様子 見 て き ます おれ|ばば||じゅんに|ようす|み|||

私 が 使う と パソコン も 携帯 も 変 に なっちゃ う の わたくし||つかう||ぱそこん||けいたい||へん||||

深 行く ん ふか|いく|

野々 村 さん のの|むら|

これ 鈴 原 が 関わって る と 思い ます か |すず|はら||かかわって|||おもい||

はっきり した こと は 分から ない ||||わから|

だが 何 か が ある と いう こと だけ は 前 から 分かって た ん だ |なん|||||||||ぜん||わかって|||

姫 神 に 関係 する こと な ん です か ひめ|かみ||かんけい||||||

泉 水子 さん は 今日 目覚める いずみ|みずこ|||きょう|めざめる

そう 予言 さ れ て いる 学園 祭 だった |よげん|||||がくえん|さい|

それ は 紫 子 さん に 憑依 し た 姫 神 の 言った こと です か ||むらさき|こ|||ひょうい|||ひめ|かみ||いった|||

そう だ

これ を 持っていき なさい ||もっていき|

お 借り し ます |かり||

シン コウ

一体 何 が 起こって ん の 高柳 ？ いったい|なん||おこって|||たかやなぎ

お前 真夏 か 真澄 じゃ ない よ な おまえ|まなつ||ますみ||||

真澄 は 来 て ない ますみ||らい||

鈴 原 と 高柳 が 馬場 に いる すず|はら||たかやなぎ||ばば||

さっき の 異変 と 関係 が ある の か 確かめ に 行く ところ だ ||いへん||かんけい|||||たしかめ||いく||

俺 も 行く よ 馬 たち が 心配 だ し おれ||いく||うま|||しんぱい||

参った な どう すりゃ い い ん だ まいった|||||||

変 だ な へん||

陰 陽師 の 術 かな かげ|ようし||じゅつ|

オン バザラ ギニ ハラチ ハタヤ ソワカ おん|||||

ここ で 何 を やって る ん だ ||なん|||||

鈴 原 は どこ だ 高柳 は どこ 行った 言え よ すず|はら||||たかやなぎ|||おこなった|いえ|

何で こんな ところ に 犬 な ん か なんで||||いぬ|||

バカ を 言う な ばか||いう|

今 の 声 … 高柳 だ よ な いま||こえ|たかやなぎ|||

僕 に 決まって いる ぼく||きまって|

犬 呼ばわり なんか 絶対 に 許さ ない ぞ いぬ|よばわり||ぜったい||ゆるさ||

鈴 原 さん 目 の 前 で 消え て 別 の フェーズ へ 行って しまった すず|はら||め||ぜん||きえ||べつ||||おこなって|

そして 高柳 を こんな ふう に し て いった |たかやなぎ|||||||

戸隠 と 同じ 構造 だ よ な とがくし||おなじ|こうぞう|||

たぶん そう だ ろ う な

でも 真澄 が い なく て は 通る の は 無理 だ |ますみ||||||とおる|||むり|

和 宮 鈴 原 の ところ まで 案内 しろ わ|みや|すず|はら||||あんない|

僕 なら 確かに 案内 は できる よ ぼく||たしかに|あんない|||

だけど 鈴 原 さん 自身 が 戻って き たく ない と 考え てる ん だ |すず|はら||じしん||もどって|||||かんがえ|||

そして 向こう に は 強敵 が 居座って る |むこう|||きょうてき||いすわって|

強敵 ？ きょうてき

何 敗北 宣言 し てる ん だ よ お前 なん|はいぼく|せんげん||||||おまえ

真澄 が いる ん だ よ この 向こう側 に ますみ|||||||むこうがわ|

どういう こと だ

俺 あいつ は 一 番 変わら ない やつ だ と 考え て い た おれ|||ひと|ばん|かわら|||||かんがえ|||

でも そう じゃ なかった

真澄 は 見つけ て しまった ん だ ますみ||みつけ||||

俺 ら 兄弟 の ほか に 好き な 人 を おれ||きょうだい||||すき||じん|

泉 水子 ちゃん を いずみ|みずこ||

私 一 度 も 姫 神 に なって い ない わたくし|ひと|たび||ひめ|かみ||||

あれほど の こと が あった と いう の に やってのけ た の は 姫 神 じゃ なく 私 だった |||||||||||||ひめ|かみ|||わたくし|

結局 私 が 姫 神 だった の けっきょく|わたくし||ひめ|かみ||

別々 の 存在 だ と 私 が 思い たかった だけ な の べつべつ||そんざい|||わたくし||おもい||||

こんな 私 もう 誰 に も 見 られ たく ない |わたくし||だれ|||み|||

ここ から 二 度 と 出 なけ れ ば みんな 何事 も なく て ||ふた|たび||だ|||||なにごと|||

私 だって 人類 の 存亡 と か いう こと に も 関係 し なく て 済む の かも わたくし||じんるい||そんぼう|||||||かんけい||||すむ||

鳳城 学園 に など 来 なけ れ ば よかった おおとりしろ|がくえん|||らい||||

誰 こっち へ 来 ない で だれ|||らい||

どうして

真澄 くん か ますみ||

ピンポン で し た ぴんぽん|||

真 響 さ ん ほう って おい て いい の まこと|ひび||||||||

勝た せ て あげ なきゃ だめ でしょ う かた|||||||

そう な ん だ けど さ

俺 分から なく なり かけ てる ん だ よ おれ|わから|||||||

真 響 は 自分 を 捨て て いい って 考え てる まこと|ひび||じぶん||すて||||かんがえ|

捨てる ？ すてる

真 響 の 究極 の 望み は 自分 の 心臓 を あげて 真夏 と 一 つ に なる こと な ん だ まこと|ひび||きゅうきょく||のぞみ||じぶん||しんぞう|||まなつ||ひと|||||||

そんな …

確かに 昔 約束 し た ん だ 俺 たち 一 つ に な ろ う って たしかに|むかし|やくそく|||||おれ||ひと||||||

でも 彼ら の 間 に はずれ が 出来 始め てる |かれら||あいだ||||でき|はじめ|

どう なっちゃ う の

一 人 じゃ なく なる 方法 を 探し て あれこれ 考え 中 ひと|じん||||ほうほう||さがし|||かんがえ|なか

二 人 と も 自分 より 相手 を 残し たい ん だ ふた|じん|||じぶん||あいて||のこし|||

羨ま し い 私 と は 違う ね うらやま|||わたくし|||ちがう|

私 真 響 さん を 高柳 くん に 勝た せ て あげ たかった わたくし|まこと|ひび|||たかやなぎ|||かた||||

でも もう 無理 ||むり

どうして

私 もう 学園 に 戻れ ない あんまり 人間 じゃ ない みたい だ から わたくし||がくえん||もどれ|||にんげん|||||

鈴 原 さん は 人間 だ よ すず|はら|||にんげん||

それ なら 今 どうして 真澄 くん と ここ に いる の ||いま||ますみ||||||

人間 より ずっと 高い 波動 に 神霊 が 住 ん で いる にんげん|||たかい|はどう||しんれい||じゅう|||

鈴 原 さん は 人間 だ けど 生まれつき 波動 を 高く できる ん だ すず|はら|||にんげん|||うまれつき|はどう||たかく|||

そういう 人間 昔 は 結構 い た けど 今 で は 絶滅 危惧 種 だ よ ね |にんげん|むかし||けっこう||||いま|||ぜつめつ|きぐ|しゅ|||

だから 俺 鈴 原 さん が いい な と 思い 始め た ん だ |おれ|すず|はら||||||おもい|はじめ|||

つまり 泉 水子 ちゃん が 好き だ よって 意味 だ よ |いずみ|みずこ|||すき|||いみ||

まずい 鈴 原 さん 向こう で 暮らす かも しれ ない |すず|はら||むこう||くらす|||

引き下がる つもり か ひきさがる||

まっ 僕 に は やり 直し が 効く から |ぼく||||なおし||きく|

ふざけ ん な よ

勝ち目 は 少ない ぞ それ でも 行って みる か かちめ||すくない||||おこなって||

決まって る ん だ ろ う 行く ぞ きまって||||||いく|

待て よ シン コウ まて|||

俺 も 一緒 に 行く よ 戸隠 で 鈴 原 さん は 俺 を 迎え に 来 て くれ た だ ろ う おれ||いっしょ||いく||とがくし||すず|はら|||おれ||むかえ||らい||||||

俺 だって 迎え に 行か ない よ おれ||むかえ||いか||

だめ だ お前 は 宗 田 の そば に い て やれ ||おまえ||はじめ|た||||||

今 お前 まで い なく なったら また 取り乱す ぞ いま|おまえ||||||とりみだす|

だけど 真澄 の … |ますみ|

高柳 お前 が 来い よ たかやなぎ|おまえ||こい|

鈴 原 に 侘び を 入れ て 元 に 戻し て もらう ん だ な すず|はら||わび||いれ||もと||もどし|||||

確かに 話し合い が 必要 だ な たしかに|はなしあい||ひつよう||

さあ 和 宮 案内 を 頼む |わ|みや|あんない||たのむ

いい よ

鳥 と 犬 が お供 か ちょう||いぬ||おとも|

猿 が いれ ば 桃 太郎 だ な さる||||もも|たろう||

鳥 は 雉 で ある べき だ それ に 僕 は 犬 じゃ ない ちょう||きじ|||||||ぼく||いぬ||

どっち へ 行け ば いい ん だ ||いけ||||

方角 に 大した 意味 は ない から 好き な ほう へ 進めよ ほうがく||たいした|いみ||||すき||||すすめよ

鈴 原 さん は 式 神 や 土地 の 幽霊 を 呼び寄せ た こと を ひどく 怒って い た すず|はら|||しき|かみ||とち||ゆうれい||よびよせ|||||いかって||

もし かして 僕 に 仕返し が し たかった ん だ ろ う か ||ぼく||しかえし||||||||

今頃 気づ い た の か よ いまごろ|きづ|||||

君 は ここ を 学園 と 似 た 位置 を 持つ 空間 だ と 考える か きみ||||がくえん||に||いち||もつ|くうかん|||かんがえる|

同じ 場所 に 重なって る 確率 は 高い な おなじ|ばしょ||かさなって||かくりつ||たかい|

それ なら

出 て くる と すれ ば やっぱり 八王子 城 の 亡霊 に なる ん だ だ|||||||はちおうじ|しろ||ぼうれい||||

おい 和 宮 あれ を 突っ切れ と は 言わ ない よ な |わ|みや|||つっきれ|||いわ|||

もちろん あの 向こう に しか 行き先 は ない ||むこう|||いきさき||

あいつ ら を 突破 し て 断層 の 向こう に 出 られ たら 亡霊 も 消える |||とっぱ|||だんそう||むこう||だ|||ぼうれい||きえる

真澄 の 術 か ますみ||じゅつ|

なる べ くっ 付い て いろ よ それ でも だめ だったら 足 を 活 かし て 生き延びろ |||つけい||||||||あし||かつ|||いきのびろ

臨 兵 闘 者 皆 陣 裂 在 前 のぞ|つわもの|たたか|もの|みな|じん|さ|ざい|ぜん

オンソハハンバ シユダ サラバ タラマ ソハハンバ シユド カン ||||||かん

オン バザラ ギニ ハラチ ハタヤ ソワカ おん|||||

亡霊 の 姿 は 人 の 心 的 エネルギー を 借り た もの だ ぼうれい||すがた||じん||こころ|てき|えねるぎー||かり|||

精神 力 が 高 けれ ば それほど 実害 は ない だ ろ う せいしん|ちから||たか||||じつがい|||||

オンタタギヤト ドハン バヤ ソワカ

断層 は これ 一 つ じゃ ない ぞ だんそう|||ひと||||

まだ ある の か

この先 手強 さ が 増す こと は あって も 減る こと は ない このさき|てごわ|||ます|||||へる|||

問題 は 回数 じゃ ない 突破 する 強度 だ もんだい||かいすう|||とっぱ||きょうど|

君 たち の その 強 さ に 達 し ない なら 飽きる まで 繰り返す こと に なる きみ||||つよ|||さとる||||あきる||くりかえす|||

これ で 鈴 原 の 居場所 に 辿り着け なかったら どう なる ん だ ||すず|はら||いばしょ||たどりつけ|||||

簡単 だ 引き返せ ば いい かんたん||ひきかえせ||

諦め て も いい ん だ ぞ そう すれ ば 自由 だ 楽 に なる あきらめ||||||||||じゆう||がく||

大丈夫 よ 落ち着 い て だいじょうぶ||おちつ||

真 響 まこと|ひび

真夏 まなつ

よかった 無事 で |ぶじ|

ごめん 相楽 と 一緒 だった ん だ |さがら||いっしょ|||

相楽 と ？ さがら|

鈴 原 さん と 真澄 が 層 の 向こう側 に 行って しまった すず|はら|||ますみ||そう||むこうがわ||おこなって|

どういう こと ？

好き に なった みたい な ん だ 泉 水子 ちゃん を すき|||||||いずみ|みずこ||

真澄 は もう 戻ら ない の ？ ますみ|||もどら||

よく 分から ない |わから|

そんな … 今日 は 私 と い て くれる って |きょう||わたくし|||||

私 真夏 が い なく なる の と 同じ くらい 真澄 が い なく なる の は 嫌 わたくし|まなつ|||||||おなじ||ますみ|||||||いや

高柳 と の 決着 も まだ な のに たかやなぎ|||けっちゃく||||

学園 トップ を 争う の を もう やめよ う がくえん|とっぷ||あらそう|||||

真澄 を 当て に し て 競争 に 加わる の は よく ない ますみ||あて||||きょうそう||くわわる||||

犠牲 が 出る ぎせい||でる

その 犠牲 が 鈴 原 さん に なる かも しれ ない |ぎせい||すず|はら||||||

俺 の こと 嫌い ？ おれ|||きらい

嫌い じゃ ない けど まだ お互い を よく 知ら ない し きらい|||||おたがい|||しら||

俺 の 本体 は 十分 すぎる ほど 君 を 知って る よ おれ||ほんたい||じゅうぶん|||きみ||しって||

真澄 くん の 好き って 正確 に は … ますみ|||すき||せいかく||

そして 余所見 が でき ない くらい 君 に はまって る よ |よそみ|||||きみ||||

俺 は 行き場 の ない 霊 を 見かけ て 食 っち まう こと が ある だ ろ う おれ||ゆきば|||れい||みかけ||しょく||||||||

それ も 好き の 内 だ よ な ||すき||うち|||

俺 が どの くらい 君 を 楽しま せ られる か やら せ て み て よ おれ||||きみ||たのしま|||||||||

私 楽しい と 感じる こと な ん か 二 度 と ない って 気 が する わたくし|たのしい||かんじる|||||ふた|たび||||き||

これ ？

北条 氏 照 の 正室 お 比佐 の 方 は 落城 まで 生き延び た ほうじょう|うじ|あきら||せいしつ||ひさ||かた||らくじょう||いきのび|

けど 夫 と 再会 する こと は 二 度 と 叶わ なかった |おっと||さいかい||||ふた|たび||かなわ|

俺 は そんな アン ハッピーエンド に は し ない よ おれ|||||||||

お方 さま おかた|

よう ござい まし た 殿 が お 戻り で ||||しんがり|||もどり|

ささやか な 宴 の 用意 が ござい ます ||えん||ようい|||

皆 ずっと 君 を 案じ て いた ん だ みな||きみ||あんじ||||

御 主 殿 まで 行って ごちそう を 食べよ う ご|おも|しんがり||おこなって|||たべよ|

うん

ほら

黒 子 の 着物 が ぼろぼろ だ が くろ|こ||きもの||||

それ は そう 見える だけ な の か |||みえる||||

それとも 実際 に 攻撃 を 受け て いる の か |じっさい||こうげき||うけ||||

大した こと ない たいした||

ここ は 現実 の 場所 じゃ ない から ||げんじつ||ばしょ|||

本当 に けが を し た わけ じゃ ない ほんとう||||||||

けが を し た と 思い込 ん だ ら 傷口 が 開く ん だ |||||おもいこ||||きずぐち||あく||

だけど 結局 こう なる の も |けっきょく||||

信じ 切れ て ない と いう こと だ しんじ|きれ||||||

俺 は 鈴 原 の こと も 信じ 切れ て い ない の か おれ||すず|はら||||しんじ|きれ|||||

相楽 は なかなか 大した やつ だ な さがら|||たいした|||

君 が 最大 限 の 努力 を 払って きみ||さいだい|げん||どりょく||はらって

僕 と 鈴 原 さん を 会わ せよ う と した こと に は ぼく||すず|はら|||あわ|||||||

心から 敬服 する よ こころから|けいふく||

俺 は その 素敵 な 性格 の ほう に 敬服 する よ おれ|||すてき||せいかく||||けいふく||

さっき 突破 する 強度 の 話 を し た な |とっぱ||きょうど||はなし||||

あれ は どういう 方面 の 強度 な ん だ |||ほうめん||きょうど|||

する べき こと を 信じる 強度 だ ||||しんじる|きょうど|

未来 に 繋げる 事象 の 強度 みらい||つなげる|じしょう||きょうど

鈴 原 すず|はら

お前 姫 神 を 一 人 で 抱える つもり な の か おまえ|ひめ|かみ||ひと|じん||かかえる||||

普通 の 女の子 に なり たい ん じゃ なかった の か よ ふつう||おんなのこ|||||||||

私 の 提案 の 答え は わたくし||ていあん||こたえ|

宗 田 は 俺 と 似 た タイプ だ はじめ|た||おれ||に||たいぷ|

婚約 者 の 振り を する の は 嫌 な こと じゃ ない と 思う こんやく|もの||ふり|||||いや||||||おもう

だけど それ でも やって は いけない と 思った |||||||おもった

どうして

周り を 傷付ける から だ まわり||きずつける||

どれほど 効果 的 で あ ろ う と も |こうか|てき||||||

偽り を 演じ て よし と すれ ば いつわり||えんじ|||||

身近 に いる 人 ほど 傷付く みぢか|||じん||きずつく

協定 は 破棄 ？ きょうてい||はき

俺 は 自分 の 周り の 誰 も 彼 も が ない と 思って る 道 を 探し たい おれ||じぶん||まわり||だれ||かれ|||||おもって||どう||さがし|

それ は 泉 水子 ちゃん と の こと を 言って る の ||いずみ|みずこ||||||いって||

する べき こと を 信じる 強度 だ ||||しんじる|きょうど|

未来 に 繋げる 事象 の 強度 みらい||つなげる|じしょう||きょうど

泉 水子 いずみ|みずこ

俺 の こと に 気付け よ ！ おれ||||きづけ|

どう し た の

今 名前 を 呼ば れ た の いま|なまえ||よば|||

気付か なかった けど な きづか|||

そんな もの ここ じゃ 使え ない よ ||||つかえ||

困った こと が 起き た 時 こまった|||おき||じ

自分 一 人 で どうにか しよ う と 思う な よ じぶん|ひと|じん||||||おもう||

もしもし

鈴 原 どこ に いる ？ すず|はら|||

深 行く ん どこ に いる の ふか|いく|||||

来い って 言え よ 行く から こい||いえ||いく|

でも ここ は

いい から 早く ！ ||はやく

それ なら 来 て ！ ||らい|

すぐに ！ 今 すぐ に ！ |いま||

やっと 呼 ん だ やっと 会え た |よ||||あえ|

鈴 原 さん も 人 が 悪い な すず|はら|||じん||わるい|

和 宮 くん わ|みや|

これ は 君 の 負け だ から ||きみ||まけ||

鈴 原 さん は 決して 戸隠 の もの に は なら ない すず|はら|||けっして|とがくし||||||

これ 以上 押し て も 無駄 な こと だ |いじょう|おし|||むだ|||

いる の は 知って た シン コウ だ ろ う |||しって||||||

だから って 俺 が 誘っちゃ いけない こと に は なら ない よ ね ||おれ||さそっちゃ||||||||

贅沢 言う な ぜいたく|いう|

兄弟 が いる だ ろ う きょうだい|||||

まあ ね

行け よ いけ|

また 会え ばい いよ ね 鈴 原 さん |あえ||||すず|はら|

追い払う こと も なかった の で は おいはらう||||||

これ から 破格 の こと を する から ||はかく|||||

あいつ ら に は 見 られ たく ない ん だ ||||み|||||

破格 ？ はかく

鈴 原 だ よ な すず|はら|||

うん

泉 水子 だ よ な いずみ|みずこ|||

うん

それ なら いい

大丈夫 ？ だいじょうぶ

そんなに 姫 神 の まん ま の 見掛け で 現れる な よ |ひめ|かみ|||||みかけ||あらわれる||

目 が 回る じゃ ない か め||まわる|||

ごめん 髪 が 解け ちゃ った の |かみ||とけ|||

今日 私 自分 が 姫 神 だ と 分かって きょう|わたくし|じぶん||ひめ|かみ|||わかって

誰 も 彼 も 怖く て だれ||かれ||こわく|

人 から 見 られ たく なく て じん||み||||

ずっと 隠れ て い たかった の |かくれ||||

でも 和 宮 くん や 深 行く ん が 来 て くれ て |わ|みや|||ふか|いく|||らい|||

少し 気 が 晴れ た みたい すこし|き||はれ||

お前 さ おまえ|

俺 が 必要 だって 言え よ おれ||ひつよう||いえ|

言わ なきゃ 分か ん ない ん だ よ いわ||わか|||||

俺 だって そう 思わ れ て も い ない の に 行動 でき ない し おれ|||おもわ||||||||こうどう|||

分かって いる と 思う が 俺 は 下 僕 に は なら ない わかって|||おもう||おれ||した|ぼく||||

だけど お前 の 姫 神 は 重 すぎる から |おまえ||ひめ|かみ||おも||

一 人 で 抱える の は 無理 だ ひと|じん||かかえる|||むり|

姫 神 に なら ず に すむ ひめ|かみ|||||

人類 を 滅ぼさ ず に すむ 方法 を 一緒 に 探し て やる よ じんるい||ほろぼさ||||ほうほう||いっしょ||さがし|||

だから 必要 だって 言え よ |ひつよう||いえ|

言え たら いい けど 言ったら 最後 だ よ いえ||||いったら|さいご||

俺 たち の 背丈 が 伸び た み たい に おれ|||せたけ||のび||||

真澄 も 俺 たち も 変わる ん だ ますみ||おれ|||かわる||

だから って 絆 が なくなる わけ じゃ ない ||きずな|||||

あいつ が 帰って き たら ||かえって||

変わり な がら 変わら ない 絆 を 少しずつ 確かめ て い こ う よ かわり|||かわら||きずな||すこしずつ|たしかめ|||||

宗 田 くん はじめ|た|

合戦 ゲーム の 最 終戦 を 急遽 決行 する こと に なった かっせん|げーむ||さい|しゅうせん||きゅうきょ|けっこう||||

これ から 各 チーム に 通達 を 回す ところ ||かく|ちーむ||つうたつ||まわす|

ゲーム を し て 気 を 紛らわせ た ほう が まし だ から ね げーむ||||き||まぎらわせ|||||||

この 犬 高柳 くん な の |いぬ|たかやなぎ|||

やっぱり 無自覚 だった の か |むじかく|||

高柳 くん 術 を かけ た でしょ う たかやなぎ||じゅつ|||||

気球 って 一体 何 だった の ききゅう||いったい|なん||

ハイブリッド な 呪術 の 実験 の 一 つ で ||じゅじゅつ||じっけん||ひと||

幻覚 作用 の ある 化学 物質 が 混合 し て あって げんかく|さよう|||かがく|ぶっしつ||こんごう|||

鈴 原 さん すず|はら|

君 を 見縊って い た こと を 深く 謝罪 する きみ||みくびって|||||ふかく|しゃざい|

だから 元 の 僕 に 戻し て ください |もと||ぼく||もどし||

私 戻せ る って 気 が し ない わたくし|もどせ|||き|||

戻し て あげ たい けど もどし||||

嘘 だ ろ う うそ|||

鈴 原 さん は なかなか 自分 で 意識 し ない ん だ すず|はら||||じぶん||いしき||||

無意識 に なれる よう 舞 を 舞って みる しか ない ね むいしき||||まい||まって||||

学園 を 取り巻く 事態 は 未 だ はっきり つかめ て おり ませ ん が がくえん||とりまく|じたい||み||||||||

じっと し て でも 何 な ん で ||||なん|||

何 あれ なん|

とりあえず 八王子 城 の 攻防 の 決着 を つけ ま しょ う ！ |はちおうじ|しろ||こうぼう||けっちゃく|||||

いや だ 矢 が 刺さって る ||や||ささって|

これ 幽霊 じゃ |ゆうれい|

マジ か よ

おいおい 幽霊 って 笑う か |ゆうれい||わらう|

こいつ ら どこ へ 行く ん だ ||||いく||

真澄 ますみ

ごめん ね 真 響 ||まこと|ひび

俺 ちょっと だけ 浮気 なんか し ちゃ い まし た おれ|||うわき||||||

何 よ あんた なん||

泉 水子 ちゃん は ？ いずみ|みずこ||

シン コウ に 撃退 さ れ ちゃ い まし た |||げきたい||||||

振ら れ た の ね ふら||||

どう かな

とりあえず 今 は 真 響 の 防御 を しに き た よ |いま||まこと|ひび||ぼうぎょ|||||

お 帰り 真澄 |かえり|ますみ

きっと 帰って き て くれる と 信じ て た よ |かえって|||||しんじ|||

うん だ から 戻って 来 れ た |||もどって|らい||

あれ は 泉 水子 ちゃん な の ||いずみ|みずこ|||

静か に 見 ない と 駄目 だ よ しずか||み|||だめ||

鈴 原 さん 見 られ て いる と は 思って ない ん だ すず|はら||み||||||おもって|||

綺麗 だ ね きれい||

浮気 が し たく なった の を 少し 認め て あげる うわき|||||||すこし|みとめ||

学園 を 取り巻く 術 は 泉 水子 が 綺麗 に 消し去った よう だ ね がくえん||とりまく|じゅつ||いずみ|みずこ||きれい||けしさった|||

まずは 及第 点 かな |きゅうだい|てん|

後始末 は われわれ 大人 の 仕事 だ あとしまつ|||おとな||しごと|

今日 は 頑張った ね 泉 水子 きょう||がんばった||いずみ|みずこ

誰 か が 私 を 呼ぶ の だれ|||わたくし||よぶ|

どこ か で 私 を 呼ぶ |||わたくし||よぶ

遠く から 近づ い てる とおく||ちかづ||

優しい 響き やさしい|ひびき

心 動き出し て こころ|うごきだし|

一 つ 教え て ひと||おしえ|

この 切ない 予感 の 前 で |せつない|よかん||ぜん|

まだ 知ら ず に い た |しら||||

思い が 広がり かけ てる の おもい||ひろがり|||

夢見 て い た 自由 に ゆめみ||||じゆう|

戸惑い がち の まま とまどい|||

小さな 声 で 願う ちいさな|こえ||ねがう

みんな と 一緒 に ||いっしょ|

笑い 合い たい ね わらい|あい||

えい 鳳城 学園 の トップ は 彼女 でしょ う |おおとりしろ|がくえん||とっぷ||かのじょ||

世界 遺産 候補 と して 間違い なく せかい|いさん|こうほ|||まちがい|

あの ね 深 行く ん ||ふか|いく|

さっき の 返事 は ものすごく 大事 な こと だ から ||へんじ|||だいじ||||

今 は とって おく ね いま||||

でも 私 が 挫け そう だった 時 |わたくし||くじけ|||じ

深 行く ん が 来 て くれ た こと ふか|いく|||らい||||

これ から 一生 忘れ ない ||いっしょう|わすれ|

だから 言って くれ た こと は これ から ずっと |いって|||||||

深 深 行く ん ふか|ふか|いく|