Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 13
( セミ の 鳴き声 )
( キョン ) 何 か おかしい なんとなく そんな 気 が した
( 高校 野球 の テレビ 中継 ) ( キョン ) テレビ に 映る 試合 は
俺 と は まったく 縁 も ゆかり も ない 県 同士 の 戦い だ が
負けて いる ほう を なんと な ~ く 応援 して いる 気分 で いる と
これ また なんと な ~ く
そろそろ ハルヒ が 騒ぎ立てる ような 気 が した
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) なん だって んだ
( キョン の 妹 ) キョン 君 電話 ~
( キョン ) 言わ れ ん で も 分かって る
( ハルヒ ) 今日 あんた 暇でしょ ?
2 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から ちゃんと 来 なさい よ
( 通話 が 切れた 音 )
( キョン ) 俺 は ひと言 も しゃ べっと ら ん のだ が …
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( キョン ) 何 だ ?
( ハルヒ ) 持参 物 を 言い 忘れて たわ
水着 一式 それ と 十分な お 金 ね
あと 必ず 自転車 に 乗って くる こと オーバー
( 通話 が 切れた 音 ) ( キョン ) イヤであり ます
ハルヒ が 何 を 言いだす の か
またまた なんと な ~ く 分かって る 気 が した
いや 違う な
正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ
いわゆる デジャヴ って やつ か
( 打 球音 ) ( アナウンサー ) 打った !
これ は 文句なし ソロ ホームラン です
夏 も もう 終わり か
♪~
~♪
( ハルヒ ) 遅い わ よ キョン
もっと やる 気 を 見せ なさい
( キョン ) へい へい
待た せて すみません ね
( み くる ) あたし も 今 来た ところ です
( ハルヒ ) それ じゃ 全員 そろった こと だ し 出発 し ましょう
どこ に ?
市民 プール に 決まって る じゃ ない
( キョン ) まあ この 用意 なら そう だろう よ
( ハルヒ ) 夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の
失った 時間 は 決して 取り戻す こと は でき ない の よ
だから 今 やる の
この たった 一 度 きり の 高 1 の 夏 休み に
ちなみに プール まで は 自転車 で 行く わ よ
お前 ら も 乗って きて る の か ?
( 古泉 ( こい ずみ )) いえ 自転車 は あなた と 僕 の 2 台 だけ です
えっ ?
いい ? キョン 古泉 君 に 負けちゃ ダメ よ
( ハルヒ ) じゃあ 出発 進行 ! ( キョン ) ブースト !
( キョン ) ハァ ハァ …
2 人 と も ちゃ っちゃ と 自転車 を 置いて き な さ ~ い !
キョン これ から 遊ぼう って のに 何 へばって ん の ?
( キョン ) 誰 の せい だ 誰 の !
( ハルヒ ) う ~ ん この 消毒 液 の におい いかにも って 気 が する わ アハハッ
( 飛び込む 音 )
プハッ 早く 来 なさ ~ い 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ
( キョン ) 飛び込み 禁止 の 文字 が 読め ん の か あいつ は …
楽し そうです ね
ほほえましい 光景 です それ に 平和 を 感じ ます
涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ―
常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ?
いきなり 電話 かけて きて
一方的に 用件 だけ 言って 切 っち まう ような 誘い 方 は
あまり 常識 的 と は 言え ないだ ろ
その くらい 僕 から 言わ せて もらえれば
なんでも あり ませ ん よ
ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は
この世 を 揺るがす ような こと は し ない でしょう から ね
は あ ~
( キョン ) だ と いい が な …
ん ?
どうした ?
いえ
多分 気のせい です
春先 から いろいろ あった せい で
ちょっと 神経質に なって いる だけ でしょう
ん ?
( はしゃぐ 声 )
( キョン ) あっ つい
あっ つい
あっ つ ~ い
( キョン ) まったく 市民 プール と いう より は
庶民 プール と 名乗った ほう が 似つかわしい 場所 だ な
なん だって ハルヒ は こんな ところ を 選んだ んだ ?
( キョン ) ん ?
( キョン ) また だ この 感覚
こんな 光景 を 前 に も 見た 気 が する
なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる ような
( ハルヒ ) キョン ( キョン ) ん ?
( キョン ) そう それ で ハルヒ は こんな こと を 言いだす んだ
この 2 人 が 私 の 団員 よ
なんでも 言う こと 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい
さあ 遊ぶ わ よ
水中 サッカー を する の
( キョン ) へい へい
( キョン ) まあ よく ある こと さ デジャヴ なんて
( ハルヒ ) いく わ よ み くるちゃ ん !
( み くる ) は ~ い ( ハルヒ ) えい っ
( ボール が 当たる 音 ) ( み くる ) うわ あ
これ から の 活動 計画 を 考えて みた んだ けど どう かしら
( キョン ) これ を 2 週間 足らず で …
( ハルヒ ) み くる ちゃん は 何 か し たい こと ある ?
( み くる ) え ~ と あたし は 金魚すくい が いい です
オーケー 金魚すくい っと
ちょっと 失礼
どうも
( ハルヒ ) あした から 決行 よ
この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ?
花火 大会 で も いい けど
僕 が 調べて おき ましょう
( ハルヒ ) 金魚すくい も 忘れ ないで ね
み くる ちゃん たって の 希望 なんだ から
( 古泉 ) 了解 し ました
( キョン ) また 払い は 俺 か
( ハルヒ ) じゃあ 今日 は これ で 解散 !
( 古泉 ) で は 僕 も ( み くる ) あたし も
( キョン ) 長門
ああ いや ~ なんでもない んだ けど な
最近 どう だ ? 元気で やって る か ?
( 長門 ) 元気
そりゃ あ よかった
ん …
そう
あっ …
( キョン ) なんだ ? なんで 俺 は 声 なんて かけた んだ ?
( キョン ) 翌朝 俺 から 惰眠 を 奪った の は またしても ハルヒ から の 電話 である
“ 盆踊り の 会場 が 見つかった 今夜 市民 運動 場 ” だ そうだ
みんな で 浴衣 を 買い に 行く の
( キョン ) 婦 人物 衣料 の 量販 店 に 入った ハルヒ は
朝比奈 ( あさひ な ) さん と 長門 の 分 も 勝手に 選んで
ずかずか 試着 室 へ 入って いった
それ から 待た さ れる こと 約 1 時間 ようやく 3 人 が 出そろった
( キョン ) おお !
( 古泉 ) 皆さん よく お 似合い です よ
当然 よ あたし が 選んだ んだ から
特に み くる ちゃん
かわいい わ さすが は あたし の 見立て ね
あっ は … はい
( キョン ) 赤く なって 3 倍 かわいい
( 和 太鼓 の 音 )
うわ あ ~
( キョン ) 盆踊り ねえ
よく まあ これ だけ 人 が 集まる もん だ ん ?
久しぶりの はずな のに つい 最近 来た ような 気 も する
あの やぐら あの 出店
( ハルヒ ) み くるちゃ ん
あなた が やり た がって た 金魚すくい も ある わ よ
じゃ んじゃ ん すくい なさい
( み くる ) は ~ い
僕たち も やり ましょう か ひと 勝負 いかがです ?
やめ とく
それ より 長門 食 いもん と か どう だ ?
( キョン ) お っ ?
ん ?
そんな もん に 興味 が ある の か
( キョン ) どれ ? ( 長門 ) いい
( 長門 ) これ ( おじさん ) あい よ 800 円 ね
( キョン ) なんとなく 世話に なって いる ような 気 が する から
それ くらい 買って やって も よかった んだ が
いや ~ 大漁 よ 大漁 !
でも そんなに いら ない から 1 匹 だけ もらって きた わ
あと み くる ちゃん の 分 も
ん ?
1 個 だけ なら 食べて いい わ よ
あり が と よ
( ハルヒ ) ん ?
あれ ? 有希 ( ゆき ) その お 面 どうした の ?
( 長門 ) 買った
( ハルヒ ) ふ ~ ん そう
さて ! 次 は 花火 よ 花火 まとめて 今日 やっちゃ い ましょう
( キョン ) 腹八分 目 と いう 言葉 を 知ら ない の か お前 は
( キョン ) 夏 で 夏 休み だった
だから できれば 忘れ たい のだ が
引っかかって いる こと が 1 つ あった
( ハルヒ ) あした は 昆虫 採集 ね
ハルヒ よ 遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって る の か ?
( ハルヒ ) 何 あんた あれ くらい の 宿題 なんて
3 日 も あれば できる じゃ ない
( キョン ) 3 日 ?
( ハルヒ ) あんな 面倒な もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて
後 顧 の 憂い なく 遊び 倒す の
それ が 夏 休み の 正しい 楽しみ 方 よ
( キョン ) なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ
人 に 対する 天 の パラメーター 配分 は 随分 適当な んだ な
( ハルヒ ) みんな !
あした は 昆虫 採集 よ 一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は
1 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる
( キョン ) いら ん
面白 そうです ね 虫 なら 何でも いい んです か ?
( ハルヒ ) う ~ ん と セミ 限定 !
そう これ は SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 な の よ !
( キョン ) 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ
各人 と も それなり に 健闘 した ようだ が
やはり と いう か なんという か 優勝 は ハルヒ と なった
( ハルヒ ) や っぱ キャッチ & リリース の 精神 が 必要 よ ね
逃がして あげたら 将来 恩返し に 来て くれる かも しれ ない し
( キョン ) セミ が 来た と して 一体 何 を して くれる んだ ?
( ハルヒ ) ほら 山 へ 帰り なさい
( キョン ) なんか 箱 を 開けた パンドラ に でも なった 気分 だ な
( み くる ) い … いらっしゃい ませ ~
( キョン ) その 翌日
なんだか 分から ない まま に 集め られた 俺 たち は
なんだか 分から ない まま に カエル の 着 ぐるみ を 着せ られ
スーパー の 店先 で 風船 を 配る アルバイト を する こと に なった
ふえ ~
( ハルヒ ) みんな お 疲れ
( キョン ) なんだ ? この 待遇 の 差 は
( ハルヒ ) ご 苦労 さん
店長 の おっちゃん も 感謝 して たわ よ
おっちゃん の 感謝 など いら ん バイト 代 は ?
( ハルヒ ) これ よ ( キョン ) は っ ?
あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね
おっちゃん も み くる ちゃん に 免じて くれる って
( キョン ) 俺 たち は そんな こと の ため に 額 に 汗して 働いた の か ?
記念 に 部室 に 飾 っと き ましょう
み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ
あたし が 許す わ
あ …
あっ
( キョン ) は あ ~ ( 古泉 ) フフッ
( キョン ) その 夜
俺 の 安眠 を 奪った の は またしても 一 本 の 電話 だった
ん … クソッ
( み くる ) う う ~
あっ !
( み くる ) キョン く ~ ん
朝比奈 さん ?
( み くる ) はい あたし です
とても よく ない こと が …
このまま じゃ あたし う っう … うえ ~ ん
( キョン ) あの … ( 古泉 ) どうも 古泉 です
ん っ …
なんで お前 が 朝比奈 さん と 一緒な んだ
( 古泉 ) ちょっと 事情 が あり まして ね
今 から 来て いただく こと は 可能です か ?
( キョン ) すぐ 行く どこ だ
( キョン ) ハァ ハァ ハァ …
一体 どうした ん です か ? 朝比奈 さん
うえ ~ キョン 君
あたし … う っ …
未来 に 帰れ なく なり ました ~
( み くる の 泣き声 )
つまり こういう こと です
我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ
( キョン ) そんな 非 現実 的な こと を 明るく 言わ れて も な
古泉 自分 で 何 を 言って る の か 分かって る の か ?
( 古泉 ) 分かって い ます これ 以上 ない と いう くらい に ね
さっき 朝比奈 さん と 話し合った んです が …
( キョン ) 呼べよ 俺 も その 話し合い に !
その 結果 ここ 最近 の 時間 の 流れ が
おかしく なって いる こと に 気付き ました
これ は 朝比奈 さん の 功績 と 言って も いい でしょう
おかげ で 僕 に も 確信 が 持て ました
何の 確信 だ よ
( 古泉 ) 我々 は 同じ 時間 を 何度 も 繰り返し 経験 して いる と いう こと です
( キョン ) それ は さっき 聞いた
( 古泉 ) 正確に は 8 月 17 日 から 31 日 の 間 です ね
決して 終わら ない エンドレスサマー です
今 この 世界 は ―
9 月 1 日 以降 の 時間 が 全て なくなって しまって いる んです
朝比奈 さん が 未来 に 帰れ なく なった の は その ため です
当然 と 言える でしょう
物理 的 ノーフューチャー の どこ が 当然だ
それ を 誰 が 信じる んだ
せめて あなた に は 信じて もらい たい ところ です
( み くる ) あの ~ あたし から も 説明 し ます
えっ と 禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり
禁 則 事項 したり して る んです けど …
1 週間 くらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって 思って いた の
そし たら 禁 則 事項 …
あたし すごく ビックリ して 慌てて 禁 則 事項 した んだ けど
全然 禁 則 事項 で …
あたし どう したら …
( キョン ) どう したら いい の か 俺 に も 分かり ませ ん が
ひょっとして その “ 禁 則 事項 ” と やら は
放送 禁止 用語 か 何 か な の か な
( キョン ) 俺 たち は あの 閉鎖 空間 みたいな もの の 中 に
閉じ込め られて いる の か ?
そう で は あり ませ ん
一部 の 時間 のみ が 切り取ら れて いる のです よ
8 月 31 日 の 24 時 ジャスト に なった 瞬間
全て が リセット さ れて
また 17 日 に 戻って くる と いう プロセス です
俺 たち の …
あっ いや 全 人類 の 記憶 は ?
それ も リセット です
もう 一 度 最初 から やり 直し と なる のです
( キョン ) また 時間 が どう と か いう 話 か
まあ 未来 人 が 交じって る んだ から しかたない 気 も する が
( 古泉 ) いえ この 件 に 朝比奈 さん は 無関係です
( キョン ) じゃあ 何 が 原因 だ ?
( 古泉 ) 涼 宮 さん でしょう
う っ …
は あ ~
本人 は 無自覚でしょう が
夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が
どこ か に ある のでしょう ね
なんだ そりゃ 何 か 悔い で も 残って る の か ?
そう だ と 思い ます
恐らく 夏 休み に やり 残した こと が ある と
感じて いる ので は ない でしょう か
( キョン ) つくづく しょう も ない こと を 大 宇宙 の スケール で 展開 する ヤツ だ
( キョン ) で ? 俺 に どう しろ と
それ が 分かれば 解決 した も 同然です ね
( キョン ) だ から 顔 近い !
さっき から 気 に なって た が
楽し そうだ な お前
フフッ
あなた も そう だった のでしょう が
ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 が
ようやく 解けた もの です から
今 思えば
あれ は 記憶 の リセット から こぼれ落ちた 残滓 ( ざん し ) と しか
言いよう の ない もの だった と 分かり ます
( キョン ) ひょっとして 世界中 の 人間 が 感じて る の か ?
( 古泉 ) それ は ない ようです
僕 や あなた は 特別な 事例 な んです よ
涼 宮 さん に 近しい 人間 ほど
この 異常 を 感じ取れる こと に なって いる ようです
( キョン ) ハルヒ は どう な んだ ?
あいつ は ちょっと でも 自覚 して いる の か ?
( 古泉 ) まったく して い ない ようです ね
して もらって は 困る と いう の も あり ます が
ただ 既視 感 どころ か
繰り返して きた 時間 全て の 記憶 を 持った 者 が
確実に 1 人 いる ので は ない か と 僕 は 考えて い ます
誰 だ ? その 1 人 って の は
( 古泉 ) 言わ ず と も 分かる でしょう ?
長門 さん です
時空 を 超越 して いる 情報 統合 思 念 体 なら
あるいは と 思った まで です
( キョン ) そう な の か ? ( 長門 ) そう
全部 覚えて る の か ?
そう
ちなみに その 繰り返し と やら は 何 回 目 だ ?
今回 が 1万5,498 回 目 に 該当 する
( キョン ) 1万5,498?
1万5,498 って なんだ ?
長門 お前 は 何 を 言って る んだ
それ は マジ な 話 な の か ?
そう
( キョン ) それ だけ の 回数
俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か
( 長門 ) 必ずしも そう で は ない
1万5,498 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が
2,391 回 目 と 1万1,054 回 目 の 2 回 ある
また 盆踊り に 行った が
金魚すくい を し なかった パターン が 437 回 ある
アルバイト を 行った の は 9,025 回 である が
その 内容 は 6 つ に …
( キョン ) いや もう いい
は あ ~
( キョン ) 1万5,498 回
長門 は そう 言った
かける 2 週間 で … え ~ っと
約 594 年 分 だ
それ だけ の 時間 を ただ 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま
何度 も 何度 も やり 直して きた って の か
長門
お前 は 一体 今 まで どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ?
また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ
( キョン ) その 翌日 は 天体 観測 だった
場所 は 長門 の マンション の 屋上
天体 望遠 鏡 は 古泉 が 用意 した もの だ
( ハルヒ ) い ない の かしら ( キョン ) 何 が だ
( ハルヒ ) 火星 人
( キョン ) あんまり いて ほしく ない な
( ハルヒ ) 地表 に は 誰 も い ない みたいだ から
いる と したら 地下 で 暮らす ような 遠慮がちな 人種 ね
多分 友好 的な 連中 よ
( キョン ) そう と は 限ら ん ぞ
( ハルヒ ) 人間 が 初めて 火星 に 降り立った 時 は
きっと 物陰 から 出て きて 歓迎 して くれる に 違いない わ
ようこそ 火星 に って ね
( キョン ) 襲撃 と 勘違い さ れ そうだ な
( ハルヒ ) は あ ~ もう 飽きちゃ った
UFO 探し ましょう UFO
( 寝息 )
何 が し たい んだろう な こいつ は
さて な んでしょう ね
それ が 分かれば 解決 した も 同然です が
試しに こういう の は どう です ?
涼 宮 さん を 後ろ から 突然 抱きしめて
耳元 で “ アイ ラブ ユー ” と ささやく んです
それ を 誰 が する んだ ?
フッ あなた 以外 の 適役 が いま す かね
くっ …
拒否 権 を 発動 する ぜ
パス 1 だ
( 古泉 ) で は 僕 が やって み ましょう か
フッ
冗談 です よ 僕 で は 役者 が 不足 して い ます
涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう
( キョン ) 次に 俺 たち が 出向いた の は バッティングセンター だった
( キョン ) なあ 長門
お前 は 朝比奈 さん が 言いだす 前 から 繰り返し に 気付いて た んだ よ な ?
そう
だったら どうして 黙って た んだ ?
( 長門 ) 私 の 役目 は 観測 だ から
( 球 が 板 に 当たる 音 )
( ファンファーレ )
( キョン ) は あ ~ なるほど
( キョン ) 怒 濤 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は
まだ 続く
俺 たち は ずっと 動き ずくめ だった
もちろん それ で ハルヒ が
満足 して いる はず が ない と 思って は いた が
だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく
そう こうして いる うち に やって 来た 8 月 30 日
( ハルヒ ) これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね
ん っ
う ~ ん こんなんで よかった の かしら
でも … うん こんな もん よ ね
ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ?
ん ?
まあ いい わ
この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から
もう 十 分 よ ね
( キョン ) いい や よく ない
お前 は まだ 満足 して ない はずだ
じゃあ 今日 は これ で 終了
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ましょう
あっ ああ …
ま … 待て ハルヒ
( キョン ) う っ また 来た ! デジャヴ だ
それ も 今 まで に ない 強烈な ヤツ だ
ここ で ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ
ここ で 帰したら 1万 何 千 回 と 繰り返して きた ―
あの 2 週間 を また 繰り返す は めに な っち まう
だが 何 を す べきな んだ ?
何 を 言う べきな んだ ?
ハルヒ の 言葉 の 中 に ヒント が あった はずだ
だが それ は なんだ ?
あいつ は 今 まで なんて 言って きた ?
分から ない
思いつか ない …
( キョン ) 8 月 31 日
宿題 手つかず
もう 知ら ん どうにでも なれ だ
( 時計 の 秒針 の 音 )
( キョン ) も し また 繰り返す ん なら
宿題 な ん ぞ やった ところ で 意味 は ない しな
あした が 来よう が 来 まい が
まあ それ は そん 時 の 俺 に 任せりゃ いい か
♪~
~♪